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エゼキエル書 21章 (口語訳、新改訳 20:45−21:32)   

剣による裁き 

 

 

翻訳比較


聖書協会共同訳2018
◆主の剣
エゼ 21:1 主の言葉が私に臨んだ。
エゼ 21:2 「人の子よ、顔を南の方角に向け、南に向かって語り、ネゲブの野の森に預言せよ。
エゼ 21:3 ネゲブの森に言いなさい。主の言葉を聞け。主なる神はこう言われる。私はあなたに火をつける。火は、緑の木と枯れ木をことごとく食い尽くし、燃 える炎は消されることなく、地の面は南から北まで一面焦土と化す。
エゼ 21:4 すべての肉なる者は、主なる私がこれを燃やしたことを知る。その火は消されることがない。」
エゼ 21:5 そこで私は言った。「ああ、主なる神よ、彼らは私について、『彼はことわざを語る者にすぎないではないか』と言っています。」
エゼ 21:6 主の言葉が私に臨んだ。
エゼ 21:7 「人の子よ、顔をエルサレムに向け、聖所に向かって語り、イスラエルの地に預言せよ。
エゼ 21:8 イスラエルの地に言いなさい。主はこう言われる。私はあなたに立ち向かい、剣を鞘から抜き、あなたの中の正しき者も悪しき者も絶ち滅ぼす。
エゼ 21:9 私があなたの中の正しき者も悪しき者も絶ち滅ぼすために、私の剣は鞘から抜け出て、南から北まで、すべての肉なる者に立ち向かう。
エゼ 21:10 その時、すべての肉なる者は、主なる私が剣を鞘から抜いたことを知る。剣は二度と鞘には戻らない。
エゼ 21:11 人の子よ、あなたは呻きなさい。腰をよろめかせ、彼らの前で苦しみ呻きなさい。
エゼ 21:12 彼らがあなたに、『なぜ呻くのか』と言うなら、『ある知らせが来るからだ』と言いなさい。その時、心はすべて挫け、手はすべて力なく垂れ下が り、霊はすべて弱り、膝はすべて水のようになる。今や、それは来る、それは実現する――主なる神の仰せ。」
エゼ 21:13 主の言葉が私に臨んだ。
エゼ 21:14 「人の子よ、預言して言いなさい。主はこう言われる。言いなさい。/剣だ。剣が研がれ、また磨かれた。
エゼ 21:15 虐殺するためにそれは研がれ/稲妻になるためにそれは磨かれた。/我々は喜ぶだろうか/わが子の杖がすべての木を退けることを。
エゼ 21:16 この剣は磨くために/手に握られるために渡される。/剣は研がれ、磨かれ/殺害する者の手に渡される。
エゼ 21:17 人の子よ、泣き、叫べ。/剣がわが民に臨み/イスラエルのすべての指導者に臨むからだ。/彼らはわが民と共に剣に渡される。/それゆえ、あな たは腿を打って嘆け。
エゼ 21:18 実に、それは試みである。もし退ける杖がなくなれば、一体どうなるだろうか――主なる神の仰せ。
エゼ 21:19 人の子よ、あなたは預言し、手を打ち鳴らせ。/あなたは剣を二倍にし、三倍にせよ。/それは刺し貫かれた者の剣/大いなる刺し貫かれた者の剣 であって/彼らに突き刺さる。
エゼ 21:20 それゆえ、心が溶け去り/つまずく者を増やすため/すべての門に、私は屠りの剣を送る。/ああ、これは稲妻とされ、虐殺のために磨かれる。
エゼ 21:21 刃を鋭くせよ/右に向かえ、左に向かえ/あなたの刃先が向けられるどこにでも。
エゼ 21:22 私もまた手を打ち鳴らし/私の憤りを鎮めよう。/主である私がこれを語った。」
エゼ 21:23 主の言葉が私に臨んだ。
エゼ 21:24 「人の子よ、あなたはバビロンの王の剣が通れるように、二つの道を作りなさい。二つの道は同じ地から出るようにし、一つの道しるべを作り、町 に至る道の分かれ目に置きなさい。
エゼ 21:25 剣がアンモン人のラバとユダ、すなわち城壁に囲まれたエルサレムに行けるように道を作りなさい。
エゼ 21:26 それは、バビロンの王が占いをするために、二つの道の分かれ目に立つからである。彼は矢を振り、テラフィムに伺いを立て、肝臓を見る。
エゼ 21:27 彼の右手にエルサレムへの占いが出る。それは、破城槌を配備し、大声を出すために口を開いて、鬨の声を上げ、門に向かって破城槌を配備し、塁 を築き、包囲壁を造れ、というものである。
エゼ 21:28 しかしそれは、エルサレムの民の目には偽りの占いのように見える。彼らは厳粛な誓いを立てた。だが、バビロンの王は彼らを捕らわれの身とする ことによって過ちを思い起こさせる。
エゼ 21:29 それゆえ、主なる神はこう言われる。あなたがたの過ちを思い起こさせ、背きをあらわにし、そのすべての行いにおいて罪を明らかにするために、 すなわちあなたがたが思い起こすために、あなたがたは敵の手に捕らえられる。
エゼ 21:30 悪に汚れたイスラエルの指導者よ、あなたの日が、終わりの刑罰の時にやって来た。
エゼ 21:31 主なる神はこう言われる。ターバンを脱ぎ、冠を取れ。それはこのまま残ることはない。低い者を高く、高い者を低くせよ。
エゼ 21:32 廃虚、廃虚、廃虚、私がこれをもたらす。このようなことは、裁きの権威を持つ者が来るまでは、起こったことはなかった。私は彼に裁く権威を与 える。
エゼ 21:33 人の子よ、あなたは預言して言いなさい。主なる神は、アンモン人とそのそしりに対してこう言われる。あなたは言いなさい。剣、剣が虐殺のため に抜かれ、滅ぼし尽くすために稲妻のように磨かれる。
エゼ 21:34 彼らがあなたに空しい幻を示し、偽りの占いを行ったので、剣は刺し貫かれるべき悪しき者の首に置かれる。彼らの日は、終わりの刑罰の時にやっ て来る。
エゼ 21:35 剣を鞘に納めよ。あなたが創造された場所、あなたの出身地で、私はあなたを裁く。
エゼ 21:36 私は憤りをあなたに注ぎ、激怒の火を吹きつける。私は滅ぼすことにたけた残忍な者の手にあなたを渡す。
エゼ 21:37 あなたは火のための薪となり、あなたの血は国の中に流され、もはや思い起こされることはない。主である私がこれを語った。」


