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ヨブ記 9:1−10:22 

ヨブの嘆き(三)

 

翻訳比較


フランシスコ会訳2013
ヨブ記9

フランシスコ訳聖書 Job <9>章 聖書本文

◆ヨブの嘆き(三)

001そこでヨブは答えて言った、

◆神の計画

002「確かに、わたしもそのとおり だと知っている。

どうして人間は神の前に正しくあり得ようか。

003たとえ、神と争おうと望んで も、

千に一つも答えることはできない。

004神は心に知恵があり、力に秀で ておられる。

神に抵抗して無傷でいた者があろうか。

005神は山々を移されるが、誰もそ れを知らない。

怒りをもってそれらを覆される。

006神が大地をその基から揺り動か されると、

大地の柱は揺らぐ。

007神が太陽にお命じになると太陽 は昇らない。

星の群れを閉じ込められると見えなくなる。

008神は自ら大空を張り、

海の大波を踏みつけられる。

009神は大熊座とオリオン座とすば る座と

南の星座をお造りになった。

010神は計り知れないほどの大いな ることを行われた。

その驚くべき業は数えきれない。

011たとえ、神がわたしの傍らを通 られても、

わたしには見えない。

神が過ぎていかれても、わたしは気づかない。

012ああ、神が奪い取ろうとなされ れば、

誰が阻むことができようか。

誰が『何をされるのか』と言うことができようか。

013神はその怒りを鎮められない。

ラハブを助ける者どもも、みもとに身を屈した」。

◆いと強き者

014「どうしてわたしが神に答えら れようか。

言葉を選んで神と議論することができようか。

015たとえ、わたしが正しくても、

わたしは答えることができない。

わたしを裁く方に憐れみを乞うだけである。

016たとえ、わたしが呼んで、神が お答えになっても、

神がわたしの言い分をお聞きになるとは思えない。

017神は一本の髪の毛のために、わ たしを砕き、

理由もなく、わたしの傷を増し加えられる。

018わたしに息つく暇も与えず、

苦痛でわたしを満たされる。

019力について言えば、神こそ力あ る方である。

裁きについて言えば、誰が神を呼び出せよう。

020たとえ、わたしが正しくても、

わたしの口はわたしを罪ある者とする。

たとえ、わたしに非の打ち所がなくても、

神はわたしを邪な者となさる。

021わたしには非の打ち所がない が、

わたしはもう自分のことはどうでもよい。

わたしは生きることをいとう。

022それはみな同じことだ。だか ら、わたしは言う。

『神は非の打ち所のない者も、悪い者も滅ぼされる』と。

023災いが突然、死をもたらすと、

神は罪なき者の絶望をあざ笑われる。

024地が悪い者の手に委ねられてい る。

神は裁き人の顔を覆われる。

神でなければ、これは誰の仕業か」。

◆神の非情

025「わたしの日々は飛脚よりも速 く、

幸せを見ないで飛び去った。

026それは葦の舟よりも速く走りゆ き、

獲物に襲いかかる鷲のように速い。

027たとえ、『わたしの嘆きを忘れ よう。

悲しげな顔をやめて、明るく微笑もう』と

わたしが言っても、

028わたしはすべての悩みを恐れま す。

あなたが、わたしを

罪のない者としてくださらないことを知っています。

029わたしは罪に定められていま す。

それなのに、なぜ、わたしはいたずらに

心を悩ませるのでしょうか。

030たとえ、わたしがしゃぼん草で 身を洗っても、

灰汁で手を清めても、

031あなたはわたしを

汚物の中に投げ捨てられるでしょう。

また、わたしの着物もわたしを忌み嫌うでしょう。

032神はわたしのように、人間では ない。

それで、わたしは神にお答えできないし、

また、ともに法廷に立つこともできないのだ。

033わたしたちの上に手を置いてく れる仲裁者はいない。

わたしたち二人の間にはいない。

034どうか、神がその鞭をわたしか ら取り去られ、

神の恐れでわたしを怯えさせないように。

035そうすれば、わたしは語りか け、

神を恐れることはない。

しかし、わたしは、今、

そのようなものではないから」。

 

