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イザヤ書 32:1−8      

正義の王国

 

翻訳比較



聖書協会共同訳2018
◆正義の王の支配
イザ 32:1 見よ、正義によって一人の王が統治し/公正によって高官たちが治める。
イザ 32:2 彼らはそれぞれ、風の時の逃げ場/嵐の時の隠れ場のように/また、乾いた地にある水路のように/荒れ果てた地にある大きな岩陰のようになる。
イザ 32:3 見る者は目をそらさず/聞く者は耳を澄ます。
イザ 32:4 気短な心が知ることを得/もつれた舌が速やかにはっきりと語る。
イザ 32:5 もはや愚か者が高貴な人と呼ばれることはなく/ならず者が尊い人と言われることもない。
イザ 32:6 愚か者は愚かなことを語り/その心は悪事を行う。/神を敬うことなく/主について惑わせることを語る。/飢えている者を空腹のままにし/渇いて いる者に水を飲ませない。
イザ 32:7 ならず者のやり方は悪質である。/彼は謀を巡らす。/たとえ貧しい者が正当な申し立てをしても/苦しむ者を偽りの言葉で破滅に陥れる。
イザ 32:8 しかし、高貴な人は高貴なことを計画し/高貴なことを常に行う。

フランシスコ会訳2013

イザヤ書32

フランシスコ訳聖書 Isa <32>章 聖書本文

◆正義の王国

001見よ、一人の王が正義によって 統治し、

高官たちは公正をもって治める。

002各々が、

風の避難所、嵐の避け所のように、

また、乾ききった大地の流れ、

干上がった大地の大岩の陰のようになる。

003見る者の目は閉ざされておら ず、

聞く者は耳を傾ける。

004気短な者の心は知ることを学 び、

どもる者の舌はよどみなくはっきりと語る。

005もはや愚か者が高貴な人と呼ば れることはなく、

卑劣な者が優れた人と言われることもない。

006まことに、愚か者は愚かなこと を語り、

その心は悪行を企み、

不敬を行い、主について間違ったことを言いふらし、

飢えている者を空腹のままにし、

渇いている者に水を拒む。

007卑劣な者のやり口は悪質だ、

彼は偽りを語って貧しい者を破滅させ、

困窮している者が正当な申し立てをしても、

謀を画して彼らを破滅させる。

008だが、高貴な人は高貴なことを 画し、

高貴なことに固く立つ。


 

新共同訳1987

32:1 見よ、正義によって/一人の王が統治し/高官たちは、公平をもって支配する。

32:2 彼らはそれぞれ/風を遮り、雨を避ける所のように/また、水のない地を流れる水路のように/乾ききった地の大きな岩陰のようになる。

32:3 見る者の目は曇らされず/聞く者の耳は良く聞き分ける。

32:4 軽率な心も知ることを学び/どもる舌も速やかに語る。

32:5 もはや、愚かな者が高貴な人とは呼ばれず/ならず者が貴い人と言われることもない。

32:6 愚かな者は愚かなことを語り/その心は災いをたくらむ。神を無視し、主について迷わすことを語り/飢えている者をむなしく去らせ/渇いている者の水を奪 う。

32:7 ならず者の手管は災いをもたらす。彼は謀をめぐらし/貧しい者が正当な申し立てをしても/乏しい者を偽りの言葉で破滅に落とす。

32:8 高貴な人は高貴なことをはかり/高貴なことを擁護する。

 

新改訳1970

32:1 見よ。ひとりの王が正義によって治め、首長たちは公義によってつかさどる。

32:2 彼らはみな、風を避ける避け所、あらしを避ける隠れ場のようになり、砂漠にある水の流れ、かわききった地にある大きな岩の陰のようになる。

32:3 見る者は目を堅く閉ざさず、聞く者は耳を傾ける。

32:4 気短な者の心も知識を悟り、どもりの舌も、はっきりと早口で語ることができる。

32:5 もはや、しれ者が高貴な人と呼ばれることがなく、ならず者が上流の人と言われることもない。

32:6 なぜなら、しれ者は恥ずべきことを語り、その心は不法をたくらんで、神を敬わず、主に向かって迷いごとを語り、飢えている者を飢えさせ、渇いている者に飲 み物を飲ませないからだ。

