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士師記 5:1−31

デボラとバラクの歌

 

翻訳比較



聖書協会・共 同訳 士師記 [5]章
◆デボラの歌
士 5:1 その日、デボラとアビノアムの子バラクは次のように歌った。
士 5:2 イスラエルの民が伸ばした髪をほどき/進んで身を献げるとき/主をほめたたえよ。
士 5:3 聞け、王たちよ。/耳を傾けよ、君主たちよ。/私は主に向かって歌う。/私はイスラエルの神、主をほめ歌う。
士 5:4 主よ、あなたがセイルから/エドムの野から進み出られたとき/地は震え、天も雲も水を滴らせた。
士 5:5 山々は揺れ動いた。/主、シナイの神の前に/主、イスラエルの神の前に。
士 5:6 アナトの子シャムガルの時代/ヤエルの時代に道は絶え/道行く者は曲がりくねった道を歩き
士 5:7 耕す民は絶えてしまった。/イスラエルから絶えてしまった。/だがそれは、デボラよ/あなたが立ち上がるまでのこと。/イスラエルの母よ、あなた はついに立ち上がった。
士 5:8 民は新しい神々を選んでいた。/その時、城門には戦が迫ったが/イスラエルの四万人の中に/盾は、槍は見えたであろうか。
士 5:9 わが心はイスラエルを指揮する者たちと/進んで身を献げる兵士たちと共にある。/主をほめたたえよ。
士 5:10 白い雌ろばに乗り、敷物に座り/道を行く者よ、歌え。
士 5:11 水を配る者たちの声にも増して語り告げよ。/水汲み場から水汲み場へ、主の正義を。/イスラエルで耕す民の救いを。/さあ、主の軍勢が城門に攻 め下った。
士 5:12 目覚めよ、目覚めよ、デボラよ。/目覚めよ、目覚めよ、ほめ歌を歌え。/立ち上がれ、バラクよ。/敵をとりこにせよ、アビノアムの子よ。
士 5:13 さあ、生き残りの民が/貴人たちのもとに攻め下った。/主の民が、私のために/勇士たちのもとへ攻め下った。
士 5:14 エフライムからは/その根をアマレクに持つ者が攻め下り/ベニヤミンは、兵士と共にあなたに続き/マキルからは、指揮する者が/ゼブルンから は、指図の杖を持つ者が/攻め下って行く。
士 5:15 イッサカルの長たちは、デボラと共にいる。/イッサカルはバラクと同じく/歩兵と共に平野に送られた。/ルベンは枝分かれし、心の迷いは大き かった。
士 5:16 なぜ、あなたは二重の柵の中で座り/家畜の群れを導く笛の音を聞いているのか。/ルベンは枝分かれし、心の迷いは大きかった。
士 5:17 ギルアドは、ヨルダン川の対岸にい続け/ダンは、なぜ安穏としてとどまるのか。/アシェルは、海辺に座し、舟着き場にい続ける。
士 5:18 ゼブルンは、死をいとわぬ民であり/ナフタリは野の高台の上に陣取った。
士 5:19 王たちが戦いにやって来た。/その時、カナンの王たちは戦った。/メギドの水場のほとり、タナクで/銀の一片も奪うことのないままに。
士 5:20 星々が天から参戦し/その軌道からシセラと戦った。
士 5:21 キション川は彼らを押し流した。/太古の川、キション川よ。/わが魂よ、力強く進め。
士 5:22 その時、馬がひづめを踏み鳴らし/駿馬の群れが駆け抜ける。
士 5:23 「メロズを呪え。」主の使いは言った。/「その住民を激しく呪え。」/彼らは主の助けとならなかった。/主の助けとして勇士たちのもとに/来な かったからだ。
士 5:24 ヤエルは最も祝福された女。/カイン人ヘベルの妻は天幕で最も祝福された女。
士 5:25 シセラは水を求め/ヤエルは乳を与えた。/貴人にふさわしい鉢で凝乳を差し出した。
士 5:26 そして手を伸ばして杭を取り/職人の槌を右手に取り/シセラを打って、その頭を打ち砕いた。/こめかみを打って刺し貫いた。
士 5:27 彼女の足の間で、彼はかがんで倒れ、伏した。/彼女の足の間で、彼はかがみ、倒れ/かがんだその場所で倒れ、息絶えた。
士 5:28 シセラの母は、窓から外を眺め/格子窓越しに嘆いた。/「彼の戦車は、どうして来てくれないのですか。/あれほど戦車があって/どうして歩みが 遅いのですか。」
士 5:29 知恵ある女官たちは答える。/シセラの母も、その言葉を繰り返す。
士 5:30 「彼らは戦利品を見つけて/分配しているのではないでしょうか。/女は、男一人につき二人。/染めた織物の戦利品は、シセラに。/染めた刺繍織 の戦利品、彩り豊かな織物二枚は/戦利品の女の首に。」
士 5:31 こうして、主よ、あなたの敵はすべて滅びる。/主を愛する者たちは、日の出の勢いを得る。国は四十年にわたって平穏であった。


