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ルカ15:1−7
いなくなった羊の譬
翻訳比較
聖書協会共同訳2018
◆「見失った羊」のたとえ (マタ一八12−14)
ルカ 15:1 徴税人や罪人が皆、話を聞こうとしてイエスに近寄って来た。
ルカ 15:2 すると、ファリサイ派の人々や律法学者たちは、「この人は罪人たちを受け入れ、一緒に食事をしている」と文句を言った。
ルカ 15:3 そこで、イエスは次のたとえを話された。
ルカ
15:4 「あなたがたのうちに、百匹の羊を持っている人がいて、その一匹を見失ったとすれば、九十九匹を荒れ野に残して、見失った一匹を見つけ出すまで
捜し歩かないだろうか。
ルカ 15:5 そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、
ルカ 15:6 家に帰り、友達や近所の人々を呼び集めて、『見失った羊を見つけましたから、一緒に喜んでください』と言うであろう。
ルカ
15:7 言っておくが、このように、一人の罪人が悔い改めるなら、悔い改める必要のない九十九人の正しい人にまさる喜びが天にある。」
フランシスコ会訳2013
ルカによる福音書 15
フランシスコ訳聖書 Luk <15>章
聖書本文
◆憐れみの三つの喩えの序
001さて、徴税人や罪人たちがみな
話を聞こうとして、イエスのもとに近寄ってきた。
002すると、ファリサイ派の人々や
律法学者たちは、「この人は罪人たちを受け入れて、食事をともにしている」とつぶやいた。
003そこで、イエスは彼らに次の喩
えを語られた。
◆見失った羊(マタ18・12-14)
004「あなた方のうちに、百匹の羊
を持っている者がいるとする。そのうちの一匹を見失ったなら、九十九匹を荒れ野に残して、見失った一匹を見つけ出すまで、跡をたどっ
て行くのではないだろうか。
005そして見つけ出すと、喜んで自
分の肩に乗せて、
006家に帰り、友人や近所の人々を
呼び集めて言うだろう、『一緒に喜んでください。見失ったわたしの羊を見つけましたから』。
007あなた方に言っておく。このよ
うに、悔い改める一人の罪人のためには、悔い改めの必要のない九十九人の正しい人のためよりも、もっと大きな喜びが天にある」。
岩波翻訳委員会訳1995
421501さて、すべての徴税人と罪人とが、彼〔の言葉〕を聞くために、彼に近づいて来た。
421502するとファリサイ人たちと律法学者たちとは、つぶやき出し
て
言った、「こいつは罪人どもを受け入れ、彼らと一緒に食事をしている」。
421503するとイエスは彼らに対して次の譬を語り、言った、
421504「あなたたちのうちの誰かが百匹の羊を持っていて、そのうちの一匹を失ってしまったとした
ら、九十九匹を荒野に放っておいて、失われてしまったその〔一匹〕が見つかるまで、それを求めて歩いて行かないだろうか。
421505そして見つけたら、喜びのあまり〔それを〕自分の肩の上にかつぎ、
421506家の中に入るや友人たちと近隣の者たちを呼び集め、彼らに言いう、『私と一緒に喜んでくれ。
失われてしまっていた私の羊を、私は見つけたのだから』。
421507私はあなたたちに言う、悔い改める必要のない九十九人の義人たちよりも、悔い改める一人の罪
人のゆえに、天においてはこのように喜びがあるだろう。
新共同訳1987
15:1
徴税人や罪人が皆、話を聞こうとしてイエスに近寄って来た。
15:2
すると、ファリサイ派の人々や律法学者たちは、「この人は罪人たちを迎えて、食事まで一緒にしている」と不平を言いだした。
15:3
そこで、イエスは次のたとえを話された。
15:4
「あなたがたの中に、百匹の羊を持っている人がいて、その一匹を見失ったとすれば、九十九匹を野原に残して、見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らないだ
ろうか。
15:5
そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、
15:6
家に帰り、友達や近所の人々を呼び集めて、『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んでください』と言うであろう。
15:7
言っておくが、このように、悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人についてよりも大きな喜びが天にある。」
前田訳1978
15:1
取税人や罪びとが皆彼の近くに集まって耳傾けようとしていた。
15:2
しかしパリサイ人と学者らはつぶやいた、「この人は罪びとを迎えて食事を共にする」と。
15:3
そこで彼らにこの譬をいわれた、
15:4
「あなた方のだれかが羊を百匹持っていて、その一匹を失ったとき、九十九匹を荒野に置いて、失われた一匹を見つけるまで探し歩かないか。
15:5
見つけると、よろこんで肩にのせ、
15:6
家に帰って友だちや隣びとを呼び集めていおう、『いっしょにおよろこびください。失われた羊を見つけましたから』と。
15:7
わたしはいう、このように、ひとりの罪人が悔い改めると、悔い改めなくてもよい九十九人の正しい人にまさって天によろこびがあろう。
新改訳1970
15:1
さて、取税人、罪人たちがみな、イエスの話を聞こうとして、みもとに近寄って来た。
15:2
すると、パリサイ人、律法学者たちは、つぶやいてこう言った。「この人は、罪人たちを受け入れて、食事までいっしょにする。」
15:3
そこでイエスは、彼らにこのようなたとえを話された。
15:4
「あなたがたのうちに羊を百匹持っている人がいて、そのうちの一匹をなくしたら、その人は九十九匹を野原に残して、いなくなった一匹を見つけるまで捜し歩
かないでしょうか。
15:5
見つけたら、大喜びでその羊をかついで、
15:6
帰って来て、友だちや近所の人たちを呼び集め、『いなくなった羊を見つけましたから、いっしょに喜んでください。』と言うでしょう。
15:7
あなたがたに言いますが、それと同じように、ひとりの罪人が悔い改めるなら、悔い改める必要のない九十九人の正しい人にまさる喜びが天にあるのです。
塚本訳1963
15:1
さて、イエスの話を聞こうとして、(いつものとおり)税金取りや罪人が皆近寄ってきた。
15:2
パリサイ人と聖書学者たちがぶつぶつ呟いて言った、「この人は罪人を歓迎するし、また(招かれていって)食事までも一しょにする。」
15:3
そこで彼らにつぎの譬を話された。
15:4
「あなた達のうちのだれかが羊を百匹持っていて、その一匹がいなくなったとき、その人は九十九匹を野原に残しておいて、いなくなった一匹を、見つけ出すま