32:7 ならず者、そのやり方は悪い。彼はみだらなことをたくらみ、貧しい者が正しいことを申し立てても、偽りを語って身分の低い者を滅ぼす。

32:8 しかし、高貴な人は高貴なことを計画し、高貴なことを、いつもする。

 

口語訳1955

32:1 見よ、ひとりの王が/正義をもって統べ治め、君たちは公平をもってつかさどり、

32:2 おのおの風をさける所、暴風雨をのがれる所のようになり、かわいた所にある水の流れのように、疲れた地にある大きな岩の陰のようになる。

32:3 こうして、見る者の目は開かれ、聞く者の耳はよく聞き、

32:4 気短な者の心は悟る知識を得、どもりの舌はたやすく、あざやかに語ることができる。

32:5 愚かな者は、もはや尊い人と呼ばれることなく、悪人はもはや、りっぱな人と言われることはない。

32:6 それは愚かな者は愚かなことを語り、その心は不義をたくらみ、よこしまを行い、主について誤ったことを語り、飢えた者の望みを満たさず、かわいた者の飲み 物を奪い取るからである。

32:7 悪人の行いは悪い。彼は悪い計りごとをめぐらし、偽りの言葉をもって貧しい者をおとしいれ、乏しい者が正しいことを語っても、なお、これをおとしいれる。

32:8 しかし尊い人は尊いことを語り、つねに尊いことを行う。



文語訳1917
32:1 茲にひとりの王あり 正義をもて統治め その君たちは公平をもて宰さどらん
32:2 また人ありて風のさけどころ暴雨ののがれどころとなり 旱ける地にある水のながれのごとく 倦つかれたる地にある大なる岩陰の如くならん
32:3 見るものの目はくらまず 聞ものの耳はかたぶけきくをうべし
32:4 躁がしきものの心はさとりて知識をえ 吃者の舌はすみやけくあざやかに語るをうべし
32:5 愚かなる者はふたたび尊貴とよばるることなく 狡猾なる者はふたたび大人とよばるることなかるべし
32:6 そは愚なるものは愚なることをかたり その心に不義をかもし邪曲をおこなひ ヱホバにむかひて妄なることをかたり 饑たる者のこころを空しくし渇けるものの飮料をつきはてしむ
32:7 狡猾なるものの用ゐる器はあしし 彼あしき企圖をまうけ?僞のことばをもて苦しむ者をそこなひ 乏しき者のかたること正理なるも尚これを害へり
32:8 たふとき人はたふとき謀略をまうけ恒にたふとき事をおこなふ

 

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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

 

・・・・

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

 

・・・・

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

・・・・

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

・・・・

 

(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 マタ 25:42

25:42 お前たちは、わたしが飢えていたときに食べさせず、のどが渇いたときに飲ませず、

 

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イザヤ書 32:9−20     

荒廃と再生

 

翻訳比較



聖書協会共同訳2018
◆安逸を貪る女たち
イザ 32:9 安逸を貪る女たちよ、起きて、私の声を聞け。/安心しきった娘たちよ、私の言葉に耳を傾けよ。
イザ 32:10 安心しきった女たちよ/一年と少したつと、あなたがたは震えおののく。/ぶどうの収穫が消えうせ/取り入れの時が来ないからだ。
イザ 32:11 安逸を貪る女たちよ、おののけ。/安心しきった女たちよ、震えおののけ。/服を脱いで裸になり/腰に粗布をまとえ。
イザ 32:12 胸を打って嘆け/美しい畑のために。/実り豊かであったぶどうのために。
イザ 32:13 茨とあざみの生い茂る私の民の土地のために。/すべての喜びの家、歓声に満ちていた町のために。
イザ 32:14 宮殿は捨てられ、町のにぎわいはうせ/高台と見張りの塔は、いつまでも獣の住みかとなり/野ろばが喜ぶ所、羊の群れが草を食む所となる。
◆神の霊の働き
イザ 32:15 しかし、ついに、高き所から/霊が私たちの上に注がれる。/すると、荒れ野は果樹園となり/果樹園は森と見なされる。
イザ 32:16 その時、荒れ野には公正が宿り/正義が果樹園に住む。
イザ 32:17 正義が造り出すものは平和。/正義が生み出すものは/とこしえに至る静けさと信頼である。
イザ 32:18 私の民は、平和な住まい、安全な家/心配の要らない安らぎの場に住む。
イザ 32:19 たとえ雹が降って森が倒され/町が低地へと落ち込んでも
イザ 32:20 あなたがたは幸いである。/すべての水のほとりに種を蒔き/牛やろばを自由に放牧するあなたがたは。