フランシスコ会訳2013

エゼキエル書
 21

フランシスコ訳聖書 Eze <21>章 聖書本文

◆剣による裁き

001主の言葉がわたしに下り、仰せ になった、

002「人の子よ、顔を南に向け、南 に向かって語りかけなさい。そしてネゲブにある平原の森に預言しなさい。

003ネゲブの森に告げなさい。主の 言葉に耳を傾けよ。主なる神は仰せになる。わたしはお前に火を放つ。火はお前の中にある生木、枯れ木をことごとく焼き尽くし、消える ことなく燃え盛る炎が北から南の一面を焦土と化す。

004生ける者はみな、主なるわたし がそれを焼き尽くすのを目のあたりにする。その火は消えることがない」。

005そこで、わたしは言った、「あ あ、主なる神よ。『彼は喩えを語っているにすぎないのではないか』と、彼らはわたしのことを言っています」。

006主の言葉がわたしに下り、仰せ になった、

007「人の子よ、顔をエルサレムに 向けなさい。そして聖所に向かって語りかけ、イスラエルの地に向かって預言しなさい。

008イスラエルの地に向かって告げ なさい。主は仰せになる。見よ、わたしはお前に制裁を加える。剣の鞘を払い、お前たちの間にいる義人にも悪人にも切りかかる。

009わたしの剣は鞘を離れ、南から 北まで、すべて生ける者に向かう。わたしはお前たちの間にいる義人にも悪人にも切りかかる。

010すべて生ける者は、主なるわた しが剣の鞘を払ったことを知るだろう。もはや剣は鞘には戻らない。

011人の子よ、呻きなさい。腰が砕 けたかのように彼らの目の前で苦しみ呻きなさい。

012『どうして呻いているのか』と 彼らが尋ねたら、『ある知らせが届いたからだ』と答えなさい。その時、人はみな落胆して肩を落とし、意気消沈して膝をぬらす。さあ、 その知らせが届く。それは成就する――主なる神の言葉」。

