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ルカ8:1−3
イエスに従う女たち
 
翻訳比較
          
        
      
          
聖書協会共同訳2018
          ◆イエスに仕える女たち
        ルカ 8:1 その後、イエスは神の国を宣べ伝え、福音を告げ知らせながら、町や村を巡られた。十二人も一緒だった。
        ルカ
        8:2 悪霊を追い出して病気を癒やしてもらった女たち、すなわち、七つの悪霊を追い出してもらったマグダラの女と呼ばれるマリア、
        ルカ
        8:3 ヘロデの家令クザの妻ヨハナ、それにスサンナ、そのほか多くの女たちも一緒であった。彼女たちは、自分の持ち物を出し合って、一行に仕えていた。
        
            フランシスコ会訳2013
        ルカによる福音書8
フランシスコ訳聖書 Luk <8>章
        聖書本文
◆イエスに仕える婦人たち
001その後、イエスは町や村を巡っ
        て宣教し、神の国の福音を宣べ伝えられた。十二人もお供をした。
002また、悪霊や病気から癒やされ
        た数名の婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれるマリア、
003ヘロデの家令クザの妻ヨハナ、
        それにスサンナ、そのほか多くの婦人たちも一緒であった。彼女たちは自分たちの財産を出し合って、一同に奉仕していた。
 
岩波翻訳委員会訳1995
420801さて、それに引き続いて、イエスは町や村を通って行きながら、宣教し、
神
          の王国〔の福音〕を告げ知らせていた。また、十二人も彼と一緒にいた。
420802また、悪しき霊どもと病弱さから癒された何人かの女たちも〔、同様に彼と一緒
に
          いた〕。〔つまり、〕七つの悪霊どもが出て行った、マグダラの女と言われていたマ
リ
          ヤ、
420803そしてヘロデの管理人クーザの妻ヨハンナ、そしてスサンナ、そして多く
の
          他の女たちも〔一緒であった〕。彼女たちは、白らの財産の中から〔布施しながら〕
彼
          らに仕えていた。
 
新共同訳1987
8:1
          すぐその後、イエスは神の国を宣べ伝え、その福音を告げ知らせながら、町や村を巡って旅を続けられた。十二人も一緒だった。
8:2
          悪霊を追い出して病気をいやしていただいた何人かの婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれるマリア、
8:3
          ヘロデの家令クザの妻ヨハナ、それにスサンナ、そのほか多くの婦人たちも一緒であった。彼女たちは、自分の持ち物を出し合って、一行に奉仕していた。
 
前田訳1978
8:1
          そののち彼は町々村々をまわって神の国をのべ伝え、その福音を説かれた。十二人がお伴をした。
8:2
          悪霊や病からいやされた何人かの女たち、すなわち、七人の霊から解放されたマグダラの女ことマリヤ、
8:3
          ヘロデの家令クーザの妻ヨハンナとスザンナ、そのほか多くの女たちもいっしょであった。彼女らは自分の財産を出して彼らに奉仕した。
 
新改訳1970
8:1
          その後、イエスは、神の国を説き、その福音を宣べ伝えながら、町や村を次から次に旅をしておられた。十二弟子もお供をした。
8:2
          また、悪霊や病気を直していただいた女たち、すなわち、七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれるマリヤ、
8:3
          ヘロデの執事クーザの妻ヨハンナ、スザンナ、そのほか自分の財産をもって彼らに仕えている大ぜいの女たちもいっしょであった。
 
塚本訳1963
8:1
          その後、イエスは町から町、村から村へと回りながら、神の国を説き、その福音を伝えられた。十二人(の弟子)がお供をした。
8:2
          また悪霊や病気をなおしていただいた数名の女たち、すなわち、七つの悪鬼を追い出されたマグダラの女と呼ばれたマリヤと、
8:3
          ヘロデ(・アンデパス王)の家令クーザの妻ヨハンナと、スザンナと、そのほか大勢の女たちも一しょであった。女たちは自分の財産を持ち出して、みなを賄っ
          た。
 
口語訳1955
8:1
          そののちイエスは、神の国の福音を説きまた伝えながら、町々村々を巡回し続けられたが、十二弟子もお供をした。
8:2
          また悪霊を追い出され病気をいやされた数名の婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出してもらったマグダラと呼ばれるマリヤ、
8:3
          ヘロデの家令クーザの妻ヨハンナ、スザンナ、そのほか多くの婦人たちも一緒にいて、自分たちの持ち物をもって一行に奉仕した。
 
文語訳1917
"420801","
          この後イエス教を宣べ、神の國の福音を傳へつつ、町々村々を廻り給ひしに、十二弟子も伴ふ。"
"420802","
          また前に惡しき靈を逐ひ出され、病を醫されなどせし女たち、即ち七つの惡鬼のいでしマグラダと呼ばるるマリヤ、"
"420803","
          ヘロデの家司クーザの妻ヨハンナ及びスザンナ、此の他にも多くの女ともなひゐて、其の財産をもて彼らに事へたり。"
 
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各国聖書引照
 
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
 
・・・・
 
(独)NESTLE-ALAND  NOVUM
                TESTAMENTUM  GRAECE
                27版1993 の引照
新 共同 マタ
          4:23
4:23
          イエスはガリラヤ中を回って、諸会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、また、民衆のありとあらゆる病気や患いをいやされた。
 
新 共同 ルカ
          4:43
4:43
          しかし、イエスは言われた。「ほかの町にも神の国の福音を告げ知らせなければならない。わたしはそのために遣わされたのだ。」
 
新 共同 マコ
          15:40
15:40
          また、婦人たちも遠くから見守っていた。その中には、マグダラのマリア、小ヤコブとヨセの母マリア、そしてサロメがいた。
 
(英・米)THE NEW TREASURY OF
                SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
口 語訳 Uコリ8:9
8:9 あなたがたは、わたし
          たちの主イエス・キリストの恵みを知っている。すなわち、主は富んでおられたのに、あなたがたのために貧しくなられた。それは、あな
          たがたが、彼の貧しさによって富む者になるためである。
 
口 語訳 ピリ
          4:17
4:17
          わたしは、贈り物を求めているのではない。わたしの求めているのは、あなたがたの勘定をふやしていく果実なのである。
 
(日)新共同訳1987 の引照
 
・・・・
 
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
                1985 の引照
 
・・・・
 
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ルカ8:4−8
種まきの譬
 
翻訳比較
          
        
      
聖書協会共同訳2018
        ◆「種を蒔く人」のたとえ (マタ一三1−9、マコ四1−9)
        ルカ 8:4 大勢の群衆が集まり、方々の町から人々が御もとに来たので、イエスはたとえを用いて語られた。
        ルカ 8:5 「種を蒔く人が種蒔きに出て行った。蒔いている間に、ある種は道端に落ち、人に踏みつけられ、空の鳥が食べてしまった。
        ルカ 8:6 ほかの種は岩の上に落ち、芽は出たが、水気がないので枯れてしまった。
        ルカ 8:7 ほかの種は茨の中に落ち、茨も一緒に伸びて、それを塞いでしまった。
        ルカ
        8:8 また、ほかの種は良い土地に落ち、芽が出て、百倍の実を結んだ。」イエスはこのように話して、「聞く耳のある者は聞きなさい」と大声で言われた。
          
フランシスコ会訳2013
        ◆種蒔きの喩え(マタ13・1-9、
        マコ4・1-9)
004さて、大勢の群衆がイエスのも
        とに集まり、あちらこちらの町からも人々がやって来たので、イエスは喩えをもってお話しになった、
005「種を蒔く人が種蒔きに出て
        いった。蒔いているうちに、ある種は道端に落ちた。それは踏みつけられ、空の鳥がついばんでしまった。
006ほかの種は岩の上に落ちた。生
        長したが、水気がないため枯れてしまった。
007ほかの種は茨の中に落ちた。や
        がて、茨も一緒に生長して、これを覆ってしまった。
008ほかの種は善い地に落ちた。や
        がて生長し、百倍の実を結んだ」。語り終えると、イエスは、「聞く耳のある者は聞きなさい」と声高く仰せになった。
 
岩波翻訳委員会訳1995
420804さて、多くの群衆が集まって来、〔人々が〕町という町から彼のもとへやって来
た
          ので彼は譬を通じて語った。
420805「種蒔く人が彼の種を蒔きに出て行った。そし
て
          彼が種を蒔いているうちに、ある種は道端に落ち、踏みつけられてしまった。そ
し
          て空の鳥たちがそれを食べてしまった。
420806他のある種は、岩の上に落ちこぼれた。そして生え出はしたが、水分がないために枯れ果ててし
          まった。
420807また他のある種は茨の只中に落ちた。すると茨が一緒に生え出て、その〔種の〕息の根を止めて
          しまった。
420808またほかのある種は善い地に落ちた。すると、〔その種は〕生え出て、
百
          倍の実を結んだ」。これらのことを語りながら、彼は叫び続けた、聞く耳ある者
は
          聞け」。
 
新共同訳1987
8:4
          大勢の群衆が集まり、方々の町から人々がそばに来たので、イエスはたとえを用いてお話しになった。
8:5
          「種を蒔く人が種蒔きに出て行った。蒔いている間に、ある種は道端に落ち、人に踏みつけられ、空の鳥が食べてしまった。
8:6
          ほかの種は石地に落ち、芽は出たが、水気がないので枯れてしまった。
8:7
          ほかの種は茨の中に落ち、茨も一緒に伸びて、押しかぶさってしまった。
8:8
          また、ほかの種は良い土地に落ち、生え出て、百倍の実を結んだ。」イエスはこのように話して、「聞く耳のある者は聞きなさい」と大声で言われた。
 
前田訳1978
8:4
          大勢の群衆が集まり、町々からも人々が押しよせたので、彼は譬えでいわれた、
8:5
          「種まきが種をまきに出かけた。まくうちに、あるものは道ばたに落ちて、踏みつけられ、空の鳥が食べた。
8:6
          あるものは岩の上に落ちた。生えたが、水気がないので枯れた。
8:7
          あるものは茨の間に落ちた。すると茨がいっしょに生えて押えつけた。
8:8
          あるものはよい地に落ち、生えて百倍の実がなった」と。こういってから、「聞く耳のあるものは聞け」と叫ばれた。
 
新改訳1970
8:4
          さて、大ぜいの人の群れが集まり、また方々の町からも人々がみもとにやって来たので、イエスはたとえを用いて話された。
8:5
          「種を蒔く人が種蒔きに出かけた。蒔いているとき、道ばたに落ちた種があった。すると、人に踏みつけられ、空の鳥がそれを食べてしまった。
8:6
          また、別の種は岩の上に落ち、生え出たが、水分がなかったので、枯れてしまった。
8:7
          また、別の種はいばらの真中に落ちた。ところが、いばらもいっしょに生え出て、それを押しふさいでしまった。
8:8
          また、別の種は良い地に落ち、生え出て、百倍の実を結んだ。」イエスは、これらのことを話しながら「聞く耳のある者は聞きなさい。」と叫ばれた。
 
塚本訳1963
8:4
          (ある時)大勢の群衆が集まり、また町々からも人々が押しよせてきたので、イエスは譬を用いて話された、
8:5
          「種まく人がその種をまきに出かけた。まく時に、あるものは道ばたに落ちた。踏みつけられたり、空の鳥が食ったりした。
8:6
          またほかのものは岩の上に落ちた。(生えるには)生えたが、湿り気がないので枯れてしまった。
8:7
          またほかのものは茨の(根が張っている)中に落ちた。茨が一しょに生えて押えつけてしまった。
8:8
          またほかのものは善い地に落ちた。生えて(育って)百倍の実を結んだ。」こう言ったあとで、「耳の聞える者は聞け」と叫ばれた。
 
口語訳1955
8:4
          さて、大ぜいの群衆が集まり、その上、町々からの人たちがイエスのところに、ぞくぞくと押し寄せてきたので、一つの譬で話をされた、
8:5
          「種まきが種をまきに出て行った。まいているうちに、ある種は道ばたに落ち、踏みつけられ、そして空の鳥に食べられてしまった。
8:6
          ほかの種は岩の上に落ち、はえはしたが水気がないので枯れてしまった。
8:7
          ほかの種は、いばらの間に落ちたので、いばらも一緒に茂ってきて、それをふさいでしまった。
8:8
          ところが、ほかの種は良い地に落ちたので、はえ育って百倍もの実を結んだ」。こう語られたのち、声をあげて「聞く耳のある者は聞くがよい」と言われた。
 
文語訳1917
"420804","
          大なる群衆むらがり、町々の人みもとに寄り集ひたれば、譬をもて言ひたまふ、"
"420805","
          『種播く者その種を播かんとて出づ。播くとき路の傍らに落ちし種あり、踏みつけられ、又空の鳥これを啄む。"
"420806","
          岩の上に落ちし種あり、生え出でたれど潤澤なきによりて枯る。"
"420807","
          茨の中に落ちし種あり、・煖、に生え出でて之を塞ぐ。"
"420808","
          良き地に落ちし種あり、生え出でて百倍の実を結べり』これらの事を言ひて呼はり給ふ『きく耳ある者は聽くべし』"
 
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各国聖書引照
 
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
塚本訳 マコ 4:1-9
4:1
          イエスはまた湖のほとりで教え始められた。おびただしい群衆が集まってきたので、舟に乗り、湖の上で坐(って教え)られた。群衆は皆陸にいて湖の方を向い
          ていた。
4:2
          譬をもって多くのことを教えられたが、その教えの中でこう話された、
4:3
          「聞け、種まく人が種まきに出かけた。
4:4
          まく時に、あるものは道ばたに落ちた。鳥が来て食ってしまった。
4:5
          またあるものは土の多くない岩地に落ちた。土が深くないため、すぐ芽を出したが、
4:6
          日が出ると焼けて、(しっかりした)根がないので枯れてしまった。
4:7
          またあるものは茨の(根が張っている)中に落ちた。茨が伸びてきて押えつけたので、みのらなかった。
4:8
          またあるものは良い地に落ちた。伸びて育ってみのって、三十倍、六十倍、百倍の実がなった。」
4:9
          そして「耳の聞える者は聞け」と言われた。
 
塚本訳 マタ
            13:1-9
13:1
          その日イエスは家を出て、湖のほとりに坐って(教えて)おられたが、
13:2
          大勢の群衆が集まってきたので、舟に乗って坐られた。群衆は皆岸に立っていた。
13:3
          譬をもって多くのことを語られた。──「種まく人が種まきに出かけた。
13:4
          まく時に、あるものは道ばたに落ちた。鳥が来て食ってしまった。
13:5
          あるものは土の多くない岩地に落ちた。土が深くないため、すぐ芽を出したが、
13:6
          日が出ると焼けて、しっかりした根がないので枯れてしまった。
13:7
          あるものは茨の(根が張っている)間に落ちた。茨が伸びてきて押えつけてしまった。
13:8
          しかしあるものは良い地に落ちた。そしてあるいは百倍、あるいは六十倍、あるいは三十倍の実がなった。
13:9 耳のある者は聞け。」
 
(独)NESTLE-ALAND  NOVUM
                TESTAMENTUM  GRAECE
                27版1993 の引照
新 共同 マタ
          11:15
11:15
          耳のある者は聞きなさい。
 
