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ヨハネ12:1−11

ナルドの香油

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

431201さて、過越祭の六日間、イエスはベタニアに来た。イエスが死人の中から起こしたラザロのいたところである。

431202ここで〔人々は〕彼のために食事〔の席〕を設けた。マルタが給仕し、ラザロは彼と共に席に着いている人々の一人であった。

431203さて、マリヤが純粋で高価なナルド香油一リトラを取ってイエスの足に注ぎ、

自分の髪の毛でその足を拭った。家は香油の香りで満たされた。

431204彼の弟子たちの[うちの]一人、後で彼を渡すことになる、イスカリオテのユダが言う、

431205「なぜ、この香油は三百デナリオンで売られ、貧しい人々に施されなかったのか」。431206彼がこう言ったのは貧しい人たちのことを心にかけていたからではなく、盗人であり、金庫番でありながら、その中身をくすねていたからである。

431207ところが、イエスは言った、「彼女のしたいようにさせてあげなさい。私の葬りの日のためにそれを取っておいたことになるためである。

431208あなたがたは自分のもとにいつも貧しい人々をかかえているが、私はいつもいるわけではないのだから」。

431209さて、ユダヤ人たちからなる[あの]大勢の群衆が、彼がそこにいることを知り、イエスのためばかりでなく、彼が死人の中から起こしたラザロをも見ようとして、やって来た。

431210祭司長たちはラザロも抹殺してしまおうと協議した。

431211彼のゆえにユダヤ人たちの多くが〔去って〕往き、イエスを信じそうになっていたからである。

 

新共同訳1987

12:1 過越祭の六日前に、イエスはベタニアに行かれた。そこには、イエスが死者の中からよみがえらせたラザロがいた。

12:2 イエスのためにそこで夕食が用意され、マルタは給仕をしていた。ラザロは、イエスと共に食事の席に着いた人々の中にいた。

12:3 そのとき、マリアが純粋で非常に高価なナルドの香油を一リトラ持って来て、イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐった。家は香油の香りでいっぱいになった。

12:4 弟子の一人で、後にイエスを裏切るイスカリオテのユダが言った。

12:5 「なぜ、この香油を三百デナリオンで売って、貧しい人々に施さなかったのか。」

12:6 彼がこう言ったのは、貧しい人々のことを心にかけていたからではない。彼は盗人であって、金入れを預かっていながら、その中身をごまかしていたからである。

12:7 イエスは言われた。「この人のするままにさせておきなさい。わたしの葬りの日のために、それを取って置いたのだから。

12:8 貧しい人々はいつもあなたがたと一緒にいるが、わたしはいつも一緒にいるわけではない。」

◆ラザロに対する陰謀

12:9 イエスがそこにおられるのを知って、ユダヤ人の大群衆がやって来た。それはイエスだけが目当てではなく、イエスが死者の中からよみがえらせたラザロを見るためでもあった。

12:10 祭司長たちはラザロをも殺そうと謀った。

12:11 多くのユダヤ人がラザロのことで離れて行って、イエスを信じるようになったからである。

 

前田訳1978

12:1 さてイエスは過越の六日前にベタニアに来られた。そこはイエスが死人の中から起こされたラザロのいたところである。

12:2 そこにイエスのために夕食がそなえられた。マルタは給仕し、ラザロはイエスの相客のひとりであった。

12:3 マリヤはというと、純粋で高価なナルドの香油一リトラをイエスのみ足にぬり、髪でそれをふいた。家は香油のかおりに満たされた。

12:4 弟子のひとりで彼を裏切るイスカリオテのユダはいう、

12:5 「なぜこの香油を三百デリナに売って貧しい人に与えないのですか」と。

12:6 こういったのは貧しい人を思ったからではなく、盗びとで金入れをあずかりながら中身を取っていたからである。

12:7 イエスはいわれた、「構うな。わが葬りの日までそうさせなさい。

12:8 貧しい人はいつもあなた方といっしょにいるが、わたしはいつもいっしょではないから」と。

12:9 多くのユダヤ人がイエスがそこにおられると知って集まって来た。それはイエスのゆえだけでなく、彼が死人の中から起こされたラザロを見るためであった。

12:10 大祭司らはラザロをも殺すことに決めた。

12:11 彼のために多くのユダヤ人が離れ去ってイエスを信ずるようになったからである。

 

新改訳1970

12:1 イエスは過越の祭りの六日前にベタニヤに来られた。そこには、イエスが死人の中からよみがえらせたラザロがいた。

12:2 人々はイエスのために、そこに晩餐を用意した。そしてマルタは給仕していた。ラザロは、イエスとともに食卓に着いている人々の中に混じっていた。

12:3 マリヤは、非常に高価な、純粋なナルドの香油三百グラムを取って、イエスの足に塗り、彼女の髪の毛でイエスの足をぬぐった。家は香油のかおりでいっぱいになった。

12:4 ところが、弟子のひとりで、イエスを裏切ろうとしているイスカリオテ・ユダが言った。

12:5 「なぜ、この香油を三百デナリに売って、貧しい人々に施さなかったのか。」

12:6 しかしこう言ったのは、彼が貧しい人々のことを心にかけていたからではなく、彼は盗人であって、金入れを預かっていたが、その中に収められたものを、いつも盗んでいたからである。

12:7 イエスは言われた。「そのままにしておきなさい。マリヤはわたしの葬りの日のために、それを取っておこうとしていたのです。

12:8 あなたがたは、貧しい人々とはいつもいっしょにいるが、わたしとはいつもいっしょにいるわけではないからです。」

12:9 大ぜいのユダヤ人の群れが、イエスがそこにおられることを聞いて、やって来た。それはただイエスのためだけではなく、イエスによって死人の中からよみがえったラザロを見るためでもあった。

