サムエル記上 4:1b −11(口語訳、新改訳 4:1−11)
ペリシテ人との戦い―神の櫃、奪われる
翻訳比較
聖書協会共同訳2018
◆神の箱、奪われる
サム上
4:2 イスラエルとの戦いに備えて陣容を整えた。さて、戦いが繰り広げられると、イスラエルはペリシテ人に打ち負かされた。ペリシテ人はおよそ四千人を
この野戦で殺した。
サム上
4:3 民が陣営に戻って来たとき、イスラエルの長老たちは言った。「なぜ、主は今日、我々がペリシテ人に打ち負かされるままにされたのか。主の契約の箱
をシロから運んで来よう。そうすれば、主は我々のただ中に来られ、敵の手から救ってくださるであろう。」
サム上
4:4 民はシロに人をやって、ケルビムの上に座しておられる万軍の主の契約の箱を運んで来させた。エリの二人の息子ホフニとピネハスも神の契約の箱に付
き添って来た。
サム上 4:5 主の契約の箱が陣営に到着すると、イスラエルの民はこぞって大歓声を上げた。そのため地はどよめいた。
サム上
4:6 ペリシテ人はこの歓声を聞いて言った。「ヘブライ人の陣営でどよめくあの大歓声は何か。」主の箱が陣営に到着したと知ると、
サム上
4:7 彼らは神が陣営に来たのだと言い合いながら、恐れて言った。「大変なことになった。このようなことはついぞなかった。
サム上
4:8 大変なことになった。一体誰が、この偉大な神の手から我々を救い出すことができるというのだ。これは、荒れ野においてあらゆる災いをもってエジプ
ト人を打ったあの神だ。
サム上
4:9 ペリシテ人よ、雄々しく、男らしくあれ。さもなければ、ヘブライ人があなたがたに仕えていたように、あなたがたが彼らに仕えることになる。男らし
く彼らと戦え。」
サム上
4:10 こうしてペリシテ人は戦ったので、イスラエルは打ち負かされ、皆ちりぢりに自分の天幕に逃げ帰った。痛手は非常に大きく、イスラエルの歩兵三万
人が倒れた。
サム上 4:11 神の箱は奪われ、エリの二人の息子ホフニとピネハスは戦死した。
フランシスコ会訳2013
001bさて、イスラエルはペリシテ人と戦うために進軍し、エベン・エゼルの近くに陣を敷いた。一方ペリシテ人はアフェクに陣を
敷き、
002イスラエルとの戦いに備えて陣容を整えた。戦いは
広範囲に及び、イスラエルはペリシテ人の前に打ちのめされて、およそ四千人が戦場で殺された。
003兵士たちが陣営に戻ったとき、イスラエルの長老た
ちは言った、「なぜ、主は今日、ペリシテ人の前でわたしたちを打たれたのだろうか。シロから主の契約の櫃を持って来よう。そうす
れば、主がわたしたちの中においでになり、敵の手からわたしたちを救ってくださるに違いない」。
004そこで兵士たちはシロに人を送り、そこから契約の
櫃を持って来させた。それはケルビムの上に座しておられる万軍の主の櫃である。エリの二人の息子、ホフニとピネハスも神の契約の
櫃について来た。
005主の契約の櫃が陣営に着いたとき、イスラエルの民
はみな大歓声をあげ、そのため大地はどよめいた。
006ペリシテ人はその大歓声を聞いて、「ヘブライ人の
陣営のあの歓声は何事だろう」と言い、やがて主の櫃が陣営に入ったことを知ると、
007彼らは恐れをなして言った、「神が陣営に入った。
ああ、災いなことだ。このようなことは今までになかった。
008ああ、災いなことだ。誰がこの強力な神の手からわ
れわれを救い出してくれるだろうか。これは荒れ野においてあらゆる災いをもってエジプト人を打ったあの神だ。
009ペリシテ人よ、勇気を出して雄々しく振る舞え。あ
なたたちはヘブライ人を奴隷にしていたが、反対にあなたたちが彼らの奴隷にならないよう、雄々しく戦え」。
010このようにして、ペリシテ人は戦った。イスラエル
は打ち負かされ、みな散り散りに自分の天幕に逃げ帰った。打撃は非常に大きく、イスラエルの歩兵三万人が倒れた。
011神の櫃は奪い去られ、エリの二人の息子、ホフニと ピネハスも死んだ。
新共同訳1987
◆神の箱、奪われる
4:1b
