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ヨブ記 27:1−23  

ヨブの嘆き(一〇)

 

翻訳比較


聖書協会共同訳2018
ヨブ 27:1 ヨブはまた言葉を続けた。
ヨブ 27:2 生ける神は私の権利を奪い/全能者は私の魂を苦しめる。
ヨブ 27:3 私の息が私の内にあり/神の息吹が私の鼻にあるかぎり
ヨブ 27:4 この唇は不正を語らず/この舌は欺きを言わない。
ヨブ 27:5 私があなたがたを義とすることは断じてなく/死ぬまで、私は自分の潔白を捨てない。
ヨブ 27:6 私は自分の義を保ち、手放さず/心は私の日々を責めることはない。
ヨブ 27:7 私の敵は悪しき者のようになれ。/私に立ち向かう者は不法な者のようになれ。
ヨブ 27:8 神を敬わない者に何の望みがあろうか/神が彼の命を絶ち、その魂を取り去るときに。
ヨブ 27:9 神は彼の叫びを聞くだろうか/苦難が彼に臨むときに。
ヨブ 27:10 彼は全能者を喜びとするだろうか。/どんな時にも神を呼び求めるだろうか。
ヨブ 27:11 私は全能者と共にあるものを隠さず/神の手についてあなたがたに教える。
ヨブ 27:12 あなたがたは皆、それを見たのに/どうして空しいことを吐くのか。
ヨブ 27:13 これは悪しき者が神から受ける分/冷酷な者が全能者から受け継ぐもの。
ヨブ 27:14 たとえその子らが増えても、剣にかかり/子孫はパンに満ち足りることがない。
ヨブ 27:15 生き残った者も死んで葬られ/やもめたちは泣きもしない。
ヨブ 27:16 彼が銀を塵のように積み上げても/泥のように衣服を貯め込んでも
ヨブ 27:17 貯め込んだものは正しき人がまとい/銀は罪なき人が分け合う。
ヨブ 27:18 彼は虫のように自分の家を建てる/見張りが作る仮小屋のように。
ヨブ 27:19 富める身で寝ても、何も集められず/目を開ければ、何もない。
ヨブ 27:20 恐怖が大水のように彼を襲い/突風が夜の間に彼を吹き払う。
ヨブ 27:21 東風が彼を運び去り/彼のいた場所からさらっていく。
ヨブ 27:22 東風は彼を圧倒して容赦せず/彼はその手から何とか逃れようとする。
ヨブ 27:23 人は彼のことで手を叩き/彼を嘲り、その場所から追い払う。

フランシスコ会訳2013
ヨブ記27

フランシスコ訳聖書 Job <27>章 聖書本文

◆ヨブの嘆き(一〇)