12:10 祭司長たちはラザロも殺そうと相談した。

12:11 それは、彼のために多くのユダヤ人が去って行き、イエスを信じるようになったからである。

 

塚本訳1963

12:1 イエスは過越の祭の六日前に(また)ベタニヤに行かれた。ここにはイエスが死人の中から生きかえらせたラザロがいた。

12:2 するとそこでイエスのために宴会が催され、マルタは給仕をし、ラザロは相伴客の一人であった。

12:3 そのときマリヤは混ぜ物のない、非常に高価なナルドの香油一リトラ(三百二十八グラム)をイエスの足に塗り、髪の毛でそれをふいた。香油の薫が家に満ちた。

12:4 弟子の一人で、イエスを売るイスカリオテのユダが言う、

12:5 「なぜこの香油を三百デナリ(十五万円)に売って、貧乏な人に施さないのだろうか。」

12:6 ユダがこう言ったのは、貧乏な人のためを考えたのではなく、(会計係であった)彼は泥坊で、あずかっている金箱の中に入るものをごまかしていたからであった。

12:7 イエスは言われた、「構わずに、わたしの埋葬の日のためにそうさせておきなさい。

12:8 貧乏な人はいつもあなた達と一しょにいるが、わたしはいつも一しょにいるわけではないのだから。」

12:9 するとイエスがそこに来ておられることを知って、大勢のユダヤ人があつまって来た。それはイエスのためばかりでなく、イエスが死人の中から生きかえらせたラザロをも見ようとしたのであった。

12:10 そこで大祭司連はラザロをも殺す決意をした。

12:11 彼のことで多くのユダヤ人がだんだん離れていって、イエスを信じたからである。

 

口語訳1955

12:1 過越の祭の六日まえに、イエスはベタニヤに行かれた。そこは、イエスが死人の中からよみがえらせたラザロのいた所である。

12:2 イエスのためにそこで夕食の用意がされ、マルタは給仕をしていた。イエスと一緒に食卓についていた者のうちに、ラザロも加わっていた。

12:3 その時、マリヤは高価で純粋なナルドの香油一斤を持ってきて、イエスの足にぬり、自分の髪の毛でそれをふいた。すると、香油のかおりが家にいっぱいになった。

12:4 弟子のひとりで、イエスを裏切ろうとしていたイスカリオテのユダが言った、

12:5 「なぜこの香油を三百デナリに売って、貧しい人たちに、施さなかったのか」。

12:6 彼がこう言ったのは、貧しい人たちに対する思いやりがあったからではなく、自分が盗人であり、財布を預かっていて、その中身をごまかしていたからであった。

12:7 イエスは言われた、「この女のするままにさせておきなさい。わたしの葬りの日のために、それをとっておいたのだから。

12:8 貧しい人たちはいつもあなたがたと共にいるが、わたしはいつも共にいるわけではない」。

12:9 大ぜいのユダヤ人たちが、そこにイエスのおられるのを知って、押しよせてきた。それはイエスに会うためだけではなく、イエスが死人のなかから、よみがえらせたラザロを見るためでもあった。

12:10 そこで祭司長たちは、ラザロも殺そうと相談した。

12:11 それは、ラザロのことで、多くのユダヤ人が彼らを離れ去って、イエスを信じるに至ったからである。

 

文語訳1917

"431201","過越の祭の六日前に、イエス、ベタニヤに來り給ふ、ここは死人の中より甦へらせ給ひしラザロの居る處なり。"

"431202","此處にてイエスのために饗宴を設け、マルタは事へ、ラザロはイエスと共に席に著ける者の中にあり。"

"431203","マリヤは價高き混りなきナルドの香油一斤を持ち來りて、イエスの御足にぬり、己が頭髪にて御足を拭ひしに、香油のかをり家に滿ちたり。"

"431204","御弟子の一人にてイエスを賣らんとするイスカリオテのユダ言ふ、"

"431205","『何ぞこの香油を三百デナリに賣りて貧しき者に施さざる』"

"431206","かく云へるは貧しき者を思ふ故にあらず、おのれ盜人にして財嚢を預り、その中に納むる物を掠めゐたればなり。"

"431207","イエス言ひ給ふ『この女の爲すに任せよ、我が葬りの日のために之を貯へたるなり。"

"431208","貧しき者は常に汝らと偕に居れども、我は常に居らぬなり』"

"431209","ユダヤの多くの民ども、イエスの此處に居給ふことを知りて來る、これはイエスの爲のみにあらず、死人の中より甦へらせ給ひしラザロを見んとてなり。"

"431210","かくて祭司長ら、ラザロをも殺さんと議る。"

"431211","彼のために多くのユダヤ人さり往きてイエスを信ぜし故なり。"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マコ 14:3-9

14:3 ベタニヤで癩病人シモンの家におられるとき、食卓についておられると、一人の女が混ぜ物のない、非常に高価なナルドの香油のはいった石膏の壷を持って来て、その壷をこわし、(香油をすっかり)イエスの頭に注ぎかけた。

14:4 数人の者は(これを見て、こう言って)互に憤慨した、「香油を、なぜこんなもったいないことをしたのだろう。

14:5 この香油は三百デナリ[十五万円]以上にも売れて、貧乏な人に施しが出来たのに。」そして女にむかっていきり立った。

14:6 イエスは言われた、「構わずにおきなさい。なぜいじめるのか。わたしに良いことをしてくれたのだ。

14:7 貧乏な人はいつもあなた達と一しょにいるから、したい時に慈善をすることが出来る。だがわたしはいつも一しょにいるわけではない。

14:8 この婦人はできるかぎりのことをした。──前もってわたしの体に油をぬって、葬る準備をしてくれたのである。

14:9 アーメン、わたしは言う、世界中どこででも(今後)福音の説かれる所では、この婦人のしたことも、その記念のために(一しょに)語りつたえられるであろう。」

 

