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哀 歌 2:1−22     

第二の歌 ヤーウェの業としてのエルサレムの悲 痛

 

翻訳比較



聖書協会共同訳2018
◆第二の歌 (アルファベットによる詩)
哀 2:1 ああ、主は娘シオンを怒りで覆われ/イスラエルの誉れを天から地へ投げ落とされた。/怒りの日に、ご自分の足台を心に留められなかった。
哀 2:2 主は、ヤコブのすべての住まいを容赦なく破壊し/憤って娘ユダの砦をことごとく壊し/王国とその高官たちを地に打ち倒して汚された。
哀 2:3 怒りに燃えてイスラエルの角をことごとく切り捨て/敵を前にして右の手を引き戻し/周囲を焼き尽くす火のようにヤコブを焼いた。
哀 2:4 敵のように弓を引き絞り/苦しめる者のように右の手を構え/目に慕わしい者たちをすべて殺し/娘シオンの天幕に、火のような憤りを注がれた。
哀 2:5 主は、敵であるかのようにイスラエルを滅ぼされた。/城郭をすべて滅ぼし、砦を破壊し/娘ユダの呻きと嘆きをさらに深くされた。
哀 2:6 主はご自分の仮庵をぶどうの木のように潰し/定めの祭りの場所を破壊された。/シオンに定めの祭りも安息日も忘れさせ/激しい憤りで王や祭司を退 けられた。
哀 2:7 主はご自分の祭壇を拒み、聖所をも見捨て/城郭の壁を敵の手に渡された。/主の家で、彼らは祝いの日のように歓声を上げた。
哀 2:8 主は娘シオンの城壁の崩壊を定め/測り縄で測り、破壊し尽くすまで/その手を引かれなかった。/塁壁と城壁は嘆き、共にしおれた。
哀 2:9 その城門は地にうずもれ/主はそのかんぬきを壊し、砕かれた。/王と高官たちは諸国民の中におり/もはや律法はない。/預言者たちもまた、主から 幻を与えられない。
哀 2:10 娘シオンの長老たちは黙って地に座り/頭に塵をかぶり、粗布を身にまとった。/エルサレムのおとめたちは頭を地に垂れた。
哀 2:11 わが目は涙が尽き、わがはらわたは痛み/娘であるわが民の破滅のゆえに/わが肝臓は地に注がれる。/幼子や乳飲み子は町の広場で弱り果ててい る。
哀 2:12 彼らは母親に言う/「どこにあるの、穀物やぶどう酒は」と。/傷ついた者のように町の広場で弱り果て/母の懐で息絶えてゆく。
哀 2:13 娘エルサレムよ/あなたを何の証しとし、何にたとえよう。/おとめである娘シオンよ/あなたを何になぞらえて慰めればよいのか。/あなたの破滅 は海のように大きい。/誰があなたを癒やせるだろう。
哀 2:14 あなたの預言者たちは/空しく役に立たない幻を見た。/あなたを立ち直らせるために/過ちを暴くことをしなかった。/彼らはあなたのために/空 しい偽りの託宣を幻に見た。
哀 2:15 道行く人は皆、あなたに向かって手を叩き/娘エルサレムを嘲笑い、頭を振って言う。/「これが麗しさの極み/全地の喜びと言われた都なのか。」
哀 2:16 敵は皆、あなたに向かい、口を大きく開き/嘲笑い、歯ぎしりして言う。/「我々はついに滅ぼした。/これこそ、待ち望んだ日だ。/ついに見届け た。」
哀 2:17 主は計画を実現し、仰せを果たされた。/はるか昔に命じておかれたとおり/容赦なく破壊された。/あなたのことで敵を喜ばせ/あなたを苦しめる 者らの角を高く上げられた。
哀 2:18 娘シオンの城壁よ、心から主に向かって叫べ。/昼も夜も、川のように涙を流せ。/休んではならない。/あなたの瞳を休ませてはならない。
哀 2:19 立って、夜回りの始まる時に叫べ。/主の前で、心を水のように注ぎ出せ。/幼子たちの命のために/主に向かって両手を上げよ。/彼らは街角の至 るところで/飢えで弱り果てているのだ。
哀 2:20 御覧ください、主よ。目を留めてください。/あなたからこれほどの仕打ちを受けた者が/あるでしょうか。/女たちが自分の産んだ子を、その育ん だ子を/食べることなどあってよいのでしょうか。/祭司や預言者が/主の聖所で殺害されてもよいのでしょうか。
哀 2:21 街では子どもも老人も地に倒れ伏し/おとめも若者も剣に倒れました。/あなたが怒りの日に殺害し/容赦なくいけにえとされたのです。
哀 2:22 あなたは祝いの日のように/私が恐れる者たちを周りから呼び集められました。/主の怒りの日に/逃げ延びた者、生き残った者はいませんでした。 /私が生み育てた者たちを/敵は滅ぼし尽くしてしまったのです。