フランシ スコ会訳2013
001
その日、デボラとアビノアムの子バラクはこう歌っ た、

002「イスラエルで民が髪を乱し、

自ら進んで戦うとき、

主をほめたたえよ。

003王たちよ、聞け。支配者たちよ、耳を傾けよ。

わたしは主に歌う。

イスラエルの神、主にほめ歌を歌う。

004主よ、あなたがセイルから出られ、

エドムの野から進みいかれたとき、

大地は震え、天は水を滴らせ、

雲も水を滴らせた。

005山々は主の前で、

シナイにおられる方、イスラエルの神、

主の前で揺れ動く。

006アナトの子シャムガルの時代に、

ヤエルの時代に、隊商は絶え、

道ゆく旅人は、脇道を歩み、

007村々は絶えた。

イスラエルから絶えた。

デボラよ、あなたが立ち上がるまで、

イスラエルの母として立ち上がるまで。

008新しい神々が選ばれたとき、

城門には戦いがあった。

イスラエルの四万人の中に、

盾や槍が見られたか。

009わたしの心はイスラエルの司たちとともに、

民のうちで、自ら進んで戦う者とともにある。

主をほめたたえよ。

010栗毛の雌ろばに乗る者よ、

その背に敷物を敷いて座す者よ、

道を歩む者よ、

心を留めよ、

011水場で水をくむ者の声に。

彼らは繰り返し歌う、

主の救いを、

イスラエルの村々の救いを。

その時、主の民は門に下って行く。

012奮い立て、奮い立て、デボラ、

奮い立て、奮い立て、ほめ歌を歌え。

立ち上がれ、バラク、

虜を捕らえよ、アビノアムの子。

013その時、生き残った者は武将のごとく下る。

主の民はわたしのために勇士のごとく下る。

014エフライムからは、アマレクにその根のある者が下 り、

ベニヤミン、あなたの後には民が続く。

マキルからは指揮官たちが、

ゼブルンからは指図の杖を手にした者たちが下る。

015イサカルの司令官たちはデボラとともに、

イサカルはバラクとともに平野へ駆け下った。

ルベンの諸支族には大きなためらいがあった。

016なぜあなたは、羊の囲いの間に座って、

羊の群れに笛を吹くのを聞いているのか。

ルベンの支族には深いためらいがあった。

017ギレアドはヨルダンの向こう岸に立ち止まってい た。

ダンはなぜ舟のそばに留まっていたのか。

アシェルは海辺に座し、

その波止場に留まっていた。

018ゼブルンは命をかける民

野の高みに陣取るナフタリも、またそうだ。

019王たちはやって来て戦った。

その時、カナンの王たちは

メギドの流れのほとりのタナクで戦ったが、

銀を奪い取れなかった。

020星は天から戦った、

その軌道からシセラと戦った。

021キション川は彼らを流し去った、

太古の川、キション川。

わが魂よ、力強く進め。

022その時、馬のひづめは鳴り響き、

馬は力強く駆け巡った。

023『メロズを呪え』と主の使いは告げる。

『その住民を激しく呪え。

彼らは主を助けに来ず、

勇士とともに主を助けに来なかったからだ』。

024女の中で最も祝されたカイン人ヘベルの妻ヤエル、

