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マルコ14:1−11

陰謀とナルドの香油と反逆

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

411401さて、過越祭と除酵祭が二日後に迫った。そこで祭司長たちと律法学者たちは、策略をもってなんとかイエスを捕らえ、殺そうと謀っていた。

411402というのも、彼らは言っていたからである、「祭りに〔なってからで〕は駄目だ。

下手をすると民の暴動が起こってしまう」。

411403さて、イエスがベタニアでらい病人シモンの家にいた時、彼が食事の座についていると、きわめて高い値の、純正のナルド香油の入った石膏の壺を持った一人の

女がやって来て、その石膏の壷を砕き、彼の頭に〔香油を〕注ぎ始めた。

411404すると幾人かの者がお互いの間で〔激しく〕怒った、「何のために香油をこのように無駄使いしたのか。

411405この香油は三百デナリオン以上の値段で売って、貧乏人たちに与えて

やることもできたというのに」。そして彼らは、彼女に対して激しく息巻いた。

411406しかしイエスは言った、「この女をそのままにさせておくのだ。なぜ、この女を

困らせるのか。私に良いことをしてくれたのだ。

411407そもそも、貧しい者たちはいつもあなたたちと共におり、あなたたちはいつでも望む時に彼らに尽くしてやることができる。しかし私は、いつまでもあなたたちのもとにいるわけではない。

411408この女は思い詰めていたことをしたのだ。〔つまり、〕埋葬に向けて、前もって私の体に香油を塗ってくれたのだ。

411409そこで、アーメン、私はあなたたちに言う、世界中で福音が宣べ伝えられるところではどこでも、この女自らの行なったこともまた、その記念に語られるだろう」。

411410さて、十二人の一人、イスカリオトのユダは、祭司長たちにイエスを引き渡すために、彼らのところへ行った。

411411彼らはこれを聞いて喜び、彼に銀を与えること

を約束した。そして彼は、どのようにしたらイエスを首尾よく引き渡せるか、その機会をねらっていた。

 

新共同訳1987

14:1 さて、過越祭と除酵祭の二日前になった。祭司長たちや律法学者たちは、なんとか計略を用いてイエスを捕らえて殺そうと考えていた。

14:2 彼らは、「民衆が騒ぎだすといけないから、祭りの間はやめておこう」と言っていた。

◆ベタニアで香油を注がれる

14:3 イエスがベタニアで重い皮膚病の人シモンの家にいて、食事の席に着いておられたとき、一人の女が、純粋で非常に高価なナルドの香油の入った石膏の壺を持って来て、それを壊し、香油をイエスの頭に注ぎかけた。

14:4 そこにいた人の何人かが、憤慨して互いに言った。「なぜ、こんなに香油を無駄遣いしたのか。

14:5 この香油は三百デナリオン以上に売って、貧しい人々に施すことができたのに。」そして、彼女を厳しくとがめた。

14:6 イエスは言われた。「するままにさせておきなさい。なぜ、この人を困らせるのか。わたしに良いことをしてくれたのだ。

14:7 貧しい人々はいつもあなたがたと一緒にいるから、したいときに良いことをしてやれる。しかし、わたしはいつも一緒にいるわけではない。

14:8 この人はできるかぎりのことをした。つまり、前もってわたしの体に香油を注ぎ、埋葬の準備をしてくれた。

14:9 はっきり言っておく。世界中どこでも、福音が宣べ伝えられる所では、この人のしたことも記念として語り伝えられるだろう。」

◆ユダ、裏切りを企てる

14:10 十二人の一人イスカリオテのユダは、イエスを引き渡そうとして、祭司長たちのところへ出かけて行った。

14:11 彼らはそれを聞いて喜び、金を与える約束をした。そこでユダは、どうすれば折よくイエスを引き渡せるかとねらっていた。

 

前田訳1978

14:1 過越と種なしパンの祭りまで二日になった。大祭司と学者らはどんな計略で彼を捕らえて殺そうかともくろんでいた。

14:2 彼らはいった、「祭りの間はやめよう、民の乱があるといけない」と。

14:3 彼はベタニアでらい者シモンの家におられた。食卓におつきのとき、ひとりの女が混りけのない、ごく高価なナルドの香油を入れた壷を持って来て、壷をこわして香油を彼の頭に注ぎかけた。

14:4 何人かが怒って互いにいった、「なんのために香油をむだ使いしたのか。

14:5 この香油は三百デナリ以上に売れて貧しい人々に施せたのに」と。そして女をとがめた。

14:6 イエスはいわれた、「構わずに。なぜ彼女を困らせるか。わたしによいことをしてくれたのに。

14:7 貧しい人々はいつもあなた方といっしょにいるから、すきなときによいことをしてやれる。しかしわたしはいつもいっしょではない。

14:8 この女は力の限りをした。あらかじめ葬りにそなえてわが体に油をぬってくれた。

14:9 本当にいう、世界じゅう福音が説かれるところ、この女のしたことも記念して語られよう」と。

14:10 十二人のひとりイスカリオテのユダは、彼を引き渡そうとして大祭司らのところへと出て行った。

14:11 彼らは聞いてよろこび、金を与える約束をした。それで、ユダはいかなる機会にイエスを引き渡そうかと考えていた。

 

新改訳1970

14:1 さて、過越の祭りと種なしパンの祝いが二日後に迫っていたので、祭司長、律法学者たちは、どうしたらイエスをだまして捕え、殺すことができるだろうか、とけんめいであった。