フランシスコ会訳2013

哀歌2

フランシスコ訳聖書 Lam <2>章 聖書本文

◆第二の歌 主の憤り

001ああ、主は憤って、

娘シオンを忌み嫌われ、

イスラエルの栄光を

天から地上に投げ捨て、

その怒りの日に、

ご自分の足台を思い起こされなかった。

002主は、ヤコブのすべての住まい を

容赦なく滅ぼされた。

娘ユダの要塞を

怒りのうちに破壊し、

その王と首長たちを、

地にたたき落として辱められた。

003怒りのうちに、

イスラエルのすべての角を打ち砕き、

敵の前で

その右の手を引き戻し、

あたりを焼き尽くす炎のように

ヤコブに対して燃え上がられた。

004主は敵のように弓を張り、

その右側に立たれ、

敵のように

愛しい者たちをみな虐殺し、

娘シオンの天幕に、

火のように怒りを注がれた。

005主は、敵のようになって、

イスラエルを滅ぼされた。

そのすべての宮殿を滅ぼし、

その要塞を破壊された。

こうして娘ユダに重ねて

呻きと嘆きをもたらされた。

006庭を歩くように、ご自分の天幕 を踏みつぶし、

ご自分の集会の場所を破壊された。

主はシオンに

祭りと安息日を忘れさせ、

その激しい怒りで、

王と祭司を退けられた。

007主は、ご自分の祭壇を拒み、

その聖所を見捨て、

宮殿の城郭を

敵の手に渡された。

彼らは主の神殿で

祭りの日のように歓声をあげた。

008主は娘シオンの城壁を

破壊されるつもりだった。

測り縄を張り、

滅ぼすことをやめる意志はなかった。

塁壁と城壁を悲嘆に陥れ、

それらはともに崩れ落ちた。

009その城門は地にのめり込んだ。

主がその閂を打ち砕かれた。

その王と王子たちは異国の民の中に住んだ。

もはや律法はない。

預言者たちにも、

主からの幻はなかった。

010娘シオンの長老たちは

黙って地面に座っていた。

塵を頭からかぶり、

身に粗布をまとって。

エルサレムのおとめたちは

頭を地に垂れていた。

011わたしの目は涙につぶれ、

わたしのはらわたは煮え返り

わたしの肝は地上にこぼれ出る。

娘である、わたしの民が滅びてしまったから。

子供と乳飲み子は

町の路上で衰弱している。

012彼らは母親たちに言う、

「パンはどこ、ぶどう酒はどこ」。

町の広場で傷つけられて

衰え果てた者のように、

母親たちのふところで、

息絶えながら。

013娘エルサレムよ、

お前を何と比較し、何に喩えようか。

おとめシオンよ、

お前を何に比べ、慰めることができようか。

お前の痛手は海のように大きい。

誰にお前を癒やすことができようか。

014お前の預言者たちは、お前のた めに、

むなしく役にも立たない幻を見た。

そして、幸運をもたらすために、

お前の過ちを明らかにすることもなく、

むなしい誘惑の言葉を

お前のために預言した。

015通りすがりの人はみな、

お前に向かって手をたたく。

彼らは口笛を吹き、

娘エルサレムに対して頭を振って言う、

「これが美の極み、

全地の喜びと言われた町なのか」。

016敵はみな、

お前をののしり、

口笛を吹き、あざけって言う、

「われわれは滅ぼしたのだ。

ああ、今日こそわれわれの待ちに待った日。

それをこの目で見たのだ」。

017主は意図していたことを遂行さ れた。

ご自分の言葉を実現された。

その昔、命令されたことを。

主は容赦なく破壊し、

お前のことで敵を喜ばせ、

お前の敵の角を高々と掲げられた。

018娘シオンの城壁よ、

心から主に向かって叫べ、

日ごと夜ごと、