013主の言葉がわたしに下り、仰せ になった、

014「人の子よ、預言しなさい。主 は仰せになる。

剣。研がれ磨きぬかれた剣。

015殺戮のため研がれた剣。

磨きぬかれ、閃く刃。

われわれは喜びえようか。

剣がわが子の杖とあらゆる木々を侮るのを。

016磨くために人手に渡され、手の ひらに剣は納まる。

研がれ磨きぬかれて、殺戮者の手のひらに。

017人の子よ、声をあげて泣き叫 べ。わが民に剣が及ぶ。

イスラエルのすべての王子に剣が及ぶ。

彼らは投げ出される、わが民とともに剣の前に。

さあ、股を打ちたたけ。

018これは試みである。侮られる杖 がなくなれば、いったいどうなるのか――主なる神の言葉。

019人の子よ、手を打ち鳴らし預言 しなさい。

剣は二倍また三倍に。それは殺戮の剣。

彼らを取り巻く、大いなる殺戮の剣。

020心は挫け、つまずく者の数が増 す。

剣に倒れる者を門ごとに、わたしは放置する。

殺戮のため鞘を離れ、閃く剣よ。

021切っ先を右に向け、左に向け、

望むままに飛び交わせ。

022わたしも手を打ち鳴らし、溜飲 を下げる。

これを語るのは主なるわたしである」。

023主の言葉がわたしに下り、仰せ になった、

024「人の子よ、バビロン王の剣の 通り道として二つの道筋を記しなさい。それらはともに同じ国を起点とする。そして町に至る道の分岐点に道標を設けなさい。

025アンモンの子らのラバ、また堅 固な都エルサレムのあるユダに向かう剣の通り道として、道筋を記しなさい。

026バビロン王は二つの道の分岐点 に立って占う。矢をかき混ぜ、テラフィムに伺いを立て、肝臓を吟味する。

027右手にはエルサレムの占いが握 られている。その占いは破城槌の配置、殺戮の宣言、鬨の声をあげること、また各門に対する破城槌の配置、土塁の構築、堡塁の築造を命 じている。

028その占いはエルサレムの住民の 目にはむなしく映る。彼らには固い誓いがあるからだ。しかし、それは彼らに自らの罪を思い起こさせ、彼らは囚われの身となる。

029それ故、主なる神は仰せにな る。背信を暴かれ、お前たちの行い全体の罪が明るみに出される中で、お前たちは罪を思い起こす。これらのことを思い起こしつつ、お前 たちは彼らの手中に落ちる。

030悪に汚れたイスラエルの支配者 よ。お前の日、最後の裁きが訪れた。

031主なる神は仰せになる。ミトラ を脱ぎ、王冠を取れ。今あるものはその姿を留めなくなる。見る影もないものが華々しくなり、華々しいものが見る影もなくなる。

032破滅、破滅。わたしはエルサレ ムに破滅をもたらす。かつて、このようなことが起こったことはなかった。裁く権威を帯びた者が来るまでは。わたしはその権威を彼に授 ける。

033人の子よ、預言しなさい。主な る神は、アンモンの子らとそのあざけりに対して仰せになる。告げなさい。

剣。鞘を離れる剣。

殺戮のため磨きぬかれ、閃きわたる。

034彼らはお前にむなしい幻を見 せ、偽りを占う。

その日、すなわち最後の裁きの時を迎え、

刺し貫かれた悪人の首の上に、お前を重ねる。

035剣を鞘に納めよ。

お前が創造された地、誕生した地で、

わたしはお前を裁く。

036憤りを注ぎ、怒りの炎を吹きつ けて、

手慣れた破壊者、荒くれ者の手に、お前を引き渡す。

037火はお前を呑み尽くし、国のた だ中をその血で浸す。

こうして記憶の中から、お前は消え去る。

これを語るのは主なるわたしである」。


 

新共同訳1987

21:1 主の言葉がわたしに臨んだ。

21:2 「人の子よ、顔をテマンに向け、ダロムに向かって言葉を注ぎ出し、ネゲブの野の森に向かって預言せよ。

21:3 ネゲブの森に言いなさい。主の言葉を聞け。主なる神はこう言われる。わたしはお前に火をつける。火は、お前の中の青木も枯れ木も焼き尽くす。燃え盛る炎は 消えず、地の面は南から北まで、ことごとく焦土と化す。

