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創世記 24:1−14

家僕、イサクの嫁探しの旅に

 

翻訳比較



聖書協会共同訳2018
◆イサクとリベカの結婚
創 24:1 アブラハムは多くの日を重ねて年を取ったが、主はすべてのことにおいてアブラハムを祝福された。
創 24:2 アブラハムは、財産のすべてを管理している家の老僕に言った。「私の腿の下に手を入れ、
創 24:3 天の神、地の神である主にかけて誓いなさい。私が今住んでいるカナンの娘たちの中から、息子の妻を迎えてはならない。
創 24:4 私の生まれた地、私の親族のところに行って、息子イサクのために妻を迎えなさい。」
創 24:5 僕は言った。「ただ、もしかすると、その女の人は私に従ってこの地に来るのは望まないかもしれません。その場合には、ご子息をあなたの出身地へ と連れて行かなければならないでしょうか。」
創 24:6 アブラハムは答えた。「いや、息子は向こうへ連れて行かないように注意しなさい。
創 24:7 私を父の家、生まれ故郷から連れ出し、『あなたの子孫にこの地を与える』と誓われた天の神である主は、あなたの前に御使いを遣わされる。それで あなたはその地から息子に妻を迎えることができる。
創 24:8 しかし、もしその人があなたに付いて来るのを望まなければ、あなたは私との誓いを解かれる。ただ、息子を向こうへ連れて行くことだけはしてはな らない。」
創 24:9 僕は主人アブラハムの腿の下に手を入れ、このことを誓った。
創 24:10 僕は主人のらくだのうちから十頭を選び、主人の貴重な品々を携えて出かけた。彼はアラム・ナハライムへと向かい、ナホルの町に行った。
創 24:11 夕暮れ時、水汲みの女たちがやって来る頃、彼は町の外にある井戸のそばにらくだを休ませた。
創 24:12 そこで彼は祈った。「主人アブラハムの神、主よ。どうか今日、私のためにしかるべく取り計らい、主人アブラハムに慈しみを示してください。
創 24:13 私は今、泉のそばに立っています。この町の娘たちが水を汲みにやって来たとき、
創 24:14 私が一人の娘に、『水がめを傾けて、水を飲ませてください』と願い、彼女が、『お飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えれ ば、彼女こそ、あなたが僕イサクのために定められた者としてください。そうすれば私は、あなたが主人に慈しみを示されたと分かる でしょう。」

フラ ンシスコ会訳2013

001アブラハムは年を重ね、老人となった。主はすべて においてアブラハムを祝福された。

002アブラハムは全財産を管理させている、家で最年長 の僕に言った、「お前の手をわたしの腿の下に入れなさい。

003わたしはお前に、天の神、地の神である主にかけ て、誓わせる。わたしが今住んでいるカナン人の娘たちの中から、わたしの息子の妻を迎えるのではなく、

004わたしの地、わたしの親族の所に行って、息子イサ クの妻を迎えてほしい」。

005僕は答えた、「もしその娘がわたしについてこの地 に来るのを望まない場合、わたしはご子息をあなたの出身地に連れていってよいのですか」。

006アブラハムは答えた、「わたしの息子を決して向こ うへ連れていってはならない。

007わたしの父の家と親族の地からわたしを導き出し、 『お前の子孫にこの土地を与える』と仰せになってわたしに誓われた天の神、主が、み使いをお前の先に遣わされる。そこから息子の 妻を見つけてくださる。

008もしその娘がお前についてくるのを望まなければ、 お前はわたしに対するこの誓いから解かれる。ただし、わたしの息子をあちらへ連れていってはならない」。

009そこで僕はその手を主人アブラハムの腿の下に入 れ、このことを彼に誓った。

010僕は主人のらくだの中から十頭を取り、また主人か ら預かった貴重な品々を携えて、アラム・ナハライムのナホルの町に向かって出発した。

011彼は夕方、女たちが水をくみに出てくるころ、町の 外の井戸の傍らでらくだを休ませた。

012彼は言った、「わたしの主人アブラハムの神、主 よ、今日、わたしを顧みて、わたしの主人アブラハムに慈しみを示してください。

013わたしは泉のそばに立っています。町の娘たちが水 をくみに出てきます。

014わたしが若い娘に『水瓶を傾けてわたしに飲ませて ください』と頼んだとき、その娘が『お飲みください。あなたのらくだにも水を飲ませましょう』と答えたなら、彼女こそ、あなたが 僕イサクのためにお選びになった娘とさせてください。それによって、わたしはあなたがわたしの主人に慈しみを示されたのだと分か るでしょう」。


 

新共同訳1987

24:1 アブラハムは多くの日を重ね老人になり、主は何事においてもアブラハムに祝福をお与えになっていた。

24:2 アブラハムは家の全財産を任せている年寄りの僕に言った。「手をわたしの腿の間に入れ、

24:3 天の神、地の神である主にかけて誓いなさい。あなたはわたしの息子の嫁をわたしが今住んでいるカナンの娘から取るのではなく、

24:4 わたしの一族のいる故郷へ行って、嫁を息子イサクのために連れて来るように。」

24:5 僕は尋ねた。「もしかすると、その娘がわたしに従ってこの土地へ来たくないと言うかもしれません。その場合には、御子息をあなたの故郷にお連れしてよいで しょうか。」

24:6 アブラハムは答えた。「決して、息子をあちらへ行かせてはならない。

24:7 天の神である主は、わたしを父の家、生まれ故郷から連れ出し、『あなたの子孫にこの土地を与える』と言って、わたしに誓い、約束してくださった。その方が お前の行く手に御使いを遣わして、そこから息子に嫁を連れて来ることができるようにしてくださる。

24:8 もし女がお前に従ってこちらへ来たくないと言うならば、お前は、わたしに対するこの誓いを解かれる。ただわたしの息子をあちらへ行かせることだけはしては ならない。」

24:9 そこで、僕は主人アブラハムの腿の間に手を入れ、このことを彼に誓った。

24:10 僕は主人のらくだの中から十頭を選び、主人から預かった高価な贈り物を多く携え、アラム・ナハライムのナホルの町に向かって出発した。

24:11 女たちが水くみに来る夕方、彼は、らくだを町外れの井戸の傍らに休ませて、

24:12 祈った。「主人アブラハムの神、主よ。どうか、今日、わたしを顧みて、主人アブラハムに慈しみを示してください。

24:13 わたしは今、御覧のように、泉の傍らに立っています。この町に住む人の娘たちが水をくみに来たとき、

24:14 その一人に、『どうか、水がめを傾けて、飲ませてください』と頼んでみます。その娘が、『どうぞ、お飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答 えれば、彼女こそ、あなたがあなたの僕イサクの嫁としてお決めになったものとさせてください。そのことによってわたしは、あなたが主 人に慈しみを示されたのを知るでしょう。」

 

新改訳1970

24:1 アブラハムは年を重ねて、老人になっていた。主は、あらゆる面でアブラハムを祝福しておられた。

24:2 そのころ、アブラハムは、自分の全財産を管理している家の最年長のしもべに、こう言った。「あなたの手を私のももの下に入れてくれ。

24:3 私はあなたに、天の神、地の神である主にかけて誓わせる。私がいっしょに住んでいるカナン人の娘の中から、私の息子の妻をめとってはならない。

24:4 あなたは私の生まれ故郷に行き、私の息子イサクのために妻を迎えなさい。」

24:5 しもべは彼に言った。「もしかして、その女の人が、私についてこの国へ来ようとしない場合、お子を、あなたの出身地へ連れ戻さなければなりませんか。」

24:6 アブラハムは彼に言った。「私の息子をあそこへ連れ帰らないように気をつけなさい。

24:7 私を、私の父の家、私の生まれ故郷から連れ出し、私に誓って、『あなたの子孫にこの地を与える。』と約束して仰せられた天の神、主は、御使いをあなたの前 に遣わされる。あなたは、あそこで私の息子のために妻を迎えなさい。

24:8 もし、その女があなたについて来ようとしないなら、あなたはこの私との誓いから解かれる。ただし、私の息子をあそこへ連れ帰ってはならない。」

24:9 それでしもべは、その手を主人であるアブラハムのももの下に入れ、このことについて彼に誓った。

24:10 しもべは主人のらくだの中から十頭のらくだを取り、そして出かけた。また主人のあらゆる貴重な品々を持って行った。彼は立ってアラム・ナハライムのナホル の町へ行った。