塚本訳 マタ 26:6-13

26:6 イエスがベタニヤで癩病人シモンの家におられるとき、

26:7 一人の女が非常に価の高い香油のはいった石膏の壷を持って近寄り、食卓についておられるイエスの頭に(香油をすっかり)注ぎかけた。

26:8 弟子たちはこれを見て、憤慨して言った、「なぜこんなもったいないことをするのだろう。

26:9 これは高く売れて、貧乏な人に施しが出来たのに。」

26:10 それと知ってイエスは言われた、「なぜこの婦人をいじめるのか。わたしに良いことをしてくれたではないか。

26:11 貧乏な人はいつもあなた達と一しょにいるが、わたしはいつも(一しょに)いるわけではない。

26:12 この婦人がわたしの体に香油をかけてくれたのは、わたしを葬るためである。

26:13 アーメン、わたしは言う、世界中どこでも(今後)この福音の説かれる所では、この婦人のしたことも、その記念のために一しょに語りつたえられるであろう。」

 

塚本訳 ルカ 7:36-39

7:36 (シモンという)ひとりのパリサイ人が一しょにお食事をと願ったので、そのパリサイ人の家に入って食卓に着かれた。

7:37 すると、その町に一人の罪の女がいた。イエスがパリサイ人の家で食卓についておられることを知ると、香油のはいった石膏の壷を持ってきて、

7:38 泣きながら後ろからイエスの足下に進み寄り、しばし涙で御足をぬらしていたが、やがて髪の毛でそれをふき、御足に接吻して香油を塗った。

7:39 イエスを招待したパリサイ人が見て、ひそかに思った、「もしもこの人が(ほんとうの)預言者だったら、自分にさわっている者がだれだか、どんな女だか、──罪の女だと分るはずであるのに!」

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 ヨハ 2:13

2:13 ユダヤ人の過越祭が近づいたので、イエスはエルサレムへ上って行かれた。

 

新共同 ヨハ 6:64

6:64 しかし、あなたがたのうちには信じない者たちもいる。」イエスは最初から、信じない者たちがだれであるか、また、御自分を裏切る者がだれであるかを知っておられたのである。

 

新共同 ヨハ 7:31

7:31 しかし、群衆の中にはイエスを信じる者が大勢いて、「メシアが来られても、この人よりも多くのしるしをなさるだろうか」と言った。

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口語訳 Tコリ6:10

6:10 貪欲な者、酒に酔う者、そしる者、略奪する者は、いずれも神の国をつぐことはないのである。

 

口語訳 Uコリ8:19-21

8:19 そのうえ、彼は、主ご自身の栄光があらわれるため、また、わたしたちの好意を示すために、骨を折って贈り物を集めているわたしたちの同伴者として、諸教会から選ばれたのである。

8:20 そうしたのは、わたしたちが集めているこの寄附金のことについて、人にかれこれ言われるのを避けるためである。

8:21 わたしたちは、主のみまえばかりではなく、人の前でも公正であるように、気を配っているのである。

 

口語訳 Tテサ5:22

5:22 あらゆる種類の悪から遠ざかりなさい。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新共同 Tテモ6:9-10

6:9 金持ちになろうとする者は、誘惑、罠、無分別で有害なさまざまの欲望に陥ります。その欲望が、人を滅亡と破滅に陥れます。

6:10 金銭の欲は、すべての悪の根です。金銭を追い求めるうちに信仰から迷い出て、さまざまのひどい苦しみで突き刺された者もいます。

 

新共同 Tヨハ3:17

3:17 世の富を持ちながら、兄弟が必要な物に事欠くのを見て同情しない者があれば、どうして神の愛がそのような者の内にとどまるでしょう。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

 

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ヨハネ12:12−19

都入り

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

431212その翌日、祭りに来た大勢の群衆が、イエスがエルサレムに来ようとしていると聞いて、

431213なつめ椰子の枝を取り、彼を出迎えるために出て行った。そして叫び始めた。

ホサンナ、

主の名において来たるべき者、

 [すなわち]イスラエルの王に祝福あれ」。

431214イエスは子ろばを見つけて、その背に座った。〔聖書に〕書かれている通りである。

431215シオンの娘よ、〔もう〕恐れることはない

見よ、あなたの王が来ようとしている

ろばの子の背に座って

431216これらのことを弟子たちは当初は知らなかった。しかしイエスが栄光を受けた時、その時になって、これらのことが彼について書かれていたのであり、これらのことを人々が彼に行なったのだということを想い起こしたのであった。

431217彼がラザロを墓の中から呼び出し、死人の中から起こした時、彼と共にいた群衆が〔見たことを〕証ししていた。

431218彼がこの徴を行なったことを聞いた、そのために群衆は彼を出迎えまでしたのであった。

431219それでファリサイ派の人々は自分たちの仲間うちで互いに言い合った、「看ろ、お前たち〔のやって来たこと〕はなんの役にも立たなかった。見ろ、世を挙げてあの男の後について行ってしまった」。

 

新共同訳1987

12:12 その翌日、祭りに来ていた大勢の群衆は、イエスがエルサレムに来られると聞き、

12:13 なつめやしの枝を持って迎えに出た。そして、叫び続けた。「ホサナ。主の名によって来られる方に、祝福があるように、/イスラエルの王に。」

12:14 イエスはろばの子を見つけて、お乗りになった。次のように書いてあるとおりである。

12:15 「シオンの娘よ、恐れるな。見よ、お前の王がおいでになる、/ろばの子に乗って。」

12:16 弟子たちは最初これらのことが分からなかったが、イエスが栄光を受けられたとき、それがイエスについて書かれたものであり、人々がそのとおりにイエスにしたということを思い出した。

