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エズラ記 5:1−6:15

 f ゼルバベルとイェシュアの支配下で神殿が 再建される

 

翻訳比較

聖書協会共同訳2018

◆神殿工事の再開
エズ 5:1 預言者ハガイと、預言者であるイドの子ゼカリヤは、ユダとエルサレムにいるユダヤ人に向かって、彼らの上におられるイスラエルの神の名によって預 言した。
エズ 5:2 シェアルティエルの子ゼルバベルとヨツァダクの子イエシュアが立ち上がり、エルサレムにある神の宮の再建に取りかかった。神の預言者たちも共にい て、彼らを援助した。
エズ 5:3 その時、アバル・ナハラ州の総督タテナイとシェタル・ボゼナイ、およびその同僚たちが彼らのもとにやって来て言った。「誰があなたがたに命じて、 この神殿を建て、内部を仕上げようとしたのか。」
エズ 5:4 さらに続けて、「この建物を建てている者たちの名前は何と言うのか」と言った。
エズ 5:5 しかし、神の目がユダの長老たちの上に注がれていたので、その報告がダレイオスに届き、この件に関する文書が戻って来るまでは、彼らの作業を中止 させることができなかった。
◆ダレイオス王への書簡
エズ 5:6 アバル・ナハラ州の総督タテナイとシェタル・ボゼナイ、およびその同僚であるアバル・ナハラ州の統治者たちがダレイオス王に送った書簡の写し、
エズ 5:7 すなわち、彼らが王に送った報告書には次のように書かれていた。「ダレイオス王に大いなる平和がありますように。
エズ 5:8 王にお知らせいたします。私どもがユダヤ州に赴き、大いなる神の神殿に来てみますと、それは切り石で建てられ、壁には木材が張られていました。こ の工事は着実に進められ、彼らの手で順調にはかどっていました。
エズ 5:9 そこで、私どもは長老たちにこう言って尋ねました。『誰があなたがたに命じて、この神殿を建て、内部を仕上げようとしたのか。』
エズ 5:10 そしてあなたにお知らせするため、名前を尋ね、頭たちの名前を書き記しておきました。
エズ 5:11 彼らは次のように返答してきました。『私たちは、天地の神の僕であって、今から何年も前に建てられた神殿を再建しているところです。それはイス ラエルの大いなる王が建てて完成したものです。
エズ 5:12 ところが、私たちの先祖たちが天の神を怒らせたため、神は彼らをカルデア人であるバビロンの王、ネブカドネツァルの手に渡されました。王はこの 神殿を破壊し、民を捕囚としてバビロンに連れ去りました。
エズ 5:13 しかし、バビロンの王キュロスの治世第一年のことです。キュロス王はこの神殿を再建する命令を下されたのです。
エズ 5:14 また、ネブカドネツァルがエルサレムにある神殿から取り出し、バビロンにある神殿に持ち帰った神殿の金銀の祭具を、キュロス王はこのバビロンに ある神殿から取り出し、総督に任命したシェシュバツァルという名の者に渡されました。
エズ 5:15 そして彼に、これらの祭具を携え、エルサレムの神殿に赴いて奉納し、神殿を元の場所に再建するように、と言われました。
エズ 5:16 そこで、このシェシュバツァルはやって来て、エルサレムにある神の宮の基礎を据えました。その時から今に至るまで建築は続いており、終わってお りません。』
エズ 5:17 それゆえ、王がお許しになりますならば、キュロス王がエルサレムにあるこの神殿を再建する命令を下されたのかどうか、バビロンにある王の保管庫 をお調べください。そして、この件に関する王のお考えをお知らせください。」