ヨブ記10

フランシスコ訳聖書 Job <10>章 聖書本文

◆被造物の不安

001「わたしの魂は生きることをい とう。

わたしは、わたしの嘆きに身を委ね、

わたしの魂の苦しみを語ろう。

002わたしは神に申しあげよう。

『わたしを罪に定めないでください。

なぜ、わたしと争われるかを教えてください。

003あなたにとって、善いことで しょうか。

み手の業を虐げたり、軽んじたり、

悪い者の謀に光を添えたりされることが。

004あなたが持っておられるのは、 肉の目なのですか。

あなたは、人間が見るようにご覧になるのですか。

005あなたの日々は人間の日々のよ うなものなのですか。

あなたの歳月は人の歳月のようなものなのですか。

006なぜ、あなたはわたしの咎を探 し出し、

わたしの罪を探り求められるのですか。

007あなたはご存じです。わたしに は罪のないことを。

また、あなたの手から、

わたしを救い得る者がいないことを。

008あなたの手がわたしを形づくっ て、

お造りになりました。

それなのに、み心を翻して、

わたしを滅ぼそうとなさるのですか。

009お願いです。思い起こしてくだ さい。

あなたは粘土のようにわたしをお造りになりました。

それなのに今、あなたは、

わたしを塵に戻そうとなさるのですか。

010あなたはわたしを乳のように注 ぎ出し、

チーズのように固まらせたではありませんか。

011あなたはわたしを皮膚と肉で包 み、

骨と筋とをもって、

わたしを編まれたではありませんか。

012あなたは命と慈しみとをわたし にお与えになり、

摂理のうちに、わたしの霊をお守りになりました』」。

◆神への抗議

013「『しかし、あなたはこれらの ことを

み心に秘めておかれました。

今こそ、それがあなたのみ心にあることを、

わたしは知っています。

014もし、わたしが罪を犯そうもの なら、

あなたはわたしを監視され、

わたしの咎を見逃すことはなさいません。

015もし、罪ある者とされるなら、 わたしは災いです。

たとえ、わたしが正しくても、

頭をもたげることはできません。

わたしは恥に満たされ、

苦しみに打ちひしがれているからです。

016わたしが頭をもたげれば、

あなたは獅子のようにわたしを追いかけ、

わたしに向かって恐るべき力をふるわれるでしょう。

017あなたはわたしに向かって敵意 を新たにし、

わたしに対する憤りを増され、

絶え間ない苦役を、わたしに加えられるでしょう。

018なぜ、あなたはわたしを

母の胎から引き出されたのですか。

わたしは誰の目にも触れずに

息絶えていたらよかったものを。

019あたかもこの世にいなかった者 のように、

母の胎から墓場へと運ばれていればよかったものを。

020わたしの余命はいくばくもない ではありませんか。

今、わたしから離れて、

少しでもわたしを楽にさせてください。

021わたしが、二度と帰って来られ ない所に、

闇と死の影の国に行く前に。

022暗黒のように真っ暗な国、

秩序のない死の影の国、

そこでは、光すら暗黒のようです』」。


 