12:17 イエスがラザロを墓から呼び出して、死者の中からよみがえらせたとき一緒にいた群衆は、その証しをしていた。

12:18 群衆がイエスを出迎えたのも、イエスがこのようなしるしをなさったと聞いていたからである。

12:19 そこで、ファリサイ派の人々は互いに言った。「見よ、何をしても無駄だ。世をあげてあの男について行ったではないか。」

 

前田訳1978

12:12 あくる日、祭りに来た多くの群衆はイエスがエルサレムへ来られると聞いて、

12:13 棕梠の葉を手にして彼を迎えに出た。そして叫んだ、「ホサナ、祝福あれ、主のみ名によって来るもの、イスラエルの王に」と。

12:14 イエスは子ろばを見つけてそれに乗られた。聖書に、

12:15 「おそれるな、シオンの娘、見よ、あなたの王がろばの子に乗ってこられる」とあるように。

12:16 弟子たちにははじめのことがわからなかったが、イエスが栄化されてから、これがイエスについて書かれていて、人々がこのとおり彼にしたことに思い当たった。

12:17 証したのは群衆であった。彼がラザロを墓から呼んで死人の中から起こされたときいあわせたのである。

12:18 それゆえ群衆は彼を出迎えもした。彼が徴を行なわれたことを聞いていたからである。

12:19 そこでパリサイ人が互いにいった、「見たことか、何をしてもむだだ、あのとおり世の人は彼について行ってしまった」と。

 

新改訳1970

12:12 その翌日、祭りに来ていた大ぜいの人の群れは、イエスがエルサレムに来ようとしておられると聞いて、

12:13 しゅろの木の枝を取って、出迎えのために出て行った。そして大声で叫んだ。「ホサナ。祝福あれ。主の御名によって来られる方に。イスラエルの王に。」

12:14 イエスは、ろばの子を見つけて、それに乗られた。それは次のように書かれているとおりであった。

12:15 「恐れるな。シオンの娘。見よ。あなたの王が来られる。ろばの子に乗って。」

12:16 初め、弟子たちにはこれらのことがわからなかった。しかし、イエスが栄光を受けられてから、これらのことがイエスについて書かれたことであって、人々がそのとおりにイエスに対して行なったことを、彼らは思い出した。

12:17 イエスがラザロを墓から呼び出し、死人の中からよみがえらせたときにイエスといっしょにいた大ぜいの人々は、そのことのあかしをした。

12:18 そのために群衆もイエスを出迎えた。イエスがこれらのしるしを行なわれたことを聞いたからである。

12:19 そこで、パリサイ人たちは互いに言った。「どうしたのだ。何一つうまくいっていない。見なさい。世はあげてあの人のあとについて行ってしまった。」

 

塚本訳1963

12:12 あくる日、祭に来ていた大勢の群衆は、イエスがエルサレムに来られると聞くと、

12:13 (手に手に)棗椰子の枝を持って、(町から)迎えに出てきた。彼らは叫んだ。──〃ホサナ!、主の御名にて来られる方に祝福あれ、〃イスラエルの王に!、

12:14 イエスは小さな驢馬を見つけて、それに乗られた。(預言書に)書いてあるとおりである。──

12:15 〃恐れるな、〃〃シオンの娘よ、見よ、あなたの王が来られる、驢馬の子に乗って。〃

12:16 弟子たちは初めこのことがわからなかったが、イエスが(復活して)栄光を受けられた時にはじめてこれはイエスのことを書いたもので、人々がこれを(預言どおり)彼にしたのであることに気づいた。

12:17 また、イエスがラザロを墓から呼び出して死人の中から生きかえらせた時に居合わせた人々は、そのことを証しした。

12:18 (今)群衆が出迎えたのは、イエスがこんな徴[奇蹟]をされたことを(その人たちに)聞いたからである。

12:19 そこでパリサイ人が互に言った、「見ろ、何もかもだめだ。世界中があんなに、あの男のあとについて行ってしまった。」

 

口語訳1955

12:12 その翌日、祭にきていた大ぜいの群衆は、イエスがエルサレムにこられると聞いて、

12:13 しゅろの枝を手にとり、迎えに出て行った。そして叫んだ、/「ホサナ、/主の御名によってきたる者に祝福あれ、/イスラエルの王に」。

12:14 イエスは、ろばの子を見つけて、その上に乗られた。それは

12:15 「シオンの娘よ、恐れるな。見よ、あなたの王が/ろばの子に乗っておいでになる」/と書いてあるとおりであった。

12:16 弟子たちは初めにはこのことを悟らなかったが、イエスが栄光を受けられた時に、このことがイエスについて書かれてあり、またそのとおりに、人々がイエスに対してしたのだということを、思い起した。

12:17 また、イエスがラザロを墓から呼び出して、死人の中からよみがえらせたとき、イエスと一緒にいた群衆が、そのあかしをした。

12:18 群衆がイエスを迎えに出たのは、イエスがこのようなしるしを行われたことを、聞いていたからである。

12:19 そこで、パリサイ人たちは互に言った、「何をしてもむだだった。世をあげて彼のあとを追って行ったではないか」。

 

文語訳1917

"431212","明くる日、祭に來りし多くの民ども、イエスのエルサレムに來り給ふをきき、"

"431213","棕梠の枝をとりて出で迎へ、『「ホサナ、讃むべきかな、主の御名によりて來る者」イスラエルの王』と呼はる。"

"431214","イエスは小驢馬を得て之に乘り給ふ。これは録して、"

"431215","『シオンの娘よ、懼るな。視よ、なんぢの王は驢馬の子に乘りて來り給ふ』と有るが如し。"

"431216","弟子たちは最初これらの事を悟らざりしが、イエスの榮光を受け給ひし後に、これらの事のイエスに就きて録されたると、人々が斯く爲ししとを思ひ出せり。"