6章
◆ダレイオス王の返書と神殿の奉献
エズ 6:1 ダレイオス王が命令を下し、バビロンにある保管庫の書庫を調べさせたところ、
エズ 6:2 メディア州の都エクバタナで一つの巻物が発見された。それには次のようなことが記されていた。「記録。
エズ 6:3 キュロス王の治世第一年、キュロス王は命令を下した。エルサレムにある神殿、焼き尽くすいけにえを献げる場所であるその神殿を再建し、その基礎を 据えなさい。高さは六十アンマ、幅は六十アンマとし、
エズ 6:4 切り石は三段、木材は一段とする。経費は王家から支出される。
エズ 6:5 また、ネブカドネツァルがエルサレムの神殿から取り出して、バビロンに持ち帰った神殿の金銀の祭具類は返還しなさい。それらをエルサレムの神殿に 運び、それぞれ元の場所に戻し、神殿に納めなさい。」
エズ 6:6 「そこで今、アバル・ナハラ州の総督タテナイとシェタル・ボゼナイ、およびその同僚であるアバル・ナハラ州の統治者たちはそこから手を引き、
エズ 6:7 神殿の工事について口出しせずにおきなさい。ユダヤ人の総督とユダヤ人の長老たちは、元の場所に神殿を再建しなさい。
エズ 6:8 この神殿を再建するために、あなたがたがユダヤ人の長老たちになすべきことについて、私は命令を下す。その経費は、アバル・ナハラ州からの税収に よる王の資産から、これらの人々に確実に支払われるようにし、滞ることのないようにしなさい。
エズ 6:9 また必要なもの、すなわち、天の神に焼き尽くすいけにえとして献げる若い雄牛、雄羊、小羊、それに小麦と塩、ぶどう酒と油が、エルサレムにいる祭 司の提言どおり、日々彼らに支給されるようにし、手抜かりのないようにしなさい。
エズ 6:10 彼らが天の神に宥めの香りを献げ、王とその一族の長寿を祈るためである。
エズ 6:11 さらに私は命令を下す。この言葉に背く者は誰であれ、自分の家から抜き取られた木材の上にはりつけにされ、その家はこうして瓦礫の山とされる。
エズ 6:12 エルサレムにあるこの神の宮を荒らし、壊そうと手出しをする王や民は皆、そこを御名の住まいとされた神によって滅ぼされるだろう。私ダレイオス は、これらが注意深く実行されるように、この命令を下す。」
エズ 6:13 そこで、アバル・ナハラ州の総督タテナイとシェタル・ボゼナイ、およびその同僚たちは、ダレイオス王が書き送ったことに従い、注意深く実行し た。
エズ 6:14 ユダの長老たちは、預言者ハガイと、イドの子ゼカリヤの預言によって順調に再建を続け、イスラエルの神の命令と、ペルシアの王キュロス、ダレイ オス、アルタクセルクセスの命令によって再建を終えた。
エズ 6:15 この神殿は、ダレイオス王の治世第六年、アダルの月の二十三日に完成した。


フランシスコ会訳2013

001
二人の預言者ハガイと、イドの 子ゼカリヤは、ユダとエルサレムにいるユダの人々に対して、彼らの上におられるイスラエルの神の名によって預言した。

002そこでシェアルティエルの子ゼ ルバベル、ヨツァダクの子イエシュアは立ち上がって、エルサレムの神の宮の建築を再開した。神の預言者である二人は彼らとともにいて 支えた。

003その時、ユーフラテスの彼方の 地の総督タテナイとシェタル・ボゼナイ、およびその同僚らが彼らのもとに来て、「この宮を建て、壁を完成することをお前たちに命じた 者の名は何というのか」と問い、

004それから、「この建物を建てて いる者らの名前は何というのか」と詰め寄った。

005しかし、神の目がユダヤ人の長 老たちの上に注がれていたので、彼らは止めることができなかった。そこで、ダレイオス王に報告し、このことに関して返書が来るのを 待った。

006これはユーフラテス川西方の総 督タテナイとシェタル・ボゼナイ、およびその同僚の、ユーフラテスの彼方の役人たちがダレイオス王に送った書簡の写しである。

007彼らが王に送った報告書には、 次のように書かれていた。

「ダレイオス王さまに全き平安がありますように。

008王さまにご報告いたします。わ たしどもはユダの州の、あの大いなる神の宮へ行ってみました。それは大きな石で建てられており、壁には木材が組まれていました。工事 は着々と進められ、順調にはかどっています。

009そこで、わたしどもはその長老 らを問いただし、このように尋ねました、『お前たちにこの宮を建て、内装をやり直すように命じた者は誰か』。

010また、わたしどもはご報告する ために、彼らの名前を問いただし、彼らの責任者たちの名前を書き留めました。

011すると、彼らはこのような返事 をいたしました、『わたしどもは天と地の神の僕であって、ずっと昔から建てられていた宮を再建しているのです。それはイスラエルの偉 大な王が建てて、完成したものでした。

012しかし、わたしどもの先祖が天 の神を怒らせたので、彼らをバビロンの王カルデア人ネブカドネツァルの手に渡されました。王はこの宮を破壊し、民をバビロンへ強制移 住させました。

013しかし、バビロンの王キュロス の治世の第一年に、この神の宮再建の命令が下されました。

014それとともに、ネブカドネツァ ルがエルサレムの神の宮から取り出して、バビロンの神の宮に運ばせた神の宮の金と銀の器を、キュロス王はバビロンの神の宮から取り出 して、総督に任命したシェシュバツァルに渡されました。