奔流のように涙を流せ。

気を抜いてはならない。

お前の目を休めてはならない。

019夜、立って叫び声をあげよ、

夜回りの始まるたびごとに。

お前の心を水のように

主の前に注ぎ出せ、

お前の子供たちの命のために、

主に向かって両手を挙げよ。

彼らはあらゆる街角で

空腹のために気を失って倒れている。

020「主よ、目を留め、しっかりと ご覧ください。

あなたが誰をこのように扱われているかを。

女たちが、その胎の実を、

大事に育てた子供たちを食べてよいのでしょうか。

祭司や預言者が

主の神殿で殺害されてよいのでしょうか。

021子供も老人も

路上に倒れ伏し、

わたしのおとめたちや若者たちは

剣に倒れました。

あなたがご自分の怒りの日に虐殺され、

容赦なく屠られたのです。

022あなたは、祭りの日のように、

四方からわたしを攻め立てる人々を召集されました。

主の怒りの日に、

逃れた者も生き残った者もいませんでした。

わたしの育て上げた者をみな、

わたしの敵が、滅ぼしてしまったのです」。


 

新共同訳1987

2:1 なにゆえ、主は憤り/おとめシオンを卑しめられるのか。イスラエルの輝きを天から地になげうち/主の足台と呼ばれたところを/怒りの日に、見放された。

2:2 ヤコブの人里をすべて、主は容赦せず圧倒し/憤って、おとめユダの砦をことごとく破壊し/この国を治める者、君侯らを/地に打ち倒して辱められた。

2:3 イスラエルの角をことごとく/激しい怒りをもって折り砕き/敵の前から右の御手をひるがえされた。御怒りはヤコブに対して烈火となり/炎となって焼き尽く した。

2:4 敵となって弓を引き絞り、右の御手を構え/瞳のように愛しておられたものを/苦しめる者となって皆殺しにし/おとめシオンの天幕に/火のような怒りを注が れた。

2:5 主はまことに敵となられた。イスラエルを圧倒し/その城郭をすべて圧倒し、砦をすべて滅ぼし/おとめユダの呻きと嘆きをいよいよ深くされた。

2:6 シオンの祭りを滅ぼし/仮庵をも、園をも荒廃させられた。安息日をも、祭りをもシオンに忘れさせ/王をも、祭司をも/激しい怒りをもって退けられた。

2:7 主は御自分の祭壇をすら見捨て/御自分の聖所をすら見捨て/城郭をも城壁をも、敵の手に渡された。敵は主の家で喚声をあげる/あたかも祭りの日のように。

2:8 主はおとめシオンの城壁を滅ぼそうと定め/打ち倒すべき所を測り縄ではかり/御手をひるがえされない。城壁も砦も共に嘆き、共に喪に服す。

2:9 城門はことごとく地に倒れ、かんぬきは砕けた。王と君侯は異国の民の中にあり/律法を教える者は失われ/預言者は主からの幻による託宣を/もはや見いだす ことができない。

2:10 おとめシオンの長老は皆、地に座して黙し/頭に灰をかぶり、粗布を身にまとう。エルサレムのおとめらは、頭を地につけている。

2:11 わたしの目は涙にかすみ、胸は裂ける。わたしの民の娘が打ち砕かれたので/わたしのはらわたは溶けて地に流れる。幼子も乳飲み子も町の広場で衰えてゆく。

2:12 幼子は母に言う/パンはどこ、ぶどう酒はどこ、と。都の広場で傷つき、衰えて/母のふところに抱かれ、息絶えてゆく。

2:13 おとめエルサレムよ/あなたを何にたとえ、何の証しとしよう。おとめシオンよ/あなたを何になぞらえて慰めよう。海のように深い痛手を負ったあなたを/誰 が癒せよう。

2:14 預言者はあなたに託宣を与えたが/むなしい、偽りの言葉ばかりであった。あなたを立ち直らせるには/一度、罪をあばくべきなのに/むなしく、迷わすことを /あなたに向かって告げるばかりであった。

