歴代誌 下 25:1−28  
ユダの王アマツヤ
 
翻訳比較
          
        
      
聖書協会共同訳2018
          ◆ユダの王アマツヤ
          歴下
          25:1 アマツヤは二十五歳で王位につき、二十九年間エルサレムで統治した。母の名はヨアダンと言い、エルサレムの出身であった。
          歴下 25:2 彼は主の目に適う正しいことを行ったが、誠実な心でそうしたわけではなかった。
          歴下 25:3 アマツヤは国を掌握すると、父であった王を殺害した家臣を殺した。
          歴下
          25:4 しかし、律法であるモーセの書に記されているとおり、その子どもは殺さなかった。主が次のように命じておられるからである。「父は子のゆえに殺
          されてはならない。子は父のゆえに殺されてはならない。人は自分の罪のゆえに殺される。」
          歴下
          25:5 アマツヤはユダに住む人々を集め、ユダ族とベニヤミン族の全員を親族ごとに、千人隊の長および百人隊の長の配下に就けた。二十歳以上の者の数を
          調べたところ、槍と盾を携えて兵役に就くことのできる者が三十万人いることが分かった。
          歴下 25:6 彼はまた、銀百キカルでイスラエルの力ある勇士十万人を雇った。
          歴下
          25:7 するとそこへ、神の人が来て言った。「王様、イスラエルの軍を同行してはなりません。主はイスラエル、すなわちどのエフライムの一族とも共にお
          られないからです。
          歴下
          25:8 あなた自身が力強く戦いに臨みなさい。そうでなければ、神があなたを敵の前でつまずかせるでしょう。助けることも、つまずかせることもできる力
          が神にはあるのです。」
          歴下
          25:9 アマツヤが神の人に「イスラエルの部隊に払った百キカルはどうしたらよいか」と尋ねると、神の人は「主はそれより多くのものを与えることがおで
          きになります」と答えた。
          歴下
          25:10 そこで、アマツヤはエフライムから来た部隊を別に分けて、自分たちの土地に去らせた。そのため、彼らはユダに対して激しい怒りを燃やし、怒り
          に燃えながら自分たちの土地に戻った。
          歴下 25:11 アマツヤは勇気を奮い起こし、自分の軍勢を率いて塩の谷へ進み、一万のセイル人を討ち破った。
          歴下
          25:12 さらに、ユダの一族は一万人を生け捕りにし、岩山の頂に引いて行った。彼らはその岩山の頂から投げ落とされ、一人残らず砕かれて死んだ。
          歴下
          25:13 他方、アマツヤが戦いに同行させずに送り返した部隊の者たちは、サマリアからベト・ホロンに至るまでのユダの町に侵入し、そこにいた三千人を
          打ち殺し、多くのものを奪い取った。
          歴下
          25:14 アマツヤはエドム人の討伐から帰った後、セイル人の神々を持ち込み、これを自分の神として立て、その前にひれ伏して香をたいた。