015それから王は命じられました、 〈これらの器を携えて行き、エルサレムの神殿に納め、神の宮を元の場所に建てよ〉。

016そこであのシェシュバツァルが 来て、エルサレムに神の宮の基礎を据えました。その時から今に至るまで続けられていますが、完成してはおりません』。

017それで今、お心にかないますな ら、エルサレムで神の宮を建てるための勅令がキュロス王によって出されているかどうか、そちらのバビロンにある王宮の宝物殿をお調べ ください。この件に関する王さまのご裁可をわたしどもにお伝えくださればあり難く存じます」。


6章
001そこで、ダレイオス王は命令を出し、宝物を納めているバビロンの記録保管所を調べさせた。
002メディア州のエクバタナの要塞で、一つの巻物が発見された。それには次のように記されていた。「記録。
003キュロス王の第一年に、キュロス王はエルサレムの神の宮に関する勅令を出した、『犠牲をささげる場所である宮が再建されなければな らない。その基礎を固め、その高さは六十アンマ、その幅も六十アンマとせよ。
004大きな石の層を三段、木の層を一段とする。その経費は王室から賄われる。
005さらにまた、ネブカドネツァルがエルサレムの神殿から運んで、バビロンに納めた神の宮の金銀の祭具は返還される。それらをエルサレ ム神殿に運び、その元の場所に戻し、それらを神の宮に納めよ』」。
006「それで今、ユーフラテスの彼方の地の総督タテナイとシェタル・ボゼナイ、さらにその同僚のユーフラテスの彼方の地の役人たちよ。 そこから遠ざかれ。
007その神の宮の工事に干渉するな。ユダヤ人の総督とユダヤ人の長老たちにその神の宮を元の場所に再建させよ。
008その神の宮を再建するために、長老らが関わっている工事のために、お前たちが何をなすべきかを命令する。ユーフラテスの彼方の地の 貢ぎ物による王の財産から、その者たちに滞りなく着実にその経費を支給せよ。
009天の神にささげる焼き尽くす献げ物として、子牛、雄羊、小羊、および小麦、塩、ぶどう酒、油などをエルサレムの祭司たちの求めに応 じて毎日欠かさず与えよ。
010天の神に芳しい香りをささげて、王と王子らの長寿を祈らせよ。
011この勅令に違反する者は、誰でも、その者の家から引き抜いた梁の上に吊し上げ、くし刺しにせよ。また、そのことの故に、その家を塵 の山にせよ。
012この命令を変えて、エルサレムにおられる神の宮に手を伸ばして、破壊する王や民がいるなら、そこをご自分の名の住まいとされた神 が、滅ぼされるように。予、ダレイオスがこれを命令する。正確にこれを実行せよ」。
013そこで、ユーフラテスの彼方の地の総督タテナイとシェタル・ボゼナイ、そしてその同僚たちは、ダレイオス王が書き送ってきたことを 正確に実行した。
014預言者ハガイとイドの子ゼカリヤの預言によって、ユダの長老たちは順調に建築を続行していたが、イスラエルの神の命令とペルシアの 王キュロス、ダレイオス、およびアルタクセルクセスの命令によって彼らは再建を完成した。
015ダレイオス王の治世第六年のアダルの月の二十三日に、この宮は完成した。

 

新共同訳1987

5:1 預言者ハガイとイドの子ゼカリヤが、ユダとエルサレムにいるユダの人々に向かってその保護者であるイスラエルの神の名によって預言したので、

5:2 シェアルティエルの子ゼルバベルとヨツァダクの子イエシュアは立ち上がって、エルサレムの神殿建築を再開した。神の預言者たちも彼らと共にいて、助けてく れた。

5:3 そのときには、ユーフラテス西方の総督タテナイとシェタル・ボゼナイ、およびその仲間たちが彼らのもとに来て言った。「この神殿を建て、その飾りつけを完 成せよ、と誰がお前たちに命令したのか。」

5:4 そこでまた彼らに、「この建物を建てている人々の名前は何というのか」と尋ねた。

5:5 しかし、神の目がユダの長老たちの上に注がれていたので、彼らは建築を妨げることができず、その報告がダレイオスになされ、それに対する王の返書が送られ てくるのを待った。

◆ダレイオス王への書簡

5:6 ユーフラテス西方の長官タテナイとシェタル・ボゼナイおよびその仲間であるユーフラテス西方の巡察官たちがダレイオス王に送った手紙の写し、

5:7 すなわち彼らが王に送った報告書にはこのように書かれていた。「ダレイオス王へ、大いなる平和をお祈り申し上げます。

5:8 早速王に知っていただきたいことがございます。わたしどもがユダの州に赴き、大いなる神の神殿に来てみますと、それは切り石で建てられ、壁には板が張ら れ、工事は熱心に進められ、彼らの手によって完成は間近に迫っておりました。

