****************************************

ルカ20:1−8

権威問題

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

422001そして彼は、とある日、神殿〔境内〕で民を教え、〔福音を〕告げ知らせていると、祭司長たちと律法学者たちとが長老たちと一緒にやって来て、

422002〔次のように〕言いながら彼に対して語った、「われわれに言え、お前はなんの権

威をもってこのようなことをするのか。また、このようなことをする権威をお前に与えた者はいったい誰か」。

422003すると彼は答えて、彼らに対して言った、「この私もまた、あなたたちに一つたずねよう。そこで私に言え、

422004ヨハネの洗礼は天からのものであったか、人間からのものであったか」。

422005すると彼らはお互いに議論し合いながら言った、「俺たちがもし『天からのもの』だと言うならば、『なぜ彼を信じなかったのか』と彼は言うだろう。

422006他方、もし『人間からのもの』だと言うとしたら、民全体が俺たちを石で打ち殺すだろう。なぜなら、〔彼らは〕ヨハネが預言者であると確信しているからだ」。

422007そこで彼らは、どこからかは知らないと答えた。

422008するとイェスは彼らに言った、「この私も、どんな権威でこれらのことをするのか、

あなたたちには言わない」。

 

新共同訳1987

20:1 ある日、イエスが神殿の境内で民衆に教え、福音を告げ知らせておられると、祭司長や律法学者たちが、長老たちと一緒に近づいて来て、

20:2 言った。「我々に言いなさい。何の権威でこのようなことをしているのか。その権威を与えたのはだれか。」

20:3 イエスはお答えになった。「では、わたしも一つ尋ねるから、それに答えなさい。

20:4 ヨハネの洗礼は、天からのものだったか、それとも、人からのものだったか。」

20:5 彼らは相談した。「『天からのものだ』と言えば、『では、なぜヨハネを信じなかったのか』と言うだろう。

20:6 『人からのものだ』と言えば、民衆はこぞって我々を石で殺すだろう。ヨハネを預言者だと信じ込んでいるのだから。」

20:7 そこで彼らは、「どこからか、分からない」と答えた。

20:8 すると、イエスは言われた。「それなら、何の権威でこのようなことをするのか、わたしも言うまい。」

 

前田訳1978

20:1 ある日、宮で民を教え、福音を説いておられたときのこと、大祭司と学者が長老たちと進み出て、

20:2 彼にいった、「何の権威でこれらのことをするのか、だれがこの権威をあなたに与えたか、いってください」と。

20:3 答えていわれた、「わたしもひとつたずねたいことがある。それをいってもらいたい。

20:4 ヨハネの洗礼は天からであったか人からであったか」と。

20:5 彼らは互いに論じあった、「もし、『天から』といえば、『なぜ彼を信じなかったか』といおう。

20:6 もし、『人から』といえば、民が皆でわれらを石打ちしよう。民はヨハネが預言者であると思い込んでいるから」と。

20:7 そこで、「どこからか知らない」と答えた。

20:8 イエスはいわれた、「わたしも、何の権威でこれらのことをするのか、あなた方にいわない」と。

 

新改訳1970

20:1 イエスは宮で民衆を教え、福音を宣べ伝えておられたが、ある日、祭司長、律法学者たちが、長老たちといっしょにイエスに立ち向かって、

20:2 イエスに言った。「何の権威によって、これらのことをしておられるのですか。あなたにその権威を授けたのはだれですか。それを言ってください。」

20:3 そこで答えて言われた。「わたしも一言尋ねますから、それに答えなさい。

20:4 ヨハネのバプテスマは、天から来たのですか、人から出たのですか。」

20:5 すると彼らは、こう言って、互いに論じ合った。「もし、天から、と言えば、それならなぜ、彼を信じなかったか、と言うだろう。

20:6 しかし、もし、人から、と言えば、民衆がみなで私たちを石で打ち殺すだろう。ヨハネを預言者と信じているのだから。」

20:7 そこで、「どこからか知りません。」と答えた。

20:8 するとイエスは、「わたしも、何の権威によってこれらのことをするのか、あなたがたに話すまい。」と言われた。

 

塚本訳1963

20:1 ある日、イエスが宮で人々を教え、福音を説いておられた時のこと、大祭司連、聖書学者が長老たちと共に進み寄って、

20:2 イエスに言った、「なんの権威であんなことを(宮で)するのか。あの権威を授けた者はだれか、言ってもらいたい。」

20:3 答えて言われた、「ではわたしからも一つ尋ねる。それにこたえよ。

20:4 ──ヨハネの洗礼は天(の神)から(授かったの)であったか、それとも人間からか。」

20:5 彼はひそかに考えた、「もし『天から』と言えば、『なぜヨハネを信じなかったか』と言うであろうし、

20:6 もし『人間から』と言えば、人民どもは(冒涜だと言って)皆でわたし達を石で打ち殺すにちがいない。彼らはヨハネを預言者だと信じこんでいるのだから。」

20:7 そこで、どこからか知らない、と答えた。

20:8 イエスは言われた、「ではなんの権威であんなことをするか、わたしも言わない。」

 

