****************************************

士師記 18:1−26  

相続地を求めるダン族

 

翻訳比較

 

新共同訳1987

18:1 そのころ、イスラエルには王がいなかった。またそのころ、ダンの部族は住み着くための嗣業の地を捜し求めていた。そのころまで、彼らにはイスラエル諸部族の中で嗣業の地が割り当てられていなかったからである。

18:2 ダンの人々は土地を探り、調べるために、自分たちの氏族の者でツォルアとエシュタオル出身の勇士五人を自分のところから遣わして言った。「行って、土地を調べよ。」彼らはエフライムの山地のミカの家まで来て、そこで一夜を過ごした。

18:3 彼らはミカの家の近くに来て、あの若いレビ人の声がするのに気づいて立ち寄り、「誰があなたをここに連れて来たのか。あなたはここで何をしているのか。ここでのあなたの務めは何か」と尋ねた。

18:4 彼はこれこれしかじかの次第でミカに雇われ、彼の祭司になったと答えた。

18:5 彼らは言った。「我々の進めている旅がうまくいくかどうか知りたいのだが、神に問うていただきたい。」

18:6 祭司は、「安心して行かれるがよい。主は、あなたたちのたどる旅路を見守っておられる」と答えた。

18:7 五人は更に進んでライシュに着き、その地の民が、シドン人のように静かに、また、穏やかに安らかな日々を送っているのを見た。その地には人をさげすんで権力を握る者は全くなく、シドン人からも遠く離れ、またどの人間とも交渉がなかった。

18:8 五人がツォルアとエシュタオルの兄弟たちのもとに帰ると、兄弟たちは、「どうだった」と尋ねたので、

18:9 五人は答えた。「彼らに向かって攻め上ろう。我々はその土地を見たが、それは非常に優れていた。あなたたちは黙っているが、ためらわずに出発し、あの土地を手に入れて来るべきだ。

18:10 行けば、あなたたちは穏やかな民のところに行けよう。神があなたたちの手にお渡しになったのだから、その土地は大手を広げて待っている。そこは、この地上のものが何一つ欠けることのない所だ。」

18:11 ダンの氏族六百人は武器を身に帯び、ツォルアとエシュタオルから出発し、

18:12 上って行って、ユダのキルヤト・エアリムに陣を敷いた。それゆえ、その場所は今日までマハネ・ダンと呼ばれ、キルヤト・エアリムの西にある。

18:13 彼らはそこからエフライムの山地を進み、ミカの家まで来た。

18:14 ライシュの地を探り歩いた五人が口を切って、兄弟たちに言った。「この建物の中にエフォドとテラフィム、彫像と鋳像があるのを知っていますか。今、どうすべきか決めてください。」

18:15 五人はそこに向かうことにし、若いレビ人の家、ミカの家に入り、変わりはないか、と尋ねた。

18:16 武器を身に帯びた六百人のダンの者を門の入り口に立たせておいた。

18:17 土地を探り歩いた例の五人は上って入り込み、彫像、エフォド、テラフィム、鋳像を奪った。祭司は武器を身に帯びた六百人と共に門の入り口に立っていた。

18:18 五人がミカの家に入り、彫像、エフォド、テラフィム、鋳像を奪ったとき、祭司は彼らに、「何をするのです」と言ったが、

18:19 彼らは、「口に手を当てて、一緒に来てください。わたしたちの父となり、祭司となってください。一個人の家の祭司であるより、イスラエルの一部族、氏族の祭司である方がよいのではありませんか」と言った。

18:20 祭司はこれを快く受け入れ、エフォド、テラフィム、彫像を取って、この民に加わった。

18:21 彼らは子供、家畜、家財を先頭に前に進んで行った。

18:22 彼らがミカの家を遠く離れてから、ミカの家の近くに住む家族の者が呼び集められ、ダンの人々に追いついて来て、

18:23 呼びかけた。ダンの人々は振り返ってミカに、「兵をそろえて何事か」と言った。

18:24 ミカは、「あなたたちはわたしの造った神々と祭司を、奪って逃げた。わたしにはもう何もない。何事かとはよく言えたものだ」と言った。

18:25 ダンの人々は言った。「そんなたわごとを我々に聞かせるな。さもないと、苦々しく思った連中があなたたちを打ちつけ、あなただけでなくあなたの家族も命を失うことになろう。」