21:4 生ける者は皆、主なるわたしがそれを焼き尽くしたことを認めるようになる。その火は消えることがない。」

21:5 そのとき、わたしは言った。「ああ、主なる神よ、彼らはわたしについて、『彼はことわざを語る者にすぎないではないか』と言っています」と。

21:6 そのとき、主の言葉がわたしに臨んだ。

21:7 「人の子よ、顔をエルサレムに向け、聖所に向かって言葉を注ぎ出し、イスラエルの地に対して預言せよ。

21:8 イスラエルの地に向かって言いなさい。主はこう言われる。わたしはお前に立ち向かい、わたしの剣の鞘をはらい、お前たちの中の正しい者も悪い者も切り捨て る。

21:9 わたしがお前たちの中から、正しい者も悪い者も切り捨てるために、わたしの剣は鞘を離れ、南から北まで、すべての生ける者に向かう。

21:10 そのとき、生ける者は皆、主なるわたしが剣を鞘から抜いたことを知るようになる。剣は二度と鞘には戻らない。

21:11 人の子よ、呻け。人々の前で腰をよろめかし、苦しみ呻け。

21:12 人々があなたに、『どうして呻いているのか』と問うならば、彼らに答えて言いなさい。『この知らせが届いたからだ』と。すべての人は勇気を失い、手は力な く垂れ、すべての霊は力を失い、すべての膝は水のように力を失う。知らせは届いた。それは実現する」と主なる神は言われる。

21:13 主の言葉がわたしに臨んだ。

21:14 「人の子よ、預言して言いなさい。主なる神はこう言われる。剣だ。剣が研がれ、磨かれた。

21:15 殺戮のためにそれは研がれ/稲妻のように磨かれた。我らは喜びうるか/わが子の王笏が/他のすべての杖を侮るのを。

21:16 この剣は磨くために渡され/手に握られる。また、殺す者の手に渡されるために/研がれ、磨かれる。

21:17 泣き叫べ、人の子よ。剣がわが民に臨む。また、イスラエルのすべての君侯に臨む。彼らはわが民と共に/剣の前に投げ出される。それゆえ、お前は腿を打って 悲しめ。

21:18 それは試みを経たものである。もし、それが侮る杖でないとしたら、一体何であろう、と主なる神は言われる。

21:19 人の子よ、手を打ち鳴らして預言しなさい。剣は二倍になり、また三倍になる。それは殺戮の剣/彼らを貫く大いなる殺戮の剣。

21:20 それにより、人々の心は溶け/つまずく者が増える。すべての門に、殺戮の剣をわたしは送る。ああ、剣は稲妻のようにきらめき/殺すために、引き抜かれる。

21:21 刃を鋭くせよ。右に向かい、また、左に向かい/お前の向かう所へどこへでも。

21:22 わたしもまた手を打ち鳴らし/憤りに身をまかせよう。」主なるわたしがこれを語った。

21:23 主の言葉がわたしに臨んだ。

21:24 「人の子よ、あなたはバビロンの王の剣が来るために、二つの道を用意せよ。二つの道を一つの国から延ばし、それぞれの町へ至る道が分かれる地点に標識を作 り、

21:25 剣が、アンモン人のラバおよびユダの堅固な都エルサレムに進みうるように道を備えなさい。

21:26 バビロンの王は二つの道の分かれる地点に立ち、そこで占いを行う。彼は矢を振り、テラフィムに問い、肝臓を見る。

21:27 彼の右の手に、エルサレムに対する占いが出る。占いは破城槌を置き、殺戮を宣言し、戦いの呼び声をあげ、門に向かって破城槌を置き、塁を築き、堡塁を建て よ、と命ずる。

21:28 それはエルサレムの民の目には空しい占いのように思われる。彼らは自分のために立てられた誓いに頼っている。しかし、それは彼らの罪を思い起こさせ、彼ら は捕らわれの身となる。

21:29 それゆえ、主なる神はこう言われる。お前たちは罪を思い起こされ、背きがあらわにされ、過ちが自らのすべての行いによって示され、まさにこれらのことが思 い起こされたゆえに、お前たちは敵の手に捕らえられる。

21:30 悪に汚れたイスラエルの君主よ、お前の日が、終わりの刑罰の時にやって来る。

21:31 主なる神はこう言われる。頭巾をはずし、冠を取れ。これはこのままであるはずがない。高い者は低くされ、低い者は高くされる。

21:32 荒廃、荒廃、荒廃をわたしは都にもたらす。かつてこのようなことが起こったことはない。それは権威を身に帯びた者が到来するまでである。わたしは権威を彼 に与える。」

21:33 人の子よ、あなたは預言して言いなさい。主なる神は、アンモン人とその嘲りに対してこう言われる。あなたは言いなさい。「剣よ。剣は殺戮のために抜かれ、 きらめくまでに磨き上げられる。