口語訳1955

20:1 ある日、イエスが宮で人々に教え、福音を宣べておられると、祭司長や律法学者たちが、長老たちと共に近寄ってきて、

20:2 イエスに言った、「何の権威によってこれらの事をするのですか。そうする権威をあなたに与えたのはだれですか、わたしたちに言ってください」。

20:3 そこで、イエスは答えて言われた、「わたしも、ひと言たずねよう。それに答えてほしい。

20:4 ヨハネのバプテスマは、天からであったか、人からであったか」。

20:5 彼らは互に論じて言った、「もし天からだと言えば、では、なぜ彼を信じなかったのか、とイエスは言うだろう。

20:6 しかし、もし人からだと言えば、民衆はみな、ヨハネを預言者だと信じているから、わたしたちを石で打つだろう」。

20:7 それで彼らは「どこからか、知りません」と答えた。

20:8 イエスはこれに対して言われた、「わたしも何の権威によってこれらの事をするのか、あなたがたに言うまい」。

 

文語訳1917

"422001","或日イエス宮にて民を教へ、福音を宣べゐ給ふとき、祭司長・學者らは、長老どもと共に近づき來り、"

"422002","イエスに語りて言ふ『なにの權威をもて此等の事をなすか、此の權威を授けし者は誰か、我らに告げよ』"

"422003","答へて言ひ給ふ『われも一言なんぢらに問はん、答へよ。"

"422004","ヨハネのバプテスマは天よりか、人よりか』"

"422005","彼ら互に論じて言ふ『もし「天より」と言はば「なに故かれを信ぜざりし」と言はん。"

"422006","もし「人より」と言はんか、民みなヨハネを預言者と信ずるによりて、我らを石にて撃たん』"

"422007","遂に何處よりか知らぬ由を答ふ。"

"422008","イエス言ひたまふ『われも何の權威をもて此等の事をなすか、汝らに告げじ』"

 

****************************************

各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マコ 11:27-33

11:27 またエルサレムに来る。イエスが宮の中をぶらついておられると、大祭司連、聖書学者、長老たちがよって来て

11:28 言った、「なんの権威で(きのうのような)あんなことを(宮で)するのか。だれがそれをする権威を授けたのか。」

11:29 イエスは言われた、「では一つ尋ねる。それに答えよ。その上で、なんの権威でそれをするかを言おう。

11:30 ──ヨハネの洗礼は天(の神)から(授かったの)であったか、それとも人間からか、それに答えよ。」

11:31 彼らはひそかに考えた、「もし『天から』と言えば、『では、なぜヨハネを信じなかったか』と言うであろうし、

11:32 それとも『人間から』と言おうか。」──(だが)民衆(の反対)がこわかった。みんながヨハネをほんとうに預言者だと思っていたからである。

11:33 そこで「知らない」とイエスに答える。彼らに言われる、「ではなんの権威であんなことをするか、わたしも言わない。」

 

塚本訳 マタ 21:23-27

21:23 宮に来て教えておられると、大祭司連と国の長老たちが寄ってきて、言った、「なんの権威で(きのうのような)あんなことを(宮で)するのか。だれがあの権威を授けたのか。」

21:24 イエスは答えて言われた、「ではわたしも一つ尋ねる。それにこたえられたら、わたしも何の権威でそれをするかを言おう。

21:25 ──ヨハネの洗礼はどこから来たのか。天(の神)から(授かったの)か、それとも人間からか。」彼らはひそかに考えた、「もし『天から』と言えば、『では、なぜヨハネを信じなかったか』と言うであろうし、

21:26 もし『人間から』と言えば、民衆(の反対)がこわい。みんながヨハネを預言者と思っているのだから。」

21:27 そこで「知らない」とイエスに答えた。イエスも言われた、「ではなんの権威であんなことをするのか、わたしも言わない。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 ルカ 1:76

1:76 幼子よ、お前はいと高き方の預言者と呼ばれる。主に先立って行き、その道を整え、

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

 

・・・・

 

(日)新共同訳1987 の引照

新共同 使  4:1

4:1 ペトロとヨハネが民衆に話をしていると、祭司たち、神殿守衛長、サドカイ派の人々が近づいて来た。

 

新共同 使  21:33

21:33 千人隊長は近寄ってパウロを捕らえ、二本の鎖で縛るように命じた。そして、パウロが何者であるのか、また、何をしたのかと尋ねた。

 

新共同 使  4:7

4:7 そして、使徒たちを真ん中に立たせて、「お前たちは何の権威によって、だれの名によってああいうことをしたのか」と尋問した。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

 

・・・・

 

****************************************

 

 

 

 

 ****************************************

ルカ20:9−19

悪い小作人

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

422009そこで彼は、民に対して次の譬を語り始めた、「〔[ある]〕人が葡萄園を造り、

それを農夫たちに貸して、そうとうに長い間そこを留守にした。

422010そしてある時が来ると、彼はその農夫たちのところへ〔一人の〕僕を遣わして、彼らに葡萄園の収穫を納めさせようとした。しかし農夫たちは、僕を殴り、空手で送り返した。

