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サムエル記下 13:1−22  

アムノンとタマル

 

翻訳比較


フランシ スコ会訳2013

001その後のことである。ダビデの子アブサロムには、 タマルという名の美しい姉がいた。ダビデの子アムノンは彼女に恋をした。

002アムノンは妹タマルのことで思い悩み、病気になる ほどであった。彼女は処女であり、アムノンが彼女に何かするなど、とてもできることではないと思ったからである。

003アムノンには一人の友人がいた。彼は名をヨナダブ といい、ダビデの兄シムアの息子で、非常に賢い男であった。

004彼はアムノンに言った、「王子よ、なぜあなたは朝 ごとにやつれていくのか。そのわけを話してくれないか」。アムノンは彼に言った、「わたしは弟アブサロムの姉タマルに恋をしてい る」。

005ヨナダブは言った、「あなたは寝床に横になって病 気のふりをしなさい。そして父上があなたを見舞いに来られたら、こう言いなさい、『どうか妹のタマルをよこして、わたしの食事の 世話をさせてください。わたしに見えるように目の前で食べ物を作らせ、わたしがそれを見て、彼女の手から食べられるようにしてく ださい』と」。

006そこでアムノンは床に就き、病気のふりをした。そ して、王が見舞いに来ると、アムノンは王に言った、「どうか妹のタマルをよこして、わたしの目の前でパン菓子を二つ作らせ、彼女 の手から食べられるようにしてください」。

007ダビデは宮殿にいるタマルのもとへ人を遣わし、 「お前の兄アムノンの家に行き、彼のために食べ物を作ってやってくれ」と伝えた。

008タマルが兄アムノンの家に行くと、彼は床に就いて いた。彼女は粉を取ってそれをこね、彼の目の前でパン菓子を作って焼いた。

009彼女は鍋を手に取り、彼の前にその菓子を出した が、アムノンは食べようとしなかった。そして彼が、「みんなわたしの所から出ていってくれ」と言うので、そばにいた人たちはみな 出ていった。

010アムノンはタマルに言った、「奥にその食べ物を 持って来て、あなたの手でわたしに食べさせてくれ」。タマルは作った菓子を持って奥の部屋にいる兄アムノンのもとに持って行っ た。

011彼女が彼に食べさせようとして近づいたとき、彼は 彼女を捕まえて言った、「妹よ、さあ、わたしと寝てくれ」。

012彼女は答えた、「いけません、お兄さま。乱暴しな いでください。イスラエルではこのようなことを行ってはならないのです。愚かな振る舞いはなさらないでください。

013このような恥を背負って、わたしはどこへ行けばい いのですか。そしてあなたもまた、イスラエルで愚か者の一人になるのです。お願いです。王さまにお話しください。王さまはわたし をあなたに与えることを拒むことはなさらないでしょう」。

014しかし、彼はその声を聞こうとはせず、力ずくで辱 め彼女と寝た。

015ところが、アムノンは彼女が憎くてたまらなくなっ た。彼女に対する憎しみは、かつて彼女を愛した愛よりも激しかった。アムノンは彼女に言った、「立って出ていけ」。

016彼女は彼に言った、「いやです。わたしを追い出す など、わたしになさったあのことよりも、もっとひどい仕打ちです」。しかし、アムノンは彼女の言うことを聞こうともせず、

017自分に仕える従者を呼んで言った、「この女をわた しの所から追い出せ。そして、扉に閂をかけておけ」。

018――彼女は、袖つきの長い服をまとっていた。王女で処 女である者たちは、このような衣服をまとっていた。――アムノンの召使は 彼女を追い出して扉に閂をかけた。

019タマルは頭に灰をかぶり、着ていた袖つきの長い服 を裂き、手で頭を抱えて、大声で泣きながら立ち去った。

020タマルの弟アブサロムは彼女に言った、「兄のアム ノンがあなたと一緒だったのですか。だが姉上、今は黙っていらっしゃい。彼はあなたの兄です。このことで気に病むことはありませ ん」。こうしてタマルは、弟アブサロムの家で侘しく暮らした。

021ダビデ王は事の一部始終を聞き、非常に怒ったが、 息子アムノンの心を苦しめるようなことはしなかった。アムノンは長男で、ダビデは彼を愛していたからである。

022アブサロムはアムノンに対して、善いとも悪いとも 一言も言わなかった。アブサロムはアムノンが自分の姉タマルを辱めたので、彼を憎んでいた。

 