フランシスコ会訳2013

◆荒廃と再生

009のんきな女たちよ、

立ち上がって、わたしの声を聞け。

心の鈍い娘たちよ、

わたしの言葉に耳を傾けよ。

010心の鈍い女たちよ、

一年と少しの後、

お前たちは慌てふためく。

ぶどうの収穫は無に帰し、

果実の取り入れはやって来ない。

011のんきな女たちよ、おののけ。

心の鈍い女たちよ、慌てふためけ。

脱いで裸になり、

腰に粗布をまとえ。

012胸をたたけ、

美しい園、実り豊かなぶどうの木のために。

013茨とおどろを産するわたしの民 の土地のために。

実に、祝いの町の楽しんでいるすべての家々のために。

014城は捨てられ、にぎやかな町は 空になり、

オフェルと物見櫓は

とこしえに更地となり、

野生のろばの楽しむ所、

家畜の群れの牧草地となるからである。

015これらのことは、高き所よりわ たしたちの上に

霊が注がれるまでのこと。

その時、荒れ野は果樹園となり、

果樹園は森林に数えられる。

016荒れ野には公正が宿り、

果樹園には正義が住む。

017正義の作り出すものは平和、

正義の生み出すものは

とこしえの静けさと信頼。

018わたしの民は、平和な住まい、 安全な家、

平穏な憩いの場に住む。

019たとえ雹が降って森が倒され、

町がすっかり平らに均されても、

020幸いだ、

どの流れのほとりにも種を蒔き、

牛やろばを自由に放牧するお前たちは。



 

新共同訳1987

32:9 憂いなき女たちよ、起きて、わが声を聞け。安んじている娘たちよ/わが言葉に耳を傾けよ。

32:10 安んじている女たちよ/一年余りの時を経て/お前たちは慌てふためく。ぶどうの収穫が無に帰し/取り入れの時が来ないからだ。

32:11 憂いなき女たちはおののく/安んじている女たちは慌てふためく。衣を脱ぎ、裸になって/腰に粗布をまとえ。

32:12 ぶどう畑のために、胸を打って嘆け/美しい畑、実り豊かであったぶどうの木のために

32:13 茨といらくさに覆われたわが民の畑のために/喜びの家、陽気な町のために。

32:14 宮殿は捨てられ、町のにぎわいはうせ/見張りの塔のある砦の丘は/とこしえに裸の山となり/野ろばが喜び/家畜の群れが草をはむ所となる。

◆神の霊の働き

32:15 ついに、我々の上に/霊が高い天から注がれる。荒れ野は園となり/園は森と見なされる。

32:16 そのとき、荒れ野に公平が宿り/園に正義が住まう。

32:17 正義が造り出すものは平和であり/正義が生み出すものは/とこしえに安らかな信頼である。

32:18 わが民は平和の住みか、安らかな宿/憂いなき休息の場所に住まう。

32:19 しかし、森には雹が降る。町は大いに辱められる。

32:20 すべての水のほとりに種を蒔き/牛やろばを自由に放つあなたたちは/なんと幸いなことか。

 

新改訳1970

32:9 のんきな女たちよ。立ち上がって、わたしの声を聞け。うぬぼれている娘たちよ。わたしの言うことに耳を傾けよ。

32:10 うぬぼれている女たちよ。一年と少しの日がたつと、あなたがたはわななく。ぶどうの収穫がなくなり、その取り入れもできなくなるからだ。

32:11 のんきな女たちよ。おののけ。うぬぼれている女たちよ。わななけ。着物を脱ぎ、裸になり、腰に荒布をまとえ。

32:12 胸を打って嘆け。麗しい畑、実りの多いぶどうの木のために。

32:13 いばらやおどろの生い茂るわたしの民の土地のために。そして、すべての楽しい家々、おごる都のために。

32:14 なぜなら、宮殿は見捨てられ、町の騒ぎもさびれ、オフェルと見張りの塔は、いつまでも荒地となり、野ろばの喜ぶ所、羊の群れの牧場となるからだ。

32:15 しかし、ついには、上から霊が私たちに注がれ、荒野が果樹園となり、果樹園が森とみなされるようになる。

32:16 公正は荒野に宿り、義は果樹園に住む。

32:17 義は平和をつくり出し、義はとこしえの平穏と信頼をもたらす。

32:18 わたしの民は、平和な住まい、安全な家、安らかないこいの場に住む。

32:19 ――雹が降ってあの森を倒し、あの町は全く卑しめられる。――

32:20 ああ、幸いなことよ。すべての水のほとりに種を蒔き、牛とろばとを放し飼いするあなたがたは。

 