ではさがし歩くのではないだろうか。
15:5
そして見つけると、喜んで肩にのせて、
15:6
家にかえり、友人や近所の人たちを呼びあつめてこう言うにちがいない、『一しょに喜んでください。いなくなっていたわたしの羊が見つかったから』と。
15:7
わたしは言う、このように、一人の罪人が悔改めると、悔改める必要のない九十九人の正しい人以上の喜びが、天にあるのである。
口語訳1955
15:1
さて、取税人や罪人たちが皆、イエスの話を聞こうとして近寄ってきた。
15:2
するとパリサイ人や律法学者たちがつぶやいて、「この人は罪人たちを迎えて一緒に食事をしている」と言った。
15:3
そこでイエスは彼らに、この譬をお話しになった、
15:4
「あなたがたのうちに、百匹の羊を持っている者がいたとする。その一匹がいなくなったら、九十九匹を野原に残しておいて、いなくなった一匹を見つけるまで
は捜し歩かないであろうか。
15:5
そして見つけたら、喜んでそれを自分の肩に乗せ、
15:6
家に帰ってきて友人や隣り人を呼び集め、『わたしと一緒に喜んでください。いなくなった羊を見つけましたから』と言うであろう。
15:7
よく聞きなさい。それと同じように、罪人がひとりでも悔い改めるなら、悔改めを必要としない九十九人の正しい人のためにもまさる大きいよろこびが、天にあ
15:1 さて、イエスの話を聞こうとして、(いつものとおり)税金取りや罪人が皆近寄ってきた。
15:2
パリサイ人と聖書学者たちがぶつぶつ呟いて言った、「この人は罪人を歓迎するし、また(招かれていって)食事までも一しょにする。」
15:3
そこで彼らにつぎの譬を話された。
15:4
「あなた達のうちのだれかが羊を百匹持っていて、その一匹がいなくなったとき、その人は九十九匹を野原に残しておいて、いなくなった一匹を、見つけ出すま
ではさがし歩くのではないだろうか。
15:5
そして見つけると、喜んで肩にのせて、
15:6
家にかえり、友人や近所の人たちを呼びあつめてこう言うにちがいない、『一しょに喜んでください。いなくなっていたわたしの羊が見つかったから』と。
15:7
わたしは言う、このように、一人の罪人が悔改めると、悔改める必要のない九十九人の正しい人以上の喜びが、天にあるのである。るであろう。
文語訳1917
"421501","
取税人、罪人ども、みな御言を聽かんとて近寄りたれば、"
"421502","
パリサイ人・學者ら呟きて言ふ、『この人は罪人を迎へて食を共にす』"
"421503","
イエス之に譬を語りて言ひ給ふ、"
"421504","
『なんぢらの中たれか百匹の羊を有たんに、若その一匹を失はば、九十九匹を野におき、往きて失せたる者を見出すまでは尋ねざらん
や。"
"421505","
遂に見出さば、喜びて之を己が肩にかけ、"
"421506","
家に歸りて其の友と隣人とを呼び集めて言はん「我とともに喜べ、失せたる我が羊を見出せり」"
"421507","
われ汝らに告ぐ、かくのごとく悔改むる一人の罪人のためには、悔改の必要なき九十九人の正しき者にも勝りて、天に歡喜あるべし。"
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各国聖書引照
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
塚本訳 マタ
18:12-14
18:12
あなた達はどう思うか。ある人が羊を百匹もっていて、その一匹が道に迷ったとき、その人は九十九匹を山にのこしておいて、迷っている一匹をさがしに行かな
いだろうか。
18:13
そしてもし見つけようものなら、アーメン、わたしは言う、この一匹を、迷わなかった九十九匹以上に喜ぶにちがいない。
18:14
このように、この小さな者たちが一人でも滅びることは、あなた達の天の父上の御心ではない。
(独)NESTLE-ALAND NOVUM
TESTAMENTUM GRAECE
27版1993 の引照
新 共同 マタ
9:11
9:11
ファリサイ派の人々はこれを見て、弟子たちに、「なぜ、あなたたちの先生は徴税人や罪人と一緒に食事をするのか」と言った。
新 共同 ヨハ
10:11-12
10:11
わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。
10:12
羊飼いでなく、自分の羊を持たない雇い人は、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして逃げる。――狼は羊を奪い、また追い散らす。
――
(英・米)THE NEW TREASURY OF
SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
口 語訳 ロマ
5:20
5:20
律法がはいり込んできたのは、罪過の増し加わるためである。しかし、罪の増し加わったところには、恵みもますます満ちあふれた。
口 語訳
Tコリ5:9-11
5:9
わたしは前の手紙で、不品行な者たちと交際してはいけないと書いたが、
5:10
それは、この世の不品行な者、貪欲な者、略奪をする者、偶像礼拝をする者などと全然交際してはいけないと、言ったのではない。もしそ
うだとしたら、あなたがたはこの世から出て行かねばならないことになる。
5:11
しかし、わたしが実際に書いたのは、兄弟と呼ばれる人で、不品行な者、貪欲な者、偶像礼拝をする者、人をそしる者、酒に酔う者、略奪
をする者があれば、そんな人と交際をしてはいけない、食事を共にしてもいけない、ということであった。
口 語訳 ピリ
3:6-9
3:6
熱心の点では教会の迫害者、律法の義については落ち度のない者である。
3:7
しかし、わたしにとって益であったこれらのものを、キリストのゆえに損と思うようになった。
3:8
わたしは、更に進んで、わたしの主キリスト・イエスを知る知識の絶大な価値のゆえに、いっさいのものを損と思っている。キリストのゆ
えに、わたしはすべてを失ったが、それらのものを、ふん土のように思っている。それは、わたしがキリストを得るためであり、
3:9
律法による自分の義ではなく、キリストを信じる信仰による義、すなわち、信仰に基く神からの義を受けて、キリストのうちに自分を見い
だすようになるためである。
(日)新共同訳1987 の引照
新 共同 使 11:3
11:3
「あなたは割礼を受けていない者たちのところへ行き、一緒に食事をした」と言った。
新 共同 ガラ
2:12
2:12
なぜなら、ケファは、ヤコブのもとからある人々が来るまでは、異邦人と一緒に食事をしていたのに、彼らがやって来ると、割礼を受けて
いる者たちを恐れてしり込みし、身を引こうとしだしたからです。
新 共同
Tコリ10:10
10:10