新共同訳1987

13:1 その後、こういうことがあった。ダビデの子アブサロムにタマルという美しい妹がいた。ダビデの子アムノンはタマルを愛していた。

13:2 しかしタマルは処女で、手出しをすることは思いもよらなかったので、妹タマルへの思いにアムノンは病気になりそうであった。

13:3 アムノンにはヨナダブという名の友人がいた。ヨナダブはダビデの兄弟シムアの息子で大変賢い男であった。

13:4 ヨナダブはアムノンに言った。「王子よ、朝ごとに君はやつれていく。どうかしたのか。どうして打ち明けないのだ。」アムノンは彼に言った。「兄弟アブサロ ムの妹タマルを愛しているのだ。」

13:5 ヨナダブは言った。「病気を装って床に就くとよい。父上が見舞いに来られたら、『妹タマルをよこしてください。何か食べ物を作らせます。わたしに見えるよ うに、目の前で料理をさせてください。タマルの手から食べたいのです』と言ったらよい。」

13:6 アムノンは床に就き、病を装った。王が見舞いに来ると、アムノンは王に言った。「どうか妹のタマルをよこしてください。目の前でレビボット(『心』という 菓子)を二つ作らせます。タマルの手から食べたいのです。」

13:7 ダビデは宮殿にいるタマルのもとに人をやって、兄アムノンの家に行き、料理をするように、と伝えさせた。

13:8 タマルが兄アムノンの家に来てみると、彼は床に就いていた。タマルは粉を取ってこね、アムノンの目の前でレビボットを作って焼き、

13:9 鍋を取って彼の前に出した。しかしアムノンは食べようとせず、そばにいた者を皆、出て行かせた。彼らが皆出て行くと、

13:10 アムノンはタマルに言った。「料理をこちらの部屋に持って来てくれ。お前の手から食べたいのだ。」タマルが、作ったレビボットを持って兄アムノンのいる部 屋に入り、

13:11 彼に食べさせようと近づくと、アムノンはタマルを捕らえて言った。「妹よ、おいで。わたしと寝てくれ。」

13:12 タマルは言った。「いけません、兄上。わたしを辱めないでください。イスラエルでは許されないことです。愚かなことをなさらないでください。

13:13 わたしは、このような恥をどこへもって行けましょう。あなたも、イスラエルでは愚か者の一人になってしまいます。どうぞまず王にお話しください。王はあな たにわたしを与えるのを拒まれないでしょう。」

13:14 アムノンは彼女の言うことを聞こうとせず、力ずくで辱め、彼女と床を共にした。

13:15 そして、アムノンは激しい憎しみを彼女に覚えた。その憎しみは、彼女を愛したその愛よりも激しかった。アムノンは彼女に言った。「立て。出て行け。」

13:16 タマルは言った。「いいえ、わたしを追い出すのは、今なさったことよりも大きな悪です。」だがアムノンは聞き入れようともせず、

13:17 自分に仕える従者を呼び、「この女をここから追い出せ。追い出したら戸に錠をおろせ」と命じた。

13:18 タマルは未婚の王女のしきたりによって飾り付きの上着を着ていたが、アムノンに仕える従者が彼女を追い出し、背後で戸に錠をおろすと、

13:19 タマルは灰を頭にかぶり、まとっていた上着を引き裂き、手を頭に当てて嘆きの叫びをあげながら歩いて行った。

13:20 兄アブサロムは彼女に言った。「兄アムノンがお前と一緒だったのか。妹よ、今は何も言うな。彼はお前の兄だ。このことを心にかけてはいけない。」タマルは 絶望して兄アブサロムの家に身を置いた。

13:21 ダビデ王は事の一部始終を聞き、激しく怒った。

13:22 アブサロムはアムノンに対して、いいとも悪いとも一切語らなかった。妹タマルを辱められ、アブサロムはアムノンを憎悪した。

 

新改訳1970

13:1 その後のことである。ダビデの子アブシャロムに、タマルという名の美しい妹がいたが、ダビデの子アムノンは彼女を恋していた。

13:2 アムノンは、妹タマルのために、苦しんで、わずらうようになった。というのは、彼女が処女であって、アムノンには、彼女に何かするということはとてもでき ないと思われたからである。

13:3 アムノンには、ダビデの兄弟シムアの子でヨナダブという名の友人がいた。ヨナダブは非常に悪賢い男であった。

13:4 彼はアムノンに言った。「王子さま。あなたは、なぜ、朝ごとにやつれていくのか、そのわけを話してくれませんか。」アムノンは彼に言った。「私は、兄弟ア ブシャロムの妹タマルを愛している。」

13:5 ヨナダブは彼に言った。「あなたは床に伏せて、仮病を使いなさい。あなたの父君が見舞いに来られたら、こう言いなさい。『どうか、妹のタマルをよこして、 私に食事をさせ、私に見えるように、この目の前で病人食を作らせてください。タマルの手から、それを食べたいのです。』」