          歴下
          25:15 主の怒りがアマツヤに対して燃え上がり、主は預言者を遣わされた。彼は王に言った。「なぜあなたはこの民の神々を求めるのか。あなたの手から
          自分の民を救い出すこともできなかったのに。」
          歴下
          25:16 彼がまだ語っているうちに、アマツヤは言った。「我々がお前を王の相談役にしたとでも言うのか。もうやめておけ。なぜ打ち殺されるようなこと
          をするのか。」預言者は語るのをやめ、こう言った。「あなたがこのようなことを行い、私の助言を聞かなかったので、神はあなたを滅ぼ
          そうとお考えであることが分かりました。」
          歴下
          25:17 ユダの王アマツヤは協議の結果、イエフの子ヨアハズの子であるイスラエルの王ヨアシュに使いを送って、「さあ来るがよい。一戦交えよう」と
          言った。
          歴下
          25:18 だが、イスラエルの王ヨアシュは、ユダの王アマツヤに使いを送ってこう言った。「レバノンのあざみが、レバノンの杉に使いを送って『あなたの
          娘を私の息子の嫁にくれないか』と言った。ところが、レバノンの野の獣が通りかかって、あざみを踏みにじった。
          歴下
          25:19 あなたはエドムを討ち破ったと言って、思い上がり、誇っているが、今は自分の家にとどまっているがよい。なぜ災いを引き起こし、あなたもユダ
          も共に倒れるようなことをするのか。」
          歴下
          25:20 しかし、アマツヤは聞き入れなかった。それは神によることであった。人々がエドムの神々を求めたため、神は彼らを敵の手に渡されたのである。
          歴下 25:21 イスラエルの王ヨアシュは上って行き、ユダのベト・シェメシュで、ユダの王アマツヤと一戦を交えた。
          歴下 25:22 ユダはイスラエルに敗れ、おのおのその天幕に逃げ帰った。
          歴下
          25:23 イスラエルの王ヨアシュは、ヨアハズの子ヨアシュの子であるユダの王アマツヤを、ベト・シェメシュで捕らえた。それから、エルサレムに引いて
          行って、エフライムの門から、突き当たりにある門まで、四百アンマにわたってエルサレムの城壁を破壊した。
          歴下
          25:24 また、神殿でオベド・エドムのもとにあったすべての金と銀、すべての品々、および王宮の宝物と人質を取って、サマリアに帰った。
          歴下 25:25 ユダの王、ヨアシュの子アマツヤは、イスラエルの王、ヨアハズの子ヨアシュの死後、十五年生きた。
          歴下 25:26 アマツヤの他の事績は、その初めから終わりまで『ユダとイスラエルの列王の書』に記されているとおりである。
          歴下
          25:27 アマツヤが主から離れた時から、彼に対する謀反がエルサレムで企てられたため、彼はラキシュへと逃げた。しかし、人々はラキシュに追っ手を送
          り、そこで彼を殺した。
          歴下 25:28 アマツヤは馬で運ばれ、ユダの町で先祖と共に葬られた。
          
