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マルコ4:1−9

種まきの譬

 

翻訳比較



 

聖書協会共同訳2018
◆「種を蒔く人」のたとえ (マタ一三1−9、ルカ八4−8)
マル 4:1 イエスは、再び湖のほとりで教え始められた。すると、おびただしい群衆が御もとに集まって来たので、イエスは舟に乗って腰を下ろし、湖の上におら れた。群衆は皆岸辺にいた。
マル 4:2 イエスはたとえを用いて多くのことを教えられ、その中で次のように言われた。
マル 4:3 「よく聞きなさい。種を蒔く人が種蒔きに出て行った。
マル 4:4 蒔いている間に、ある種は道端に落ち、鳥が来て食べてしまった。
マル 4:5 ほかの種は、石だらけで土の少ない所に落ち、そこは土が浅いのですぐに芽を出した。
マル 4:6 しかし、日が昇ると焼けて、根がないために枯れてしまった。
マル 4:7 ほかの種は茨の中に落ちた。すると、茨が伸びて塞いだので、実を結ばなかった。
マル 4:8 また、ほかの種は、良い土地に落ち、芽生え、育って実を結び、あるものは三十倍、あるものは六十倍、あるものは百倍になった。」
マル 4:9 そして、「聞く耳のある者は聞きなさい」と言われた。

フランシスコ会訳2013

マルコによる福音書 4

フランシスコ訳聖書 Mar <4>章 聖書本文

◆種蒔きの喩え(マタ131-9、ルカ84-8

<4>

001さて、イエスは再び湖のほとり で教え始められた。おびただしい群衆が集まってきたので、イエスは湖上の舟に乗り、座っておられた。群衆はみな湖に沿った陸地にい た。

002イエスは喩えをもって多くのこ とを教えられたが、その中でこう仰せになった、

003「聞きなさい。種を蒔く人が種 を蒔きに出ていった。

004すると、蒔いているうちに、あ る種は道端に落ち、鳥が来てそれを食べてしまった。

005ある種は土の薄い岩地に落ち た。そこは土が深くなかったので、すぐに芽は出したけれども、

006太陽が昇ると焼けて、根がない ために枯れてしまった。

007ある種は茨の中に落ち、茨が伸 びてそれを覆いふさいだので、実を結ばなかった。

008ほかの種は善い土地に落ち、伸 びて大きくなり、実を結び、あるものは三十倍、あるものは六十倍、あるものは百倍にもなった」。

009そして、「聞く耳のある者は聞 きなさい」と仰せになった。

岩波翻訳委員会訳1995

410401そして彼は再び、海辺で教え始めた。すると彼のもとに、おびただしい群衆が集まって来る。そ のため彼は、舟に乗り込んで座り、海上に〔出た〕。そしてすべての群衆は、海辺の陸地にいた。

410402そこで彼は、彼らに〔さまざまの〕譬を使って多くのことを教え続けた。そして、その教えの中 で彼らに言った、

410403「聞け。見よ、一人の種蒔く人が種を蒔きに出て行った。

410404そして種を蒔いているうちに、ある種は道端に落ちた。すると鳥たちがやって来て、それを食べ てしまった。

410405ほかのある種は、土のあまりない石地の上に落ちた。そして土が深くないために、すぐに芽を出 した。

410406しかし太陽がのぼると、焼かれてしまい、根がないために枯れ果ててしまった。

410407またほかのある種は茨の中に落ちた。すると茨が出て来て、その〔種の〕息の根を止めてしまっ た。そして〔種は〕実を結ばなかった。

410408またほかの〔いくつもの〕種は良い地に落ちた。すると、〔それらの種は〕芽を出し、成長しな がら、実を結び続けるのだった。あるものは三十倍、またあるものは六十

倍、 またあるものは百倍〔もの実〕をもたらし続けるのだった」。

410409そして彼は言った、「聞く耳ある者は聞け」。

 

新共同訳1987

4:1 イエスは、再び湖のほとりで教え始められた。おびただしい群衆が、そばに集まって来た。そこで、イエスは舟に乗って腰を下ろし、湖の上におられたが、群衆 は皆、湖畔にいた。

4:2 イエスはたとえでいろいろと教えられ、その中で次のように言われた。

4:3 「よく聞きなさい。種を蒔く人が種蒔きに出て行った。

4:4 蒔いている間に、ある種は道端に落ち、鳥が来て食べてしまった。

4:5 ほかの種は、石だらけで土の少ない所に落ち、そこは土が浅いのですぐ芽を出した。

4:6 しかし、日が昇ると焼けて、根がないために枯れてしまった。

4:7 ほかの種は茨の中に落ちた。すると茨が伸びて覆いふさいだので、実を結ばなかった。

4:8 また、ほかの種は良い土地に落ち、芽生え、育って実を結び、あるものは三十倍、あるものは六十倍、あるものは百倍にもなった。」

4:9 そして、「聞く耳のある者は聞きなさい」と言われた。

 

前田訳1978

4:1 彼はふたたび湖畔で教えはじめられた。大勢の群衆が彼のところに集まって来たので、舟に乗って湖の上ですわられた。群衆はみな湖畔の陸にいた。

4:2 彼は多くのことを譬で教えられ、教えのなかでこういわれた、

4:3 「聞け。種まきが種をまきに出かけた。

4:4 まくうちに、あるものは道ばたに落ち、鳥が来て食べた。

4:5 あるものは土の多くない岩地に落ち、土が深くないのですぐ芽を出したが、

4:6 日がのぼると焼けて、根がないので枯れた。

4:7 あるものは茨の間に落ち、茨がのびて押えつけたので実らなかった。

4:8 あるものはよい地に落ち、のびて育って実り、あるいは三十倍、あるいは六十倍、あるいは百倍の実がなった」と。

4:9 そしていわれた、「聞く耳あるものは聞け」と。

 

新改訳1970

4:1 イエスはまた湖のほとりで教え始められた。おびただしい数の群衆がみもとに集まった。それでイエスは湖の上の舟に乗り、そこに腰をおろされ、群衆はみな岸 べの陸地にいた。

4:2 イエスはたとえによって多くのことを教えられた。その教えの中でこう言われた。

4:3 「よく聞きなさい。種を蒔く人が種蒔きに出かけた。

4:4 蒔いているとき、種が道ばたに落ちた。すると、鳥が来て食べてしまった。

4:5 また、別の種が土の薄い岩地に落ちた。土が深くなかったので、すぐに芽を出した。

4:6 しかし日が上ると、焼けて、根がないために枯れてしまった。

4:7 また、別の種がいばらの中に落ちた。ところが、いばらが伸びて、それをふさいでしまったので、実を結ばなかった。

4:8 また、別の種が良い地に落ちた。すると芽ばえ、育って、実を結び、三十倍、六十倍、百倍になった。」

4:9 そしてイエスは言われた。「聞く耳のある者は聞きなさい。」

 

塚本訳1963

4:1 イエスはまた湖のほとりで教え始められた。おびただしい群衆が集まってきたので、舟に乗り、湖の上で坐(って教え)られた。群衆は皆陸にいて湖の方を向い ていた。

4:2 譬をもって多くのことを教えられたが、その教えの中でこう話された、

4:3 「聞け、種まく人が種まきに出かけた。

4:4 まく時に、あるものは道ばたに落ちた。鳥が来て食ってしまった。

4:5 またあるものは土の多くない岩地に落ちた。土が深くないため、すぐ芽を出したが、

4:6 日が出ると焼けて、(しっかりした)根がないので枯れてしまった。

4:7 またあるものは茨の(根が張っている)中に落ちた。茨が伸びてきて押えつけたので、みのらなかった。

4:8 またあるものは良い地に落ちた。伸びて育ってみのって、三十倍、六十倍、百倍の実がなった。」

4:9 そして「耳の聞える者は聞け」と言われた。

 

口語訳1955

4:1 イエスはまたも、海べで教えはじめられた。おびただしい群衆がみもとに集まったので、イエスは舟に乗ってすわったまま、海上におられ、群衆はみな海に沿っ て陸地にいた。

4:2 イエスは譬で多くの事を教えられたが、その教の中で彼らにこう言われた、

4:3 「聞きなさい、種まきが種をまきに出て行った。

4:4 まいているうちに、道ばたに落ちた種があった。すると、鳥がきて食べてしまった。

4:5 ほかの種は土の薄い石地に落ちた。そこは土が深くないので、すぐ芽を出したが、

4:6 日が上ると焼けて、根がないために枯れてしまった。

4:7 ほかの種はいばらの中に落ちた。すると、いばらが伸びて、ふさいでしまったので、実を結ばなかった。

4:8 ほかの種は良い地に落ちた。そしてはえて、育って、ますます実を結び、三十倍、六十倍、百倍にもなった」。

4:9 そして言われた、「聞く耳のある者は聞くがよい」。

 