イスラエルはペリシテに向かって出撃し、エベン・エゼルに陣を敷いた。一方、ペリシテ軍はアフェクに陣を敷き、
4:2
イスラエル軍に向かって戦列を整えた。戦いは広がり、イスラエル軍はペリシテ軍に打ち負かされて、この野戦でおよそ四千の兵士が討ち死にした。
4:3
兵士たちが陣営に戻ると、イスラエルの長老たちは言った。「なぜ主は今日、我々がペリシテ軍によって打ち負かされるままにされたのか。主の契約の箱をシロ
から我々のもとに運んで来よう。そうすれば、主が我々のただ中に来て、敵の手から救ってくださるだろう。」
4:4
兵士たちはシロに人をやって、ケルビムの上に座しておられる万軍の主の契約の箱を、そこから担いで来させた。エリの二人の息子ホフニとピネハスも神の契約
の箱に従って来た。
4:5
主の契約の箱が陣営に到着すると、イスラエルの全軍が大歓声をあげたので、地がどよめいた。
4:6
ペリシテ軍は歓声を聞いて言った。「ヘブライ人の陣営にどよめくあの大歓声は何だろう。」そして、主の箱がイスラエル軍の陣営に到着したと知ると、
4:7
ペリシテ軍は、神がイスラエル軍の陣営に来たと言い合い、恐れて言った。「大変だ。このようなことはついぞなかったことだ。
4:8
大変なことになった。あの強力な神の手から我々を救える者があろうか。あの神は荒れ野でさまざまな災いを与えてエジプトを撃った神だ。
4:9
ペリシテ人よ、雄々しく男らしくあれ。さもなければ、ヘブライ人があなたたちに仕えていたように、あなたたちが彼らに仕えることになる。男らしく彼らと戦
え。」
4:10
こうしてペリシテ軍は戦い、イスラエル軍は打ち負かされて、それぞれの天幕に逃げ帰った。打撃は非常に大きく、イスラエルの歩兵三万人が倒れた。
新改訳1970
4:1
サムエルのことばが全イスラエルに行き渡ったころ、イスラエルはペリシテ人を迎え撃つために戦いに出て、エベン・エゼルのあたりに陣を敷いた。ペリシテ人
はアフェクに陣を敷いた。
4:2
ペリシテ人はイスラエルを迎え撃つ陣ぞなえをした。戦いが始まると、イスラエルはペリシテ人に打ち負かされ、約四千人が野の陣地で打たれた。
4:3
民が陣営に戻って来たとき、イスラエルの長老たちは言った。「なぜ主は、きょう、ペリシテ人の前でわれわれを打ったのだろう。シロから主の契約の箱をわれ
われのところに持って来よう。そうすれば、それがわれわれの真中に来て、われわれを敵の手から救おう。」
4:4
そこで民はシロに人を送った。彼らはそこから、ケルビムに座しておられる万軍の主の契約の箱をかついで来た。エリのふたりの息子、ホフニとピネハスも、神
の契約の箱といっしょにそこに来た。
4:5
主の契約の箱が陣営に着いたとき、全イスラエルは大歓声をあげた。それで地はどよめいた。
4:6
ペリシテ人は、その歓声を聞いて、「ヘブル人の陣営の、あの大歓声は何だろう。」と言った。そして、主の箱が陣営に着いたと知ったとき、
4:7
ペリシテ人は、「神が陣営に来た。」と言って、恐れた。そして言った。「ああ、困ったことだ。今まで、こんなことはなかった。
4:8
ああ、困ったことだ。だれがこの力ある神々の手から、われわれを救い出してくれよう。これらの神々は、荒野で、ありとあらゆる災害をもってエジプトを打っ
た神々だ。
4:9
さあ、ペリシテ人よ。奮い立て。男らしくふるまえ。さもないと、ヘブル人がおまえたちに仕えたように、おまえたちがヘブル人に仕えるようになる。男らしく
ふるまって戦え。」
4:10
こうしてペリシテ人は戦ったので、イスラエルは打ち負かされ、おのおの自分たちの天幕に逃げた。そのとき、非常に激しい疫病が起こり、イスラエルの歩兵三
万人が倒れた。
4:11
神の箱は奪われ、エリのふたりの息子、ホフニとピネハスは死んだ。
口語訳1955
4:1
イスラエルびとは出てペリシテびとと戦おうとして、エベネゼルのほとりに陣をしき、ペリシテびとはアペクに陣をしいた。
4:2
ペリシテびとはイスラエルびとにむかって陣備えをしたが、戦うに及んで、イスラエルびとはペリシテびとの前に敗れ、ペリシテびとは戦場において、おおよそ