422011そこで主人は、もう一人別の僕をくり返して送った。一方彼らは、その僕をも殴って侮辱を加え、空手で送り返した。

422012そこで主人は、三番目の〔僕〕をくり返して送った。一方彼らは、この〔僕〕をも、傷を負わせて外に投げ捨てた。

422013そこで葡萄園の主人は言った、『どうしようか。〔そうだ、〕私の愛する息子を送ろう。たぶん、この彼なら、彼らも憚(はばか)るところがあるだろう』。

422014しかし農夫たちは彼を見て、互いに

思いめぐらして言った、「こいつは跡取りだ。こいつを殺してしまおう。そうなれば財産は俺たちのものだ」。

422015そして彼を葡萄園の外に投げ出して殺してしまった。そこで葡萄園の主人は、彼らをどうするだろうか。

422016彼はやって来て、これら

の農夫を滅ぼしてしまい、葡萄園をほかの者たちにやってしまうだろう」。

すると彼らは、〔これを〕聞いて言った、「〔そんなことは〕起こってはならぬ」。

422017彼はしかし、彼らを見つめて言った、「それでは、次のように書かれていること

はなん〔の意〕か、

家造りたちの棄てた石、

それこそが隅の親石となった

422018かの石の上に落ちる者は皆、粉々にされるだろう。また、それが誰かの上に落

ちれば、それはその者を押しつぶすだろう」。

422019そこでまさにその時、律法学者たちと祭司長たちはイエスに手をかけようとし

たが、民を恐れた。なぜなら彼らは、彼がこの譬を自分たちに当てつけて語ったことを知っていたからである。

 

新共同訳1987

20:9 イエスは民衆にこのたとえを話し始められた。「ある人がぶどう園を作り、これを農夫たちに貸して長い旅に出た。

20:10 収穫の時になったので、ぶどう園の収穫を納めさせるために、僕を農夫たちのところへ送った。ところが、農夫たちはこの僕を袋だたきにして、何も持たせないで追い返した。

20:11 そこでまた、ほかの僕を送ったが、農夫たちはこの僕をも袋だたきにし、侮辱して何も持たせないで追い返した。

20:12 更に三人目の僕を送ったが、これにも傷を負わせてほうり出した。

20:13 そこで、ぶどう園の主人は言った。『どうしようか。わたしの愛する息子を送ってみよう。この子ならたぶん敬ってくれるだろう。』

20:14 農夫たちは息子を見て、互いに論じ合った。『これは跡取りだ。殺してしまおう。そうすれば、相続財産は我々のものになる。』

20:15 そして、息子をぶどう園の外にほうり出して、殺してしまった。さて、ぶどう園の主人は農夫たちをどうするだろうか。

20:16 戻って来て、この農夫たちを殺し、ぶどう園をほかの人たちに与えるにちがいない。」彼らはこれを聞いて、「そんなことがあってはなりません」と言った。

20:17 イエスは彼らを見つめて言われた。「それでは、こう書いてあるのは、何の意味か。『家を建てる者の捨てた石、/これが隅の親石となった。』

20:18 その石の上に落ちる者はだれでも打ち砕かれ、その石がだれかの上に落ちれば、その人は押しつぶされてしまう。」

20:19 そのとき、律法学者たちや祭司長たちは、イエスが自分たちに当てつけてこのたとえを話されたと気づいたので、イエスに手を下そうとしたが、民衆を恐れた。

 

前田訳1978

20:9 民にこの譬えを話しだされた、「ある人がぶどう園を作り、農夫たちに貸して長い旅に出た。

20:10 季節になったので、農夫たちにひとりの僕をつかわして、ぶどう園の収穫の分け前を納めさせようとした。しかし農夫たちは彼をなぐって、手ぶらで追い帰した。

20:11 さらにもうひとりの僕をやったが、それをもなぐって、はずかしめて、手ぶらで追い帰した。

20:12 さらに第三のものをやると、これをも怪我させて追い出した。

20:13 ぶどう園の主人はいった、『どうしよう。よし、わがいとし子をやろう。きっとこれならおそれいろう』と。

20:14 農夫たちは彼を見て互いに話しあった、『これは跡継ぎだ。殺そう。そうすれば財産はわれらのものだ』と。

20:15 そして彼をぶどう園の外に追い出して殺した。そこで、ぶどう園の主人は農夫たちをどうしようか。

20:16 来て農夫たちを殺し、ぶどう園をほかの人たちに渡そう」と。人々はそれを聞いていった、「とんでもない」と。

20:17 彼は人々を見つめていわれた、「では、聖書にこうあるのはどういうことか、『家造りが捨てた石、それが隅の土台石になった』。

20:18 その石の上に倒れるものは皆打ち砕かれ、また、その石が倒れかかる人は粉々になろう」と。

20:19 このとき学者と大祭司は、彼が自分たちに当ててこの譬えを話されたことを知って、彼に手をかけようとしたが、民をおそれていた。

 

新改訳1970

20:9 また、イエスは、民衆にこのようなたとえを話された。「ある人がぶどう園を造り、それを農夫たちに貸して、長い旅に出た。

20:10 そして季節になったので、ぶどう園の収穫の分けまえをもらうために、農夫たちのところへひとりのしもべを遣わした。ところが、農夫たちは、そのしもべを袋だたきにし、何も持たせないで送り帰した。