(英・米)THE NEW TREASURY OF
                SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
 
・・・・
 
(日)新共同訳1987 の引照
 
・・・・
 
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
                1985 の引照
 
・・・・
 
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ルカ8:9−15
譬の説明
 
翻訳比較
          
        
      
聖書協会共同訳2018
        ◆たとえを用いて話す理由 (マタ一三10−17、マコ四10−12)
        ルカ 8:9 弟子たちは、このたとえはどんな意味かと尋ねた。
        ルカ
        8:10 イエスは言われた。「あなたがたには神の国の秘義を知ることが許されているが、他の人々にはたとえを用いて話すのだ。それは、『彼らが見ても見
        えず、聞いても悟らない』ためである。」
        ◆「種を蒔く人」のたとえの説明 (マタ一三18−23、マコ四13−20)
        ルカ 8:11 「このたとえの意味はこうである。種は神の言葉である。
        ルカ
        8:12 道端のものとは、御言葉を聞くが、後から悪魔が来て、御言葉を心から奪い去るので、信じて救われることのない人たちである。
        ルカ
        8:13 岩の上に落ちたものとは、御言葉を聞くと喜んで受け入れるが、根がないので、しばらくは信じても、試練に遭うと落伍してしまう人たちである。
        ルカ 8:14 茨の中に落ちたのは、御言葉を聞くが、途中で人生の思い煩いや富や快楽に塞がれて、実を結ぶことのない人たちである。
        ルカ 8:15 良い地に落ちたのは、立派な善い心で御言葉を聞き、よく守り、忍耐して実を結ぶ人たちである。」
            フランシスコ会訳2013
        ◆喩えを用いる目的(マタ13・10-17、
        マコ4・10-12)
009そこで、弟子たちは、この喩え
        はどういう意味なのかイエスに尋ねた。
010イエスは仰せになった、「あな
        た方には、神の国の秘義を悟る恵みが与えられているが、ほかの人たちには喩えで語る。それは、
『彼らが見ても見ず、聞いても悟らない』
ためである」。
◆喩えの説明(マタ13・18-23、マコ4・14-20)
011「この喩えの意味はこうであ
        る。種は神の言葉である。
012道端のものとは、一応はみ言葉
        を聞く人々のことである。しかし、その人々が信じて救われることがないよう、悪魔が来て、彼らの心からみ言葉を奪い取る。
013岩の上のものとは、み言葉を聞
        いて、喜んで受け入れるが、彼らには根がないので、しばらくは信じても、試みに遭うと、離れ去ってしまう人々のことである。
014茨の中に落ちたものとは、み言
        葉を聞いても、生活の中で、日々の思い煩い、富、楽しみに覆われて、実が熟するまでに至らない人々のことである。
015善い地のものとは、正しく善い
        心をもってみ言葉を聞き、これを固く保って、忍耐のうちに実を結ぶ人々のことである」。
 
岩波翻訳委員会訳1995
420809そこで彼の弟子たちは、この譬が何であるか彼にたずねた。
420810すると彼は言った、「あなたたちには神の王国の奥義を知ることが〔すでに〕許されている。し
          かし、ほかの者たちには〔さまざまの〕譬で〔語られる〕、それは〔次のように〕なるためだ、
彼らは見ることは見るが、認めない。
また、聞くことは聞くが、悟らない。
420811〔先ほどの〕あの譬は、〔次のような次第〕だ。種とは、神の御言葉なのだ。
420812『道端に』〔蒔かれる〕者たちとは、〔御言葉を〕聞く人たちではあるが、その後で悪魔がやっ
          て来て、彼らの心から御言葉を奪ってしまう。そのため、彼らは信じて救われ
る
          ということがなくなってしまうのだ。
420813また、『岩の上に』〔蒔かれる〕者たちとは、聞く時は喜んで御言葉を受け取る人たちである
          が、こうした者たちは根がなく、信じてもその場限りで、試みの時には棄教してしまうのだ。
420814『茨の中に』落ちる者たちとは、〔御言葉を〕聞く人たちではあるが、彼らは進み行く時に〔さ
          まざまな〕思い煩いや富や人生の〔いろいろな〕快楽によって窒息させられてしまい、熟した実を結ぶまでに至らないのだ。
420815また、『善い地の上に』〔蒔かれた〕者たちとは
こ
          ういう者たちのことだ。つまり美しい、善い心で御言葉を聞き、〔それを〕保ち、
不
          屈さの中で実を結ぶ者たちだ」。
 
新共同訳1987
8:9
          弟子たちは、このたとえはどんな意味かと尋ねた。
8:10
          イエスは言われた。「あなたがたには神の国の秘密を悟ることが許されているが、他の人々にはたとえを用いて話すのだ。それは、/『彼らが見ても見えず、/
          聞いても理解できない』/ようになるためである。」
◆「種を蒔く人」のたとえの説明
8:11
          「このたとえの意味はこうである。種は神の言葉である。
8:12
          道端のものとは、御言葉を聞くが、信じて救われることのないように、後から悪魔が来て、その心から御言葉を奪い去る人たちである。
8:13
          石地のものとは、御言葉を聞くと喜んで受け入れるが、根がないので、しばらくは信じても、試練に遭うと身を引いてしまう人たちのことである。
8:14
          そして、茨の中に落ちたのは、御言葉を聞くが、途中で人生の思い煩いや富や快楽に覆いふさがれて、実が熟するまでに至らない人たちである。
8:15
          良い土地に落ちたのは、立派な善い心で御言葉を聞き、よく守り、忍耐して実を結ぶ人たちである。」
 
前田訳1978
8:9
          弟子たちがこの譬の意味をおたずねすると、
8:10
          彼はいわれた、「あなた方には神の国の奥義を知ることがゆるされているが、ほかの人たちには譬えで話す。彼らが見ても見えず、聞いても悟らないためであ
          る。
8:11
          譬えはこうである。種は神のことばである。
8:12
          道ばたのものとは、聞くがそのあとで悪魔が来て、彼らが信じて救われないようにと、その心からことばを取り去る人々である。
8:13
          岩の上のものとは、聞いてよろこんで受け入れるが、この人たちは根がないので、しばらくは信じているが、試みの時に離れる人々である。
8:14
          茨の間に落ちたものとは、聞いて、人生のわずらいや富や快楽に押えられて、実らない人々である。
8:15
          よい地のものとは、よい正しい心でみことばを聞いて守り、忍耐をもって実る人々である。
 
新改訳1970
8:9
          さて、弟子たちは、このたとえがどんな意味かをイエスに尋ねた。
8:10
          そこでイエスは言われた。「あなたがたに、神の国の奥義を知ることが許されているが、ほかの者には、たとえで話します。彼らが見ていても見えず、聞いてい
          ても悟らないためです。
8:11
          このたとえの意味はこうです。種は神のことばです。
8:12
          道ばたに落ちるとは、こういう人たちのことです。みことばを聞いたが、あとから悪魔が来て、彼らが信じて救われることのないように、その人たちの心から、
          みことばを持ち去ってしまうのです。
8:13
          岩の上に落ちるとは、こういう人たちのことです。聞いたときには喜んでみことばを受け入れるが、根がないので、しばらくは信じていても、試練のときになる
          と、身を引いてしまうのです。
8:14
          いばらの中に落ちるとは、こういう人たちのことです。みことばを聞きはしたが、とかくしているうちに、この世の心づかいや、富や、快楽によってふさがれ
          て、実が熟するまでにならないのです。
8:15
          しかし、良い地に落ちるとは、こういう人たちのことです。正しい、良い心でみことばを聞くと、それをしっかりと守り、よく耐えて、実を結ばせるのです。
 
塚本訳1963
8:9
          弟子たちがこの譬はどういう意味かと尋ねると、
8:10
          言われた、「あなた達(内輪の者)には、神の国の秘密をさとる力が授けられている(のでありのままに話す)が、ほかの人たちには譬をもって話すのである。
          これは(聖書にあるように、)『彼らが見ても見えず、聞いても悟らない』ようにするためである。
8:11
          譬(の意味)はこうである。──種は神の御言葉である。
8:12
          道ばたのものとは、(御言葉を)聞くと、あとで悪鬼が来て、彼らを信じて救われることのないように、その心から御言葉をさらってゆく人たちである。
8:13
          岩の上のものとは、御言葉を聞く時、喜んで受け入れるが、この人たちには(しっかりした信仰の)根がないので、その当座は信じているが、試みの時に離れお
          ちる人たちである。
8:14
          茨の中に落ちたもの、これは(御言葉を)聞く(と、しばらくは信じている)が、とかくするうちに人生の心配や富や快楽に押えつけられて、実の熟さない人た
          ちである。
8:15
          しかし良い地のもの、これは御言葉を聞くと、りっぱな善い心でこれをしっかり守り、忍耐をもって実を結ぶ人たちである。
 
口語訳1955
8:9
          弟子たちは、この譬はどういう意味でしょうか、とイエスに質問した。
8:10
          そこで言われた、「あなたがたには、神の国の奥義を知ることが許されているが、ほかの人たちには、見ても見えず、聞いても悟られないために、譬で話すので
          ある。
8:11
          この譬はこういう意味である。種は神の言である。
8:12
          道ばたに落ちたのは、聞いたのち、信じることも救われることもないように、悪魔によってその心から御言が奪い取られる人たちのことである。
8:13
          岩の上に落ちたのは、御言を聞いた時には喜んで受けいれるが、根が無いので、しばらくは信じていても、試錬の時が来ると、信仰を捨てる人たちのことであ
          る。
8:14
          いばらの中に落ちたのは、聞いてから日を過ごすうちに、生活の心づかいや富や快楽にふさがれて、実の熟するまでにならない人たちのことである。
8:15
          良い地に落ちたのは、御言を聞いたのち、これを正しい良い心でしっかりと守り、耐え忍んで実を結ぶに至る人たちのことである。
 
文語訳1917
"420809","
          弟子たち此の譬の如何なる意かるかを問ひたるに、"
"420810","
          イエス言ひ給ふ『なんぢらは神の國の奥義を知ることを許されたれど、他の者は譬にてせらる。彼らの見て見ず、聞きて悟らぬ爲なり。"
"420811","
          譬の意は是なり。種は神の言なり。"
"420812","
          路の傍らなるは、聽きたるのち、惡魔きたり、信じて救はるる事のなからんために御言をその心より奪ふ所の人なり。"
"420813","
          岩の上なるは、聽きて御言を喜び受くれども、根なければ、暫く信じて嘗試のときに退く所の人なり。"
"420814","
          茨の中に落ちしは、聽きてのち過ぐるほどに、世の心勞と財貨と快樂とに塞がれて實らぬ所の人なり。"
"420815","良き地なるは、御言を聽き、正しく善き心にて之を守り、忍びて實を結ぶ所の人な
          り。"
 
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各国聖書引照
 
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
塚本訳 マコ
            4:10-20
4:10
          ひとりでおられた時、弟子たちが十二人とともにこれらの譬(の意味)を尋ねると、
4:11
          言われた、「あなた達(内輪の者)には、神の国の秘密が授けられたいる(のでありのままに話す)が、あの外の人たちには、すべてが譬をもって示される。
4:12
          これは(聖書にあるように)『彼らが見ても見てもわからず、聞いても聞いても悟らないようにする』ためである。『そうでないと、心を入れかえて(わたし
          [神]に帰り、罪を)赦されるかも知れない。』」
4:13
          また彼らに言われる、「この(一番簡単な)譬がわからないのか。それで、どうしてほかの譬がわかろう。(では説明しよう。)──
4:14
          種まく人は(神の)御言葉をまく。
4:15
          道ばたのものとは、御言葉がまかれて、それを聞く時、すぐ悪魔が来て、その人たちにまかれた御言葉をさらってゆく人たちである。
4:16
          同じく岩地にまかれたものとは、御言葉を聞く時すぐ喜んで受けいれるが、
4:17
          自分の中に(しっかりした信仰の)根がなく、ただその当座だけであるから、あとで御言葉のために苦難や迫害がおこると、すぐ信仰から離れおちる人たちであ
          る。
4:18
          また他のものは、茨の中にまかれたものである。これは御言葉を聞くが、
4:19
          (しばらく信じているうちに、)この世の心配や富の惑わしやその他の欲が入ってきて御言葉を押えつけて、みのらない人たちである。
4:20
          また良い地にまかれたものとはこれである、それは御言葉を受け入れ、三十倍、六十倍、百倍の実を結ぶ人たちである。」
 
塚本訳 マタ
            13:10-23
13:10
          弟子たちが進み寄って、「あの人たちにはなぜ譬をもって話をされますか」とたずねると、
13:11
          答えられた、「あなた達(内輪の者)には、天の国の秘密をさとる力が授けられている(のでありのままに話す)が、あの(外の)人たちには授けられていない
          のだ。
13:12
          だれでも持っている人は(さらに)与えられてあり余るが、持たぬ人は、持っているものまでも取り上げられるのである。
13:13
          だから、あの人たちには譬をもって話すのである。『見ても見えず、聞いても聞えず、また悟らない』からだ。
13:14
          こうしてイザヤの預言はあの人たちに成就した。──『あなた達は聞いても聞いても、決して悟るまい、見ても見ても、決してわかるまい。
13:15
          この民の心は鈍くなり、耳は遠くなり、その目は閉じてしまっているのだから。そうでないと、彼らは目で見、耳で聞き、心で悟り、心を入れかえて(わたし
          [神]に帰り)、わたしに直されるかも知れない。』
13:16
          だが、あなた達の目は見、耳は聞くから幸いである。
13:17
          アーメン、わたしは言う、多くの預言者と義人とは、あなた達が(いま)見ているものを見たい見たいと思ったが見られず、あなた達が(いま)聞いているもの
          を聞きたい聞きたいと思ったが、聞かれなかったのである。
13:18
          だからあなた達には種まく人の譬を説明してあげよう。──
13:19
          だれでも御国の言葉を聞いて悟らないと、悪者[悪魔]が来て、心の中にまかれたものを奪ってゆく。これは道ばたにまかれた人である。
13:20
          岩地にまかれたもの、これは御言葉を聞いてすぐ喜んで受けいれるが、
13:21
          自分の中に(しっかりした信仰)の根がなく、ただその当座だけであるから、御言葉のために苦難や迫害がおこると、すぐ信仰から離れおちる人である。
13:22
          茨の中にまかれたもの、これは御言葉を聞くが、(しばらく信じているうちに、)この世の心配や富の惑わしが御言葉を押えつけて、みのらない人である。
13:23
          しかし良い地にまかれたもの、これは御言葉を聞いて悟る人で、きっと実を結び、あるいは百倍、あるいは六十倍、あるいは三十倍になるのである。」
 
(独)NESTLE-ALAND  NOVUM
                TESTAMENTUM  GRAECE
                27版1993 の引照
新 共同
          Tコリ1:21
1:21
          世は自分の知恵で神を知ることができませんでした。それは神の知恵にかなっています。そこで神は、宣教という愚かな手段によって信じ
          る者を救おうと、お考えになったのです。
 