文語訳1917

"410401"," イエスまた海邊にて教へ始めたまふ。夥多しき群衆、みもとに集りたれば、舟に乘り海に泛びて坐したまひ、群衆はみな海に沿ひて陸にあ り。"

"410402"," 譬にて數多の事ををしへ、教の中に言ひたまふ、"

"410403"," 『聽け、種播くもの、播かんとて出づ。"

"410404"," 播くとき、路の傍らに落ちし種あり、鳥きたりて啄む。"

"410405"," 土うすき磽地に落ちし種あり、土深からぬによりて、速かに萌え出でたれど、"

"410406"," 日出でてやけ、根なき故に枯る。"

"410407"," 茨の中に落ちし種あり、茨そだち塞ぎたれば、實を結ばず。"

"410408"," 良き地に落ちし種あり、生え出でて茂り、實を結ぶこと、三十{、六十倍、百倍せり}"

"410409","また言ひ給ふ『きく耳ある者は聽くべし』"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 13:1-9

13:1 その日イエスは家を出て、湖のほとりに坐って(教えて)おられたが、

13:2 大勢の群衆が集まってきたので、舟に乗って坐られた。群衆は皆岸に立っていた。

13:3 譬をもって多くのことを語られた。──「種まく人が種まきに出かけた。

13:4 まく時に、あるものは道ばたに落ちた。鳥が来て食ってしまった。

13:5 あるものは土の多くない岩地に落ちた。土が深くないため、すぐ芽を出したが、

13:6 日が出ると焼けて、しっかりした根がないので枯れてしまった。

13:7 あるものは茨の(根が張っている)間に落ちた。茨が伸びてきて押えつけてしまった。

13:8 しかしあるものは良い地に落ちた。そしてあるいは百倍、あるいは六十倍、あるいは三十倍の実がなった。

13:9 耳のある者は聞け。」

 

塚本訳 ルカ 8:4-8

8:4 (ある時)大勢の群衆が集まり、また町々からも人々が押しよせてきたので、イエスは譬を用いて話された、

8:5 「種まく人がその種をまきに出かけた。まく時に、あるものは道ばたに落ちた。踏みつけられたり、空の鳥が食ったりした。

8:6 またほかのものは岩の上に落ちた。(生えるには)生えたが、湿り気がないので枯れてしまった。

8:7 またほかのものは茨の(根が張っている)中に落ちた。茨が一しょに生えて押えつけてしまった。

8:8 またほかのものは善い地に落ちた。生えて(育って)百倍の実を結んだ。」こう言ったあとで、「耳の聞える者は聞け」と叫ばれた。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新 共同 マタ 11:15

11:15 耳のある者は聞きなさい。

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

 口語訳 ピリ 1:11

1:11 イエス・キリストによ る義の実に満たされて、神の栄光とほまれとをあらわすに至るように。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新 共同 コロ 1:6

1:6 あなたがたにまで伝えられたこの福音は、世界中至るところでそうであるように、あなたがたのところでも、神の恵みを聞いて真に悟った 日から、実を結んで成長しています。

 

新 共同 黙  2:7

2:7 耳ある者は、"霊"が諸教会に告げることを聞くがよい。勝利を得る者には、神の楽園にある命の木の実を食べさせよう。」』

 

新 共同 黙  2:11

2:11 耳ある者は、"霊"が諸教会に告げることを聞くがよい。勝利を得る者は、決して第二の死から害を受けることはない。」』

 

新 共同 黙  2:17

2:17 耳ある者は、"霊"が諸教会に告げることを聞くがよい。勝利を得る者には隠されていたマンナを与えよう。また、白い小石を与えよう。 その小石には、これを受ける者のほかにはだれにも分からぬ新しい名が記されている。」』

 

新 共同 黙  2:29

2:29 耳ある者は、"霊"が諸教会に告げることを聞くがよい。」』

 

新 共同 黙  3:6

3:6 耳ある者は、"霊"が諸教会に告げることを聞くがよい。」』

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

 

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マルコ4:10−20

譬の説明

 

翻訳比較


聖書協会共同訳2018
◆たとえを用いて話す理由 *(マタ一三10−17、ルカ八9−10)
マル 4:10 イエスが独りになられたとき、イエスの周りにいた人たちが、十二人と共に、たとえについて尋ねた。
マル 4:11 そこで、イエスは言われた。「あなたがたには神の国の秘義が授けられているが、外の人々には、すべてがたとえで示される。
マル 4:12 それは、/『彼らは見るには見るが、認めず/聞くには聞くが、悟らず/立ち帰って赦されることがない』ためである。」
◆「種を蒔く人」のたとえの説明 *(マタ一三18−23、ルカ八11−15)
マル 4:13 また、イエスは言われた。「このたとえが分からないのか。では、どうしてほかのたとえが理解できるだろうか。
マル 4:14 『種を蒔く人』は、神の言葉を蒔くのである。
マル 4:15 道端のものとは、こういう人たちである。そこに御言葉が蒔かれ、それを聞いても、すぐにサタンが来て、彼らに蒔かれた御言葉を奪い去る。
マル 4:16 石だらけの所に蒔かれるものとは、こういう人たちである。御言葉を聞くとすぐ喜んで受け入れるが、
マル 4:17 自分には根がないので、しばらくは続いても、後で御言葉のために苦難や迫害が起こると、すぐにつまずいてしまう。
マル 4:18 また、茨の中に蒔かれるものとは、こういう人たちである。御言葉を聞くが、
マル 4:19 世の思い煩いや富の誘惑、その他いろいろな欲望が入って来て、御言葉を塞いで実を結ばない。
マル 4:20 良い土地に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて受け入れる人たちであり、ある者は三十倍、ある者は六十倍、ある者は百倍の実を結ぶのである。」


フランシスコ会訳2013

◆喩えの目的(マタ131-17、 ルカ89-1

010さて、イエスが一人になられる と、十二人と、イエスの周りにいた人たちが、これらの喩えについて尋ねた。

011そこでイエスは彼らに仰せに なった、「あなた方には神の国の秘義が授けられるが、外の人々にはすべてが喩えで語られる。

012それは、『彼らは見るには見る が認めず、聞くには聞くが悟らない、こうして回心して赦されることはない』とあるためである」。

◆種蒔きの喩えの説明(マタ1318-23、ルカ811-15

013そして、弟子たちに仰せになっ た、「あなた方はこの喩えが分からないのか。そんなことで、どうしてすべての喩えが理解できようか。

014種を蒔く人はみ言葉を蒔くので ある。

015み言葉が蒔かれた道端のものと は、こういう人たちのことである。すなわち、み言葉を聞くと、すぐにサタンが来て、彼らのうちに蒔かれたみ言葉を取り去ってしまう。

016岩地に蒔かれたものとは、み言 葉を聞くと、すぐに喜んで受け入れるが、

017彼らには根がなく、一時的なも ので、後になってみ言葉のために艱難や迫害が起こると、すぐにつまずいてしまう人たちのことである。

018また茨の中に蒔かれたものと は、み言葉を聞くが、

019この代の思い煩いや富の誘惑、 またそのほかのいろいろな欲望が、彼らのうちに入ってきて、み言葉を覆いふさぎ、実を結ばない人たちのことである。

020そして善い土地に蒔かれたもの とは、み言葉を聞いて受け入れ、ある者は三十倍、ある者は六十倍、また、ある者は百倍の実を結ぶ人たちのことである」。


 

岩波翻訳委員会訳1995

410410さて、彼だけになった時、十二人と一緒に彼のまわりにいた者たちは〔これら

の〕 譬について彼にたずねた。

410411すると彼は彼らに言った、「あなたたちには神の王国の奥義が〔すでに〕与えられている。しか し、外にいるあの者たちには、〔さまざまの〕譬でそのすべてが示される。