24:11 彼は夕暮れ時、女たちが水を汲みに出て来るころ、町の外の井戸のところに、らくだを伏させた。

24:12 そうして言った。「私の主人アブラハムの神、主よ。きょう、私のためにどうか取り計らってください。私の主人アブラハムに恵みを施してください。

24:13 ご覧ください。私は泉のほとりに立っています。この町の人々の娘たちが、水を汲みに出てまいりましょう。

24:14 私が娘に『どうかあなたの水がめを傾けて私に飲ませてください。』と言い、その娘が『お飲みください。私はあなたのらくだにも水を飲ませましょう。』と 言ったなら、その娘こそ、あなたがしもべイサクのために定めておられたのです。このことで私は、あなたが私の主人に恵みを施されたこ とを知ることができますように。」

 

口語訳1955

24:1 アブラハムは年が進んで老人となった。主はすべての事にアブラハムを恵まれた。

24:2 さてアブラハムは所有のすべてを管理させていた家の年長のしもべに言った、「あなたの手をわたしのももの下に入れなさい。

24:3 わたしはあなたに天地の神、主をさして誓わせる。あなたはわたしが今一緒に住んでいるカナンびとのうちから、娘をわたしの子の妻にめとってはならない。

24:4 あなたはわたしの国へ行き、親族の所へ行って、わたしの子イサクのために妻をめとらなければならない」。

24:5 しもべは彼に言った、「もしその女がわたしについてこの地に来ることを好まない時は、わたしはあなたの子をあなたの出身地に連れ帰るべきでしょうか」。

24:6 アブラハムは彼に言った、「わたしの子は決して向こうへ連れ帰ってはならない。

24:7 天の神、主はわたしを父の家、親族の地から導き出してわたしに語り、わたしに誓って、おまえの子孫にこの地を与えると言われた。主は、み使をあなたの前に つかわされるであろう。あなたはあそこからわたしの子に妻をめとらねばならない。

24:8 けれどもその女があなたについて来ることを好まないなら、あなたはこの誓いを解かれる。ただわたしの子を向こうへ連れ帰ってはならない」。

24:9 そこでしもべは手を主人アブラハムのももの下に入れ、この事について彼に誓った。

24:10 しもべは主人のらくだのうちから十頭のらくだを取って出かけた。すなわち主人のさまざまの良い物を携え、立ってアラム・ナハライムにむかい、ナホルの町へ 行った。

24:11 彼はらくだを町の外の、水の井戸のそばに伏させた。時は夕暮で、女たちが水をくみに出る時刻であった。

24:12 彼は言った、「主人アブラハムの神、主よ、どうか、きょう、わたしにしあわせを授け、主人アブラハムに恵みを施してください。

24:13 わたしは泉のそばに立っています。町の人々の娘たちが水をくみに出てきたとき、

24:14 娘に向かって『お願いです、あなたの水がめを傾けてわたしに飲ませてください』と言い、娘が答えて、『お飲みください。あなたのらくだにも飲ませましょ う』と言ったなら、その者こそ、あなたがしもべイサクのために定められた者ということにしてください。わたしはこれによって、あなた がわたしの主人に恵みを施されることを知りましょう」。

 


文 語訳1917
24:1 アブラハム年邁て老たりヱホバ萬の事に於てアブラハムを祝みたまへり
24:2 茲にアブラハム其凡の所有を宰る其家の年邁なる僕に言けるは請ふ爾の手を吾髀の下に置よ
24:3 我爾をして天の神地の神ヱホバを指て誓はしめん即ち汝わが偕に居むカナン人の女の中より吾子に妻を娶るなかれ
24:4 汝わが故國に往き吾親族に到りて吾子イサクのために妻を娶れ
24:5 僕彼に言けるは?女我に從ひて此地に來ることを好まざる事あらん時は我爾の子を彼汝が出來りし地に導き歸るべきか
24:6 アブラハム彼に曰けるは汝愼みて吾子を彼處に携かへるなかれ
24:7 天の神ヱホバ我を導きて吾父の家とわが親族の地を離れしめ我に語り我に誓ひて汝の子孫に此地を與へんと言たまひし者其使を遣して汝に先たしめたまはん汝彼 處より我子に妻を娶るべし
24:8 若女汝に從ひ來る事を好ざる時は汝吾此誓を解るべし唯我子を彼處に携へかへるなかれ
24:9 是に於て僕手を其主人アブラハムの髀の下に置て此事について彼に誓へり
24:10 斯て僕其主人の駱駝の中より十頭の駱駝を取りて出たてり即ち其主人の諸の佳物を手にとりて起てメソポタミアに往きナホルの邑に至り
24:11 其駱駝を邑の外にて井の傍に跪伏しめたり其時は黄昏にて婦女等の水汲にいづる時なりき
24:12 斯して彼言けるは吾主人アブラハムの神ヱホバよ願くは今日我にその者を逢しめわが主人アブラハムに恩惠を施し給へ
24:13 我この水井の傍に立ち邑の人の女等水を汲に出づ
24:14 我童女に向ひて請ふ汝の瓶をかたむけて我に飮しめよと言んに彼答へて飮め我また汝の駱駝にも飮しめんと言ば彼は汝が僕イサクの爲に定め給ひし者なるべし然 れば我汝の吾主人に恩惠を施し給ふを知らん
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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口 語訳 使  7:5

7:5 そこでは、遺産となる ものは何一つ、一歩の幅の土地すらも、与えられなかった。ただ、その地を所領として授けようとの約束を、彼と、そして彼にはまだ子が なかったのに、その子孫とに与えられたのである。

 

口 語訳 ヘブ 1:14

1:14 御使たちはすべて仕える霊であって、救を受け継ぐべき人々に奉仕するため、つかわされたものではないか。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳 ガラ 3:9

3:9 このように、信仰によ る者は、信仰の人アブラハムと共に、祝福を受けるのである。

 

口 語訳 Uコリ6:14-17

6:14 不信者と、つり合わないくびきを共にするな。義と不義となんの係わりがあるか。光とやみとなんの交わりがあるか。

6:15 キリストとベリアルとなんの調和があるか。信仰と不信仰となんの関係があるか。

6:16 神の宮と偶像となんの一致があるか。わたしたちは、生ける神の宮である。神がこう仰せになっている、/「わたしは彼らの間に住み、/ かつ出入りをするであろう。そして、わたしは彼らの神となり、/彼らはわたしの民となるであろう」。

6:17 だから、「彼らの間から出て行き、/彼らと分離せよ、と主は言われる。そして、汚れたものに触れてはならない。触れなければ、わたし はあなたがたを受けいれよう。

 

口 語訳 ヘブ 11:15

11:15 もしその出てきた所のことを考えていたなら、帰る機会はあったであろう。

 

口 語訳 マタ 12:39

12:39 すると、彼らに答えて言われた、「邪悪で不義な時代は、しるしを求める。しかし、預言者ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも与え られないであろう。

 

口 語訳 使  1:26

1:26 それから、ふたりのためにくじを引いたところ、マッテヤに当ったので、この人が十一人の使徒たちに加えられることになった。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 ヘブ 11:14-17

11:14 このように言う人たちは、自分が故郷を探し求めていることを明らかに表しているのです。

11:15 もし出て来た土地のことを思っていたのなら、戻るのに良い機会もあったかもしれません。

11:16 ところが実際は、彼らは更にまさった故郷、すなわち天の故郷を熱望していたのです。だから、神は彼らの神と呼ばれることを恥となさいません。神は、彼らの ために都を準備されていたからです。

11:17 信仰によって、アブラハムは、試練を受けたとき、イサクを献げました。つまり、約束を受けていた者が、独り子を献げようとしたのです。

 

新共同 使  7:5

7:5 そこでは財産を何もお与えになりませんでした、一歩の幅の土地さえも。しかし、そのとき、まだ子供のいなかったアブラハムに対して、『いつかその土地を所 有地として与え、死後には子孫たちに相続させる』と約束なさったのです。

 

新共同 ロマ 4:13

4:13 神はアブラハムやその子孫に世界を受け継がせることを約束されたが、その約束は、律法に基づいてではなく、信仰による義に基づいてなされたのです。

 