口語訳1955

32:9  安んじている女たちよ、起きて、わが声を聞け。思い煩いなき娘たちよ、わが言葉に耳を傾けよ。

32:10 思い煩いなき女たちよ、一年あまりの日をすぎて、あなたがたは震えおののく。ぶどうの収穫がむなしく、実を取り入れる時が来ないからだ。

32:11 安んじている女たちよ、震え恐れよ。思い煩いなき女たちよ、震えおののけ。衣を脱ぎ、裸になって腰に荒布をまとえ。

32:12 良き畑のため、実り豊かなぶどうの木のために胸を打て。

32:13 いばら、おどろの生えているわが民の地のため、喜びに満ちている町にある/すべての喜びの家のために胸を打て。

32:14 宮殿は捨てられ、にぎわった町は荒れすたれ、丘と、やぐらとは、とこしえにほら穴となり、野のろばの楽しむ所、羊の群れの牧場となるからである。

32:15 しかし、ついには霊が上から/われわれの上にそそがれて、荒野は良き畑となり、良き畑は林のごとく見られるようになる。

32:16 その時、公平は荒野に住み、正義は良き畑にやどる。

32:17 正義は平和を生じ、正義の結ぶ実はとこしえの平安と信頼である。

32:18 わが民は平和の家におり、安らかなすみかにおり、静かな休み所におる。

32:19 しかし林はことごとく切り倒され、町もことごとく倒される。

32:20 すべての水のほとりに種をまき、牛およびろばを自由に放ちおくあなたがたは、さいわいである。


文語訳1917
32:9 安逸にをる婦等よおきてわが聲をきけ 思煩ひなき女等よわが言に耳を傾けよ
32:10 思煩ひなきをんなたちよ一年あまりの日をすぎて摺きあわてん そは葡萄の収穫むなしく果ををさむる期きたるまじければなり
32:11 やすらかにをる婦等よふるひおそれよ おもひわづらひなき者よをののきあわてよ 衣をぬぎ裸體になりて腰に麁服をまとへ
32:12 かれら良田のため實りゆたかなる葡萄の樹のために胸をうたん
32:13 棘と荊わが民の地にはえ 樂みの邑なるよろこびの家々にもはえん
32:14 そは殿はすてられ にぎはひたる邑はあれすたれ オペルと櫓とはとこしへに洞穴となり 野の驢馬のたのしむところ羊のむれの草はむところとなるべし
32:15 されど遂には靈うへより我儕にそそぎて 荒野はよき田となり 良田は林のごとく見ゆるとききたらん
32:16 そのとき公平はあれのにすみ 正義はよき田にをらん
32:17 かくて正義のいさをは平和 せいぎのむすぶ果はとこしへの平隱とやすきなり
32:18 わが民はへいわの家にをり 思ひわづらひなき住所にをり 安らかなる休息所にをらん
32:19 されどまづ雹ふりて林くだけ邑もことごとくたふるべし
32:20 なんぢらもろもろの水のほとりに種をおろし 牛および驢馬の足をはなちおく者はさいはひなり



 

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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口 語訳 ヤコ 3:18

3:18 義の実は、平和を造り 出す人たちによって、平和のうちにまかれるものである。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳 ロマ 14:17

14:17 神の国は飲食ではな く、義と、平和と、聖霊における喜びとである。

 

口 語訳 ヤコ 3:18

3:18 義の実は、平和を造り出す人たちによって、平和のうちにまかれるものである。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 ロマ 14:17

14:17 神の国は、飲み食いではなく、聖霊によって与えられる義と平和と喜びなのです。

 

新共同 ヤコ 3:18

3:18 義の実は、平和を実現する人たちによって、平和のうちに蒔かれるのです。

 

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