410412それは次のようになるためだ、

彼らは見ることは見るが、認めない。

また、聞くことは聞くが、悟らない。

〔にもかかわらず〕彼らは立ち帰って、赦される ことになるかも知れない」。

410413また彼は彼らに言う、「あなたたちにはこの譬が解らないのか。そんなことでは、どうしてすべ ての譬を理解しうるようになれるのか。

410414『種を蒔く人』は、御言葉を蒔くのだ。

410415そこで、こういう者たちが、『道端に』落ちる者たちなのだ。

御 言葉が蒔かれ、彼らがそれを聞くと、すぐさまサタンがやって来て、彼らの内に蒔かれた御言葉を奪ってしまう。

410416さらに、こういう者たちが、『石地の上に』蒔かれる者たちなのだ。御言葉を聞く時は、すぐに 喜んでそれを受け入れる

410417が、自らの内に根がなく、その場限りであるため、その後で御言葉のゆえに患難や迫害が起こる と、すぐに躓いてしまうのだ。

410418さらに別の者たちが、『茨の中に』蒔かれる者たちなのだ。この者たちは、御言葉を聞いて

410419も、この世のいろいろな思い煩いや、富の誘惑や、ほかの〔さまざまな〕ものごとへの欲望が 入って来て、御言葉を窒息させてしまい、〔御言葉が〕実を結ばなくなってしまうのだ。

410420しかし、『良い地の上に』蒔かれた者たちとは、御言葉を聞き、それを受け入れ、あるものは三 十倍、またあるものは六十倍、またあるものは百倍〔もの〕実を結び続ける、そのような者たちのことだ」。

 

新共同訳1987

4:10 イエスがひとりになられたとき、十二人と一緒にイエスの周りにいた人たちとがたとえについて尋ねた。

4:11 そこで、イエスは言われた。「あなたがたには神の国の秘密が打ち明けられているが、外の人々には、すべてがたとえで示される。

4:12 それは、/『彼らが見るには見るが、認めず、/聞くには聞くが、理解できず、/こうして、立ち帰って赦されることがない』/ようになるためである。」

◆「種を蒔く人」のたとえの説明

4:13 また、イエスは言われた。「このたとえが分からないのか。では、どうしてほかのたとえが理解できるだろうか。

4:14 種を蒔く人は、神の言葉を蒔くのである。

4:15 道端のものとは、こういう人たちである。そこに御言葉が蒔かれ、それを聞いても、すぐにサタンが来て、彼らに蒔かれた御言葉を奪い去る。

4:16 石だらけの所に蒔かれるものとは、こういう人たちである。御言葉を聞くとすぐ喜んで受け入れるが、

4:17 自分には根がないので、しばらくは続いても、後で御言葉のために艱難や迫害が起こると、すぐにつまずいてしまう。

4:18 また、ほかの人たちは茨の中に蒔かれるものである。この人たちは御言葉を聞くが、

4:19 この世の思い煩いや富の誘惑、その他いろいろな欲望が心に入り込み、御言葉を覆いふさいで実らない。

4:20 良い土地に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて受け入れる人たちであり、ある者は三十倍、ある者は六十倍、ある者は百倍の実を結ぶのである。」

 

前田訳1978

4:10 ひとりでおいでのとき、十二人とともに彼のまわりにいた人が譬についておたずねした。

4:11 するといわれた、「あなたがたには神の国の奥義が与えられている。しかし、あれら外の人々にはすべてが譬で示される。

4:12 彼らが見に見ても見えず、聞きに聞いても悟らぬためである。さもないと、彼らは心を入れかえてゆるされよう」と。

4:13 また彼らにいわれる、「この譬がわからないのか。それでどうしてすべての譬がわかろう。

4:14 種まきはことばをまく。

4:15 道ばたのもの、それはことばがまかれてそれを聞くと、すぐ悪魔が来てまかれたことばを取り去る人である。

4:16 同じように、岩地にまかれたもの、それはことばを聞くとすぐよろこんで受けるが、

4:17 自分に根がなく、おざなりなので、ことばゆえの苦難や迫害がおこると、すぐつまずく人である。

4:18 ほかのもの、それは茨の中にまかれた人で、彼らはことばを聞くが、

4:19 この世のわずらいや富の惑わしやそのほかの欲が入って来てことばを押えて実らなくなる。

4:20 よい地ににまかれたもの、それはことばを聞いて受け入れ、三十倍、六十倍、百倍の実を結ぶ人である」と。

 

新改訳1970

4:10 さて、イエスだけになったとき、いつもつき従っている人たちが、十二弟子とともに、これらのたとえのことを尋ねた。

4:11 そこで、イエスは言われた。「あなたがたには、神の国の奥義が知らされているが、ほかの人たちには、すべてがたとえで言われるのです。

4:12 それは、『彼らは確かに見るには見るがわからず、聞くには聞くが悟らず、悔い改めて赦されることのないため。』です。」

4:13 そして彼らにこう言われた。「このたとえがわからないのですか。そんなことで、いったいどうしてたとえの理解ができましょう。

4:14 種蒔く人は、みことばを蒔くのです。

4:15 みことばが道ばたに蒔かれるとは、こういう人たちのことです――みことばを聞くと、すぐサタンが来て、彼らに蒔かれたみことばを持ち去ってしまうのです。

4:16 同じように、岩地に蒔かれるとは、こういう人たちのことです――みことばを聞くと、すぐに喜んで受けるが、

4:17 根を張らないで、ただしばらく続くだけです。それで、みことばのために困難や迫害が起こると、すぐにつまずいてしまいます。

4:18 もう一つの、いばらの中に種を蒔かれるとは、こういう人たちのことです。――みことばを聞いてはいるが、

4:19 世の心づかいや、富の惑わし、その他いろいろな欲望がはいり込んで、みことばをふさぐので、実を結びません。

4:20 良い地に蒔かれるとは、みことばを聞いて受け入れ、三十倍、六十倍、百倍の実を結ぶ人たちです。」

 

塚本訳1963

4:10 ひとりでおられた時、弟子たちが十二人とともにこれらの譬(の意味)を尋ねると、

4:11 言われた、「あなた達(内輪の者)には、神の国の秘密が授けられたいる(のでありのままに話す)が、あの外の人たちには、すべてが譬をもって示される。

4:12 これは(聖書にあるように)『彼らが見ても見てもわからず、聞いても聞いても悟らないようにする』ためである。『そうでないと、心を入れかえて(わたし [神]に帰り、罪を)赦されるかも知れない。』」

4:13 また彼らに言われる、「この(一番簡単な)譬がわからないのか。それで、どうしてほかの譬がわかろう。(では説明しよう。)──

4:14 種まく人は(神の)御言葉をまく。

4:15 道ばたのものとは、御言葉がまかれて、それを聞く時、すぐ悪魔が来て、その人たちにまかれた御言葉をさらってゆく人たちである。

4:16 同じく岩地にまかれたものとは、御言葉を聞く時すぐ喜んで受けいれるが、

4:17 自分の中に(しっかりした信仰の)根がなく、ただその当座だけであるから、あとで御言葉のために苦難や迫害がおこると、すぐ信仰から離れおちる人たちであ る。

4:18 また他のものは、茨の中にまかれたものである。これは御言葉を聞くが、

4:19 (しばらく信じているうちに、)この世の心配や富の惑わしやその他の欲が入ってきて御言葉を押えつけて、みのらない人たちである。

4:20 また良い地にまかれたものとはこれである、それは御言葉を受け入れ、三十倍、六十倍、百倍の実を結ぶ人たちである。」

 

口語訳1955

4:10 イエスがひとりになられた時、そばにいた者たちが、十二弟子と共に、これらの譬について尋ねた。

4:11 そこでイエスは言われた、「あなたがたには神の国の奥義が授けられているが、ほかの者たちには、すべてが譬で語られる。

4:12 それは/『彼らは見るには見るが、認めず、聞くには聞くが、悟らず、悔い改めてゆるされることがない』ためである」。

4:13 また彼らに言われた、「あなたがたはこの譬がわからないのか。それでは、どうしてすべての譬がわかるだろうか。

4:14 種まきは御言をまくのである。

4:15 道ばたに御言がまかれたとは、こういう人たちのことである。すなわち、御言を聞くと、すぐにサタンがきて、彼らの中にまかれた御言を、奪って行くのであ る。

4:16 同じように、石地にまかれたものとは、こういう人たちのことである。御言を聞くと、すぐに喜んで受けるが、

4:17 自分の中に根がないので、しばらく続くだけである。そののち、御言のために困難や迫害が起ってくると、すぐつまずいてしまう。

4:18 また、いばらの中にまかれたものとは、こういう人たちのことである。御言を聞くが、

4:19 世の心づかいと、富の惑わしと、その他いろいろな欲とがはいってきて、御言をふさぐので、実を結ばなくなる。

4:20 また、良い地にまかれたものとは、こういう人たちのことである。御言を聞いて受けいれ、三十倍、六十倍、百倍の実を結ぶのである」。

 

文語訳1917

"410410"," イエス人々を離れ居給ふとき、御許にをる者ども、十二弟子とともに、此等の譬を問ふ。"

"410411"," イエス言ひ給ふ『なんぢらには神の國の奥義を與ふれど、外の者には、凡て譬にて教ふ。"