新共同訳1987

9:1 ヨブは答えた。

9:2 それは確かにわたしも知っている。神より正しいと主張できる人間があろうか。

9:3 神と論争することを望んだとしても/千に一つの答えも得られないだろう。

9:4 御心は知恵に満ち、力に秀でておられる。神に対して頑になりながら/なお、無傷でいられようか。

9:5 神は山をも移される。怒りによって山を覆されるのだと誰が知ろう。

9:6 神は大地をその立つ所で揺り動かし/地の柱は揺らぐ。

9:7 神が禁じられれば太陽は昇らず/星もまた、封じ込められる。

9:8 神は自ら天を広げ、海の高波を踏み砕かれる。

9:9 神は北斗やオリオンを/すばるや、南の星座を造られた。

9:10 神は計り難く大きな業を/数知れぬ不思議な業を成し遂げられる。

9:11 神がそばを通られてもわたしは気づかず/過ぎ行かれてもそれと悟らない。

9:12 神が奪うのに誰が取り返せよう。「何をするのだ」と誰が言いえよう。

9:13 神は怒りを抑えられることなく/ラハブに味方する者も/神の足もとにひれ伏すであろう。

9:14 わたしのようなものがどうして神に答え/神に対して言うべき言葉を選び出せよう。

9:15 わたしの方が正しくても、答えることはできず/わたしを裁く方に憐れみを乞うだけだ。

9:16 しかし、わたしが呼びかけても返事はなさるまい。わたしの声に耳を傾けてくださるとは思えない。

9:17 神は髪の毛一筋ほどのことでわたしを傷つけ/理由もなくわたしに傷を加えられる。

9:18 息つく暇も与えず、苦しみに苦しみを加えられる。

9:19 力に訴えても、見よ、神は強い。正義に訴えても/証人となってくれるものはいない。

9:20 わたしが正しいと主張しているのに/口をもって背いたことにされる。無垢なのに、曲がった者とされる。

9:21 無垢かどうかすら、もうわたしは知らない。生きていたくない。

9:22 だからわたしは言う、同じことなのだ、と/神は無垢な者も逆らう者も/同じように滅ぼし尽くされる、と。

9:23 罪もないのに、突然、鞭打たれ/殺される人の絶望を神は嘲笑う。

9:24 この地は神に逆らう者の手にゆだねられている。神がその裁判官の顔を覆われたのだ。ちがうというなら、誰がそうしたのか。

9:25 わたしの人生の日々は/飛脚よりも速く飛び去り/幸せを見ることはなかった。

9:26 葦の小舟に乗せられたかのように流れ去り/獲物を襲う鷲のように速い。

9:27 嘆きを忘れよう/この有様を離れて立ち直りたいと言ってみても

9:28 苦しみの一つ一つがわたしに危惧を抱かせ/無罪と認めてもらえないことがよく分かる。

9:29 わたしは必ず罪ありとされるのだ。なぜ、空しく労することがあろうか。

9:30 雪解け水でからだを洗い/灰汁で手を清めても

9:31 あなたはわたしを汚物の中に沈め/着ているものさえわたしにはいとわしい。

9:32 このように、人間ともいえないような者だが/わたしはなお、あの方に言い返したい。あの方と共に裁きの座に出ることができるなら

9:33 あの方とわたしの間を調停してくれる者/仲裁する者がいるなら

9:34 わたしの上からあの方の杖を/取り払ってくれるものがあるなら/その時には、あの方の怒りに脅かされることなく

9:35 恐れることなくわたしは宣言するだろう/わたしは正当に扱われていない、と。

10:1 わたしの魂は生きることをいとう。嘆きに身をゆだね、悩み嘆いて語ろう。

10:2 神にこう言おう。「わたしに罪があると言わないでください。なぜわたしと争われるのかを教えてください。

10:3 手ずから造られたこのわたしを虐げ退けて/あなたに背く者のたくらみには光を当てられる。それでいいのでしょうか。

10:4 あなたも肉の目を持ち/人間と同じ見方をなさるのですか。

10:5 人間同様に一生を送り/男の一生に似た歳月を送られるのですか。

10:6 なぜわたしをとがめ立てし/過ちを追及なさるのですか

10:7 わたしが背く者ではないと知りながら/あなたの手から/わたしを救いうる者はないと知りながら。

10:8 御手をもってわたしを形づくってくださったのに/あなたはわたしを取り巻くすべてのものをも/わたしをも、呑み込んでしまわれる。

10:9 心に留めてください/土くれとしてわたしを造り/塵に戻されるのだということを。

10:10 あなたはわたしを乳のように注ぎ出し/チーズのように固め

10:11 骨と筋を編み合わせ/それに皮と肉を着せてくださった。

10:12 わたしに命と恵みを約束し/あなたの加護によって/わたしの霊は保たれていました。

10:13 しかし、あなたの心に隠しておられたことが/今、わたしに分かりました。

10:14 もし過ちを犯そうものなら/あなたはそのわたしに目をつけ/悪から清めてはくださらないのです。

10:15 逆らおうものなら、わたしは災いを受け/正しくても、頭を上げることはできず/辱めに飽き、苦しみを見ています。

10:16 わたしが頭をもたげようものなら/あなたは獅子のように襲いかかり/繰り返し、わたしを圧倒し

10:17 わたしに対して次々と証人を繰り出し/いよいよ激しく怒り/新たな苦役をわたしに課せられます。

10:18 なぜ、わたしを母の胎から引き出したのですか。わたしなど、だれの目にも止まらぬうちに/死んでしまえばよかったものを。

10:19 あたかも存在しなかったかのように/母の胎から墓へと運ばれていればよかったのに。

10:20 わたしの人生など何ほどのこともないのです。わたしから離れ去り、立ち直らせてください。

10:21 二度と帰って来られない暗黒の死の闇の国に/わたしが行ってしまう前に。

10:22 その国の暗さは全くの闇で/死の闇に閉ざされ、秩序はなく/闇がその光となるほどなのだ。」

 