天幕にいる女の中で最も祝された者。

025彼は水を求め、

彼女は乳を与えた。

見事な鉢で凝乳を差し出した。

026彼女は杭に手を伸ばし、

右手に職人の槌を取り、

シセラを打ち、その頭を砕いた。

そのこめかみを刺し貫いた。

027彼は彼女の足元に沈み、倒れ伏した。

彼女の足元に沈み、倒れた。

その場に沈み、倒れ、息絶えた。

028シセラの母親は窓ごしに眺め、

格子窓から嘆いて言う、

『なぜあの子の戦車の帰りが遅いのか、

なぜあの子の戦車隊のひづめの音が

まだ聞こえないのか』。

029賢い貴婦人たちが彼女に答え、

彼女自身繰り返し答えを自分に言い聞かせる。

030『きっと分捕り品を見つけて分配しているのでしょ う。

めいめいの男に、一人か二人の娘を。

シセラには、染め織物の分捕り品を、

?した染め織物の分捕り品を。

奪った娘のうなじには、

各々刺?した染め織物を』。

031主よ、このようにあなたの敵どもが

みな滅びますように。

かえって、あなたを愛する者が、

力強く昇り出る朝日のようでありますように」。

この地は四十年間平穏であった。

 

 


 

新共同訳1987

5:1 デボラとアビノアムの子バラクは、その日次のように歌った。

5:2 イスラエルにおいて民が髪を伸ばし/進んで身をささげるとき/主をほめたたえよ。

5:3 もろもろの王よ、聞け/君主らよ、耳を傾けよ。わたしは主に向かって歌う。イスラエルの神、主に向かって/わたしは賛美の歌をうたう。

5:4 主よ、あなたがセイルを出で立ち/エドムの野から進み行かれるとき/地は震え/天もまた滴らせた。雲が水を滴らせた。

5:5 山々は、シナイにいます神、主の御前に/イスラエルの神、主の御前に溶け去った。

5:6 アナトの子シャムガルの時代/ヤエルの時代に/隊商は絶え/旅する者は脇道を行き

5:7 村々は絶えた。イスラエルにこれらは絶えた。わたしデボラはついに立ち上がった。イスラエルの母なるわたしは/ついに立ち上がった。

5:8 新しい神々を選び取ったので/城門に戦いが迫ったが/イスラエルの四万人の中に/盾も、槍も見えたであろうか。

5:9 わが心はイスラエルの指揮する者らと共に/この民の進んで身をささげる者と共にある。主をほめたたえよ。

5:10 栗毛の雌ろばに乗り/敷物を置いてその背に座り/道を行く者よ、歌え。

5:11 水くみ場で水を分ける者らの声にのせて/主の救いを語り告げよ。イスラエルの村々の救いを。そのときこそ、主の民は/城門に向かって下って行く。

5:12 奮い立て、奮い立て、デボラよ/奮い立て、奮い立て、ほめ歌をうたえ。立ち上がれ、バラクよ/敵をとりこにせよ、アビノアムの子よ。

5:13 そのとき、残った者は堂々と下って行く/主の民は勇ましくわたしと共に下って行く。

5:14 エフライムからは/アマレクにその根のある者が下り/ベニヤミンは/あなたの同族の者と共にあなたに続き/マキルからは指揮する者らが/ゼブルンからは指 図の杖を持って率いる者らが/下って行く。