新 共同 使  8:14
8:14
          エルサレムにいた使徒たちは、サマリアの人々が神の言葉を受け入れたと聞き、ペトロとヨハネをそこへ行かせた。
 
(英・米)THE NEW TREASURY OF
                SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
口 語訳 ロマ
          16:25
16:25
          願わくは、わたしの福音とイエス・キリストの宣教とにより、かつ、長き世々にわたって、隠されていたが、今やあらわされ、預言の書を
          とおして、永遠の神の命令に従い、信仰の従順に至らせるために、もろもろの国人に告げ知らされた奥義の啓示によって、あなたがたを力
          づけることのできるかた、
 
口 語訳
          Tコリ2:7-11
2:7
          むしろ、わたしたちが語るのは、隠された奥義としての神の知恵である。それは神が、わたしたちの受ける栄光のために、世の始まらぬ先
          から、あらかじめ定めておかれたものである。
2:8
          この世の支配者たちのうちで、この知恵を知っていた者は、ひとりもいなかった。もし知っていたなら、栄光の主を十字架につけはしな
          かったであろう。
2:9
          しかし、聖書に書いてあるとおり、/「目がまだ見ず、耳がまだ聞かず、/人の心に思い浮びもしなかったことを、/神は、ご自分を愛す
          る者たちのために備えられた」/のである。
2:10
          そして、それを神は、御霊によってわたしたちに啓示して下さったのである。御霊はすべてのものをきわめ、神の深みまでもきわめるのだ
          からである。
2:11
          いったい、人間の思いは、その内にある人間の霊以外に、だれが知っていようか。それと同じように神の思いも、神の御霊以外には、知る
          ものはない。
 
口 語訳
          Tコリ3:6-7
3:6
          わたしは植え、アポロは水をそそいだ。しかし成長させて下さるのは、神である。
3:7
          だから、植える者も水をそそぐ者も、ともに取るに足りない。大事なのは、成長させて下さる神のみである。
 
口 語訳 ロマ
          10:9
10:9
          すなわち、自分の口で、イエスは主であると告白し、自分の心で、神が死人の中からイエスをよみがえらせたと信じるなら、あなたは救わ
          れる。
 
口 語訳
          Tコリ15:2
15:2
          もしあなたがたが、いたずらに信じないで、わたしの宣べ伝えたとおりの言葉を固く守っておれば、この福音によって救われるのである。
 
口 語訳 ガラ
          1:6
1:6
          あなたがたがこんなにも早く、あなたがたをキリストの恵みの内へお招きになったかたから離れて、違った福音に落ちていくことが、わた
          しには不思議でならない。
 
口 語訳 ガラ
          4:11
4:11
          わたしは、あなたがたのために努力してきたことが、あるいは、むだになったのではないかと、あなたがたのことが心配でならない。
 
口 語訳 ガラ
          5:7
5:7
          あなたがたはよく走り続けてきたのに、だれが邪魔をして、真理にそむかせたのか。
 
口 語訳
          Tテサ3:5
3:5
          そこで、わたしはこれ以上耐えられなくなって、もしや「試みる者」があなたがたを試み、そのためにわたしたちの労苦がむだになりはし
          ないかと気づかって、あなたがたの信仰を知るために、彼をつかわしたのである。
 
口 語訳
          Tコリ15:2
15:2
          もしあなたがたが、いたずらに信じないで、わたしの宣べ伝えたとおりの言葉を固く守っておれば、この福音によって救われるのである。
 
口 語訳 ロマ
          2:7
2:7
          すなわち、一方では、耐え忍んで善を行って、光栄とほまれと朽ちぬものとを求める人に、永遠のいのちが与えられ、
 
口 語訳 ピリ
          3:13-15
3:13
          兄弟たちよ。わたしはすでに捕えたとは思っていない。ただこの一事を努めている。すなわち、後のものを忘れ、前のものに向かってから
          だを伸ばしつつ、
3:14
          目標を目ざして走り、キリスト・イエスにおいて上に召して下さる神の賞与を得ようと努めているのである。
3:15
          だから、わたしたちの中で全き人たちは、そのように考えるべきである。しかし、あなたがたが違った考えを持っているなら、神はそのこ
          とも示して下さるであろう。
 
(日)新共同訳1987 の引照
新 共同 コロ
          1:6
1:6
          あなたがたにまで伝えられたこの福音は、世界中至るところでそうであるように、あなたがたのところでも、神の恵みを聞いて真に悟った
          日から、実を結んで成長しています。
 
新 共同 ヤコ
          1:21-24
1:21
          だから、あらゆる汚れやあふれるほどの悪を素直に捨て去り、心に植え付けられた御言葉を受け入れなさい。この御言葉は、あなたがたの
          魂を救うことができます。
1:22
          御言葉を行う人になりなさい。自分を欺いて、聞くだけで終わる者になってはいけません。
1:23
          御言葉を聞くだけで行わない者がいれば、その人は生まれつきの顔を鏡に映して眺める人に似ています。
1:24
          鏡に映った自分の姿を眺めても、立ち去ると、それがどのようであったか、すぐに忘れてしまいます。
 
新 共同
          Tペテ5:8
5:8
          身を慎んで目を覚ましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、だれかを食い尽くそうと探し回っています。
 
新 共同 ヘブ
          2:1
2:1
          だから、わたしたちは聞いたことにいっそう注意を払わねばなりません。そうでないと、押し流されてしまいます。
 
新 共同 ガラ
          4:15
4:15
          あなたがたが味わっていた幸福は、いったいどこへ行ってしまったのか。あなたがたのために証言しますが、あなたがたは、できることな
          ら、自分の目をえぐり出してもわたしに与えようとしたのです。
 
新 共同 エペ
          3:17
3:17
          信仰によってあなたがたの心の内にキリストを住まわせ、あなたがたを愛に根ざし、愛にしっかりと立つ者としてくださるように。
 
新 共同
          Tヨハ2:19
2:19
          彼らはわたしたちから去って行きましたが、もともと仲間ではなかったのです。仲間なら、わたしたちのもとにとどまっていたでしょう。
          しかし去って行き、だれもわたしたちの仲間ではないことが明らかになりました。
 
新 共同
          Uテモ4:10
4:10
          デマスはこの世を愛し、わたしを見捨ててテサロニケに行ってしまい、クレスケンスはガラテヤに、テトスはダルマティアに行っているか
          らです。
 
新 共同
          Tヨハ2:15-17
2:15
          世も世にあるものも、愛してはいけません。世を愛する人がいれば、御父への愛はその人の内にありません。
2:16
          なぜなら、すべて世にあるもの、肉の欲、目の欲、生活のおごりは、御父から出ないで、世から出るからです。
2:17
          世も世にある欲も、過ぎ去って行きます。しかし、神の御心を行う人は永遠に生き続けます。
 
新 共同 使  5:1-10
5:1
          ところが、アナニアという男は、妻のサフィラと相談して土地を売り、
5:2
          妻も承知のうえで、代金をごまかし、その一部を持って来て使徒たちの足もとに置いた。
5:3
          すると、ペトロは言った。「アナニア、なぜ、あなたはサタンに心を奪われ、聖霊を欺いて、土地の代金をごまかしたのか。
5:4
          売らないでおけば、あなたのものだったし、また、売っても、その代金は自分の思いどおりになったのではないか。どうして、こんなこと
          をする気になったのか。あなたは人間を欺いたのではなく、神を欺いたのだ。」
5:5
          この言葉を聞くと、アナニアは倒れて息が絶えた。そのことを耳にした人々は皆、非常に恐れた。
5:6
          若者たちが立ち上がって死体を包み、運び出して葬った。
5:7
          それから三時間ほどたって、アナニアの妻がこの出来事を知らずに入って来た。
5:8
          ペトロは彼女に話しかけた。「あなたたちは、あの土地をこれこれの値段で売ったのか。言いなさい。」彼女は、「はい、その値段です」
          と言った。
5:9
          ペトロは言った。「二人で示し合わせて、主の霊を試すとは、何としたことか。見なさい。あなたの夫を葬りに行った人たちが、もう入り
          口まで来ている。今度はあなたを担ぎ出すだろう。」
5:10
          すると、彼女はたちまちペトロの足もとに倒れ、息が絶えた。青年たちは入って来て、彼女の死んでいるのを見ると、運び出し、夫のそば
          に葬った。
 
新 共同 ロマ
          2:7
2:7
          すなわち、忍耐強く善を行い、栄光と誉れと不滅のものを求める者には、永遠の命をお与えになり、
 
新 共同 ヘブ
          10:37
10:37
          「もう少しすると、来るべき方がおいでになる。遅れられることはない。
 
新 共同 ヤコ
          5:10-11
5:10
          兄弟たち、主の名によって語った預言者たちを、辛抱と忍耐の模範としなさい。
5:11
          忍耐した人たちは幸せだと、わたしたちは思います。あなたがたは、ヨブの忍耐について聞き、主が最後にどのようにしてくださったかを
          知っています。主は慈しみ深く、憐れみに満ちた方だからです。
 
新 共同 ガラ
          5:22-23
5:22
          これに対して、霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、
5:23
          柔和、節制です。これらを禁じる掟はありません。
 
新 共同 コロ
          1:6
1:6
          あなたがたにまで伝えられたこの福音は、世界中至るところでそうであるように、あなたがたのところでも、神の恵みを聞いて真に悟った
          日から、実を結んで成長しています。
 
新 共同 コロ
          1:10
1:10
          すべての点で主に喜ばれるように主に従って歩み、あらゆる善い業を行って実を結び、神をますます深く知るように。
 
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
                1985 の引照
 
・・・・
 
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ルカ8:16−18
譬の活用
 
翻訳比較
          
        
      
聖書協会共同訳2018
        ◆「灯」のたとえ (マコ四21−25)
        ルカ
        8:16 「灯をともして、それを器で隠したり、寝台の下に置いたりする人はいない。入って来る人に光が見えるように、燭台の上に置く。
        ルカ 8:17 隠れているもので、あらわにならないものはなく、秘められたもので、人に知られず、明るみに出ないものはない。
        ルカ
        8:18 だから、どう聞くかに注意しなさい。持っている人はさらに与えられ、持っていない人は持っていると思うものまでも取り上げられる。」
            フランシスコ会訳2013
        ◆ともしびの喩え(マタ5・15、10・26、13・12、マコ4・21-25)
016「ともしびをともして、それを
        器で覆ったり、寝台の下に置く人はいない。燭台の上に置いて、入ってくる人たちに明かりが見えるようにする。
017隠れたもので露わにならないも
        のはなく、秘められたもので知られないもの、公
にならないものはない。
        018だから、どのように聞くかに気をつけなさい。持っている者は与えられ、
        持っていない者は、持っていると思うものまでも取り上げられる」。
 
岩波翻訳委員会訳1995
420816さて、ともし火をともしてから、それを容器を使って隠したり、寝台の下の方
に
          置く者はいない。むしろ燭台の上に置くものだ。そうすれば、〔家の〕中に入る者
た
          ちがその光を目にする〔ことになる〕。
420817たしかに、隠されているもので、あらわなものと化さずにすむものはなく、また秘められたもの
          で、知られず、あらわにならずにすむものはない。
420818したがって、あなたたちは、〔自分たちが〕どのように聞いているか、〔よく気
を
          つけて〕見よ。たしかに、『持っているであろう者には与えられるだろう。だが、
持っ
          ていないであろう者からは、持っていると〔自分で〕思っているものも取り去られるだろう』」。
 
新共同訳1987
8:16
          「ともし火をともして、それを器で覆い隠したり、寝台の下に置いたりする人はいない。入って来る人に光が見えるように、燭台の上に置く。
8:17
          隠れているもので、あらわにならないものはなく、秘められたもので、人に知られず、公にならないものはない。
8:18
          だから、どう聞くべきかに注意しなさい。持っている人は更に与えられ、持っていない人は持っていると思うものまでも取り上げられる。」
 
前田訳1978
8:16
          だれも明りをつけて器でおおったり寝台の下に置いたりはしない。入って来る人に光が見えるように、燭台の上に置く。
8:17
          隠れたものであらわにならぬものはなく、秘められたもので知られぬままで明るみに出ないものはない。
8:18
          それゆえ、聞きかたに心せよ。持つ人は与えられ、持たぬ人は持つと思うものまでも取られる」と。
 
新改訳1970
8:16
          あかりをつけてから、それを器で隠したり、寝台の下に置いたりする者はありません。燭台の上に置きます。はいって来る人々に、その光が見えるためです。
8:17
          隠れているもので、あらわにならぬものはなく、秘密にされているもので、知られず、また現われないものはありません。
8:18
          だから、聞き方に注意しなさい。というのは、持っている人は、さらに与えられ、持たない人は、持っていると思っているものまでも取り上げられるからで
          す。」
 
塚本訳1963
8:16
          (しかし外の人たちに神の国の秘密が隠されるのは、)だれも明りをつけて器でおおい隠したり、寝台の下に置いたりする者はない。(部屋に)入ってくる者に
          その光が見えるように、かならず燭台の上に置くのである。
8:17
          隠れているものであらわにならぬものはなく、隠されているもので(人に)知られず、また現われないものもないからである。
8:18
          だから、気をつけよ、聞き方が大切である。(よく聞いて守れ。)持っている人は(さらに)与えられ、持たぬ人は、持っていると思うものまで取り上げられる
          のである。」
 
口語訳1955
8:16
          だれもあかりをともして、それを何かの器でおおいかぶせたり、寝台の下に置いたりはしない。燭台の上に置いて、はいって来る人たちに光が見えるようにする
          のである。
8:17
          隠されているもので、あらわにならないものはなく、秘密にされているもので、ついには知られ、明るみに出されないものはない。
8:18
          だから、どう聞くかに注意するがよい。持っている人は更に与えられ、持っていない人は、持っていると思っているものまでも、取り上げられるであろう」。
 
 文語訳1917
"420816","
          誰も燈火をともし器にて覆ひ、または寝臺の下におく者なし、入り來る者のその光を見んために、之を燈臺の上に置くなり。"
"420817","
          それ隱れたるものの顯れぬはなく、秘めたるものの知られぬはなく、明かにならぬはなし。"
"420818","
          されば汝ら聽くこと如何にと心せよ、誰にても有てる人はなほ與へられ、有たぬ人はその有てりと思ふ物をも取らるべし』"
 
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各国聖書引照
 
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
塚本訳 ルカ 11:33
11:33
          だれも明りをつけて片隅に置いたり、枡をかぶせたりする者はない。(部屋に)入ってくる者にその光が見えるように、かならず燭台の上に置くのである。(そ
          のように人の子が来たのも世を照らすためである。それを見わけられないのは、見る人の心が暗いからである。)
 
塚本訳 マコ
            4:21-25
4:21
          また彼らに言われた、「(しかし外の人たちに神の国の秘密が隠されるのは、ただしばらくである。)明りを持って来るのは、枡の下や寝台の下に置くためであ
          ろうか。燭台の上に置くためではあるまいか。
4:22
          隠れているもので現わされるためでないものはなく、隠されているもので現われるためでないものもないからである。
4:23 耳の聞える者は聞け。」
4:24
          また彼らに言われた、「(わたしから)聞くことに気をつけよ。(わたしの言葉を)量る量りで、あなた達も(神に)量られる。そして(よく聞く人は、持って
          いる上になお)つけたして与えられる。
4:25
          持っている人には(さらに)与えられ、持たぬ人は、持っているものまで取り上げられるのである。」
 