20:11 そこで、別のしもべを遣わしたが、彼らは、そのしもべも袋だたきにし、はずかしめたうえで、何も持たせないで送り帰した。

20:12 彼はさらに三人目のしもべをやったが、彼らは、このしもべにも傷を負わせて追い出した。

20:13 ぶどう園の主人は言った。『どうしたものか。よし、愛する息子を送ろう。彼らも、この子はたぶん敬ってくれるだろう。』

20:14 ところが、農夫たちはその息子を見て、議論しながら言った。『あれはあと取りだ。あれを殺そうではないか。そうすれば、財産はこちらのものだ。』

20:15 そして、彼をぶどう園の外に追い出して、殺してしまった。こうなると、ぶどう園の主人は、どうするでしょう。

20:16 彼は戻って来て、この農夫どもを打ち滅ぼし、ぶどう園をほかの人たちに与えてしまいます。」これを聞いた民衆は、「そんなことがあってはなりません。」と言った。

20:17 イエスは、彼らを見つめて言われた。「では、『家を建てる者たちの見捨てた石、それが礎の石となった。』と書いてあるのは、何のことでしょう。

20:18 この石の上に落ちれば、だれでも粉々に砕け、またこの石が人の上に落ちれば、その人を粉みじんに飛び散らしてしまうのです。」

20:19 律法学者、祭司長たちは、イエスが自分たちをさしてこのたとえを話されたと気づいたので、この際イエスに手をかけて捕えようとしたが、やはり民衆を恐れた。

 

塚本訳1963

20:9 そして人々にこの譬を話し出された、「ある人が『葡萄畑をつくり、』小作人たちに貸して長い旅行に出かけた。

20:10 (収穫の)時が来たので、葡萄畑の収穫の分け前を納めさせるために、一人の使用人を小作人の所に使いにやった。しかし小作人はそれをなぐりつけ、手ぶらでおい返した。

20:11 さらにほかの使用人を一人やると、それをもなぐりつけ、かつ侮辱した上、手ぶらでおい返した。

20:12 かさねて第三の者をやると、これも怪我をさせて(葡萄畑から)放り出した。

20:13 そこで葡萄畑の持ち主が考えた、『どうしたものだろう。…よし、最愛の(独り)息子を使にやろう。これなら多分恐れ入るにちがいない。』

20:14 すると小作人たちはそれを見て、互に相談して、『これは相続人だ。殺してしまおう。そしてその財産をおれ達のものにしよう』と言いながら、

20:15 葡萄畑の外に放り出して殺してしまった(という話)。それで(尋ねるが、)葡萄畑の持ち主は小作人たちをどうするだろうか。

20:16 (もちろん)来てこの小作人たちを殺し、葡萄畑をほかの人に貸すにちがいない。」人々はこれを聞いて(驚いて)言った、「とんでもない、そんなことが!」

20:17 イエスは彼らをじっと見て言われた、「では、こう(聖書に)書いてあるのはなんの意味であるか。──』大工たちが(役に立たぬと)捨てた石、それが隅の土台石になった。』

20:18 (救世主なる)その石の上に(つまづき)倒れる人は一人のこらず打ち砕かれ、(最後の裁きの日に)その石が倒れかかる人は、粉微塵になるであろう。」

20:19 この時聖書学者と大祭司連は、イエスが自分たちに当てつけてこの譬を言われたことを知ったので、(怒って)イエスに手をかけようと思ったが、人民(が騒ぎ出すの)を恐れた。

 

口語訳1955

20:9 そこでイエスは次の譬を民衆に語り出された、「ある人がぶどう園を造って農夫たちに貸し、長い旅に出た。

20:10 季節になったので、農夫たちのところへ、ひとりの僕を送って、ぶどう園の収穫の分け前を出させようとした。ところが、農夫たちは、その僕を袋だたきにし、から手で帰らせた。

20:11 そこで彼はもうひとりの僕を送った。彼らはその僕も袋だたきにし、侮辱を加えて、から手で帰らせた。

20:12 そこで更に三人目の者を送ったが、彼らはこの者も、傷を負わせて追い出した。

20:13 ぶどう園の主人は言った、『どうしようか。そうだ、わたしの愛子をつかわそう。これなら、たぶん敬ってくれるだろう』。

20:14 ところが、農夫たちは彼を見ると、『あれはあと取りだ。あれを殺してしまおう。そうしたら、その財産はわれわれのものになるのだ』と互に話し合い、

20:15 彼をぶどう園の外に追い出して殺した。そのさい、ぶどう園の主人は、彼らをどうするだろうか。

20:16 彼は出てきて、この農夫たちを殺し、ぶどう園を他の人々に与えるであろう」。人々はこれを聞いて、「そんなことがあってはなりません」と言った。

20:17 そこで、イエスは彼らを見つめて言われた、「それでは、『家造りらの捨てた石が/隅のかしら石になった』と書いてあるのは、どういうことか。

20:18 すべてその石の上に落ちる者は打ち砕かれ、それがだれかの上に落ちかかるなら、その人はこなみじんにされるであろう」。

20:19 このとき、律法学者たちや祭司長たちはイエスに手をかけようと思ったが、民衆を恐れた。いまの譬が自分たちに当てて語られたのだと、悟ったからである。

 

文語訳1917

"422009","かくて次の譬を民に語りいで給ふ『ある人、葡萄園を造りて農夫どもに貸し、遠く旅立して久しくなりぬ。"