2:15 道行く人はだれもかれも/手をたたいてあなたを嘲る。おとめエルサレムよ、あなたに向かって/口笛を吹き、頭を振ってはやしたてる/「麗しさの極み、全地 の喜びと/たたえられた都がこれか」と。

2:16 敵は皆、あなたに向かって大口を開け/歯をむき、口笛を吹き、そして言う/「滅ぼし尽くしたぞ。ああ、これこそ待ちに待った日だ。たしかに見届けた」と。

2:17 主は計画したことを実現し/約束したことを果たされる方。昔、命じておかれたところのゆえに/あなたを破壊し、容赦されなかった。敵はそのあなたを見て喜 び/あなたを苦しめる者らは角を上げる。

2:18 おとめシオンの城壁よ/主に向かって心から叫べ。昼も夜も、川のように涙を流せ。休むことなくその瞳から涙を流せ。

2:19 立て、宵の初めに。夜を徹して嘆きの声をあげるために。主の御前に出て/水のようにあなたの心を注ぎ出せ。両手を上げて命乞いをせよ/あなたの幼子らのた めに。彼らはどの街角でも飢えに衰えてゆく。

2:20 主よ、目を留めてよく見てください。これほど懲らしめられた者がありましょうか。女がその胎の実を/育てた子を食い物にしているのです。祭司や預言者が/ 主の聖所で殺されているのです。

2:21 街では老人も子供も地に倒れ伏し/おとめも若者も剣にかかって死にました。あなたは、ついに怒り/殺し、屠って容赦されませんでした。

2:22 祭りの日のように声をあげて脅かす者らを呼び/わたしを包囲させられました。主が怒りを発したこの日に/逃げのびた者も生き残った者もなく/わたしが養い 育てた子らは/ことごとく敵に滅ぼされてしまいました。

 

新改訳1970

2:1 ああ、主はシオンの娘を御怒りで曇らせ、イスラエルの栄えを天から地に投げ落とし、御怒りの日に、ご自分の足台を思い出されなかった。

2:2 主は、ヤコブのすべての住まいを、容赦なく滅ぼし、ユダの娘の要塞を、憤って打ちこわし、王国とその首長たちを、地に打ちつけて汚された。

2:3 燃える怒りをもって、イスラエルのすべての角を折り、敵の前で、右の手を引き戻し、あたりを焼き尽くす燃える火で、ヤコブを焼かれた。

2:4 主は敵のように、弓を張り、右の手でしっかり構え、仇のように、いとしい者たちのすべてを虐殺し、シオンの娘の天幕に火のように憤りを注がれた。

2:5 主は、敵のようになって、イスラエルを滅ぼし、そのすべての宮殿を滅ぼし、その要塞を荒れすたらせて、ユダの娘の中にうめきと嘆きをふやされた。

2:6 主は、畑の仮小屋のように、ご自分の幕屋を投げ捨てて、例祭の場所を荒れすたらせた。主はシオンでの例祭と安息日とを忘れさせ、激しい憤りで、王と祭司を 退けられた。

2:7 主は、その祭壇を拒み、聖所を汚し、その宮殿の城壁を敵の手に渡された。すると、例祭の日のように、彼らは、主の宮でほえたけった。

2:8 主は、シオンの娘の城壁を荒れすたらせようと決め、測りなわでこれを測り、これを滅ぼして手を引かれなかった。塁と城壁は悲しみ嘆き、これらは共にくずれ 落ちた。

2:9 その城門も地にめり込み、主はそのかんぬきを打ちこわし、打ち砕いた。その王も首長たちも異邦人の中にあり、もう律法はない。預言者にも、主からの幻がな い。

2:10 シオンの娘の長老たちは、地にすわって黙りこみ、頭にはちりをまき散らし、身には荒布をまとった。エルサレムのおとめたちは、その頭を地に垂れた。

2:11 私の目は涙でつぶれ、私のはらわたは煮え返り、私の肝は、私の民の娘の傷を見て、地に注ぎ出された。幼子や乳飲み子が都の広場で衰え果てている。

2:12 彼らは母親に、穀物とぶどう酒はどこにあるのか、と言い続け、町の広場で傷つけられて衰え果てた者のように、母のふところで息も絶えようとしている。

2:13 エルサレムの娘よ。私はあなたを何にたとえ、あなたを何になぞらえよう。おとめ、シオンの娘よ。私は何にあなたを比べて、あなたを慰めることができよう。 あなたの傷は海のように大きい。だれがあなたをいやすことができよう。