新改訳1970

9:1 ヨブは答えて言った。

9:2 まことに、そのとおりであることを私は知っている。しかし、どうして人は自分の正しさを神に訴えることができようか。

9:3 たとい神と言い争おうと思っても、千に一つも答えられまい。

9:4 神は心に知恵のある方、力の強い方。神に身をこわくして、だれがそのままで済むだろうか。

9:5 神が山々を移されるが、だれもこれに気づかない。神は怒ってこれをくつがえされる。

9:6 神が地をその基から震わすと、その柱は揺れ動く。

9:7 神が太陽に命じると、それは上らない。星もまた封じ込められる。

9:8 神はただひとりで天を張り延ばし、海の大波を踏まれる。

9:9 神は牡牛座、オリオン座、すばる座、それに、南の天の室を造られた。

9:10 神は大いなることを行なって測り知れず、その奇しいみわざは数えきれない。

9:11 たとい神が私のそばを通り過ぎても、私には見えない。神が進んで行っても、私は認めることができない。

9:12 ああ、神が奪い取ろうとするとき、だれがそれを引き止めることができようか。だれが神に向かって、「何をされるのか。」と言いえよう。

9:13 神は怒りを翻さない。ラハブを助ける者たちは、みもとに身をかがめる。

9:14 いったい、この私が神に答えられようか。私が神とことばを交せようか。

9:15 たとい、私が正しくても、神に答えることはできない。私をさばく方にあわれみを請うだけだ。

9:16 たとい、私が呼び、私に答えてくださったとしても、神が私の声に耳を傾けられたとは、信じられない。

9:17 神はあらしをもって私を打ち砕き、理由もないのに、私の傷を増し加え、

9:18 私に息もつかせず、私を苦しみで満たしておられる。

9:19 もし、力について言えば、見よ、神は力強い。もし、さばきについて言えば、だれが私を呼び出すことができるか。

9:20 たとい私が正しくても、私自身の口が私を罪ある者とし、たとい私が潔白でも、神は私を曲がった者とされる。

9:21 私は潔白だ。しかし、私には自分自身がわからない。私は自分のいのちをいとう。

9:22 みな同じことだ。だから私は言う。神は、潔白な者をも悪者をも共に絶ち滅ぼされる。

9:23 にわか水が突然出て人を殺すと、神は罪のない者の受ける試練をあざける。

9:24 地は悪者の手にゆだねられ、神はそのさばきつかさらの顔をおおう。もし、神がそうするのでなければ、そうするのはだれか。

9:25 私の日々は飛脚よりも速い。それは飛び去って、しあわせを見ない。

9:26 それは葦の舟のように通り過ぎ、獲物に襲いかかるわしのように通り過ぎる。

9:27 たとい「不平を忘れ、憂うつな顔を捨てて、明るくなりたい。」と私が言いましても、

9:28 私の受けたすべての苦痛を思うと、私はおびえます。私は知っています。あなたは、私を罪のない者とはしてくださいません。

9:29 私はきっと、罪ある者とされましょう。ではなぜ、私はいたずらに労するのでしょうか。

9:30 たとい私が雪の水で身を洗っても、灰汁で私の手をきよめても、

9:31 あなたは私を墓の穴に突き落とし、私の着物は私を忌みきらいます。

9:32 神は私のように人間ではないから、私は「さあ、さばきの座にいっしょに行こう。」と申し入れることはできない。

9:33 私たちふたりの上に手を置く仲裁者が私たちの間にはいない。

9:34 神がその杖を私から取り去られるように。その恐ろしさで私をおびえさせないように。

9:35 そうすれば、私は語りかけ、神を恐れまい。いま私はそうではないからだ。

10:1 私は自分のいのちをいとう。私は自分の不平をぶちまけ、私のたましいの苦しみを語ろう。

10:2 私は神に言おう。「私を罪ある者となさらないように。なぜ私と争われるかを、知らせてください。

10:3 あなたが人をしいたげ、御手のわざをさげすみ、悪者のはかりごとに光を添えることは良いことでしょうか。

10:4 あなたは肉の目を持っておられるのですか。あるいは、人間が見るように、あなたも見られるのですか。

10:5 あなたの日々は人間の日々と同じですか。あるいは、あなたの年は人の年と同じですか。

10:6 それで、あなたは私の咎を捜し、私の罪を探られるのですか。

10:7 あなたは、私に罪のないことを知っておられ、だれもあなたの手から救い出せる者はいないのに。

10:8 あなたの御手は私を形造り、造られました。それなのにあなたは私を滅ぼそうとされます。

10:9 思い出してください。あなたは私を粘土で造られました。あなたは、私をちりに帰そうとされるのですか。

10:10 あなたは私を乳のように注ぎ出し、チーズのように固め、

10:11 皮と肉とを私に着せ、骨と筋とで私を編まれたではありませんか。

10:12 あなたはいのちと恵みとを私に与え、私を顧みて私の霊を守られました。

10:13 しかし、あなたはこれらのことを御心に秘めておられました。私はこのことがあなたのうちにあるのを知っています。

10:14 もし、私が罪を犯すと、あなたは私を待ちもうけておられ、私の咎を見のがされません。

10:15 もし、私が罪ある者とされるのなら、ああ、悲しいことです。私は、正しくても、私の頭をもたげることはできません。自分の恥に飽き飽きし、私の悩みを見て いますから。