18:26 ダンの人々は旅を続け、ミカは彼らの方が強いと見て引き返し、家に帰った。

 

新改訳1970

18:1 そのころ、イスラエルには王がなかった。そのころ、ダン人の部族は、自分たちの住む相続地を求めていた。イスラエルの諸部族の中にあって、相続地はその時まで彼らに割り当てられていなかったからである。

18:2 そこで、ダン族は、彼らの諸氏族全体のうちから五人の者、ツォルアとエシュタオルからの勇士たちを派遣して、土地を偵察し、調べることにした。それで、彼らに言った。「行って、あの地を調べなさい。」彼らはエフライムの山地のミカの家に行って、そこで一夜を明かした。

18:3 彼らはミカの家のそばに来、あのレビ人の若者の声に気づいた。そこで、そこに立ち寄り、彼に言った。「だれがあなたをここに連れて来たのですか。ここで何をしているのですか。ここに何の用事があるのですか。」

18:4 その若者は彼らに言った。「ミカが、かくかくのことを私にしてくれて、私を雇い、私は彼の祭司になったのです。」

18:5 彼らはその若者に言った。「どうぞ、神に伺ってください。私たちのしているこの旅が、成功するかどうかを知りたいのです。」

18:6 その祭司は彼らに言った。「安心して行きなさい。あなたがたのしている旅は、主が認めておられます。」

18:7 五人の者は進んで行って、ライシュに着き、そこの住民を見ると、彼らは安らかに住んでおり、シドン人のならわしに従って、平穏で安心しきっていた。この地には足りないものは何もなく、押えつける者もなかった。彼らはシドン人から遠く離れており、そのうえ、だれとも交渉がなかった。

18:8 五人の者がツォルアとエシュタオルの身内の者たちのところに帰って来たとき、身内の者たちは彼らに、どうだったかと尋ねた。

18:9 そこで、彼らは言った。「さあ、彼らのところへ攻め上ろう。私たちはその土地を見たが、実に、すばらしい。あなたがたはためらっている。ぐずぐずせずに進んで行って、あの地を占領しよう。

18:10 あなたがたが行くときは、安心しきっている民のところに行けるのだ。しかもその地は広々としている。神はそれをあなたがたの手に渡しておられる。その場所には、地にあるもので足りないものは何もない。」

18:11 そこで、ダン人の氏族の者六百人は武具を身に着けて、そこ、ツォルアとエシュタオルから旅立ち、

18:12 上って行って、ユダのキルヤテ・エアリムに宿営した。それで、その所はマハネ・ダンと呼ばれた。今日もそうである。それはキルヤテ・エアリムの西にある。

18:13 彼らはさらにそこからエフライムの山地へと進み、ミカの家に着いた。

18:14 そのとき、あのライシュの地を偵察に行った五人の者は、その身内の者たちに告げて言った。「これらの建物の中にエポデやテラフィム、彫像や鋳像があるのを知っているか。今あなたがたは何をなすべきかを知りなさい。」

18:15 そこで、彼らは、そちらのほうに行き、あのレビ人の若者の家ミカの家に来て、彼の安否を尋ねた。

18:16 武具を身に着けた六百人のダンの人々は、門の入口のところに立っていた。

18:17 あの地を偵察に行った五人の者は上って行き、そこにはいり、彫像とエポデとテラフィムと鋳像を取った。祭司は武具を身に着けた六百人の者と、門の入口のところに立っていた。

18:18 五人の者がミカの家にはいり、彫像とエポデとテラフィムと鋳像を取った。そのとき祭司は彼らに言った。「あなたがたは何をしているのか。」

18:19 彼らは祭司に言った。「黙っていてください。あなたの手を口に当てて、私たちといっしょに来て、私たちのために父となり、また祭司となってください。あなたはひとりの家の祭司になるのと、イスラエルで部族または氏族の祭司になるのと、どちらがよいですか。」

18:20 祭司の心ははずんだ。彼はエポデとテラフィムと彫像を取り、この人々の中にはいって行った。

18:21 そこで、彼らは子どもや家畜や貴重品を先にして引き返して行った。

18:22 彼らがミカの家からかなり離れると、ミカは家の近くの家にいた人々を集め、ダン族に追いついた。

18:23 彼らがダン族に呼びかけたとき、彼らは振り向いて、ミカに言った。「あなたは、どうしたのだ。人を集めたりして。」

18:24 すると、ミカは言った。「あなたがたは私の造った神々と、それに祭司とを取って行った。私のところには何が残っていますか。私に向かって『どうしたのだ。』と言うのは、いったい何事です。」