塚本訳 マタ 5:15
5:15
          また、(せっかく)明りをともして枡をかぶせる者はない。かならず燭台の上に置く。すると、家の中におる人を皆照らすのである。
 
(独)NESTLE-ALAND  NOVUM
                TESTAMENTUM  GRAECE
                27版1993 の引照
新 共同 マタ
          13:12
13:12
          持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。
 
(英・米)THE NEW TREASURY OF
                SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
口 語訳 ピリ
          2:15-16
2:15
          それは、あなたがたが責められるところのない純真な者となり、曲った邪悪な時代のただ中にあって、傷のない神の子となるためである。
          あなたがたは、いのちの言葉を堅く持って、彼らの間で星のようにこの世に輝いている。
2:16
          このようにして、キリストの日に、わたしは自分の走ったことがむだでなく、労したこともむだではなかったと誇ることができる。
 
口 語訳
          Tコリ4:5
4:5
          だから、主がこられるまでは、何事についても、先走りをしてさばいてはいけない。主は暗い中に隠れていることを明るみに出し、心の中
          で企てられていることを、あらわにされるであろう。その時には、神からそれぞれほまれを受けるであろう。
 
口 語訳 ロマ
          12:3
12:3
          わたしは、自分に与えられた恵みによって、あなたがたひとりびとりに言う。思うべき限度を越えて思いあがることなく、むしろ、神が各
          自に分け与えられた信仰の量りにしたがって、慎み深く思うべきである。
 
口 語訳
          Tコリ3:18
3:18
          だれも自分を欺いてはならない。もしあなたがたのうちに、自分がこの世の知者だと思う人がいるなら、その人は知者になるために愚かに
          なるがよい。
 
(日)新共同訳1987 の引照
新 共同
          Tコリ4:5
4:5
          ですから、主が来られるまでは、先走って何も裁いてはいけません。主は闇の中に隠されている秘密を明るみに出し、人の心の企てをも明
          らかにされます。そのとき、おのおのは神からおほめにあずかります。
 
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
                1985 の引照
 
・・・・
 
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ルカ8:19−21
まことの親戚
 
翻訳比較
          
        
      
聖書協会共同訳2018
        ◆イエスの母、きょうだい(マタ一二46−50、マコ三31−35)
        ルカ 8:19 さて、イエスのところに母ときょうだいたちが来たが、群衆のために近づくことができなかった。
        ルカ 8:20 そこでイエスに、「お母様とごきょうだいたちが、お会いしたいと外に立っておられます」との知らせがあった。
        ルカ 8:21 するとイエスは、「私の母、私のきょうだいとは、神の言葉を聞いて行う人たちのことである」とお答えになった。
          
フランシスコ会訳2013
        ◆イエスの母と兄弟(マタ12・46-50、
        マコ3・31-35)
019さて、イエスの母と兄弟たちが
        来たが、群衆のために、イエスに近づくことができなかった。
020そこで、ある人がイエスに、
        「母上とご兄弟方が、お会いしたいと外で待っておられます」と告げた。
021すると、イエスは答えて仰せに
        なった、「わたしの母、兄弟とは、神の言葉を聞いて、行う人のことである」。
 
岩波翻訳委員会訳1995
420819さて、彼のもとに母と彼の兄弟たちがやって来たが、群衆のせいで彼に接する
こ
          とができなかった。
420820そこで彼に〔次のような〕報告がなされた、「あなたの母上とあなたの兄弟たちが外に立って、
          あなたに会いたいと願っておられます」。
420821彼はしかし、答えて彼らに対して言った、「私の母、私の兄弟たちとは、神の御言葉を聞き、
          〔それを〕行なう者たちのことだ」。
 
新共同訳1987
8:19
          さて、イエスのところに母と兄弟たちが来たが、群衆のために近づくことができなかった。
8:20
          そこでイエスに、「母上と御兄弟たちが、お会いしたいと外に立っておられます」との知らせがあった。
8:21
          するとイエスは、「わたしの母、わたしの兄弟とは、神の言葉を聞いて行う人たちのことである」とお答えになった。
 
前田訳1978
8:19
          彼の母と兄弟が彼のところに来たが、群衆のためいっしょになれなかった。
8:20
          「母上とご兄弟方がお会いしたいと外にお立ちです」と知らせがあった。
8:21
          彼は答えられた、「わが母、わが兄弟は、神のことばを聞いて行なう人々である」と。
 
新改訳1970
8:19
          イエスのところに母と兄弟たちが来たが、群衆のためにそばへ近寄れなかった。
8:20
          それでイエスに、「あなたのおかあさんと兄弟たちが、あなたに会おうとして、外に立っています。」という知らせがあった。
8:21
          ところが、イエスは人々にこう答えられた。「わたしの母、わたしの兄弟たちとは、神のことばを聞いて行なう人たちです。」
 
塚本訳1963
8:19
          (ある時)イエスの母と兄弟たちがイエスの所に来たが、人だかりのため、そばへ行くことができなかった。
8:20
          人々が「母上と兄弟がたが、お会いしたいと外に立っておられます」と知らせると、
8:21
          イエスは答えられた、「わたしの母、わたしの兄弟は、神の御言葉を聞いて行う人たちである。」
 
口語訳1955
8:19
          さて、イエスの母と兄弟たちとがイエスのところにきたが、群衆のためそば近くに行くことができなかった。
8:20
          それで、だれかが「あなたの母上と兄弟がたが、お目にかかろうと思って、外に立っておられます」と取次いだ。
8:21
          するとイエスは人々にむかって言われた、「神の御言を聞いて行う者こそ、わたしの母、わたしの兄弟なのである」。
 
文語訳1917
"420819","
          さてイエスの母と兄弟と來りたれど、群衆によりて近づくこと能はず。"
"420820","
          或人イエスに『なんぢの母と兄弟と、汝に逢はんとて外に立つ』と告げたれば、"
"420821","
          答へて言ひたまふ『わが母わが兄弟は、神の言を聽き、かつ行ふ此らの者なり』"
****************************************
各国聖書引照
 
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
塚本訳 マコ
            3:31-35
3:31
          そこにイエスの母と兄弟たちが来て、外に立っていてイエスを呼ばせた。
3:32
          大勢の人がイエスのまわりに坐っていたが、彼に言う、「それ、母上と兄弟姉妹方が、外であなたをたずねておられます。」
3:33
          イエスは「わたしの母、兄弟とはだれのことだ」と答えて、
3:34
          自分のまわりを取りまいて坐っている人々を見まわしながら、言われる、「ここにいるのが、わたしの母、わたしの兄弟だ。
3:35
          神の御心を行う者、それがわたしの兄弟、姉妹、また母である。」
 
塚本訳 マタ
            12:46-50
12:46
          イエスがまだ群衆に話しておられると、そこにその母と兄弟たちがイエスに話しがあって、外に立っていた。
12:47 〔無し〕
12:48
          しかしイエスはそのことを知らせた者に、「わたしの母とはだれのことだ、わたしの兄弟とはだれのことだ」と答えて、
12:49
          弟子たちの上に手をのばして言われた、「ここにいるのが、わたしの母、わたしの兄弟だ。
12:50
          だれでもわたしの天の父上の御心を行う者、それがわたしの兄弟、姉妹、また母であるから。」
 
(独)NESTLE-ALAND  NOVUM
                TESTAMENTUM  GRAECE
                27版1993 の引照
新 共同 使  1:14
1:14
          彼らは皆、婦人たちやイエスの母マリア、またイエスの兄弟たちと心を合わせて熱心に祈っていた。
 
新 共同 ヨハ
          20:17
20:17
          イエスは言われた。「わたしにすがりつくのはよしなさい。まだ父のもとへ上っていないのだから。わたしの兄弟たちのところへ行って、
          こう言いなさい。『わたしの父であり、あなたがたの父である方、また、わたしの神であり、あなたがたの神である方のところへわたしは
          上る』と。」
 
(英・米)THE NEW TREASURY OF
                SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
口 語訳
          Uコリ5:16
5:16
          それだから、わたしたちは今後、だれをも肉によって知ることはすまい。かつてはキリストを肉によって知っていたとしても、今はもうそ
          のような知り方をすまい。
 
口 語訳 ガラ
          5:6
5:6
          キリスト・イエスにあっては、割礼があってもなくても、問題ではない。尊いのは、愛によって働く信仰だけである。
 
(日)新共同訳1987 の引照
 
・・・・
 
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
                1985 の引照
 
・・・・
 
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ルカ8:22−25
暴風を静める
 
翻訳比較
          
        
      
聖書協会共同訳2018
        ◆突風を静める (マタ八23−27、マコ四35−41)
        ルカ 8:22 ある日のこと、イエスが弟子たちと一緒に舟に乗り、「湖の向こう岸へ渡ろう」と言われたので、船出した。
        ルカ 8:23 渡って行くうちに、イエスは眠ってしまわれた。突風が湖に吹き降ろして来て、弟子たちは水をかぶり、危なくなった。
        ルカ
        8:24 それで、近寄ってイエスを起こし、「先生、先生、このままでは死んでしまいます」と言った。イエスが起き上がって、風と荒波をお叱りになると、
        静まって凪になった。
        ルカ
        8:25 イエスは、「あなたがたの信仰はどこにあるのか」と言われた。弟子たちは恐れ驚いて、「一体、この方はどなたなのだろう。命じれば風も水も従う
        ではないか」と互いに言った。
            フランシスコ会訳2013
        ◆嵐を鎮める(マタ8・23-27、
        マコ4・35-41)
022また、ある日のこと、イエスは
        弟子たちとともに舟に乗り込み、「湖の向こう岸へ渡ろう」と仰せになったので、一同は舟を出した。
023渡って行くうちに、イエスは
        眠ってしまわれた。やがて、突風が湖に吹き降ろして、彼らは波をかぶり、危機に瀕した。
024そこで、弟子たちはイエスのそ
        ばに寄り、起こして、「先生、先生、おぼれそうです」と言った。イエスが起き上がり、風と荒れ狂う波をお叱りになると、それらは鎮ま
        り、凪となった。
025イエスは弟子たちに、「あなた
        方の信仰はどこにあるのか」と仰せになった。弟子たちは恐れ驚き、口々に言い合った、「いったい、この方はどういう方なのだろう。お
        命じになると、風も水もこの方の言うことを聞くとは」。
 
岩波翻訳委員会訳1995
420822また、とある日、イェスは舟に乗ったが、彼の弟子たちも〔それにならった〕。
そ
          して彼は彼らに対して言った、.「湖の向こう岸に行こうではないか」。そこで彼ら
は
          沖へ出た。
420823さて、彼らが漕いでいると、彼は眠りに落ちてしまった。すると湖
に
          暴風が吹きおろして来て、彼らは水浸しになり、危機に瀕した。
420824そこで彼らは〔彼に〕近寄って来て、彼を起こし、言った、「師よ、師よ、私たちは滅んでしま
          います」。そこで彼は起き上がり、風と水の大波とを叱りつけた。するとそれらは鎮(しず)まり、凪(なぎ)が生じた。
420825そして彼は彼らに言った、「あなたたちの信仰はどこにあるのか」。すると彼らは恐れ、驚いて
          互いに対して言った、「この人はいったい、誰だろう。この人が風や水にさえ言いつけると、〔それらですら〕この人に従うとは」。
 
新共同訳1987
8:22
          ある日のこと、イエスが弟子たちと一緒に舟に乗り、「湖の向こう岸に渡ろう」と言われたので、船出した。
8:23
          渡って行くうちに、イエスは眠ってしまわれた。突風が湖に吹き降ろして来て、彼らは水をかぶり、危なくなった。
8:24
          弟子たちは近寄ってイエスを起こし、「先生、先生、おぼれそうです」と言った。イエスが起き上がって、風と荒波とをお叱りになると、静まって凪になった。
8:25
          イエスは、「あなたがたの信仰はどこにあるのか」と言われた。弟子たちは恐れ驚いて、「いったい、この方はどなたなのだろう。命じれば風も波も従うではな
          いか」と互いに言った。
 
前田訳1978
8:22
          ある日のこと、彼は弟子たちと小舟に乗って、「湖の向う岸へ渡ろう」といわれるので、船出した。
8:23
          渡る間に、彼は眠り込まれた。すると突風が湖に吹きおろし、彼らは波をかぶってあぶなくなった。
8:24
          彼らはおそばへ来て、「先生、先生、おぼれます」といってお起こしした。  彼が目を覚まして風と波をたしなめられる と、静まって凪になった。
8:25
          彼はいわれた、「あなた方の信仰はどこにあるのか」と。彼らはおそれ、おどろき、互いに語りあった、「この方はいったいだれだろう、お命じになると風も波
          も従うとは」と。
 
新改訳1970
8:22
          そのころのある日のこと、イエスは弟子たちといっしょに舟に乗り、「さあ、湖の向こう岸へ渡ろう。」と言われた。それで弟子たちは舟を出した。
8:23
          舟で渡っている間にイエスはぐっすり眠ってしまわれた。ところが突風が湖に吹きおろして来たので、弟子たちは水をかぶって危険になった。
8:24
          そこで、彼らは近寄って行ってイエスを起こし、「先生、先生。私たちはおぼれて死にそうです。」と言った。イエスは、起き上がって、風と荒波とをしかりつ
          けられた。すると風も波も治まり、なぎになった。
8:25
          イエスは彼らに、「あなたがたの信仰はどこにあるのです。」と言われた。弟子たちは驚き恐れて互いに言った。「風も水も、お命じになれば従うとは、いった
          いこの方はどういう方なのだろう。」
 
塚本訳1963
8:22
          ある日のこと、イエスは弟子たちと舟に乗って、「湖の向こう岸に渡ろう」と言われるので、船出した。
8:23
          渡ってゆくうちに、イエスは寝入ってしまわれた。すると突風が湖に吹きおろし、彼らは水をかぶって危険になった。
8:24
          弟子たちがそばに来て、「先生、先生、わたし達は溺れます」と言ってイエスを起した。イエスが目をさまして風と浪とを叱りつけられると、(たちどころに)
          静まって、凪になった。
8:25
          彼らに言われた、「あなた達の信仰はどこにあるのか。」弟子たちは驚き恐れて、「この方はいったいだれだろう、この方が命令されると、風も水も、その言う
          ことを聞くのだが」と語り合った。
 
口語訳1955
8:22
          ある日のこと、イエスは弟子たちと舟に乗り込み、「湖の向こう岸へ渡ろう」と言われたので、一同が船出した。
8:23
          渡って行く間に、イエスは眠ってしまわれた。すると突風が湖に吹きおろしてきたので、彼らは水をかぶって危険になった。
8:24
          そこで、みそばに寄ってきてイエスを起し、「先生、先生、わたしたちは死にそうです」と言った。イエスは起き上がって、風と荒浪とをおしかりになると、止
          んでなぎになった。
8:25
          イエスは彼らに言われた、「あなたがたの信仰は、どこにあるのか」。彼らは恐れ驚いて互に言い合った、「いったい、このかたはだれだろう。お命じになる
          と、風も水も従うとは」。
 