001そこでヨブはその嘆きを続けて 言った、

◆ヨブの潔白

002「わたしの権利を奪い取った生 ける神にかけて、

わたしの魂を悩ました全能者にかけて、

わたしは誓う。

003わたしの息がわたしのうちにあ るかぎり、

神の息吹がわたしの鼻にあるかぎり、

004わたしの唇は決して不正を言わ ず、

わたしの舌は偽りを語らない。

005わたしには、断じて

あなたたちを正しいと認めることはできない。

わたしは息絶えるまで、

わたしの潔白を主張してやまない。

006わたしは自分の正しさを固く 守って、

それを捨てない。

一日たりとも、心に恥じるところがない。

007わたしの敵は悪人の運命に遭 い、

わたしに反対する者は不法者の運命に遭うように」。

◆伝統的な教え

008「神にその命を絶たれ、魂を取 り去られるとき、

不敬な者にどんな望みがあろうか。

009災いが彼の上に臨んだとき、

神はその叫びを聞かれるだろうか。

010彼は全能者を喜びとすることが できようか。

どんな時にも神を呼び求めることができようか。

011わたしは、あなたたちに神の力 について教えよう。

全能者のもとにあることを隠したりはしない。

012ああ、あなたたちはみな、それ を見たはずだ。

それなのに、なぜ、

あなたたちはむなしいことを語るのか。

013これこそ、悪い者どもが神から 受ける分け前であり、

全能者から受け継ぐ暴虐な者どもの遺産である。

014たとえ、子供たちが増えても、 彼らは剣にかかり、

その子孫はパンにも事欠く。

015その生き残った者どもは疫病で 葬られ、

そのやもめたちは嘆き叫ぶことすらしない。

016彼は銀を塵のように積み上げ、

衣類を粘土のように蓄える。

017それを蓄えることができても、 正しい人がそれを着、

罪のない人が、その銀を分け合う。

018彼は監視人の建てるような家を 建て、

番人の造るような小屋を造る。

019富んだ者として寝ても、それが 最後である。

目を開いても、もはや何もない。

020昼には恐怖が彼を襲い、

夜には嵐が彼を運び去る。

021彼は東風に運び去られて消え失 せ、

その住処から吹き払われる。

022そうだ、神は容赦なく彼を襲 い、

彼はみ手から逃れようとあがく。

023神は彼に向かって手を打ち鳴ら し、

その住処から彼を吹き飛ばされる」。

 


 

新共同訳1987

27:1 ヨブは更に言葉をついで主張した。

27:2 わたしの権利を取り上げる神にかけて/わたしの魂を苦しめる全能者にかけて/わたしは誓う。

27:3 神の息吹がまだわたしの鼻にあり/わたしの息がまだ残っているかぎり

27:4 この唇は決して不正を語らず/この舌は決して欺きを言わない、と。

27:5 断じて、あなたたちを正しいとはしない。死に至るまで、わたしは潔白を主張する。

27:6 わたしは自らの正しさに固執して譲らない。一日たりとも心に恥じるところはない。

27:7 わたしに敵対する者こそ罪に定められ/わたしに逆らう者こそ不正とされるべきだ。

27:8 神に命を断たれ、魂を取り上げられるのだから/神を無視する者にどんな望みがあろうか。

27:9 災いが彼に臨むとき/その叫びを神は聞いてくださるだろうか。

27:10 全能者によって喜びを得/常に神を呼び求めることができるだろうか。

27:11 わたしがあなたたちに神の手の業を示し/全能者について隠さずに語ろう。

27:12 あなたたち自身、それを仰いだのに/なぜ、空しいことを繰り返すのか。

27:13 神に逆らう者が神から受ける分/暴虐な者が全能者から与えられる嗣業は/次のとおり。

27:14 たとえ多くの息子があっても、剣にかかり/子孫は食べ物にも事欠く。

27:15 残った者が死んで葬られても/やもめたちは泣くことすらしない。

27:16 土を盛るように銀を積み/粘土を備えるように衣服を備えても

27:17 その備えた衣服は正しい人が着/その銀は潔白な人の所有となる。

27:18 家を建てても、しみの巣のよう/番人の作る仮小屋のようなものだ。

27:19 寝るときには豊かであっても、それが最後/目を開けば、もう何ひとつない。

27:20 破滅が洪水のように彼を襲い/つむじ風が夜の間にさらう。

27:21 東風に運び去られて、彼は消えうせ/その住まいから吹き払われる。

27:22 神は彼に襲いかかり、許さない。御手から逃れようと彼はあがく。

27:23 神は彼に向かって手をたたき/その住まいから彼を吹き飛ばす。

 