"431217","ラザロを墓より呼び起し、死人の中より甦へらせ給ひし時に、イエスと偕に居りし群衆、證をなせり。"

"431218","群衆のイエスを迎へたるは、かかる徴を行ひ給ひしことを聞きたるに因りてなり。"

"431219","パリサイ人ら互に言ふ『見るべし、汝らの謀ることの益なきを。視よ、世は彼に從へり』"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マコ 11:1-10

11:1 一同がエルサレムの近く、(すなわち)オリブ山の中腹にあるベテパゲとベタニヤとに来ると、イエスはこう言って弟子を二人使にやられる、

11:2 「あの向いの村まで行ってきなさい。村に入るとすぐ、まだだれも乗らない一匹の子驢馬がつないであるのが見える。それを解いて、引いてきてもらいたい。

11:3 もし『何をするのか』と言う者があったら、『主がお入用です。すぐここにお返しになります』と言えばよろしい。」

11:4 二人が行って見ると、はたして(ある家の)外の通りに向いた戸に、子驢馬がつないであったので、それを解いた。

11:5 するとそこに立っていた人たちが「子驢馬を解いて、何をするのか」と言ったので、

11:6 イエスに言われたとおりにこたえると、許してくれた。

11:7 二人が子驢馬をイエスの所に引いてきて、自分たちの着物をその上にかけると、イエスはそれに乗られた。

11:8 大勢の者は着物を道に敷いた。野原から小枝を切ってき(て敷い)た者もあった。

11:9 (イエスの)前に行く者もあとについて行く者も、叫んだ。──『ホサナ!、主の御名にて来られる方に祝福あれ。』

11:10 来たるわれらの父ダビデの国に祝福あれ。いと高き所に『ホサナ!』

 

塚本訳 マタ 21:1-9

21:1 一同がエルサレムに近づき、オリーブ山の中腹のベテパゲに来ると、その時イエスはこう言って二人の弟子を使いにやられた、

21:2 「あの向かいの村まで行ってきなさい。(村に入ると)すぐ、子をつれた驢馬がつないであるのが見える。解いてわたしのところに引いてきてもらいたい。

21:3 もしなんとか言う者があったら、『主がお入用です』と言えばよろしい。すぐ渡してくれるから。」

21:4 これは、預言者(ゼカリヤ)をもって言われた言葉が成就するためにおこったのである。──

21:5 『シオンの娘に告げよ、』『見よ、心のやさしいあなたの王が、来られる、驢馬にのって、驢馬の子の子驢馬にのって』と。

21:6 弟子たちは行って、イエスが命じられたとおりにして、

21:7 驢馬と子驢馬とを引いてきた。そして自分たちの着物をその上にひろげると、イエスはそれに乗られた。

21:8 おびただしい群衆がその着物を道に敷いた。木の枝を切ってきて道に敷く者もあった。

21:9 群衆は、イエスの前を行く者もあとについて行く者も、叫んで言った。──ダビデの子に『ホサナ!主の御名にて来られる方に祝福あれ。』いと高き所に『ホサナ!』

 

塚本訳 ルカ 19:28-38

19:28 このことを話したのち、イエスは進んでエルサレムへと上って行かれた。

19:29 いわゆるオリブ山の中腹にあるベテパゲとベタニヤとの近くに来られると、こう言って弟子を二人使いにやられた、

19:30 向いの村まで行ってきなさい。村に入ると、かつてだれも乗ったことのない一匹の子驢馬がつないであるのが見える。それを解いて引いてきてもらいたい。

19:31 もし『なぜ解くか』と尋ねる者があったら、『主がお入用です』と、こう言えばよろしい。」

19:32 使の者たちが行って見ると、はたしてイエスの言葉どおりであった。

19:33 子驢馬を解いているとき、持ち主たちが「なぜ子驢馬を解くか」と言ったので、

19:34 「主がお入用です」とこたえた。

19:35 二人はそれをイエスの所に引いてきて、自分たちの着物を子驢馬の上に投げかけ、イエスをお乗せした。

19:36 イエスが進んでゆかれると、人々はその着物を道に敷いた。

19:37 すでにオリブ山の降り口近くに来られたとき、弟子の群は皆喜んで、彼らが見た(イエスの)あらゆる奇跡の(すばらしさの)ゆえに、こう言って大声に神を讃美し始めた。──

19:38 『主の御名にて来られる』王に、『祝福あれ。』天には平安、いと高き所には栄光あれ!

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 ヨハ 2:22

2:22 イエスが死者の中から復活されたとき、弟子たちは、イエスがこう言われたのを思い出し、聖書とイエスの語られた言葉とを信じた。

 

新共同 ヨハ 2:11

2:11 イエスは、この最初のしるしをガリラヤのカナで行って、その栄光を現された。それで、弟子たちはイエスを信じた。

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

 

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(日)新共同訳1987 の引照

新共同 黙  7:9

7:9 この後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、種族、民族、言葉の違う民の中から集まった、だれにも数えきれないほどの大群衆が、白い衣を身に着け、手になつめやしの枝を持ち、玉座の前と小羊の前に立って、

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

口語訳 黙  7:9

7:9 その後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、数えきれないほどの大ぜいの群衆が、白い衣を身にまとい、しゅろの枝を手に持って、御座と小羊との前に立ち、

 