5:15 イサカルの将軍らは、デボラと共にいた。イサカルはバラクと同様/その歩兵らと共に平野に送られた。ルベンの諸支族には/大いに心に期するものがあった。

5:16 なぜ、あなたは二つの鞍袋の間に座して/羊の群れに吹く笛を聞くのか。ルベンの諸支族には/大いに心に究めるものがあった。

5:17 ギレアドはヨルダンの向こうにとどまった。ダンは、なぜ舟に宿るのか。アシェルは海辺に座し/舟着き場にとどまった。

5:18 ゼブルンは死ぬことをいとわぬ民/ナフタリも野の高い所に陣取った。

5:19 王たちはやって来て、戦った。カナンの王たちは戦った/メギドの流れのほとり、タナクで。だが、銀を奪い取ることはできなかった。

5:20 もろもろの星は天から戦いに加わり/その軌道から、シセラと戦った。

5:21 キション川は彼らを押し流した/太古の川、キション川が。わが魂よ、力強く進め。

5:22 そのとき、馬のひづめは地を踏み鳴らす。駿馬の一隊が突き進む。

5:23 主の御使いは言った。「メロズを呪え、その住民を激しく呪え。彼らは主を助けに来なかった。勇士と共に主を助けに来なかった。」

5:24 女たちの中で最も祝福されるのは/カイン人ヘベルの妻ヤエル。天幕にいる女たちの中で/最も祝福されるのは彼女。

5:25 水を求められて/ヤエルはミルクを与えた。貴人にふさわしい器で凝乳を差し出した。

5:26 彼女は手を伸ばして釘を取り/職人の槌を右手に握り/シセラの頭に打ち込んで砕いた。こめかみを打ち、刺し貫いた。

5:27 彼女の足もとに、シセラは/かがみこみ、倒れ、伏した。彼女の足もとに、彼は/かがみこみ、倒れた。かがみこみ、そこに倒れて息絶えた。

5:28 シセラの母は窓から外を見て/格子を通して嘆いた。「どうして彼の車は遅れているのか。どうして馬のひづめの音は遅いのか。」

5:29 賢い女官たちは答えた。母も同じ言葉を自分に何度も言い聞かせた。

5:30 「戦利品を得て、分けているのでしょう/兵士それぞれに一人か二人の女を。シセラには/染めた布が戦利品、染めた布が戦利品/刺しゅうした布、染めた布/ その首には刺しゅうした布二枚/これが戦利品。」

5:31 このように、主よ、あなたの敵がことごとく滅び、主を愛する者が日の出の勢いを得ますように。国は四十年にわたって平穏であった。

 

新改訳1970

5:1 その日、デボラとアビノアムの子バラクはこう歌った。

5:2 「イスラエルで髪の毛を乱すとき、民が進んで身をささげるとき、主をほめたたえよ。

5:3 聞け、王たちよ。耳を傾けよ、君主たちよ。私は主に向かって歌う。イスラエルの神、主にほめ歌を歌う。

5:4 主よ。あなたがセイルを出て、エドムの野を進み行かれたとき、大地は揺れ、天もまた、したたり、雲は水をしたたらせた。

5:5 山々は主の前に揺れ動いた。シナイもまた、イスラエルの神、主の前に。

5:6 アナテの子シャムガルのとき、またヤエルのときに、隊商は絶え、旅人はわき道を通った。

5:7 農民は絶えた。イスラエルに絶えた。私、デボラが立ち、イスラエルに母として立つまでは。

5:8 新しい神々が選ばれたとき、城門で戦いがあった。イスラエルの四万人のうちに、盾と槍が見られたであろうか。

5:9 私の心はイスラエルの指導者たちに、民のうちの進んで身をささげる者たちに向かう。主をほめたたえよ。

5:10 黄かっ色のろばに乗る者、さばきの座に座する者、道を歩く者よ。よく聞け。

5:11 水汲み場での、水を汲む者たちの声に。そこで彼らは主の正しいみわざと、イスラエルの主の農民の正しいわざを唱えている。そのとき、主の民は城門におりて 来た。

5:12 目ざめよ、目ざめよ。デボラ。目ざめよ、目ざめよ。歌声をあげよ。   起きよ。バラク。とりこを捕 えて行け。アビノアムの子よ。

5:13 そのとき、生き残った者は貴人のようにおりて来た。主の民は私のために勇士のようにおりて来た。

5:14 その根がアマレクにある者もエフライムからおりて来た。ベニヤミンはあなたのあとに続いて、あなたの民のうちにいる。指導者たちはマキルからおりて来た。 指揮をとる者たちもゼブルンから。