5:9 わたしどもはそこでその長老たちに、『この神殿を建て、その飾りつけを仕上げよ、と誰がお前たちに命令したのか』と尋ねました。

5:10 また御報告申し上げるために彼らの名前を尋ね、その責任者たちの名前を書き留めておきました。

5:11 彼らはこのような返事をいたしました。『我々は、天地の神に仕える僕であって、今から何年も前に建てられた神殿を再建しているところである。かつてイスラ エルの偉大な王が神殿を建て、完成したが、

5:12 我々の先祖たちが天にいます神を怒らせたので、神は彼らをバビロンの王、カルデア人ネブカドネツァルの手に渡され、王はこの神殿を破壊し、民を捕囚として バビロンに連れ去ったのであった。

5:13 しかし、バビロンの王キュロスはその治世の第一年に、この神殿の再建をお命じになった。

5:14 また、ネブカドネツァルがエルサレムの神殿から取り出して、バビロンの神殿に持ち帰った金銀の祭具を、キュロス王はこのバビロンの神殿から取り出し、長官 に任命したシェシュバツァルという名の人に託し、

5:15 これらの祭具を携えてエルサレムの神殿に行き、そこに納め、神殿をかつてあった所に再建せよ、と言われた。

5:16 そこで、そのシェシュバツァルはエルサレムに来て、その神殿の基礎を据えた。そのときから今に至るまで建築は続いており、まだ完成していないのである。』

5:17 従って、もし王のお心に適いますなら、エルサレムにあるこの神殿を建てよとの命令が、キュロス王によって出されたことがあるのかどうか、バビロンにある王 宮の記録保管所をお調べいただきたいのです。また、この件に関する王様の御裁定もいただければ有り難く存じます。」

6:1 そこで、ダレイオス王により命令が出され、バビロンにある記録保管所が調べられ、

6:2 メディア州の都エクバタナで一つの巻物が見つかった。それには、このように記されていた。「覚書。

6:3 キュロス王の第一年、キュロス王、勅令を発布。エルサレムの神殿、いけにえをささげる場所として、以前の基礎を保ったまま、神殿は再建されなければならな い。建物の高さは六十アンマ、間口は六十アンマとする。

6:4 切り石の列を三段置き、木材の列を一段置く。費用は国庫負担とする。

6:5 更に、ネブカドネツァルがエルサレムの神殿から取り出して、バビロンに持って来た神殿の金銀の祭具類は返還され、エルサレムの神殿にある元の場所に戻され なければならない。それをその神殿に納めるようにせよ。」

6:6 「それゆえ、ユーフラテス西方の長官タテナイとシェタル・ボゼナイ、およびその仲間であるユーフラテス西方の巡察官たちは干渉をやめ、

6:7 その神殿の工事をさせることにせよ。ユダの長官と長老たちは、かつて神殿があった場所にその神殿を再建しなければならない。

6:8 この神殿を建てるために、あなたたちがそのユダの長老たちを援助することを、わたしは命ずる。その経費はユーフラテス西方からの税収による国費によって賄 われ、滞りなく正確にそれを彼らに与えよ。

6:9 天にいます神に、焼き尽くす献げ物としてささげるために必要な雄牛、雄羊、小羊、それに小麦、塩、ぶどう酒、油をエルサレムの祭司たちの要求に従って、毎 日欠かさず与えなければならない。

6:10 こうして彼らが天にいます神に供え物をささげ、王と王子らの幸福な人生を願って祈ってくれるようにせよ。

6:11 この定めに違反するものはだれであれ、自分の家から抜き取られた角材にはりつけにし、その家も廃虚とすることを、わたしは命ずる。

6:12 この命令をあえて犯し、エルサレムにあるこの神殿を破壊しようとする王や国があれば、そこを御自分の名の住まいとされた神が、一人残らず滅ぼされるよう に。わたしダレイオスが、この命令を下す。命令どおり実行せよ。」

◆神殿の完成

6:13 そこで、ユーフラテス西方の長官タテナイとシェタル・ボゼナイ、およびその仲間たちは、ダレイオス王が書き送ったことに従い、命令どおり実行した。

6:14 ユダの長老たちは、預言者ハガイとイドの子ゼカリヤの預言に促されて順調に建築を進めていたが、イスラエルの神の命令と、ペルシアの王キュロス、ダレイオ ス、アルタクセルクセスの命令によって建築を完了した。

