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列王記 下 10:1−27  

アハブ一族の最期

 

翻訳比較


フランシスコ会訳2013
001
アハブにはサマリアに七十人の子供がいた。イエフは手紙を書いてサマリアに送り、イズレエルの司令官たち、 長老たち、アハブの子供たちの養育係に次のように伝えた、

002「この手紙が届き次第、あなた たちのもとに主君の子供たちがおり、また、戦車、馬、城壁のある町と武器があるのだから、

003主君の子供の中から最も優れ た、最もふさわしい人物を選んで父の王座につかせ、あなたの主君の家のために戦え」。

004しかし、彼らは恐れおののいて 言った、「二人の王が彼に立ち向かえなかったのに、どうしてわれわれが立ち向かえようか」。

005宮廷長、町長、長老、養育係た ちはイエフのもとに人を送り、こう言わせた、「わたしたちはあなたの僕です。あなたが命じられることは何でもいたします。わたしたち は誰をも王として立てることはいたしません。あなたが善いと思われることをなさってください」。

006イエフは再び彼らに手紙を書い て言った、「あなたたちがわたしに味方し、わたしの命令に従うのなら、あなたたちの主君の子供たちの首を取り、明日の今ごろ、イズレ エルのわたしのもとに持って来るがよい」。七十人の王子たちは、彼らの養育にあたっている町の有力者たちの所にいたが、

007この手紙が届くと、彼らは王子 たちを捕らえて七十人全員を殺した。彼らは王子たちの首を籠に入れ、イズレエルのイエフのもとに送った。

008使者が来て、「王子たちの首が 届けられました」と知らせると、イエフは言った、「朝まで町の門の入り口の所に、二つの山にして積んでおけ」。

009翌朝、イエフは出ていってそこ に立ち、民全員に言った、「あなたたちに罪はない。わたしはわたしの主君に対して謀反を起こし、彼を殺した。だが、この者たちすべて を打ち殺したのは誰か。

010次のことを知れ。主がアハブの 家に対して仰せになった言葉で、実現されないものはない。主はその僕エリヤを通して告げられたことを成し遂げられた」。

011イエフは、イズレエルに残って いたアハブの家の者すべて、アハブの側の有力者、親しい者、祭司たちの全員を、一人残らず打ち殺した。

012それからイエフは立ち、サマリ アに向かって出発した。その途上、羊飼いのベト・エケドで

013ユダの王アハズヤの身内の者た ちに出会った。「あなたたちは誰か」とイエフが尋ねると、彼らは答えた、「わたしたちはアハズヤの身内の者です。王の子供たちと太后 の子供たちの安否を問いに行くところです」。

014彼は「この者たちを生け捕りに せよ」と命じた。人々は彼らを生け捕りにし、ベト・エケドの水溜めの所で彼ら四十二人を殺した。イエフは一人も生き残らせなかった。

015イエフがそこから進んでいく と、出迎えに来たレカブの子ヨナダブに会った。イエフは彼に挨拶して言った、「わたしの心があなたの心に対して誠実であるように、あ なたの心も誠実ですか」。ヨナダブが「そうです」と答えると、イエフは「もしそうなら、手を出してください」と言った。ヨナダブが手 を差し出すと、イエフは彼を引き上げて自分の戦車に乗せ、

016「わたしと一緒に来て、主に対 するわたしの熱意を見てください」と言った。ヨナダブは彼の戦車に乗って行った。

017サマリアに着くと、イエフはサ マリアに残っていたアハブの家の者たちを全員打ち殺し、根絶やしにした。主がエリヤに告げられた言葉のとおりであった。

018イエフは民全員を集めて言っ た、「アハブは少ししかバアルに仕えなかったが、このイエフは大いにバアルに仕える。

019そこで今、バアルの預言者、バ アルに仕える者、その祭司を、ことごとくわたしのもとに呼び集めよ。一人も欠けてはならない。わたしが大いなる犠牲をバアルにささげ るからだ。列席しない者は、誰でも生かしてはおかない」。イエフはバアルに仕える者たちを滅ぼすために策略を用いたのである。

020イエフが「バアルのために聖な る集会を催せ」と命じ、それが布告された。

021イエフはイスラエル全土に使者 を遣わしたので、バアルに仕える者たちは全員集まってきた。来ない者は一人もなかった。彼らはバアルの神殿に入り、神殿は隅から隅ま で一杯になった。