13:6 そこでアムノンは床につき、仮病を使った。王が見舞いに来ると、アムノンは王に言った。「どうか、妹のタマルをよこし、目の前で二つの甘いパンを作らせて ください。私は彼女の手から食べたいのです。」

13:7 そこでダビデは、タマルの家に人をやって言った。「兄さんのアムノンの家に行って、病人食を作ってあげなさい。」

13:8 それでタマルが兄アムノンの家に行ったところ、彼は床についていた。彼女は粉を取って、それをこね、彼の目の前で甘いパンを作って、それを焼いた。

13:9 彼女は平なべを取り、彼の前に甘いパンを出したが、彼は食べようとしなかった。アムノンが、「みな、ここから出て行け。」と言ったので、みなアムノンのと ころから出て行った。

13:10 アムノンはタマルに言った。「食事を寝室に持って来ておくれ。私はおまえの手からそれを食べたい。」タマルは自分が作った甘いパンを兄のアムノンの寝室に 持って行った。

13:11 彼女が食べさせようとして、彼に近づくと、彼は彼女をつかまえて言った。「妹よ。さあ、私と寝ておくれ。」

13:12 彼女は言った。「いけません。兄上。乱暴してはいけません。イスラエルでは、こんなことはしません。こんな愚かなことをしないでください。

13:13 私は、このそしりをどこに持って行けましょう。あなたもイスラエルで、愚か者のようになるのです。今、王に話してください。きっと王が私をあなたに会わせ てくださいます。」

13:14 しかし、アムノンは彼女の言うことを聞こうとはせず、力ずくで、彼女をはずかしめて、これと寝た。

13:15 ところがアムノンは、ひどい憎しみにかられて、彼女をきらった。その憎しみは、彼がいだいた恋よりもひどかった。アムノンは彼女に言った。「さあ、出て行 け。」

13:16 彼女は言った。「それはなりません。私を追い出すなど、あなたが私にしたあのことより、なおいっそう、悪いことです。」しかし、彼は彼女の言うことを聞こ うともせず、

13:17 召使の若い者を呼んで言った。「この女をここから外に追い出して、戸をしめてくれ。」

13:18 彼女は、そでつきの長服を着ていた。昔、処女である王女たちはそのような着物を着ていたからである。召使は彼女を外に追い出して、戸をしめてしまった。

13:19 タマルは頭に灰をかぶり、着ていたそでつきの長服を裂き、手を頭に置いて、歩きながら声をあげて泣いていた。

13:20 彼女の兄アブシャロムは彼女に言った。「おまえの兄アムノンが、おまえといっしょにいたのか。だが妹よ。今は黙っていなさい。あれはおまえの兄なのだ。あ のことで心配しなくてもよい。」それでタマルは、兄アブシャロムの家で、ひとりわびしく暮らしていた。

13:21 ダビデ王は、事の一部始終を聞いて激しく怒った。

13:22 アブシャロムは、アムノンにこのことが良いとも悪いとも何も言わなかった。アブシャロムは、アムノンが妹タマルをはずかしめたことで、彼を憎んでいたから である。

 

口語訳1955

13:1 さてダビデの子アブサロムには名をタマルという美しい妹があったが、その後ダビデの子アムノンはこれを恋した。

13:2 アムノンは妹タマルのために悩んでついにわずらった。それはタマルが処女であって、アムノンは彼女に何事もすることができないと思ったからである。

13:3 ところがアムノンにはひとりの友だちがあった。名をヨナダブといい、ダビデの兄弟シメアの子である。ヨナダブはひじょうに賢い人であった。

13:4 彼はアムノンに言った、「王子よ、あなたは、どうして朝ごとに、そんなにやせ衰えるのですか。わたしに話さないのですか」。アムノンは彼に言った、「わた しは兄弟アブサロムの妹タマルを恋しているのです」。

13:5 ヨナダブは彼に言った、「あなたは病と偽り、寝床に横たわって、あなたの父がきてあなたを見るとき彼に言いなさい、『どうぞ、わたしの妹タマルをこさせ、 わたしの所に食物を運ばせてください。そして彼女がわたしの目の前で食物をととのえ、彼女の手からわたしが食べることのできるように させてください』」。

13:6 そこでアムノンは横になって病と偽ったが、王がきて彼を見た時、アムノンは王に言った、「どうぞわたしの妹タマルをこさせ、わたしの目の前で二つの菓子を 作らせて、彼女の手からわたしが食べることのできるようにしてください」。