21:34 彼らがお前に空しい幻を示し、欺きの占いを行ったゆえに、剣は悪に汚れた者どもの首に置かれる。彼らの日が、終わりの刑罰の時にやって来る。

21:35 剣をもとの鞘に納めよ。お前が創造された場所、お前の出身地で、わたしはお前を裁く。

21:36 わたしは憤りをお前の上に注ぎかけ、怒りの火をお前に吹きつける。わたしは、滅ぼすことにたけた荒々しい者たちの手にお前を渡す。

21:37 火はお前を焼き尽くし、お前の血は国の真ん中に流されるが、お前は思い出されることもない。」主なるわたしがこれを語った。

 

新改訳1970

21:1 次のような主のことばが私にあった。

21:2 「人の子よ。顔をエルサレムに向け、聖所に向かって語りかけよ。イスラエルの地に向かって預言せよ。

21:3 イスラエルの地に言え。『主はこう仰せられる。今、わたしはあなたに立ち向かう。わたしは剣をさやから抜き、あなたのうちから、正しい者も悪者も断ち滅ぼ す。

21:4 わたしがあなたのうちから、正しい者も悪者も断ち滅ぼすために、わたしの剣はさやを離れて、ネゲブから北まですべての者に立ち向かう。

21:5 このとき、すべての者は、主であるわたしが剣をさやから抜いたことを知ろう。剣はもう、さやに納められない。』

21:6 人の子よ。嘆け。彼らが見ているところで腰が砕けるほど激しく嘆け。

21:7 彼らがあなたに、『なぜあなたは嘆くのか。』と言うなら、そのとき、あなたは言え。『この知らせのためだ。それが来ると、すべての者は心がしなえ、すべて の者は気力を失い、みな意気消沈し、だれのひざも震える。今、それが来る。それは実現する。――神である主の御告げ。――』」

21:8 ついで、私に次のような主のことばがあった。

21:9 「人の子よ。預言して言え。主はこう仰せられると言え。剣、一振りの剣が研がれ、みがかれている。

21:10 虐殺のために研がれ、いなずまのようにそれはみがかれた。われわれはそれを喜ぼうか。わたしの子の杖も、すべての木のように、退けられる。

21:11 その剣はみがかれて手に握られ、それは、研がれて、みがかれ、殺す者の手に渡される。

21:12 叫べ。泣きわめけ。人の子よ。それはわたしの民の上に下り、イスラエルのすべての君主たちの上に下るからだ。剣への恐れがわたしの民に起こる。それゆえ、 あなたはももを打って嘆け。

21:13 ためされるとき、杖まで退けられたなら、いったいどうなることだろう。――神である主の御告げ。――

21:14 人の子よ。預言して手を打ち鳴らせ。剣を二倍にし、三倍にして、人を刺し殺す剣とし、大いに人を刺し殺す剣として、彼らを取り囲め。

21:15 彼らの心が震えおののくように、彼らのすべての門に、つまずきをふやせ。ああ、わたしは剣の先をいなずまのようにして、虐殺のためにみがきをかける。

21:16 あなたの顔の向くところ、右に向け、左に向けて切りまくれ。

21:17 わたしもまた、手を打ち鳴らし、わたしの憤りを静めよう。主であるわたしが語るのだ。」

21:18 ついで、私に次のような主のことばがあった。

21:19 「人の子よ。バビロンの王の剣が来るために、二つの道にしるしをつけ、二つとも一つの国から出るようにせよ。町に向かう道の始まりに一つの道しるべを刻み つけておけ。

21:20 剣がアモン人のラバか、ユダ、すなわち、城壁のあるエルサレムに行けるように道にしるしをつけておけ。

21:21 バビロンの王は、道の分かれ目、二つの道の辻に立って占いをしよう。彼は矢を振り混ぜて、テラフィムに伺いを立て、肝を調べる。

21:22 彼の右の手にエルサレムへの占いが当たり、彼は城壁くずしを配置し、虐殺を命じて口を開き、叫び声をあげて、城壁くずしを門に向かわせ、塹壕を掘り、塁を 築く。

21:23 彼らは、何回となく誓われても、その占いはうそだと思う。だが、彼は彼らを捕えて、彼らの不義を思い出させる。

21:24 それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたがたのそむきの罪があばかれるとき、彼が、あなたがたの不義を思い出させて、あなたがたのすべてのわざに罪 が表われるようにするため、また、あなたがたが思い出すため、あなたがたは彼らの手に捕えられる。