文語訳1917
"420822","
          或日イエス弟子たちと共に舟に乘りて『みづうみの彼方にゆかん』と言ひ給へば、乃ち船出す。"
"420823","
          渡るほどにイエス眠りたまふ。颶風みづうみに吹き下し、舟に水滿ちんとして危かりしかば、"
"420824","
          弟子たち御側により、呼び起して言ふ『君よ、君よ、我らは亡ぶ』イエス起きて風と浪とを禁め給へば、ともに鎭りて凪となりぬ。"
"420825","
          かくて弟子たちに言ひ給ふ『なんぢらの信仰いづこに在るか』かれら懼れ怪しみて互に言ふ『こは誰ぞ、風と水とに命じ給へば順ふと
          は』"
 
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各国聖書引照
 
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
塚本訳 マコ
            4:35-41
4:35
          その日、夕方になると、「向う岸に渡ろう」と言われる。
4:36
          弟子たちは(岸に立っている)群衆を解散して、イエスが舟に乗っておられるのを、そのままお連れする。幾艘かほかの舟もついて行った。
4:37
          すると激しい突風がおこり、波が舟に打ち込んできて、もう舟にいっぱいになりそうになった。
4:38
          しかしイエスは艫の方で枕をして眠っておられた。弟子たちが「先生、溺れます、構ってくださらないのですか」と言って起した。
4:39
          イエスは目をさまして風を叱りつけ、湖に言われた、「黙れ、静かにしないか!」(たちどころに)風がやんで、大凪になった。
4:40
          彼らに言われた、「なんでそんなに臆病なのか。まだ信じないのか。」
4:41
          弟子たちはすっかりおびえてしまって、「この方はいったいだれだろう、風も湖もその言うことを聞くのだが」と語り合った。
 
塚本訳 マタ
            8:23-27
8:23
          舟に乗られると、弟子たちも従った。
8:24
          するとにわかに湖に激しい嵐がおこって、ついに舟は波をかぶった。しかしイエスは眠っておられた。
8:25
          弟子たちがそばに来て、「主よ、お助けください、溺れます」と言って起した。
8:26
          彼らに言われる、「なんでそんなに臆病なのか、信仰の小さい人たちよ!」それから起き上がって風と湖とを叱りつけられると、(たちどころに)大凪になっ
          た。
8:27
          人々は驚いて、「この方はどうした人だろう、風も湖も、その言うことを聞くのだが」と言った。
 
(独)NESTLE-ALAND  NOVUM
                TESTAMENTUM  GRAECE
                27版1993 の引照
新 共同 ルカ
          5:5
5:5
          シモンは、「先生、わたしたちは、夜通し苦労しましたが、何もとれませんでした。しかし、お言葉ですから、網を降ろしてみましょう」
          と答えた。
 
(英・米)THE NEW TREASURY OF
                SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
 
・・・・
 
(日)新共同訳1987 の引照
 
・・・・
 
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
                1985 の引照
 
・・・・
 
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ルカ8:26−39
ゲラサの豚
 
翻訳比較
            
          
        
      
聖書協会共同訳2018
          ◆悪霊に取りつかれたゲラサの人を癒やす (マタ八28−34、マコ五1−20)
        ルカ 8:26 一行は、ガリラヤの向こう岸にあるゲラサ人の地方に着いた。
        ルカ
        8:27 イエスが陸に上がると、この町の者で、悪霊に取りつかれている男に出会われた。この男は長い間、衣服を身に着けず、家に住まないで墓場を住まい
        としていた。
        ルカ
        8:28 イエスを見ると、叫んでひれ伏し、大声で言った。「いと高き神の子イエス、構わないでくれ。頼むから苦しめないでほしい。」
        ルカ
        8:29 イエスが、汚れた霊に男から出るように命じられたからである。この人は長い間、汚れた霊に取りつかれていたので、鎖でつながれ、足枷をはめられ
        て監視されていたが、それを壊し、悪霊によって荒れ野に追いやられていたのである。
        ルカ
        8:30 イエスが、「名は何と言うのか」とお尋ねになると、「レギオン」と言った。たくさんの悪霊がこの男に入っていたからである。
        ルカ 8:31 悪霊どもは、自分たちに底なしの淵に行けとお命じにならないようにと、イエスに願った。
        ルカ
        8:32 ところで、辺りの山でたくさんの豚の群れが飼ってあった。悪霊どもが豚の中に入る許しを願うと、イエスはお許しになった。
        ルカ 8:33 悪霊どもはその人から出て、豚の中に入った。すると、豚の群れは崖を下って湖になだれ込み、溺れ死んだ。
        ルカ 8:34 この出来事を見た豚飼いたちは逃げ出し、町や村にこのことを知らせた。
        ルカ
        8:35 そこで、人々はその出来事を見ようと出かけて行った。彼らはイエスのところに来ると、悪霊どもを追い出してもらった人が、服を着、正気になって
        イエスの足元に座っているのを見て、恐ろしくなった。
        ルカ 8:36 成り行きを見ていた人たちは、悪霊に取りつかれていた人の救われた次第を人々に知らせた。
        ルカ
        8:37 ゲラサ地方の人々は皆、恐怖に捕らわれ、自分たちのところから出て行ってもらいたいとイエスに願った。そこで、イエスは舟に乗って帰ろうとされ
        た。
        ルカ 8:38 悪霊どもを追い出してもらった人が、お供をしたいと願ったが、イエスはこう言ってお帰しになった。
        ルカ
        8:39 「自分の家に帰って、神があなたにしてくださったことを、ことごとく話して聞かせなさい。」そこで、彼は立ち去り、イエスがしてくださったこと
        を、ことごとく町中に言い広めた。
          
フランシスコ会訳2013
        ◆ゲラサの悪霊憑き(マタ8・28-34、
        マコ5・1-20)
026それから、一行は、ガリラヤの
        向こう岸にあるゲラサ人の地に渡った。
027イエスが上陸なさると、その町
        の者で悪霊どもに憑かれた男が、イエスの前に出てきた。この男は長い間、衣服を身につけたことがなく、また家にも住まず墓場を住まい
        としていた。
028イエスを見ると、この男は叫び
        ながらその前にひれ伏し、大声で言った、「いと高き神の子イエス、わたしをどうしようというのですか。お願いです。苦しめないでくだ
        さい」。
029それは、イエスがこの男から出
        ていくよう、汚れた霊に命じられたからである。汚れた霊はこの男に何度も取り憑いたので、この男は鎖と足枷でつながれ、監視されてい
        たが、そのつど鎖を引きちぎり、悪霊によって荒れ野へと追いやられていた。
030そこで、イエスが、「お前の名
        は何と言うのか」とお尋ねになると、男は「レギオンです」と答えた。大勢の悪霊が、その男に入り込んでいたからである。
031悪霊どもは、底知れぬ淵に行く
        ことを自分たちにお命じにならないように懇願した。
032ところで、その辺りの山では、
        多くの豚の群れが飼われていた。悪霊どもがその豚の中に入る許しをイエスに願うと、イエスはお許しになった。
033悪霊どもはその男から出ていっ
        て豚の中に入った。すると、豚の群れは崖から湖へ雪崩れ落ち、おぼれ死んでしまった。
034この出来事を見た豚飼いたちは
        逃げ去り、町や村里にこのことを知らせた。
035そこで、人々はこの出来事を見
        るために出ていき、イエスのもとに来ると、悪霊どもを追い出してもらった男が、衣服を着て、正気に戻り、イエスの足元に座っているの
        を見て、恐ろしくなった。
036出来事を見た人たちは、悪霊に
        憑かれていた男が、どのように癒やされたかを人々に語った。
037ゲラサ地方の人々はみな恐ろし
        さのあまり、自分たちの所から立ち去ってもらいたいとイエスに願った。そこでイエスは舟に乗り、帰ろうとなさると、
038悪霊どもを追い出してもらった
        男が、お供をしたいと願い出た。
 
岩波翻訳委員会訳1995
420826さて、彼らは、ガリラヤの反対側にある、ゲラサ人たちの地方に舟でくだった。
420827すると、〔舟から出て〕地上に降り立った彼に、その町から出て来た一人の男が出会った。この
          彼は、悪霊どもに憑(つ)かれ、長い間衣をまとわず、家の中にも留まらず、むしろ墓場をすみかとしていた。
420828さて彼は、イエスを見ると叫び声を上げ、彼のもとにひれ伏して、大声で言った、「いと高き神
          の子イエスよ、お前は俺となんの関係があるのだ。お願いだから、俺を苦しめるな」。
29というのは、イエスがこの穢れた霊にこの人から出て行くように指図したからである。というのも、
〔こ
          の穢れた霊は〕長期間にわたり彼に取り憑いており、そこで彼は鎖と足枷で縛り
上
          げられ、監視されていたが、〔それでも彼は〕縄目を粉砕してしまい、悪霊によっ
て
          荒野に駆り立てられるのであった。
420830さて、この彼にイエスがたずねた、「お前の名はなんというのか」。すると彼は言った、「レギ
          オンだ」。多くの悪霊たちが彼の内部に入っていたためである。
420831そこで彼らは、彼が自分たちに〔底なき〕淵の中に去り行けと言いつけないよう、彼に乞い願う
          のであった。
420832ところで、当地に、豚のかなりの群が山に飼われていた。そこで彼らはイエスに、白分たちがそ
          の者どもの中に入ることを許してくれるように乞い願った。そこで彼は彼らにそれを許した。
420833すると穢れた霊どもはその人から出て行って、豚の中に入った。そこでその
群
          は、崖を下って湖へなだれ込み、〔かたはしから〕溺れ果てて行った。
420834他方、〔豚を〕飼っていた者たちは起こったことを見て、逃げ去り、その町および〔近くの〕里
          に〔ことの次第を〕告げ知らせた。
420535すると彼らは、起こったことを見に出て来た。そして彼らはイエスのもとに来て、悪霊どもの出
          て行った人が、着物を身にまとい、正気のさまでイエスの足もとに座っているのを見いだした。そこで彼らは恐れた。
420836また、〔先の出来事を一〕見ていた者たちは、悪霊に憑かれていた者
が
          いかに救われたかを彼らに詳しく話した。
420837そこでゲラサ付近の地の人々の群は
す
          べて、自分たち〔の地域〕から出て行くようにイエスに願った。大きな恐れが彼ら
を
          領していたからである。そこで彼自身は、舟に乗って戻って行った。
420838悪霊どもが去って行ってしまったその人は、イエスと一緒にいることを〔許してくれるように〕
          彼に懇願し〔て止まなかっ〕た。しかしイエスは彼を帰して、彼に言った、
420839〔あなたの家に戻り、神があなたに何をして下さったかを語りなさい〕。そこで
彼
          は出て行って、イエスが彼に何をなしてくれたかを町という町で宣べ伝え始めた。
 
新共同訳1987
8:26
          一行は、ガリラヤの向こう岸にあるゲラサ人の地方に着いた。
8:27
          イエスが陸に上がられると、この町の者で、悪霊に取りつかれている男がやって来た。この男は長い間、衣服を身に着けず、家に住まないで墓場を住まいとして
          いた。
8:28
          イエスを見ると、わめきながらひれ伏し、大声で言った。「いと高き神の子イエス、かまわないでくれ。頼むから苦しめないでほしい。」
8:29
          イエスが、汚れた霊に男から出るように命じられたからである。この人は何回も汚れた霊に取りつかれたので、鎖でつながれ、足枷をはめられて監視されていた
          が、それを引きちぎっては、悪霊によって荒れ野へと駆り立てられていた。
8:30
          イエスが、「名は何というか」とお尋ねになると、「レギオン」と言った。たくさんの悪霊がこの男に入っていたからである。
8:31
          そして悪霊どもは、底なしの淵へ行けという命令を自分たちに出さないようにと、イエスに願った。
8:32
          ところで、その辺りの山で、たくさんの豚の群れがえさをあさっていた。悪霊どもが豚の中に入る許しを願うと、イエスはお許しになった。
8:33
          悪霊どもはその人から出て、豚の中に入った。すると、豚の群れは崖を下って湖になだれ込み、おぼれ死んだ。
8:34
          この出来事を見た豚飼いたちは逃げ出し、町や村にこのことを知らせた。
8:35
          そこで、人々はその出来事を見ようとしてやって来た。彼らはイエスのところに来ると、悪霊どもを追い出してもらった人が、服を着、正気になってイエスの足
          もとに座っているのを見て、恐ろしくなった。
8:36
          成り行きを見ていた人たちは、悪霊に取りつかれていた人の救われた次第を人々に知らせた。
8:37
          そこで、ゲラサ地方の人々は皆、自分たちのところから出て行ってもらいたいと、イエスに願った。彼らはすっかり恐れに取りつかれていたのである。そこで、
          イエスは舟に乗って帰ろうとされた。
8:38
          悪霊どもを追い出してもらった人が、お供したいとしきりに願ったが、イエスはこう言ってお帰しになった。
8:39
          「自分の家に帰りなさい。そして、神があなたになさったことをことごとく話して聞かせなさい。」その人は立ち去り、イエスが自分にしてくださったことをこ
          とごとく町中に言い広めた。
 
前田訳1978
8:26
          彼らはゲラサ人の地に渡った。ガリラヤの向こう岸である。
8:27
          舟から陸にあがられると、その町のある男が迎えた。彼は悪鬼につかれていて、かなりの間着物を着ず、家にでなく墓に住んでいた。
8:28
          イエスを見ると、叫びながらみ前にひれ伏し、大声でいった、「何のご用です、いと高き神の子、イエスさま。お願いです、わたしを苦しめないでください」
          と。
8:29
          これは、イエスがけがれた霊にその人から出るよう命じられたからである。霊は何度もその人をとらえた。彼は鎖と足かせでつながれて監視されていたが、その
          つなぎを切って、悪霊に追われて荒野に行ったのである。
8:30
          イエスはおたずねになった、「何という名か」と。彼はいった、「軍団です」と。大勢の悪鬼が彼に入り込んでいたからである。
8:31
          また、悪鬼は地の底に行けとお命じのないようお願いした。
8:32
          ちょうどそこの山でかなりの豚の群れが飼われていた。悪鬼どもはそれに移り入ることをお願いした。彼はおゆるしになった。
8:33
          悪鬼どもは人から出て豚に入った。すると群れは崖を湖へなだれ込んでおぼれ死んだ。
8:34
          豚飼いたちは出来事を見て逃げ出し、町や里にふれまわった。
8:35
          人々は出来事を見に出て来たが、イエスのところに来て、悪鬼が出た人が着物を着、正気になってイエスの足もとにすわっているのを見て、おそろしくなった。
8:36
          目撃者たちは悪鬼につかれた人がどのように救われたかを人々に知らせた。
8:37
          ゲラサ地方の住人は皆大いにおそれて、イエスにお立ち去りくださるようお願いした。彼は小舟に乗って帰られた。
8:38
          悪鬼が出た人はお伴をと願ったが、こういってお帰しになった、
8:39
          「家に帰って、神があなたになさったことのすべてをお話しなさい」と。すると彼は立ち去って、イエスが彼になさったことのすべてを町じゅうにひろめた。
 