13:7 ダビデはタマルの家に人をつかわして言わせた、「あなたの兄アムノンの家へ行って、彼のために食物をととのえなさい」。

13:8 そこでタマルはその兄アムノンの家へ行ったところ、アムノンは寝ていた。タマルは粉を取って、これをこね、彼の目の前で、菓子を作り、その菓子を焼き、

13:9 なべを取って彼の前にそれをあけた。しかし彼は食べることを拒んだ。そしてアムノンは、「みな、わたしを離れて出てください」と言ったので、皆、彼を離れ て出た。

13:10 アムノンはタマルに言った、「食物を寝室に持ってきてください。わたしはあなたの手から食べます」。そこでタマルは自分の作った菓子をとって、寝室にはい り兄アムノンの所へ持っていった。

13:11 タマルが彼に食べさせようとして近くに持って行った時、彼はタマルを捕えて彼女に言った、「妹よ、来て、わたしと寝なさい」。

13:12 タマルは言った、「いいえ、兄上よ、わたしをはずかしめてはなりません。このようなことはイスラエルでは行われません。この愚かなことをしてはなりませ ん。

13:13 わたしの恥をわたしはどこへ持って行くことができましょう。あなたはイスラエルの愚か者のひとりとなるでしょう。それゆえ、どうぞ王に話してください。王 がわたしをあなたに与えないことはないでしょう」。

13:14 しかしアムノンは彼女の言うことを聞こうともせず、タマルよりも強かったので、タマルをはずかしめてこれと共に寝た。

13:15 それからアムノンは、ひじょうに深くタマルを憎むようになった。彼女を憎む憎しみは、彼女を恋した恋よりも大きかった。アムノンは彼女に言った、「立っ て、行きなさい」。

13:16 タマルはアムノンに言った、「いいえ、兄上よ、わたしを返すことは、あなたがさきにわたしになさった事よりも大きい悪です」。しかしアムノンは彼女の言う ことを聞こうともせず、

13:17 彼に仕えている若者を呼んで言った、「この女をわたしの所から外におくり出し、そのあとに戸を閉ざすがよい」。

13:18 この時、タマルは長そでの着物を着ていた。昔、王の姫たちの処女である者はこのような着物を着たからである。アムノンのしもべは彼女を外に出して、そのあ とに戸を閉ざした。

13:19 タマルは灰を頭にかぶり、着ていた長そでの着物を裂き、手を頭にのせて、叫びながら去って行った。

13:20 兄アブサロムは彼女に言った、「兄アムノンがあなたと一緒にいたのか。しかし妹よ、今は黙っていなさい。彼はあなたの兄です。この事を心にとめなくてよろ しい」。こうしてタマルは兄アブサロムの家に寂しく住んでいた。

13:21 ダビデ王はこれらの事をことごとく聞いて、ひじょうに怒った。

13:22 アブサロムはアムノンに良いことも悪いことも語ることをしなかった。それはアムノンがアブサロムの妹タマルをはずかしめたので、アブサロムが彼を憎んでい たからである。

 