四千人を殺した。
4:3
民が陣営に退いた時、イスラエルの長老たちは言った、「なにゆえ、主はきょう、ペリシテびとの前にわれわれを敗られたのか。シロへ行って主の契約の箱をこ
こへ携えてくることにしよう。そして主をわれわれのうちに迎えて、敵の手から救っていただこう」。
4:4
そこで民は人をシロにつかわし、ケルビムの上に座しておられる万軍の主の契約の箱を、そこから携えてこさせた。その時エリのふたりの子、ホフニとピネハス
は神の契約の箱と共に、その所にいた。
4:5
主の契約の箱が陣営についた時、イスラエルびとはみな大声で叫んだので、地は鳴り響いた。
4:6
ペリシテびとは、その叫び声を聞いて言った、「ヘブルびとの陣営の、この大きな叫び声は何事か」。そして主の箱が、陣営に着いたことを知った時、
4:7
ペリシテびとは恐れて言った、「神々が陣営にきたのだ」。彼らはまた言った、「ああ、われわれはわざわいである。このようなことは今までなかった。
4:8
ああ、われわれはわざわいである。だれがわれわれをこれらの強い神々の手から救い出すことができようか。これらの神々は、もろもろの災をもってエジプトび
とを荒野で撃ったのだ。
4:9
ペリシテびとよ、勇気を出して男らしくせよ。ヘブルびとがあなたがたに仕えたように、あなたがたが彼らに仕えることのないために、男らしく戦え」。
4:10
こうしてペリシテびとが戦ったので、イスラエルびとは敗れて、おのおのその家に逃げて帰った。戦死者はひじょうに多く、イスラエルの歩兵で倒れたものは三
万であった。
4:11
また神の箱は奪われ、エリのふたりの子、ホフニとピネハスは殺された。
文
語訳1917
4:1 イスラエル人ペリシテ人にいであひて戰はんとしエベネゼルの邊に陣をとりペリシテ人はアベクに陣をとる
4:2
ペリシテ人イスラエル人にむかひて陣列をなせり戰ふにおよびてイスラエル人ペリシテ人のまへにやぶるペリシテ人戰場において其軍四千人ばかりを殺せり
4:3
民陣營にいたるにイスラエルの長老曰けるはヱホバ何故に今日我等をペリシテ人のまへにやぶりたまひしやヱホバの契約の櫃をシロより此にたづさへ來らん其櫃
われらのうちに來らば我らを敵の手よりすくひいだすことあらんと
4:4
かくて民人をシロにつかはしてケルビムの上に坐したまふ萬軍のヱホバの契約の櫃を其處よりたづさへきたらしむ時にエリの二人の子ホフニとピネハス神の契約
のはことともに彼處にありき
4:5 ヱホバの契約の櫃陣營にいたりしときイスラエル人皆大によばはりさけびければ地なりひびけり
4:6
ペリシテ人喊呼の聲を聞ていひけるはヘブル人の陣營に起れる此大なるさけびの聲は何ぞやと遂にヱホバの櫃の其陣營にいたれるを知る
4:7 ペリシテ人おそれていひけるは神陣營にいたる又いひけるは鳴呼われら禍なるかな今にいたるまで斯ることなかりき
4:8
ああ我等禍なるかな誰かわれらを是らの強き神の手よりすくひいださんや此等の神は昔し諸の災を以てエジプト人を曠野に撃し者なり
4:9 ペリシテ人よ強くなり豪傑のごとく爲せヘブル人がかつて汝らに事へしごとく汝らこれに事ふるなかれ豪傑のごとく爲して戰へよ
4:10
かくてペリシテ人戰ひしかばイスラエル人やぶれて各々其天幕に逃かへる戰死はなはだ多くイスラエルの歩兵の仆れし者三萬人なりき
4:11 又神の櫃は奪はれエリの二人の子ホフニとピネハス殺さる
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各国旧約聖書における新約聖書の引照
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(英)AUTHORIZED
KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE
1994
口 語訳 Tコリ16:13
16:13 目をさましていなさ
い。信仰に立ちなさい。男らしく、強くあってほしい。
(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW
YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977
口 語訳 Tコリ16:13
16:13 目をさましていなさ
い。信仰に立ちなさい。男らしく、強くあってほしい。
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN
& TODD 1985
・・・・
(独)DIE
BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE
BIBELGESELLSCHAFT 1984
・・・・
(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987
・・・・
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サムエル記上 4:12−22
エリの死
翻訳比較
聖書協会共同
訳2018
◆エリの死
サム上
4:12 ベニヤミン族の一人の男が戦場から駆け出し、その日のうちにシロに到着した。その衣服は裂け、頭は埃だらけであった。
サム上
4:13 到着したとき、エリは道の傍らに設けた席に座り、見守っていた。神の箱を気遣っていたからである。その男が町に知らせをもたらすと、町全体から
叫び声が上がった。
サム上 4:14 エリは叫び声を耳にすると、尋ねた。「この騒々しい声は一体何事か。」男は急いでエリに近寄り、報告した。
サム上 4:15 エリは九十八歳で、目は開いていても、見ることはできなくなっていた。
サム上
4:16 男はエリに言った。「戦場から戻って来た者です。今、戦場から落ち延びて来ました。」エリは言った。「わが子よ、戦況はどうなっているのか。」
サム上
4:17 知らせをもたらした者は答えた。「イスラエルはペリシテ人の前に敗走し、民の多くが戦死しました。二人のご子息、ホフニとピネハスも死に、神の
箱も奪われました。」
サム上
4:18 その男の報告が神の箱のことに及ぶと、エリは城門の傍らに設けてあった席から仰向けに倒れて、首を折って死んだ。年老いており、かつ太っていた
からである。彼は四十年間イスラエルを治めた。
サム上
4:19 彼の嫁、ピネハスの妻は身ごもっていて、出産間近の身であったが、神の箱が奪われ、しゅうとも夫も死んだと聞くと、産みの苦しみに襲われてかが
み込み、子を産んだ。
サム上
4:20 死の迫っている彼女に、付き添っていた女たちが語りかけた。「恐れることはありません。男の子が産まれました。」しかし彼女は答えず、心に留め
ようともしなかった。
サム上 4:21 神の箱が奪われ、しゅうとも夫も死に、栄光はイスラエルから去ったと考えて、彼女はその子をイ・カボドと名付け、
サム上 4:22 「栄光はイスラエルから去り、神の箱は奪われてしまった」と言った。
フランシ スコ会訳2013
012この時、ベニヤミン族の一人の男が戦場から駆け出
し、その日のうちにシロに着いた。彼の衣は裂かれており、頭には土をかぶっていた。
013彼がそこに着いたとき、エリは通りの傍らで椅子に
座り、目を凝らしていた。神の櫃のことが心配でたまらなかったのである。その人が町に入って知らせをもたらすと、町じゅうが嘆き
の声をあげた。
014エリはこの叫びを耳にし、「この騒ぎはいったい何
事だ」と尋ねると、その人は急いでエリのもとに来て報告した。
015エリは九十八歳で瞳は動かず、視力はなくなってい た。
016その人はエリに言った、「わたしは戦場から来まし た。今日戦場を抜け出して来ました」。エリは
「わたしの子よ、どんな様子なのか」と尋ねた。
017知らせをもたらしたその人は答えて言った、「イス
ラエルはペリシテ人の前から敗走し、また、兵士の多くは戦死しました。そのうえ、あなたの二人のご子息、ホフニとピネハスは戦死
し、神の櫃も奪われました」。
018その人が神の櫃のことに触れたとき、エリは自分の