新改訳1970

27:1 ヨブはまた、自分の格言を取り上げて言った。

27:2 私の権利を取り去った神、私のたましいを苦しめた全能者をさして誓う。

27:3 私の息が私のうちにあり、神の霊が私の鼻にあるかぎり、

27:4 私のくちびるは不正を言わず、私の舌は決して欺きを告げない。

27:5 あなたがたを義と認めることは、私には絶対にできない。私は息絶えるまで、自分の潔白を離さない。

27:6 私は自分の義を堅く保って、手放さない。私の良心は生涯私を責めはしない。

27:7 私の敵は不正をする者のようになれ。私に立ち向かう者はよこしまな者のようになれ。

27:8 神を敬わない者の望みはどうなるであろうか。神が彼を断ち切り、そのいのちを取り去るときは。

27:9 苦しみが彼にふりかかるとき、神は彼の叫びを聞かれるであろうか。

27:10 彼は全能者を彼の喜びとするだろうか。どんな時にも神を呼ぶだろうか。

27:11 私は神の御手についてあなたがたに教えよう。全能者のもとにあるものを私は隠すまい。

27:12 ああ、あなたがたはみな、それを見たのに、なぜ、あなたがたは全くむなしいことを言うのか。

27:13 悪者の神からの分け前、横暴な者が全能者から受け取る相続財産は次のとおりだ。

27:14 たとい、彼の子どもたちがふえても、剣にかかる。その子孫はパンに飽き足ることはない。

27:15 その生き残った者も死んで葬られ、そのやもめらは泣きもしない。

27:16 彼が銀をちりのように積み上げ、衣装を土のようにたくわえても、

27:17 彼がたくわえたものは、正しい者がこれを着、銀は、罪のない者が分け取る。

27:18 彼はしみが建てるような家を建てる。それは番人が作る仮小屋のようだ。

27:19 富む者が寝ると、もうそれきりだ。彼が目を開くと、もうそれはない。

27:20 恐怖が洪水のように彼を襲い、夜にはつむじ風が彼を運び去る。

27:21 東風が彼を吹き上げると、彼は去り、彼をそのいる所から吹き払う。

27:22 神は容赦なくそれを彼に投げつけ、彼は御手からなんとかしてのがれようとする。

27:23 人々は彼に向かって手をたたき、彼をあざけって、そのいる所から追い出す。

 

口語訳1955

27:1 ヨブはまた言葉をついで言った、

27:2 「神は生きておられる。彼はわたしの義を奪い去られた。全能者はわたしの魂を悩まされた。

27:3 わたしの息がわたしのうちにあり、/神の息がわたしの鼻にある間、

27:4 わたしのくちびるは不義を言わない、/わたしの舌は偽りを語らない。

27:5 わたしは断じて、あなたがたを正しいとは認めない。わたしは死ぬまで、潔白を主張してやめない。

27:6 わたしは堅くわが義を保って捨てない。わたしは今まで一日も心に責められた事がない。

27:7 どうか、わたしの敵は悪人のようになり、/わたしに逆らう者は/不義なる者のようになるように。

27:8 神が彼を断ち、その魂を抜きとられるとき、/神を信じない者になんの望みがあろう。

27:9 災が彼に臨むとき、/神はその叫びを聞かれるであろうか。

27:10 彼は全能者を喜ぶであろうか、/常に神を呼ぶであろうか。

27:11 わたしは神のみ手についてあなたがたに教え、/全能者と共にあるものを隠すことをしない。

27:12 見よ、あなたがたは皆みずからこれを見た、/それなのに、どうしてむなしい者となったのか。

27:13 これは悪人の神から受ける分、/圧制者の全能者から受ける嗣業である。

27:14 その子らがふえればつるぎに渡され、/その子孫は食物に飽きることがない。

27:15 その生き残った者は疫病で死んで埋められ、/そのやもめらは泣き悲しむことをしない。

27:16 たとい彼は銀をちりのように積み、/衣服を土のように備えても、

27:17 その備えるものは正しい人がこれを着、/その銀は罪なき者が分かち取るであろう。

27:18 彼の建てる家は、くもの巣のようであり、/番人の造る小屋のようである。

27:19 彼は富める身で寝ても、再び富むことがなく、/目を開けばその富はない。

27:20 恐ろしい事が大水のように彼を襲い、/夜はつむじ風が彼を奪い去る。

27:21 東風が彼を揚げると、彼は去り、/彼をその所から吹き払う。

27:22 それは彼を投げつけて、あわれむことなく、/彼はその力からのがれようと、もがく。

27:23 それは彼に向かって手を鳴らし、/あざけり笑って、その所から出て行かせる。

 