18:25 そこで、ダン族はミカに言った。「あなたの声が私たちの中で聞こえないようにせよ。でなければ、気の荒い連中があなたがたに撃ちかかろう。あなたは、自分のいのちも、家族のいのちも失おう。」

18:26 こうして、ダン族は去って行った。ミカは、彼らが自分よりも強いのを見てとり、向きを変えて、自分の家に帰った。

 

口語訳1955

18:1 そのころイスラエルには王がなかった。そのころダンびとの部族はイスラエルの部族のうちにあって、その日までまだ嗣業の地を得なかったので自分たちの住むべき嗣業の地を求めていた。

18:2 それでダンの人々は自分の部族の総勢のうちから、勇者五人をゾラとエシタオルからつかわして土地をうかがい探らせた。すなわち彼らに言った、「行って土地を探ってきなさい」。彼らはエフライムの山地に行き、ミカの家に着いて、そこに宿ろうとした。

18:3 彼らがミカの家に近づいたとき、レビびとである若者の声を聞きわけたので、身をめぐらしてそこにはいって彼に言った、「だれがあなたをここに連れてきたのですか。あなたはここで何をしているのですか。ここになんの用があるのですか」。

18:4 若者は彼らに言った、「ミカが、かようかようにしてわたしを雇ったので、わたしはその祭司となったのです」。

18:5 彼らは言った、「どうぞ、神に伺って、われわれが行く道にしあわせがあるかどうかを知らせてください」。

18:6 その祭司は彼らに言った、「安心して行きなさい。あなたがたが行く道は主が見守っておられます」。

18:7 そこで五人の者は去ってライシに行き、そこにいる民を見ると、彼らは安らかに住まい、その穏やかで安らかなことシドンびとのようであって、この国には一つとして欠けたものがなく、富を持ち、またシドンびとと遠く離れており、ほかの民と交わることがなかった。

18:8 かくて彼らがゾラとエシタオルにおる兄弟たちのもとに帰ってくると、兄弟たちは彼らに言った、「いかがでしたか」。

18:9 彼らは言った、「立って彼らのところに攻め上りましょう。われわれはかの地を見たが、非常に豊かです。あなたがたはなぜじっとしているのですか。ためらわずに進んで行って、かの地を取りなさい。

18:10 あなたがたが行けば、安らかにおる民の所に行くでしょう。その地は広く、神はそれをあなたがたの手に賜わるのです。そこには地にあるもの一つとして欠けているものはありません」。

18:11 そこでダンの氏族のもの六百人が武器を帯びて、ゾラとエシタオルを出発し、

18:12 上って行ってユダのキリアテ・ヤリムに陣を張った。このゆえに、その所は今日までマハネダンと呼ばれる。それはキリアテ・ヤリムの西にある。

18:13 彼らはそこからエフライムの山地に進み、ミカの家に着いた。

18:14 かのライシの国をうかがいに行った五人の者はその兄弟たちに言った、「あなたがたはこれらの家にエポデとテラピムと刻んだ像と鋳た像のあるのを知っていますか。それであなたがたは今、なすべきことを決めなさい」。

18:15 そこで彼らはその方へ身をめぐらして、かのレビびとの若者の家すなわちミカの家に行って、彼に安否を問うた。

18:16 しかし武器を帯びた六百人のダンの人々は門の入口に立っていた。

18:17 かの土地をうかがいに行った五人の者は上って行って、そこにはいり、刻んだ像とエポデとテラピムと鋳た像とを取ったが、祭司は武器を帯びた六百人の者と共に門の入口に立っていた。

18:18 彼らがミカの家にはいって刻んだ像とエポデとテラピムと鋳た像とを取った時、祭司は彼らに言った、「あなたがたは何をなさいますか」。

18:19 彼らは言った、「黙りなさい。あなたの手を口にあてて、われわれと一緒にきて、われわれのために父とも祭司ともなりなさい。ひとりの家の祭司であるのと、イスラエルの一部族、一氏族の祭司であるのと、どちらがよいですか」。