10:16 私の頭が上がると、あなたはたける獅子のように、私を駆り立て、再び私に驚くべき力をふるわれるでしょう。

10:17 あなたは私の前にあなたの新しい証人たちを立て、私に向かってあなたの怒りを増し、私をいよいよ苦しめられるでしょう。

10:18 なぜ、あなたは私を母の胎から出されたのですか。私が息絶えていたら、だれにも見られなかったでしょうに。

10:19 私が生まれて来なかったかのように、母の胎から墓に運び去られていたらよかったものを。

10:20 私の生きる日はいくばくもないのですか。それではやめてください。私にかまわないでください。私はわずかでも明るくなりたいのです。

10:21 私が、再び帰らぬところ、やみと死の陰の地に行く前に。

10:22 そこは暗やみのように真暗な地、死の陰があり、秩序がなく、光も暗やみのようです。」

 

口語訳1955

9:1 ヨブは答えて言った、

9:2 「まことにわたしは、その事の/そのとおりであることを知っている。しかし人はどうして神の前に正しくありえようか。

9:3 よし彼と争おうとしても、/千に一つも答えることができない。

9:4 彼は心賢く、力強くあられる。だれが彼にむかい、おのれをかたくなにして、/栄えた者があるか。

9:5 彼は、山を移されるが、山は知らない。彼は怒りをもって、これらをくつがえされる。

9:6 彼が、地を震い動かしてその所を離れさせられると、/その柱はゆらぐ。

9:7 彼が日に命じられると、日は出ない。彼はまた星を閉じこめられる。

9:8 彼はただひとり天を張り、/海の波を踏まれた。

9:9 彼は北斗、オリオン、/プレアデスおよび南の密室を造られた。

9:10 彼が大いなる事をされることは測りがたく、/不思議な事をされることは数知れない。

9:11 見よ、彼がわたしのかたわらを通られても、/わたしは彼を見ない。彼は進み行かれるが、わたしは彼を認めない。

9:12 見よ、彼が奪い去られるのに、/だれが彼をはばむことができるか。だれが彼にむかって『あなたは何をするのか』と/言うことができるか。

9:13 神はその怒りをやめられない。ラハブを助ける者どもは彼のもとにかがんだ。

9:14 どうしてわたしは彼に答え、/言葉を選んで、彼と議論することができよう。

9:15 たといわたしは正しくても答えることができない。わたしを責められる者に/あわれみを請わなければならない。

9:16 たといわたしが呼ばわり、/彼がわたしに答えられても、/わたしの声に耳を傾けられたとは信じない。

9:17 彼は大風をもってわたしを撃ち砕き、/ゆえなく、わたしに多くの傷を負わせ、

9:18 わたしに息をつかせず、/苦い物をもってわたしを満たされる。

9:19 力の争いであるならば、彼を見よ、/さばきの事であるならば、/だれが彼を呼び出すことができよう。

9:20 たといわたしは正しくても、/わたしの口はわたしを罪ある者とする。たといわたしは罪がなくても、/彼はわたしを曲った者とする。

9:21 わたしは罪がない、しかしわたしは自分を知らない。わたしは自分の命をいとう。

9:22 皆同一である。それゆえ、わたしは言う、/『彼は罪のない者と、悪しき者とを/共に滅ぼされるのだ』と。

9:23 災がにわかに人を殺すような事があると、/彼は罪のない者の苦難をあざ笑われる。

9:24 世は悪人の手に渡されてある。彼はその裁判人の顔をおおわれる。もし彼でなければ、これはだれのしわざか。

9:25 わたしの日は飛脚よりも速く、/飛び去って幸を見ない。

9:26 これは走ること葦舟のごとく、/えじきに襲いかかる、わしのようだ。