022イエフは衣装係に「バアルに仕 える者全員に、祭服を出してやれ」と命じたので、彼は彼らのために祭服を取り出した。

023イエフとレカブの子ヨナダブは バアルの神殿に入り、バアルに仕える者たちに言った、「よく調べて、この中に主に仕える者は一人もおらず、バアルに仕える者だけがい るようにせよ」。

024彼らは犠牲と焼き尽くす献げ物 をささげるために入っていった。

一方、イエフは八十人の人を外に配置し、「わたしがお前たちの手に委ねる者の一人でも逃がし た者は誰でも、自分の命をその者の命に代えなければならない」と言っておいた。

025焼き尽くす献げ物をささげ終わ ると、イエフは護衛兵たちと士官たちに言った、「入ってきて彼らを打ち殺せ。一人も逃がすな」。護衛兵たちと士官たちは彼らを剣で打 ち殺し、そのまま、バアルの神殿の奥まで踏み込んだ。

026そしてバアルの神殿の石の柱を 運び出し、焼いた。

027彼らはバアルの石の柱を破壊 し、バアルの神殿を破壊して汚物溜めに変えた。それは今日に至るまでそうなっている。


 

新共同訳1987

10:1 アハブの子供が七十人サマリアにいた。イエフは手紙を書いてサマリアに送り、町の指導者、長老たちとアハブの子供の養育者たちにこう伝えた。

10:2 「今この手紙が届いたら、あなたたちのもとにはあなたたちの主君の子供、それに戦車、軍馬、および砦の町と武器があるのだから、

10:3 その主君の子供の中から最も優れた正しい人物を選んで、父の王座につけ、あなたたちの主君の家のために戦え。」

10:4 彼らは大いに恐れ、「二人の王でさえ彼に立ち向かえなかったのに、どうして我々が立ち向かうことができよう」と言った。

10:5 そこで宮廷長、町の長、長老、養育者たちはイエフに人を送ってこう言わせた。「わたしたちはあなたの僕です。あなたがお命じになることは何でもいたしま す。わたしたちにはだれをも王として立てるつもりがありません。あなたの目に良いと映ることをなさってください。」

10:6 イエフは彼らにもう一通手紙を書いて、こう言った。「もしあなたたちがわたしの味方をし、わたしの命令に従うなら、あなたたちの主君の子供たちの首を取 り、明日の今ごろ、イズレエルにいるわたしのもとに持って来なさい。」七十人の王子たちは、それぞれその養育に当たっていた町の有力 者たちのところにいたが、

10:7 この手紙が届くと、彼らは王子たちを捕らえ、七十人を残らず殺し、その首を籠に入れ、イズレエルにいるイエフのもとに送った。

10:8 使者が、「王子の首が届けられました」と知らせに来ると、イエフは、「その首は二つの山に積んで、明朝まで町の入り口にさらしておけ」と命じた。

10:9 翌朝、彼はそこに出て行って立ち、すべての民に言った。「あなたたちに罪はない。わたしは主君に対して謀反を起こし、彼を殺した。だが、この者たちすべて を打ち殺したのは誰か。

10:10 ただ、このことだけは知っておくがいい。主がアハブの家に対してお告げになった主の言葉は一つも地に落ちることがない。主はその僕エリヤによってお告げに なったことを実現された。」

10:11 こうしてイエフは、イズレエルに残っていたアハブの家の者およびアハブについていた有力者、親友、祭司を皆打ち殺し、一人も残さなかった。

10:12 イエフは立ってサマリアに向かったが、途中ベト・エケド・ロイムで、

10:13 ユダの王アハズヤの身内の者たちに出会った。「あなたたちは誰か」と尋ねると、彼らは、「わたしたちはアハズヤの身内の者です。王子たち、王妃の子供たち の安否を問いに行くところです」と答えた。

10:14 彼は、「この者たちを皆、生け捕りにせよ」と命じた。部下は彼らを生け捕りにして、ベト・エケドの水溜めのところで、彼ら四十二人を殺し、一人も残さな かった。

10:15 イエフがそこを出て進んで行くと、彼を迎えに出たレカブの子ヨナダブに会った。イエフは彼に挨拶して言った。「わたしの心があなたの心に対して誠実である ように、あなたの心も誠実ですか。」ヨナダブは答えた。「そのとおりです。」イエフが、「そのとおりなら、手を出してください」と 言ったので、ヨナダブが手を差し出すと、イエフは彼を引き上げて自分の戦車に乗せ、