彼らの中には不平を言う者がいたが、あなたがたはそのように不平を言ってはいけない。不平を言った者は、滅ぼす者に滅ぼされました。
新 共同 ピリ
2:14
2:14
何事も、不平や理屈を言わずに行いなさい。
新 共同
Tペテ2:25
2:25
あなたがたは羊のようにさまよっていましたが、今は、魂の牧者であり、監督者である方のところへ戻って来たのです。
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
1985 の引照
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ルカ15:8−10
無くした銀貨の譬
翻訳比較
聖書協会共同訳2018
◆「無くした銀貨」のたとえ
ルカ
15:8 「あるいは、ドラクメ銀貨を十枚持っている女がいて、その一枚を無くしたとすれば、灯をつけ、家を掃き、見つけるまで念入りに捜さないだろう
か。
ルカ
15:9 そして、見つけたら、女友達や近所の女たちを呼び集めて、『無くした銀貨を見つけましたから、一緒に喜んでください』と言うであろう。
ルカ 15:10 言っておくが、このように、一人の罪人が悔い改めるなら、神の天使たちの間に喜びがある。」
フランシスコ会訳2013
◆なくした銀貨
008「また、ドラクメ銀貨を十枚
持っている女がいるとする。そのうちの一枚をなくしたなら、彼女はともしびをともして、家じゅうを掃き、それを見つけるまで、念入り
に捜さないであろうか。
009そして見つけ出すと、友だちや
近所の女たちを呼び集めて言うであろう、『一緒に喜んでください。なくしたドラクメ銀貨を見つけましたから』。
010あなた方に言っておく。このよ
うに、一人の罪人が悔い改めれば、神の使いたちの間に喜びがある」。
岩波翻訳委員会訳1995
421508あるいは、十ドラクマを持っている女が、一ドラクマを失ったら、ともし火をつけ、家〔の中〕
を掃いて、見つけるまで丹念に探さないだろうか。
421509そして見つけたら、女友だちや近隣の者たちを呼び集め、彼らに言う、『私と一緒に喜んで下さ
い。失ってしまっていた一ドラクマを、私は見つけたのですから』。
421510私はあなたたちに言う、悔い改める一人の罪人のゆえに、神の御使いたちの面前ではこのような
喜びが生まれる」。
新共同訳1987
15:8
「あるいは、ドラクメ銀貨を十枚持っている女がいて、その一枚を無くしたとすれば、ともし火をつけ、家を掃き、見つけるまで念を入れて捜さないだろうか。
15:9
そして、見つけたら、友達や近所の女たちを呼び集めて、『無くした銀貨を見つけましたから、一緒に喜んでください』と言うであろう。
15:10
言っておくが、このように、一人の罪人が悔い改めれば、神の天使たちの間に喜びがある。」
前田訳1978
15:8
また、ある女がドラクマを十枚持っていて、その一枚を失ったとき、明りをともして家を掃き、それを見つけるまで念入りに探さないか。
15:9
見つけると、友だちや隣びとを呼び集めていおう、『いっしょにおよろこびください。失われた銀貨を見つけましたから』と。
15:10
わたしはいう、このように、ひとりの罪びとが悔い改めると、神の使いたちによろこびがある」と。
新改訳1970
15:8
また、女の人が銀貨を十枚持っていて、もしその一枚をなくしたら、あかりをつけ、家を掃いて、見つけるまで念入りに捜さないでしょうか。
15:9
見つけたら、友だちや近所の女たちを呼び集めて、『なくした銀貨を見つけましたから、いっしょに喜んでください。』と言うでしょう。
15:10
あなたがたに言いますが、それと同じように、ひとりの罪人が悔い改めるなら、神の御使いたちに喜びがわき起こるのです。」
塚本訳1963
15:8
また、どんな女でも、ドラクマ銀貨[五百円]を十枚持っていて、もしその銀貨を一枚無くしたとすれば、明りをつけて家(中)を掃き、それを見つけ出すまで
は、丹念にさがしつづけるのではないだろうか。
15:9
そして見つけると、友だちや近所の女たちを呼びあつめてこう言うにちがいない、『一しょに喜んでください。無くした銀貨が見つかりましたから』と。
15:10
わたしは言う、このように、一人の罪人が悔改めると、神の使たちに喜びがあるのである。」
口語訳1955
15:8
また、ある女が銀貨十枚を持っていて、もしその一枚をなくしたとすれば、彼女はあかりをつけて家中を掃き、それを見つけるまでは注意深く捜さないであろう
か。
15:9
そして、見つけたなら、女友だちや近所の女たちを呼び集めて、『わたしと一緒に喜んでください。なくした銀貨が見つかりましたから』と言うであろう。
15:10
よく聞きなさい。それと同じように、罪人がひとりでも悔い改めるなら、神の御使たちの前でよろこびがあるであろう」。
文語訳1917
"421508","
又いづれの女か銀貨十枚を有たんに、若しその一枚を失はば、燈火をともし、家を掃きて見出すまでは懇ろに尋ねざらんや。"
"421509","
遂に見出さば、其の友と隣人とを呼び集めて言はん、「我とともに喜べ、わが失ひたる銀貨を見出せり」"
"421510","われ汝らに告ぐ、かくのごとく悔改むる一人の罪人のために、神の使たちの前に歡喜あ
るべし』"
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各国聖書引照
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
・・・・
(独)NESTLE-ALAND NOVUM
TESTAMENTUM GRAECE
27版1993 の引照
・・・・
(英・米)THE NEW TREASURY OF
SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
口 語訳 Uコリ7:10
7:10
神のみこころに添うた悲しみは、悔いのない救を得させる悔改めに導き、この世の悲しみは死をきたらせる。
(日)新共同訳1987 の引照
・・・・
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
1985 の引照
・・・・
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ルカ15:11−32
放蕩息子の譬
翻訳比較
聖書協会共同訳2018
◆「いなくなった息子」のたとえ
ルカ 15:11 また、イエスは言われた。「ある人に息子が二人いた。
ルカ 15:12 弟のほうが父親に、『お父さん、私に財産の分け前をください』と言った。それで、父親は二人に身代を分けてやった。
ルカ 15:13 何日もたたないうちに、弟は何もかもまとめて遠い国に旅立ち、そこで身を持ち崩して財産を無駄遣いしてしまった。