5:15 イッサカルのつかさたちはデボラとともにいた。イッサカルはバラクと同じく歩兵とともに谷の中を突進した。ルベンの支族の間では、心の定めは大きかった。

5:16 なぜ、あなたは二つの鞍袋の間にすわって、羊の群れに笛吹くのを聞いているのか。ルベンの支族の間では、心の秘密は大きかった。

5:17 ギルアデはヨルダン川のかなたに住んでいた。なぜダンは船にとどまったのか。アシェルは海辺にすわり、その波止場のそばに住んでいた。

5:18 ゼブルンは、いのちをも賭して死ぬ民。野の高い所にいるナフタリも、そうである。

5:19 王たちはやって来て、戦った。そのとき、カナンの王たちは、メギドの流れのそばのタナクで戦って、銀の分捕り品を得なかった。

5:20 天からは、星が下って戦った。その軌道を離れて、シセラと戦った。

5:21 キション川は彼らを押し流した。昔からの川、キションの川。私のたましいよ。力強く進め。

5:22 そのとき、馬のひづめは地を踏み鳴らし、その荒馬はけりまくる。

5:23 主の使いは言った。『メロズをのろえ、その住民を激しくのろえ。彼らは主の手助けに来ず、勇士として主の手助けに来なかったからだ。』

5:24 女の中で最も祝福されたのはヤエル、ケニ人ヘベルの妻。天幕に住む女の中で最も祝福されている。

5:25 シセラが水を求めると、ヤエルは乳を与え、高価な鉢で凝乳を勧めた。

5:26 ヤエルは鉄のくいを手にし、右手に職人の槌をかざし、シセラを打って、その頭に打ち込み、こめかみを砕いて刺し通した。

5:27 ヤエルの足もとに彼はひざをつき、倒れて、横たわった。その足もとにひざをつき、倒れた。ひざをついた所で、打ち殺された。

5:28 シセラの母は窓越しに、格子窓越しに外を見おろして嘆いた。『なぜ、あれの車の来るのがおそいのか。なぜ、あれの車の歩みが遅れているのか。』

5:29 知恵のある姫君たちは彼女に答え、彼女も同じことばをくり返した。

5:30 『彼らは分捕り物を見つけ出し、それを分けているのではありませんか。めいめいひとりの勇士にひとりかふたりの娘を。シセラには染めた織物の分捕り物を。 染めた織物の分捕り物、色とりどりに刺繍した織物。分捕り物として、首には二枚の刺繍した織物を。』

5:31 主よ。あなたの敵はみな滅び、主を愛する者は、力強く日がさし出るようにしてください。」こうして、この国は四十年の間、穏やかであった。

 

口語訳1955

5:1 その日デボラとアビノアムの子バラクは歌って言った。

5:2 「イスラエルの指導者たちは先に立ち、/民は喜び勇んで進み出た。主をさんびせよ。

5:3 もろもろの王よ聞け、/もろもろの君よ、耳を傾けよ。わたしは主に向かって歌おう、/わたしはイスラエルの神、主をほめたたえよう。

5:4 主よ、あなたがセイルを出、/エドムの地から進まれたとき、/地は震い、天はしたたり、/雲は水をしたたらせた。

5:5 もろもろの山は主の前に揺り動き、/シナイの主、すなわちイスラエルの神、主の前に/揺り動いた。

5:6 アナテの子シャムガルのとき、/ヤエルの時には隊商は絶え、/旅人はわき道をとおった。

5:7 イスラエルには農民が絶え、/かれらは絶え果てたが、/デボラよ、ついにあなたは立ちあがり、/立ってイスラエルの母となった。

5:8 人々が新しい神々を選んだとき、/戦いは門に及んだ。イスラエルの四万人のうちに、/盾あるいは槍の見られたことがあったか。

5:9 わたしの心は民のうちの喜び勇んで/進み出たイスラエルのつかさたちと共にある。主をさんびせよ。

5:10 茶色のろばに乗るもの、/毛氈の上にすわるもの、/および道を歩むものよ、共に歌え。

5:11 楽人の調べは水くむ所に聞える。かれらはそこで主の救を唱え、/イスラエルの農民の救を唱えている。その時、主の民は門に下って行った。

5:12 起きよ、起きよ、デボラ。起きよ、起きよ、歌をうたえ。立てよ、バラク、とりこを捕えよ、/アビノアムの子よ。

5:13 その時、残った者は尊い者のように下って行き、/主の民は勇士のように下って行った。

5:14 彼らはエフライムから出て谷に進み、/兄弟ベニヤミンはあなたの民のうちにある。マキルからはつかさたちが下って行き、/ゼブルンからは指揮を執るものが 下って行った。