10:16 「一緒に来て、主に対するわたしの情熱を見てください」と言った。二人は彼の戦車に一緒に乗り、

10:17 サマリアに行った。彼は主がエリヤにお告げになった言葉のとおり、サマリアでアハブの家の者をことごとく打ち殺し、一族を全滅させた。

10:18 イエフはすべての民を集めて言った。「アハブは少ししかバアルに仕えなかったが、このイエフは大いにバアルに仕えるつもりだ。

10:19 今バアルのすべての預言者、バアルに仕えるすべての者、すべての祭司をわたしのもとに呼べ。一人も欠席させてはならない。わたしがバアルに大いなるいけに えをささげるからだ。欠席する者はだれも生かしてはおかない。」イエフはバアルに仕える者を絶やすために、策略を用いたのである。

10:20 イエフが、「バアルのために聖なる集まりを催せ」と命じたので、彼らはそれを布告した。

10:21 イエフがイスラエル中に使者を遣わすと、バアルに仕える者が皆集まって来た。来ない者は一人もなかった。彼らはバアルの神殿に入り、神殿は隅々まで満ち た。

10:22 イエフは衣装係に、「バアルに仕えるすべての者に祭服を出してやれ」と言った。彼らは祭服を出した。

10:23 そこでイエフはレカブ人ヨナダブと共にバアルの神殿に入り、バアルに仕える者たちに言った。「主に仕える者があなたたちと一緒にいることがないよう、ただ バアルに仕える者だけがいるように、よく調べて見よ。」

10:24 二人はいけにえと焼き尽くす献げ物をささげるために入ったが、イエフは外に八十人の人を置き、次のように言った。「わたしがお前たちの手に渡す者を逃がし た者は、自分の命をその逃がした者の命に代えなければならない。」

10:25 焼き尽くす献げ物をささげ終わったとき、イエフは近衛兵と侍従たちに言った。「入って、彼らを討て。一人も外に出すな。」近衛兵と侍従たちは彼らを剣にか けて殺し、そこに投げ捨て、更にバアルの神殿の奥まで踏み込み、

10:26 バアルの神殿にある石柱を運び出して焼き捨てた。

10:27 バアルの石柱を破壊してから、バアルの神殿を破壊し、これを便所にした。それは今日に至るまでそうなっている。

 

新改訳1970

10:1 アハブにはサマリヤに七十人の子どもがあった。エフーは手紙を書いてサマリヤに送り、サマリヤのつかさたちや長老たち、および、アハブの子の養育係たちに こう伝えた。

10:2 「この手紙が届いたら、あなたがたのところに、あなたがたの主君の子どもたちがおり、戦車も馬も城壁のある町も武器もあなたがたのところにあるのだから、 すぐ、

10:3 あなたがたの主君の子どもの中から最もすぐれた正しい人物を選んで、その父の王座に着かせ、あなたがたの主君の家のために戦え。」

10:4 彼らは非常に恐れて言った。「ふたりの王たちでさえ、彼に当たることができなかったのに、どうしてこのわれわれが当たることができよう。」

10:5 そこで、宮内長官、町のつかさ、長老たち、および、養育係たちは、エフーに人を送って言った。「私どもはあなたのしもべです。あなたが私どもにお命じにな ることは何でもいたしますが、だれをも王に立てるつもりはありません。あなたのお気に召すようにしてください。」

10:6 そこで、エフーは再び彼らに手紙を書いてこう言った。「もしあなたがたが私に味方し、私の命令に従うのなら、あなたがたの主君の子どもたちの首を取り、あ すの今ごろ、イズレエルの私のもとに持って来い。」そのころ、王の子どもたち七十人は、彼らを養育していた町のおもだった人たちのも とにいた。

10:7 その手紙が彼らに届くと、彼らは王の子どもたちを捕え、その七十人を切り殺し、その首を幾つかのかごに入れ、それをイズレエルのエフーのもとに送り届け た。

10:8 使者が来て、「彼らは王の子どもたちの首を持ってまいりました。」とエフーに報告した。すると、彼は、「それを二つに分けて積み重ね、朝まで門の入口に置 いておけ。」と命じた。

10:9 朝になると、エフーは出て行って立ち、すべての民に言った。「あなたがたには罪はない。聞け。私が主君に対して謀反を起こして、彼を殺したのだ。しかしこ れらの者を皆殺しにしたのはだれか。