"410412"," これ「見るとき見ゆとも認めず、聽くとき聞ゆとも悟らず、飜へりて赦さるる事なからん」爲なり』"

"410413"," また言ひ給ふ『なんぢら此の譬を知らぬか、さらば爭でもろもろの譬を知り得んや。"

"410414"," 播く者は御言を播くなり。"

"410415"," 御言の播かれて路の傍らにありとは、かかる人をいふ、即ち聞くとき、直ちにサタン來りて、その播かれたる御言を奪ふなり。"

"410416"," 同じく播かれて磽地にありとは、かかる人をいふ、即ち御言をききて、直ちに喜び受くれども、"

"410417"," その中に根なければ、ただ暫し保つのみ、御言のために患難また迫害にあふ時は、直ちに躓くなり。"

"410418"," また播かれて茨の中にありとは、かかる人をいふ、"

"410419"," すなはち御言をきけど、世の心勞、財貨の惑、さまざまの慾いりきたり、御言を塞ぐによりて、遂に實らざるなり。"

"410420"," 播かれて良き地にありとは、かかる人をいふ、即ち御言を聴きて受け、三十倍、六十倍、百倍の實を結ぶなり』"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 13:10-23

13:10 弟子たちが進み寄って、「あの人たちにはなぜ譬をもって話をされますか」とたずねると、

13:11 答えられた、「あなた達(内輪の者)には、天の国の秘密をさとる力が授けられている(のでありのままに話す)が、あの(外の)人たちには授けられていない のだ。

13:12 だれでも持っている人は(さらに)与えられてあり余るが、持たぬ人は、持っているものまでも取り上げられるのである。

13:13 だから、あの人たちには譬をもって話すのである。『見ても見えず、聞いても聞えず、また悟らない』からだ。

13:14 こうしてイザヤの預言はあの人たちに成就した。──『あなた達は聞いても聞いても、決して悟るまい、見ても見ても、決してわかるまい。

13:15 この民の心は鈍くなり、耳は遠くなり、その目は閉じてしまっているのだから。そうでないと、彼らは目で見、耳で聞き、心で悟り、心を入れかえて(わたし [神]に帰り)、わたしに直されるかも知れない。』

13:16 だが、あなた達の目は見、耳は聞くから幸いである。

13:17 アーメン、わたしは言う、多くの預言者と義人とは、あなた達が(いま)見ているものを見たい見たいと思ったが見られず、あなた達が(いま)聞いているもの を聞きたい聞きたいと思ったが、聞かれなかったのである。

13:18 だからあなた達には種まく人の譬を説明してあげよう。──

13:19 だれでも御国の言葉を聞いて悟らないと、悪者[悪魔]が来て、心の中にまかれたものを奪ってゆく。これは道ばたにまかれた人である。

13:20 岩地にまかれたもの、これは御言葉を聞いてすぐ喜んで受けいれるが、

13:21 自分の中に(しっかりした信仰)の根がなく、ただその当座だけであるから、御言葉のために苦難や迫害がおこると、すぐ信仰から離れおちる人である。

13:22 茨の中にまかれたもの、これは御言葉を聞くが、(しばらく信じているうちに、)この世の心配や富の惑わしが御言葉を押えつけて、みのらない人である。

13:23 しかし良い地にまかれたもの、これは御言葉を聞いて悟る人で、きっと実を結び、あるいは百倍、あるいは六十倍、あるいは三十倍になるのである。」

 

塚本訳 ルカ 8:9-15

8:9 弟子たちがこの譬はどういう意味かと尋ねると、

8:10 言われた、「あなた達(内輪の者)には、神の国の秘密をさとる力が授けられている(のでありのままに話す)が、ほかの人たちには譬をもって話すのである。 これは(聖書にあるように、)『彼らが見ても見えず、聞いても悟らない』ようにするためである。

8:11 譬(の意味)はこうである。──種は神の御言葉である。

8:12 道ばたのものとは、(御言葉を)聞くと、あとで悪鬼が来て、彼らを信じて救われることのないように、その心から御言葉をさらってゆく人たちである。

8:13 岩の上のものとは、御言葉を聞く時、喜んで受け入れるが、この人たちには(しっかりした信仰の)根がないので、その当座は信じているが、試みの時に離れお ちる人たちである。

8:14 茨の中に落ちたもの、これは(御言葉を)聞く(と、しばらくは信じている)が、とかくするうちに人生の心配や富や快楽に押えつけられて、実の熟さない人た ちである。

8:15 しかし良い地のもの、これは御言葉を聞くと、りっぱな善い心でこれをしっかり守り、忍耐をもって実を結ぶ人たちである。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新 共同 マコ 4:2

4:2 イエスはたとえでいろいろと教えられ、その中で次のように言われた。

 

新 共同 Uテサ1:4

1:4 それで、わたしたち自身、あなたがたが今、受けているありとあらゆる迫害と苦難の中で、忍耐と信仰を示していることを、神の諸教会の 間で誇りに思っています。

 

新 共同 ルカ 21:34

21:34 「放縦や深酒や生活の煩いで、心が鈍くならないように注意しなさい。さもないと、その日が不意に罠のようにあなたがたを襲うことにな る。

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口 語訳 Tコリ2:10

2:10 そして、それを神は、御霊によってわたしたちに啓示して下さったのである。御霊はすべてのものをきわめ、神の深みまでもきわめるのだ からである。

 

口 語訳 Tコリ1:18

1:18 十字架の言は、滅び行く者には愚かであるが、救にあずかるわたしたちには、神の力である。

 

口 語訳 Uコリ3:15

3:15 今日に至るもなお、モーセの書が朗読されるたびに、おおいが彼らの心にかかっている。

 

口 語訳 Tコリ3:8-9

3:8 植える者と水をそそぐ者とは一つであって、それぞれその働きに応じて報酬を得るであろう。

3:9 わたしたちは神の同労者である。あなたがたは神の畑であり、神の建物である。

 

口 語訳 Uコリ2:11

2:11 そうするのは、サタンに欺かれることのないためである。わたしたちは、彼の策略を知らないわけではない。

 

口 語訳 Uコリ4:3

4:3 もしわたしたちの福音がおおわれているなら、滅びる者どもにとっておおわれているのである。

 

口 語訳 Tコリ15:2

15:2 もしあなたがたが、いたずらに信じないで、わたしの宣べ伝えたとおりの言葉を固く守っておれば、この福音によって救われるのである。

 

口 語訳 Tコリ10:12-13

10:12 だから、立っていると思う者は、倒れないように気をつけるがよい。

10:13 あなたがたの会った試錬で、世の常でないものはない。神は真実である。あなたがたを耐えられないような試錬に会わせることはないばか りか、試錬と同時に、それに耐えられるように、のがれる道も備えて下さるのである。

 

口 語訳 Tテサ3:3-5

3:3 このような患難の中にあって、動揺する者がひとりもないように励ますためであった。あなたがたの知っているとおり、わたしたちは患難 に会うように定められているのである。

3:4 そして、あなたがたの所にいたとき、わたしたちがやがて患難に会うことをあらかじめ言っておいたが、あなたがたの知っているように、 今そのとおりになったのである。

3:5 そこで、わたしはこれ以上耐えられなくなって、もしや「試みる者」があなたがたを試み、そのためにわたしたちの労苦がむだになりはし ないかと気づかって、あなたがたの信仰を知るために、彼をつかわしたのである。

 

口 語訳 ピリ 4:6

4:6 何事も思い煩ってはならない。ただ、事ごとに、感謝をもって祈と願いとをささげ、あなたがたの求めるところを神に申し上げるがよい。

 

口 語訳 Tテサ4:5

4:5 神を知らない異邦人のように情欲をほしいままにせず、

 

口 語訳 ガラ 5:22-23

5:22 しかし、御霊の実は、愛、喜び、平和、寛容、慈愛、善意、忠実、

5:23 柔和、自制であって、これらを否定する律法はない。

 

口 語訳 ピリ 1:11

1:11 イエス・キリストによる義の実に満たされて、神の栄光とほまれとをあらわすに至るように。

 

口 語訳 Tテサ4:1

4:1 最後に、兄弟たちよ。わたしたちは主イエスにあってあなたがたに願いかつ勧める。あなたがたが、どのように歩いて神を喜ばすべきかを わたしたちから学んだように、また、いま歩いているとおりに、ますます歩き続けなさい。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新 共同 ロマ 16:25

16:25 神は、わたしの福音すなわちイエス・キリストについての宣教によって、あなたがたを強めることがおできになります。この福音は、世々 にわたって隠されていた、秘められた計画を啓示するものです。