          
              フランシスコ会訳2013
          001アマツヤは二十五歳で王となり、二十九年間エルサレムで王位にあった。母の名はヨアダンといい、エルサレム
        の出身であった。
002彼は主の目に正しいと思われる
        ことを行ったが、心からそうしたのではなかった。
003王国が完全に自分の権限の下に
        入ると、彼は自分の父ヨアシュ王を殺害した家来たちを殺した。
004しかし、律法、すなわちモーセ
        の書に記されているように、彼らの子供たちは殺さなかった。主が「父は子の故に死なない。子は父の故に死なない。人は各々自分の罪の
        故にのみ死ぬ」と命じておられるからである。
005アマツヤはユダの人々を集め、
        ユダ族とベニヤミン族のすべての人々を、家系に従い千人隊長、および百人隊長の下に配属した。二十歳以上の者を閲兵すると、槍と盾で
        の戦闘に能力がある若者を三十万見出した。
006またアマツヤは銀百キカルを投
        じて、イスラエルから十万の勇士を雇った。
007ところが、ある神の人が彼のも
        とに来て言った、「王よ、イスラエルの軍勢をあなたとともに行かせてはなりません。主はイスラエル、すなわちすべてのエフライムの子
        らとともにはおられないからです。
008むしろ、単独で行って、おやり
        なさい。勇気をもって戦いなさい。さもないと、神は敵の前であなたを打ち倒されるでしょう。神には助ける力も打ち倒す力もありま す」。
009アマツヤは神の人に言った、
        「イスラエルの部隊に払った百キカルはどうなるのか」。神の人は答えた、「主は、それ以上のものをあなたに与えることがおできになり
        ます」。
010そこでアマツヤはエフライムか
        ら自分のもとに来た部隊を除隊させ、郷里に帰らせた。彼らはユダに対して激しい怒りを覚え、怒りに燃えて郷里に帰っていった。
011アマツヤは勇気を奮い、自分の
        民を率いて塩の谷まで進み、一万のセイルの子らを討った。
012ユダの子らは別の一万人を生け
        捕りにすると、崖の縁に引いていき、そこから突き落とした。彼らはみな砕かれてしまった。
013アマツヤが戦いに同行させずに
        送り返した部隊の人々は、サマリアからベト・ホロンまでのユダの町々を襲撃して、三千人の住民を打ち殺し、多くの物を略奪した。
014アマツヤはエドム人の虐殺から
        帰った後、セイル人の神々を持ち帰って、自分の神々として礼拝し、それらに献げ物を焼いて煙を上らせた。
015主はアマツヤに対して怒りを燃
        やし、アマツヤのもとに預言者を送られた。預言者はアマツヤに言った、「なぜあなたは、あなたの手から自分の民を救えなかった民の
        神々を求めるのですか」。
016預言者がまだ話している最中
        に、王は言った、「われわれはお前を王の助言者にしただろうか。やめよ。なぜ打ち殺されるようなことをするのか」。預言者は話すのを
        やめたが、こう付け加えた、「神があなたを滅ぼそうと決められたことが、分かりました。あなたがこのようなことを行い、わたしの助言
        も聞かないからです」。
017協議の後、ユダの王アマツヤは
        イエフの子ヨアハズの子、イスラエルの王ヨアシュに人を送って言わせた、「攻めてこい、一戦交えよう」。
018すると、イスラエルの王ヨア
        シュは、次のような返事をユダの王アマツヤに送った、「レバノンの薊がレバノンの杉に『あなたの娘をわたしの息子の嫁にくれ』と伝え
        たが、レバノンの野獣が通りかかって薊を踏みにじってしまった。
019あなたは『エドムを打ち破った
        者を見よ』と言って思い上がり、慢心している。しかし今は、家でおとなしくしていなさい。なぜ挑発して災いを引き起こし、あなたばか
        りでなく、ユダもともに没落させるようなことをするのか」。
020しかし、アマツヤは耳を貸そう
        とはしなかった。それは神の計らいであった。ユダの人々がエドムの神々を求めたために、神が彼らを敵の手に渡そうとされたからであ る。
021そこでイスラエルの王ヨアシュ
        は攻め上って、ユダのベト・シェメシュでユダの王アマツヤと戦いを交えた。
022ユダはイスラエルに惨敗し、兵
        はそれぞれの天幕に逃げ帰った。
023イスラエルの王ヨアシュは、ベ
        ト・シェメシュでヨアハズの子、ヨアシュの子、ユダの王アマツヤを捕らえ、エルサレムに連行した。そして、エフライムの門から隅の門
        まで四百アンマにわたってエルサレムの城壁を破壊した。
024彼は、オベド・エドムの管理下
        にある、神殿にあるすべての金銀、また見つけしだいすべての祭器を奪った。また王宮の宝物および人質も取って、サマリアに帰った。
025ユダの王、ヨアシュの子アマツ
        ヤは、イスラエルの王ヨアハズの子ヨアシュの死後、なお十五年生き永らえた。
026アマツヤの他の事績は、初めか
        ら終わりまで、『ユダとイスラエルの列王の書』に記されている。
027アマツヤが主に背を向けたその
        時から、彼に対する謀反がエルサレムで企てられた。彼はラキシュに逃れたが、人々はラキシュまで追っ手を送ってそこでアマツヤを殺し
        た。
028彼の遺体は馬で運ばれ、先祖と
        ともにユダの町に葬られた。
 