2:14 あなたの預言者たちは、あなたのために、むなしい、ごまかしばかりを預言して、あなたの捕われ人を返すために、あなたの咎をあばこうともせず、あなたのた めに、むなしい、人を惑わすことばを預言した。

2:15 道行く人はみな、あなたに向かって手を打ち鳴らし、エルサレムの娘をあざけって頭を振り、「これが、美のきわみと言われた町、全地の喜びの町であったの か。」と言う。

2:16 あなたの敵はみな、あなたに向かって大きく口を開いて、あざけり、歯ぎしりして言う。「われわれはこれを滅ぼした。ああ、これこそ、われわれの待ち望んで いた日。われわれはこれに巡り会い、じかに見た。」と。

2:17 主は企てたことを行ない、昔から告げておいたみことばを成し遂げられた。滅ぼして、容赦せず、あなたのことで敵を喜ばせ、あなたの仇の角を高く上げられ た。

2:18 彼らは主に向かって心の底から叫んだ。シオンの娘の城壁よ。昼も夜も、川のように涙を流せ。 ぼんやりしてはならない。目を閉じてはならない。

2:19 夜の間、夜の見張りが立つころから、立って大声で叫び、あなたの心を水のように、主の前に注ぎ出せ。主に向かって手を差し上げ、あなたの幼子たちのために 祈れ。彼らは、あらゆる街頭で、飢えのために弱り果てている。

2:20 「主よ。ご覧ください。顧みてください。あなたはだれにこのようなしうちをされたでしょうか。女が、自分の産んだ子、養い育てた幼子を食べてよいでしょう か。主の聖所で、祭司や預言者が虐殺されてよいでしょうか。

2:21 幼い者も年寄りも道ばたで地に横たわり、私の若い女たちも若い男たちも剣に倒れました。あなたは御怒りの日に虐殺し、彼らを容赦なくほふりました。

2:22 あなたは、例祭の日のように、私の恐れる者たちを、四方から呼び集めました。主の御怒りの日に、のがれた者も生き残った者もいませんでした。私が養い育て た者を、私の敵は絶ち滅ぼしてしまいました。」

 

口語訳1955

2:1 ああ、主は怒りを起し、黒雲をもってシオンの娘をおおわれた。主はイスラエルの栄光を天から地に投げ落し、その怒りの日に、おのれの足台を心にとめられな かった。

2:2 主はヤコブのすべてのすまいを/滅ぼして、あわれまず、その怒りによって、ユダの娘のとりでをこわし、これを地に倒して、その国とそのつかさたちをはずか しめられた。

2:3 主は激しい怒りをもって、イスラエルのすべての力を断ち、敵の前で、おのれの右の手を引きもどし、周囲を焼きつくす燃える火のように、ヤコブを焼かれた。

2:4 主は敵のように弓を張り、あだのように右の手を伸べて立ち、シオンの娘の天幕におるわれわれの目に誇る者を、ことごとく殺し、火のようにその怒りを注がれ た。

2:5 主は敵のようになって、イスラエルを滅ぼし、そのすべての宮殿を滅ぼし、そのとりでをこわし、ユダの娘の上に憂いと悲しみとを増し加えられた。

2:6 主は園の小屋のようにおのれの幕屋を倒し、その祭の場所をこわされた。主は祭と安息日とをシオンに忘れさせ、激しい怒りによって、王と祭司とを捨てられ た。

2:7 主はその祭壇を忌み、その聖所をきらって、もろもろの宮殿の石がきを敵の手に渡された。彼らは祭の日のように、主の宮で声をあげた。

2:8 主はシオンの娘の城壁を破壊しようと/思い定めて、なわを張り、打ちこわして、その手をひかず、城壁と石がきとを悲しませられた。これらは共に衰える。

2:9 その門は地にうずもれ、主はその貫の木をこわし砕かれた。その王と君たちはもろもろの国民の中におり、もはや律法はなく、またその預言者は主から幻を得な い。

2:10 シオンの娘の長老たちは地に座して黙し、頭にちりをかぶり、身に荒布をまとった。エルサレムのおとめたちはこうべを地にたれた。

2:11 わが目は涙のためにつぶれ、わがはらわたはわきかえり、わが肝はわが民の娘の滅びのために、地に注ぎ出される。幼な子や乳のみ子が町のちまたに/息も絶え ようとしているからである。