6:15 この神殿は、ダレイオス王の治世第六年のアダルの月の二十三日に完成した。

 

新改訳1970

5:1 さて、預言者ハガイとイドの子ゼカリヤの、ふたりの預言者は、ユダとエルサレムにいるユダヤ人に、彼らとともにおられるイスラエルの神の名によって預言し た。

5:2 そこで、シェアルティエルの子ゼルバベルと、エホツァダクの子ヨシュアは立ち上がり、エルサレムにある神の宮を建て始めた。神の預言者たちも彼らといっ しょにいて、彼らを助けた。

5:3 そのとき、川向こうの総督タテナイと、シェタル・ボズナイと、その同僚とがやって来て、こう言った。「だれがあなたがたに命令を下して、この宮を建て、こ の城壁を修復させようとしたのか。」

5:4 そしてまた、「この建物を建てている者たちの名は何というのか。」と尋ねた。

5:5 しかし、ユダヤ人の長老たちの上には神の目が注がれていたので、このことがダリヨスに報告され、ついで、このことについての書状が来るまで、この者たちは 彼らの働きをやめさせることができなかった。

5:6 川向こうの総督タテナイと、シェタル・ボズナイと、その同僚の川向こうにいる知事たちが、ダリヨス王に書き送った手紙の写しは次のとおりである。

5:7 すなわち、彼らが王に送った報告には次のように書かれてあった。「ダリヨス王に全き平安がありますように。

5:8 王にお知らせいたします。私たちはユダの州に行き、あの大いなる神の宮に行ってみましたが、それは大きな石で建てられており、壁には木材が組まれていまし た。その工事は彼らの手で着々と進められ、順調にはかどっています。

5:9 そこで、私たちはその長老たちに尋ねて、彼らに次のように言いました。『だれがあなたがたに命令を下して、この宮を建て、この城壁を修復させようとしたの か。』

5:10 私たちはまた、あなたにお知らせするために彼らにその名を尋ねました。それは、彼らのかしらになっている者の名を書きしるすためでした。

5:11 すると、彼らは次のように私たちに返事をよこして言いました。『私たちは天と地の神のしもべであり、ずっと昔から建てられていた宮を建て直しているので す。それはイスラエルの大王が建てて、完成させたものです。

5:12 しかし、私たちの先祖が、天の神を怒らせたので、神は彼らをカルデヤ人であるバビロンの王ネブカデネザルの手に渡されました。そこで、彼はこの宮を破壊 し、民を捕えてバビロンに移したのです。

5:13 しかし、バビロンの王クロスの第一年に、クロス王はこの神の宮を再建するよう命令を下しました。

5:14 クロス王はまた、ネブカデネザルがエルサレムの神殿から取って、バビロンの神殿に運んで来た神の宮の金、銀の器具を、バビロンの神殿から取り出し、自分が 総督に任命したシェシュバツァルという名の者にそれを渡しました。

5:15 そして、シェシュバツァルに、これらの器具を携えて行って、エルサレムの神殿に納め、神の宮をもとの所に再建せよと言いました。

5:16 そこで、このシェシュバツァルは来て、エルサレムの神の宮の礎を据えました。その時から今に至るまで、建て続けていますが、まだ完成していません。』

5:17 ですから今、王さま、もしもよろしければ、あのバビロンにある王の宝物倉を捜させて、エルサレムにあるこの神の宮を建てるためにクロス王からの命令が下さ れたかどうかをお調べください。そして、このことについての王のご意見を私たちにお伝えください。」

6:1 それで、ダリヨス王は命令を下し、宝物を納めてあるバビロンの文書保管所を調べさせたところ、

6:2 メディヤ州の城の中のアフメタで、一つの巻き物が発見された。その中に次のように書かれていた。「記録。

6:3 クロス王の第一年に、クロス王は命令を下した。エルサレムにある神の宮、いけにえがささげられる宮を建て、その礎を定めよ。宮の高さは六十キュビト、その 幅も六十キュビト。

6:4 大きな石の層は三段。木材の層は一段にする。その費用は王家から支払う。

6:5 また、ネブカデネザルがエルサレムの神殿から取って、バビロンに運んで来た神の宮の金、銀の器具は返し、エルサレムの神殿に運び、一つ一つもとの所に戻 す。こうして、それらを神の宮に納める。」

6:6 「それゆえ、今、川向こうの総督タテナイと、シェタル・ボズナイと、その同僚で川向こうにいる知事たちよ。そこから遠ざかれ。

6:7 この神の宮の工事をそのままやらせておけ。ユダヤ人の総督とユダヤ人の長老たちにこの神の宮をもとの所に建てさせよ。

6:8 私は、さらに、この神の宮を建てるために、あなたがたがこれらユダヤ人の長老たちにどうすべきか、命令を下す。王の収益としての川向こうの地のみつぎの中 から、その費用をまちがいなくそれらの者たちに支払って、滞らぬようにせよ。

