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サムエル記上 5:1−12  

神の櫃、ペリシテ人の地を踏みにじる

 

翻訳比較


 
聖書協会共同訳2018
◆神の箱とペリシテ人
サム上 5:1 ペリシテ人は神の箱を奪い、エベン・エゼルからアシュドドへ運んだ。
サム上 5:2 ペリシテ人は神の箱を奪って、ダゴンの神殿に運び入れ、ダゴンの傍らに安置した。
サム上 5:3 翌日、アシュドドの人々が夜明け前に起きてみると、ダゴンは主の箱の前で、地にうつ伏せに倒れていた。人々はダゴンを起こし、元の場所に据えた。
サム上 5:4 翌日、朝早く起きてみると、またもダゴンは主の箱の前で、地にうつ伏せに倒れていた。しかも、ダゴンの頭と両手は切り取られて敷居のところにあ り、ただ胴体だけがそこに残されていた。
サム上 5:5 そのため、今日に至るまで、ダゴンの祭司やダゴンの神殿に行く者は誰も、アシュドドのダゴン神殿の敷居を踏まない。
サム上 5:6 主の手はアシュドドの人々に重くのしかかり、彼らを悩ませ、アシュドドおよびその周辺の人々を腫れ物で打った。
サム上 5:7 アシュドドの人々はこれを見て、言った。「イスラエルの神の箱を我々のうちにとどめて置いてはならない。この神の手は我々と我々の神ダゴンの上に 災いをもたらす。」
サム上 5:8 彼らは人をやってペリシテ人の領主を全員集め、「イスラエルの神の箱をどうしたものか」と相談すると、「イスラエルの神の箱はガトに移すのがよ い」と答えたので、彼らはイスラエルの神の箱を移した。
サム上 5:9 さて、箱が移されて来ると、主の手が町に大きな混乱を引き起こした。町の住民は子どもから大人まで打たれ、腫れ物が彼らの間に蔓延した。
サム上 5:10 そこで彼らは神の箱をエクロンに送った。神の箱がエクロンに着くと、住民は大声で叫んだ。「イスラエルの神の箱をここに移し、私と私の民を殺す つもりか。」
サム上 5:11 彼らは人をやってペリシテ人の領主全員を集め、相談した。「イスラエルの神の箱を送り返し、元の場所に戻ってもらおう。そうすれば、私と私の民 は殺されはしないだろう。」町全体が死の恐怖に襲われ、神の手がそこに重くのしかかっていたからである。
サム上 5:12 死を免れた人々も腫れ物で打たれ、助けを求める町の叫びは天にまで達した。


フランシスコ会訳2013

001
ペリシテ人は神の櫃を奪って、それをエベン・エゼ ルからアシュドドに運んだ。

002そして、神の櫃をダゴンの宮に運び入れ、ダゴンの 傍らに安置した。

003翌朝早く、アシュドドの人々が起き出してみると、 ダゴンは主の櫃の前に、地にうつぶせになって倒れていた。人々はダゴンを起こし、元の所に置いた。

004その明くる朝、彼らが早く起きてみると、またして もダゴンは主の櫃の前の地にうつぶせになって倒れており、その頭と両手は切り取られて敷居の上にあり、胴体だけが残っていた。

005そのために、今日に至るまで、ダゴンの祭司やダゴ ンの神殿に入る人は誰一人として、アシュドドのダゴンの敷居を踏まない。

006さて、主の手はアシュドドの人々の上に重くのしか かり、彼らを悩ませた。主がアシュドドとその周辺に腫れ物をはやらせた。

007アシュドドの人々はこの有様を見て、言った、「イ スラエルの神の櫃をわたしたちの中に留めておいてはならない。その手は、わたしたちとわたしたちの神ダゴンの上に、きびしく臨ん でいるからである」。

008彼らは人を遣わして、ペリシテ人の領主を全員集 め、「イスラエルの神の櫃をどうしたらよいだろうか」と尋ねた。領主たちは、「イスラエルの神の櫃をガトに移そう」と答えた。そ こで、彼らはイスラエルの神の櫃をそこに移した。

009櫃が移されると、主の手はその町に大きな恐慌をも たらした。主は町の人々を老いも若きも打たれたので、彼らに腫れ物ができた。

010それで、彼らは神の櫃をエクロンに送った。神の櫃 がエクロンに来ると、エクロンの人々は口々に叫んで言った、「イスラエルの神の櫃を回して来たのは、わたしやわたしの民を殺すつ もりなのだ」。

011そこで、彼らは人を遣わしてペリシテ人の領主を全 員集めて言った、「わたしとわたしの民が殺されることのないように、イスラエルの神の櫃を送り出して、元の所に戻ってもらお う」。町全体が死の恐慌に陥っていたからである。その町で彼らの上にのしかかった神の手は非常に重かった。

012死ななかった人々も腫れ物に悩まされ、町の叫びは 天にまで達した。


 