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ヨハネ12:20−36

異教人がイエスに面会を求める

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

431220祭りにあたって、礼拝するためにのぼってきた人々の中に、幾人かのギリシア人がいた。

431221さて、この人々がガリラヤのベトサイダ出身のフィリツポスのところ

に来て、「あの、イエス様にお目にかかりたいのですが」と言って彼に頼んだ。

431222フィリッポスは来て、アンドレアスに言い、アンドレアスがフィリッポスと一緒

に来て、イエスに言う。

431223イエスが彼らに答える。〔次のように〕言って、「時が来た。人の子が栄光を受ける時が。

431224アーメン、アーメン、あなたがたに言う。麦の種が地に落ちて死なないなら、それは一つのままで残る。だが、もしも死ぬなら、多くの実を結ぶ。

431225自分のいのちにほれこむ者は、それを滅ぼし、この世で自分のいのちを憎む者は、それを永遠の命にまで護ることとなる。

431226誰かが私に仕えたければ、私について来なさい。私のいるところ、そこにこそ私の仕える者もいることになる。誰かが私に仕えるなら、父はその人を尊重するであろう。

431227今、私の魂はかき乱されている。何を言おうか。『父よ、私をこの時から救い出して下さい』〔と言おう〕か。だが、このために、この時のために私は来たのだ。

431228父よ、あなたの名の栄光を現わして下さい」。すると、天から声が来た、「私は栄

光を現わした。また現わすことになる」。

431229そこに居合わせて〔これを〕聞いた群衆は、雷が鳴ったのだと言い出した。御使

いが彼に語ったのだと言い出す人たちもあった。

431230イエスは答えて言った、「この声がしたのは私のためではなく、あなたがたのためである。

431231今、この世のさばきがある。今、この世の支配者が外へ追い出されることになる。431232そして、私は地から挙げられるなら、〔その時には〕すべての人をこの私の方へ引き寄せることになる」。

431233これはどのような死に方で死ぬことになっているかを示そうとして話していたのである。

431234すると、群衆が彼に答えた、「われわれは律法から、キリストは永遠に留まり続けると聞きました。それなのにあなたはどうして人の子は挙げられなければならないと言われるのですか。その人の子とはいったい誰ですか」。

431235するとイエスは彼らに言った、「まだしばらくの間、光があなたがたの間にいる。闇があなたがたを捕らえることのないよう、自分たちに光のあるうちに歩みなさい。闇の中を歩む人は自分がどこへ往こうとしているのかわからないでいる。

431236光の子らとなるため、自分たちに光のあるうちに、光を信じなさい」。

イエスは以上のことを語り、去って彼らから身を隠した。

 

新共同訳1987

12:20 さて、祭りのとき礼拝するためにエルサレムに上って来た人々の中に、何人かのギリシア人がいた。

12:21 彼らは、ガリラヤのベトサイダ出身のフィリポのもとへ来て、「お願いです。イエスにお目にかかりたいのです」と頼んだ。

12:22 フィリポは行ってアンデレに話し、アンデレとフィリポは行って、イエスに話した。

12:23 イエスはこうお答えになった。「人の子が栄光を受ける時が来た。

12:24 はっきり言っておく。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。

12:25 自分の命を愛する者は、それを失うが、この世で自分の命を憎む人は、それを保って永遠の命に至る。

12:26 わたしに仕えようとする者は、わたしに従え。そうすれば、わたしのいるところに、わたしに仕える者もいることになる。わたしに仕える者がいれば、父はその人を大切にしてくださる。」

◆人の子は上げられる

12:27 「今、わたしは心騒ぐ。何と言おうか。『父よ、わたしをこの時から救ってください』と言おうか。しかし、わたしはまさにこの時のために来たのだ。

12:28 父よ、御名の栄光を現してください。」すると、天から声が聞こえた。「わたしは既に栄光を現した。再び栄光を現そう。」

12:29 そばにいた群衆は、これを聞いて、「雷が鳴った」と言い、ほかの者たちは「天使がこの人に話しかけたのだ」と言った。

12:30 イエスは答えて言われた。「この声が聞こえたのは、わたしのためではなく、あなたがたのためだ。

12:31 今こそ、この世が裁かれる時。今、この世の支配者が追放される。

12:32 わたしは地上から上げられるとき、すべての人を自分のもとへ引き寄せよう。」

12:33 イエスは、御自分がどのような死を遂げるかを示そうとして、こう言われたのである。

12:34 すると、群衆は言葉を返した。「わたしたちは律法によって、メシアは永遠にいつもおられると聞いていました。それなのに、人の子は上げられなければならない、とどうして言われるのですか。その『人の子』とはだれのことですか。」

12:35 イエスは言われた。「光は、いましばらく、あなたがたの間にある。暗闇に追いつかれないように、光のあるうちに歩きなさい。暗闇の中を歩く者は、自分がどこへ行くのか分からない。

12:36 光の子となるために、光のあるうちに、光を信じなさい。」

 

前田訳1978

12:20 祭りに礼拝のため上って来た人々の中に何人かのギリシャ人がいた。

12:21 彼らはガリラヤはベッサイダ出のピリポのところへ来て頼んだ、「お願いします。イエスにお会いしたのですが」と。

12:22 ピリポは行ってアンデレに話し、アンデレとピリポは行ってイエスに話した。

12:23 イエスは答えられる、「人の子が栄化される時が来た。

12:24 本当にいう、一粒の麦は、地に落ちて死なねば、いつまでも一粒にすぎない死ねば多くのみを結ぶ。

12:25 おのがいのちを愛するものはそれを失い、この世でいのちを憎むものは永遠のいのちへとそれを保とう。

12:26 わたしに仕えるものはわたしに従え。そうすれば、わたしに仕えるものもわたしがいるところにいよう。わたしに仕えるものを、父は尊ばれよう。

12:27 今、わが心はさわぐ。何といおうか。父上、この時から救い出してください。否、このため、この時にこそわたしは来たのです。

12:28 父上、あなたのみ名を栄化してください」と。すると天から声がした、「わたしは栄化したし、また栄化しよう」と。

12:29 そこに立っていてそれを聞いた群衆は「雷が鳴った」といった。ほかに、「天使がイエスに話した」というものもあった。

12:30 イエスは答えられた、「あの声がしたのはわたしのためではなく、あなた方のためである。

12:31 今、この世の裁きがある。今、この世の君が外へ投げ出されよう。

12:32 そして、わたしが地から拳ゲられるとき、皆をわたしに引きよせよう」と。

12:33 こういわれたのは、どんな死に方で死ぬべきかを示されたのである。

12:34 そこで群衆が答えた、「われらは律法でキリストは永遠に生きながらえると聞いている。それなのにあなたはどうして人の子は拳げられねばならぬというのか。人の子とはだれなのか」と。