6:9 また、その必要とする物、すなわち、天の神にささげる全焼のいけにえのための子牛、雄羊、子羊、また、小麦、塩、ぶどう酒、油を、エルサレムにいる祭司た ちの求めに応じて、毎日怠りなく彼らに与えよ。

6:10 こうして彼らが天の神になだめのかおりをささげ、王と王子たちの長寿を祈るようにせよ。

6:11 私は命令を下す。だれであれ、この法令を犯す者があれば、その家から梁を引き抜き、その者をその上にはりつけにしなければならない。このことのため、その 家はごみの山としなければならない。

6:12 エルサレムに御名を住まわせられた神は、この命令をあえて犯しエルサレムにあるこの神の宮を破壊しようとして手を出す王や民をみな、くつがえされますよう に。私ダリヨスは命令を下す。まちがいなくこれを守れ。」

6:13 このように、ダリヨス王が書き送ったので、川向こうの総督タテナイと、シェタル・ボズナイと、その同僚たちとは、これをまちがいなく行なった。

6:14 ユダヤ人の長老たちは、預言者ハガイとイドの子ゼカリヤの預言によって、これを建てて成功した。彼らはイスラエルの神の命令により、また、クロスと、ダリ ヨスと、ペルシヤの王アルタシャスタの命令によって、これを建て終えた。

6:15 こうして、この宮はダリヨス王の治世の第六年、アダルの月の三日に完成した。

 

口語訳1955

5:1 さて預言者ハガイおよびイドの子ゼカリヤのふたりの預言者は、ユダとエルサレムにいるユダヤ人に向かって、彼らの上にいますイスラエルの神の名によって預 言した。

5:2 そこでシャルテルの子ゼルバベルおよびヨザダクの子エシュアは立ちあがって、エルサレムにある神の宮を建て始めた。神の預言者たちも、彼らと共にいて彼ら を助けた。

5:3 その時、川向こうの州の知事タテナイおよびセタル・ボズナイとその同僚は彼らの所に来てこう言った、「だれがあなたがたにこの宮を建て、この城壁を築きあ げることを命じたのか」。

5:4 また「この建物を建てている人々の名はなんというのか」と尋ねた。

5:5 しかしユダヤ人の長老たちの上には、神の目が注がれていたので、彼らはこれをやめさせることができず、その事をダリヨスに奏して、その返答の来るのを待っ た。

5:6 川向こうの州の知事タテナイおよびセタル・ボズナイとその同僚である川向こうの州の知事たちが、ダリヨス王に送った手紙の写しは次のとおりである。

5:7 すなわち、彼らが王に送った手紙には、次のようにしるされてあった。「願わくはダリヨス王に全き平安があるように。

5:8 王に次のことをお知らせいたします。すなわち、われわれがユダヤ州へ行き、かの大いなる神の宮へ行って見たところ、それは大きな石をもって建てられ、材木 を組んで壁をつくり、その工事は勤勉に行われ、彼らの手によって大いにはかどっています。

5:9 そこでわれわれはその長老たちに尋ねてこう言いました、『だれがあなたがたにこの宮を建て、この城壁を築きあげることを命じたのか』と。

5:10 われわれはまた彼らのかしらたる人々の名を書きしるして、あなたにお知らせするために、その名を尋ねました。

5:11 すると、彼らはわれわれに答えてこう言いました、『われわれは天地の神のしもべであって、年久しい昔に建てられた宮を、再び建てるのです。これはもと、イ スラエルの大いなる王の建てあげたものですが、

5:12 われわれの先祖たちが、天の神の怒りを引き起したため、神は彼らを、カルデヤびとバビロンの王ネブカデネザルの手に渡されたので、彼はこの宮をこわし、民 をバビロンに捕えて行きました。

5:13 ところがバビロンの王クロスの元年に、クロス王は神のこの宮を再び建てることの命令を下されました。

5:14 またクロス王は先にネブカデネザルが、エルサレムの宮からバビロンの神殿に移した神の宮の金銀の器を、バビロンの神殿から取り出して、彼が総督に任じたセ シバザルという名の者に渡して、