新共同訳1987
25:1
          アマツヤは二十五歳で王となり、二十九年間エルサレムで王位にあった。その母は名をヨアダンといい、エルサレムの出身であった。
25:2
          彼は主の目にかなう正しいことを行ったが、心からそうしたのではなかった。
25:3
          彼は国を掌握すると、父ヨアシュ王を殺害した家臣たちを殺した。
25:4
          しかし、モーセの書、律法に記されているところに従い、その子供たちは殺さなかった。主がこう命じておられるからである。「父は子のゆえに死に定められ
          ず、子は父のゆえに死に定められない。人は、それぞれ自分の罪のゆえに死に定められる。」
25:5
          アマツヤはユダの人々を召集し、ユダ族とベニヤミン族のすべての人々を家系に従って千人隊の長および百人隊の長のもとに配属した。二十歳以上の者の数を調
          べたところ、槍と盾を携える戦闘員として三十万の若者がいることが分かった。
25:6
          また彼は銀百キカルを費やして、イスラエルから勇士十万を雇った。
25:7
          ところが、ある神の人が来て言った。「王よ、イスラエルの軍隊を同行させてはなりません。主はイスラエルの者、すなわちどのエフライム人とも共においでに
          ならないからです。
25:8
          もし行くなら、単独で行って勇敢に戦いなさい。そうでなければ、神は敵の前であなたを挫かれます。神には力があって、助けることも、挫くこともおできにな
          ります。」
25:9
          アマツヤは神の人に言った。「イスラエルの部隊に払った百キカルはどうしたらよいのか。」神の人は答えた。「主はそれより多くのものを与えることがおでき
          になります。」
25:10
          そこでアマツヤはエフライムから来た部隊を、彼らの地に帰らせるために分離した。そのため、彼らはユダに対して激しく憤り、怒りに燃えながら彼らの地に
          帰って行った。
25:11
          しかしアマツヤは、勇気を奮い起こし、自分の軍隊を率いて塩の谷まで進み、一万のセイル兵を打ち倒した。
25:12
          またユダの兵はほかに一万の敵兵を生け捕りにし、岩山の頂に引いて行き、彼らをその岩山の頂から突き落としたので、皆砕かれて死んだ。
25:13
          他方、アマツヤが戦いに同行させずに送り返した部隊の兵士らは、サマリアからベト・ホロンまでのユダの町々を荒らしまわり、三千人の住民を打ち殺し、略奪
          をほしいままにした。
25:14
          アマツヤはエドム人の討伐から帰った後、セイル人の神々を導入し、これを自分の神とし、その前にひれ伏して香をたいた。
25:15
          主はそのアマツヤに対して怒りに燃え、預言者を遣わされた。彼は王に言った。「あなたの手から自分の民を救えなかった神々を、どうしてあなたは求めるの
          か。」
25:16
          彼がこう告げているときに、アマツヤは言った。「お前を王の顧問にした覚えはない。もうよい。打ち殺されてもよいのか。」預言者は語るのをやめたが、こう
          付け加えた。「あなたはこのような事を行い、またわたしの忠告も聞かない。それゆえ神はあなたを滅ぼそうと決められたことが、分かり
          ました。」
25:17
          ユダの王アマツヤは、協議の結果、イスラエルの王、イエフの孫でヨアハズの子であるヨアシュに使者を遣わし、「来るがよい、戦いを交えよう」と言わせた。
25:18
          だが、イスラエルの王ヨアシュは、ユダの王アマツヤに次のような返事を送った。「レバノンのあざみがレバノンの杉に、『あなたの娘をわたしの息子の嫁にく
          れ』と申し込んだが、レバノンの野の獣が通りかかって、あざみを踏み倒してしまった。
25:19
          あなたはエドムを打ち破ったと言って、思い上がり、うぬぼれている。今は家にとどまっているがよい。なぜ挑発して災いを招き、あなただけでなく、ユダも一
          緒に倒れるようなことをするのか。」
25:20
          しかしアマツヤはこれを聞き入れなかった。それは神の計らいによる。ユダの人々がエドムの神々を求めたため、神は彼らを敵の手に渡そうとされたのである。
25:21
          イスラエルの王ヨアシュは上って来て、ユダのベト・シェメシュでユダの王アマツヤと戦いを交えた。
25:22
          その結果、ユダはイスラエルに惨敗し、兵はおのおのその天幕に逃げ帰ってしまった。
25:23
          イスラエルの王ヨアシュはベト・シェメシュで、ヨアハズの孫でヨアシュの子であるユダの王アマツヤを捕らえ、エルサレムに引いて来て、その城壁をエフライ
          ムの門から角の門まで四百アンマにわたって破壊した。
25:24
          また彼は、オベド・エドムの管理下にあった、神殿のすべての金、銀、祭具、更に王宮の宝物および人質を取って、サマリアに凱旋した。
25:25
          ユダの王、ヨアシュの子アマツヤは、イスラエルの王、ヨアハズの子ヨアシュの死後、なお十五年生き永らえた。
25:26
          アマツヤの他の事績は、初期のことも後期のことも、『ユダとイスラエルの列王の書』に記されている。
25:27
          アマツヤが主に背を向けた時から、彼に対する謀反がエルサレムで企てられたため、彼はラキシュに逃れたが、ラキシュに送られた追っ手によって殺された。
25:28
          その遺体は馬に乗せて運ばれ、ユダの町に先祖と共に葬られた。
 