12:35 イエスは彼らにいわれた、「いましばらく光はあなた方のところにある。光のある間に歩いて、闇が追い越さぬようにせよ。闇の中を歩むものは自分がどこへ行くか知らない。

12:36 光のある間、光を信ぜよ、光の子らになるために」と。こう話してからイエスは立ち去って彼らから姿を隠された。

 

新改訳1970

12:20 さて、祭りのとき礼拝のために上って来た人々の中に、ギリシヤ人が幾人かいた。

12:21 この人たちがガリラヤのベツサイダの人であるピリポのところに来て、「先生。イエスにお目にかかりたいのですが。」と言って頼んだ。

12:22 ピリポは行ってアンデレに話し、アンデレとピリポとは行って、イエスに話した。

12:23 すると、イエスは彼らに答えて言われた。「人の子が栄光を受けるその時が来ました。

12:24 まことに、まことに、あなたがたに告げます。一粒の麦がもし地に落ちて死ななければ、それは一つのままです。しかし、もし死ねば、豊かな実を結びます。

12:25 自分のいのちを愛する者はそれを失い、この世でそのいのちを憎む者はそれを保って永遠のいのちに至るのです。

12:26 わたしに仕えるというのなら、その人はわたしについて来なさい。わたしがいる所に、わたしに仕える者もいるべきです。もしわたしに仕えるなら、父はその人に報いてくださいます。

12:27 今わたしの心は騒いでいる。何と言おうか。『父よ。この時からわたしをお救いください。』と言おうか。いや。このためにこそ、わたしはこの時に至ったのです。

12:28 父よ。御名の栄光を現わしてください。」そのとき、天から声が聞こえた。「わたしは栄光をすでに現わしたし、またもう一度栄光を現わそう。」

12:29 そばに立っていてそれを聞いた群衆は、雷が鳴ったのだと言った。ほかの人々は、「御使いがあの方に話したのだ。」と言った。

12:30 イエスは答えて言われた。「この声が聞こえたのは、わたしのためにではなくて、あなたがたのためにです。

12:31 今がこの世のさばきです。今、この世を支配する者は追い出されるのです。

12:32 わたしが地上から上げられるなら、わたしはすべての人を自分のところに引き寄せます。」

12:33 イエスは自分がどのような死に方で死ぬかを示して、このことを言われたのである。

12:34 そこで、群衆はイエスに答えた。「私たちは、律法で、キリストはいつまでも生きておられると聞きましたが、どうしてあなたは、人の子は上げられなければならない、と言われるのですか。その人の子とはだれですか。」

12:35 イエスは彼らに言われた。「まだしばらくの間、光はあなたがたの間にあります。やみがあなたがたを襲うことのないように、あなたがたは、光がある間に歩きなさい。やみの中を歩く者は、自分がどこに行くのかわかりません。

12:36 あなたがたに光がある間に、光の子どもとなるために、光を信じなさい。」イエスは、これらのことをお話しになると、立ち去って、彼らから身を隠された。

 

塚本訳1963

12:20 この祭にお参りするため上ってきた人たちの中に、数人の(改宗した)異教人があった。

12:21 ガリラヤのベッサイダの人ピリポの所に来て、こう言って頼んだ、「君、イエスにお会いしたいのですが。」

12:22 ピリポは行ってアンデレに話し、アンデレはピリポと行ってイエスに話した。

12:23 するとイエスは(非常に感動して)二人に答えられる、「人の子(わたし)が栄光を受ける時がついに来た。

12:24 アーメン、アーメン、わたしは言う、一粒の麦は、地に落ちて死なねば、いつまでもただの一粒である。しかし死ねば、多くの実を結ぶ。(だからわたしは命をすてる。)

12:25 [(この世の)命をかわいがる者は(永遠の)命を失い、この世で命を憎む者は、命を守って永遠の命にはいるであろう。

12:26 わたしに仕えようとする者は、わたしに従い(わたしと同じ道を歩き)なさい。そうすれば、わたしに仕える者もわたしがおる所におることができる。父上はわたしに仕える者に、(そんな)栄誉をくださるのである。]

12:27 今、わたしは胸がどきどきしてならない。ああ、なんと言っ(て祈っ)たらよいだろう。『お父様、この(試みの)時からわたしを救ってください』(と祈ろうか。)いやいや、わたしはこのため、この時のために(この世に)来たのだ。

12:28 『お父様、(どうかわたしを御心のままになさって、)あなたの御名の栄光をあらわしてください!』」すると天から声がひびいた、「わたしは(あなたの業で)すでに(わたしの)栄光をあらわした。(今)また(あなたの苦しみによって)栄光をあらわすであろう。」

12:29 そこに立っていてこれを聞いた群衆は、雷が鳴ったと言った。「天使がイエスと話した」と言う者もあった。

12:30 イエスは答えて言われた、「あの声がきこえてきたのは、わたしのためではない。あなた達のため(あなた達の信仰を強くするため)である。

12:31 今こそ、この世の裁きがおこなわれる。今こそ、この世の支配者((悪魔))が(この世から)放り出される。(今わたしが天に挙げられるからである。)