ルカ 15:14 何もかも使い果たしたとき、その地方にひどい飢饉が起こって、彼は食べるにも困り始めた。
ルカ 15:15 それで、その地方に住む裕福な人のところへ身を寄せたところ、その人は彼を畑にやって、豚の世話をさせた。
ルカ 15:16 彼は、豚の食べるいなご豆で腹を満たしたいほどであったが、食べ物をくれる人は誰もいなかった。
ルカ
15:17 そこで、彼は我に返って言った。『父のところには、あんなに大勢の雇い人がいて、有り余るほどのパンがあるのに、私はここで飢え死にしそう
だ。
ルカ 15:18 ここをたち、父のところに行って言おう。「お父さん、私は天に対しても、またお父さんに対しても罪を犯しました。
ルカ 15:19 もう息子と呼ばれる資格はありません。雇い人の一人にしてください。」』
ルカ
15:20 そこで、彼はそこをたち、父親のもとに行った。ところが、まだ遠く離れていたのに、父親は息子を見つけて、憐れに思い、走り寄って首を抱き、
接吻した。
ルカ
15:21 息子は言った。『お父さん、私は天に対しても、またお父さんに対しても罪を犯しました。もう息子と呼ばれる資格はありません。』
ルカ
15:22 しかし、父親は僕たちに言った。『急いで、いちばん良い衣を持って来て、この子に着せ、手に指輪をはめてやり、足には履物を履かせなさい。
ルカ 15:23 それから、肥えた子牛を引いて来て屠りなさい。食べて祝おう。
ルカ 15:24 この息子は、死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったからだ。』そして、祝宴を始めた。
ルカ 15:25 ところで、兄のほうは畑にいたが、家の近くに来ると、音楽や踊りの音が聞こえてきた。
ルカ 15:26 そこで、僕の一人を呼んで、これは一体何事かと尋ねた。
ルカ 15:27 僕は言った。『弟さんが帰って来られました。無事な姿で迎えたというので、お父上が肥えた子牛を屠られたのです。』
ルカ 15:28 兄は怒って家に入ろうとはせず、父親が出て来てなだめた。
ルカ
15:29 しかし、兄は父親に言った。『このとおり、私は何年もお父さんに仕えています。言いつけに背いたことは一度もありません。それなのに、私が友
達と宴会をするために、子山羊一匹すらくれなかったではありませんか。
ルカ
15:30 ところが、あなたのあの息子が、娼婦どもと一緒にあなたの身代を食い潰して帰って来ると、肥えた子牛を屠っておやりになる。』
ルカ 15:31 すると、父親は言った。『子よ、お前はいつも私と一緒にいる。私のものは全部お前のものだ。
ルカ
15:32 だが、お前のあの弟は死んでいたのに生き返った。いなくなっていたのに見つかったのだ。喜び祝うのは当然ではないか。』」
フランシスコ会訳2013
◆放蕩息子
011また、イエスは仰せになった、
「ある人に二人の息子があった。
012弟が父に向かって言った、『お
父さん、わたしがもらうはずの財産の分け前をください』。そこで、父は資産を二人に分けてやった。
013いく日もたたないうちに、弟は
すべてをまとめて、遠い国に旅立った。そこで放蕩に身を持ち崩し、財産を無駄遣いしてしまった。
014すべてを使い果たしたとき、そ
の地方にひどい飢饉が起こり、彼は食べる物にも困るようになった。
015そこで、その地方のある人の所
に身を寄せたところ、その人は、彼を畑にやって豚を飼わせた。
016彼は、豚の食べる蝗豆で、空腹
を満たしたいほどであったが、食べ物を与えてくれる人は誰もいなかった。
017そこで、息子は本心に立ち返っ
て言った、『父の所では、あんなに大勢の雇い人がいて、食べ物があり余っているのに、わたしはここで飢え死にしようとしている。
018そうだ、父のもとに行こう。そ
してこう言おう、〈お父さん、わたしは天に対しても、あなたに対しても罪を犯しました。
019もう、あなたの子と呼ばれる資
格はありません。どうか、あなたの雇い人の一人にしてください〉』。
020そこで、彼は立って父のもとへ
と行った。ところが、まだ遠く離れていたのに、父は息子を見つけ、憐れに思い、走り寄って首を抱き、口づけを浴びせた。
021息子は父に向かって言った、
『お父さん、わたしは天に対しても、あなたに対しても罪を犯しました。もうあなたの子と呼ばれる資格はありません』。
022しかし、父は僕たちに言った、
『急いでいちばん善い服を出して、この子に着せなさい。手には指輪をはめ、足には履き物を履かせなさい。
023それから、肥えた子牛を引き出
して屠りなさい。食事をして祝おう。
024この子は死んでいたのに生き返
り、いなくなっていたのに見つかったのだから』。やがて祝宴が始まった。
025さて、兄は畑にいたが、帰って
きて家に近づくと、音楽や踊りの音が聞こえてきた。
026そこで僕の一人を呼ぶと、いっ
たい何事かと尋ねた。
027すると、僕は答えた、『弟さん
がお帰りになりました。無事に弟さんを迎えたので、お父上が肥えた子牛を屠られたのです』。
028兄は怒って家に入ろうとしな
かった。そこで、父が出てきて宥めると、
029兄は父に向かって言った、『わ
たしは長年お父さんに仕え、一度も言いつけに背いたことはありません。それなのに、わたしが友人と祝宴を開くために子山羊一匹もくだ
さいませんでした。
030ところが、あなたのあの息子が
娼婦どもにあなたの財産をつぎ込んで帰ってくると、彼のためには肥えた子牛を屠られます』。
031すると父は言った、『子よ、お
前はいつもわたしとともにいる。わたしのものはすべてお前のものだ。
032しかし、お前の弟は死んでいた
のに生き返り、いなくなっていたのに見つかったのだから、祝宴を開いて、喜び合うのはあたりまえではないか』」。
岩波翻訳委員会訳1995
421511また、彼は言った、「ある人に二人の息子がいた。
421512そこで、そのうちの年下の方が父親に言った、『お父さん、財産のうち、ぼくの分け前分を
〔今〕下さい」。そこで父親は、彼らに資産を分配してやつた。
421513すると、幾日もしないうちに、年下の
息
子はすべてをまとめ上げて遠い国に旅立ち、そこで放埓(ほうらつ)な生活をして自分の財産を〔すべて〕浪費してしまった。
421514そこで、彼がすべてを費やした時、その国を大飢饉がみまい、彼自身も困窮し始めた。
421515そこで彼は、行って、その国の住人の一人のところに身を寄せたが、この人は彼を自分の畑に
送って豚を飼わしめた。
421516そこで彼は、豚どもが食べているいなご豆で腹を満たしたいと願ったが、〔これすら〕誰も彼に
は与えなかった。
421517そこで彼はおのれに返って言った、『ぼくの父の雇い人たちはあんなに大勢い
て
も、パンは有り余るほどある。しかし、ぼくはここで、飢饉で事切れようとしている。421518