10:10 だから知れ。主がアハブの家について告げられた主のことばは一つも地に落ちないことを。主は、そのしもべエリヤによってお告げになったことをなされたの だ。」

10:11 そして、エフーは、アハブの家に属する者でイズレエルに残っていた者全部、身分の高い者、親しい者、その祭司たちを、みな打ち殺し、ひとりも生き残る者が ないまでにした。

10:12 それから、エフーは立ってサマリヤへ行った。彼は途中、羊飼いのベテ・エケデという所にいた。

10:13 その間に、エフーはユダの王アハズヤの身内の者たちに出会った。彼が「あなたがたはだれか。」と聞くと、彼らは、「私たちはアハズヤの身内の者です。王の 子どもたちと、王母の子どもたちの安否を気づかって下って来たのです。」と答えた。

10:14 エフーは「彼らを生けどりにせよ。」と言った。それで人々は彼らを生けどりにした。そして、ベテ・エケデの水ためのところで、彼ら四十二人を殺し、ひとり も残さなかった。

10:15 彼がそこを去って行くと、彼を迎えに来たレカブの子ヨナダブに出会った。エフーは彼にあいさつして言った。「私の心があなたの心に結ばれているように、あ なたの心もそうですか。」ヨナダブは、「そうです。」と答えた。「それなら、こちらに手をよこしなさい。」ヨナダブが手を差し出す と、エフーは彼を戦車の上に引き上げて、

10:16 「私といっしょに来て、私の主に対する熱心さを見なさい。」と言った。ふたりは、彼の戦車に乗って、

10:17 サマリヤに行った。エフーはアハブに属する者で、サマリヤに残っていた者を皆殺しにし、その一族を根絶やしにした。主がエリヤにお告げになったことばのと おりであった。

10:18 エフーは民全部を集めて、彼らに言った。「アハブは少ししかバアルに仕えなかったが、エフーは大いに仕えるつもりだ。

10:19 だから今、バアルの預言者や、その信者、および、その祭司たちをみな、私のところに呼び寄せよ。ひとりでも欠けてはならない。私は大いなるいけにえをバア ルにささげるつもりである。列席しない者は、だれでも生かしてはおかない。」これは、エフーがバアルの信者たちを滅ぼすために、悪巧 みを計ったのである。

10:20 エフーが、「バアルのためにきよめの集会を催しなさい。」と命じると、彼らはこれを布告した。

10:21 エフーが全イスラエルに人を遣わしたので、バアルの信者たちはみなやって来た。残っていて、来なかった者はひとりもいなかった。彼らがバアルの宮にはいる と、バアルの宮は端から端までいっぱいになった。

10:22 エフーが衣装係に、「バアルの信者全部に祭服を出してやりなさい。」と命じたので、彼らのために祭服を取り出した。

10:23 エフーとレカブの子ヨナダブは、バアルの宮にはいり、バアルの信者たちに言った。「よく捜して見て、ここに、あなたがたといっしょに、主のしもべたちがひ とりもいないようにし、ただ、バアルの信者たちだけがいるようにしなさい。」

10:24 こうして、彼らはいけにえと、全焼のいけにえをささげる準備をした。エフーは八十人の者を宮の外に配置して言った。「私があなたがたの手に渡す者をひとり でものがす者があれば、そのいのちを、のがれた者のいのちに代える。」

10:25 全焼のいけにえをささげ終わったとき、エフーは近衛兵と侍従たちに言った。「はいって行って、彼らを打ち取れ。ひとりも外に出すな。」そこで、近衛兵と侍 従たちは剣の刃で彼らを打ち、これを外に投げ捨て、バアルの宮の奥の間にまで踏み込んだ。

10:26 そしてバアルの宮の石の柱を運び出して、これを焼き、

10:27 バアルの石の柱をこわし、バアルの宮もこわし、これを公衆便所とした。それは今日まで残っている。

 

口語訳1955

10:1 アハブはサマリヤに七十人の子供があった。エヒウは手紙をしたためてサマリヤに送り、町のつかさたちと、長老たちと、アハブの子供の守役たちとに伝えて 言った、