文 語訳1917
13:1 此後ダビデの子アブサロムにタマルと名くる美しき妹ありしがダビデの子アムノンこれを戀ひたり
13:2 アムノン心を苦しめて遂に其姉妹タマルのためにわづらへり其はタマルは處女なりければアムノンかれに何事をも爲しがたしと思ひたればなり
13:3 然るにアムノンに一人の朋友ありダビデの兄弟シメアの子にして其名をヨナダブといふヨナダブに甚だ有智き人なり
13:4 彼アムノンにいひけるは汝王の子なんぞ日に日に斯く痩ゆくや汝我に告ざるやアムノン彼にいひけるは我わが兄弟アブサロムの妹タマルを戀ふ
13:5 ヨナダブかれにいひけるは床に臥て病と佯り汝の父の來りて汝を見る時これにいへ請ふわが妹タマルをして來りて我に食を予へしめわが見て彼の手より食ふこと をうる樣にわが目のまへにて食物を調理しめよと
13:6 アムノンすなはち臥して病と佯りしが王の來りておのれを見る時アムノン王にいひけるは請ふ吾妹タマルをして來りてわが目のまへにて二の菓子を作へしめて我 にかれの手より食ふことを得さしめよと
13:7 是においてダビデ、タマルの家にいひつかはしけるは汝の兄アムノンの家にゆきてかれのために食物を調理よと
13:8 タマル其兄アムノンの家にいたるにアムノンは臥し居たりタマル乃ち粉をとりて之を摶てかれの目のまへにて菓子を作へ其菓子を燒き
13:9 鍋を取て彼のまへに傾出たりしかれども彼食ふことを否めりしかしてアムノンいひけるは汝ら皆我を離れていでよと皆かれをはなれていでたり
13:10 アムノン、タマルにいひけるは食物を寝室に持きたれ我汝の手より食はんとタマル乃ち己の作りたる菓子を取りて寝室に持ゆきて其兄アムノンにいたる
13:11 タマル彼に食しめんとて近く持いたれる時彼タマルを執へて之にいひけるは妹よ來りて我と寝よ
13:12 タマルかれにいひける否兄上よ我を辱しむるなかれ是のごとき事はイスラエルに行はれず汝此愚なる事をなすべからず
13:13 我は何處にわが恥辱を棄んか汝はイスラエルの愚人の一人となるべしされば請ふ王に語れ彼我を汝に予ざることなかるべしと
13:14 然どもアムノン其言を聽ずしてタマルよりも力ありければタマルを辱しめてこれと偕に寝たりしが
13:15 遂にアムノン甚だ深くタマルを惡むにいたる其かれを惡む所の惡みはかれを戀ひたるところの戀よりも大なり即ちアムノンかれにいひけるは起て往けよ
13:16 かれアムノンにいひけるは我を返して此惡を作るなかれ是は汝がさきに我になしたる所の惡よりも大なりとしかれども聽いれず
13:17 其側に仕ふる少者を呼ていひけるは汝此女をわが許より遣りいだして其後に戸を?せと
13:18 タマル振袖を着ゐたり王の女等の處女なるものは斯のごとき衣服をもて粧ひたりアムノンの侍者かれを外にいだして其後に戸を?せり
13:19 タマル灰を其首に蒙り着たる振袖を裂き手を首にのせて呼はりつつ去ゆけり
13:20 其兄アブサロムかれにいひけるは汝の兄アムノン汝と偕に在しや然ど妹よ默せよ彼は汝の兄なり此事を心に留るなかれとかくてタマルは其兄アブサロムの家に凄 しく住み居れり
13:21 ダビデ王是等の事を悉く聞て甚だ怒れり
13:22 アブサロムはアムノンにむかひて善も惡きも語ざりき其はアブサロム、アムノンを惡みたればたり是はかれがおのれの妹タマルを辱しめたるに由り


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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

 

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(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳 マタ 5:27-30

5:27 『姦淫するな』と言わ れていたことは、あなたがたの聞いているところである。

5:28 しかし、わたしはあなたがたに言う。だれでも、情欲をいだいて女を見る者は、心の中ですでに姦淫をしたのである。

5:29 もしあなたの右の目が罪を犯させるなら、それを抜き出して捨てなさい。五体の一部を失っても、全身が地獄に投げ入れられない方が、あ なたにとって益である。

5:30 もしあなたの右の手が罪を犯させるなら、それを切って捨てなさい。五体の一部を失っても、全身が地獄に落ち込まない方が、あなたに とって益である。

 

口 語訳 Tヨハ2:9-11

2:9 「光の中にいる」と言いながら、その兄弟を憎む者は、今なお、やみの中にいるのである。

2:10 兄弟を愛する者は、光におるのであって、つまずくことはない。

2:11 兄弟を憎む者は、やみの中におり、やみの中を歩くのであって、自分ではどこへ行くのかわからない。やみが彼の目を見えなくしたからで ある。

 

口 語訳 Tヨハ3:10-12

3:10 神の子と悪魔の子との区別は、これによって明らかである。すなわち、すべて義を行わない者は、神から出た者ではない。兄弟を愛さない 者も、同様である。

3:11 わたしたちは互に愛し合うべきである。これが、あなたがたの初めから聞いていたおとずれである。

3:12 カインのようになってはいけない。彼は悪しき者から出て、その兄弟を殺したのである。なぜ兄弟を殺したのか。彼のわざが悪く、その兄 弟のわざは正しかったからである。

 

口 語訳 Tヨハ3:15

3:15 あなたがたが知っているとおり、すべて兄弟を憎む者は人殺しであり、人殺しはすべて、そのうちに永遠のいのちをとどめてはいない。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

 

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サムエル記下 13:23−38 

アムノン殺害とアブサロムの逃走

 

翻訳比較


フランシ スコ会訳2013

023それから二年後のこと、アブサロムは、エフライムに近 いバアル・ハツォルで羊の毛の刈り取りを行っていた時に、王子たち全員を招いた。

024アブサロムは王のもとに出向いて言った、「あなたの僕 は、羊の毛を刈らせております。どうか、王もご家来たちと一緒にこの僕とともにおいでください」。

025王はアブサロムに言った、「いや、わが子よ。わたした ちがみなで押しかけるのはよくないだろう。お前に負担をかけてはいけないから」。アブサロムは王に強いて頼んだが王は行こうとはせ ず、その代わりに、アブサロムに祝福を与えた。