新改訳1970
8:26
          こうして彼らは、ガリラヤの向こう側のゲラサ人の地方に着いた。
8:27
          イエスが陸に上がられると、この町の者で悪霊につかれている男がイエスに出会った。彼は、長い間着物も着けず、家には住まないで、墓場に住んでいた。
8:28
          彼はイエスを見ると、叫び声をあげ、御前にひれ伏して大声で言った。「いと高き神の子、イエスさま。いったい私に何をしようというのです。お願いです。ど
          うか私を苦しめないでください。」
8:29
          それは、イエスが、汚れた霊に、この人から出て行け、と命じられたからである。汚れた霊が何回となくこの人を捕えたので、彼は鎖や足かせでつながれて看視
          されていたが、それでもそれらを断ち切っては悪霊によって荒野に追いやられていたのである。
8:30
          イエスが、「何という名か。」とお尋ねになると、「レギオンです。」と答えた。悪霊が大ぜい彼にはいっていたからである。
8:31
          悪霊どもはイエスに、底知れぬ所に行け、とはお命じになりませんようにと願った。
8:32
          ちょうど、山のそのあたりに、おびただしい豚の群れが飼ってあったので、悪霊どもは、その豚にはいることを許してくださいと願った。イエスはそれを許され
          た。
8:33
          悪霊どもは、その人から出て、豚にはいった。すると、豚の群れはいきなりがけを駆け下って湖にはいり、おぼれ死んだ。
8:34
          飼っていた者たちは、この出来事を見て逃げ出し、町や村々でこの事を告げ知らせた。
8:35
          人々が、この出来事を見に来て、イエスのそばに来たところ、イエスの足もとに、悪霊の去った男が着物を着て、正気に返って、すわっていた。人々は恐ろしく
          なった。
8:36
          目撃者たちは、悪霊につかれていた人の救われた次第を、その人々に知らせた。
8:37
          ゲラサ地方の民衆はみな、すっかりおびえてしまい、イエスに自分たちのところから離れていただきたいと願った。そこで、イエスは舟に乗って帰られた。
8:38
          そのとき、悪霊を追い出された人が、お供をしたいとしきりに願ったが、イエスはこう言って彼を帰された。
8:39
          「家に帰って、神があなたにどんなに大きなことをしてくださったかを、話して聞かせなさい。」そこで彼は出て行って、イエスが自分にどんなに大きなことを
          してくださったかを、町中に言い広めた。
 
塚本訳1963
8:26
          かくて一行はガリラヤの向い側にあるゲラサ人の地に渡った。
8:27
          イエスが陸にあがられると、その町の者で、悪鬼につかれた一人の男が迎えた。この男は長い間着物を着ず、また家にすまずに墓場にすんでいた。
8:28
          イエスを見ると、叫びながらその前にひれ伏し、大声で言った、「いと高き神の子のイエス様、『放っておいてください。』お願いです、わたしを苦しめないで
          ください。」
8:29
          これはイエスが汚れた霊に、その人から出てゆけと命じたからである。汚れた霊は何度も何度もその人をつかんだ。いかに鎖と足桎でつながれ監視されていて
          も、その繋ぎをひきちぎり、悪鬼に追われて荒野にいったのである。
8:30
          「あなたの名はなんというか」とイエスがお尋ねになると、「軍団です」とこたえた。悪鬼が大勢、(一軍団も)彼の中に入りこんでいたからである。
8:31
          また、地の底に行くことをお命じにならぬようにと願った。
8:32
          折から、そこの山で多くの豚の群が草を食っていた。悪鬼どもは、それに乗り移ることを許されたいと願った。お許しになると、
8:33
          悪鬼どもはその人から出ていって豚に乗り移った。すると群は(気がちがったように)けわしい坂をどっと湖へなだれこみ、溺れて死んだ。
8:34
          豚飼たちはこの出来事を見て逃げ出し、町や部落に知らせた。
8:35
          人々はこの出来事を見に出て来たが、イエスの所に来て、悪鬼を追い出された人が着物をき、正気にかえって、イエスの足もとにじっと坐っているのを見ると、
          恐ろしくなった。
8:36
          また(現場を)見ていた人たちは、悪鬼につかれていた者がどんな風にして救われたかを、その人々に知らせた。
8:37
          ゲラサ地方の住民は皆すっかりおびえ切って、イエスに自分たち(の所)からでて行ってもらいたいと頼んだ。そこでイエスは舟に乗って帰られた。
8:38
          (帰ろうとされる時に、)悪鬼を追い出された男がお供をしたいと願ったが、(許さず、)こう言ってお帰しになった、
8:39
          「家に帰って、神がどんなにえらいことをしてくださったかを、(みんなに)話してきかせなさい。」すると彼は行って、イエスがどんなにえらいことを自分に
          されたかを、町中に言いふらした。
 
口語訳1955
8:26
          それから、彼らはガリラヤの対岸、ゲラサ人の地に渡った。
8:27
          陸にあがられると、その町の人で、悪霊につかれて長いあいだ着物も着ず、家に居つかないで墓場にばかりいた人に、出会われた。
8:28
          この人がイエスを見て叫び出し、みまえにひれ伏して大声で言った、「いと高き神の子イエスよ、あなたはわたしとなんの係わりがあるのです。お願いです、わ
          たしを苦しめないでください」。
8:29
          それは、イエスが汚れた霊に、その人から出て行け、とお命じになったからである。というのは、悪霊が何度も彼をひき捕えたので、彼は鎖と足かせとでつなが
          れて看視されていたが、それを断ち切っては悪霊によって荒野へ追いやられていたのである。
8:30
          イエスは彼に「なんという名前か」とお尋ねになると、「レギオンと言います」と答えた。彼の中にたくさんの悪霊がはいり込んでいたからである。
8:31
          悪霊どもは、底知れぬ所に落ちて行くことを自分たちにお命じにならぬようにと、イエスに願いつづけた。
8:32
          ところが、そこの山ベにおびただしい豚の群れが飼ってあったので、その豚の中へはいることを許していただきたいと、悪霊どもが願い出た。イエスはそれをお
          許しになった。
8:33
          そこで悪霊どもは、その人から出て豚の中へはいり込んだ。するとその群れは、がけから湖へなだれを打って駆け下り、おぼれ死んでしまった。
8:34
          飼う者たちは、この出来事を見て逃げ出して、町や村里にふれまわった。
8:35
          人々はこの出来事を見に出てきた。そして、イエスのところにきて、悪霊を追い出してもらった人が着物を着て、正気になってイエスの足もとにすわっているの
          を見て、恐れた。
8:36
          それを見た人たちは、この悪霊につかれていた者が救われた次第を、彼らに語り聞かせた。
8:37
          それから、ゲラサの地方の民衆はこぞって、自分たちの所から立ち去ってくださるようにとイエスに頼んだ。彼らが非常な恐怖に襲われていたからである。そこ
          で、イエスは舟に乗って帰りかけられた。
8:38
          悪霊を追い出してもらった人は、お供をしたいと、しきりに願ったが、イエスはこう言って彼をお帰しになった。
8:39
          「家へ帰って、神があなたにどんなに大きなことをしてくださったか、語り聞かせなさい」。そこで彼は立ち去って、自分にイエスがして下さったことを、こと
          ごとく町中に言いひろめた。
 
文語訳1917
"420826","
          遂にガリラヤに對へるゲラセネ人の地に著く。"
"420827","
          陸に上りたまふ時、その町の人にて惡鬼に憑かれれたる者きたり遇ふ。この人は久しきあひだ衣を著ず、また家に住まずして墓の中にゐス
          り。"
"420828","
          イエスを見てさけび、御前に平伏して大聲にいふ『至高き神の子イエスよ、我は汝と何の關係あらん、願くは我を苦しめ給ふな』"
"420829","
          これはイエス穢れし靈に、この人より出で往かんことを命じ給ひしに因る。この人けがれし靈にしばしば拘へられ、鏈と足械とにて繋ぎ守
          られたれど、その繋をやぶり、惡鬼に逐はれて荒野に往けり。"
"420830","
          イエス之に『なんぢの名は何か』と問い給へば『レギオン』と答ふ、多くの惡鬼その中に入りたる故なり。"
"420831","
          彼らイエスに、底なき所に往くを命じ給はざらんことを請ふ。"
"420832","
          彼處の山に、多くの豚の一群、食し居たりしが、惡鬼ども其の豚に入るを許し給はんことを請ひたれば、イエス許し給ふ。"
"420833","
          惡鬼、人を出でて豚に入りたれば、その群、崖より湖水に駈け下りて溺れたり。"
"420834","
          飼ふ者ども此の起りし事を見て、逃げ往きて、町にも里にも告げたれば、"
"420835","
          人々ありし事を見んとて出で、イエスに來りて惡鬼の出でたる人の、衣服をつけ、慥なる心にて、イエスの足下に坐しをるを見て懼れあへ
          り。"
"420836","
          かの惡鬼に憑かれたる人の救はれし事柄を見し者ども、之を彼らに告げたれば、"
"420837","
          ゲラセネ地方の民衆、みなイエスに出で去り給はんことを請ふ。これ大に懼れたるなり。ここにイエス舟に乘りて歸り給ふ。"
"420838","
          時に惡鬼の出でたる人、ともに在らんことを願ひたれど、之を去らしめんとて、"
"420839","言ひ給ふ『なんぢの家に歸りて、神が如何に大なる事を汝になし給ひしかを具に告げ
          よ』彼ゆきて、イエスの如何に大なる事を己になし給ひしかを、偏くその町に言ひ弘めたり。"
 
****************************************
各国聖書引照
 
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
塚本訳 マコ
            5:1-20
5:1
          かくて湖の向う岸、ゲラサ人の地に着いた。
5:2
          イエスが舟からあがられると、すぐ、汚れた霊につかれたひとりの人が墓場から出てきて、イエスを迎えた。
5:3
          この人は墓場を住家としていたが、もはやだれも、鎖ですらつないでおくことが出来なかった。
5:4
          幾たびか足桎と鎖でつないだが、鎖を引きちぎり、足桎を打ちこわして、だれの手にもおえなかったのである。
5:5
          どなったり、体を石でなぐったりしながら、夜も昼も、いつも墓場や山にいた。
5:6
          遠くの方でイエスを見ると、駆けてきてひざまずき、
5:7
          大声で叫んだ、「いと高き神の子のイエス様、『放っておいてください。』後生だから、どうぞわたしを苦しめないでください。」
5:8
          これはイエスが「汚れた霊、その人から出てゆけ」と言われたからである。
5:9
          「あなたの名はなんというか」とお尋ねになると、「名は軍団です、大勢だからです」とこたえる。
5:10
          また、この土地から追い出さないようにとしきりに願った。
5:11
          折から、そこの山の中腹で豚の大きな群が草を食っていた。
5:12
          霊どもは、「わたしどもをあの豚の中にやって、あれに乗り移らせてください」と願った。
5:13
          お許しになると、汚れた霊どもは(その人から)出ていって豚に乗り移った。すると二千匹ばかりの群はけわしい坂をどっと湖へなだれこみ、湖で溺れて死ん
          だ。
5:14
          豚飼たちは逃げ出して、町や部落に知らせたので、何事がおこったのかと人々が見に来た。
5:15
          彼らはイエスの所に来て、前に一軍団の悪鬼につかれていた者が着物をき、正気にかえってじっと座っているのを見ると、恐ろしくなった。
5:16
          また(現場を)見ていた人たちは、悪鬼につかれていた者におこったことや豚のことを、その人々に話してきかせた。
5:17
          人々は聞いて(気味わるくなり)、イエスにその土地からでて行ってもらいたいと頼んだ。
5:18
          そこで舟に乗られると、悪鬼につかれていた者が、ついて行きたいと願った。
5:19
          しかし許さずに言われた、「家に帰ってうちの者に、(神なる)主があなたを憐れんで、どんなにえらいことをしてくださったかを、知らせてやりなさい。」
5:20
          すると彼は行って、イエスがどんなにえらいことを自分にされたかを、デカポリスに言いふらし始めた。皆が驚いた。
 
塚本訳 マタ
            8:28-34
8:28
          かくて向う岸、ガダラ人の地にお着きになると、悪鬼につかれた者が二人、墓場から出てきてイエスを迎えた。彼らは非常に狂暴で、だれもその道を通ることが
          出来なかった。
8:29
          彼らはいきなり叫んだ、「神のお子様、『放っておいてください。』まだ時でもないのに、わたしどもを苦しめるためにここに来られたのか。」
8:30
          折から、はるかかなたに多くの豚の群が草を食っていた。
8:31
          悪鬼どもは、「わたしどもを追い出されるなら、あの豚の中にやってください」と願った。
8:32
          イエスが「行ってよろしい」と言われると、悪鬼どもは(二人から)出ていって豚に入った。すると群衆は皆(気がちがったように)けわしい坂をどっと湖へな
          だれこみ、水の中で死んでしまった。
8:33
          豚飼たちは逃げ出して町に行き、ことの一部始終、ことに悪鬼につかれていた者に起ったことを知らせた。
8:34
          すると町中(の者)がイエスに会いに出てきて、イエスに会うと、その土地を去られるようにと頼んだ。
 
(独)NESTLE-ALAND  NOVUM
                TESTAMENTUM  GRAECE
                27版1993 の引照
新 共同 マコ 1:24
1:24 「ナザレのイエス、か
          まわないでくれ。我々を滅ぼしに来たのか。正体は分かっている。神の聖者だ。」
 
新 共同 黙  9:11
9:11
          いなごは、底なしの淵の使いを王としていただいている。その名は、ヘブライ語でアバドンといい、ギリシア語の名はアポリオンという。
 
新 共同 ルカ
          1:65
1:65
          近所の人々は皆恐れを感じた。そして、このことすべてが、ユダヤの山里中で話題になった。
 
(英・米)THE NEW TREASURY OF
                SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
口 語訳 ロマ 9:5
9:5 また父祖たちも彼らの
          ものであり、肉によればキリストもまた彼らから出られたのである。万物の上にいます神は、永遠にほむべきかな、アァメン。
 
(日)新共同訳1987 の引照
新 共同 ユダ
          1:6
1:6
          一方、自分の領分を守らないで、その住まいを見捨ててしまった天使たちを、大いなる日の裁きのために、永遠の鎖で縛り、暗闇の中に閉
          じ込められました。
 
新 共同 黙  20:10
20:10
          そして彼らを惑わした悪魔は、火と硫黄の池に投げ込まれた。そこにはあの獣と偽預言者がいる。そして、この者どもは昼も夜も世々限り
          なく責めさいなまれる。
 
新 共同 ロマ
          10:7
10:7
          また、「『だれが底なしの淵に下るか』と言ってもならない。」これは、キリストを死者の中から引き上げることになります。
 
新 共同 黙  9:1-2
9:1
          第五の天使がラッパを吹いた。すると、一つの星が天から地上へ落ちて来るのが見えた。この星に、底なしの淵に通じる穴を開く鍵が与え
          られ、
9:2
          それが底なしの淵の穴を開くと、大きなかまどから出るような煙が穴から立ち上り、太陽も空も穴からの煙のために暗くなった。
 
新 共同 黙  9:11
9:11
          いなごは、底なしの淵の使いを王としていただいている。その名は、ヘブライ語でアバドンといい、ギリシア語の名はアポリオンという。
 