10:2 「あなたがたの主君の子供たちがあなたがたと共におり、また戦車も馬も、堅固な町も武器もあるのだから、この手紙があなたがたのもとに届いたならば、す ぐ、

10:3 あなたがたは主君の子供たちのうち最もすぐれた、最も適当な者を選んで、その父の位にすえ、主君の家のために戦いなさい」。

10:4 彼らは大いに恐れて言った、「ふたりの王たちがすでに彼に当ることができなかったのに、われわれがどうして当ることができよう」。

10:5 そこで宮廷のつかさ、町のつかさ、長老たちと守役たちはエヒウに人をつかわして言った、「わたしたちは、あなたのしもべです。すべてあなたが命じられる事 をいたします。わたしたちは王を立てることを好みません。あなたがよいと思われることをしてください」。

10:6 そこでエヒウは再び彼らに手紙を書き送って言った、「もしあなたがたが、わたしに味方し、わたしに従おうとするならば、あなたがたの主君の子供たちの首を 取って、あすの今ごろエズレルにいるわたしのもとに持ってきなさい」。そのころ、王の子供たち七十人は彼らを育てていた町のおもだっ た人々と共にいた。

10:7 彼らはその手紙を受け取ると、王の子供たちを捕えて、その七十人をことごとく殺し、その首をかごにつめて、エズレルにいるエヒウのもとに送った。

10:8 使者が来て、エヒウに告げ、「人々が王の子供たちの首を持ってきました」と言うと、「あくる朝までそれを門の入口に、ふた山に積んでおけ」と言った。

10:9 朝になると、彼は出て行って立ち、すべての民に言った、「あなたがたは正しい。主君にそむいて彼を殺したのはわたしです。しかしこのすべての者どもを殺し たのはだれですか。

10:10 これであなたがたは、主がアハブの家について告げられた主の言葉は一つも地に落ちないことを知りなさい。主は、そのしもべエリヤによってお告げになった事 をなし遂げられたのです」。

10:11 こうしてエヒウは、アハブの家に属する者でエズレルに残っている者をことごとく殺し、またそのすべてのおもだった者、その親しい者およびその祭司たちを殺 して、彼に属する者はひとりも残さなかった。

10:12 さてエヒウは立ってサマリヤへ行ったが、途中、牧者の集まり場で、

10:13 ユダの王アハジヤの身内の人々に会い、「あなたがたはどなたですか」と言うと、「わたしたちはアハジヤの身内の者ですが、王の子供たちと、王母の子供たち の安否を問うために下ってきたのです」と答えたので、

10:14 エヒウは「彼らをいけどれ」と命じた。そこで彼らをいけどって、集まり場の穴のかたわらで彼ら四十二人をことごとく殺し、ひとりをも残さなかった。

10:15 エヒウはそこを立って行ったが、自分を迎えにきたレカブの子ヨナダブに会ったので、彼にあいさつして、「あなたの心は、わたしがあなたに対するように真実 ですか」と言うと、ヨナダブは「真実です」と答えた。するとエヒウは「それならば、あなたの手をわたしに伸べなさい」と言ったので、 その手を伸べると、彼を引いて自分の車に上らせ、

10:16 「わたしと一緒にきて、わたしが主に熱心なのを見なさい」と言った。そして彼を自分の車に乗せ、

10:17 サマリヤへ行って、アハブに属する者で、サマリヤに残っている者をことごとく殺して、その一族を滅ぼした。主がエリヤにお告げになった言葉のとおりであ る。

10:18 次いでエヒウは民をことごとく集めて彼らに言った、「アハブは少しばかりバアルに仕えたが、エヒウは大いにこれに仕えるであろう。

10:19 それゆえ、今バアルのすべての預言者、すべての礼拝者、すべての祭司をわたしのもとに召しなさい。ひとりもこない者のないようにしなさい。わたしは大いな る犠牲をバアルにささげようとしている。すべてこない者は生かしておかない」。しかしエヒウはバアルの礼拝者たちを滅ぼすために偽っ てこうしたのである。

10:20 そしてエヒウは「バアルのために聖会を催しなさい」と命じたので、彼らはこれを布告した。

10:21 エヒウはあまねくイスラエルに人をつかわしたので、バアルの礼拝者たちはことごとく来た。こないで残った者はひとりもなかった。彼らはバアルの宮にはいっ たので、バアルの宮は端から端までいっぱいになった。

10:22 その時エヒウは衣装をつかさどる者に「祭服を取り出してバアルのすべての礼拝者に与えよ」と言ったので、彼らのために祭服を取り出した。

10:23 そしてエヒウはレカブの子ヨナダブと共にバアルの宮に入り、バアルの礼拝者たちに言った、「調べてみて、ここにはただバアルの礼拝者のみで、主のしもべは ひとりも、あなたがたのうちにいないようにしなさい」。