新共同 ガラ 3:16

3:16 ところで、アブラハムとその子孫に対して約束が告げられましたが、その際、多くの人を指して「子孫たちとに」とは言われず、一人の人を指して「あなたの子 孫とに」と言われています。この「子孫」とは、キリストのことです。

 

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創世記 24:15−51

家僕、リベカに出会う

 

翻訳比較


聖書協会共同訳2018
創 24:15 僕がまだ語り終わらないうちに、ちょうど、リベカが水がめを肩に載せてやって来た。彼女はアブラハムの兄弟ナホルの妻、ミルカの息子ベトエル の子であった。
創 24:16 娘は極めて美しく、処女で、男を知らなかった。彼女は泉に下りて行き、水がめに水を満たして上がって来た。
創 24:17 そこで僕は彼女に駆け寄り、「どうか、水がめの水を少しばかり飲ませてください」と言った。
創 24:18 すると彼女は、「どうぞお飲みください、ご主人」と言って、素早く水がめを下ろして、手に抱え、彼に飲ませた。
創 24:19 僕に飲ませ終わると、「らくだにも、十分な水を汲んで来てあげましょう」と言って、
創 24:20 素早くかめの水を水槽に空け、水を汲みに井戸に走って行き、すべてのらくだに水を汲んでやった。
創 24:21 僕は、主がこの旅の目的をかなえてくださるかどうかを知ろうと、黙って彼女を見ていた。
創 24:22 らくだが水を飲み終えると、僕は重さ半シェケルの金の鼻輪一つと、重さ十シェケルの金の腕輪二つを取り出して言った。
創 24:23 「あなたはどなたの娘さんですか。教えてください。お父さんの家には私どもが泊めていただける場所はあるでしょうか。」
創 24:24 彼女は、「私は、ミルカがナホルに産んだ息子ベトエルの娘です」と答え、
創 24:25 「私たちのところには、わらも飼い葉もたくさんあります。お泊まりいただける場所もあります」と言った。
創 24:26 すると僕はひざまずき、主にひれ伏して、
創 24:27 言った。「主人アブラハムの神、主はほめたたえられますように。主は、その慈しみとまことを主人から取り去られることはありませんでした。そ して主は、旅路にある私を主人の一族の家へと導かれたのです。」
創 24:28 娘は走って行って、これらのことを母の家の者に告げた。
創 24:29 リベカには兄がいて、その名をラバンと言った。ラバンは町の外の泉のほとりにいる、その人のもとに走って行った。
創 24:30 彼が妹の鼻輪と手の腕輪を見て、また妹リベカが「その人は私にこう言いました」と言うのを聞いて、その人のところに行くと、その人は泉のほと り、らくだのそばに立っていた。
創 24:31 そこでラバンは言った。「お出でください、主に祝福された方。なぜ、外に立っておられるのですか。泊まる所とらくだの場所を用意しました。」
創 24:32 そこで僕は家に入り、らくだの荷を解いた。らくだにはわらと飼い葉が、僕と従者たちには足を洗う水が出された。
創 24:33 それから食事が運ばれて来たが、僕は、「用件をお話しするまでは、いただくわけにはまいりません」と言った。そこでラバンが、「どうぞお話し ください」と言うと、
創 24:34 彼は話し始めた。「私はアブラハムの僕です。
創 24:35 主は主人を大層祝福され、羊と牛、銀と金、男女の奴隷、らくだとろばを恵まれ、主人は豊かになりました。
創 24:36 主人の奥様サラは、年を取ってから主人に男の子を産み、主人はその子に財産のすべてを譲りました。
創 24:37 主人は私に誓わせて言いました。『息子の妻は、私が今住んでいるこの地のカナン人の娘たちの中から迎えてはならない。
創 24:38 私の父の家、私の同族のところに行って、息子のために妻を迎えなさい。』
創 24:39 私が主人に、『もしかすると、その女の人は私に付いて来ないかもしれません』と言いますと、
創 24:40 主人は言いました。『私がその御前に歩んで来た主は、御使いをあなたと一緒に遣わして、あなたの旅の目的をかなえてくださる。それであなたは 息子の妻を、私の同族、私の父の家から迎えることができる。
創 24:41 その時、あなたは私の誓いを解かれる。また私の同族のところに行っても、彼らが娘を出そうとしないなら、あなたはこの誓いを解かれる。』
創 24:42 そこで私は今日、泉にやって来て願いました。『主人アブラハムの神、主よ。私は旅路の半ばにおりますが、この旅の目的をかなえてくださるとい うのであれば、次のようになさってください。
創 24:43 私は今、泉のそばに立っています。水を汲みにやって来たおとめに、水がめの水を少しばかり飲ませてください、と私が願い、
創 24:44 彼女が、お飲みください、らくだにも水を汲んでやりましょう、と答えれば、彼女こそ、主が主人の息子に定められた妻としてください。』
創 24:45 私がまだ心の中で言い終わらないうちに、リベカ様が水がめを肩に載せて出て来て、泉に下りて行き、水を汲みました。私が、『どうか、水を飲ま せてください』と言うと、
創 24:46 彼女は水がめを素早く肩から下ろし、『お飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と言いました。そこで私は水を飲み、らくだにも飲ま せてもらったのです。
創 24:47 そして彼女に、『あなたはどなたの娘さんですか』と尋ねたところ、『ミルカがナホルに産んだ息子ベトエルの娘です』と言いました。私は鼻輪を 彼女の鼻に、腕輪をその手に着けました。
創 24:48 そしてひざまずき、主にひれ伏して、主人アブラハムの神、主をほめたたえました。主は私を正しい道に導かれ、主人の息子に、主人の兄弟の娘を 迎えるようにされたからです。
創 24:49 それで今、あなたがたが、主人に慈しみとまことを示してくださるならば、そうおっしゃってください。そうでなければ、そうでないとおっしゃっ てください。それによって私はどうするか、決めなければなりません。」
創 24:50 ラバンとベトエルは答えた。「これは主から出たことですから、私どもにはその良し悪しを言うことはできません。
創 24:51 ここにリベカがおりますので、連れて行ってください。主が言われたように、ご主人の息子の妻にしてください。」
フラ ンシスコ会訳2013
015
彼がまだ言い終わらないうちに、見よ、リベカが水 瓶を肩に載せてやって来た。彼女はアブラハムの兄弟ナホルと妻ミルカの息子ベトエルの娘であった。

016その若い娘は姿がとても美しく処女で、男を知らな かった。彼女は泉に下りて行き、水瓶を満たして上がって来た。

017その時、僕はリベカに向かって駆け寄り、「どうか あなたの水瓶の水を一口飲ませてください」と言った。

018彼女は、「どうぞ、お飲みください」と答え、手早 く自分の手に水瓶を下ろして、彼に飲ませた。

019彼が飲み終わると彼女は、「あなたのらくだにも、 飲み終わるまで、水をくんであげましょう」と言い、

020急いで水瓶の水を水ぶねにあけると、また水をくみ に井戸に走っていき、すべてのらくだのために水をくんだ。

021僕は、主が自分の旅の目的を果たさせてくださった かどうかを知ろうとして、黙って彼女を見つめていた。

022らくだが水を飲み終わると、彼は重さ一ベカの金の 鼻輪一つと、重さ十シェケルの金の腕輪二つを取り出し、

023彼女に尋ねた、「あなたはどなたの娘さんですか。 どうか教えてください。あなたの父上の家には、わたしたちが泊めていただける場所があるでしょうか」。

024彼女は、「わたしはナホルとミルカの子ベトエルの 娘です」と答え、

025さらに言った、「わたしたちの所には、藁も餌もた くさんあります。また、お泊めする場所もあります」。

026その人は身をかがめて主を礼拝して言った、

027「わたしの主人アブラハムの神、主は賛美されます ように。主はわたしの主人に対する慈しみとまことを捨て去らず、わたしを主人の兄弟の家へ導いてくださいました」。

028その娘は走っていき、母の家の者にこれらのことを 告げた。

029リベカにはラバンという兄がいた。ラバンは泉のそ ばにいるその人のもとに走っていった。

030ラバンは妹がつけている鼻輪と腕輪を見、また、 「あの人はわたしにこのように言いました」という妹リベカの言葉を聞いたからである。彼が行ってみると、その人は泉の傍らでらく だのそばに立っていた。