 

新 共同 Tコリ5:12-13

5:12 外部の人々を裁くことは、わたしの務めでしょうか。内部の人々をこそ、あなたがたは裁くべきではありませんか。

5:13 外部の人々は神がお裁きになります。「あなたがたの中から悪い者を除き去りなさい。」

 

新 共同 コロ 4:5

4:5 時をよく用い、外部の人に対して賢くふるまいなさい。

 

新 共同 Tテサ4:12

4:12 そうすれば、外部の人々に対して品位をもって歩み、だれにも迷惑をかけないで済むでしょう。

 

新 共同 Tテモ3:7

3:7 更に、監督は、教会以外の人々からも良い評判を得ている人でなければなりません。そうでなければ、中傷され、悪魔の罠に陥りかねない からです。

 

新 共同 使  28:26-27

28:26 語られました。『この民のところへ行って言え。あなたたちは聞くには聞くが、決して理解せず、/見るには見るが、決して認めない。

28:27 この民の心は鈍り、/耳は遠くなり、/目は閉じてしまった。こうして、彼らは目で見ることなく、/耳で聞くことなく、/心で理解せ ず、立ち帰らない。わたしは彼らをいやさない。』

 

新 共同 Tテモ6:9-10

6:9 金持ちになろうとする者は、誘惑、罠、無分別で有害なさまざまの欲望に陥ります。その欲望が、人を滅亡と破滅に陥れます。

6:10 金銭の欲は、すべての悪の根です。金銭を追い求めるうちに信仰から迷い出て、さまざまのひどい苦しみで突き刺された者もいます。

 

新 共同 Tテモ6:17

6:17 この世で富んでいる人々に命じなさい。高慢にならず、不確かな富に望みを置くのではなく、わたしたちにすべてのものを豊かに与えて楽 しませてくださる神に望みを置くように。

 

新 共同 Tヨハ2:16-17

2:16 なぜなら、すべて世にあるもの、肉の欲、目の欲、生活のおごりは、御父から出ないで、世から出るからです。

2:17 世も世にある欲も、過ぎ去って行きます。しかし、神の御心を行う人は永遠に生き続けます。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

口 語訳 ロマ 16:25

16:25 願わくは、わたしの福音とイエス・キリストの宣教とにより、かつ、長き世々にわたって、隠されていたが、今やあらわされ、預言の書を とおして、永遠の神の命令に従い、信仰の従順に至らせるために、もろもろの国人に告げ知らされた奥義の啓示によって、あなたがたを力 づけることのできるかた、

 

口 語訳 コロ 4:3-5

4:3 同時にわたしたちのためにも、神が御言のために門を開いて下さって、わたしたちがキリストの奥義を語れるように(わたしは、実は、そ のために獄につながれているのである)、

4:4 また、わたしが語るべきことをはっきりと語れるように、祈ってほしい。

4:5 今の時を生かして用い、そとの人に対して賢く行動しなさい。

 

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マルコ4:21−25

譬の活用

 

翻訳比較


聖書協会共同訳2018
◆「灯」と「秤」のたとえ (ルカ八16−18)
マル 4:21 また、イエスは言われた。「灯を持って来るのは、升の下や寝台の下に置くためだろうか。燭台の上に置くためではないか。
マル 4:22 隠れているもので、あらわにならないものはなく、秘められたもので、明るみに出ないものはない。
マル 4:23 聞く耳のある者は聞きなさい。」
マル 4:24 また、彼らに言われた。「何を聞いているかに注意しなさい。あなたがたは、自分の量る秤で量られ、さらに加えて与えられる。
マル 4:25 持っている人はさらに与えられ、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。」


フランシスコ会訳2013

◆ともしびと升([マタ5157212613122529]ルカ816-1863811331221926])

021また弟子たちに仰せになった、 「ともしびを持って来るのは、升の下や寝台の下に置くためであろうか。燭台の上に置くためではないか。

022まことに、隠されているもので 露わにされないものはなく、また、秘密にされたもので、公にならないものはない。

023聞く耳があれば、聞きなさ い」。

024また仰せになった、「注意して 話を聞きなさい。あなた方が量るその升で、あなた方にも量り与えられ、しかも、さらに増し加えられる。

025持っている人はさらに与えら れ、持たない人は、持っているものまでも取り上げられる」。


 

岩波翻訳委員会訳1995

410421また彼は彼らに言った、「ともし火は、枡や寝台の下に置かれるために持ってこられるだろう か。燭台の上〔に置かれるため〕ではないか。

410422たしかに、隠されているもので、あらわにされずにすむものはなく、また、秘められて生じたも ので、あらわにならずにすむものはない。

410423聞く耳ある者ならば聞け」。

410424また彼は彼らに言った、「あなたたちの聞いていることを〔よく気をつけて〕見

よ。 『あなたたちが量るその秤で、あなたたちに量られるだろう』し、またあなたたちに付け加えられるだろう。

410425たしかに、『持っている者には与えられるだろう。だが、持っていない者からは、持っているも のも取り去られるだろう』」。

 

新共同訳1987

4:21 また、イエスは言われた。「ともし火を持って来るのは、升の下や寝台の下に置くためだろうか。燭台の上に置くためではないか。

4:22 隠れているもので、あらわにならないものはなく、秘められたもので、公にならないものはない。

4:23 聞く耳のある者は聞きなさい。」

4:24 また、彼らに言われた。「何を聞いているかに注意しなさい。あなたがたは自分の量る秤で量り与えられ、更にたくさん与えられる。

4:25 持っている人は更に与えられ、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。」

 

前田訳1978

4:21 また彼らにいわれた、「明りを持って来るのは枡の下や寝台の下に置くためであろうか。燭台の上に置くためではないか。

4:22 隠されたものは皆現わされるためであり、おおわれたものは皆明らかにされるためである。

4:23 聞く耳あるものは聞け」と。

4:24 また彼らにいわれた、「あなた方が聞くことに心せよ。自らはかる量りであなた方ははかられ、つけ加えられる。

4:25 持つものは与えられ、持たぬものは持っているものをも取られよう」と。

 

新改訳1970

4:21 また言われた。「あかりを持って来るのは枡の下や寝台の下に置くためでしょうか。燭台の上に置くためではありませんか。

4:22 隠れているのは、必ず現われるためであり、おおい隠されているのは、明らかにされるためです。

4:23 聞く耳のある者は聞きなさい。」

4:24 また彼らに言われた。「聞いていることによく注意しなさい。あなたがたは、人に量ってあげるその量りで、自分にも量り与えられ、さらにその上に増し加えら れます。

4:25 持っている人は、さらに与えられ、持たない人は、持っているものまでも取り上げられてしまいます。」

 

塚本訳1963

4:21 また彼らに言われた、「(しかし外の人たちに神の国の秘密が隠されるのは、ただしばらくである。)明りを持って来るのは、枡の下や寝台の下に置くためであ ろうか。燭台の上に置くためではあるまいか。

4:22 隠れているもので現わされるためでないものはなく、隠されているもので現われるためでないものもないからである。

4:23 耳の聞える者は聞け。」

4:24 また彼らに言われた、「(わたしから)聞くことに気をつけよ。(わたしの言葉を)量る量りで、あなた達も(神に)量られる。そして(よく聞く人は、持って いる上になお)つけたして与えられる。

4:25 持っている人には(さらに)与えられ、持たぬ人は、持っているものまで取り上げられるのである。」

 

口語訳1955

4:21 また彼らに言われた、「ますの下や寝台の下に置くために、あかりを持ってくることがあろうか。燭台の上に置くためではないか。

4:22 なんでも、隠されているもので、現れないものはなく、秘密にされているもので、明るみに出ないものはない。

4:23 聞く耳のある者は聞くがよい」。

4:24 また彼らに言われた、「聞くことがらに注意しなさい。あなたがたの量るそのはかりで、自分にも量り与えられ、その上になお増し加えられるであろう。

4:25 だれでも、持っている人は更に与えられ、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう」。

 

文語訳1917

"410421"," また言ひたまふ『升のした、寢臺の下におかんとて、燈火をもち來るか、燈臺の上におく爲ならずや。"

"410422"," それ顯るる爲ならで隱るるものなく、明かにせらるる爲ならで祕めらるるものなし。"

"410423"," 聽く耳ある者は聽くべし』"

"410424"," また言ひ給ふ『なんぢら聽くことに心せよ、汝らが量る量にて量られ、更に増し加へらるべし。"

"410425"," それ有てる人は、なほ與へられ、有たぬ人は、有てる物をも取らるべし』"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 ルカ 8:16-18