新 共同 黙  11:7
11:7
          二人がその証しを終えると、一匹の獣が、底なしの淵から上って来て彼らと戦って勝ち、二人を殺してしまう。
 
新 共同 黙  17:8
17:8
          あなたが見た獣は以前はいたが、今はいない。やがて底なしの淵から上って来るが、ついには滅びてしまう。地上に住む者で、天地創造の
          時から命の書にその名が記されていない者たちは、以前いて今はいないこの獣が、やがて来るのを見て驚くであろう。
 
新 共同 黙  20:1-3
20:1
          わたしはまた、一人の天使が、底なしの淵の鍵と大きな鎖とを手にして、天から降って来るのを見た。
20:2
          この天使は、悪魔でもサタンでもある、年を経たあの蛇、つまり竜を取り押さえ、千年の間縛っておき、
20:3
          底なしの淵に投げ入れ、鍵をかけ、その上に封印を施して、千年が終わるまで、もうそれ以上、諸国の民を惑わさないようにした。その後
          で、竜はしばらくの間、解放されるはずである。
 
新 共同 使  16:39
16:39
          出向いて来てわびを言い、二人を牢から連れ出し、町から出て行くように頼んだ。
 
新 共同 ピリ
          1:23
1:23
          この二つのことの間で、板挟みの状態です。一方では、この世を去って、キリストと共にいたいと熱望しており、この方がはるかに望まし
          い。
 
新 共同 ガラ
          1:23
1:23
          ただ彼らは、「かつて我々を迫害した者が、あの当時滅ぼそうとしていた信仰を、今は福音として告げ知らせている」と聞いて、
 
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
                1985 の引照
 
・・・・
 
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ルカ8:40−56
ヤイロの娘と長血の女
 
翻訳比較
          
        
      
聖書協会共同訳2018
        ◆ヤイロの娘とイエスの服に触れる女 (マタ九18−26、マコ五21−43)
        ルカ 8:40 イエスが帰って来られると、群衆は喜んで迎えた。皆がイエスを待ちわびていたからである。
        ルカ
        8:41 するとそこに、ヤイロと言う人が来た。この人は会堂長であった。彼はイエスの足元にひれ伏して、自分の家に来てくださるようにと願った。
        ルカ 8:42 十二歳ぐらいの一人娘がいたが、死にかけていたのである。イエスが行かれる途中、群衆が周りに押し寄せて来た。
        ルカ 8:43 ここに、十二年この方、出血が止まらない女がいた。医者に全財産を使い果たしたが、誰にも治してもらえなかった。
        ルカ 8:44 この女が後ろから近寄って、イエスの衣の裾に触れると、たちまち出血が止まった。
        ルカ
        8:45 イエスは、「私に触れたのは誰か」と言われた。皆自分ではないと言ったので、ペトロが、「先生、群衆が取り巻いて、ひしめき合っているのです」
        と言った。
        ルカ 8:46 しかし、イエスは、「誰かが私に触れた。私から力が出て行ったのを感じたのだ」と言われた。
        ルカ
        8:47 女は隠しきれないと知って、震えながら進み出てひれ伏し、イエスに触れた理由とたちまち癒やされた次第とを、民全員の前で話した。
        ルカ 8:48 イエスは言われた。「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。」
        ルカ
        8:49 イエスがまだ話しておられるときに、会堂長の家から人が来て言った。「お嬢さんは亡くなられました。この上、先生を煩わすことはありません。」
        ルカ 8:50 イエスは、これを聞いて会堂長に言われた。「恐れることはない。ただ信じなさい。そうすれば、娘は救われる。」
        ルカ 8:51 家に着くと、ペトロ、ヨハネ、ヤコブ、それに子どもの父母のほかには、誰も一緒に入ることをお許しにならなかった。
        ルカ
        8:52 人々は皆、娘のために泣き悲しんでいた。イエスは言われた。「泣かなくてもよい。娘は死んだのではない。眠っているのだ。」
        ルカ 8:53 人々は、娘が死んだことを知っていたので、イエスを嘲笑った。
        ルカ 8:54 イエスは娘の手を取って、「子よ、起きなさい」と呼びかけられた。
        ルカ 8:55 すると、霊が戻って、娘はすぐに起き上がった。イエスは、何か食べ物を与えるように指図をされた。
        ルカ 8:56 両親は非常に驚いた。イエスはこの出来事を誰にも話さないようにとお命じになった。
                
              
          
          
          
フランシスコ会訳2013
        ◆ヤイロの娘と出血病の女(マタ9・18-26、
        マコ5・21-43)
040さて、イエスが帰ってこられる
        と、群衆は喜んで出迎えた。みなイエスを待ちわびていたのである。
041そこへ、会堂司であるヤイロと
        いう人が来て、イエスの足元にひれ伏し、自分の家に来てくださるように願った。
042十二歳ぐらいになる彼の一人娘
        が、死にかけていたからである。そこで、イエスがそこに向かわれると、群衆が周りに押し寄せて来た。
043ところで、十二年このかた出血
        病を患っている女がいた。彼女は全財産を医者につぎ込んだが、誰にも治してもらうことができなかった。
044彼女はイエスの後ろから近づい
        て、その衣の房に触れた。すると、立ちどころに出血が止まった。
045イエスは、「誰がわたしに触れ
        たのか」と仰せになった。人々はみな自分ではないと言ったので、「先生、群衆があなたを取り巻いて、詰めかけています」とペトロが
        言った。
046しかしイエスは仰せになった、
        「誰かがわたしに触れた。わたしから力が出ていったのを感じたのだ」。
047すると、彼女は隠しきれないと
        悟り、おののきながら進み出て、み前にひれ伏して、民全体の前で、イエスに触れた理由と、立ちどころに治った次第を話した。
048そこで、イエスは彼女に仰せに
        なった、「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい」。
049イエスがなおも話しておられる
        と、会堂司のもとから人が来て言った、「お嬢さまは亡くなられました。このうえ、先生を煩わすことはないでしょう」。
050イエスはこれを聞いて、会堂司
        に仰せになった、「恐れることはない。ただ信じなさい。そうすれば、娘は救われる」。
051そして、その家に着くと、イエ
        スはペトロ、ヨハネ、ヤコブと、少女の父と母のほかは、誰も入ることをお許しにならなかった。
052人々はみな少女のために泣き悲
        しんでいた。イエスは仰せになった、「泣くことはない。娘は死んだのではない。眠っているのだ」。
053少女が死んだことを知っていた
        人々は、イエスをあざ笑った。
054しかし、イエスは少女の手を取
        り、呼びかけて、「子供よ、起きなさい」と仰せになった。
055すると、その霊が戻り、少女は
        ただちに起き上がった。イエスは、少女に食べ物を与えるように指図された。
056両親は非常に驚いた。しかし、
        イエスはこのことを誰にも言わないように、両親にお命じになった。
 
岩波翻訳委員会訳1995
420840さて、イエスが戻ると、群衆は彼を喜んで迎えた。なぜなら、皆が彼を待ちうけていたからであ
          る。
420841すると見よ、ヤイロスという名の男がやって来たが、この者は会堂の長であった。そしてイエス
          の足もとにひれ伏し、自分の家に入ってくれるようにと乞い願い出した。
420842というのも、彼には十二歳になる一人娘がいたが、この彼女が死にかけていたので
あ
          る。そこでイエスが〔そこへ〕赴く途中、群衆が彼を押しつぶしそうになった。
420843さて〔ここに〕十二年来、血が流れ出て止まらない一人の女がいた。彼女は[財
産
          のすべてを〔さまざまの〕医者のために費やしてしまっても]、誰からも癒してもらうことがで
            きずにいたが、
420844後ろから〔イエスに〕近づき、彼の着物の縁に触れた。
420845するとたちどころに彼女の血の流出が止まった。そこでイエスは言った、
「私
          に触れる者は誰か」。しかしすべての者が自分ではないと言うので、ペトロが
言っ
          た、「師よ、群衆があなたのところに押し寄せ、押し迫っているのです」。
420846しかしイエスは言った、「誰かが私に触ったのだ。私は自分から力が出て行ってしまったのを、
          自分で知っているからだ」。
420847一方、女は隠れおおすことができないと見てとると、戦(おのの)きつつやって来て彼のもとに
          ひれ伏して、すべての民の面前で、自分がなんのゆえに彼に触ったか、またいかにしてたちどころに癒されたか、詳しく
話
          した。
420848そこで彼は彼女に言った、「娘よ、あなたの信仰が今あなたを救ったの
だ。
          安らかに歩んで行きなさい」。
420849彼がまだ話している時、会堂長〔の家〕からある人が来て言う、「あなたの娘御
は
          今、事切れました。もはや先生を煩わしなさるな」。
420850しかしイエスは、〔これを〕聞いて、会堂長に答えた、「恐れるのを止めよ、いちずに信頼する
          のだ、そうすれば彼女は救われよう」。
420851さて、彼が家の中に入る時、ぺトロとヨハネとヤコブ、および子供の父と母のほかは、一人とし
          て彼と一緒に入ることを許さなかった。
420852さて、皆の者が泣き、娘のために〔胸を打って〕嘆いていた。彼はしかし言っ
た、
          「泣くではない。なぜならこの子は死んだのではなく、眠っている〔だけだ〕」。
420853そこで彼らは、女の子が〔たしかに〕死んでいるのを見て、彼をあざ笑い出した。
420854しかしながら彼は、彼女の手を取って、叫んで言った、「子よ、起きなさい」。
420855すると、彼女の霊が戻つて来て、彼女はたちどころに立ち上がった。すると彼
は、
          彼女に食事を取らせるように言い渡した。
420856そこで彼女の両親は、正気を失うほど驚いた。しかし彼は彼らに、起こったことを誰にも言うな
          と指図した。
 
新共同訳1987
8:40
          イエスが帰って来られると、群衆は喜んで迎えた。人々は皆、イエスを待っていたからである。
8:41
          そこへ、ヤイロという人が来た。この人は会堂長であった。彼はイエスの足もとにひれ伏して、自分の家に来てくださるようにと願った。
8:42
          十二歳ぐらいの一人娘がいたが、死にかけていたのである。イエスがそこに行かれる途中、群衆が周りに押し寄せて来た。
8:43
          ときに、十二年このかた出血が止まらず、医者に全財産を使い果たしたが、だれからも治してもらえない女がいた。
8:44
          この女が近寄って来て、後ろからイエスの服の房に触れると、直ちに出血が止まった。
8:45
          イエスは、「わたしに触れたのはだれか」と言われた。人々は皆、自分ではないと答えたので、ペトロが、「先生、群衆があなたを取り巻いて、押し合っている
          のです」と言った。
8:46
          しかし、イエスは、「だれかがわたしに触れた。わたしから力が出て行ったのを感じたのだ」と言われた。
8:47
          女は隠しきれないと知って、震えながら進み出てひれ伏し、触れた理由とたちまちいやされた次第とを皆の前で話した。
8:48
          イエスは言われた。「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。」
8:49
          イエスがまだ話しておられるときに、会堂長の家から人が来て言った。「お嬢さんは亡くなりました。この上、先生を煩わすことはありません。」
8:50
          イエスは、これを聞いて会堂長に言われた。「恐れることはない。ただ信じなさい。そうすれば、娘は救われる。」
8:51
          イエスはその家に着くと、ペトロ、ヨハネ、ヤコブ、それに娘の父母のほかには、だれも一緒に入ることをお許しにならなかった。
8:52
          人々は皆、娘のために泣き悲しんでいた。そこで、イエスは言われた。「泣くな。死んだのではない。眠っているのだ。」
8:53
          人々は、娘が死んだことを知っていたので、イエスをあざ笑った。
8:54
          イエスは娘の手を取り、「娘よ、起きなさい」と呼びかけられた。
8:55
          すると娘は、その霊が戻って、すぐに起き上がった。イエスは、娘に食べ物を与えるように指図をされた。
8:56
          娘の両親は非常に驚いた。イエスは、この出来事をだれにも話さないようにとお命じになった。
 
前田訳1978
8:40
          イエスが帰られると、群衆は歓迎した。皆お待ちしていたのである。
8:41
          するとそこにヤイロという名の人が来た。この人は会堂司であった。イエスのお足もとにひれ伏して、家においでくださいと願った。
8:42
          十二歳ばかりのひとり娘があって、死にかけていたのである。しかし彼がお出かけのとき、群衆が彼に押し迫って来た。
8:43
          すると、十二年来長血で、だれにもなおしてもらえなかった女が
8:44
          近よってうしろから彼の上着の裾にさわった。するとたちまち出血がやんだ。
8:45
          イエスはいわれた、「わたしにさわったのはだれか」と。皆が知らないと答えると、ペテロがいった、「先生、群衆があなたをかこんで、もみあっています」
          と。
8:46
          イエスはいわれた、「だれかがさわった。わたしから力が出て行ったのを感じたから」と。
8:47
          女は隠せないのをみて、ふるえながらみ前にひれ伏し、さわったわけと、たちまちなおったことを皆の前で話した。
8:48
          彼はいわれた、「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安らかにお帰り」と。
8:49
          まだ彼がお話しのところに、会堂司の家から人が来ていった、「あなたの娘さんはなくなりました。もう先生をわずらわさぬように」と。
8:50
          イエスはそれを聞いて司にいわれた、「おそれるな。ただ信ぜよ。そうすれば助かる」と。
8:51
          家に来られると、ペテロとヨハネとヤコブと、子の父と母のほかはいっしょに入ることをゆるされなかった。
8:52
          皆が泣いて子を惜しんでいた。彼はいわれた、「泣くな。死んだのではない。眠っているのだ」と。
8:53
          人々は死んだと知っていたので彼をあざけった。
8:54
          しかし彼は子の手を取って、声を高めて「子よ、起きよ」といわれた。
8:55
          すると子の霊がもどって、子はすぐ立ちあがった。そこで彼は食べ物を与えるよういいつけられた。
8:56
          両親はおどろきいった。彼はこの出来事をだれにもいわぬようお命じになった。
 
新改訳1970
8:40
          さて、イエスが帰られると、群衆は喜んで迎えた。みなイエスを待ちわびていたからである。
8:41
          するとそこに、ヤイロという人が来た。この人は会堂管理者であった。彼はイエスの足もとにひれ伏して自分の家に来ていただきたいと願った。
8:42
          彼には十二歳ぐらいのひとり娘がいて、死にかけていたのである。イエスがお出かけになると、群衆がみもとに押し迫って来た。
8:43
          ときに、十二年の間長血をわずらった女がいた。だれにも直してもらえなかったこの女は、
8:44
          イエスのうしろに近寄って、イエスの着物のふさにさわった。すると、たちどころに出血が止まった。
8:45
          イエスは、「わたしにさわったのは、だれですか。」と言われた。みな自分ではないと言ったので、ペテロは、「先生。この大ぜいの人が、ひしめき合って押し
          ているのです。」と言った。
8:46
          しかし、イエスは、「だれかが、わたしにさわったのです。わたしから力が出て行くのを感じたのだから。」と言われた。
8:47
          女は、隠しきれないと知って、震えながら進み出て、御前にひれ伏し、すべての民の前で、イエスにさわったわけと、たちどころにいやされた次第とを話した。
8:48
          そこで、イエスは彼女に言われた。「娘よ。あなたの信仰があなたを直したのです。安心して行きなさい。」
8:49
          イエスがまだ話しておられるときに、会堂管理者の家から人が来て言った。「あなたのお嬢さんはなくなりました。もう、先生を煩わすことはありません。」
8:50
          これを聞いて、イエスは答えられた。「恐れないで、ただ信じなさい。そうすれば、娘は直ります。」
8:51
          イエスは家にはいられたが、ペテロとヨハネとヤコブ、それに子どもの父と母のほかは、だれもいっしょにはいることをお許しにならなかった。
8:52
          人々はみな、娘のために泣き悲しんでいた。しかし、イエスは言われた。「泣かなくてもよい。死んだのではない。眠っているのです。」
8:53
          人々は、娘が死んだことを知っていたので、イエスをあざ笑っていた。
8:54
          しかしイエスは、娘の手を取って、叫んで言われた。「子どもよ。起きなさい。」
8:55
          すると、娘の霊が戻って、娘はただちに起き上がった。それでイエスは、娘に食事をさせるように言いつけられた。
8:56
          両親がひどく驚いていると、イエスは、この出来事をだれにも話さないように命じられた。
 