031ラバンは言った、「主に祝福された方、おいでくだ さい。なぜ外に立っておられるのですか。わたしは部屋と、らくだのために場所を用意しました」。

032それでその人は家に入った。ラバンはらくだの荷を 解き、藁と餌を与え、その人と供の者たちには足を洗う水が運ばれた。

033それからその人の前に食べ物が出されたが、その人 は言った、「わたしはわたしの用件をお話しするまでは、いただけません」。ラバンは言った、「ではお話しください」。

034そこで彼は言った、「わたしはアブラハムの僕で す。

035主がわたしの主人を大層祝福され、彼は豊かになっ ています。主は彼に、羊、牛、銀、金、男女の奴隷、らくだ、ろばをくださいました。

036主人の妻サラは、年をとってから主人の息子を産 み、主人は全財産をその息子に譲りました。

037主人はわたしに誓わせて言いました、『お前はわた しが住んでいる地のカナン人の娘の中から、わたしの息子の妻を選んではならない。

038お前は必ずわたしの父の家、わたしの親族の所に 行って、わたしの息子の妻を選ばなければならない』。

039わたしが『その娘はわたしについて来ないかもしれ ません』と言うと、彼は答えました、

040『わたしがその前を歩んできた主が、み使いをお前 とともに遣わして、お前の旅の目的を果たさせてくださる。お前はわたしの親族、わたしの父の家から、わたしの息子の妻を選ぶの だ。

041その時、お前はわたしに対する誓いから解かれる。 またお前がわたしの親族の所に行っても、もし彼らがお前にその娘を渡さない場合には、お前は、わたしに対する誓いから解かれ る』。

042そこでわたしは今日、泉の所に来て、言いました、 『わたしの主人アブラハムの神、主よ、もしあなたがわたしの旅の目的を果たさせてくださるのであれば、

043わたしが泉のそばに立っていて、水くみに出てきた おとめに、〈水瓶の水を少し飲ませてください〉と言ったとき、

044そのおとめが〈お飲みください。あなたのらくだに も水をくんであげましょう〉と答えたなら、そのおとめこそ、主がわたしの主人の息子のために定められた妻でありますように』と。

045わたしがまだ心の中で言い終わらないうちに、リベ カさまが水瓶を肩に出てきて、泉に下りて行き、水をくみました。そこでわたしが、『どうか水を飲ませてください』と言いますと、

046彼女は手早く水瓶を下ろして、『お飲みください。 わたしはあなたのらくだにも水を飲ませてあげましょう』と言いました。わたしは飲み、リベカさまはらくだにも飲ませてくれまし た。

047それでわたしは、『あなたはどなたの娘さんです か』と尋ねますと、彼女は、『わたしはナホルとミルカの子ベトエルの娘です』と答えたのです。そこでわたしはリベカさまの鼻に鼻 輪を、腕に腕輪を着けて差し上げました。

048そしてわたしは身をかがめ主を礼拝し、わたしの主 人アブラハムの神、主をたたえました。主人のご兄弟のご息女を主人の息子に迎えるために、わたしを正しい道に導いてくださったか らです。

049さあ、もしあなた方がわたしの主人に慈しみとまこ とを示すおつもりなら、そうおっしゃってください。もしそうでなければ、そうでないとおっしゃってください。わたしは右にするか 左にするか、決めなければなりません」。

050ラバンとベトエルは答えて言った、「これは主から 出たことですから、わたしたちはあなたに、善し悪しを言うことはできません。

051ご覧ください。リベカはあなたの前にいます。連れ ていって、主が仰せになったとおり、あなたのご主人のご子息の妻にしてください」。


 

新共同訳1987

24:15 僕がまだ祈り終わらないうちに、見よ、リベカが水がめを肩に載せてやって来た。彼女は、アブラハムの兄弟ナホルとその妻ミルカの息子ベトエルの娘で、

24:16 際立って美しく、男を知らない処女であった。彼女が泉に下りて行き、水がめに水を満たして上がって来ると、

24:17 僕は駆け寄り、彼女に向かい合って語りかけた。「水がめの水を少し飲ませてください。」

24:18 すると彼女は、「どうぞ、お飲みください」と答え、すぐに水がめを下ろして手に抱え、彼に飲ませた。

24:19 彼が飲み終わると、彼女は、「らくだにも水をくんで来て、たっぷり飲ませてあげましょう」と言いながら、

24:20 すぐにかめの水を水槽に空け、また水をくみに井戸に走って行った。こうして、彼女はすべてのらくだに水をくんでやった。

24:21 その間、僕は主がこの旅の目的をかなえてくださるかどうかを知ろうとして、黙って彼女を見つめていた。

24:22 らくだが水を飲み終わると、彼は重さ一ベカの金の鼻輪一つと十シェケルの金の腕輪二つを取り出しながら、

24:23 「あなたは、どなたの娘さんですか。教えてください。お父さまの家にはわたしどもが泊めていただける場所があるでしょうか」と尋ねた。

24:24 すると彼女は、「わたしは、ナホルとその妻ミルカの子ベトエルの娘です」と答え、

24:25 更に続けて、「わたしどもの所にはわらも餌もたくさんあります。お泊まりになる場所もございます」と言った。

24:26 彼はひざまずいて主を伏し拝み、

24:27 「主人アブラハムの神、主はたたえられますように。主の慈しみとまことはわたしの主人を離れず、主はわたしの旅路を導き、主人の一族の家にたどりつかせて くださいました」と祈った。

24:28 娘は走って行き、母の家の者に出来事を告げた。

24:29 リベカにはラバンという兄がいたが、ラバンはすぐに町の外れの泉の傍らにいるその人のところへ走った。

24:30 妹が着けている鼻輪と腕輪を見、妹リベカが、「その人がこう言いました」と話しているのを聞いたためである。彼が行ってみると、確かに泉のほとりのらくだ のそばにその人が立っていた。

24:31 そこで、ラバンは言った。「おいでください。主に祝福されたお方。なぜ、町の外に立っておられるのですか。わたしが、お泊まりになる部屋もらくだの休む場 所も整えました。」

24:32 その人は家に来て、らくだの鞍をはずした。らくだにはわらと餌が与えられ、その人と従者たちには足を洗う水が運ばれた。

24:33 やがて食事が前に並べられたが、その人は言った。「用件をお話しするまでは、食事をいただくわけにはまいりません。」「お話しください」とラバンが答える と、

24:34 その人は語り始めた。「わたしはアブラハムの僕でございます。

24:35 主がわたしの主人を大層祝福され、羊や牛の群れ、金銀、男女の奴隷、らくだやろばなどをお与えになったので、主人は裕福になりました。

24:36 奥様のサラは、年をとっていましたのに、わたしの主人との間に男の子を産みました。その子にわたしの主人は全財産をお譲りになったのです。

24:37 主人はわたしに誓いを立てさせ、『あなたはわたしの息子の嫁を、わたしが今住んでいるカナンの土地の娘から選び取るな。

24:38 わたしの父の家、わたしの親族のところへ行って、息子の嫁を連れて来るように』と命じました。

24:39 わたしが主人に、『もしかすると、相手の女がわたしに従って来たくないと言うかもしれません』と申しますと、

24:40 主人は、『わたしは今まで主の導きに従って歩んできた。主は御使いを遣わしてお前に伴わせ、旅の目的をかなえてくださる。お前は、わたしの親族、父の家か ら息子のために嫁を連れて来ることができよう。

24:41 そのとき初めて、お前はわたしに対する誓いを解かれる。またもし、わたしの親族のところに行っても、娘をもらえない場合には、お前はこの誓いを解かれる』 と言いました。

24:42 こういうわけで、わたしは、今日、泉の傍らにやって来て、祈っておりました。『主人アブラハムの神、主よ。わたしがたどってきたこの旅の目的を、もしあな たが本当にかなえてくださるおつもりなら、

24:43 わたしは今、御覧のように、泉の傍らに立っていますから、どうか、おとめが水をくみにやって来るようになさってください。彼女に、あなたの水がめの水を少 し飲ませてください、と頼んでみます。

24:44 どうぞお飲みください、らくだにも水をくんであげましょう、と彼女が答えましたなら、その娘こそ、主が主人の息子のためにお決めになった方であるといたし ます。』