10:24 こうして彼は犠牲と燔祭とをささげるためにはいった。さてエヒウは八十人の者を外に置いて言った、「わたしがあなたがたの手に渡す者をひとりでも逃す者 は、自分の命をもってその人の命に換えなければならない」。

10:25 こうして燔祭をささげることが終ったとき、エヒウはその侍衛と将校たちに言った、「はいって彼らを殺せ。ひとりも逃がしてはならない」。侍衛と将校たちは つるぎをもって彼らを撃ち殺し、それを投げ出して、バアルの宮の本殿に入り、

10:26 バアルの宮にある柱の像を取り出して、それを焼いた。

10:27 また彼らはバアルの石柱をこわし、バアルの宮をこわして、かわやとしたが今日まで残っている。



文 語訳1917
10:1 アハブ、サマリヤに七十人の子あり茲にヱヒウ書をしたためてサマリヤにおくり邑の牧伯等と長老等とアハブの子等の師傳等とに傳へて云ふ
10:2 汝らの主の子等汝らとともにあり又汝等は車も馬も城もあり且武器もあれば此書汝らの許にいたらば
10:3 汝らの主の子等の中より最も優れる方正き者を選みだ出してその父の位に置ゑ汝等の主の家のために戰へよ
10:4 彼ら大に恐れて言ふ二人の王等すでに彼に當ることを得ざりしなれば我儕いかでか當ることを得んと
10:5 乃ち家宰邑宰長老師傳等ヱヒウに言おくりけるは我儕は汝の僕なり凡て汝が我儕に命ずる事を爲ん我儕は王を立るを好まず汝の目に善と見ゆる所を爲せ
10:6 是においてヱヒウ再度かれらに書をおくりて云ふ汝らもし我に與き我言にしたがふならば汝らの主の子なる人々の首をとりて明日の今頃ヱズレルにきたりて吾許 にいたれと當時王の子七十人はその師傳なる邑の貴人等とともに居る
10:7 その書かれらに至りしかば彼等王の子等をとらへてその七十人をことごとく殺しその首を籃につめてこれをヱズレルのヱヒウの許につかはせり
10:8 すなはち使者いたりてヱヒウに告て人衆王の子等の首をたづさへ來れりと言ければ明朝までそれを門の入口に二山に積おけと言り
10:9 朝におよび彼出て立ちすべての民に言ふ汝等は義し我はわが主にそむきて之を弑したり然ど此すべての者等を殺せしは誰なるぞや
10:10 然ば汝等知れヱホバがアハブの家につきて告たまひしヱホバの言は一も地に隕ず即ちヱホバはその僕エリヤによりて告し事を成たまへりと
10:11 斯てヱヒウはアハブの家に屬する者のヱズレルに遺れるを盡く殺しまたその一切の重立たる者その親き者およびその祭司等を殺して彼に屬する者を一人も遺さざ りき
10:12 ヱヒウすなはち起て往てサマリヤに至りしがヱヒウ途にある時牧者の集會所において
10:13 ユダの王アハジアの兄弟等に遇ひ汝等は何人なるやと言けるに我儕はアハジアの兄弟なるが王の子等と王母の子等の安否を問んとて下るなりと答へたれば
10:14 彼等を生擒れと言り即ちかれらを生擒りその集會所の穴の側にて彼等四十二人を盡く殺し一人をも遺さざりき
10:15 斯てヱヒウ其處より進みゆきしがレカブの子ヨナダブの己を迎にきたるに遭ければその安否をとふてこれに汝の心はわが心の汝の心と同一なるがごとくに眞實な るやと言けるにヨナダブ答へて眞實なりと言たれば然ば汝の手を我に伸よと言ひその手を伸ければ彼を挽て己の車に登らしめて
10:16 言ふ我とともに來りて我がヱホバに熱心なるを見よと斯かれを己の車に乗しめ
10:17 サマリヤにいたりてアハブに屬する者のサマリヤに遺れるを盡く殺して遂にその一族を滅せりヱホバのエリヤに告たまひし言語のごとし
10:18 茲にヱヒウ民をことごとく集てこれに言けるはアハブは少くバアルに事たるがヱヒウは大にこれに事へんとす
10:19 然ば今バアルの諸の預言者諸の臣僕諸の祭司等を我許に召せ一人も來らざる者なからしめよ我大なる祭祀をバアルのためになさんとするなり凡て來らざる者は生 しおかじと但しヱヒウ、バアルの僕等を滅さんとて偽りて斯なせるなり
10:20 ヱヒウすなはちバアルの祭禮を設よと言ければ之を宣たり
10:21 是てヱヒウあまねくイスラエルに人をつかはしたればバアルの僕たる者皆きたれり一人も來らずして遺れるものはあらざりき彼等バアルの家にいりたればバアル の家は末より末まで充わたれり
10:22 時にヱヒウ衣裳を掌どる者てむかひ禮服をとりいだしてバアルの凡の僕等にあたへよといひければすなはち禮服をとりいだせり
10:23 斯ありてヱヒウはレカブの子ヨナダブとともにバアルの家にいりしがバアルの僕等に言ふ汝等尋ね見て此には只バアルの僕のみあらしめヱホバの僕を一人も汝ら の中にあらしめざれと
10:24 彼等犠牲と燔祭を献げんとて入し時ヱヒウ八十人の者を外に置て言ふ凡てわがその手にわたすところの人を一人にても逃れしむる者は己の生命をもてその人の生 命に代べしと
10:25 期て燔祭を献ぐることの終りし時ヱヒウその士卒と諸將に言ふ入てかれらを殺せ一人をも出すなかれとすなはち刃をもて彼等を撃ころせり而して士卒と諸將これ を投いだしてバアルの家の内殿に入り
10:26 諸の像をバアルの家よりとりいだしてこれを燒り
10:27 即ちかれらバアルの像をこぼちバアルの家をこぼち其をもて厠を造りしが今日までのこる