8:16 (しかし外の人たちに神の国の秘密が隠されるのは、)だれも明りをつけて器でおおい隠したり、寝台の下に置いたりする者はない。(部屋に)入ってくる者に その光が見えるように、かならず燭台の上に置くのである。

8:17 隠れているものであらわにならぬものはなく、隠されているもので(人に)知られず、また現われないものもないからである。

8:18 だから、気をつけよ、聞き方が大切である。(よく聞いて守れ。)持っている人は(さらに)与えられ、持たぬ人は、持っていると思うものまで取り上げられる のである。」

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新 共同 マタ 5:15

5:15 また、ともし火をともして升の下に置く者はいない。燭台の上に置く。そうすれば、家の中のものすべてを照らすのである。

 

新 共同 マタ 11:15

11:15 耳のある者は聞きなさい。

 

新 共同 マタ 13:12

13:12 持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口 語訳 ロマ 2:16

2:16 そして、これらのことは、わたしの福音によれば、神がキリスト・イエスによって人々の隠れた事がらをさばかれるその日に、明らかにさ れるであろう。

 

口 語訳 Tコリ4:5

4:5 だから、主がこられるまでは、何事についても、先走りをしてさばいてはいけない。主は暗い中に隠れていることを明るみに出し、心の中 で企てられていることを、あらわにされるであろう。その時には、神からそれぞれほまれを受けるであろう。

 

口 語訳 Uコリ9:6

9:6 わたしの考えはこうである。少ししかまかない者は、少ししか刈り取らず、豊かにまく者は、豊かに刈り取ることになる。

 

(日)新共同訳1987 の引照

 

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(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

 

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マルコ4:26−29

種の譬

 

翻訳比較


聖書協会共同訳2018
◆「成長する種」のたとえ
マル 4:26 また、イエスは言われた。「神の国は次のようなものである。人が地に種を蒔き、
マル 4:27 夜昼、寝起きしているうちに、種は芽を出して成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。
マル 4:28 地はおのずから実を結ばせるのであり、初めに茎、次に穂、それから穂には豊かな実ができる。
マル 4:29 実が熟すと、すぐに鎌を入れる。収穫の時が来たからである。」


フランシスコ会訳2013

◆種の生長の喩え

026また、仰せになった、「神の国 は人が大地に種を蒔くようなものである。

027種を蒔く人が夜昼、寝起きして いるうちに、種は芽を出し生長する。しかし、種を蒔いた人はどうしてそうなるかを知らない。

028大地は自ら働き、初めに苗、次 に穂、次に穂の中に豊かな実を生ずる。

029実が熟すと、種を蒔いた人はた だちに鎌を入れる。刈り入れの時が来たからである」。


 

岩波翻訳委員会訳1995

410426また彼は言った、「神の王国とは次のようなものだ。すなわち、一人の人が大地に種を蒔き、

410427夜寝て朝起き〔ることをくり返し〕ていると、彼自身の知らない間に種は芽を出し、成長する。

410428大地がおのずから実を結ばせるのであって、まず茎、次に穂、次にその穂の中に豊かな穀粒を造 りなす。

410429そして、実が〔収穫を〕許す時になるとすぐに鎌を入れる。刈り入れの時が来たからだ」。

 

新共同訳1987

4:26 また、イエスは言われた。「神の国は次のようなものである。人が土に種を蒔いて、

4:27 夜昼、寝起きしているうちに、種は芽を出して成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。

4:28 土はひとりでに実を結ばせるのであり、まず茎、次に穂、そしてその穂には豊かな実ができる。

4:29 実が熟すと、早速、鎌を入れる。収穫の時が来たからである。」

 

前田訳1978

4:26 またいわれた、「神の国はこのようである。ある人が地に種をまく。

4:27 夜昼寝起きするうち、種は芽生えて育つが、その人はわけを知らない。

4:28 地はひとりでに実を結ぶ。まず茎、次に穂、次に穂の中に塾した粒。

4:29 実りとなると、すぐ鎌を入れる。取入れ時が来たのである」と。

 

新改訳1970

4:26 また言われた。「神の国は、人が地に種を蒔くようなもので、

4:27 夜は寝て、朝は起き、そうこうしているうちに、種は芽を出して育ちます。どのようにしてか、人は知りません。

4:28 地は人手によらず実をならせるもので、初めに苗、次に穂、次に穂の中に実がはいります。

4:29 実が熟すると、人はすぐにかまを入れます。収穫の時が来たからです。」

 

塚本訳1963

4:26 また言われた、「神の国はこんなものだ。──ある人が地に種を蒔き、

4:27 夜昼、寝起きしていると、種は芽生えて育ってゆくが、本人はその訳を(すら)知らない。

4:28 (すなわち)地はひとりでに実を結ぶので、初めに茎、次に穂、次に穂の中に熟しきった粒ができる。

4:29 実が熟すると、すぐに『鎌を入れる。刈入れ時が来たのである。』」

 

口語訳1955

4:26 また言われた、「神の国は、ある人が地に種をまくようなものである。

4:27 夜昼、寝起きしている間に、種は芽を出して育って行くが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。

4:28 地はおのずから実を結ばせるもので、初めに芽、つぎに穂、つぎに穂の中に豊かな実ができる。

4:29 実がいると、すぐにかまを入れる。刈入れ時がきたからである」。

 

 文語訳1917

"410425"," それ有てる人は、なほ與へられ、有たぬ人は、有てる物をも取らるべし』"

"410426"," また言ひたまふ『神の國は、或人たねを地に播くが如し、"

"410427"," 日夜起臥するほどに、種はえ出でて育てども、その故を知らず。"

"410428"," 地はおのづから實を結ぶものにして、初には苗、つぎに穂、つひに穂の中に充ち足れる穀なる。"

"410429","實みのれば直ちに鎌を入る、收穫時の到れるなり』"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

 

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(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

 

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(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口 語訳 Tコリ3:6-9

3:6 わたしは植え、アポロは水をそそいだ。しかし成長させて下さるのは、神である。

3:7 だから、植える者も水をそそぐ者も、ともに取るに足りない。大事なのは、成長させて下さる神のみである。

3:8 植える者と水をそそぐ者とは一つであって、それぞれその働きに応じて報酬を得るであろう。

3:9 わたしたちは神の同労者である。あなたがたは神の畑であり、神の建物である。

 

口 語訳 ピリ 1:6

1:6 そして、あなたがたのうちに良いわざを始められたかたが、キリスト・イエスの日までにそれを完成して下さるにちがいないと、確信して いる。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新 共同 黙  14:15

14:15 すると、別の天使が神殿から出て来て、雲の上に座っておられる方に向かって大声で叫んだ。「鎌を入れて、刈り取ってください。刈り入 れの時が来ました。地上の穀物は実っています。」

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

口 語訳 ヤコ 5:7

5:7 だから、兄弟たちよ。主の来臨の時まで耐え忍びなさい。見よ、農夫は、地の尊い実りを、前の雨と後の雨とがあるまで、耐え忍んで待っ ている。

 

口 語訳 黙  14:15-16

14:15 すると、もうひとりの御使が聖所から出てきて、雲の上に座している者にむかって大声で叫んだ、「かまを入れて刈り取りなさい。地の穀 物は全く実り、刈り取るべき時がきた」。

14:16 雲の上に座している者は、そのかまを地に投げ入れた。すると、地のものが刈り取られた。

 

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マルコ4:30−34

芥子粒の譬

 

翻訳比較


聖書協会共同訳2018
◆「からし種」のたとえ (マタ一三31−32、ルカ一三18−19)
マル 4:30 また、イエスは言われた。「神の国を何にたとえようか。どのようなたとえで示そうか。
マル 4:31 それは、からし種のようなものである。地に蒔くときには、地上のどんな種よりも小さいが、
マル 4:32 蒔くと、成長してどんな野菜よりも大きくなり、葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る。」
◆たとえを用いて語る (マタ一三34−35)
マル 4:33 イエスは、このように多くのたとえで、人々の聞く力に応じて御言葉を語られた。
マル 4:34 たとえを用いずに語ることはなかったが、ご自分の弟子たちにはひそかにすべてを説明された。


フランシスコ会訳2013

◆芥子種の喩え(マタ1331-32、 ルカ1318-19

030また、仰せになった、「神の国 を何になぞらえようか。また、どんな喩えで言い表そうか。

031それは一粒の芥子種のようなも のである。芥子種は土に蒔かれる時は、地上のどんな種よりも小さいが、

032蒔かれると、伸びてどんな野菜 よりも大きくなり、その陰に空の鳥が宿るほど大きな枝を張る」。

◆喩えの結び(マタ1334-35

033イエスは人々の聞く能力に応じ て、このような多くの喩えをもって、み言葉を語られ、

034喩えなしには語られなかった。 しかし、ご自分の弟子たちだけの時には、すべてのことを解き明かされた。


 