立ち上がって、ぼくの父のところへ行こう、そして父に言おう、「お父さん、ぼくは天に対してもお父さんの面前でも、罪を犯しまし
た。
421519もはや、お父さんの息子と呼ばれるにふさわしくはありません。ぼくをお父さんの雇い人の一人
のようにして下さい」』。
421520aそして彼は立ち上がり、自らの父親のもとへと〔帰って〕行った。
421520bさて、彼がまだ遠くにあった時、彼の父親は彼を見て、断腸の想いに駆られ、
走っ
て行って彼の首をかき抱き、彼に接吻した。
421521しかし、息子は彼に言った、『お父さん、ぼくは天に対してもお父さんの面前でも、罪を犯しま
した。もはや、お父さんの息子と呼ばれるにふさわしくはありません』。
421522しかし父親は、自分の僕たちに言った、『急いで極上の衣服を出して来て、息子に着せなさい。
そして指輸を息子の指にはめ、足に皮ぞうりを履かせなさい。
421523また肥えた子牛を牽(ひ)いて来て屠りなさい。そして食べて祝宴をあげようではないか。
421524なぜなら、私のこの息子は死んでいたのにまた生き返った、失われていたのに、見つかったの
だ」。こうして彼らは祝宴を始めた。
421525さて、彼の年上の息子は、畑にいた。そしてやって来て家に近づくと、音楽や
舞
踏のさまが耳に入った。
421526そこで召使いの一人を呼び寄せ、あれは何かとたずねた。
421527そこで召使いは彼に言った、『あなた様の弟様がいらっしゃいました。そこ
で
あなた様のお父上は、肥えた子牛を屠られたのです。達者なお姿の弟様をお迎え
に
なられたものですから」。
421528しかし彼は怒り、中に入ろうとはしなかった。すると彼の父親が外へ出て来て、彼に懇(ねんご
ろ)に語りかけた。
421529彼はしかし、答えてその父に言った、『ご覧なさい、ぼくはこんなに長い年月お父さんに奴隷奉
公して来たではないですか。それにお父さんの掟は何一つ破ったことがないでしょう。それなのに、ぼくには、ぼくの友だちと祝宴をあげ
るために、山羊一匹だって下さったことがないではないですか。
421530ところが、お父さんのこの〔どら〕息子が、お父さんの資産を売春婦めらと食い潰してやって来
ると、こいつのためには肥えた子牛を屠られるというわけですね」。
421531父親はしかし、彼に言った、『子よ、お前ならいつも私と
共
にいる〔ではないか〕。だから、私のもの一切は、お前のものだ。
421532しかし、〔今は〕祝宴をあげ、喜ばずにはおれないではないか、このお前の弟は死んでいたのに
生き返った、失われていたのに、見つかったのだよ』」。
新共同訳1987
15:11
また、イエスは言われた。「ある人に息子が二人いた。
15:12
弟の方が父親に、『お父さん、わたしが頂くことになっている財産の分け前をください』と言った。それで、父親は財産を二人に分けてやった。
15:13
何日もたたないうちに、下の息子は全部を金に換えて、遠い国に旅立ち、そこで放蕩の限りを尽くして、財産を無駄使いしてしまった。
15:14
何もかも使い果たしたとき、その地方にひどい飢饉が起こって、彼は食べるにも困り始めた。
15:15
それで、その地方に住むある人のところに身を寄せたところ、その人は彼を畑にやって豚の世話をさせた。
15:16
彼は豚の食べるいなご豆を食べてでも腹を満たしたかったが、食べ物をくれる人はだれもいなかった。
15:17
そこで、彼は我に返って言った。『父のところでは、あんなに大勢の雇い人に、有り余るほどパンがあるのに、わたしはここで飢え死にしそうだ。
15:18
ここをたち、父のところに行って言おう。「お父さん、わたしは天に対しても、またお父さんに対しても罪を犯しました。
15:19
もう息子と呼ばれる資格はありません。雇い人の一人にしてください」と。』
15:20
そして、彼はそこをたち、父親のもとに行った。ところが、まだ遠く離れていたのに、父親は息子を見つけて、憐れに思い、走り寄って首を抱き、接吻した。
15:21
息子は言った。『お父さん、わたしは天に対しても、またお父さんに対しても罪を犯しました。もう息子と呼ばれる資格はありません。』
15:22
しかし、父親は僕たちに言った。『急いでいちばん良い服を持って来て、この子に着せ、手に指輪をはめてやり、足に履物を履かせなさい。
15:23
それから、肥えた子牛を連れて来て屠りなさい。食べて祝おう。
15:24
この息子は、死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったからだ。』そして、祝宴を始めた。
15:25
ところで、兄の方は畑にいたが、家の近くに来ると、音楽や踊りのざわめきが聞こえてきた。
15:26
そこで、僕の一人を呼んで、これはいったい何事かと尋ねた。
15:27
僕は言った。『弟さんが帰って来られました。無事な姿で迎えたというので、お父上が肥えた子牛を屠られたのです。』
15:28
兄は怒って家に入ろうとはせず、父親が出て来てなだめた。
15:29
しかし、兄は父親に言った。『このとおり、わたしは何年もお父さんに仕えています。言いつけに背いたことは一度もありません。それなのに、わたしが友達と
宴会をするために、子山羊一匹すらくれなかったではありませんか。
15:30
ところが、あなたのあの息子が、娼婦どもと一緒にあなたの身上を食いつぶして帰って来ると、肥えた子牛を屠っておやりになる。』
15:31
すると、父親は言った。『子よ、お前はいつもわたしと一緒にいる。わたしのものは全部お前のものだ。
15:32
だが、お前のあの弟は死んでいたのに生き返った。いなくなっていたのに見つかったのだ。祝宴を開いて楽しみ喜ぶのは当たり前ではないか。』」
前田訳1978
15:11
彼はいわれた、「ある人にふたりの息子があった。
15:12
弟が父にいった、『父上、財産の分け前をわたしにください』と。父は身代をふたりに分けた。
15:13
いく日もせぬうちに、弟はその分全部をまとめて遠い国へ行き、そこで放蕩に財産をばらまいた。
15:14
皆使いはたしたとき、その国にひどい飢饉があって、彼は困窮しだした。
15:15
そこでその国に住むある人に身をよせると、畑へやって豚を飼わせた。
15:16
彼は豚の食べるいなご豆で腹を満たしたいと思ったが、だれもそれをくれなかった。
15:17
そこでわれに立ちかえっていった、『父上のところではあれほど大勢の雇人に食べ物が余っているのに、わたしはここで飢え死にしようとしている。
15:18
出かけて父上のところへ行っていおう、父上、天に対しても、あなたに向かっても、わたしは罪を犯しました。
15:19
もはやあなたの息子と呼ばれる資格はありません。あなたの雇人のひとりのようにしてください』と。