18:20 祭司は喜んで、エポデとテラピムと刻んだ像とを取り、民のなかに加わった。

18:21 かくて彼らは身をめぐらして去り、その子供たちと家畜と貨財をさきにたてて進んだが、

18:22 ミカの家をはるかに離れたとき、ミカは家に近い家の人々を集め、ダンの人々に追いつき、

18:23 ダンの人々を呼んだので、彼らはふり向いてミカに言った、「あなたがそのように仲間を連れてきたのは、どうしたのですか」。

18:24 彼は言った、「あなたがたが、わたしの造った神々および祭司を奪い去ったので、わたしに何が残っていますか。しかるにあなたがたがわたしに向かって『どうしたのですか』と言われるとは何事ですか」。

18:25 ダンの人々は彼に言った、「あなたは大きな声を出さないがよい。気の荒い連中があなたに撃ちかかって、あなたは自分の命と家族の命を失うようになるでしょう」。

18:26 こうしてダンの人々は去って行ったが、ミカは彼らの強いのを見て、くびすをかえして自分の家に帰った。

 

****************************************

各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

 

・・・・

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

 

・・・・

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

・・・・

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

・・・・

 

(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987 

 

・・・・

 

****************************************

 

 

 

 

****************************************

士師記 18:27−31 

ライシュの陥落とダンの建設

 

翻訳比較

 

新共同訳1987

18:27 彼らはミカが造った物と彼のものであった祭司を奪って、ライシュに向かい、その静かで穏やかな民を襲い、剣にかけて殺し、町に火を放って焼いた。

18:28 その町はシドンから遠く離れ、またどの人間とも交渉がなかったので、助けてくれる者がなかった。それはベト・レホブに属する平野にあった。彼らはその町を再建して住み着き、

18:29 その町を、イスラエルに生まれた子、彼らの先祖ダンの名にちなんで、ダンと名付けた。しかし、その町の元来の名はライシュであった。

18:30 ダンの人々は、自分たちが拝むために例の彫像を立てることにした。またモーセの孫でゲルショムの子であるヨナタンとその子孫が、その地の民が捕囚とされる日までダンの部族の祭司を勤めた。

18:31 こうして、神殿がシロにあった間、ずっと彼らはミカの造った彫像を保っていた。

 

新改訳1970

18:27 彼らは、ミカが造った物と、ミカの祭司とを取って、ライシュに行き、平穏で安心しきっている民を襲い、剣の刃で彼らを打ち、火でその町を焼いた。

18:28 その町はシドンから遠く離れており、そのうえ、だれとも交渉がなかったので、救い出す者がいなかった。その町はベテ・レホブの近くの谷にあった。彼らは町を建てて、そこに住んだ。

18:29 そして、彼らはイスラエルに生まれた自分たちの先祖ダンの名にちなんで、その町にダンという名をつけた。その町のもとの名はライシュであった。

18:30 さて、ダン族は自分たちのために彫像を立てた。モーセの子ゲルショムの子ヨナタンとその子孫が、国の捕囚の日まで、ダン部族の祭司であった。

18:31 こうして、神の宮がシロにあった間中、彼らはミカの造った彫像を自分たちのために立てた。

 

口語訳1955

18:27 さて彼らはミカが造った物と、ミカと共にいた祭司とを奪ってライシにおもむき、穏やかで、安らかな民のところへ行って、つるぎをもって彼らを撃ち、火をつけてその町を焼いたが、

18:28 シドンを遠く離れており、ほかの民との交わりがなかったので、それを救うものがなかった。その町はベテレホブに属する谷にあった。彼らは町を建てなおしてそこに住み、

18:29 イスラエルに生れた先祖ダンの名にしたがって、その町の名をダンと名づけた。その町の名はもとはライシであった。

18:30 そしてダンの人々は刻んだ像を自分たちのために安置し、モーセの孫すなわちゲルショムの子ヨナタンとその子孫がダンびとの部族の祭司となって、国が捕囚となる日にまで及んだ。

18:31 神の家がシロにあったあいだ、常に彼らはミカが造ったその刻んだ像を飾って置いた。

 

****************************************

各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

 

・・・・

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

 

・・・・

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

・・・・

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

・・・・

 

(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987 

 

・・・・

 

****************************************