岩波翻訳委員会訳1995

410430また彼は言った、「私たちは、神の王国を何と同じであると言おうか、あるい

は それを、どのような譬で表そうか。

410431それは次のような一粒の芥子種のようなものだ。すなわち、大地に蒔かれる時は大地の上のあら ゆる種の中でも最も小さいが、

410432しかし〔いったん〕蒔かれると、芽を吹き、あらゆる野菜よりも大きくなり、

巨 大な枝を張る。そのため、その陰で、天の小鳥たち が巣を作りうるほどになる」。

410433彼は、このような譬を多く用いながら、人々の聞くことができる程度に応じ

て、 彼らに御言葉を語るのであった。

410434彼は、譬なしには彼らに語らなかった。しかし自分の弟子たちには、人のいない時に、すべてを 解き明かしてやるのであった。

 

新共同訳1987

4:30 更に、イエスは言われた。「神の国を何にたとえようか。どのようなたとえで示そうか。

4:31 それは、からし種のようなものである。土に蒔くときには、地上のどんな種よりも小さいが、

4:32 蒔くと、成長してどんな野菜よりも大きくなり、葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る。」

◆たとえを用いて語る

4:33 イエスは、人々の聞く力に応じて、このように多くのたとえで御言葉を語られた。

4:34 たとえを用いずに語ることはなかったが、御自分の弟子たちにはひそかにすべてを説明された。

 

前田訳1978

4:30 またいわれた、「神の国をどうたとえようか。どんな譬えで示そうか。

4:31 それはからし種のようである。地にまかれるときはすべての種のうちでもっとも小さいが、

4:32 まかれると、のびてすべての野菜のうちでもっとも大きくなり、大きな枝を出して、その葉陰に空の鳥が巣を作れるほどになる」と。

4:33 人々の聞く力に応じて、イエスはこのような数多くの譬でみことばを語られた。

4:34 譬えなしでは語られなかったが、おのが弟子たちには、人のいないときすべてを説き明かされた。

 

新改訳1970

4:30 また言われた。「神の国は、どのようなものと言えばよいでしょう。何にたとえたらよいでしょう。

4:31 それはからし種のようなものです。地に蒔かれるときには、地に蒔かれる種の中で、一番小さいのですが、

4:32 それが蒔かれると、生長してどんな野菜よりも大きくなり、大きな枝を張り、その陰に空の鳥が巣を作れるほどになります。」

4:33 イエスは、このように多くのたとえで、彼らの聞く力に応じて、みことばを話された。

4:34 たとえによらないで話されることはなかった。ただ、ご自分の弟子たちにだけは、すべてのことを解き明かされた。

 

塚本訳1963

4:30 また言われた、「神の国を何にたとえようか。どんな譬で表わそうか。

4:31 (神の国は)芥子粒のようである。地にまかれる時には、地上のあらゆる種の中で一番小さいが、

4:32 まかれると、伸びてきてすべての野菜の中で一番大きくなり、大きな枝を出して、『その(葉の)陰に空の鳥が巣をつく』れるようになるのである。」

4:33 イエスは聞く人々の力に応じて、このような多くの譬で御言葉を語られた。

4:34 譬を使わずに語られることはなかった。が弟子たちには、人のいない時に何もかも説明された。

 

口語訳1955

4:30 また言われた、「神の国を何に比べようか。また、どんな譬で言いあらわそうか。

4:31 それは一粒のからし種のようなものである。地にまかれる時には、地上のどんな種よりも小さいが、

4:32 まかれると、成長してどんな野菜よりも大きくなり、大きな枝を張り、その陰に空の鳥が宿るほどになる」。

4:33 イエスはこのような多くの譬で、人々の聞く力にしたがって、御言を語られた。

4:34 譬によらないでは語られなかったが、自分の弟子たちには、ひそかにすべてのことを解き明かされた。

 

 文語訳1917

"410430"," また言ひ給ふ『われら神の國を何になずらへ、如何なる譬をもて示さん。"

"410431"," 一粒の芥種のごとし、地に播く時は、世にある萬の種よりも小けれど、"

"410432"," 既に播きて生え出づれば、萬の野菜よりは大く、かつ大なる枝を出して、空のケその蔭に棲み得るほどになるなり』"

"410433"," かくのごとき數多の譬をもて、人々の聽きうる力に隨ひて、御言を語り、"

"410434"," 譬ならでは語り給はず、弟子たちには、人なき時に凡ての事を釋き給へり。"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 13:31-35

13:31 またほかの譬を彼らに示して言われた、「天の国は芥子粒に似ている。ある人がそれを畑にまいた。

13:32 これはあらゆる種の中で一番小さいが、育つと、野菜の中で一番大きくなり、(大きな)木になって、『空の鳥が』来て『その枝に巣を作る』ようになるのであ る。」

13:33 またほかの譬を彼らに語られた、「天の国はパン種に似ている。女がそれを三サトン(二斗)の粉の中に混ぜたところ、ついに全体が発酵した。」

13:34 イエスはこれらのことを皆譬をもって群衆に語り、譬を使わずには何も語られなかった。

13:35 『わたしは口を開いて譬にて語り、世の始めから隠されていたことを打ち明けよう。』と、預言者をもって言われた言葉が成就するためであった。

 

塚本訳 ルカ 13:18-19

13:18 すると言われた、「神の国は何に似ているか。何にたとえようか。

13:19 それは芥子粒に似ている。ある人がそれをその庭に蒔いたところ、育って(大きな)木になり、』その枝に空の鳥が巣をつくった。』」

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新 共同 マタ 17:20

17:20 イエスは言われた。「信仰が薄いからだ。はっきり言っておく。もし、からし種一粒ほどの信仰があれば、この山に向かって、『ここか ら、あそこに移れ』と命じても、そのとおりになる。あなたがたにできないことは何もない。」

 

新 共同 マコ 1:45

1:45 しかし、彼はそこを立ち去ると、大いにこの出来事を人々に告げ、言い広め始めた。それで、イエスはもはや公然と町に入ることができ ず、町の外の人のいない所におられた。それでも、人々は四方からイエスのところに集まって来た。

 

新 共同 マコ 4:2

4:2 イエスはたとえでいろいろと教えられ、その中で次のように言われた。

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口 語訳 Tコリ3:1-2

3:1 兄弟たちよ。わたしはあなたがたには、霊の人に対するように話すことができず、むしろ、肉に属する者、すなわち、キリストにある幼な 子に話すように話した。

3:2 あなたがたに乳を飲ませて、堅い食物は与えなかった。食べる力が、まだあなたがたになかったからである。今になってもその力がない。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新 共同 使  19:20

19:20 このようにして、主の言葉はますます勢いよく広まり、力を増していった。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

 

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マルコ4:35−41

暴風を静める

 

翻訳比較


聖書協会共同訳2018
◆突風を静める (マタ八23−27、ルカ八22−25)
マル 4:35 さて、その日の夕方になると、イエスは弟子たちに、「向こう岸へ渡ろう」と言われた。
マル 4:36 そこで、彼らは群衆を後に残し、イエスを舟に乗せたまま漕ぎ出した。ほかの舟も一緒であった。
マル 4:37 すると、激しい突風が起こり、波が舟の中まで入り込み、舟は水浸しになった。
マル 4:38 しかし、イエス自身は、艫の方で枕をして眠っておられた。そこで、弟子たちはイエスを起こして、「先生、私たちが溺れ死んでも、かまわないので すか」と言った。
マル 4:39 イエスは起き上がって、風を叱り、湖に、「黙れ。静まれ」と言われた。すると、風はやみ、すっかり凪になった。
マル 4:40 イエスは言われた。「なぜ怖がるのか。まだ信仰がないのか。」
マル 4:41 弟子たちは非常に恐れて、「一体この方はどなたなのだろう。風も湖さえも従うではないか」と互いに言った


フランシスコ会訳2013

◆嵐を鎮める(マタ81823-27、ルカ822-25

035さて、その日、夕方になると、 イエスは弟子たちに、「向こう岸へ渡ろう」と仰せになった。

036そこで弟子たちは群衆を後に残 して、イエスを舟に乗せたままお連れした。その時、ほかの舟も同行した。

037すると、激しい突風が起こり、 波が舟の中まで襲いかかり、舟は水浸しになった。

038ところが、イエスは艫のほう で、枕をして眠っておられた。弟子たちはイエスを起こして、「先生、わたしたちがおぼれ死んでも、かまわないのですか」と言った。

039イエスは起き上がって風を叱り つけ、湖に向かって仰せになった、「黙れ、鎮まれ」。すると風はやみ、大凪となった。

040イエスは弟子たちに仰せになっ た、「なぜ、そんなに恐れるのか。まだ信仰がないのか」。

041彼らは大いに恐れて互いに言っ た、「いったい、この方はどなたなのだろう。風も湖もこの方の言うことを聞くとは」。


 