15:20
そこで出かけて父のところへ行った。ところが、まだ遠く離れているのに、父は見てあわれみ、走りよって首を抱いて口づけした。
15:21
息子はいった、『父上、天に対しても、あなたに向かっても、わたしは罪を犯しました。もはやあなたの息子と呼ばれる資格はありません』と。
15:22
しかし父は僕たちにいった、『早く一番よい着物をもって来て着せなさい。手に指輪をはめ、足に靴をはかせなさい。
15:23
それから肥えた子牛を引いて来てほふりなさい。食べて祝おう。
15:24
このわたしの息子は死んでいたがよみがえり、失われていたが見つかったから』と。そこで祝いが始まった。
15:25
兄は畑にいたが、帰りに家に近づくと、音楽や踊りが聞こえた。
15:26
そこで下男のひとりを呼びよせて、あれは何かとたずねた。
15:27
下男はいった、『弟さまがお帰りです。無事に戻ったとて、お父さまが肥えた子牛をほふらせなさいました』と。
15:28
兄は怒って家に入ろうとしなかった。父が出て来ていろいろなだめると、
15:29
父に答えた、『ごらんのとおり、何年もわたしはあなたにお仕えし、一度もお言いつけにそむいたことはありません。それだのに、わたしには友だちと楽しむた
めに山羊一匹も下さったためしがありません。
15:30
ところがあのあなたの息子が遊女といっしょにあなたの身代を食いつくして帰って来ると、肥えた子牛をほふるとは』と。
15:31
父はいった、『子よ、おまえはいつもわたしといっしょだ。わがものは皆おまえのものだ。
15:32
しかし、よろこび祝わずにおられようか、このおまえの弟は死んでいたが生きかえり、失われたが見つかったから』」と。
新改訳1970
15:11
またこう話された。「ある人に息子がふたりあった。
15:12
弟が父に、『おとうさん。私に財産の分け前を下さい。』と言った。それで父は、身代をふたりに分けてやった。
15:13
それから、幾日もたたぬうちに、弟は、何もかもまとめて遠い国に旅立った。そして、そこで放蕩して湯水のように財産を使ってしまった。
15:14
何もかも使い果たしたあとで、その国に大ききんが起こり、彼は食べるにも困り始めた。
15:15
それで、その国のある人のもとに身を寄せたところ、その人は彼を畑にやって、豚の世話をさせた。
15:16
彼は豚の食べるいなご豆で腹を満たしたいほどであったが、だれひとり彼に与えようとはしなかった。
15:17
しかし、我に返ったとき彼は、こう言った。『父のところには、パンのあり余っている雇い人が大ぜいいるではないか。それなのに、私はここで、飢え死にしそ
うだ。
15:18
立って、父のところに行って、こう言おう。「おとうさん。私は天に対して罪を犯し、またあなたの前に罪を犯しました。
15:19
もう私は、あなたの子と呼ばれる資格はありません。雇い人のひとりにしてください。」』
15:20
こうして彼は立ち上がって、自分の父のもとに行った。ところが、まだ家までは遠かったのに、父親は彼を見つけ、かわいそうに思い、走り寄って彼を抱き、口
づけした。
15:21
息子は言った。『おとうさん。私は天に対して罪を犯し、またあなたの前に罪を犯しました。もう私は、あなたの子と呼ばれる資格はありません。』
15:22
ところが父親は、しもべたちに言った。『急いで一番良い着物を持って来て、この子に着せなさい。それから、手に指輪をはめさせ、足にくつをはかせなさい。
15:23
そして肥えた子牛を引いて来てほふりなさい。食べて祝おうではないか。
15:24
この息子は、死んでいたのが生き返り、いなくなっていたのが見つかったのだから。』そして彼らは祝宴を始めた。
15:25
ところで、兄息子は畑にいたが、帰って来て家に近づくと、音楽や踊りの音が聞こえて来た。それで、
15:26
しもべのひとりを呼んで、これはいったい何事かと尋ねると、
15:27
しもべは言った。『弟さんがお帰りになったのです。無事な姿をお迎えしたというので、おとうさんが、肥えた子牛をほふらせなさったのです。』
15:28
すると、兄はおこって、家にはいろうともしなかった。それで、父が出て来て、いろいろなだめてみた。
15:29
しかし兄は父にこう言った。『ご覧なさい。長年の間、私はおとうさんに仕え、戒めを破ったことは一度もありません。その私には、友だちと楽しめと言って、
子山羊一匹下さったことがありません。
15:30
それなのに、遊女におぼれてあなたの身代を食いつぶして帰って来たこのあなたの息子のためには、肥えた子牛をほふらせなさったのですか。』
15:31
父は彼に言った。『おまえはいつも私といっしょにいる。私のものは、全部おまえのものだ。
15:32
だがおまえの弟は、死んでいたのが生き返って来たのだ。いなくなっていたのが見つかったのだから、楽しんで喜ぶのは当然ではないか。』」
塚本訳1963
15:11
また話された、「ある人に二人の息子があった。
15:12
『お父さん、財産の分け前を下さい』と弟が父に言った。父は身代を二人に分けてやった。
15:13
幾日もたたないうちに、弟は(分け前)全部をまとめて(金にかえ、)遠い国に行き、そこで放蕩に財産をまき散らした。
15:14
すべてを使いはたしたとき、その国にひどい飢饉があって、食べるにも困り果てた。
15:15
そこでその国のある人のところに行ってすがりつくと、畑にやって、豚を飼わせた。
15:16
彼はせめて豚の食う蝗豆で腹をふくらしたいと思ったが、(それすら)呉れようとする人はなかった。
15:17
ここで(はじめて)本心に立ち返って言った。──お父さんのところでは、あんなに大勢の雇人に食べ物があり余っているのに、(息子の)このわたしは、ここ
で飢え死にしようとしている。……
15:18
よし、お父さんの所にかえろう、そしてこう言おう、『お父さん、わたしは天(の神様)にも、あなたにも、罪を犯しました。
15:19
もうあなたの息子と言われる資格はありません。どうか雇人なみにしてください』と。
15:20
そして立ってその父の所へ出かけた。ところが、まだ遠く離れているのに、父は見つけて不憫に思い、駈けよって首に抱きついて接吻した。
15:21
息子は父に言った、『お父さん、わたしは天(の神様)にも、あなたにも、罪を犯しました。もうあなたの息子と言われる資格はありません。……』
15:22
しかし父は(皆まで聞かず)召使たちに言った、『急いで、一番上等の着物をもって来て着せなさい。手に指輪を、足にお靴をはかせなさい。
15:23
それから肥えた小牛を引いてきて料理しなさい。みんなで食べてお祝いをしようではないか。
15:24
このわたしの息子は死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったのだから。』そこで祝賀会が始まった。