21:25 悪に汚れたイスラエルの君主よ。あなたの日、最後の刑罰の時が来た。

21:26 神である主はこう仰せられる。かぶり物は脱がされ、冠は取り去られる。すべてがすっかり変わり、低い者は高くされ、高い者は低くされる。

21:27 廃墟だ。廃墟だ。わたしはこの国を廃墟にする。このようなことは、わたしが授ける権威を持つ者が来るまでは、かつてなかったことだ。

21:28 人の子よ。預言して言え。神である主はアモン人と、彼らのそしりについてこう仰せられると言え。剣、一振りの剣が、虐殺のために抜き放たれた。いなずまの ようにして、絶ち滅ぼすためにとぎすまされた。

21:29 彼らがあなたにむなしい幻を見せ、あなたにまやかしの占いをするとき、その剣は汚れた悪者どもの首に当てられ、彼らの日、最後の刑罰の時が来る。

21:30 剣は、さやに納められる。あなたの造られた所、あなたの出身地で、わたしはあなたをさばく。

21:31 わたしはあなたの上にわたしの憤りを注ぎ、激しい怒りの火を吹きつけ、滅ぼすことに巧みな残忍な者たちの手に、あなたを渡す。

21:32 あなたは火のたきぎとなり、あなたの血はその国の中で流され、もう思い出されることはない。主であるわたしがこう語ったからだ。」

 

口語訳1955

21:1 主の言葉がわたしに臨んだ、

21:2 「人の子よ、あなたの顔をエルサレムに向け、あなたの言葉を聖所に向けてのべ、イスラエルの地に向かって預言し、

21:3 イスラエルの地に言え。主はこう言われる、見よ、わたしはあなたを攻め、わたしのつるぎをさやから抜き、あなたのうちから、正しい者も悪しき者をも断って しまう。

21:4 わたしがあなたのうちから、正しい者も悪しき者をも断つゆえに、わたしのつるぎはさやから抜け出て、南から北までのすべての肉なる者を攻める。

21:5 すべて肉なる者は、主なるわたしが、そのつるぎをさやから抜き放ったことを知る。このつるぎは再びさやに納められない。

21:6 それゆえ、人の子よ、嘆け、心砕けるまでに嘆き、彼らの目の前でいたく嘆け。

21:7 人があなたに向かって、『なぜ嘆くのか』と言うなら、『この知らせのためである。それが来れば人の心はみな溶け、手はみななえ、霊はみな弱り、ひざはみな 水のようになる。見よ、それは来る、必ず成就する』と言え」と主なる神は言われる。

21:8 主の言葉がわたしに臨んだ、

21:9 「人の子よ、預言して言え、主はこう言われる、つるぎがある、とぎ、かつ、みがいたつるぎがある。

21:10 殺すためにといであり、いなずまのようにきらめくためにみがいてある。わたしたちは喜ぶことができるか。わが子よ、あなたはつえと、すべて木で作ったもの とを軽んじた。

21:11 このつるぎは手にとるために、とがれ、殺す者の手に渡すために、とがれみがかれるのである。

21:12 人の子よ、叫び嘆け、このことはわが民に臨み、イスラエルのすべての君たちに臨むからである。彼らはわが民と共につるぎにわたされる。それゆえ、あなたの ももを打て。

21:13 これはためしにすることではない。もしあなたが、つえをあざけったら、どういうことになろうか」と主なる神は言われる。

21:14 「それゆえ、人の子よ、あなたは預言し、手を打ちならせ。つるぎを二度も三度も臨ませよ。これは人を殺すつるぎ、大いに殺すつるぎであって、彼らを囲むも のである。

21:15 これがために彼らの心は溶け、多くの者がすべての門に倒れる。わたしはひらめくつるぎを彼らに送る。ああ、これはいなずまのようになり、人を殺すためにみ がかれている。

21:16 あなたの刃の向かうところで、右に左になぎ倒せ。

21:17 わたしもまた、わたしの手を打ちならし、わたしの怒りをしずめると、主なるわたしは言った」。

21:18 主の言葉がまたわたしに臨んだ、

21:19 「人の子よ、バビロンの王のつるぎが来るために、二つの道を備えよ。この二つの道は一つの国から出ている。あなたは道しるべを作り、これを町に向かう道の はじめに置け。