026そこでアブサロムは言った、「それでは、どうか兄のア ムノンをわたしどもとともに行かせてください」。王は彼に言った、「なぜアムノンが、お前と一緒に行くのか」。

027しかし、アブサロムが強いて頼んだので、王はアムノン と王子たち全員をアブサロムとともに行かせた。

アブサロムはまるで王の酒宴のような酒宴を催した。

028アブサロムは自分の従者たちに命じて言った、「よく注 意しているのだ。アムノンが酒に酔って上機嫌になったとき、わたしはお前たちにアムノンを討てと言う。その時、彼を殺せ。恐れるな。 わたしがこれを命じるのだ。勇気を出せ。勇敢な者となれ」。

029アブサロムの従者たちは、アムノンに対しアブサロムが 命じたとおりにした。王子たちはみな立って各々らばに乗って逃げた。

030彼らがまだ道の途中にいた時に、「アブサロムは王子た ちを皆殺しにした。一人も生き残りはいない」という知らせが、ダビデのもとに届いた。

031王は立ち上がって衣を裂き、地面に伏した。王の傍らに 立っていた家来もみなその衣を裂いた。

032ダビデの兄シムアの子ヨナダブは言った、「わが主君 は、あの若者たち、王子たち全員が殺されたとお考えになってはいけません。死んだのはアムノンだけです。アムノンがアブサロムの姉タ マルを辱めたその日から、アブサロムはこのことを決意していたのです。

033ですから、わが主君、王は、王子がみな死んだと思って 気を落とさないでください。アムノンだけが死んだのです」。

034一方、アブサロムは逃走した。

見張りをしていた若者が目を上げて見ると、たくさんの人々がホロナイムの道の山腹沿いの下り坂を やって来るのが見えた。見張りの者は王のもとに来て告げた、「山腹沿いのホロナイムの道を来る人々を見ました」。

035ヨナダブは王に言った、「ご覧なさい。王子たちが帰っ てこられます。あなたの僕が申したとおりになりました」。

036ヨナダブが話し終わるやいなや、王子たちが入ってき た。彼らは声をあげて泣き出した。王もその家来もみな非常に激しく泣いた。

037アブサロムは逃れて、ゲシュルの王で、アミフドの子タ ルマイのもとに行った。ダビデは日々、息子の死を悲しんだ。

038ゲシュルに逃れたアブサロムは、三年間、そこに留まっ た。


 

新共同訳1987

13:23 それから二年たった。エフライムに接するバアル・ハツォルにアブサロムの羊の毛を刈る者が集まった。アブサロムは王子全員を招待し、

13:24 王のもとに行って願った。「僕は羊の毛を刈る者を集めました。どうぞ王御自身、家臣を率いて、僕と共にお出かけください。」

13:25 王はアブサロムに言った。「いや、わが子よ、全員で行くこともあるまい。お前の重荷になってはいけない。」アブサロムは懇願したが、ダビデは出かけること を望まず、ただ祝福を与えた。

13:26 アブサロムは言った。「それなら、兄アムノンをわたしたちと共に行かせてください。」王は彼に、「なぜアムノンを同行させるのか」と言ったが、

13:27 アブサロムが重ねて懇願したので、アムノンと王子全員をアブサロムに同行させた。

13:28 アブサロムは自分の従者たちに命じて言った。「いいか。アムノンが酒に酔って上機嫌になったとき、わたしがアムノンを討てと命じたら、アムノンを殺せ。恐 れるな。これはわたしが命令するのだ。勇気を持て。勇敢な者となれ。」

13:29 従者たちは、アブサロムの命令どおりアムノンに襲いかかった。王子は全員立ってそれぞれのらばに乗り、逃げ出した。

13:30 王子がだれも帰り着かないうちに、アブサロムが王子を一人残らず打ち殺したという知らせがダビデに届いた。

13:31 王は立ち上がると、衣を裂き、地面に身を投げ出した。家臣たちも皆、衣を裂いて傍らに立った。

13:32 ダビデの兄弟シムアの息子ヨナダブが断言した。「主君よ、若い王子たちが皆殺しになったとお考えになりませんように。殺されたのはアムノン一人です。アブ サロムは、妹タマルが辱めを受けたあの日以来、これを決めていたのです。