新改訳1970
25:1
          アマツヤは二十五歳で王となり、エルサレムで二十九年間、王であった。彼の母の名はエホアダンといい、エルサレムの出であった。
25:2
          彼は主の目にかなうことを行なったが、全き心をもってではなかった。
25:3
          彼の王国が強くなると、彼は自分の父、王を打ち殺した家来たちを殺した。
25:4
          しかし、彼らの子どもたちは殺さなかった。それは、モーセの書の律法にしるされているところによったからである。主はこう命じておられた。「父親が子ども
          のために殺されてはならない。子どもが父親のために殺されてはならない。人が殺されるのは、自分の罪のためでなければならないからで
          ある。」
25:5
          アマツヤはユダを召集し、ユダおよびベニヤミン全員を、千人隊の長、百人隊の長の下に、父祖の家ごとに整列させた。こうして、二十歳以上の者を登録し、従
          軍して槍と大盾を手にする精鋭三十万人を得た。
25:6
          さらに、彼はイスラエルから、銀百タラントで、十万人の勇士を雇った。
25:7
          神の人が彼のもとに来て言った。「王よ。イスラエルの軍勢をあなたとともに行かせてはなりません。主は、イスラエル、すなわち、すべてのエフライム族と
          は、共におられないからです。
25:8
          それでも、あなたが行くと言われるのなら、そうしなさい。雄々しく戦いなさい。神は敵の前にあなたをつまずかせられます。神には、助ける力があり、つまず
          かせる力もあるからです。」
25:9
          アマツヤは神の人に言った。「では、イスラエルの軍勢に与えた百タラントはどうしたらよいのか。」神の人は答えた。「主はそれよりも多くのものをあなたに
          与えることがおできになります。」
25:10
          そこで、アマツヤは、エフライムから彼のもとに来た軍隊を取り分けて、彼らの所に帰したので、彼らはユダに向かって怒りを激しく燃やし、怒りに燃えなが
          ら、自分たちのところへ帰った。
25:11
          アマツヤは奮い立って、その民を率いて塩の谷に行き、セイルの者たち一万人を打った。
25:12
          ユダ族は一万人を生けどりにして、彼らを岩の頂上に連れて行き、その岩の頂上から、彼らを投げ落とした。彼らはひとり残らず砕かれてしまった。
25:13
          アマツヤが自分とともに戦いに行かせずに帰した軍隊の者たちは、サマリヤからベテ・ホロンに及ぶユダの町々に突入し、三千人を打って、多くの物をかすめ
          奪った。
25:14
          アマツヤは、エドム人を打ち殺して帰って来て後、セイルの者たちの神々を持ち帰り、これを自分の神々として立て、その前に伏し拝み、これに香をたいた。
25:15