24:45 わたしがまだ心に言い終わらないうちに、リベカさまが水がめを肩に載せて来られたではありませんか。そして、泉に下りて行き、水をおくみになりました。わ たしが、『どうか、水を飲ませてください』と頼みますと、

24:46 リベカさまはすぐに水がめを肩から下ろして、『どうぞお飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えてくださいました。わたしも飲み、らくだも 飲ませていただいたのです。

24:47 『あなたは、どなたの娘さんですか』とお尋ねしたところ、『ナホルとミルカの子ベトエルの娘です』と答えられましたので、わたしは鼻輪を鼻に、腕輪を腕に 着けて差し上げたのです。

24:48 わたしはひざまずいて主を伏し拝み、主人アブラハムの神、主をほめたたえました。主は、主人の子息のために、ほかならぬ主人の一族のお嬢さまを迎えること ができるように、わたしの旅路をまことをもって導いてくださいました。

24:49 あなたがたが、今、わたしの主人に慈しみとまことを示してくださるおつもりならば、そうおっしゃってください。そうでなければ、そうとおっしゃってくださ い。それによって、わたしは進退を決めたいと存じます。」

24:50 ラバンとベトエルは答えた。「このことは主の御意志ですから、わたしどもが善し悪しを申すことはできません。

24:51 リベカはここにおります。どうぞお連れください。主がお決めになったとおり、御主人の御子息の妻になさってください。」

 

新改訳1970

24:15 こうして彼がまだ言い終わらないうちに、見よ、リベカが水がめを肩に載せて出て来た。リベカはアブラハムの兄弟ナホルの妻ミルカの子ベトエルの娘であっ た。

24:16 この娘は非常に美しく、処女で、男が触れたことがなかった。彼女は泉に降りて行き、水がめに水を満たし、そして上がって来た。

24:17 しもべは彼女に会いに走って行き、そして言った。「どうか、あなたの水がめから、少し水を飲ませてください。」

24:18 すると彼女は、「どうぞ、お飲みください。だんなさま。」と言って、すばやく、その手に水がめを取り降ろし、彼に飲ませた。

24:19 彼に水を飲ませ終わると、彼女は、「あなたのらくだのためにも、それが飲み終わるまで、水を汲んで差し上げましょう。」と言った。

24:20 彼女は急いで水がめの水を水ぶねにあけ、水を汲むためにまた井戸のところまで走って行き、その全部のらくだのために水を汲んだ。

24:21 この人は、主が自分の旅を成功させてくださったかどうかを知ろうと、黙って彼女を見つめていた。

24:22 らくだが水を飲み終わったとき、その人は、重さ一ベカの金の飾り輪と、彼女の腕のために、重さ十シェケルの二つの金の腕輪を取り、

24:23 尋ねた。「あなたは、どなたの娘さんですか。どうか私に言ってください。あなたの父上の家には、私どもが泊めていただく場所があるでしょうか。」

24:24 彼女が答えた。「私はナホルの妻ミルカの子ベトエルの娘です。」

24:25 そして言った。「私たちのところには、わらも、飼料もたくさんあります。それにまたお泊まりになる場所もあります。」

24:26 そこでその人は、ひざまずき、主を礼拝して、

24:27 言った。「私の主人アブラハムの神、主がほめたたえられますように。主は私の主人に対する恵みとまこととをお捨てにならなかった。主はこの私をも途中つつ がなく、私の主人の兄弟の家に導かれた。」

24:28 その娘は走って行って、自分の母の家の者に、これらのことを告げた。

24:29 リベカにはひとりの兄があって、その名をラバンと言った。ラバンは外へ出て泉のところにいるその人のもとへ走って行った。

24:30 彼は鼻の飾り輪と妹の腕にある腕輪を見、また、「あの人がこう私に言われました。」と言った妹リベカのことばを聞くとすぐ、その人のところに行った。する と見よ。その人は泉のほとり、らくだのそばに立っていた。

24:31 そこで彼は言った。「どうぞおいでください。主に祝福された方。どうして外に立っておられるのですか。私は家と、らくだのための場所を用意しておりま す。」

24:32 それでその人は家の中にはいった。らくだの荷は解かれ、らくだにはわらと飼料が与えられ、その人の足と、その従者たちの足を洗う水も与えられた。

24:33 それから、その人の前に食事が出されたが、その人は言った。「私の用向きを話すまでは食事をいただきません。」「お話しください。」と言われて、

24:34 その人は言った。「私はアブラハムのしもべです。

24:35 主は私の主人を大いに祝福されましたので、主人は富んでおります。主は羊や牛、銀や金、男女の奴隷、らくだやろばをお与えになりました。

24:36 私の主人の妻サラは、年をとってから、ひとりの男の子を主人に産み、主人はこの子に自分の全財産を譲っておられます。

24:37 私の主人は私に誓わせて、こう申しました。『私が住んでいるこの土地のカナン人の娘を私の息子の妻にめとってはならない。

24:38 あなたは私の父の家、私の親族のところへ行って、私の息子のために妻を迎えなくてはならない。』

24:39 そこで私は主人に申しました。『もしかすると、その女の人は私について来ないかもしれません。』

24:40 すると主人は答えました。『私は主の前を歩んできた。その主が御使いをあなたといっしょに遣わし、あなたの旅を成功させてくださる。あなたは、私の親族、 私の父の家族から、私の息子のために妻を迎えなければならない。

24:41 次のようなときは、あなたは私の誓いから解かれる。あなたが私の親族のところに行き、もしも彼らがあなたに娘を与えない場合、そのとき、あなたは私の誓い から解かれる。』

24:42 きょう、私は泉のところに来て申しました。『私の主人アブラハムの神、主よ。私がここまで来た旅を、もしあなたが成功させてくださるのなら、

24:43 ご覧ください。私は泉のほとりに立っています。おとめが水を汲みに出て来たなら、私は、あなたの水がめから少し水を飲ませてください、と言います。

24:44 その人が私に、「どうぞお飲みください。私はあなたのらくだにも水を汲んであげましょう。」と言ったなら、その人こそ、主が私の主人の息子のために定めら れた妻でありますように。』

24:45 私が心の中で話し終わらないうちに、どうです、リベカさんが水がめを肩に載せて出て来て、泉のところに降りて行き、水を汲みました。それで私が『どうか水 を飲ませてください。』と言うと、

24:46 急いで水がめを降ろし、『お飲みください。あなたのらくだにも水を飲ませましょう。』と言われたので、私は飲みました。らくだにも水を飲ませてくださいま した。

24:47 私が尋ねて、『あなたはどなたの娘さんですか。』と言いますと、『ミルカがナホルに産んだ子ベトエルの娘です。』と答えられました。そこで私は彼女の鼻に 飾り輪をつけ、彼女の腕に腕輪をはめました。

24:48 そうして私はひざまずき、主を礼拝し、私の主人アブラハムの神、主を賛美しました。主は私の主人の兄弟の娘を、主人の息子にめとるために、私を正しい道に 導いてくださったのです。

24:49 それで今、あなたがたが私の主人に、恵みとまこととを施してくださるのなら、私にそう言ってください。そうでなければ、そうでないと私に言ってください。 それによって、私は右か左に向かうことになるでしょう。」

24:50 するとラバンとベトエルは答えて言った。「このことは主から出たことですから、私たちはあなたによしあしを言うことはできません。

24:51 ご覧ください。リベカはあなたの前にいます。どうか連れて行ってください。主が仰せられたとおり、あなたの主人のご子息の妻となりますように。」

 