2:12 彼らが、傷ついた者のように町のちまたで/息も絶えようとするとき、その母のふところにその命を注ぎ出そうとするとき、母にむかって、「パンとぶどう酒と は/どこにありますか」と叫ぶ。

2:13 エルサレムの娘よ、わたしは何をあなたに言い、何にあなたを比べることができようか。シオンの娘なるおとめよ、わたしは何をもってあなたになぞらえて、あ なたを慰めることができようか。あなたの破れは海のように大きい、だれがあなたをいやすことができようか。

2:14 あなたの預言者たちはあなたのために/人を欺く偽りの幻を見た。彼らはあなたの不義をあらわして/捕われを免れさせようとはせず、あなたのために人を迷わ す偽りの託宣を見た。

2:15 すべて道行く人は、あなたにむかって手を打ち、エルサレムの娘にむかって、あざ笑い、かつ頭を振って言う、「麗しさのきわみ、全地の喜びと/となえられた 町はこれなのか」と。

2:16 あなたのもろもろの敵は、あなたをののしり、あざ笑い、歯がみして言う、「われわれはこれを滅ぼした、ああ、これはわれわれが望んだ日だ、今われわれはこ れにあい、これを見た」と。

2:17 主はその計画されたことを行い、警告されたことをなし遂げ、いにしえから命じておかれたように、滅ぼして、あわれむことをせず、あなたについて敵を喜ば せ、あなたのあだの力を高められた。

2:18 シオンの娘よ、声高らかに主に呼ばわれ、夜も昼も川のように涙を流せ。みずから安んじることをせず、あなたのひとみを休ませるな。

2:19 夜、初更に起きて叫べ。主の前にあなたの心を水のように注ぎ出せ。町のかどで、飢えて/息も絶えようとする幼な子の命のために、主にむかって両手をあげ よ。

2:20 主よ、みそなわして、顧みてください。あなたはだれにむかって/このように行われたのですか。女は自分の産んだ子、その大事に育てた幼な子を食べるでしょ うか。祭司と預言者が主の聖所で殺されていいでしょうか。

2:21 老いも若きも、ちまたのちりに伏し、わがおとめも、若人も、つるぎで倒されてしまった。あなたは、その怒りの日にこれを殺し、これをほふって、あわれむこ とをされなかった。

2:22 あなたは、わたしの恐れるものを、祭の日のように四方から呼び集められた。主の怒りの日には、のがれた者も残った者もなかった。わたしが、いだき育てた者 を/わたしの敵は滅ぼし尽した。