          そこで、主はアマツヤに向かって怒りを燃やし、彼のもとに預言者を遣わして、彼に仰せられた。「なぜ、あなたは、あなたの手からその民を救い出すこともで
          きないような神々を求めたのか。」
25:16
          彼が王に語っているうちに、王は彼に言った。「私たちはあなたを王の議官に任じたのか。身のためを思ってやめなさい。なぜ、打ち殺されるようなことをする
          のか。」そこで、預言者はやめて言った。「私は神があなたを滅ぼそうと計画しておられるのを知りました。あなたがこれを行ない、私の
          勧めを聞かなかったからです。」
25:17
          そののち、ユダの王アマツヤは、よく考えた上で、エフーの子エホアハズの子、イスラエルの王ヨアシュに、使者を送って言った。「さあ、勝敗を決めようでは
          ないか。」
25:18
          すると、イスラエルの王ヨアシュは、ユダの王アマツヤに使者を送って言った。「レバノンのあざみが、レバノンの杉に使者を送って、『あなたの娘を私の息子
          の嫁にくれないか。』と言ったが、レバノンの野の獣が通り過ぎて、そのあざみを踏みにじった。
25:19
          あなたは、どうだ、自分はエドムを打ち破ったと言った。あなたの心は高ぶり、誇っている。今は、自分の家にとどまっていなさい。なぜ、争いをしかけてわざ
          わいを求め、あなたもユダも共に倒れようとするのか。」
25:20
          しかし、アマツヤは聞き入れなかった。それは、神から出たことで、彼らがエドムの神々を求めたので、彼らを敵の手に渡すためであった。
25:21
          そこで、イスラエルの王ヨアシュは攻め上った。それで彼とユダの王アマツヤは、ユダのベテ・シェメシュで対戦したが、
25:22
          ユダはイスラエルに打ち負かされ、おのおの自分の天幕に逃げ帰った。
25:23
          イスラエルの王ヨアシュは、エホアハズの子ヨアシュの子、ユダの王アマツヤを、ベテ・シェメシュで捕え、エルサレムに連れて来たうえ、エルサレムの城壁を
          エフライムの門から隅の門まで、四百キュビトにわたって打ちこわした。
25:24
          またオベデ・エドムの管理していた神の宮にあったすべての金と銀、およびすべての器具、それに王宮の財宝と人質を取って、サマリヤに帰った。
25:25
          ユダの王ヨアシュの子アマツヤは、イスラエルの王エホアハズの子ヨアシュの死んで後、なお十五年生きながらえた。
25:26
          アマツヤのその他の業績は、最初から最後まで、ユダとイスラエルの王たちの書にまさしくしるされているではないか。
25:27
          アマツヤが主から離れた時、エルサレムで人々が彼に対して謀反を企てたので、彼はラキシュに逃げた。しかし、彼らはラキシュまで追いかけて、そこで彼を殺
          した。
25:28
          彼らは、彼を馬にのせて行って、ユダの町に先祖たちといっしょに葬った。
 