椅子から門の傍らにあおむけに倒れ、首を折って死んだ。年をとっていたうえ、体が重かったからである。彼は四十年間イスラエルを
裁き治めた。
019エリの嫁、ピネハスの妻は身籠っていて出産間近で
あったが、神の櫃が奪われ、舅と夫が死んだという知らせを聞くと、急に陣痛が始まり、身をかがめて子を産んだ。
020彼女の容態が危うくなったとき、付き添っていた女
たちは彼女に言った、「しっかりしなさい。男の子が生まれましたよ」。しかし、彼女はそれには答えず、ただ呆然としていた。
021彼女は、栄光がイスラエルを去った、という意味を
こめて、その子をイカボドと名づけた。これは、神の櫃が奪われ、彼女の舅と夫が奪われたことを指して言ったのである。
022彼女は言った、「栄光はイスラエルを去りました。 神の櫃が奪われたからです」。
新共同訳1987
4:12
ベニヤミン族の男が一人、戦場を出て走り、その日のうちにシロに着いた。彼の衣は裂け、頭には塵をかぶっていた。
4:13
到着したとき、エリは道の傍らに設けた席に座り、神の箱を気遣って目を凝らしていた。その男が町に知らせをもたらすと、町全体から叫び声があがった。
4:14
エリは叫び声を耳にして、尋ねた。「この騒々しい声は何だ。」男は急いでエリに近寄り報告した。
4:15
エリは九十八歳で目は動かず、何も見ることができなかった。
4:16
男はエリに言った。「わたしは戦場から戻って来た者です。今日戦場から落ちのびて来ました。」エリは尋ねた。「わが子よ、状況はどうなのか。」
4:17
知らせをもたらした者は答えた。「イスラエル軍はペリシテ軍の前から逃げ去り、兵士の多くが戦死しました。あなたの二人の息子ホフニとピネハスも死に、神
の箱は奪われました。」
4:18
その男の報告が神の箱のことに及ぶと、エリは城門のそばの彼の席からあおむけに落ち、首を折って死んだ。年老い、太っていたからである。彼は四十年間、イ
スラエルのために裁きを行った。
4:19
エリの嫁に当たる、ピネハスの妻は出産間近の身であったが、神の箱が奪われ、しゅうとも夫も死んだとの知らせを聞くと、陣痛に襲われてかがみ込み、子を産
んだ。
4:20
死の迫っている彼女に、付き添っていた女たちが語りかけた。「恐れることはありません。男の子が生まれました。」しかし彼女は答えず、心を留めなかった。
4:21
神の箱が奪われ、しゅうとも夫も死に、栄光はイスラエルを去ったと考えて、彼女は子供をイカボド(栄光は失われた)と名付けた。
4:22
彼女は言った。「栄光はイスラエルを去った。神の箱が奪われた。」
新改訳1970
4:12
その日、ひとりのベニヤミン人が、戦場から走って来て、シロに着いた。その着物は裂け、頭には土をかぶっていた。
4:13
彼が着いたとき、エリは道のそばに設けた席にすわって、見張っていた。神の箱のことを気づかっていたからである。この男が町にはいって敗戦を知らせたの
で、町中こぞって泣き叫んだ。
4:14
エリが、この泣き叫ぶ声を聞いて、「この騒々しい声は何だ。」と尋ねると、この者は大急ぎでやって来て、エリに知らせた。
4:15
エリは九十八歳で、その目はこわばり、何も見えなくなっていた。
4:16
その男はエリに言った。「私は戦場から来た者です。私は、きょう、戦場から逃げて来ました。」するとエリは、「状況はどうか。わが子よ。」と聞いた。
4:17
この知らせを持って来た者は答えて言った。「イスラエルはペリシテ人の前から逃げ、民のうちに打たれた者が多く出ました。それにあなたのふたりの子息、ホ
フニとピネハスも死に、神の箱は奪われました。」
4:18
彼が神の箱のことを告げたとき、エリはその席から門のそばにあおむけに落ち、首を折って死んだ。年寄りで、からだが重かったからである。彼は四十年間、イ
スラエルをさばいた。
4:19
彼の嫁、ピネハスの妻は身ごもっていて、出産間近であったが、神の箱が奪われ、しゅうとと、夫が死んだという知らせを聞いたとき、陣痛が起こり、身をかが
めて子を産んだ。
4:20