13:33 主君、王よ、王子全員が殺害されたなどという言葉を心に留めることはありません。亡くなったのはアムノン一人です。」

13:34 アブサロムは逃亡した。見張りの若者が目を上げて眺めると、大勢の人が山腹のホロナイムの道をやって来るのが見えた。

13:35 ヨナダブは王に言った。「御覧ください。僕が申し上げたとおり、王子たちが帰って来られました。」

13:36 ヨナダブがこう言い終えたとき、王子たちが到着した。彼らは声をあげて泣き、王も家臣も皆、激しく泣いた。

13:37 アブサロムは、ゲシュルの王アミフドの子タルマイのもとに逃げた。ダビデはアムノンを悼み続けた。

13:38 アブサロムはゲシュルに逃げ、三年間そこにいた。

 

新改訳1970

13:23 それから満二年たって、アブシャロムがエフライムの近くのバアル・ハツォルで羊の毛の刈り取りの祝いをしたとき、アブシャロムは王の息子たち全部を招くこ とにした。

13:24 アブシャロムは王のもとに行って言った。「このたび、このしもべが羊の毛の刈り取りの祝いをすることになりました。どうか、王も、あなたの家来たちも、こ のしもべといっしょにおいでください。」

13:25 すると王はアブシャロムに言った。「いや、わが子よ。われわれ全部が行くのは良くない。あなたの重荷になってはいけないから。」アブシャロムは、しきりに 勧めたが、ダビデは行きたがらず、ただ彼に祝福を与えた。

13:26 それでアブシャロムは言った。「それなら、どうか、私の兄弟アムノンを私どもといっしょに行かせてください。」王は彼に言った。「なぜ、彼があなたといっ しょに行かなければならないのか。」

13:27 しかし、アブシャロムが、しきりに勧めたので、王はアムノンと王の息子たち全部を彼といっしょに行かせた。

13:28 アブシャロムは自分に仕える若い者たちに命じて言った。「よく注意して、アムノンが酔って上きげんになったとき、私が『アムノンを打て。』と言ったら、彼 を殺せ。恐れてはならない。この私が命じるのではないか。強くあれ。力ある者となれ。」

13:29 アブシャロムの若い者たちが、アブシャロムの命じたとおりにアムノンにしたので、王の息子たちはみな立ち上がって、おのおの自分の騾馬に乗って逃げた。

13:30 彼らがまだ道の途中にいたとき、ダビデのところに次のような知らせが着いた。「アブシャロムは王の子たちを全部殺しました。残された方はひとりもありませ ん。」

13:31 そこで王は立ち上がり、着物を裂き、地に伏した。かたわらに立っていた家来たちもみな、着物を裂いた。

13:32 しかしダビデの兄弟シムアの子ヨナダブは、証言をして言った。「王さま。彼らが王の子である若者たちを全部殺したとお思いなさいませんように。アムノンだ けが死んだのです。それはアブシャロムの命令によるので、アムノンが妹のタマルをはずかしめた日から、胸に持っていたことです。

13:33 今、王さま。王子たち全部が殺された、という知らせを心に留めないでください。アムノンだけが死んだのです。」

13:34 一方、アブシャロムは逃げた。見張りの若者が目を上げて見ると、見よ、彼のうしろの山沿いの道から大ぜいの人々がやって来るところであった。

13:35 ヨナダブは王に言った。「ご覧ください。王子たちが来られます。このしもべが申し上げたとおりになりました。」

13:36 彼が語り終えたとき、そこに王子たちが来て、声をあげて泣いた。王もその家来たちもみな、非常に激しく泣いた。

13:37 アブシャロムは、ゲシュルの王アミフデの子タルマイのところに逃げた。ダビデは、いつまでもアムノンの死を嘆き悲しんでいた。

13:38 アブシャロムは、ゲシュルに逃げて行き、三年の間そこにいた。

 

口語訳1955

13:23 満二年の後、アブサロムはエフライムの近くにあるバアル・ハゾルで羊の毛を切らせていた時、王の子たちをことごとく招いた。

13:24 そしてアブサロムは王のもとにきて言った、「見よ、しもべは羊の毛を切らせております。どうぞ王も王の家来たちも、しもべと共にきてください」。

13:25 王はアブサロムに言った、「いいえ、わが子よ、われわれが皆行ってはならない。あなたの重荷になるといけないから」。アブサロムはダビデにしいて願った。 しかしダビデは行くことを承知せず彼に祝福を与えた。

13:26 そこでアブサロムは言った、「それでは、どうぞわたしの兄アムノンをわれわれと共に行かせてください」。王は彼に言った、「どうして彼があなたと共に行か なければならないのか」。