口語訳1955
25:1
          アマジヤは王となった時二十五歳で、二十九年の間エルサレムで世を治めた。その母はエルサレムの者で、名をエホアダンといった。
25:2
          アマジヤは主の良しと見られることを行ったが、全き心をもってではなかった。
25:3
          彼は、国が彼の手のうちに強くなったとき、父ヨアシ王を殺害した家来たちを殺した。
25:4
          しかしその子供たちは殺さなかった。これはモーセの律法の書にしるされている所に従ったのであって、そこに主は命じて、「父は子のゆえに殺されるべきでは
          ない。子は父のゆえに殺されるべきではない。おのおの自分の罪のゆえに殺されるべきである」と言われている。
25:5
          アマジヤはユダの人々を集め、その氏族に従って、千人の長に付属させ、または百人の長に付属させた。ユダとベニヤミンのすべてに行った。そして二十歳以上
          の者を数えたところ、やりと盾をとって戦いに臨みうる精兵三十万人を得た。
25:6
          彼はまた銀百タラントをもってイスラエルから大勇士十万人を雇った。
25:7
          その時、神の人が彼の所に来て言った、「王よ、イスラエルの軍勢をあなたと共に行かせてはいけません。主はイスラエルびと、すなわちエフライムのすべての
          人々とは共におられないからです。
25:8
          もしあなたがこのような方法で戦いに強くなろうと思うならば、神はあなたを敵の前に倒されるでしょう。神には助ける力があり、また倒す力があるからで
          す」。
25:9
          アマジヤは神の人に言った、「それではわたしがイスラエルの軍隊に与えた百タラントをどうしましょうか」。神の人は答えた、「主はそれよりも多いものをあ
          なたにお与えになることができます」。
25:10
          そこでアマジヤはエフライムから来て自分に加わった軍隊を分離して帰らせたので、彼らはユダに対して激しい怒りを発し、火のように怒って自分の所に帰っ
          た。
25:11
          しかしアマジヤは勇気を出し、その民を率いて塩の谷へ行き、セイルびと一万人を撃ち殺した。
25:12
          またユダの人々はこのほかに一万人をいけどり、岩の頂に引いて行って岩の頂から彼らを投げ落したので、皆こなごなに砕けた。
25:13
          ところがアマジヤが自分と共に戦いに行かせないで帰してやった兵卒らが、サマリヤからベテホロンまでの、ユダの町々を襲って三千人を殺し、多くの物を奪い
          取った。
25:14
          アマジヤはエドムびとを殺して帰った時、セイルびとの神々を携えてきて、これを安置して自分の神とし、これを礼拝し、これにささげ物をなした。
25:15
          それゆえ、主はアマジヤに向かって怒りを発し、預言者を彼につかわして言わせられた、「かの民の神々は自分の民をあなたの手から救うことができなかったの
          に、あなたはどうしてそれを求めたのか」。
25:16
          彼がこう王に語ると、王は彼に、「われわれはあなたを王の顧問にしたのですか。やめなさい。あなたはどうして殺されようとするのですか」と言ったので、預
          言者はやめて言った、「あなたはこの事を行って、わたしのいさめを聞きいれないゆえ、神はあなたを滅ぼそうと定められたことをわたし
          は知っています」。
25:17
          そこでユダの王アマジヤは協議の結果、人をエヒウの子エホアハズの子であるイスラエルの王ヨアシにつかわし、「さあ、われわれは互に顔をあわせよう」と言
          わせたところ、
25:18
          イスラエルの王ヨアシはユダの王アマジヤに言い送った、「レバノンのいばらが、かつてレバノンの香柏に、『あなたの娘をわたしのむすこの妻に与えよ』と言
          い送ったところが、レバノンの野獣が通りかかって、そのいばらを踏み倒した。
25:19
          あなたは『見よ、わたしはエドムを撃ち破った』と言って心に誇り高ぶっている。しかしあなたは自分の家にとどまっていなさい。どうしてあなたは災を引き起
          して、自分もユダも共に滅びようとするのか」。
25:20
          しかしアマジヤは聞きいれなかった。これは神から出たのであって、彼らがエドムの神々を求めたので神は彼らを敵の手に渡されるためである。
25:21
          そこでイスラエルの王ヨアシは上って来て、ユダのベテシメシでユダの王アマジヤと顔を合わせたが、
25:22
          ユダはイスラエルに撃ち破られ、おのおのその天幕に逃げ帰った。
25:23
          その時イスラエルの王ヨアシはエホアハズの子ヨアシの子であるユダの王アマジヤをベテシメシで捕えて、エルサレムに引いて行き、エルサレムの城壁をエフラ
          イム門から、隅の門まで四百キュビトほどをこわし、
25:24
          また神の宮のうちで、オベデエドムが守っていたすべての金銀およびもろもろの器物ならびに王の家の財宝を奪い、また人質をとって、サマリヤに帰った。
25:25
          ユダの王ヨアシの子アマジヤはイスラエルの王エホアハズの子ヨアシが死んで後なお十五年生きながらえた。
25:26
          アマジヤのその他の始終の行為は、ユダとイスラエルの列王の書にしるされているではないか。
25:27
          アマジヤがそむいて、主に従わなくなった時から、人々はエルサレムにおいて党を結び、彼に敵したので、彼はラキシに逃げて行ったが、その人々はラキシに人
          をやって、彼をその所で殺させた。
25:28
          人々はこれを馬に負わせて持ってきて、ユダの町でその先祖たちと共にこれを葬った。
 