新共同訳1987

5:1 ペリシテ人は神の箱を奪い、エベン・エゼルからアシュドドへ運んだ。

5:2 ペリシテ人は神の箱を取り、ダゴンの神殿に運び入れ、ダゴンのそばに置いた。

5:3 翌朝、アシュドドの人々が早く起きてみると、主の箱の前の地面にダゴンがうつ伏せに倒れていた。人々はダゴンを持ち上げ、元の場所に据えた。

5:4 その翌朝、早く起きてみると、ダゴンはまたも主の箱の前の地面にうつ伏せに倒れていた。しかもダゴンの頭と両手は切り取られて敷居のところにあり、胴体だ けが残されていた。

5:5 そのため、今日に至るまで、ダゴンの祭司やダゴンの神殿に行く者はだれも、アシュドドのダゴンの敷居を踏まない。

5:6 主の御手はアシュドドの人々の上に重くのしかかり、災害をもたらした。主はアシュドドとその周辺の人々を打って、はれ物を生じさせられた。

5:7 アシュドドの人々はこれを見て、言い合った。「イスラエルの神の箱を我々のうちにとどめて置いてはならない。この神の手は我々と我々の神ダゴンの上に災難 をもたらす。」

5:8 彼らは人をやってペリシテの領主を全員集め、「イスラエルの神の箱をどうしたものか」と尋ねた。彼らは答えた。「イスラエルの神の箱をガトへ移そう。」イ スラエルの神の箱はそこに移された。

5:9 箱が移されて来ると、主の御手がその町に甚だしい恐慌を引き起こした。町の住民は、小さい者から大きい者までも打たれ、はれ物が彼らの間に広がった。

5:10 彼らは神の箱をエクロンに送った。神の箱がエクロンに着くと、住民は大声で叫んだ。「イスラエルの神の箱をここに移して、わたしとわたしの民を殺すつもり か。」

5:11 彼らは人をやってペリシテの領主を全員集め、そして言った。「イスラエルの神の箱を送り返そう。元の所に戻ってもらおう。そうすれば、わたしとわたしの民 は殺されはしないだろう。」実際、町全体が死の恐怖に包まれ、神の御手はそこに重くのしかかっていた。

5:12 死を免れた人々もはれ物で打たれ、町の叫び声は天にまで達した。

 

新改訳1970

5:1 ペリシテ人は神の箱を奪って、それをエベン・エゼルからアシュドデに運んだ。

5:2 それからペリシテ人は神の箱を取って、それをダゴンの宮に運び、ダゴンのかたわらに安置した。

5:3 アシュドデの人たちが、翌日、朝早く起きて見ると、ダゴンは主の箱の前に、地にうつぶせになって倒れていた。そこで彼らはダゴンを取り、それをもとの所に 戻した。

5:4 次の日、朝早く彼らが起きて見ると、やはり、ダゴンは主の箱の前に、地にうつぶせになって倒れていた。ダゴンの頭と両腕は切り離されて敷居のところにあ り、ダゴンの胴体だけが、そこに残っていた。

5:5 それで、ダゴンの祭司たちや、ダゴンの宮に行く者はだれでも、今日に至るまで、アシュドデにあるダゴンの敷居を踏まない。

5:6 さらに主の手はアシュドデの人たちの上に重くのしかかり、アシュドデとその地域の人々とを腫物で打って脅かした。

5:7 アシュドデの人々は、この有様を見て言った。「イスラエルの神の箱を、私たちのもとにとどめておいてはならない。その神の手が私たちと、私たちの神ダゴン を、ひどいめに会わせるから。」

5:8 それで彼らは人をやり、ペリシテ人の領主を全部そこに集め、「イスラエルの神の箱をどうしたらよいでしょうか。」と尋ねた。彼らは、「イスラエルの神の箱 をガテに移したらよかろう。」と答えた。そこで彼らはイスラエルの神の箱を移した。

5:9 それがガテに移されて後、主の手はこの町に下り、非常な大恐慌を引き起こし、この町の人々を、上の者も下の者もみな打ったので、彼らに腫物ができた。

5:10 そこで、彼らは神の箱をエクロンに送った。神の箱がエクロンに着いたとき、エクロンの人たちは大声で叫んで言った。「私たちのところにイスラエルの神の箱 を回して、私たちと、この民を殺すのか。」

5:11 そこで彼らは人をやり、ペリシテ人の領主を全部集めて、「イスラエルの神の箱を送って、もとの所に戻っていただきましょう。私たちと、この民とを殺すこと がないように。」と言った。町中に死の恐慌があったからである。神の手は、そこに非常に重くのしかかっていた。

5:12 死ななかった者も腫物で打たれ、町の叫び声は天にまで上った。

 