"422010","時至りて、葡萄園の所得を納めしめんとて、一人の僕を農夫の許に遣ししに農夫ども之を打ちたたき、空手にて歸らしめたり。"

"422011","又ほかの僕を遣ししに、之をも打ちたたき、辱しめ、空手にて歸らしめたり。"

"422012","なほ三度めの者を遣ししに、之をも傷つけて逐ひ出したり。"

"422013","葡萄園の主いふ「われ何を爲さんか。我が愛しむ子を遣さん、或は之を敬ふなるべし」"

"422014","農夫ども之を見て互に論じて言ふ「これは世嗣なり。いざ殺して其の嗣業を我らの物とせん」"

"422015","かくてこれを葡萄園の外に逐ひ出して殺せり。さらば葡萄園の主かれらに何を爲さんか、"

"422016","來りてかの農夫どもを亡し、葡萄園を他の者どもに與ふべし』人々これを聽きて言ふ『然はあらざれ』"

"422017","イエス彼らに目を注めて言ひ給ふ『されば、「造家者らの棄てる石は、これぞ隅の首石となれる」、と録されたるは何ぞや。"

"422018","凡そその石の上に倒るる者は碎け、又その石、人の上に倒るれば、その人を微塵にせん』"

"422019","此のとき學者・祭司長ら、イエスに手をかけんと思ひたれど、民を恐れたり。この譬の己どもを指して言ひ給へるを悟りしに因る。"

 

****************************************

 

各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マコ 12:1-12

12:1 それから譬をもって彼らに話し出された、「ある人が『葡萄畑をつくって、垣根をめぐらし、(その中に)搾り場をもうけ、(見張りの)櫓を建てた』上、小作人たちに貸して旅行に出かけた。

12:2 (収穫の)時が来たので、小作人から葡萄畑の収穫の分け前を取り立てるために、一人の使用人を小作人の所に使にやった。

12:3 すると、それをつかまえてなぐりつけ、手ぶらでかえした。

12:4 またほかの使用人を一人やると、それをも頭をなぐり、かつ侮辱した。

12:5 そこで(また)ほかの一人をやっると、それも殺してしまった。ほかの大勢(の使用人)を(やったが、)なぐったり、殺したりしてしまった。

12:6 (最後に)まだ一人、最愛の(独り)息子があった。『わたしの息子なら恐れ入るにちがいない』と言って、最後にこれを使にやった。

12:7 するとその小作人たちは、『これは相続人だ。さあ、殺してしまおう。そうすればその財産はおれ達のものになるのだ』と互に言いながら、

12:8 つかまえて殺した上、葡萄畑の外に放り出してしまった(という話)。

12:9 (それで尋ねるが、)葡萄畑の持ち主はどうするだろうか。(もちろん)来て小作人たちを殺し、葡萄畑をほかの人に貸すにちがいない。

12:10 あなた達はこの聖書の句をすら読んだことがないのか。──『大工たちが(役に立たぬと)捨てた石、それが隅の土台石になった。

12:11 これは主のなされたことで、われわれの目には不思議である。』」

12:12 彼らはイエスが自分たちに当て付けてこの譬を言われたことを知ったので、(怒って)イエスを捕えようと思ったが、民衆(が騒ぎ出すの)を恐れた。それで、イエスをそのままにして立ち去った。

 

塚本訳 マタ 21:33-46

21:33 もう一つの譬を聞きなさい。ある家の主人があった。『葡萄畑をつくって、それに垣根をめぐらし、その中に搾り場をもうけ、(見張りの)櫓を建てた』上、小作人たちに貸して旅行に出かけた。

21:34 収穫の時が近づくと、収穫を取り立てるために、使用人たちを小作人の所に使いをやった。

21:35 すると小作人は使用人をつかまえて、一人をなぐりつけ、一人を石で打ち、一人を殺した。

21:36 また前よりも多くのほかの使用人をやると、同じような目にあわせた。

21:37 最後に『わたしの独り息子なら恐れ入るにちがいない』と言って、その息子を使いにやった。

21:38 すると小作人たちはこの息子を見て、『これは相続人だ。さあ、殺して、その財産を取ってしまおう』と互に言いながら、

21:39 つかまえて葡萄畑の外に放り出した上、殺してしまった(と言う話。)

21:40 それで(尋ねるが、)葡萄畑の持ち主が来たら、この小作人たちをどうするだろうか。」

21:41 人々が答える、「そのひどい奴どもをひどい目にあわせて殺し、葡萄畑は、収穫の時ごとにそれを納めるほかの小作人に貸すにちがいない。」

21:42 イエスは彼らに言われた、「あなた達は聖書で(この句を)まだ読んだことがないのか。──『大工たちが(役に立たぬと)捨てた石、それが隅の土台石になった。これは主のなされたことで、われわれの目には不思議である。』

21:43 だからわたしは言う、神の国はあなた達から取り上げられて、神の国の実を結ぶ(ほかの)国民に与えられるであろう。

21:44 そして(救世主なる)この石の上に(つまずき)倒れる人は打ち砕かれ、(最後の裁きの日に)この石が倒れかかる人は、粉微塵になるであろう。」

21:45 大祭司連とパリサイ人はこれらの譬を聞いて、イエスが自分達のことを言っておられることを知り、

21:46 怒ってイエスを捕らえようと思ったが、民衆(が騒ぎ出すの)を恐れた。民衆はイエスを預言者と思っていたからである。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 マタ 21:42