口語訳1955

24:15 彼がまだ言い終らないうちに、アブラハムの兄弟ナホルの妻ミルカの子ベトエルの娘リベカが、水がめを肩に載せて出てきた。

24:16 その娘は非常に美しく、男を知らぬ処女であった。彼女が泉に降りて、水がめを満たし、上がってきた時、

24:17 しもべは走り寄って、彼女に会って言った、「お願いです。あなたの水がめの水を少し飲ませてください」。

24:18 すると彼女は「わが主よ、お飲みください」と言って、急いで水がめを自分の手に取りおろして彼に飲ませた。

24:19 飲ませ終って、彼女は言った、「あなたのらくだもみな飲み終るまで、わたしは水をくみましょう」。

24:20 彼女は急いでかめの水を水ぶねにあけ、再び水をくみに井戸に走って行って、すべてのらくだのために水をくんだ。

24:21 その間その人は主が彼の旅の祝福されるか、どうかを知ろうと、黙って彼女を見つめていた。

24:22 らくだが飲み終ったとき、その人は重さ半シケルの金の鼻輪一つと、重さ十シケルの金の腕輪二つを取って、

24:23 言った、「あなたはだれの娘か、わたしに話してください。あなたの父の家にわたしどもの泊まる場所がありましょうか」。

24:24 彼女は彼に言った、「わたしはナホルの妻ミルカの子ベトエルの娘です」。

24:25 また彼に言った、「わたしどもには、わらも、飼葉もたくさんあります。また泊まる場所もあります」。

24:26 その人は頭を下げ、主を拝して、

24:27 言った、「主人アブラハムの神、主はほむべきかな。主はわたしの主人にいつくしみと、まこととを惜しまれなかった。そして主は旅にあるわたしを主人の兄弟 の家に導かれた」。

24:28 娘は走って行って、母の家のものにこれらの事を告げた。

24:29 リベカにひとりの兄があって、名をラバンといった。ラバンは泉のそばにいるその人の所へ走って行った。

24:30 彼は鼻輪と妹の手にある腕輪とを見、また妹リベカが「その人はわたしにこう言った」というのを聞いて、その人の所へ行ってみると、その人は泉のほとりで、 らくだのそばに立っていた。

24:31 そこでその人に言った、「主に祝福された人よ、おはいりください。なぜ外に立っておられますか。わたしは家を準備し、らくだのためにも場所を準備しておき ました」。

24:32 その人は家にはいった。ラバンはらくだの荷を解いて、わらと飼葉をらくだに与え、また水を与えてその人の足と、その従者たちの足を洗わせた。

24:33 そして彼の前に食物を供えたが、彼は言った、「わたしは用向きを話すまでは食べません」。ラバンは言った、「お話しください」。

24:34 そこで彼は言った、「わたしはアブラハムのしもべです。

24:35 主はわたしの主人を大いに祝福して、大いなる者とされました。主はまた彼に羊、牛、銀、金、男女の奴隷、らくだ、ろばを与えられました。

24:36 主人の妻サラは年老いてから、主人に男の子を産みました。主人はその所有を皆これに与えました。

24:37 ところで主人はわたしに誓わせて言いました、『わたしの住んでいる地のカナンびとの娘を、わたしの子の妻にめとってはならない。

24:38 おまえはわたしの父の家、親族の所へ行って、わたしの子に妻をめとらなければならない』。

24:39 わたしは主人に言いました、『もしその女がわたしについてこない時はどういたしましょうか』。

24:40 主人はわたしに言いました、『わたしの仕えている主は、み使をおまえと一緒につかわして、おまえの旅にさいわいを与えられるであろう。おまえはわたしの親 族、わたしの父の家からわたしの子に妻をめとらなければならない。

24:41 そのとき、おまえはわたしにした誓いから解かれるであろう。またおまえがわたしの親族に行く時、彼らがおまえにその娘を与えないなら、おまえはわたしにし た誓いから解かれるであろう』。

24:42 わたしはきょう、泉のところにきて言いました、『主人アブラハムの神、主よ、どうか今わたしのゆく道にさいわいを与えてください。

24:43 わたしはこの泉のそばに立っていますが、水をくみに出てくる娘に向かって、「お願いです。あなたの水がめの水を少し飲ませてください」と言い、

24:44 「お飲みください。あなたのらくだのためにも、くみましょう」とわたしに言うなら、その娘こそ、主がわたしの主人の子のために定められた女ということにし てください』。

24:45 わたしが心のうちでそう言い終らないうちに、リベカが水がめを肩に載せて出てきて、水をくみに泉に降りたので、わたしは『お願いです、飲ませてください』 と言いますと、

24:46 彼女は急いで水がめを肩からおろし、『お飲みください。わたしはあなたのらくだにも飲ませましょう』と言いました。それでわたしは飲みましたが、彼女はら くだにも飲ませました。

24:47 わたしは彼女に尋ねて、『あなたはだれの娘ですか』と言いますと、『ナホルとその妻ミルカの子ベトエルの娘です』と答えました。そこでわたしは彼女の鼻に 鼻輪をつけ、手に腕輪をつけました。

24:48 そしてわたしは頭をさげて主を拝し、主人アブラハムの神、主をほめたたえました。主は主人の兄弟の娘を子にめとらせようと、わたしを正しい道に導かれたか らです。

24:49 あなたがたが、もしわたしの主人にいつくしみと、まことを尽そうと思われるなら、そうとわたしにお話しください。そうでなければ、そうでないとお話しくだ さい。それによってわたしは右か左に決めましょう」。

24:50 ラバンとベトエルは答えて言った、「この事は主から出たことですから、わたしどもはあなたによしあしを言うことができません。

24:51 リベカがここにおりますから連れて行って、主が言われたように、あなたの主人の子の妻にしてください」。

 


文 語訳1917
24:15 彼語ふことを終るまへに視よリベカ瓶を肩にのせて出きたる彼はアブラハムの兄弟ナホルの妻ミルカの子ベトエルに生れたる者なり
24:16 其童女は觀に甚だ美しく且處女にして未だ人に適しことあらず彼井に下り其瓶に水を盈て上りしかば
24:17 僕はせゆきて之にあひ請ふ我をして汝の瓶より少許の水を飮しめよといひけるに
24:18 彼主よ飮たまへといひて乃ち急ぎ其瓶を手におろして之にのましめたりしが
24:19 飮せをはりて言ふ汝の駱駝のためにも其飮をはるまで水を汲て飽しめん
24:20 急ぎて其瓶を水鉢にあけ又汲んとて井にはせゆき其諸の駱駝のために汲みたり
24:21 其人之を見つめヱホバが其途に幸福をくだしたまふや否やをしらんとして默し居たり
24:22 茲に駱駝飮をはりしかば其人重半シケルの金の鼻環一箇と重十シケルの金の手釧二箇をとりて
24:23 言けるは汝は誰の女なるや請ふ我に告よ汝の父の家に我等が宿る隙地ありや
24:24 女彼に曰けるは我はミルカがナホルに生みたる子ベトエルの女なり
24:25 又彼にいひけるは家には藁も飼草も多くあり且宿る隙地もあり
24:26 是に於て其人伏てヱホバを拜み
24:27 言けるは吾主人アブラハムの神ヱホバは讃美べきかなわが主人に慈惠と眞實とを缺きたまはず我途にありしにヱホバ我を吾主人の兄弟の家にみちびきたまへり
24:28 茲に童女走行て其母の家に此等の事を告たり
24:29 リベカに一人の兄あり其名をラバンといふラバンはせいで井にゆきて其人の許につく
24:30 すなはち彼鼻環および其妹の手の手釧を見又其妹リベカが其人斯我に語りといふを聞て其人の所に到り見るに井の側らにて駱駝の傍にたちゐたれば
24:31 之に言けるは汝ヱホバに祝るる者よ請ふ入れ奚ぞ外にたつや我家を備へ且駱駝のために所をそなへたり
24:32 是に於て其人家にいりぬラバン乃ち其駱駝の負を釋き藁と飼草を駱駝にあたへ又水をあたへて其人の足と其從者の足をあらはしめ
24:33 斯して彼の前に食をそなへたるに彼言ふ我はわが事をのぶるまでは食はじとラバン語れといひければ
24:34 彼言ふわれはアブラハムの僕なり
24:35 ヱホバ大にわが主人をめぐみたまひて大なる者とならしめ又羊牛金銀僕婢駱駝驢馬をこれにたまへり
24:36 わが主人の妻サラ年老てのちわが主人に男子をうみければ主人其所有を悉く之に與ふ
24:37 わが主人我を誓せて言ふ吾すめるカナンの地の人の女子の中よりわが子に妻を娶るなかれ
24:38 汝わが父の家にゆきわが親族にいたりわが子のために妻をめとれと
24:39 我わが主人にいひけるは?女我にしたがひて來ずば如何
24:40 彼我にいひけるは吾事ふるところのヱホバ其使者を汝とともに遣はして汝の途に幸福を降したまはん爾わが親族わが父の家より吾子に妻をめとるべし
24:41 汝わが親族に至れる時はわが誓を解さるべし若彼等汝にあたへずば汝はわが誓をゆるさるべしと
24:42 我今日井に至りて謂けらくわが主人アブラハムの神ヱホバねがはくはわがゆく途に幸福を降したまへ
24:43 我はこの井水の傍に立つ水を汲にいづる處女あらん時我彼にむかひて請ふ汝の瓶より少許の水を我にのましめよと言んに
24:44 若我に答へて汝飮め我亦汝の駱駝のためにも汲んと言ば是ヱホバがわが主人の子のために定たまひし女なるべし
24:45 我心の中に語ふことを終るまへにリベカ其瓶を肩にのせて出來り井にくだりて水を汲みたるにより我彼に請ふ我にのましめよと言ければ
24:46 彼急ぎ其瓶を肩よりおろしていひけるは飮めまた汝の駱駝にものましめんと是に於て我飮しが彼また駱駝にものましめたり
24:47 我彼に問て汝は誰の女なるやといひければミルカがナホルに生たる子ベトエルの女なりといふ是に於て我其鼻に環をつけ其手に手釧をつけたり
24:48 而して我伏てヱホバを拜み吾主人アブラハムの神ヱホバを頌美たりヱホバ我を正き途に導きてわが主人の兄弟の女を其子のために娶しめんとしたまへばなり
24:49 されば汝等若わが主人にむかひて慈惠と眞誠をもて事をなさんと思はば我に告よ然ざるも亦我に告よ然ば我右か左におもむくをえん
24:50 ラバンとベトエル答て言けるは此事はヱホバより出づ我等汝に善惡を言ふあたはず
24:51 視よリベカ汝の前にをる携へてゆき彼をしてヱホバの言たまひし如く汝の主人の子の妻とならしめよ
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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口 語訳 Tペテ3:8