21:20 あなたはまたアンモンの人々のラバと、ユダと、堅固な城の町エルサレムとにつるぎの来る道を設けよ。

21:21 バビロンの王は道の分れ目、二つの道のはじめに立って占いをし、矢をふり、テラピムに問い、肝を見る。

21:22 彼の右にエルサレムのために占いが出る。すなわち口を開いて叫び、声をあげ、ときを作り、門に向かって城くずしを設け、塁を築き、雲悌を建てよと言う。

21:23 しかしこれは彼らの目には偽りの占いと思われ、彼らは堅き誓いをなした。しかし彼は、彼らを捕えることによって、罪を思い出させる。

21:24 それゆえ、主なる神はこう言われる、あなたがたの罪は覚えられ、その反逆は現れ、その罪はすべてのわざに現れる。このようにあなたがたは、すでに覚えられ ているから、彼らの手に捕えられる。

21:25 汚れた悪人であるイスラエルの君よ、あなたの終りの刑罰の時であるその日が来る。

21:26 主なる神はこう言われる、かぶり物を脱ぎ、冠を取り離せ。すべてのものは、そのままには残らない。卑しい者は高くされ、高い者は卑しくされる。

21:27 ああ破滅、破滅、破滅、わたしはこれをこさせる。わたしが与える権威をもつ者が来る時まで、その跡形さえも残らない。

21:28 人の子よ、預言して言え。主なる神はアンモンの人々と、そのあざけりについて、こう言われる、つるぎがある。このつるぎは殺すために抜かれ、いなずまのよ うにひかりきらめくようにとがれている。

21:29 彼らがあなたに偽りの幻を示し、偽りを占ったゆえ、これは殺さるべき悪しき者の首の上に置かれる。彼らの終りの刑罰の時であるその日がきている。

21:30 これをさやに納めよ、わたしはあなたの造られた所、あなたの生れた地であなたをさばく。

21:31 わたしの怒りをあなたに注ぎ、わたしの憤りの火をあなたに向けて燃やし、滅ぼすことに巧みな残忍な人の手にあなたを渡す。

21:32 あなたは火のための、たきぎとなり、あなたの血は国の中に流され、覚えられることはない、主なるわたしが言う」。


文語訳1917
21:1 ヱホバの言われにのぞみて言ふ
21:2 人の子よ汝の面をヱルサレムに向け聖き處々にむかひて言を垂れイスラエルの地にむかひて預言し
21:3 イスラエルの地に言ふべしヱホバかく言ふ視よ我汝を責め吾刀を鞘より拔はなし義者と惡者とを汝の中より?ん
21:4 我義者と惡者とを汝の中より?んとすればわが刀鞘より脱出て南より北までの凡て肉ある者を責ん
21:5 肉ある者みな我ヱホバのその刀を鞘より拔はなちしを知らん是は歸りをさまらざるべし
21:6 人の子よ腰の碎くるまでに歎き彼らの目のまへにて痛く歎け
21:7 人汝に何て歎くやと言ば汝言べし來るところの風聞のためなり心みな鎔け手みな痿え魂みな弱り膝みな水とならん視よ事いたれりかならず成ん主ヱホバこれを言 ふ
21:8 ヱホバの言我にのぞみて言ふ
21:9 人の子よ預言して言ふべしヱホバかく言ふ劍あり研ぎ且磨きたる劍あり
21:10 是は大に殺す事をなさんがために研てあり光り閃かんがために磨きてあり我子の杖は萬の樹を藐視ずとて我等喜ぶべけんや
21:11 是を手に執んために與へて磨かしむ是劍は殺す者の手に付さんために之を研かつ磨かしむるなり
21:12 人の子よ叫び哭け其は是わが民の上に臨みイスラエルの諸の牧伯等の上に臨めばなり彼らはわが民とともに劍に仆る故に汝腿を撃べし
21:13 その試すでに成る若かの藐視ずるところの杖きたらずば如何ぞや主ヱホバこれを言ふ
21:14 人の子よ汝預言し手を拍べし劍人を刺透すところの劍三倍に働かん是は人を刺透し大なる者を殺すところの劍にして彼らを責る者なり
21:15 彼らの心を鎔し礙く物を増んがために我拔身の劍をその諸の門に立つ嗚呼是は光ひらめき脱いでて人を殺さんとす
21:16 汝合して右に向へ進んで左に向へ汝の刃の向ふところに隨ヘ
21:17 我また吾手を拍ちわが怒を靜めん我ヱホバこれを言ふなり
21:18 ヱホバの言また我にのぞみて言ふ
21:19 人の子よバビロンの王の劍の由て來るべき二の途を設けよ其二の途を一の國より出しめて道標の記號を?き邑の途の首處にこれを?くべし
21:20 汝またアンモンの子孫のラバとユダの堅き城の邑ヱルサレムとに劍のきたるべき途を設けよ
21:21 バビロンの王その道の首處その途の岐處に止りて占卜をなし箭を搖りテラピムに問ひ肝を察べをるなり
21:22 彼の右にヱルサレムといふ占卜いづ云く破城槌を備へ口をひらきて喊き殺し聲をあげて吶喊を作り門にむかひて破城槌を備へ壘をきづき雲梯を建べしと
21:23 是はかれらの目には?僞の占考と見ゆ聖き誓言かれらに在ばなり然れども彼罪を憶ひおこさしむ即ちかれらは取るべし
21:24 是故に主ヱホバかく言ふ汝ら?にその罪を憶おこさしめて汝らの愆著明になりたれば汝らの罪その諸の行爲に顯る汝ら?に憶いださるれば必ず手に執へらるべし
21:25 汝刺透さるる者罪人イスラエルの君主よ汝の罪その終を來らしめて汝の罰せらるる日至る
21:26 主ヱホバかく言ふ冕旒を去り冠冕を除り離せ是は是ならざるべし卑き者は高くせられ高き者は卑くせられん
21:27 我?覆をなし?覆をなし?覆を爲ん權威を持べき者の來る時まで是は有ことなし彼に我之を與ふ
21:28 人の子よ汝預言して言べし主ヱホバ、アンモンの子孫とその嘲笑につきて斯言ふと即ち汝言べし劍あり劍あり是殺すことのために拔てあり滅すことのために磨き ありて光ひらめくなり
21:29 人なんぢに?淨を預言し汝に假僞の占考を示して汝をその殺さるる惡人の頸の上に置んとす彼らの罪その終を來らしめて彼らの罰せらるる日いたる
21:30 これをその鞘にかへし納めよ汝の造られし處なんぢの生れし地にて我汝を鞫き
21:31 わが怒を汝に斟ぎ吾憤恨の火を汝にむかひて燃し狂暴人滅すことに巧なる者の手に汝を付すべし
21:32 汝は火の薪となり汝の血は國の中にあらん汝は重ねて憶えらるることなかるべし我ヱホバこれを言ばなり