9:27 たといわたしは『わが嘆きを忘れ、/憂い顔をかえて元気よくなろう』と言っても、

9:28 わたしはわがもろもろの苦しみを恐れる。あなたがわたしを罪なき者とされないことを/わたしは知っているからだ。

9:29 わたしは罪ある者とされている。どうして、いたずらに労する必要があるか。

9:30 たといわたしは雪で身を洗い、/灰汁で手を清めても、

9:31 あなたはわたしを、みぞの中に投げ込まれるので、/わたしの着物も、わたしをいとうようになる。

9:32 神はわたしのように人ではないゆえ、/わたしは彼に答えることができない。われわれは共にさばきに臨むことができない。

9:33 われわれの間には、/われわれふたりの上に手を置くべき仲裁者がない。

9:34 どうか彼がそのつえをわたしから取り離し、/その怒りをもって、/わたしを恐れさせられないように。

9:35 そうすれば、わたしは語って、/彼を恐れることはない。わたしはみずからそのような者ではないからだ。

10:1 わたしは自分の命をいとう。わたしは自分の嘆きを包まず言いあらわし、/わが魂の苦しみによって語ろう。

10:2 わたしは神に申そう、/わたしを罪ある者とされないように。なぜわたしと争われるかを知らせてほしい。

10:3 あなたはしえたげをなし、み手のわざを捨て、/悪人の計画を照すことを良しとされるのか。

10:4 あなたの持っておられるのは肉の目か、/あなたは人が見るように見られるのか。

10:5 あなたの日は人の日のごとく、/あなたの年は人の年のようであるのか。

10:6 あなたはなにゆえわたしのとがを尋ね、/わたしの罪を調べられるのか。

10:7 あなたはわたしの罪のないことを知っておられる。またあなたの手から救い出しうる者はない。

10:8 あなたの手はわたしをかたどり、わたしを作った。ところが今あなたはかえって、わたしを滅ぼされる。

10:9 どうぞ覚えてください、/あなたは土くれをもってわたしを作られた事を。ところが、わたしをちりに返そうとされるのか。

10:10 あなたはわたしを乳のように注ぎ、/乾酪のように凝り固まらせたではないか。

10:11 あなたは肉と皮とをわたしに着せ、/骨と筋とをもってわたしを編み、

10:12 命といつくしみとをわたしに授け、/わたしを顧みてわが霊を守られた。

10:13 しかしあなたはこれらの事をみ心に秘めおかれた。この事があなたの心のうちにあった事を/わたしは知っている。

10:14 わたしがもし罪を犯せば、/あなたはわたしに目をつけて、/わたしを罪から解き放されない。

10:15 わたしがもし悪ければわたしはわざわいだ。たといわたしが正しくても、/わたしは頭を上げることができない。わたしは恥に満ち、悩みを見ているからだ。

10:16 もし頭をあげれば、/あなたは、ししのようにわたしを追い、/わたしにむかって再びくすしき力をあらわされる。

10:17 あなたは証人を入れ替えてわたしを攻め、/わたしにむかってあなたの怒りを増し、/新たに軍勢を出してわたしを攻められる。

10:18 なにゆえあなたはわたしを胎から出されたか、/わたしは息絶えて目に見られることなく、

10:19 胎から墓に運ばれて、/初めからなかった者のようであったなら、/よかったのに。

10:20 わたしの命の日はいくばくもないではないか。どうぞ、しばしわたしを離れて、/少しく慰めを得させられるように。

10:21 わたしが行って、帰ることのないその前に、/これを得させられるように。わたしは暗き地、暗黒の地へ行く。

10:22 これは暗き地で、やみにひとしく、/暗黒で秩序なく、光もやみのようだ」。

 