3:8 最後に言う。あなたが たは皆、心をひとつにし、同情し合い、兄弟愛をもち、あわれみ深くあり、謙虚でありなさい。

 

口 語訳 ヨハ 4:34

4:34 イエスは彼らに言われた、「わたしの食物というのは、わたしをつかわされたかたのみこころを行い、そのみわざをなし遂げることであ る。

 

口 語訳 エペ 6:5-7

6:5 僕たる者よ。キリストに従うように、恐れおののきつつ、真心をこめて、肉による主人に従いなさい。

6:6 人にへつらおうとして目先だけの勤めをするのでなく、キリストの僕として心から神の御旨を行い、

6:7 人にではなく主に仕えるように、快く仕えなさい。

 

口 語訳 マタ 21:42

21:42 イエスは彼らに言われた、「あなたがたは、聖書でまだ読んだことがないのか、『家造りらの捨てた石が/隅のかしら石になった。これは 主がなされたことで、わたしたちの目には不思議に見える』。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳 ルカ 1:68

1:68 「主なるイスラエルの 神は、ほむべきかな。神はその民を顧みてこれをあがない、

 

口 語訳 ヨハ 13:5

13:5 それから水をたらいに入れて、弟子たちの足を洗い、腰に巻いた手ぬぐいでふき始められた。

 

口 語訳 ヨハ 13:13-15

13:13 あなたがたはわたしを教師、また主と呼んでいる。そう言うのは正しい。わたしはそのとおりである。

13:14 しかし、主であり、また教師であるわたしが、あなたがたの足を洗ったからには、あなたがたもまた、互に足を洗い合うべきである。

13:15 わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするように、わたしは手本を示したのだ。

 

口 語訳 マコ 12:11

12:11 これは主がなされたことで、わたしたちの目には不思議に見える』」。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 ルカ 1:68

1:68 「ほめたたえよ、イスラエルの神である主を。主はその民を訪れて解放し、

 

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創世記 24:52−67

家僕、リベカを連れ帰る

 

翻訳比較

聖書協会共同訳2018

創 24:52 この言葉を聞いて、アブラハムの僕は主にひれ伏した。
創 24:53 そして僕は銀や金の品々や衣服を取り出してリベカに贈り、高価な品物を兄と母に贈った。
創 24:54 それから僕と従者たちは食べたり飲んだりして、そこで一夜を過ごした。次の朝、彼らが起きたとき、僕が、「主人のもとに帰らせてください」と 申し出ると、
創 24:55 兄と母は、「娘はあと十日ほど私たちのもとにとどめ、それから行かせるようにしたいのです」と言った。
創 24:56 しかし僕は言った。「この旅の目的をかなえてくださったのは主なのですから、私を引き止めないでください。私を送り出して、主人のもとに行か せてください。」
創 24:57 そこで彼らは、「娘を呼んで直接聞いてみましょう」と返事をし、
創 24:58 リベカを呼んで、「この人と一緒に行くか」と尋ねた。すると、彼女が「行きます」と答えたので、
創 24:59 彼らは、妹のリベカとその乳母、アブラハムの僕とその従者たちを送り出すことにし、
創 24:60 リベカを祝福して言った。/「妹よ、あなたから幾千万の民が出るように。/あなたの子孫は敵の門を勝ち取るように。」
創 24:61 リベカと侍女たちは立ち上がってらくだに乗り、僕に付いて行った。こうして僕はリベカを連れて行った。
創 24:62 さて、ネゲブの地に住んでいたイサクは、ベエル・ラハイ・ロイから戻って来たところであった。
創 24:63 イサクは夕暮れ近く、野原を散歩していたが、ふと目を上げると、らくだがやって来るのが見えた。
創 24:64 リベカもまた目を上げて、イサクを見た。彼女はらくだから下り、
創 24:65 僕に言った。「野を歩いて、私たちに会いにやって来るあの男の人は誰ですか。」僕が、「あの方は私の主人です」と答えると、彼女はベールを取 り出してかぶった。
創 24:66 僕は、自分がしてきたことをすべてイサクに話した。
創 24:67 イサクは、母サラの天幕に彼女を入れた。彼はリベカをめとり、妻となった彼女を愛した。こうしてイサクは、母の死後、慰めを得た。

フランシ スコ会訳2013
052
アブラハムの僕は彼らの言葉を聞き、地に伏して主 を礼拝した。

053僕は銀や金の装身具や衣装を取り出してリベカに与 え、その兄と母にも高価な品々を贈った。

054僕とその供の者たちは飲み食いして、そこに泊まっ た。あくる朝、みなが起きたとき、僕は言った、「わたしの主人の所に帰らせてください」。

055リベカの兄と母は答えた、「娘はもうしばらく、少 なくとも十日ほど、わたしたちのもとに置いて、それから行かせましょう」。

056しかし、僕は彼らに言った、「主がわたしに旅の目 的を果たさせてくださったのですから、わたしを引き留めないで、主人の所に帰らせてください」。

057そこで彼らは、「娘を呼んで直接聞いてみましょ う」と言って、

058リベカを呼び、「お前はこの方とともに行きます か」と尋ねた。するとリベカは、「行きます」と答えた。

059そこで彼らは妹リベカとその乳母をアブラハムの僕 とその供の者たちとともに旅立たせた。

060彼らはリベカを祝福して言った、

「われらの妹よ、お前はいく千万の母となれ、

お前の子孫は敵の門を勝ち取るように」。

061リベカと侍女たちは、らくだに乗ってその人につい て行った。僕はリベカを連れて出発した。

062イサクはベエル・ラハイ・ロイの荒れ野から帰って きていた。彼はネゲブ地方に住んでいた。

063日が暮れるころ、イサクは野に散歩しに出かけた が、目を上げて見ると、らくだが近づいてくるのが見えた。

064リベカも目を上げて、イサクを見た。彼女はらくだ から降りて、

065僕に尋ねた、「野原を歩いて、わたしたちの方に来 るあの方は誰ですか」。僕は、「あれはわたしの主人です」と答えた。そこでリベカはベールを取ってかぶった。

066僕は自分のしてきたことをすべて、イサクに語っ た。

067イサクはリベカを天幕に導き入れ、リベカを迎えて 妻とした。イサクはリベカを愛して、母の死後も慰めを得た。


 