 

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各国旧約聖書における新約聖書の引照

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(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口 語訳 ルカ 23:31

23:31 もし、生木でさえもそ うされるなら、枯木はどうされることであろう」。

 

口 語訳 Uコリ8:2

8:2 すなわち、彼らは、患難のために激しい試錬をうけたが、その満ちあふれる喜びは、極度の貧しさにもかかわらず、あふれ出て惜しみなく 施す富となったのである。

 

口 語訳 ルカ 1:52

1:52 権力ある者を王座から引きおろし、卑しい者を引き上げ、

 

口 語訳 ルカ 1:32

1:32 彼は大いなる者となり、いと高き者の子と、となえられるでしょう。そして、主なる神は彼に父ダビデの王座をお与えになり、

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳 ルカ 19:41

19:41 いよいよ都の近くにき て、それが見えたとき、そのために泣いて言われた、

 

口 語訳 ルカ 1:32-33

1:32 彼は大いなる者となり、いと高き者の子と、となえられるでしょう。そして、主なる神は彼に父ダビデの王座をお与えになり、

1:33 彼はとこしえにヤコブの家を支配し、その支配は限りなく続くでしょう」。

 

口 語訳 ヨハ 1:49

1:49 ナタナエルは答えた、「先生、あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です」。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

口 語訳 ルカ 23:31

23:31 もし、生木でさえもそうされるなら、枯木はどうされることであろう」。

 

口 語訳 マタ 23:12

23:12 だれでも自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされるであろう。

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

新共同 ルカ 18:14

18:14 言っておくが、義とされて家に帰ったのは、この人であって、あのファリサイ派の人ではない。だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる。」

 

(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 ルカ 23:31

23:31 『生の木』さえこうされるのなら、『枯れた木』はいったいどうなるのだろうか。」

 

新共同 マタ 13:13

13:13 だから、彼らにはたとえを用いて話すのだ。見ても見ず、聞いても聞かず、理解できないからである。

 

新共同 ヨハ 16:25

16:25 「わたしはこれらのことを、たとえを用いて話してきた。もはやたとえによらず、はっきり父について知らせる時が来る。

 

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