ヨ ブ記
9:1 ヨブこたへて言ひけるは
9:2 我まことに其事の然るを知り 人いかでか神の前に義かるべけん
9:3 よし人は神と辨爭はんとするとも千の一も答ふること能はざるべし
9:4 神は心慧く力強くましますなり 誰か神に逆ひてその身安からんや
9:5 彼山を移したまふに山しらず 彼震怒をもて之を飜倒したまふ
9:6 彼地を震ひてその所を離れしめたまへばその柱ゆるぐ
9:7 日に命じたまへば日いでず 又星辰を封じたまふ
9:8 唯かれ獨天を張り海の濤を覆たまふ
9:9 また北斗參宿昴宿および南方の密室を造りたまふ
9:10 大なる事を行ひたまふこと測られず奇しき業を爲たまふこと數しれず
9:11 視よ彼わが前を過たまふ 然るに我これを見ず彼すすみゆき賜ふ然るに我之を曉ず
9:12 彼奪ひ去賜ふ 誰か能之を沮まん 誰か之に汝何を爲やと言ことを得爲ん
9:13 神其震怒を息賜はず ラハブを助る者等之が下に屈む
9:14 然ば我爭か彼に回答を爲ことを得ん 爭われ言を選びて彼と論ふ事をえんや
9:15 假令われ義かるとも彼に回答をせじ 彼は我を審判く者なれば我彼に哀き求ん
9:16 假令我彼を呼て彼われに答たまふともわが言を聽いれ賜ひしとは我信ぜざるなり
9:17 彼は大風をもて我を撃碎き 故なくして我に衆多の傷を負せ
9:18 我に息をつかさしめず 苦き事をもて我身に充せ賜ふ
9:19 強き者の力量を言んか 視よ此にあり 審判の事ならんか 誰か我を喚出すことを得爲ん
9:20 假令われ義かるとも我口われを惡しと爲ん 假令われ完全かるとも尚われを罪ありとせん
9:21 我は全し 然ども我はわが心を知ず 我生命を賤む
9:22 皆同一なり 故に我は言ふ神は完全者と惡者とを等しく滅したまふと
9:23 災禍の俄然に人を誅す如き事あれば彼は辜なき者の苦痛を笑ひ見たまふ
9:24 世は惡き者の手に交されてあり 彼またその裁判人の面を蔽ひたまふ 若彼ならずば是誰の行爲なるや
9:25 わが日は驛使よりも迅く 徒に過さりて福祉を見ず
9:26 其はしること葦舟のごとく 物を攫まんとて飛かける鷲のごとし
9:27 たとひ我わが愁を忘れ面色を改めて笑ひをらんと思ふとも
9:28 尚この諸の苦痛のために戰慄くなり 我思ふに汝われを釋し放ちたまはざらん
9:29 我は罪ありとせらるるなれば何ぞ徒然に勞すべけんや
9:30 われ雪水をもて身を洗ひ 灰汁をもて手を潔むるとも
9:31 汝われを汚はしき穴の中に陷いれたまはん 而して我衣も我を厭ふにいたらん
9:32 神は我のごとく人にあらざれば我かれに答ふべからず 我ら二箇して共に裁判に臨むべからず
9:33 また我らの間には我ら二箇の上に手を置べき仲保あらず
9:34 願くは彼その杖を我より取はなし その震怒をもて我を懼れしめたまはざれ
9:35 然らば我 言語て彼を畏れざらん 其は我みづから斯る者と思はざればなり
ヨブ記
10:1 わが心生命を厭ふ 然ば我わが憂愁を包まず言あらはし わが魂神の苦きによりて語はん
10:2 われ神に申さん 我を罪ありしとしたまふ勿れ 何故に我とあらそふかを我に示したまへ
10:3 なんぢ虐遇を爲し 汝の手の作を打棄て惡き者の謀計を照すことを善としたまふや
10:4 汝は肉眼を有たまふや 汝の觀たまふ所は人の觀るがごとくなるや
10:5 なんぢの日は人間の日のごとく 汝の年は人の日のごとくなるや
10:6 何とて汝わが愆を尋ねわが罪をしらべたまふや
10:7 されども汝はすでに我の罪なきを知たまふ また汝の手より救ひいだし得る者なし
10:8 汝の手われをいとなみ我をことごとく作れり 然るに汝今われを滅ぼしたまふなり
10:9 請ふ記念たまへ 汝は土塊をもてすてるがごとくに我を作りたまへり 然るに復われを塵に歸さんとしたまふや
10:10 汝は我を乳のごとく斟ぎ牛酪のごとくに凝しめたまひしに非ずや
10:11 汝は皮と肉とを我に着せ骨と筋とをもて我を編み
10:12 生命と恩惠とをわれに授け我を眷顧てわが魂神を守りたまへり
10:13 然はあれど汝これらの事を御心に藏しおきたまへり 我この事汝の心にあるを知る
10:14 我もし罪を犯さば汝われをみとめてわが罪を赦したまはじ
10:15 我もし行状あしからば禍あらん 假令われ義かるとも我頭を擧じ 其は我は衷に羞耻充ち 眼にわが患難を見ればなり
10:16 もし頭を擧なば獅子のごとくに汝われを追打ち 我身の上に復なんぢの奇しき能力をあらはしたまはん
10:17 汝はしばしば證する者を入かへて我を攻め 我にむかひて汝の震怒を増し新手に新手を加へて我を攻めたまふ
10:18 何とて汝われを胎より出したまひしや 然らずば我は息絶え目に見らるること無く
10:19 曾て有ざりし如くならん 即ち我は胎より墓に持ゆかれん
10:20 わが日は幾時も无きに非ずや 願くは彼姑らく息て我を離れ我をして少しく安んぜしめんことを
10:21 我が往て復返ることなきその先に斯あらしめよ 我は暗き地死の蔭の地に往ん
10:22 この地は暗くして晦冥に等しく死の蔭にして區分なし 彼處にては光明もK暗のごとし