岩波翻訳委員会訳1995

410435さてその日、タ方になった時、彼は彼らに言う、「向こう岸に行こうではないか」。 410436そこで彼らは、群衆を〔岸辺に〕残しておいて、彼を舟に乗せたまま、〔沖へと〕漕ぎ出す。また、ほかの〔幾艘かの〕舟も 共にいた。

410437すると激しい暴風が起こる。そして大波が舟の中までっ て来始め、たちまち舟が〔水で〕満杯になるほどであった。

410438〔しかし〕イエス自身は、舳(とも)の方で枕をして眠っていた。そこで彼らは彼

を 起こし、彼に言う、「先生、私たちが滅んでしまうというのに平気なのですか」。

410439すると彼は起き上がり、風を叱り、海に命じた、「黙れ、口をつぐめ」。すると風

は 収まり、大きな凪が生じた。

410440そこで彼は彼らに言った、「なぜ、あなたたちは臆病なのだ。信仰がまったくないのか」。

410441そこで彼らは大いに恐れた。そして、お互いに言い続けた、「この人はいったい、誰だろう。風 や海でさえこの人に従うとは」。

 

新共同訳1987

4:35 その日の夕方になって、イエスは、「向こう岸に渡ろう」と弟子たちに言われた。

4:36 そこで、弟子たちは群衆を後に残し、イエスを舟に乗せたまま漕ぎ出した。ほかの舟も一緒であった。

4:37 激しい突風が起こり、舟は波をかぶって、水浸しになるほどであった。

4:38 しかし、イエスは艫の方で枕をして眠っておられた。弟子たちはイエスを起こして、「先生、わたしたちがおぼれてもかまわないのですか」と言った。

4:39 イエスは起き上がって、風を叱り、湖に、「黙れ。静まれ」と言われた。すると、風はやみ、すっかり凪になった。

4:40 イエスは言われた。「なぜ怖がるのか。まだ信じないのか。」

4:41 弟子たちは非常に恐れて、「いったい、この方はどなたなのだろう。風や湖さえも従うではないか」と互いに言った。

 

前田訳1978

4:35 その日、夕方になると、弟子たちにいわれた、「向う岸へ行こう」と。

4:36 彼らは群衆に別れて、舟にお乗りのままのイエスのお伴をした。ほかに何隻かの舟も同行した。

4:37 するとはげしい嵐がおこって、波が舟に打ち込み、はや舟いっぱいになるほどであった。

4:38 しかし、彼自身は艫で枕をしてお眠りであった。弟子たちはお起こししていった、「先生、おぼれます。よろしいのですか」と。

4:39 お起きになって風をいましめて湖にいわれる、「黙れ、静かにせよ」と。すると風はやんで大凪になった。

4:40 彼らにいわれた、「なぜそんなに意気地なしか。信仰がないのはどうしたことか」と。

4:41 彼らは大いにおそれた。そして互いにいった、「この方はいったいどなただろう、風も湖も従うとは」と。

 

新改訳1970

4:35 さて、その日のこと、夕方になって、イエスは弟子たちに、「さあ、向こう岸へ渡ろう。」と言われた。

4:36 そこで弟子たちは、群衆をあとに残し、舟に乗っておられるままで、イエスをお連れした。他の舟もイエスについて行った。

4:37 すると、激しい突風が起こり、舟は波をかぶって水でいっぱいになった。

4:38 ところがイエスだけは、とものほうで、枕をして眠っておられた。弟子たちはイエスを起こして言った。「先生。私たちがおぼれて死にそうでも、何とも思われ ないのですか。」

4:39 イエスは起き上がって、風をしかりつけ、湖に「黙れ、静まれ。」と言われた。すると風はやみ、大なぎになった。

4:40 イエスは彼らに言われた。「どうしてそんなにこわがるのです。信仰がないのは、どうしたことです。」

4:41 彼らは大きな恐怖に包まれて、互いに言った、「風や湖までが言うことをきくとは、いったいこの方はどういう方なのだろう。」

 

塚本訳1963

4:35 その日、夕方になると、「向う岸に渡ろう」と言われる。

4:36 弟子たちは(岸に立っている)群衆を解散して、イエスが舟に乗っておられるのを、そのままお連れする。幾艘かほかの舟もついて行った。

4:37 すると激しい突風がおこり、波が舟に打ち込んできて、もう舟にいっぱいになりそうになった。

4:38 しかしイエスは艫の方で枕をして眠っておられた。弟子たちが「先生、溺れます、構ってくださらないのですか」と言って起した。

4:39 イエスは目をさまして風を叱りつけ、湖に言われた、「黙れ、静かにしないか!」(たちどころに)風がやんで、大凪になった。

4:40 彼らに言われた、「なんでそんなに臆病なのか。まだ信じないのか。」

4:41 弟子たちはすっかりおびえてしまって、「この方はいったいだれだろう、風も湖もその言うことを聞くのだが」と語り合った。

 

口語訳1955

4:35 さてその日、夕方になると、イエスは弟子たちに、「向こう岸へ渡ろう」と言われた。

4:36 そこで、彼らは群衆をあとに残し、イエスが舟に乗っておられるまま、乗り出した。ほかの舟も一緒に行った。

4:37 すると、激しい突風が起り、波が舟の中に打ち込んできて、舟に満ちそうになった。

4:38 ところが、イエス自身は、舳の方でまくらをして、眠っておられた。そこで、弟子たちはイエスをおこして、「先生、わたしどもがおぼれ死んでも、おかまいに ならないのですか」と言った。

4:39 イエスは起きあがって風をしかり、海にむかって、「静まれ、黙れ」と言われると、風はやんで、大なぎになった。

4:40 イエスは彼らに言われた、「なぜ、そんなにこわがるのか。どうして信仰がないのか」。

4:41 彼らは恐れおののいて、互に言った、「いったい、この方はだれだろう。風も海も従わせるとは」。

 

 文語訳1917

"410435"," その日、夕になりて言ひ給ふ『いざ彼方に往かん』"

"410436"," 弟子たち群衆を離れ、イエスの舟にゐ給ふまま共に乘り出づ、他の舟も從ひゆく。"

"410437"," 時に烈しき颶風おこり、浪うち込みて、舟に滿つるばかりなり。"

"410438"," イエスは艫の方に茵を枕として寢ねたまふ。弟子たち呼び起こして言ふ『師よ、我らの亡ぶるを顧み給はぬか』"

"410439"," イエス起きて風をいましめ、海に言ひたまふ『默せ、鎭れ』乃ち風やみて、大いなる凪となりぬ。"

"410440"," かくて弟子たちに言ひ給ふ『なに故かく臆するか、信仰なきは何ぞ』"

"410441"," かれら甚く懼れて互に言ふ『こは誰ぞ、風も海も順ふとは』"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 8:23-27

8:23 舟に乗られると、弟子たちも従った。

8:24 するとにわかに湖に激しい嵐がおこって、ついに舟は波をかぶった。しかしイエスは眠っておられた。

8:25 弟子たちがそばに来て、「主よ、お助けください、溺れます」と言って起した。

8:26 彼らに言われる、「なんでそんなに臆病なのか、信仰の小さい人たちよ!」それから起き上がって風と湖とを叱りつけられると、(たちどころに)大凪になっ た。

8:27 人々は驚いて、「この方はどうした人だろう、風も湖も、その言うことを聞くのだが」と言った。

 

塚本訳 ルカ 8:22-25

8:22 ある日のこと、イエスは弟子たちと舟に乗って、「湖の向こう岸に渡ろう」と言われるので、船出した。

8:23 渡ってゆくうちに、イエスは寝入ってしまわれた。すると突風が湖に吹きおろし、彼らは水をかぶって危険になった。

8:24 弟子たちがそばに来て、「先生、先生、わたし達は溺れます」と言ってイエスを起した。イエスが目をさまして風と浪とを叱りつけられると、(たちどころに) 静まって、凪になった。

8:25 彼らに言われた、「あなた達の信仰はどこにあるのか。」弟子たちは驚き恐れて、「この方はいったいだれだろう、この方が命令されると、風も水も、その言う ことを聞くのだが」と語り合った。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

 

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(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

 

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(日)新共同訳1987 の引照

 

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(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

 

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