15:25
兄は畑にいたが、家の近くに来ると鳴り物や踊りの音が聞えるので、
15:26
ひとりの下男を呼んで、あれはいったい何ごとかとたずねた。
15:27
下男が言った、『弟さんがかえってこられました。無事に取り戻したというので、お父様が肥えた小牛を御馳走されたのです。
15:28
兄はおこって、家に入ろうとしなかった。父が出てきていろいろ宥めると、
15:29
父に答えた、『わたしは何年も何年もあなたに仕え、一度としてお言い付けにそむいたことはないのに、わたしには友人と楽しむために、(小牛どころか)山羊
一匹下さったことがただの一度もないではありませんか。
15:30
ところがあのあなたの息子、きたない女どもと一しょに、あなたの身代をくらいつぶしたあれがかえって来ると、肥えた小牛を御馳走されるのはどういうわけで
すか。』
15:31
父が言った、『まあまあ、坊や、お前はいつもわたしと一しょにいるではないか。わたしの物はみんなお前のものだ。
15:32
だが、喜び祝わずにはおられないではないか。このお前の弟は死んでいたのに生きかえり、いなくなっていたのに見つかったのだから。』」
口語訳1955
15:11
また言われた、「ある人に、ふたりのむすこがあった。
15:12
ところが、弟が父親に言った、『父よ、あなたの財産のうちでわたしがいただく分をください』。そこで、父はその身代をふたりに分けてやった。
15:13
それから幾日もたたないうちに、弟は自分のものを全部とりまとめて遠い所へ行き、そこで放蕩に身を持ちくずして財産を使い果した。
15:14
何もかも浪費してしまったのち、その地方にひどいききんがあったので、彼は食べることにも窮しはじめた。
15:15
そこで、その地方のある住民のところに行って身を寄せたところが、その人は彼を畑にやって豚を飼わせた。
15:16
彼は、豚の食べるいなご豆で腹を満たしたいと思うほどであったが、何もくれる人はなかった。
15:17
そこで彼は本心に立ちかえって言った、『父のところには食物のあり余っている雇人が大ぜいいるのに、わたしはここで飢えて死のうとしている。
15:18
立って、父のところへ帰って、こう言おう、父よ、わたしは天に対しても、あなたにむかっても、罪を犯しました。
15:19
もう、あなたのむすこと呼ばれる資格はありません。どうぞ、雇人のひとり同様にしてください』。
15:20
そこで立って、父のところへ出かけた。まだ遠く離れていたのに、父は彼をみとめ、哀れに思って走り寄り、その首をだいて接吻した。
15:21
むすこは父に言った、『父よ、わたしは天に対しても、あなたにむかっても、罪を犯しました。もうあなたのむすこと呼ばれる資格はありません』。
15:22
しかし父は僕たちに言いつけた、『さあ、早く、最上の着物を出してきてこの子に着せ、指輪を手にはめ、はきものを足にはかせなさい。
15:23
また、肥えた子牛を引いてきてほふりなさい。食べて楽しもうではないか。
15:24
このむすこが死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったのだから』。それから祝宴がはじまった。
15:25
ところが、兄は畑にいたが、帰ってきて家に近づくと、音楽や踊りの音が聞えたので、
15:26
ひとりの僕を呼んで、『いったい、これは何事なのか』と尋ねた。
15:27
僕は答えた、『あなたのご兄弟がお帰りになりました。無事に迎えたというので、父上が肥えた子牛をほふらせなさったのです』。
15:28
兄はおこって家にはいろうとしなかったので、父が出てきてなだめると、
15:29
兄は父にむかって言った、『わたしは何か年もあなたに仕えて、一度でもあなたの言いつけにそむいたことはなかったのに、友だちと楽しむために子やぎ一匹も
下さったことはありません。
15:30
それだのに、遊女どもと一緒になって、あなたの身代を食いつぶしたこのあなたの子が帰ってくると、そのために肥えた子牛をほふりなさいました』。
15:31
すると父は言った、『子よ、あなたはいつもわたしと一緒にいるし、またわたしのものは全部あなたのものだ。
15:32
しかし、このあなたの弟は、死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったのだから、喜び祝うのはあたりまえである』」。
文語訳1917
"421511","
また言ひたまふ『或人に二人の息子あり、"
"421512","
弟、父に言ふ「父よ、財産のうち我が受くべき分を我にあたへよ」父その身代を二人に分けあたふ。"
"421513","
幾日も經ぬに、弟おのが物をことごとく集めて、遠國にゆき、其處にて放蕩にその財産を散せり。"
"421514","
ことごとく費したる後、その國に大なる饑饉おこり、自ら乏しくなり始めたれば、"
"421515","
往きて其の地の或人に依附りしに、其の人かれを畑に遣して豚を飼はしむ。"
"421516","
かれ豚の食ふ蝗豆にて、己が腹を充さんと思ふ程なれど、何をも與ふる人なかりき。"
"421517","
此のとき我に反りて言ふ「わが父の許には食物あまれる雇人いくばくぞや、然るに我は飢ゑてこの處に死なんとす。"
"421518","
起ちて我が父にゆき「父よ、われは天に對し、また汝の前に罪を犯したり。"
"421519","
今より汝の子と稱へらるるに相應しからず、雇人の一人のごとく爲し給へ』と言はん」"
"421520","
乃ち起ちて其の父のもとに往く。なほ遠く隔りたるに、父これを見て憫み、走りゆき、其の頚を抱きて接吻せり。"
"421521","
子、父にいふ「父よ、我は天に對し又なんぢフ前に罪を犯したり。今より汝の子と稱へらるるに相應しからず」"
"421522","
されど父、僕どもに言ふ「とくとく最上の衣を持ち來りて之に著せ、その手に指輪をはめ、其の足に鞋をはかせよ。"
"421523","
また肥えたる犢を牽ききたりて屠れ、我ら食して樂しまん。"
"421524","
この我が子、死にて復生き、失せて復得られたり」かくて彼ら樂しみ始む。"
"421525","
然るに其の兄、畑にありしが、歸りて家に近づきたるとき、音樂と舞踏との音を聞き、"
"421526","
僕の一人を呼びてその何事なるかを問ふ。"
"421527","
答へて言ふ「なんぢの兄弟歸りたり、その恙なきを迎へたれば、汝の父肥えたる犢を屠れるなり」"
"421528","
兄怒りて内に入ることを好まざりしかば、父いでて勸めしに、"
"421529","
答へて父に言ふ「視よ、我は幾歳もなんぢに仕へて、未だ汝の命令に背きし事なきに、我には小山羊一匹だに與へて友と樂しましめし事な
し。"
"421530","