5:15 イッサカルの君たちはデボラと共におり、/イッサカルはバラクと同じく、/直ちにそのあとについて谷に突進した。しかしルベンの氏族は大いに思案した。

5:16 なぜ、あなたは、おりの間にとどまって、/羊の群れに笛吹くのを聞いているのか。ルベンの氏族は大いに思案した。

5:17 ギレアデはヨルダンの向こうにとどまっていた。なぜ、ダンは舟のかたわらにとどまったか。アセルは浜べに座し、/その波止場のかたわらにとどまっていた。

5:18 ゼブルンは命をすてて、死を恐れぬ民である。野の高い所におるナフタリもまたそうであった。

5:19 もろもろの王たちはきて戦った。その時カナンの王たちは、/メギドの水のほとりのタアナクで戦った。彼らは一片の銀をも獲なかった。

5:20 もろもろの星は天より戦い、/その軌道をはなれてシセラと戦った。

5:21 キションの川は彼らを押し流した、/激しく流れる川、キションの川。わが魂よ、勇ましく進め。

5:22 その時、軍馬ははせ駆けり、/馬のひずめは地を踏みならした。

5:23 主の使は言った、『メロズをのろえ、/激しくその民をのろえ、/彼らはきて主を助けず、/主を助けて勇士を攻めなかったからである』。

5:24 ケニびとヘベルの妻ヤエルは、/女のうちの最も恵まれた者、/天幕に住む女のうち最も恵まれた者である。

5:25 シセラが水を求めると、ヤエルは乳を与えた。すなわち貴重な鉢に凝乳を盛ってささげた。

5:26 ヤエルはくぎに手をかけ、/右手に重い槌をとって、/シセラを打ち、その頭を砕き、/粉々にして、そのこめかみを打ち貫いた。

5:27 シセラはヤエルの足もとにかがんで倒れ伏し、/その足もとにかがんで倒れ、/そのかがんだ所に倒れて死んだ。

5:28 シセラの母は窓からながめ、/格子窓から叫んで言った、/『どうして彼の車の来るのがおそいのか、/どうして彼の車の歩みがはかどらないのか』。

5:29 その侍女たちの賢い者は答え、/母またみずからおのれに答えて言った、

5:30 『彼らは獲物を得て、/それを分けているのではないか、/人ごとにひとり、ふたりのおなごを取り、/シセラの獲物は色染めの衣、/縫い取りした色染めの衣 の獲物であろう。すなわち縫い取りした色染めの衣二つを、/獲物としてそのくびにまとうであろう』。

5:31 主よ、あなたの敵はみなこのように滅び、/あなたを愛する者を/太陽の勢いよく上るようにしてください」。こうして後、国は四十年のあいだ太平であった。

 