口語訳1955

5:1 ペリシテびとは神の箱をぶんどって、エベネゼルからアシドドに運んできた。

5:2 そしてペリシテびとはその神の箱を取ってダゴンの宮に運びこみ、ダゴンのかたわらに置いた。

5:3 アシドドの人々が、次の日、早く起きて見ると、ダゴンが主の箱の前に、うつむきに地に倒れていたので、彼らはダゴンを起して、それをもとの所に置いた。

5:4 その次の朝また早く起きて見ると、ダゴンはまた、主の箱の前に、うつむきに地に倒れていた。そしてダゴンの頭と両手とは切れて離れ、しきいの上にあり、ダ ゴンはただ胴体だけとなっていた。

5:5 それゆえダゴンの祭司たちやダゴンの宮にはいる人々は、だれも今日にいたるまで、アシドドのダゴンのしきいを踏まない。

5:6 そして主の手はアシドドびとの上にきびしく臨み、主は腫物をもってアシドドとその領域の人々を恐れさせ、また悩まされた。

5:7 アシドドの人々は、このありさまを見て言った、「イスラエルの神の箱を、われわれの所に、とどめ置いてはならない。その神の手が、われわれと、われわれの 神ダゴンの上にきびしく臨むからである」。

5:8 そこで彼らは人をつかわして、ペリシテびとの君たちを集めて言った、「イスラエルの神の箱をどうしましょう」。彼らは言った、「イスラエルの神の箱はガテ に移そう」。人々はイスラエルの神の箱をそこに移した。

5:9 彼らがそれを移すと、主の手がその町に臨み、非常な騒ぎが起った。そして老若を問わず町の人々を撃たれたので、彼らの身に腫物ができた。

5:10 そこで人々は神の箱をエクロンに送ったが、神の箱がエクロンに着いた時、エクロンの人々は叫んで言った、「彼らがイスラエルの神の箱をわれわれの所に移し たのは、われわれと民を滅ぼすためである」。

5:11 そこで彼らは人をつかわして、ペリシテびとの君たちをみな集めて言った、「イスラエルの神の箱を送り出して、もとの所に返し、われわれと民を滅ぼすことの ないようにしよう」。恐ろしい騒ぎが町中に起っていたからである。そこには神の手が非常にきびしく臨んでいたので、

5:12 死なない人は腫物をもって撃たれ、町の叫びは天に達した。


文 語訳1917
5:1 ペリシテ人神の櫃をとりて之をエベネゼルよりアシドドにもちきたる
5:2 即ちペリシテ人神の櫃をとりて之をダゴンの家にもちきたりダゴンの傍に置ぬ
5:3 アシドド人次の日夙く興きヱホバの櫃のまへにダゴンの俯伏に地にたふれをるをみ乃ちダゴンをとりて再びこれを本の處におく
5:4 また翌朝夙く興きヱホバの櫃のまへにダゴン俯伏に地にたふれをるを見るダゴンの頭と其兩手門閾のうへに斷ち切れをり只ダゴンの體のみのこれり
5:5 是をもてダゴンの祭司およびダゴンの家にいるもの今日にいたるまでアシドドにあるダゴンの閾をふまず
5:6 かくてヱホバの手おもくアシドド人にくははりヱホバこれをほろぼし腫物をもてアシドドおよび其四周の人をくるしめたまふ
5:7 アシドド人その斯るを見ていひけるはイスラエルの神の櫃を我らのうちにとどむべからず其は其手いたくわれらおよび我らの神ダゴンにくははればなり
5:8 是故に人をつかはしてペリシテ人の諸君主を集めていひけるはイスラエルの神の櫃をいかにすべきや彼らいひけるはイスラエルの神のはこはガテに移さんと遂に イスラエルの神のはこをうつす
5:9 之をうつせるのち神の手其邑にくははりて滅亡るもの甚だおほし即ち老たると幼とをいはず邑の人をうちたまひて腫物人々におこれり
5:10 是において神のはこをエクロンにおくりたるに神の櫃エクロンにいたりしときエクロン人さけびていひけるは我等とわが民をころさんとてイスラエルの神のはこ を我等にうつすと
5:11 かくて人を遣してペリシテ人の諸君主をあつめていひけるはイスラエルの神の櫃をおくりて本のところにかへさん然らば我等とわが民をころすことなからん蓋は 邑中に恐ろしき滅亡おこり神の手甚だおもく其處にくははればなり
5:12 死なざる者は腫物にくるしめられ邑の號呼天に達せり


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各国旧約聖書における新約聖書の引照

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(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口 語訳 使  13:11

13:11 見よ、主のみ手がおま えの上に及んでいる。おまえは盲目になって、当分、日の光が見えなくなるのだ」。たちまち、かすみとやみとが彼にかかったため、彼は 手さぐりしながら、手を引いてくれる人を捜しまわった。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳 使  13:11

13:11 見よ、主のみ手がおま えの上に及んでいる。おまえは盲目になって、当分、日の光が見えなくなるのだ」。たちまち、かすみとやみとが彼にかかったため、彼は 手さぐりしながら、手を引いてくれる人を捜しまわった。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

 

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