塚本訳1963
8:40
          イエスが(カペナウムに)帰ってこられると、群衆は喜んで迎えた。皆待っていたのである。
8:41
          するとそこに名をヤイロという人が来た。この人は礼拝堂の役人であった。イエスの足もとにひれ伏し、家に来ていただきたいと願った。
8:42
          十二歳ばかりの一人娘があって、それが死にかけていたのである。(ヤイロの家に)行かれる途中、群衆はイエスを押しつぶしそうであった。
8:43
          すると十二年このかた長血をわずらって、だれにもなおしてもらえなかった女が、
8:44
          近寄ってきて、後からイエスの上着の裾にさわった。すると、たちどころに地の出るのがやんだ。
8:45
          イエスが言われた、「わたしにさわったのはだれか。」皆が知らないとこたえると、ペテロが言った、「先生、(なにしろ)群衆が(こんなに)あなたを取り巻
          いて、もみ合っているのですから。」
8:46
          イエスが言われた、「(確かに)だれかがさわった。わたしの中から力が出ていったのを感じたから。」
8:47
          女は隠しおおせないのを見て、震えながら、進み出てイエスの前にひれ伏し、さわった訳と、たちどころに直ったこととを皆の前で話した。
8:48
          イエスは言われた、「娘よ、あなたの信仰がなおしたのだ。『さよなら、平安あれ。』」
8:49
          イエスがまだ話しておられるところに、礼拝堂監督の家からひとりの人が来て(監督に)言った、「お嬢さんはもうなくなりました。先生にこれ以上御迷惑をか
          けられないように。」
8:50
          イエスは聞いて監督に言葉をかけられた、「こわがることはない。ただ信ぜよ。そうすれば助かる。」
8:51
          家に着かれると、ペテロとヨハネとヤコブと、女の子の父と母とのほかには、だれも一しょに中に入ることを許されなかった。
8:52
          (集まった)人々が皆泣いて、女の子のために悲しんでいた。イエスが言われた、「泣くな。死んだのではない、眠っているのだ。」
8:53
          人々は死んだことを知っているので、あざ笑っていた。
8:54
          しかしイエスは女の子の手を取り、声をあげて「子よ、起きなさい!」と呼ばれると、
8:55
          霊がもどって、即座に女の子は立ち上がった。イエスは(何か)食べさせるように言いつけられた。
8:56
          両親が呆気にとられていると、イエスはこの出来事をだれにも言うなと命じられた。
 
口語訳1955
8:40
          イエスが帰ってこられると、群衆は喜び迎えた。みんながイエスを待ちうけていたのである。
8:41
          するとそこに、ヤイロという名の人がきた。この人は会堂司であった。イエスの足もとにひれ伏して、自分の家においでくださるようにと、しきりに願った。
8:42
          彼に十二歳ばかりになるひとり娘があったが、死にかけていた。ところが、イエスが出て行かれる途中、群衆が押し迫ってきた。
8:43
          ここに、十二年間も長血をわずらっていて、医者のために自分の身代をみな使い果してしまったが、だれにもなおしてもらえなかった女がいた。
8:44
          この女がうしろから近寄ってみ衣のふさにさわったところ、その長血がたちまち止まってしまった。
8:45
          イエスは言われた、「わたしにさわったのは、だれか」。人々はみな自分ではないと言ったので、ペテロが「先生、群衆があなたを取り囲んで、ひしめき合って
          いるのです」と答えた。
8:46
          しかしイエスは言われた、「だれかがわたしにさわった。力がわたしから出て行ったのを感じたのだ」。
8:47
          女は隠しきれないのを知って、震えながら進み出て、みまえにひれ伏し、イエスにさわった訳と、さわるとたちまちなおったこととを、みんなの前で話した。
8:48
          そこでイエスが女に言われた、「娘よ、あなたの信仰があなたを救ったのです。安心して行きなさい」。
8:49
          イエスがまだ話しておられるうちに、会堂司の家から人がきて、「お嬢さんはなくなられました。この上、先生を煩わすには及びません」と言った。
8:50
          しかしイエスはこれを聞いて会堂司にむかって言われた、「恐れることはない。ただ信じなさい。娘は助かるのだ」。
8:51
          それから家にはいられるとき、ペテロ、ヨハネ、ヤコブおよびその子の父母のほかは、だれも一緒にはいって来ることをお許しにならなかった。
8:52
          人々はみな、娘のために泣き悲しんでいた。イエスは言われた、「泣くな、娘は死んだのではない。眠っているだけである」。
8:53
          人々は娘が死んだことを知っていたので、イエスをあざ笑った。
8:54
          イエスは娘の手を取って、呼びかけて言われた、「娘よ、起きなさい」。
8:55
          するとその霊がもどってきて、娘は即座に立ち上がった。イエスは何か食べ物を与えるように、さしずをされた。
8:56
          両親は驚いてしまった。イエスはこの出来事をだれにも話さないようにと、彼らに命じられた。
 
文語訳1917
"420840","
          かくてイエスの歸り給ひしとき、群衆これを迎ふ、みな待ちゐたるなり。"
"420841","
          視よ、會堂司にてヤイロといふ者あり、來りてイエスの足下に伏し、その家にきたり給はんことを願ふ。"
"420842","
          おほよそ十二歳ほどの一人娘ありて、死ぬばかりなる故なり。イエスの往き給ふとき、群衆かこみ塞がる。"
"420843","
          ここに十二年このかた血漏を患ひて、醫者の爲に己が身代をことごとく費したれども、誰にも癒され得ざりし女あり。"
"420844","
          イエスの後に來りて、御衣の總にさはりたれば、血の出づること立刻に止みたり。"
"420845","
          イエス言ひ給ふ『我に觸りしは誰ぞ』人みな否みたれば、ペテロ及び共にをる者ども言ふ『君よ、群衆なんぢを圍みて押迫るなり』"
"420846","
          イエス言ひ給ふ『われに觸りし者あり、能力の我より出でたるを知る』"
"420847","
          女おのが隱れ得ぬことを知り、戰き來りて御前に平伏し、觸りし故と立刻に癒えたる事を、人々の前にて告ぐ。"
"420848","
          イエス言ひ給ふ『むすめよ、汝の信仰なんぢを救へり、安らかに往け』"
"420849","
          かく語り給ふほどに、會堂司の家より人きたりて言ふ『なんぢの娘は早や死にたり、師を煩はすな』"
"420850","
          イエス之を聞きて會堂司に答へたまふ『懼るな、ただ信ぜよ。さらば娘は救はれん』"
"420851","
          イエス家に到りて、ペテロ、ヨハネ、ヤコブ及び子の父母の他は、ともに入ることを誰にも許し給はず。"
"420852","
          人みな泣き、かつ子のために歎き居たりしが、イエス言ひたまふ『泣くな、死にたるにあらず、寝ねたるなり』"
"420853","
          人々その死にたるを知れば、イエスを嘲笑ふ。"
"420854","
          然るにイエス子の手をとり、呼びて『子よ、起きよ』と言ひ給へば、"
"420855","
          その靈かへりて立刻に起く。イエス食物を之に與ふることを命じ給ふ。"
"420856","
          その兩親おどろきたり。イエス此の有りし事を誰にも語らぬやうに命じ給ふ。"
 
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各国聖書引照
 
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
塚本訳 マコ
            5:21-43
5:21
          イエスが舟でまた向う岸に渡られると、大勢の群衆が彼のところに集まってきた。彼は湖のほとりにおられた。
5:22
          するとヤイロという一人の礼拝堂監督が来て、イエスを見ると足もとにひれ伏し、
5:23
          しきりに願って言う、「わたしの小さな娘が死にかかっています。助かって命びろいをするように、どうか行って、手をのせてやってください。」
5:24
          イエスは彼と一しょに出かけられた。大勢の群衆がイエスについて行って押しまくった。
5:25
          すると十二年も長血をわずらって、
5:26
          大勢の医者からひどい目にあわされて、財産を皆使いはたして、なんの甲斐もなくて、かえってますます悪くなって、
5:27
          イエスのことを聞いて、群衆にまじってついて来た女が、後ろからその着物にさわった。
5:28
          「お召物にでもさわれば、なおるにちがいない」と思ったのである。
5:29
          はたしてすぐ血の源がかれて、病気が直ったのを身に感じた。
5:30
          イエスは自分の中から力が出ていったのにすぐ気がついて、群衆の中で振り返ってたずねられた、「わたしの着物にさわったのはだれか。」
5:31
          弟子たちが言った、「御覧のとおり群衆が押しまくっているのに、さわったのはだれか、とおしゃるのですか。」
5:32
          イエスはこのことをした女を見つけようとして、(黙って)見まわしておられた。
5:33
          女は自分(の身)におこったことを知っているので、恐ろしくなって震えながら、進み出てイエスの前にひれ伏し、すべてをありのままに話した。
5:34
          イエスは言われた、「娘よ、あなたの信仰がなおしたのだ。さよなら、『平安あれ。』もう病気をせず、達者でいなさい。」
5:35
          イエスがまだ話しておられるところに、礼拝堂監督の家から人々が来て(監督に)言った、「お嬢さんはもうなくなりました。どうしてこの上、先生にご迷惑を
          かけられるのですか。」
5:36
          イエスはそう言っているのをそばで聞いて、監督に言われた、「こわがることはない。ただ信じておれ。」
5:37
          そしてペテロとヤコブの兄弟のヨハネとのほかには、だれもついて来ることを許されなかった。
5:38
          やがて監督の家に着いて、人々がひどく泣きわめいて騒いでいるのを見ると、
5:39
          (家の)中に入って言われる、「なにを泣いたり騒いだりするのか。子供は死んではいない、眠っているのだ。」
5:40
          人々はあざ笑っていた。しかしイエスは皆を外に出し、子供の父と母と、一しょに来た者(三人だけ)を連れて、(死んだ)子供のいる所に入ってゆかれる。
5:41
          そして子供の手を取って、「タリタクミ!]と言われる。訳すると「少女よ、あなたに言う。起きなさい!」である。
5:42
          ただちに少女は立ち上がって歩きまわった。十二歳になっていたからである。見るなり、人々は気が遠くなるほど驚いた。
5:43
          イエスはだれにもこのことを知られるなときびしく人々に言いつけ、また子供に(何か)食べさせるようにと言われた。
 
塚本訳 マタ
            9:18-26
9:18
          こう話しておられると、そこに一人の(礼拝堂の)役人が進み出て、しきりに願って言った、「わたしの娘がたったいま死にました。それでも、どうか行って、
          手をのせてやってください。そうすれば生き返りますから。」
9:19
          イエスは立ち上がって彼について行かれた、弟子たちも一しょに。
9:20
          するとそこに、十二年も長血にかかっていた女が近寄ってきて、後ろからイエスの上着の裾にさわった。
9:21
          「お召物にさわるだけでも、なおるにちがいない」と、ひそかに思ったのである。
9:22
          イエスは振り向いて、女を見ながら言われた、「娘よ、安心しなさい、あなたの信仰がなおした。」するとちょうどその時から、女はなおった。
9:23
          やがてイエスは役人の家に着いて、笛吹き男と騒いでいる群衆とを見ると、
9:24
          言われた、「あちらに行っておれ。少女は死んだのではない、眠っているのだから。」人々はあざ笑っていた。
9:25
          群衆が外に出されると、イエスは(部屋に)入っていって少女の手をお取りになった。すると少女は起き上がった。
9:26
          この評判がその土地全体に広まった。
 
(独)NESTLE-ALAND  NOVUM
                TESTAMENTUM  GRAECE
                27版1993 の引照
新 共同 ルカ
          7:12
7:12
          イエスが町の門に近づかれると、ちょうど、ある母親の一人息子が死んで、棺が担ぎ出されるところだった。その母親はやもめであって、
          町の人が大勢そばに付き添っていた。
 
新 共同 ルカ
          5:5
5:5
          シモンは、「先生、わたしたちは、夜通し苦労しましたが、何もとれませんでした。しかし、お言葉ですから、網を降ろしてみましょう」
          と答えた。
 
新 共同 ルカ
          5:17
5:17
          ある日のこと、イエスが教えておられると、ファリサイ派の人々と律法の教師たちがそこに座っていた。この人々は、ガリラヤとユダヤの
          すべての村、そしてエルサレムから来たのである。主の力が働いて、イエスは病気をいやしておられた。
 
新 共同 マタ
          9:22
9:22
          イエスは振り向いて、彼女を見ながら言われた。「娘よ、元気になりなさい。あなたの信仰があなたを救った。」そのとき、彼女は治っ
          た。
 
新 共同 マコ
          5:34
5:34
          イエスは言われた。「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。もうその病気にかからず、元気に暮らしなさい。」
 
新 共同 マタ
          17:1
17:1
          六日の後、イエスは、ペトロ、それにヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。
 
新 共同 ルカ
          7:13
7:13
          主はこの母親を見て、憐れに思い、「もう泣かなくともよい」と言われた。
 
新 共同 マタ
          12:23
12:23
          群衆は皆驚いて、「この人はダビデの子ではないだろうか」と言った。
 
新 共同 マタ
          8:4
8:4
          イエスはその人に言われた。「だれにも話さないように気をつけなさい。ただ、行って祭司に体を見せ、モーセが定めた供え物を献げて、
          人々に証明しなさい。」
 
(英・米)THE NEW TREASURY OF
                SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
口 語訳 ロマ
          5:12
5:12
          このようなわけで、ひとりの人によって、罪がこの世にはいり、また罪によって死がはいってきたように、こうして、すべての人が罪を犯
          したので、死が全人類にはいり込んだのである。
 
口 語訳 ロマ
          2:12
2:12
          そのわけは、律法なしに罪を犯した者は、また律法なしに滅び、律法のもとで罪を犯した者は、律法によってさばかれる。
 
(日)新共同訳1987 の引照
新 共同 コロ
          4:14
4:14
          愛する医者ルカとデマスも、あなたがたによろしくと言っています。
 
新 共同 使  14:9
14:9
          この人が、パウロの話すのを聞いていた。パウロは彼を見つめ、いやされるのにふさわしい信仰があるのを認め、
 
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
                1985 の引照
 
・・・・
 
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