13:27 しかしアブサロムは彼にしいて願ったので、ついにアムノンと王の子たちを皆、アブサロムと共に行かせた。

13:28 そこでアブサロムは若者たちに命じて言った、「アムノンが酒を飲んで、心楽しくなった時を見すまし、わたしがあなたがたに、『アムノンを撃て』と言う時、 彼を殺しなさい。恐れることはない。わたしが命じるのではないか。雄々しくしなさい。勇ましくしなさい」。

13:29 アブサロムの若者たちはアブサロムの命じたようにアムノンにおこなったので、王の子たちは皆立って、おのおのその騾馬に乗って逃げた。

13:30 彼らがまだ着かないうちに、「アブサロムは王の子たちをことごとく殺して、ひとりも残っている者がない」という知らせがダビデに達したので、

13:31 王は立ち、その着物を裂いて、地に伏した。そのかたわらに立っていた家来たちも皆その着物を裂いた。

13:32 しかしダビデの兄弟シメアの子ヨナダブは言った、「わが主よ、王の子たちである若者たちがみな殺されたと、お考えになってはなりません。アムノンだけが死 んだのです。これは彼がアブサロムの妹タマルをはずかしめた日から、アブサロムの命によって定められていたことなのです。

13:33 それゆえ、わが主、王よ、王の子たちが皆死んだと思って、この事を心にとめられてはなりません。アムノンだけが死んだのです」。

13:34 アブサロムはのがれた。時に見張りをしていた若者が目をあげて見ると、山のかたわらのホロナイムの道から多くの民の来るのが見えた。

13:35 ヨナダブは王に言った、「見よ、王の子たちがきました。しもべの言ったとおりです」。

13:36 彼が語ることを終った時、王の子たちはきて声をあげて泣いた。王もその家来たちも皆、非常にはげしく泣いた。

13:37 しかしアブサロムはのがれて、ゲシュルの王アミホデの子タルマイのもとに行った。ダビデは日々その子のために悲しんだ。

13:38 アブサロムはのがれてゲシュルに行き、三年の間そこにいた。

 


文語訳1917
13:23 全二年の後アブサロム、エフライムの邊なるバアルハゾルにて羊の毛を剪しめ居て王の諸子を悉く招けり
13:24 アブサロム王の所にいりていひけるは視よ僕羊の毛を剪しめをるねがはくは王と王の僕等僕とともに來りたまへ
13:25 王アブサロムに云けるは否わが子よ我儕を皆いたらしむるなかれおそらくは汝の費を多くせんアブサロム、ダビデを強ふしかれどもダビデ往ことを肯ぜずして彼 を祝せり
13:26 アブサロムいひけるは若しからずば請ふわが兄アムノンをして我らとともに來らしめよ王かれにいひけるは彼なんぞ汝とともにゆくべけんやと
13:27 されどアブサロムかれを強ければアムノンと王の諸子を皆アブサロムとともにゆかしめたり
13:28 爰にアブサロム其少者等に命じていひけるは請ふ汝らアムノンの心の酒によりて樂む時を視すましてわが汝等にアムノンを撃てと言ふ時に彼を殺せ懼るるなかれ 汝等に之を命じたるは我にあらずや汝ら勇しく武くなれと
13:29 アブサロムの少者等アブサロムの命ぜしごとくアムノンになしければ王の諸子皆起て各其騾馬に乗て逃たり
13:30 彼等が路にある時風聞ダビデにいたりていはくアブサロム王の諸子を悉く殺して一人も遺るものなしと
13:31 王乃ち起ち其衣を裂きて地に臥す其臣僕皆衣を裂て其傍にたてり
13:32 ダビデの兄弟シメアの子ヨナダブ答へていひけるは吾主よ王の御子等なる少年を皆殺したりと思たまふなかれアムノン獨り死るのみ彼がアブサロムの妹タマルを 辱かしめたる日よりアブサロム此事をさだめおきたるなり
13:33 されば吾主王よ王の御子等皆死りといひて此事をおもひ煩ひたまふなかれアムノン獨死たるなればなりと
13:34 斯てアブサロムは逃れたり爰に守望ゐたる少者目をあげて視たるに視よ山の傍よりして己の後の道より多くの人來れり
13:35 ヨナダブ王にいひけるは視よ王の御子等來る僕のいへるがごとくしかりと
13:36 彼語ることを終し時視よ王の子等來り聲をあげて哭り王と其僕等も皆大に甚く哭り
13:37 偖アブサロムは逃てゲシユルの王アミホデの子タルマイにいたるダビデは日々其子のために悲めり
13:38 アブサロム逃てゲシユルにゆき三年彼處に居たり

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各国旧約聖書における新約聖書の引照

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(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

 

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(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

 

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(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

 

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