文語訳1917
2:1 ああヱホバ震怒をおこし K雲をもてシオンの女を蔽ひたまひ イスラエルの榮光を天より地におとし その震怒の日に己の足?を心にとめたまはざりき
2:2 主ヤコブのすべての住居を呑つくしてあはれまず 震怒によりてユダの女の保砦を毀ち これを地にたふし その國とその牧伯等を辱かしめ
2:3 烈しき震怒をもてイスラエルのすべての角を絶ち 敵の前にて己の右の手をひきちぢめ 四面を焚きつくす燃る火のごとくヤコブを焚き
2:4 敵のごとく弓を張り 仇のごとく右の手を挺て立ち 凡て目に喜こばしきものを滅し シオンの女の幕屋に火のごとくその怒をそそぎたまへり
2:5 主敵のごとくに成たまひてイスラエルを呑ほろぼし その諸の殿を呑ほろぼし そのもろもろの保砦をこぼち ユダの女の上に憂愁と悲哀を増くはへ
2:6 園のごとく己の幕屋を荒し その集會の所をほろぼしたまへり ヱホバ節會と安息日とをシオンに忘れしめ 烈しき怒によりて王と祭司とをいやしめ棄たまへり
2:7 主その祭壇を忌棄て その聖所を嫌ひ憎みて その諸の殿の石垣を敵の手にわたしたまへり 彼らは節會の日のごとくヱホバの室にて聲をたつ
2:8 ヱホバ、シオンの女の石垣を毀たんと思ひさだめ 繩を張り こぼち進みてその手をひかず 壕と石垣とをして哀しましめたまふ 是らは共に憂ふ
2:9 その門は地に埋もれ ヱホバその關木をこぼちくだき その王ともろもろの牧伯は律法なき國人の中にあり その預言者はヱホバより異象を蒙らず
2:10 シオンの女の長老等は地に坐りて默し 首に灰をかむり 身に麻をまとふ ヱルサレムの處女は首を地に低る
2:11 わが目は涙の爲に潰れんとし わが膓は沸かへり わが肝は地に塗る わが民の女ほろぼされ 幼少ものや乳哺子は疲れはてて邑の街衢に氣息たへなんとすればなり
2:12 かれらは疵を負る者の如く邑のちまたにて氣息たえなんとし 母の懐にその靈魂をそそがんとし 母にむかひて言ふ 穀物と酒とはいづくにあるやと
2:13 ヱルサレムの女よ 我なにをもて汝にあかしし 何をもて汝にならべんや シオンの處女よ われ何をもて汝になぞらへて汝をなぐさめんや 汝のやぶれは海のごとく大なり 嗟たれか能く汝を醫さんや
2:14 なんぢの預言者は虚しき事と愚なることとなんぢに預言し かつて汝の不義をあらはしてその俘囚をまぬかれしめんとはせざりき その預言するところは唯むなしき重荷および追放たるる根本となるべき事のみ
2:15 すべて往來の人なんぢにむかひて手を拍ち ヱルサレムの女にむかひて嘲りわらひ かつ頭をふりて言ふ 美麗の極全地の欣喜ととなへたりし邑は是なるかと
2:16 なんぢのもろもろの敵はなんぢに對ひて口を開け あざけり笑ひて切齒をなす 斯て言ふわれら之を呑つくしたり 是われらが望みたりし日なり 我ら已に之にあへり 我らすでに之を見たりと
2:17 ヱホバはその定めたまへることを成し いにしへより其命じたまひし言を果したまへり ヱホバはほろぼして憐れまず 敵をして汝にかちほこらしめ汝の仇の角をたかくしたまへり
2:18 かれらの心は主にむかひて呼はれり シオンの女の墻垣よ なんぢ夜も晝も河の如く涙をながせ みづから安んずることをせず 汝の瞳子を休むることなかれ
2:19 なんぢ夜の初更に起いでて呼さけべ 主の御前に汝の心を水のごとく灌げ 街衢のほとりに饑たふるるなんぢの幼兒の生命のために主にむかひて兩手をあげよ
2:20 ヱホバよ視たまへ 汝これを誰におこなひしか 願はくは顧みたまへ 婦人おのが實なるその懷き育てし孩兒を食ふべけんや 祭司預言者等主の聖所において殺さるべけんや
2:21 をさなきも老たるも街衢にて地に臥し わが處女も若き男も刄にかかりて斃れたり なんぢはその震怒の日にこれを殺し これを屠りて恤れみたまはざりき
2:22 なんぢ節會の日のごとくわが懼るるところの者を四方より呼あつめたまへり ヱホバの震怒の日には遁れたる者なく又のこりたる者なかりき わが懷き育てし者はみなわが敵のためにほろぼされたり

 

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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口 語訳 マタ 11:23

11:23 ああ、カペナウムよ、おまえは天にまで上げられようとでもいうのか。黄泉にまで落されるであろう。おまえの中でなされた力あるわざ が、もしソドムでなされたなら、その町は今日までも残っていたであろう。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳 マタ 11:23

11:23 ああ、カペナウムよ、 おまえは天にまで上げられようとでもいうのか。黄泉にまで落されるであろう。おまえの中でなされた力あるわざが、もしソドムでなされ たなら、その町は今日までも残っていたであろう。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

口 語訳 マタ 27:39

27:39 そこを通りかかった者たちは、頭を振りながら、イエスをののしって

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

 

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(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 マタ 11:23

11:23 また、カファルナウム、お前は、/天にまで上げられるとでも思っているのか。陰府にまで落とされるのだ。お前のところでなされた奇跡が、ソドムで行われて いれば、あの町は今日まで無事だったにちがいない。

 

新共同 ヘブ 12:29

12:29 実に、わたしたちの神は、焼き尽くす火です。

 

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