文 語訳1917
27:1 ヨブまた語を繼ぎていはく
27:2 われに義しき審判を施したまはざる神 わが心魂をなやまし給ふ全能者此神は活く
27:3 (わが生命なほ全くわれの衷にあり 神の氣息なほわが鼻にあり)
27:4 わが口は惡を言ず わが舌は?言を語らじ
27:5 我決めて汝等を是とせじ 我に死るまで我が罪なきを言ことを息じ
27:6 われ堅くわが正義を持ちて之を棄じ 我は今まで一日も心に責られし事なし
27:7 我に敵する者は惡き者と成り我を攻る者は義からざる者と成るべし
27:8 邪曲なる者もし神に絶れその魂神を脱とらるるに於ては何の望かあらん
27:9 かれ艱難に罹る時に神その呼號を聽いれたまはんや
27:10 かれ全能者を喜こばんや 常に神を?んや
27:11 われ神の御手を汝等にヘへん 全能者の道を汝等に隱さじ
27:12 視よ汝等もみな自らこれを觀たり 然るに何ぞ斯愚蒙をきはむるや
27:13 惡き人の神に得る分 強暴の人の全能者より受る業は是なり
27:14 その子等蕃れば劍に殺さる その子孫は食物に飽ず
27:15 その遺れる者は疫病に斃れて埋められ その妻等は哀哭をなさず
27:16 かれ銀を積こと塵のごとく衣服を備ふること土のごとくなるとも
27:17 その備ふる者は義き人これを着ん またその銀は無辜者これを分ち取ん
27:18 その建る家は蟲の巣のごとく また番人の造る茅家のごとし
27:19 彼は富る身にて寢臥し重ねて興ること無し また目を開けば即ちその身きえ亡す
27:20 懼ろしき事大水のごとく彼に追及き 夜の暴風かれを奪ひ去る
27:21 東風かれを?げて去り 彼をその處より吹はらふ
27:22 神かれを射て恤まず 彼その手より逃れんともがく
27:23 人かれに對ひて手を鳴し 嘲りわらひてその處をいでゆかしむ


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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口語訳 使  24:16

24:16 わたしはまた、神に対しまた人に対して、良心を責められることのないように、常に努めています。

 

口語訳 マタ 16:26

16:26 たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことが できようか。

 

口語訳 ルカ 12:20

12:20 すると神が彼に言われた、『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。そしたら、あなたが用意した物は、だれの ものになるのか』。

 

口語訳 ヨハ 9:31

9:31 わたしたちはこのことを知っています。神は罪人の言うことはお聞きいれになりませんが、神を敬い、そのみこころを行う人の言うこと は、聞きいれて下さいます。

 

口語訳 ヤコ 4:3

4:3 求めても与えられないのは、快楽のために使おうとして、悪い求め方をするからだ。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳 マタ 16:26

16:26 たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことが できようか。

 

口 語訳 ルカ 12:20

12:20 すると神が彼に言われた、『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。そしたら、あなたが用意した物は、だれの ものになるのか』。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

 

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(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

新共同 使  24:16

24:16 こういうわけで私は、神に対しても人に対しても、責められることのない良心を絶えず保つように努めています。

 

新共同 Tコリ4:4

4:4 自分には何もやましいところはないが、それでわたしが義とされているわけではありません。わたしを裁くのは主なのです。

 

新共同 ルカ 12:20

12:20 しかし神は、『愚かな者よ、今夜、お前の命は取り上げられる。お前が用意した物は、いったいだれのものになるのか』と言われた。

 

(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 マタ 16:26

16:26 人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。

 

新共同 ルカ 12:20

12:20 しかし神は、『愚かな者よ、今夜、お前の命は取り上げられる。お前が用意した物は、いったいだれのものになるのか』と言われた。

 

新共同 ヨハ 9:31

9:31 神は罪人の言うことはお聞きにならないと、わたしたちは承知しています。しかし、神をあがめ、その御心を行う人の言うことは、お聞きになります。

 

新共同 ヤコ 4:3

4:3 願い求めても、与えられないのは、自分の楽しみのために使おうと、間違った動機で願い求めるからです。

 

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