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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口 語訳 ロマ 3:20

3:20 なぜなら、律法を行う ことによっては、すべての人間は神の前に義とせられないからである。律法によっては、罪の自覚が生じるのみである。

 

口 語訳 ヘブ 12:26

12:26 あの時には、御声が地を震わせた。しかし今は、約束して言われた、「わたしはもう一度、地ばかりでなく天をも震わそう」。

 

口 語訳 ロマ 9:20

9:20 ああ人よ。あなたは、神に言い逆らうとは、いったい、何者なのか。造られたものが造った者に向かって、「なぜ、わたしをこのように 造ったのか」と言うことがあろうか。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口語訳 ロマ 3:20

3:20 なぜなら、律法を行うことによっては、すべての人間は神の前に義とせられないからである。律法によっては、罪の自覚が生じるのみである。

 

口語訳 ロマ 1:17

1:17 神の義は、その福音の中に啓示され、信仰に始まり信仰に至らせる。これは、「信仰による義人は生きる」と書いてあるとおりである。

 

口語訳 ガラ 3:11

3:11 そこで、律法によっては、神のみまえに義とされる者はひとりもないことが、明らかである。なぜなら、「信仰による義人は生きる」からである。

 

口語訳 ヘブ 10:38

10:38 わが義人は、信仰によって生きる。もし信仰を捨てるなら、/わたしのたましいはこれを喜ばない」。

 

口語訳 ヘブ 12:26

12:26 あの時には、御声が地を震わせた。しかし今は、約束して言われた、「わたしはもう一度、地ばかりでなく天をも震わそう」。

 

口語訳 マタ 14:25

14:25 イエスは夜明けの四時ごろ、海の上を歩いて彼らの方へ行かれた。

 

口語訳 ロマ 9:19-21

9:19 そこで、あなたは言うであろう、「なぜ神は、なおも人を責められるのか。だれが、神の意図に逆らい得ようか」。

9:20 ああ人よ。あなたは、神に言い逆らうとは、いったい、何者なのか。造られたものが造った者に向かって、「なぜ、わたしをこのように造ったのか」と言うこと があろうか。

9:21 陶器を造る者は、同じ土くれから、一つを尊い器に、他を卑しい器に造りあげる権能がないのであろうか。

 

口語訳 マタ 5:45

5:45 こうして、天にいますあなたがたの父の子となるためである。天の父は、悪い者の上にも良い者の上にも、太陽をのぼらせ、正しい者にも正しくない者にも、雨 を降らして下さるからである。

 

口語訳 ロマ 9:20

9:20 ああ人よ。あなたは、神に言い逆らうとは、いったい、何者なのか。造られたものが造った者に向かって、「なぜ、わたしをこのように造ったのか」と言うこと があろうか。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

口 語訳 ヘブ 12:26

12:26 あの時には、御声が地 を震わせた。しかし今は、約束して言われた、「わたしはもう一度、地ばかりでなく天をも震わそう」。

 

口 語訳 ロマ 9:20-21

9:20 ああ人よ。あなたは、神に言い逆らうとは、いったい、何者なのか。造られたものが造った者に向かって、「なぜ、わたしをこのように 造ったのか」と言うことがあろうか。

9:21 陶器を造る者は、同じ土くれから、一つを尊い器に、他を卑しい器に造りあげる権能がないのであろうか。

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

新共同 使  17:28

17:28 皆さんのうちのある詩人たちも、/『我らは神の中に生き、動き、存在する』/『我らもその子孫である』と、/言っているとおりです。

 

(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 ロマ 3:20

3:20 なぜなら、律法を実行することによっては、だれ一人神の前で義とされないからです。律法によっては、罪の自覚しか生じないのです。

 

新共同 Tコリ1:25

1:25 神の愚かさは人よりも賢く、神の弱さは人よりも強いからです。

 

新共同 ヘブ 12:26

12:26 あのときは、その御声が地を揺り動かしましたが、今は次のように約束しておられます。「わたしはもう一度、地だけではなく天をも揺り動かそう。」

 

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