5:15 彼に言われました、「これらの器を携えて行って、エルサレムにある宮に納め、神の宮をもとの所に建てよ」と。

5:16 そこでこのセシバザルは来てエルサレムにある神の宮の基礎をすえました。その時から今に至るまで、建築を続けていますが、まだ完成しないのです』と。

5:17 それで今、もし王がよしと見られるならば、バビロンにある王の宝庫を調べて、エルサレムの神のこの宮を建てることの命令が、はたしてクロス王から出ている かどうかを確かめ、この事についての王のお考えをわれわれに伝えてください」。

6:1 そこでダリヨス王は命を下して、バビロンのうちで、古文書をおさめてある書庫を調べさせたところ、

6:2 メデヤ州の都エクバタナで、一つの巻物を見いだした。そのうちにこうしるされてある。「記録。

6:3 クロス王の元年にクロス王は命を下した、『エルサレムにある神の宮については、犠牲をささげ、燔祭を供える所の宮を建て、その宮の高さを六十キュビトに し、その幅を六十キュビトにせよ。

6:4 大いなる石の層を三段にし、木の層を一段にせよ。その費用は王の家から与えられる。

6:5 またネブカデネザルが、エルサレムの宮からバビロンに移した神の宮の金銀の器物は、これをかえして、エルサレムにある宮のもとの所に持って行き、これを神 の宮に納めよ』」。

6:6 「それで川向こうの州の知事タテナイおよびセタル・ボズナイとその同僚である川向こうの州の知事たちよ、あなたがたはこれに遠ざかり、

6:7 神のこの宮の工事を彼らに任せ、ユダヤ人の知事とユダヤ人の長老たちに、神のこの宮をもとの所に建てさせよ。

6:8 わたしはまた命を下し、神のこの宮を建てることについて、あなたがたがこれらのユダヤ人の長老たちになすべき事を示す。王の財産、すなわち川向こうの州か ら納めるみつぎの中から、その費用をじゅうぶんそれらの人々に与えて、その工事を滞らないようにせよ。

6:9 またその必要とするもの、すなわち天の神にささげる燔祭の子牛、雄羊および小羊ならびに麦、塩、酒、油などエルサレムにいる祭司たちの求めにしたがって、 日々怠りなく彼らに与え、

6:10 彼らにこうばしい犠牲を天の神にささげさせ、王と王子たちの長寿を祈らせよ。

6:11 わたしはまた命を下す。だれでもこの命ずる所を改める者があるならば、その家の梁は抜き取られ、彼はその上にくぎづけにされ、その家はまた、これがために 汚物の山とされるであろう。

6:12 これを改めようとする者、あるいはエルサレムにある神のこの宮を滅ぼそうとして手を出す王あるいは民は、かしこにその名をとどめられる神よ、願わくはこれ を倒されるように。われダリヨスは命を下す。心してこれを行え」。

6:13 ダリヨス王がこう言い送ったので、川向こうの州の知事タテナイおよびセタル・ボズナイとその同僚たちは心してこれを行った。

6:14 そしてユダヤ人の長老たちは、預言者ハガイおよびイドの子ゼカリヤの預言によって建て、これをなし遂げた。彼らはイスラエルの神の命令により、またクロ ス、ダリヨスおよびペルシャ王アルタシャスタの命によって、これを建て終った。

6:15 この宮はダリヨス王の治世の六年アダルの月の三日に完成した。

 