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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

 

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(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

 

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(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

 

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列王記 下 10:28−36 

イスラエルにおけるイエフの治世

 

翻訳比較


フランシスコ会訳2013
028
このようにして、イエフはイスラエルからバアルを絶滅させた。

029しかし、ネバトの子ヤロブアム がイスラエルに犯させた罪、すなわち、ベテルとダンに置かれた金の子牛に従うことはやめなかった。

030主はイエフに仰せになった、 「お前はわたしが正しいと思うことをよくやり遂げ、アハブの家に対してわたしが心に定めたことをすべて行ったので、お前の子孫は四代 にわたってイスラエルの王座につく」。

031しかしイエフは、心を尽くして イスラエルの神、主の律法に従おうと努めず、イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪から離れなかった。

032このころから、主はイスラエル の領土の縮小を始められた。ハザエルが、領土の至る所で彼らを討った。

033すなわち、ヨルダン川東側のギ レアド全域――ガド人、ルベン人、マナセ人の領土――すなわちアルノン川近くのアロエルからのギレアドと、バシャンで彼らを悩ました。

034イエフの他の事績と彼が行った すべてのこと、彼のあげた功績は『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。

035イエフは先祖とともに眠りに就 き、サマリアに葬られた。その子ヨアハズがイエフに代わって王となった。

036イエフはサマリアで二十八年間 イスラエルの王位にあった。

 


 

新共同訳1987

10:28 このようにして、イエフはイスラエルからバアルを滅ぼし去った。

10:29 ただ、イスラエルに罪を犯させたネバトの子ヤロブアムの罪からは離れず、ベテルとダンにある金の子牛を退けなかった。

10:30 主はイエフに言われた。「あなたはわたしの目にかなう正しいことをよく成し遂げ、わたしの心にあった事をことごとくアハブの家に対して行った。それゆえあ なたの子孫は四代にわたってイスラエルの王座につく。」

10:31 しかしイエフは、心を尽くしてイスラエルの神、主の律法に従って歩もうと努めず、イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪を離れなかった。

10:32 このころから、主はイスラエルを衰退に向かわせられた。ハザエルがイスラエルをその領土の至るところで侵略したのである。

10:33 侵略はヨルダン川の東側にあるギレアドの全域、ガド、ルベン、マナセの地で行われ、アルノン川の近くにあるアロエルから、ギレアドとバシャンにまで及ん だ。

10:34 イエフの他の事績、彼の行ったすべての事、すべての功績は、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。

10:35 イエフは先祖たちと共に眠りにつき、サマリアに葬られた。その子ヨアハズがイエフに代わって王となった。

10:36 イエフがサマリアでイスラエルの王位にあった期間は二十八年であった。

 