文 語訳1917
5:1 その日デボラとアビノアムの子バラク謳ひていはく
5:2 イスラエルの首長みちびきをなし民また好んで出でたればヱホバを頌美よ
5:3 もろもろの王よ聽けもろもろの伯よ耳をかたぶけよ我はそのヱホバに謳はん我はイスラエルの神ヱホバを讚へん
5:4 ああヱホバよ汝セイルより出でエドムの野より進みたまひしとき地震ひ天また滴りて雲水を滴らせたり
5:5 もろもろの山はヱホバのまへに撼動ぎ彼のシナイもイスラエルの神ヱホバのまへに撼動げり
5:6 アナテの子シヤムガルのときまたヤエルの時には大路は通行る者なく途行く人は徑を歩み
5:7 イスラエルの村莊には住者なく住む者あらずなりけるがつひに我デボラ起れり我起りてイスラエルに母となる
5:8 人々新しき神を選みければ戰鬪門におよべりイスラエルの四萬人のうちに盾或は鎗の見しことあらんや
5:9 吾が心は民のうちに好んでいでたるイスラエルの有司等に傾けり汝らヱホバを頌美よ
5:10 しろき驢馬に乗るもの毛氈に坐するものおよび路歩む人よ汝ら謳ふべし
5:11 矢叫の聲に遠かり水汲むところにおいてヱホバの義しき所爲をとなへそのイスラエルを治理めたまふ義しき所爲を唱へよその時ヱホバの民は門に下れり
5:12 興よ起よデボラ興よ起よ歌を謳ふべし起てよバラク汝の俘虜を?きたれアビノアムの子よ
5:13 其時民の首長等の殘餘者くだり來るヱホバ勇士の中にいまして我にくだりたまふ
5:14 エフライムより出る者ありその根アマレクにありベニヤミン汝のあとにつきて汝の民の中にありマキルよりは牧伯下りゼブルンよりは采配を執るものいたる
5:15 イッサカルの伯たちはデボラとともに居るイッサカルはバラクとおなじく足の進みて平地に至るルベンの河邊にて大に心にはかる事あり
5:16 何故に汝は圈のうちに止まりて羊の群に笛吹くを聽くやルベンの河邊にて大に心に考ふることあり
5:17 ギレアデはヨルダンの彼方に臥し居る何故にダンは舟のかたはらに止まりしやアセルは濱邊に坐してその港に臥し居る
5:18 ゼブルンは生命を捐て死を冒せる民なり野の高きところに居るナフタリまた是の如し
5:19 もろもろの王來りて戰へる時にカナンのもろもろの王メギドンの水の邊においてタアナクに戰へり彼ら一片の貨幣をも獲ざりき
5:20 天よりこれを攻るものありもろもろの星其の道を離れてシセラを攻む
5:21 キシオンの河之を押し流しぬ是彼の古への河キシオンの河なりわが靈魂よ汝ますます勇みて進め
5:22 その時馬の蹄は強きももの馳に馳るに由りて地を踏鳴せり
5:23 ヱホバの使いひけるはメロズを詛ふべし汝ら重ね重ねその民を詛ふべきなり彼等來りてヱホバを助けずヱホバを助けて猛者を攻めざればなり
5:24 ケニ人ヘベルの妻ヤエルは婦女のうちの最も頌むべき者なり彼は天幕に居る婦女のうち最も頌むべきものなり
5:25 シセラ水を乞ふにヤエル乳を與ふ即ち貴き盤に乳の油を盛てささぐ
5:26 ヤエル釘子に手をかけ右の手に重き椎をとりてシセラを打ちその頭を碎きその鬢のあたりをうちて貫ぬく
5:27 シセラ、ヤエルの足の間に屈みて仆れ偃しその足のあはひに屈みて仆れその屈みたる所にて仆れ亡ぬ
5:28 シセラの母窓より望み格子のうちより叫びて言ふ彼が車のきたること何て遲きや彼が馬の歩何てはかどらざるやと
5:29 その賢き侍女こたへをなす(母また獨語して斯いへり)
5:30 かれら獲ものしてこれを分たざらんや人ごとに一人二人の女子を獲んシセラの獲るものは彩る衣ならんその獲る者は彩る衣にして文繍を施せる者ならん即ち彩り て兩面に文繍をほどこせる衣をえてその頸にまとはんと
5:31 ヱホバよ汝の敵みな是のごとくに亡びよかしまたヱホバを愛するものは日の眞盛に昇るが如くなれよかし とかくて後國は四十年のあひだ太平なりき


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各国旧約聖書における新約聖書の引照

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(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口 語訳 ルカ 1:28

1:28 御使がマリヤのところ にきて言った、「恵まれた女よ、おめでとう、主があなたと共におられます」。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳   15:3-4

15:3 彼らは、神の僕モーセ の歌と小羊の歌とを歌って言った、「全能者にして主なる神よ。あなたのみわざは、大いなる、また驚くべきものであります。万民の王 よ、あなたの道は正しく、かつ真実であります。

15:4 主よ、あなたをおそれず、御名をほめたたえない者が、ありましょうか。あなただけが聖なるかたであり、あらゆる国民はきて、あなたを 伏し拝むでしょう。あなたの正しいさばきが、あらわれるに至ったからであります」。

 

口 語訳 エペ 4:8

4:8 そこで、こう言われている、/「彼は高いところに上った時、/とりこを捕えて引き行き、/人々に賜物を分け与えた」。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

口 語訳 ルカ 1:42

1:42 声高く叫んで言った、「あなたは女の中で祝福されたかた、あなたの胎の実も祝福されています。

 

口 語訳 マタ 13:43

13:43 そのとき、義人たちは彼らの父の御国で、太陽のように輝きわたるであろう。耳のある者は聞くがよい。

 

口 語訳 黙  1:16

1:16 その右手に七つの星を持ち、口からは、鋭いもろ刃のつるぎがつき出ており、顔は、強く照り輝く太陽のようであった。

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 エペ 4:8

4:8 そこで、/「高い所に昇るとき、捕らわれ人を連れて行き、/人々に賜物を分け与えられた」と言われています。

 

新共同 ルカ 1:28

1:28 天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」

 

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