彼女が死にかけているので、彼女の世話をしていた女たちが、「しっかりしなさい。男の子が生まれましたよ。」と言ったが、彼女は答えもせず、気にも留めな
かった。
4:21
彼女は、「栄光がイスラエルから去った。」と言って、その子をイ・カボデと名づけた。これは神の箱が奪われたこと、それに、しゅうとと、夫のことをさした
のである。
4:22
彼女は、「栄光はイスラエルを去りました。神の箱が奪われたから。」と言った。
口語訳1955
4:12
その日ひとりのベニヤミンびとが、衣服を裂き、頭に土をかぶって、戦場から走ってシロにきた。
4:13
彼が着いたとき、エリは道のかたわらにある自分の座にすわって待ちかまえていた。その心に神の箱の事を気づかっていたからである。その人が町にはいって、
情報をつたえたので、町はこぞって叫んだ。
4:14
エリはその叫び声を聞いて言った、「この騒ぎ声は何か」。その人は急いでエリの所へきてエリに告げた。
4:15
その時エリは九十八歳で、その目は固まって見ることができなかった。
4:16
その人はエリに言った、「わたしは戦場からきたものです。きょう戦場からのがれたのです」。エリは言った、「わが子よ、様子はどうであったか」。
4:17
しらせをもたらしたその人は答えて言った、「イスラエルびとは、ペリシテびとの前から逃げ、民のうちにはまた多くの戦死者があり、あなたのふたりの子、ホ
フニとピネハスも死に、神の箱は奪われました」。
4:18
彼が神の箱のことを言ったとき、エリはその座から、あおむけに門のかたわらに落ち、首を折って死んだ。老いて身が重かったからである。彼のイスラエルをさ
ばいたのは四十年であった。
4:19
彼の嫁、ピネハスの妻はみごもって出産の時が近づいていたが、神の箱が奪われたこと、しゅうとと夫が死んだというしらせを聞いたとき、陣痛が起り身をかが
めて子を産んだ。
4:20
彼女が死にかかっている時、世話をしていた女が彼女に言った、「恐れることはありません。男の子が生れました」。しかし彼女は答えもせず、また顧みもしな
かった。
4:21
ただ彼女は「栄光はイスラエルを去った」と言って、その子をイカボデと名づけた。これは神の箱の奪われたこと、また彼女のしゅうとと夫のことによるのであ
る。
4:22
彼女はまた、「栄光はイスラエルを去った。神の箱が奪われたからです」と言った。
文
語訳1917
4:12 是日ベニヤミンの一人軍中より走來り其衣を裂き土をかむりてシロにいたる
4:13
其いたれる時エリ道の傍に壇に坐して觀望居たり其心に神の櫃のことを思ひ煩らひたればなり其人いたり邑にて人々に告ければ邑こぞりてさけびたり
4:14 エリ此呼號の聲をききていひけるは是喧嘩の聲は何なるやと其人いそぎきたりてエリにつぐ
4:15 時にエリ九十八歳にして其目かたまりて見ることあたはず
4:16 其人エリにいひけるは我は軍中より來れるもの我今日軍中より逃れたりエリいひけるは吾子よ事いかん
4:17
使人答へていひけるはイスラエル人ペリシテ人の前に逃げ且民の中に大なる戰死ありまた汝の二人の子ホフニとピネハスは殺され神の櫃は奪はれたり
4:18
神の櫃のことを演しときエリ其壇より仰けに門の傍におち頸をれて死ねり是はかれ老て身重かりければなり其イスラエルを鞫しは四十年なりき
4:19
エリの?ピネハスの妻孕みて子?ん時ちかかりしが神の櫃の奪はれしと舅と夫の死にしとの傳言を聞しかば其痛みおこりきたり身をかがめて子を?り
4:20 其死なんとする時傍にたてる婦人これにいひけるは懼るるなかれ汝男子を生りと然ども答へず又かへりみず
4:21 只榮光イスラエルをさりぬといひて其子をイカボデ(榮なし)と名く是は神の櫃奪はれしによりまた舅と夫の故に因るなり
4:22 またいひけるは榮光イスラエルをさりぬ神の櫃うばはれたればなり
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(独)DIE
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