25:1
          アマジヤは二十五歳の時位に即きヱルサレムにて二十九年の間世を治めたりその母はヱルサレムの者にして名をヱホアダンといふ
          25:2 アマジヤはヱホバの善と視たまふ事を行なひしかども心を全うしてこれを爲ざりき
          25:3 彼國のおのが手に堅く立つにおよびてその父王を弑せし臣僕等を殺せり
          25:4
          然どその子女等をば殺さずしてモーセの書の律法に記せるごとく爲り即ちヱホバ命じて言たまはく父はその子女の故によりて殺さるべからず子女はその父の故に
          よりて殺さるべからず各々おのれの罪によりて殺さるべきなりと
          25:5
          アマジヤ、ユダの人を集めその父祖の家にしたがひて或は千人の長に附屬せしめ或に百人の長に附屬せしむユダとベニヤミンともに然り且二十歳以上の者を數へ
          戈と楯とを執て戰闘に臨む倔強の士三十萬を得
          25:6 また銀百タラントをもてイスラエルより大勇士十萬を傭へり
          25:7
          時に神の人かれに詣りて言けるは王よイスラエルの軍勢をして汝とともに往しむる勿れヱホバはイスラエル人すなはちエフライムの子孫とは偕にいまさざるなり
          25:8 汝もし往ば心を強くして戰闘を爲せ神なんぢをして敵の前に斃れしめたまはん神は助くる力ありまた倒す力あるなり
          25:9
          アマジヤ神の人にいひけるは然ば已にイスラエルの軍隊に與へたる百タラントを如何にすべきや神の人答へけるはヱホバは其よりも多き者を汝に賜ふことを得る
          なりと
          25:10
          是においてアマジヤかのエフライムより來りて己に就る軍隊を分離してその處に歸らしめければ彼らユダにむかひて烈しく怒を發し火のごとくに怒りてその處に
          歸れり
          25:11 かくてアマジヤは力を強くしその民を率ゐて鹽の谷に往きセイル人一萬を撃殺せり
          25:12 ユダの子孫またこの外に一萬人を生擒て磐の頂に曳ゆき磐の頂よりこれを投おとしければ皆微塵に碎けたり
          25:13
          前にアマジヤが己とともに戰闘に往べからずとして歸し遣たる軍卒等サマリアよりベテホロンまでのユダの邑々を襲ひ人三千を撃ころし物を多く奪ふ
          25:14
          アマジヤ、エドム人を戮して歸る時にセイル人の神々を携さへ來り之を安置して己の神となしその前に禮拝をなし之に香を焚り
          25:15
          是をもてヱホバ、アマジヤにむかひて怒を發し預言者をこれに遣はして言しめたまひけるは彼民の神々は己の民を汝の手より救ふことを得ざりし者なるに汝なに
          とて之を求むるや
          25:16
          彼かく王に語れる時王これにむかひ我儕汝を王の議官となせしや止よ汝なんぞ撃殺されんとするやと言ければ預言者すなはち止て言り我知る汝この事を行びて吾
          諌を聽いれざるによりて神なんぢを滅ぼさんと決めたまふと
          25:17
          斯てユダの王アマジヤ相議りて人をヱヒウの子ヱホアハズの子なるイスラエルの王ヨアシに遣し來れ我儕たがひに面をあはせんと言しめければ
          25:18
          イスラエルの王ヨアシ、ユダの王アマジヤに言おくりけるはレバノンの荊蕀かつてレバノンの香柏に汝の女子を我子の妻に與へよと言おくりたること有しにレバ
          ノンの野獣とほりてその荊蕀を踏たふせり
          25:19
          汝はエドム人を撃破れりと謂ひ心にたかぶりて誇る然ば汝家に安んじ居れ何ぞ禍を惹おこして自己もユダもともに亡びんとするやと
          25:20
          然るにアマジヤ聽ことをせざりき此事は神より出たる者にて彼らをその敵の手に付さんがためなり是は彼らエドムの神々を求めしに因る
          25:21 是においてイスラエルの王ヨアシ上りきたりユダのベテシメシにてユダの王アマジヤと面をあはせたりしが
          25:22 ユダ、イスラエルに撃敗られて各々その天幕に逃かへりぬ
          25:23
          時にイスラエルの王ヨアシはヱホアハズの子ヨアシの子なるユダの王アマジヤをベテシメシに執へてヱルサレムに携へゆきヱルサレムの石垣をエフライムの門よ
          り隅の門まで四百キユビト程を毀ち
          25:24
          また神の室の中にてオベデエドムが守り居る一切の金銀および諸の器皿ならびに王の家の財寳を取りかつ人質をとりてサマリアに歸れり
          25:25 ユダの王ヨアシの子アマジヤはイスラエルの王ヱホアハズの子ヨアシの死てより後なほ十五年生存らへたり
          25:26 アマジヤのその餘の始終の行爲はユダとイスラエルの列王の書に記さるるにあらずや
          25:27
          アマジヤ翻へりてヱホバに從がはずなりし後ヱルサレムにおいて黨を結びて彼に敵する者ありければ彼ラキシに逃ゆきけるにその人々ラキシに人をやりて彼を其
          處に殺さしめたり
          25:28 人衆これを馬に負せてきたりユダの邑にてその先祖等とともにこれを葬りぬ
        
        
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各国旧約聖書における新約聖書の引照
・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを
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(英)AUTHORIZED
                KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE
                1994
 
・・・・
 
(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW
                YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977
 
・・・・
 
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN
                & TODD 1985
 
・・・・
 
(独)DIE
                BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE
                BIBELGESELLSCHAFT 1984
 
・・・・
 
(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  
 
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