新共同訳1987

24:52 アブラハムの僕はこの言葉を聞くと、地に伏して主を拝した。

24:53 そして、金銀の装身具や衣装を取り出してリベカに贈り、その兄と母にも高価な品物を贈った。

24:54 僕と従者たちは酒食のもてなしを受け、そこに泊まった。次の朝、皆が起きたとき、僕が、「主人のところへ帰らせてください」と言うと、

24:55 リベカの兄と母は、「娘をもうしばらく、十日ほど、わたしたちの手もとに置いて、それから行かせるようにしたいのです」と頼んだ。

24:56 しかし僕は言った。「わたしを、お引き止めにならないでください。この旅の目的をかなえさせてくださったのは主なのですから。わたしを帰らせてください。 主人のところへ参ります。」

24:57 「娘を呼んで、その口から聞いてみましょう」と彼らは言い、

24:58 リベカを呼んで、「お前はこの人と一緒に行きますか」と尋ねた。「はい、参ります」と彼女は答えた。

24:59 彼らは妹であるリベカとその乳母、アブラハムの僕とその従者たちを一緒に出立させることにし、

24:60 リベカを祝福して言った。「わたしたちの妹よ/あなたが幾千万の民となるように。あなたの子孫が敵の門を勝ち取るように。」

24:61 リベカは、侍女たちと共に立ち上がり、らくだに乗り、その人の後ろに従った。僕はリベカを連れて行った。

24:62 イサクはネゲブ地方に住んでいた。そのころ、ベエル・ラハイ・ロイから帰ったところであった。

24:63 夕方暗くなるころ、野原を散策していた。目を上げて眺めると、らくだがやって来るのが見えた。

24:64 リベカも目を上げて眺め、イサクを見た。リベカはらくだから下り、

24:65 「野原を歩いて、わたしたちを迎えに来るあの人は誰ですか」と僕に尋ねた。「あの方がわたしの主人です」と僕が答えると、リベカはベールを取り出してか ぶった。

24:66 僕は、自分が成し遂げたことをすべてイサクに報告した。

24:67 イサクは、母サラの天幕に彼女を案内した。彼はリベカを迎えて妻とした。イサクは、リベカを愛して、亡くなった母に代わる慰めを得た。

 

新改訳1970

24:52 アブラハムのしもべは、彼らのことばを聞くやいなや、地にひれ伏して主を礼拝した。

24:53 そうして、このしもべは、銀や金の品物や衣装を取り出してリベカに与えた。また、彼女の兄や母にも貴重な品々を贈った。

24:54 それから、このしもべと、その従者たちとは飲み食いして、そこに泊まった。朝になって、彼らが起きると、そのしもべは「私の主人のところへ帰してくださ い。」と言った。

24:55 すると彼女の兄と母は、「娘をしばらく、十日間ほど、私たちといっしょにとどめておき、それから後、行かせたいのですが。」と言った。

24:56 しもべは彼らに、「私が遅れないようにしてください。主が私の旅を成功させてくださったのですから。私が主人のところへ行けるように私を帰らせてくださ い。」と言った。

24:57 彼らは答えた。「娘を呼び寄せて、娘の言うことを聞いてみましょう。」

24:58 それで彼らはリベカを呼び寄せて、「この人といっしょに行くか。」と尋ねた。すると彼女は、「はい。まいります。」と答えた。

24:59 そこで彼らは、妹リベカとそのうばを、アブラハムのしもべとその従者たちといっしょに送り出した。

24:60 彼らはリベカを祝福して言った。「われらの妹よ。あなたは幾千万にもふえるように。そして、あなたの子孫は敵の門を勝ち取るように。」

24:61 リベカとその侍女たちは立ち上がり、らくだに乗って、その人のあとについて行った。こうして、しもべはリベカを連れて出かけた。

24:62 そのとき、イサクは、ベエル・ラハイ・ロイ地方から帰って来ていた。彼はネゲブの地に住んでいたのである。

24:63 イサクは夕暮れ近く、野に散歩に出かけた。彼がふと目を上げ、見ると、らくだが近づいて来た。

24:64 リベカも目を上げ、イサクを見ると、らくだから降り、

24:65 そして、しもべに尋ねた。「野を歩いてこちらのほうに、私たちを迎えに来るあの人はだれですか。」しもべは答えた。「あの方が私の主人です。」そこでリベ カはベールを取って身をおおった。

24:66 しもべは自分がしてきたことを残らずイサクに告げた。

24:67 イサクは、その母サラの天幕にリベカを連れて行き、リベカをめとり、彼女は彼の妻となった。彼は彼女を愛した。イサクは、母のなきあと、慰めを得た。

 

口語訳1955

24:52 アブラハムのしもべは彼らの言葉を聞いて、地に伏し、主を拝した。

24:53 そしてしもべは銀の飾りと、金の飾り、および衣服を取り出してリベカに与え、その兄と母とにも価の高い品々を与えた。

24:54 彼と従者たちは飲み食いして宿ったが、あくる朝彼らが起きた時、しもべは言った、「わたしを主人のもとに帰らせてください」。

24:55 リベカの兄と母とは言った、「娘は数日、少なくとも十日、わたしどもと共にいて、それから行かせましょう」。

24:56 しもべは彼らに言った、「主はわたしの道にさいわいを与えられましたから、わたしを引きとめずに、主人のもとに帰らせてください」。

24:57 彼らは言った、「娘を呼んで聞いてみましょう」。

24:58 彼らはリベカを呼んで言った、「あなたはこの人と一緒に行きますか」。彼女は言った、「行きます」。

24:59 そこで彼らは妹リベカと、そのうばと、アブラハムのしもべと、その従者とを送り去らせた。

24:60 彼らはリベカを祝福して彼女に言った、/「妹よ、あなたは、ちよろずの人の母となれ。あなたの子孫はその敵の門を打ち取れ」。

24:61 リベカは立って侍女たちと共にらくだに乗り、その人に従って行った。しもべはリベカを連れて立ち去った。

24:62 さてイサクはベエル・ラハイ・ロイからきて、ネゲブの地に住んでいた。

24:63 イサクは夕暮、野に出て歩いていたが、目をあげて、らくだの来るのを見た。

24:64 リベカは目をあげてイサクを見、らくだからおりて、

24:65 しもべに言った、「わたしたちに向かって、野を歩いて来るあの人はだれでしょう」。しもべは言った、「あれはわたしの主人です」。するとリベカは、被衣で 身をおおった。

24:66 しもべは自分がしたことのすべてをイサクに話した。

24:67 イサクはリベカを天幕に連れて行き、リベカをめとって妻とし、彼女を愛した。こうしてイサクは母の死後、慰めを得た。

 


文 語訳1917
24:52 アブラハムの僕彼等の言を聞て地に伏てヱホバを拜めり
24:53 是に於て僕銀の飾品金の飾品および衣服をとりいだしてリベカに與へ亦其兄と母に寶物をあたへたり
24:54 是に於て彼および其從者等食飮して宿りしが朝起たる時彼言我をして吾主人に還らしめよ
24:55 リベカの兄と母言けるは童女を數日の間少くも十日我等と偕にをらしめよしかるのち彼ゆくべし
24:56 彼人之に言ヱホバ吾途に福祉をくだしたまひたるなれば我を阻むるなかれ我を歸してわが主人に往しめよ
24:57 彼等いひけるは童女をよびて其言を問んと
24:58 即ちリベカを呼て之に言けるは汝此人と共に往や彼言ふ往ん
24:59 是に於て彼等妹リベカと其乳媼およびアブラハムの僕と其從者を遣り去しめたり
24:60 即ち彼等リベカを祝して之にいひけるはわれらの妹よ汝千萬の人の母となれ汝の子孫をして其仇の門を獲しめよ
24:61 是に於てリベカ起て其童女等とともに駱駝にのりて其人にしたがひ往く僕乃ちリベカを導きてさりぬ
24:62 茲にイサク、ラハイロイの井の路より來れり南の國に住居たればなり
24:63 しかしてイサク黄昏に野に出て默想をなしたりしが目を擧て見しに駱駝の來るあり
24:64 リベカ目をあげてイサクを見駱駝をおりて
24:65 僕にいひけるは野をあゆみて我等にむかひ來る者は何人なるぞ僕わが主人なりといひければリベカ覆衣をとりて身をおほへり
24:66 茲に僕其凡てなしたる事をイサクに告ぐ
24:67 イサク、リベカを其母サラの天幕に携至りリベカを娶りて其妻となしてこれを愛したりイサクは母にわかれて後茲に慰籍を得たり
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各国旧約聖書における新約聖書の引照

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(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

 

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(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

 

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(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

 

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