文 語訳1917
5:1 爰に預言者ハガイおよびイドの子ゼカリヤの二人の預言者ユダとヱルサレムに居るユダヤ人に向ひてイスラエルの神の名をもて預言する所ありければ
5:2 シヤルテルの子ゼルバベルおよびヨザダクの子ヱシユア起あがりてヱルサレムなる神の室を建ることを始む 神の預言者等これと共に在て之を助く
5:3 その時に河外の總督タテナイといふ者セタルボズナイおよびその同僚とともにその所に來り誰が汝らに此室を建て此石垣を築きあぐることを命ぜしやと斯言ひ
5:4 また此建物を建る人々の名は何といふやと斯これに問り
5:5 然るにユダヤ人の長老等の上にはその神の目そそぎゐたれば彼等これを止むること能はずして遂にその事をダリヨスに奏してその返答の來るを待り
5:6 河外ふの總督タテナイおよびセタルボズナイとその同僚なる河外ふのアパルサカイ人がダリヨス王に上まつりし書の稿は左のごとし
5:7 即ち其上まつりし書の中に書しるしたる所は是のごとし 云く願くはダリヨス王に大なる平安あれ
5:8 王知たまへ我儕ユダヤ州に往てかの大神の室に至り視しに巨石をもて之を建て材木を組て壁を作り居り其工事おほいに捗どりてその手を下すところ成ざる無し
5:9 是に於て我儕その長老等に問てこれに斯いへり 誰が汝らに此室を建てこの石垣を築きあぐることを命ぜしやと
5:10 我儕またその首長たる人々の名を書しるして汝に奏聞せんがためにその名を問り
5:11 時に彼等かく我らに答へて言り 我儕は天地の神の僕にして年久しき昔に建おかれし殿を再び建るなり 是は素イスラエルの大なる王某の建築きたる者なしりが
5:12 我らの父等天の神の震怒を惹起せしに縁てつひに之をカルデヤ人バビロンの王ネブカデネザルの手に付したまひければ彼この殿を毀ち民をバビロンに?へゆけり
5:13 然るにバビロンの王クロスの元年にクロス王神のこの室を建べしとの詔言を下したまへり
5:14 然のみならず ヱルサレムの殿よりネブカデネザルが取いだしてバビロンの殿に携へいれし神の室の金銀の器皿もクロス王これをバビロンの殿より取いだし其立たる總督セシバ ザルと名くる者に之を付し
5:15 而して彼に言けらく是等の器皿を取り往て之をヱルサレムの殿に携へいれ神の室をその本の處に建よと
5:16 是において其セシバザル來りてヱルサレムなる神の室の石礎を置たりき 其時よりして今に至るまで之を建つつありしが猶いまだ竣らざるなりと
5:17 然ば今王もし善となされなば請ふ御膝下バビロンにある所の王の寳蔵を査べたまひて神のこの室を建べしとの詔言のクロス王より出しや否を稽へ而して王此事に つきて御旨を我らに諭したまえ
6:1 是に於てダリヨス王詔言を出しバビロンにて寳物を蔵むる所の文庫に就て査べ稽しめしに
6:2 メデア州の都城アクメタにて一の卷物を得たり その内に書しるせる記録は是のごとし
6:3 クロス王の元年にクロス王詔言を出せり云くヱルサレムなる神の室の事につきて諭す その犠牲を獻ぐる所なる殿を建てその石礎を堅く置ゑ其室の高を六十キユビトにし其濶を六十キユビトにし
6:4 巨石三行新木一行を以せよ 其費用は王の家より授くべし
6:5 またネブカデネザルがヱルサレムの殿より取いだしてバビロンに携へきたりし神の室の金銀の器皿は之を還してヱルサレムの殿に持ゆかしめ神の室に置てその故 の所にあらしむべしと
6:6 然ば河外ふの總督タテナイおよびセタルボズナイとその同僚なる河外ふのアパルサカイ人汝等これに遠ざかるべし
6:7 神のその室の工事を妨ぐる勿れ ユダヤ人の牧伯とユダヤ人の長老等に神のその家を故の處に建しめよ
6:8 我また詔言を出し其神の家を建ることにつきて汝らが此ユダヤ人の長老等に爲べきことを示す 王の財寳の中すなはち河外ふの租税の中より迅速に費用をその人々に與へよその工事を滯ほらしむる勿れ
6:9 又その需むる物即ち天の神にたてまつる燔祭の小牛牡羊および羔羊ならびに麥鹽酒油など凡てヱルサレムにをる祭司の定むる所に循ひて日々に怠慢なく彼等に與 へ
6:10 彼らをして馨しき香の犠牲を天の神に獻ぐることを得せしめ王とその子女の生命のために祈ることを得せしめよ
6:11 かつ我詔言を出す誰にもせよ此言を易る者あらば其家の梁を抜きとり彼を擧て之に釘ん その家はまた之がために厠にせらるべし
6:12 凡そ之を易へまたヱルサレムなるその神の室を毀たんとて手を出す王あるひは民は彼處にその名を留め給ふ神ねがはくはこれを倒したまへ 我ダリヨス詔言を出せり 迅速に之を行なへ
6:13 ダリヨス王かく諭しければ河外ふの總督タテナイおよびセタルボズナイとその同僚迅速に之を行なへり
6:14 ユダヤ人の長老等すなはち之を建て預言者ハガイおよびイドの子ゼカリヤの預言に由て之を成就たり 彼等イスラエルの神の命に循ひクロス、ダリヨスおよびペルシヤ王アルタシヤスタの詔言に依て之を建竣ぬ
6:15 ダリヨス王の治世の六年アダルの月の三日にこの室成り


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各国旧約聖書における新約聖書の引照

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(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

 

・・・・

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

 

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(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 Tテモ1:1-2

1:1 わたしたちの救い主である神とわたしたちの希望であるキリスト・イエスによって任命され、キリスト・イエスの使徒となったパウロから、

1:2 信仰によるまことの子テモテへ。父である神とわたしたちの主キリスト・イエスからの恵み、憐れみ、そして平和があるように。

 

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