21:42 イエスは言われた。「聖書にこう書いてあるのを、まだ読んだことがないのか。『家を建てる者の捨てた石、/これが隅の親石となった。これは、主がなさったことで、/わたしたちの目には不思議に見える。』

 

新共同 マタ 21:26

21:26 『人からのものだ』と言えば、群衆が怖い。皆がヨハネを預言者と思っているから。」

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口語訳 Tテサ2:15

2:15 ユダヤ人たちは主イエスと預言者たちとを殺し、わたしたちを迫害し、神を喜ばせず、すべての人に逆らい、

 

口語訳 ガラ 4:4

4:4 しかし、時の満ちるに及んで、神は御子を女から生れさせ、律法の下に生れさせて、おつかわしになった。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新共同 使  7:52

7:52 いったい、あなたがたの先祖が迫害しなかった預言者が、一人でもいたでしょうか。彼らは、正しい方が来られることを預言した人々を殺しました。そして今や、あなたがたがその方を裏切る者、殺す者となった。

 

新共同 Uコリ11:24-27

11:24 ユダヤ人から四十に一つ足りない鞭を受けたことが五度。

11:25 鞭で打たれたことが三度、石を投げつけられたことが一度、難船したことが三度。一昼夜海上に漂ったこともありました。

11:26 しばしば旅をし、川の難、盗賊の難、同胞からの難、異邦人からの難、町での難、荒れ野での難、海上の難、偽の兄弟たちからの難に遭い、

11:27 苦労し、骨折って、しばしば眠らずに過ごし、飢え渇き、しばしば食べずにおり、寒さに凍え、裸でいたこともありました。

 

新共同 ヘブ 11:36-37

11:36 また、他の人たちはあざけられ、鞭打たれ、鎖につながれ、投獄されるという目に遭いました。

11:37 彼らは石で打ち殺され、のこぎりで引かれ、剣で切り殺され、羊の皮や山羊の皮を着て放浪し、暮らしに事欠き、苦しめられ、虐待され、

 

新共同 使  5:41

5:41 それで使徒たちは、イエスの名のために辱めを受けるほどの者にされたことを喜び、最高法院から出て行き、

 

新共同 ロマ 8:17

8:17 もし子供であれば、相続人でもあります。神の相続人、しかもキリストと共同の相続人です。キリストと共に苦しむなら、共にその栄光をも受けるからです。

 

新共同 ヘブ 1:2

1:2 この終わりの時代には、御子によってわたしたちに語られました。神は、この御子を万物の相続者と定め、また、御子によって世界を創造されました。

 

新共同 ロマ 3:4

3:4 決してそうではない。人はすべて偽り者であるとしても、神は真実な方であるとすべきです。「あなたは、言葉を述べるとき、正しいとされ、/裁きを受けるとき、勝利を得られる」と書いてあるとおりです。

 

新共同 ロマ 3:6

3:6 決してそうではない。もしそうだとしたら、どうして神は世をお裁きになることができましょう。

 

新共同 ロマ 3:31

3:31 それでは、わたしたちは信仰によって、律法を無にするのか。決してそうではない。むしろ、律法を確立するのです。

 

新共同 ロマ 6:2

6:2 決してそうではない。罪に対して死んだわたしたちが、どうして、なおも罪の中に生きることができるでしょう。

 

新共同 ロマ 6:15

6:15 では、どうなのか。わたしたちは、律法の下ではなく恵みの下にいるのだから、罪を犯してよいということでしょうか。決してそうではない。

 

新共同 ロマ 7:7

7:7 では、どういうことになるのか。律法は罪であろうか。決してそうではない。しかし、律法によらなければ、わたしは罪を知らなかったでしょう。たとえば、律法が「むさぼるな」と言わなかったら、わたしはむさぼりを知らなかったでしょう。

 

新共同 ロマ 7:13

7:13 それでは、善いものがわたしにとって死をもたらすものとなったのだろうか。決してそうではない。実は、罪がその正体を現すために、善いものを通してわたしに死をもたらしたのです。このようにして、罪は限りなく邪悪なものであることが、掟を通して示されたのでした。

 

新共同 ロマ 9:14

9:14 では、どういうことになるのか。神に不義があるのか。決してそうではない。

 

新共同 ロマ 11:1

11:1 では、尋ねよう。神は御自分の民を退けられたのであろうか。決してそうではない。わたしもイスラエル人で、アブラハムの子孫であり、ベニヤミン族の者です。

 

新共同 ロマ 11:11

11:11 では、尋ねよう。ユダヤ人がつまずいたとは、倒れてしまったということなのか。決してそうではない。かえって、彼らの罪によって異邦人に救いがもたらされる結果になりましたが、それは、彼らにねたみを起こさせるためだったのです。

 

新共同 Tコリ6:15

6:15 あなたがたは、自分の体がキリストの体の一部だとは知らないのか。キリストの体の一部を娼婦の体の一部としてもよいのか。決してそうではない。

 

新共同 ガラ 2:17

2:17 もしわたしたちが、キリストによって義とされるように努めながら、自分自身も罪人であるなら、キリストは罪に仕える者ということになるのでしょうか。決してそうではない。