然るに遊女らと共に、汝の身代を食ひ盡したる此の汝の子歸り來れば、之がために肥えたる犢を屠れり」"
"421531","
父いふ「子よ、なんぢは常に我とともに在り、わが物は皆なんぢの物なり。"
"421532","されど此の汝の兄弟は死にて復生き、失せて復得られたれば、我らの樂しみ喜ぶは當然
なり」』"
****************************************
各国聖書引照
(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳
・・・・
(独)NESTLE-ALAND NOVUM
TESTAMENTUM GRAECE
27版1993 の引照
新 共同 ルカ 16:3
16:3 管理人は考えた。『ど
うしようか。主人はわたしから管理の仕事を取り上げようとしている。土を掘る力もないし、物乞いをするのも恥ずかしい。
新 共同 ルカ
15:18
15:18
ここをたち、父のところに行って言おう。「お父さん、わたしは天に対しても、またお父さんに対しても罪を犯しました。
新 共同 エペ
2:1
2:1
さて、あなたがたは、以前は自分の過ちと罪のために死んでいたのです。
(英・米)THE NEW TREASURY OF
SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照
口 語訳 Tコリ6:9-11
6:9 それとも、正しくない
者が神の国をつぐことはないのを、知らないのか。まちがってはいけない。不品行な者、偶像を礼拝する者、姦淫をする者、男娼となる
者、男色をする者、盗む者、
6:10
貪欲な者、酒に酔う者、そしる者、略奪する者は、いずれも神の国をつぐことはないのである。
6:11
あなたがたの中には、以前はそんな人もいた。しかし、あなたがたは、主イエス・キリストの名によって、またわたしたちの神の霊によっ
て、洗われ、きよめられ、義とされたのである。
口 語訳 ロマ
2:4
2:4
それとも、神の慈愛があなたを悔改めに導くことも知らないで、その慈愛と忍耐と寛容との富を軽んじるのか。
口 語訳 ロマ
13:14
13:14
あなたがたは、主イエス・キリストを着なさい。肉の欲を満たすことに心を向けてはならない。
口 語訳 ロマ
6:11-13
6:11
このように、あなたがた自身も、罪に対して死んだ者であり、キリスト・イエスにあって神に生きている者であることを、認むべきであ
る。
6:12
だから、あなたがたの死ぬべきからだを罪の支配にゆだねて、その情欲に従わせることをせず、
6:13
また、あなたがたの肢体を不義の武器として罪にささげてはならない。むしろ、死人の中から生かされた者として、自分自身を神にささ
げ、自分の肢体を義の武器として神にささげるがよい。
口 語訳 ロマ
6:21
6:21
その時あなたがたは、どんな実を結んだのか。それは、今では恥とするようなものであった。それらのものの終極は、死である。
口 語訳
Uコリ5:14-15
5:14
なぜなら、キリストの愛がわたしたちに強く迫っているからである。わたしたちはこう考えている。ひとりの人がすべての人のために死ん
だ以上、すべての人が死んだのである。
5:15
そして、彼がすべての人のために死んだのは、生きている者がもはや自分のためにではなく、自分のために死んでよみがえったかたのため
に、生きるためである。
口 語訳 ロマ
12:15
12:15
喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい。
口 語訳
Uコリ2:7
2:7
あなたがたはむしろ彼をゆるし、また慰めてやるべきである。そうしないと、その人はますます深い悲しみに沈むかも知れない。
口 語訳 ロマ
9:4-5
9:4
彼らはイスラエル人であって、子たる身分を授けられることも、栄光も、もろもろの契約も、律法を授けられることも、礼拝も、数々の約
束も彼らのもの、
9:5
また父祖たちも彼らのものであり、肉によればキリストもまた彼らから出られたのである。万物の上にいます神は、永遠にほむべきかな、
アァメン。
(日)新共同訳1987 の引照
新 共同 エペ
5:18
5:18
酒に酔いしれてはなりません。それは身を持ち崩すもとです。むしろ、霊に満たされ、
新 共同 テト
1:6
1:6
長老は、非難される点がなく、一人の妻の夫であり、その子供たちも信者であって、放蕩を責められたり、不従順であったりしてはなりま
せん。
新 共同
Tペテ4:4
4:4
あの者たちは、もはやあなたがたがそのようなひどい乱行に加わらなくなったので、不審に思い、そしるのです。
新 共同 ヤコ
4:8
4:8
神に近づきなさい。そうすれば、神は近づいてくださいます。罪人たち、手を清めなさい。心の定まらない者たち、心を清めなさい。
新 共同 使 20:37
20:37
人々は皆激しく泣き、パウロの首を抱いて接吻した。
新 共同 黙 6:11
6:11
すると、その一人一人に、白い衣が与えられ、また、自分たちと同じように殺されようとしている兄弟であり、仲間の僕である者たちの数
が満ちるまで、なお、しばらく静かに待つようにと告げられた。
新 共同 エペ
2:1
2:1
さて、あなたがたは、以前は自分の過ちと罪のために死んでいたのです。
新 共同 エペ
2:5
2:5
罪のために死んでいたわたしたちをキリストと共に生かし、――あなたがたの救われたのは恵みによるのです――
新 共同 コロ
2:13
2:13
肉に割礼を受けず、罪の中にいて死んでいたあなたがたを、神はキリストと共に生かしてくださったのです。神は、わたしたちの一切の罪
を赦し、
新 共同
Tテモ5:6
5:6
放縦な生活をしているやもめは、生きていても死んでいるのと同然です。
新 共同 黙 3:1
3:1
サルディスにある教会の天使にこう書き送れ。『神の七つの霊と七つの星とを持っている方が、次のように言われる。「わたしはあなたの
行いを知っている。あなたが生きているとは名ばかりで、実は死んでいる。
新 共同 ロマ
11:15
11:15
もし彼らの捨てられることが、世界の和解となるならば、彼らが受け入れられることは、死者の中からの命でなくて何でしょう。
新 共同 エペ
5:14
5:14
明らかにされるものはみな、光となるのです。それで、こう言われています。「眠りについている者、起きよ。死者の中から立ち上がれ。
そうすれば、キリストはあなたを照らされる。」
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE
1985 の引照
口 語訳 エペ
2:1
2:1
さてあなたがたは、先には自分の罪過と罪とによって死んでいた者であって、
****************************************