新改訳1970

10:28 このようにして、エフーはバアルをイスラエルから根絶やしにした。

10:29 ただし、エフーは、イスラエルに罪を犯させたネバテの子ヤロブアムの罪、すなわち、ベテルとダンにあった金の子牛に仕えることをやめようとはしなかった。

10:30 主はエフーに仰せられた。「あなたはわたしの見る目にかなったことをよくやり遂げ、アハブの家に対して、わたしが心に定めたことをことごとく行なったの で、あなたの子孫は四代目まで、イスラエルの王座に着こう。」

10:31 しかし、エフーは、心を尽くしてイスラエルの神、主の律法に歩もうと心がけず、イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪から離れなかった。

10:32 そのころ、主はイスラエルを少しずつ削り始めておられた。ハザエルがイスラエルの全領土を打ち破ったのである。

10:33 すなわち、ヨルダン川の東側、ガド人、ルベン人、マナセ人のギルアデ全土、つまり、アルノン川のほとりにあるアロエルからギルアデ、バシャンの地方を打ち 破った。

10:34 エフーのその他の業績、彼の行なったすべての事、および彼のすべての功績、それはイスラエルの王たちの年代記の書にしるされているではないか。

10:35 エフーは彼の先祖たちとともに眠り、人々は彼をサマリヤに葬った。彼の子エホアハズが代わって王となった。

10:36 エフーがサマリヤでイスラエルの王であった期間は二十八年であった。

 

口語訳1955

10:28 このようにエヒウはイスラエルのうちからバアルを一掃した。

10:29 しかしエヒウはイスラエルに罪を犯させたネバテの子ヤラベアムの罪、すなわちベテルとダンにある金の子牛に仕えることをやめなかった。

10:30 主はエヒウに言われた、「あなたはわたしの目にかなう事を行うにあたって、よくそれを行い、またわたしの心にあるすべての事をアハブの家にしたので、あな たの子孫は四代までイスラエルの位に座するであろう」。

10:31 しかしエヒウはイスラエルの神、主の律法を心をつくして守り行おうとはせず、イスラエルに罪を犯させたヤラベアムの罪を離れなかった。

10:32 この時にあたって、主はイスラエルの領地を切り取ることを始められた。すなわちハザエルはイスラエルのすべての領域を侵し、

10:33 ヨルダンの東で、ギレアデの全地、カドびと、ルベンびと、マナセびとの地を侵し、アルノン川のほとりにあるアロエルからギレアデとバシャンに及んだ。

10:34 エヒウのその他の事績と、彼がしたすべての事およびその武勇は、ことごとくイスラエルの王の歴代志の書にしるされているではないか。

10:35 エヒウはその先祖たちと共に眠ったので、彼をサマリヤに葬った。その子エホアハズが代って王となった。

10:36 エヒウがサマリヤでイスラエルを治めたのは二十八年であった。

 


文語訳1917

10:28 ヱヒウかくイスラエルの中よりバアルを絶さりたりしかども
10:29 ヱヒウは尚かのイスラエルに罪を犯させたるネバテの子ヤラベアムの罪に離るることをせざりき即ち彼なほベテルとダンにあるところの金の犢に事たり
10:30 ヱホバ、ヱヒウに言たまひけらく汝わが義と視るところの事を行ふにあたりて善く事をなしまたわが心にある諸の事をアハブの家になしたれば汝の子孫は四代ま でイスラエルの位に坐せんと
10:31 然るにヱヒウは心を盡してイスラエルの神ヱホバの律法をおこなはんとはせず尚かのイスラエルに罪を犯させたるヤラベアムの罪に離れざりき
10:32 是時にあたりてヱホバ、イスラエルを割くことを始めたまへりハザエルすなはちイスラエルの一切の邊境を侵し
10:33 ヨルダンの東においてギレアデの全地ガド人ルベン人マナセ人の地を侵しアルノン河の邊なるアロエルよりギレアデにいたりバシヤンにおよべり
10:34 ヱヒウのその餘の行爲とその凡て爲たる事むよびその大なる能はイスラエルの王の歴代志の書に記さるるにあらずや
10:35 ヱヒウその先祖等とともに寝りたればこれをサマリヤに葬りぬその子ヱホアハズこれに代て王となれり
10:36 ヱヒウがサマリヤにをりてイスラエルに王たりし間は二十八年なりき


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各国旧約聖書における新約聖書の引照

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(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

 

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(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

 

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(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

 

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