 

新共同 ガラ 3:21

3:21 それでは、律法は神の約束に反するものなのでしょうか。決してそうではない。万一、人を生かすことができる律法が与えられたとするなら、確かに人は律法によって義とされたでしょう。

 

新共同 使  4:11

4:11 この方こそ、/『あなたがた家を建てる者に捨てられたが、/隅の親石となった石』/です。

 

新共同 Tペテ2:7

2:7 従って、この石は、信じているあなたがたには掛けがえのないものですが、信じない者たちにとっては、/「家を建てる者の捨てた石、/これが隅の親石となった」のであり、

 

新共同 エペ 2:20

2:20 使徒や預言者という土台の上に建てられています。そのかなめ石はキリスト・イエス御自身であり、

 

新共同 Tペテ2:6

2:6 聖書にこう書いてあるからです。「見よ、わたしは、選ばれた尊いかなめ石を、/シオンに置く。これを信じる者は、決して失望することはない。」

 

新共同 ロマ 9:32-33

9:32 なぜですか。イスラエルは、信仰によってではなく、行いによって達せられるかのように、考えたからです。彼らはつまずきの石につまずいたのです。

9:33 「見よ、わたしはシオンに、/つまずきの石、妨げの岩を置く。これを信じる者は、失望することがない」と書いてあるとおりです。

 

新共同 Tペテ2:8

2:8 また、/「つまずきの石、/妨げの岩」なのです。彼らは御言葉を信じないのでつまずくのですが、実は、そうなるように以前から定められているのです。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

 

・・・・

 

****************************************

 

 

 

  

 

****************************************

ルカ20:20−26

納税問答

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

422020そして彼らは、〔状況を〕うかがいながら、自ら義人であるふりをする間諜(かんちょう)どもを遣わした。〔彼の〕言葉尻をとらえて、彼を総督の当局と〔その〕司法権力とに引き渡すためである。

422021そして彼らは彼にたずねて言った、「先生、私どもはあなた様がまっとうなことを語られ、教えておられること、また外観でえこひいきなさらず、真実に神の道を教えておられることを存じ上げております。

422022〔ところで〕私どもがカエサルに税を払うことは許されているのでしょうか、いないのでしょうか」。

422023しかし彼は、彼らの悪巧みを見抜き、彼らに対して言った、

422024「デナリオン貨幣を私に見せよ。それは誰の像と銘を担っているか」。すると彼らは言った、「カエサルのです」。

422025すると彼は彼らに対して言った、「そこで、カエサルのものはカエサルに与えよ、そして神のものは神に〔与えよ〕」。

422026すると彼らは、民の面前で彼の言葉尻をとらえることができず、〔かえって〕彼の答に驚き、黙してしまった。

 

新共同訳1987

20:20 そこで、機会をねらっていた彼らは、正しい人を装う回し者を遣わし、イエスの言葉じりをとらえ、総督の支配と権力にイエスを渡そうとした。

20:21 回し者らはイエスに尋ねた。「先生、わたしたちは、あなたがおっしゃることも、教えてくださることも正しく、また、えこひいきなしに、真理に基づいて神の道を教えておられることを知っています。

20:22 ところで、わたしたちが皇帝に税金を納めるのは、律法に適っているでしょうか、適っていないでしょうか。」

20:23 イエスは彼らのたくらみを見抜いて言われた。

20:24 「デナリオン銀貨を見せなさい。そこには、だれの肖像と銘があるか。」彼らが「皇帝のものです」と言うと、

20:25 イエスは言われた。「それならば、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」

20:26 彼らは民衆の前でイエスの言葉じりをとらえることができず、その答えに驚いて黙ってしまった。

 

前田訳1978

20:20 彼らは折をうかがい、義人をよそおう回し者をやった。ことばの端をとらえて総督の支配と権威に引き渡すためであった。

20:21 彼らはたずねた、「先生、あなたは正しく言い、かつ教え、別け隔てをなさらず、真実をもって神の道をお教えのことを存じております。

20:22 われらは皇帝に貢を納めてよいですか、よくないですか」と。

20:23 彼らの悪巧を見抜いていわれた、

20:24 「デナリ銀貨を見せなさい。そこにはだれの像と銘があるか」と。彼らはいった、「皇帝のです」と。

20:25 彼はいわれた、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返せ」と。

20:26 彼らは民の前でことばの端をとれず、そのうえ答えぶりにおどろいたので、黙りこんだ。

 

新改訳1970

20:20 さて、機会をねらっていた彼らは、義人を装った間者を送り、イエスのことばを取り上げて、総督の支配と権威にイエスを引き渡そう、と計った。

20:21 その間者たちは、イエスに質問して言った。「先生。私たちは、あなたがお話しになり、お教えになることは正しく、またあなたは分け隔てなどせず、真理に基づいて神の道を教えておられることを知っています。

20:22 ところで、私たちが、カイザルに税金を納めることは、律法にかなっていることでしょうか。かなっていないことでしょうか。」

20:23 イエスはそのたくらみを見抜いて彼らに言われた。

20:24 「デナリ銀貨をわたしに見せなさい。これはだれの肖像ですか。だれの銘ですか。」彼らは、「カイザルのです。」と言った。

20:25 すると彼らに言われた。「では、カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい。」

20:26 彼らは、民衆の前でイエスのことばじりをつかむことができず、お答えに驚嘆して黙ってしまった。

 