12:32 (しかし)わたしは地から挙げられた時、みんなをわたしの所に引き寄せるであろう。」

12:33 このように(「挙げられる」と)言われたのは、自分がどんな死に方で死なねばならぬかを、(すなわち十字架による死を)暗示されたのである。

12:34 すると群衆が答えた、「われわれは律法[聖書]で、救世主は〃永遠に〃(地上に)生きながらえると聞いていたのに、あなたはどういう訳で、人の子は(死んで天に)挙げられねばならぬと言われるのですか。その人のことはいったいだれのことです。」

12:35 するとイエスは(それには答えず、)彼らに言われた、「もうしばらくの間、光はあなた達のところにある。光のある間に(早く)歩いて、暗闇に追い付かれないようにせよ。暗闇を歩く者は、自分がどこへ行くのか知らない。

12:36 光のある間に光を信じて、光の子になりなさい。」、こう話すと、イエスは(そこを)立ち去って、彼らから姿をお隠しになった。(イエスの伝道はこれで終ったのである。)

 

口語訳1955

12:20 祭で礼拝するために上ってきた人々のうちに、数人のギリシヤ人がいた。

12:21 彼らはガリラヤのベツサイダ出であるピリポのところにきて、「君よ、イエスにお目にかかりたいのですが」と言って頼んだ。

12:22 ピリポはアンデレのところに行ってそのことを話し、アンデレとピリポは、イエスのもとに行って伝えた。

12:23 すると、イエスは答えて言われた、「人の子が栄光を受ける時がきた。

12:24 よくよくあなたがたに言っておく。一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに実を結ぶようになる。

12:25 自分の命を愛する者はそれを失い、この世で自分の命を憎む者は、それを保って永遠の命に至るであろう。

12:26 もしわたしに仕えようとする人があれば、その人はわたしに従って来るがよい。そうすれば、わたしのおる所に、わたしに仕える者もまた、おるであろう。もしわたしに仕えようとする人があれば、その人を父は重んじて下さるであろう。

12:27 今わたしは心が騒いでいる。わたしはなんと言おうか。父よ、この時からわたしをお救い下さい。しかし、わたしはこのために、この時に至ったのです。

12:28 父よ、み名があがめられますように」。すると天から声があった、「わたしはすでに栄光をあらわした。そして、更にそれをあらわすであろう」。

12:29 すると、そこに立っていた群衆がこれを聞いて、「雷がなったのだ」と言い、ほかの人たちは、「御使が彼に話しかけたのだ」と言った。

12:30 イエスは答えて言われた、「この声があったのは、わたしのためではなく、あなたがたのためである。

12:31 今はこの世がさばかれる時である。今こそこの世の君は追い出されるであろう。

12:32 そして、わたしがこの地から上げられる時には、すべての人をわたしのところに引きよせるであろう」。

12:33 イエスはこう言って、自分がどんな死に方で死のうとしていたかを、お示しになったのである。

12:34 すると群衆はイエスにむかって言った、「わたしたちは律法によって、キリストはいつまでも生きておいでになるのだ、と聞いていました。それだのに、どうして人の子は上げられねばならないと、言われるのですか。その人の子とは、だれのことですか」。

12:35 そこでイエスは彼らに言われた、「もうしばらくの間、光はあなたがたと一緒にここにある。光がある間に歩いて、やみに追いつかれないようにしなさい。やみの中を歩く者は、自分がどこへ行くのかわかっていない。

12:36 光のある間に、光の子となるために、光を信じなさい」。イエスはこれらのことを話してから、そこを立ち去って、彼らから身をお隠しになった。

 

文語訳1917

"431220","禮拜せんとて祭に上りたる者の中に、ギリシヤ人數人ありしが、"

"431221","ガリラヤなるベツサイダのピリポに來り、請ひて言ふ『君よ、われらイエスに謁えんことを願ふ』"

"431222","ピリポ往きてアンデレに告げ、アンデレとピリポと共に往きてイエスに告ぐ。"

"431223","イエス答へて言ひ給ふ『人の子の榮光を受くべき時きたれり。"

"431224","誠にまことに汝らに告ぐ、一粒の麥、地に落ちて死なずば、唯一つにて在らん、もし死なば、多くの果を結ぶべし。"

"431225","己が生命を愛する者は、これを失ひ、この世にてその生命を憎む者は、之を保ちて永遠の生命に至るべし。"

"431226","人もし我に事へんとせば、我に從へ、わが居る處に我に事ふる者もまた居るべし。人もし我に事ふることをせば、我が父これを貴び給はん。"

"431227","今わが心さわぐ、我なにを言ふべきか。父よ、この時より我を救ひ給へ、されど我この爲にこの時に到れり。"

"431228","父よ、御名の榮光をあらはし給へ』ここに天より聲いでて言ふ『われ既に榮光をあらはしたり、復さらに顯さん』"

"431229","傍らに立てる群衆これを聞きて『雷霆鳴れり』と言ひ、ある人々は『御使かれに語れるなり』と言ふ。"

"431230","イエス答へて言ひ給ふ『この聲の來りしは、我が爲にあらず、汝らの爲なり。"

"431231","今この世の審判は來れり、今この世の君は逐ひ出さるべし。"

"431232","我もし地より擧げられなば、凡ての人をわが許に引きよせん』"

"431233","かく言ひて、己が如何なる死にて死ぬるかを示し給へり。"

"431234","群衆こたふ『われら律法によりて、キリストは永遠に存へ給ふと聞きたるに、汝いかなれば人の子は擧げらるべしと言ふか、その人の子とは誰なるか』"

"431235","イエス言ひ給ふ『なほ暫し光は汝らの中にあり、光のある間に歩みて、暗黒に追及かれぬやうにせよ、暗き中を歩む者は往方を知らず。"

"431236","光の子とならんために、光のある間に光を信ぜよ』イエス此等のことを語りてのち、彼らを避けて隱れ給へり。"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

 

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(独)NESTLE-ALAND