塚本訳1963

20:20 そこで彼らはイエスをつけねらい、信心深そうな風をした回し者をやった。イエスの言葉質をとって、総督の役所や官庁に引き渡すためであった。

20:21 回し者がイエスに尋ねた、「先生、あなたは正直に物を言い、また教えられ、すこしもわけ隔てをせず、本当のことを言って神の道を教えられることをよく承知しております。

20:22 (それでお尋ねしますが、わたし達は異教人である)皇帝に、貢を納めてよろしいでしょうか、よろしくないでしょうか。」

20:23 彼らの悪賢い考えを見破って言われた、

20:24 「デナリ銀貨を見せなさい。そこにはだれの肖像と銘があるか。」「皇帝のがあります」と彼らが言った。

20:25 イエスは彼らに言われた、「それなら皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返せ。」

20:26 彼らは民衆の前でイエスの言葉質をとることができず、そのうけこたえぶりに驚きながら黙ってしまった。

 

口語訳1955

20:20 そこで、彼らは機会をうかがい、義人を装うまわし者どもを送って、イエスを総督の支配と権威とに引き渡すため、その言葉じりを捕えさせようとした。

20:21 彼らは尋ねて言った、「先生、わたしたちは、あなたの語り教えられることが正しく、また、あなたは分け隔てをなさらず、真理に基いて神の道を教えておられることを、承知しています。

20:22 ところで、カイザルに貢を納めてよいでしょうか、いけないでしょうか」。

20:23 イエスは彼らの悪巧みを見破って言われた、

20:24 「デナリを見せなさい。それにあるのは、だれの肖像、だれの記号なのか」。「カイザルのです」と、彼らが答えた。

20:25 するとイエスは彼らに言われた、「それなら、カイザルのものはカイザルに、神のものは神に返しなさい」。

20:26 そこで彼らは、民衆の前でイエスの言葉じりを捕えることができず、その答えに驚嘆して、黙ってしまった。

 

文語訳1917

"422020","かくて彼ら機を窺ひ、イエスを司の支配人と權威との下に付さんとて、その言を捉ふるために、義人の樣したる間諜どもを遣したれば、"

"422021","其の者どもイエスに問ひて言ふ『師よ、我らは汝の正しく語り、かつ教へ、外貌を取らず、眞をもて神の道を教へ給ふを知る。"

"422022","われら貢をカイザルに納むるは、善きか、惡しきか』"

"422023","イエスその惡巧を知りて言ひ給ふ、"

"422024","『デナリを我に見せよ。これは誰の像、たれの號なるか』『カイザルのなり』と答ふ。"

"422025","イエス言ひ給ふ『さらばカイザルの物はカイザルに、神の物は神に納めよ』"

"422026","かれら民の前にて其の言をとらへ得ず、且その答を怪しみて黙したり。"

 

****************************************

 

各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マコ 12:13-17

12:13 それから彼らは数人のパリサイ人とヘロデ党の者とを、イエスの所にやった。その言葉尻をとらえ(て訴え出)ようとするのである。

12:14 その人たちは来てイエスに言う、「先生、あなたは正直な方で、だれにも遠慮されないことをよく承知しております。人の顔色を見ず、本当のことを言って神の道を教えられるからです。(それでお尋ねしますが、わたし達は異教人である)皇帝に、税を納めてよろしいでしょうか、よろしくないでしょうか。納めるべきでしょうか、納めるべきでないでしょうか。」

12:15 イエスは彼らの偽善を見抜いて言われた、「なぜわたしを試すか。デナリ銀貨を持ってきて見せなさい。」

12:16 持ってくると、言われる、「これはだれの肖像か、まただれの銘か。」「皇帝のです」と彼らが言った。

12:17 イエスは言われた、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返せ。」彼らはイエスに驚いてしまった。

 

塚本訳 マタ 22:15-22

22:15 するとパリサイ人は(そこから)出ていって、イエスを(彼自身の)言葉で罠にかけることを決議し、

22:16 その弟子たちをヘロデ党の者と共にイエスのところにやって言わせた、「先生、あなたは正直な方で、本当のことを言って神の道を教えられ、だれにも遠慮されないことをよく承知しております。人の顔色を見られないからです。

22:17 それで御意見を聞かせてください──(わたし達は異教人である)皇帝に、税を納めてよろしいでしょうか、よろしくないでしょうか。」

22:18 イエスは彼らの悪意を知って言われた、「なぜわたしを試すのか、この偽善者たち、

22:19 税の貨幣を見せなさい。」デナリ銀貨を差し出すと、

22:20 言われる、「これはだれの肖像か、まただれの銘か。」

22:21 「皇帝のです」と彼らが言う。すると言われる、「では皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返せ。」

22:22 彼らは聞いて驚き、イエスをそのままにして立ち去った。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 ルカ 6:7

6:7 律法学者たちやファリサイ派の人々は、訴える口実を見つけようとして、イエスが安息日に病気をいやされるかどうか、注目していた。

 

新共同 ルカ 16:15