14:2 彼らは、「祭りの間はいけない。民衆の騒ぎが起こるといけないから。」と話していた。

14:3 イエスがベタニヤで、らい病人シモンの家におられたとき、食卓についておられると、ひとりの女が、純粋で、非常に高価なナルド油のはいった石膏のつぼを持って来て、そのつぼを割り、イエスの頭に注いだ。

14:4 すると、何人かの者が憤慨して互いに言った。「何のために、香油をこんなにむだにしたのか。

14:5 この香油なら、三百デナリ以上に売れて、貧乏な人たちに施しができたのに。」そうして、その女をきびしく責めた。

14:6 すると、イエスは言われた。「そのままにしておきなさい。なぜこの人を困らせるのですか。わたしのために、りっぱなことをしてくれたのです。

14:7 貧しい人たちは、いつもあなたがたといっしょにいます。それで、あなたがたがしたいときは、いつでも彼らに良いことをしてやれます。しかし、わたしは、いつもあなたがたといっしょにいるわけではありません。

14:8 この女は、自分にできることをしたのです。埋葬の用意にと、わたしのからだに、前もって油を塗ってくれたのです。

14:9 まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。」

14:10 ところで、イスカリオテ・ユダは、十二弟子のひとりであるが、イエスを売ろうとして祭司長たちのところへ出向いて行った。

14:11 彼らはこれを聞いて喜んで、金をやろうと約束した。そこでユダは、どうしたら、うまいぐあいにイエスを引き渡せるかと、ねらっていた。

 

塚本訳1963

14:1 過越の祭と種なしパンの祭との二日前になった。大祭司連と聖書学者たちは、どんな計略でイエスを捕えて殺そうかと考えていた。

14:2 「(早く片付けよう。)祭の時(に手を下して)はいけない。人民どもが騒動を起すかも知れない」と言っていたのである。

14:3 ベタニヤで癩病人シモンの家におられるとき、食卓についておられると、一人の女が混ぜ物のない、非常に高価なナルドの香油のはいった石膏の壷を持って来て、その壷をこわし、(香油をすっかり)イエスの頭に注ぎかけた。

14:4 数人の者は(これを見て、こう言って)互に憤慨した、「香油を、なぜこんなもったいないことをしたのだろう。

14:5 この香油は三百デナリ[十五万円]以上にも売れて、貧乏な人に施しが出来たのに。」そして女にむかっていきり立った。

14:6 イエスは言われた、「構わずにおきなさい。なぜいじめるのか。わたしに良いことをしてくれたのだ。

14:7 貧乏な人はいつもあなた達と一しょにいるから、したい時に慈善をすることが出来る。だがわたしはいつも一しょにいるわけではない。

14:8 この婦人はできるかぎりのことをした。──前もってわたしの体に油をぬって、葬る準備をしてくれたのである。

14:9 アーメン、わたしは言う、世界中どこででも(今後)福音の説かれる所では、この婦人のしたことも、その記念のために(一しょに)語りつたえられるであろう。」

14:10 ここに十二人の(弟子の)一人であるイスカリオテのユダは、イエスを売ろうとして大祭司連の所に出かけた。

14:11 彼らは聞いて喜び、金をやる約束をした。ユダはどうしてイエスを引き渡そうかと、よい機会をねらっていた。

 

口語訳1955

14:1 さて、過越と除酵との祭の二日前になった。祭司長たちや律法学者たちは、策略をもってイエスを捕えたうえ、なんとかして殺そうと計っていた。

14:2 彼らは、「祭の間はいけない。民衆が騒ぎを起すかも知れない」と言っていた。

14:3 イエスがベタニヤで、らい病人シモンの家にいて、食卓についておられたとき、ひとりの女が、非常に高価で純粋なナルドの香油が入れてある石膏のつぼを持ってきて、それをこわし、香油をイエスの頭に注ぎかけた。

14:4 すると、ある人々が憤って互に言った、「なんのために香油をこんなにむだにするのか。

14:5 この香油を三百デナリ以上にでも売って、貧しい人たちに施すことができたのに」。そして女をきびしくとがめた。

14:6 するとイエスは言われた、「するままにさせておきなさい。なぜ女を困らせるのか。わたしによい事をしてくれたのだ。

14:7 貧しい人たちはいつもあなたがたと一緒にいるから、したいときにはいつでも、よい事をしてやれる。しかし、わたしはあなたがたといつも一緒にいるわけではない。

14:8 この女はできる限りの事をしたのだ。すなわち、わたしのからだに油を注いで、あらかじめ葬りの用意をしてくれたのである。

14:9 よく聞きなさい。全世界のどこででも、福音が宣べ伝えられる所では、この女のした事も記念として語られるであろう」。

14:10 ときに、十二弟子のひとりイスカリオテのユダは、イエスを祭司長たちに引きわたそうとして、彼らの所へ行った。

14:11 彼らはこれを聞いて喜び、金を与えることを約束した。そこでユダは、どうかしてイエスを引きわたそうと、機会をねらっていた。

 

文語訳1917

"411401","さて過越と除酵との祭の二日前となりぬ。祭司長・學者ら詭計をもてイエスを捕へ、かつ殺さんと企てて言ふ"

"411402","『祭の間は爲すべからず、恐らくは民の亂あるべし』"

"411403","イエス、ベタニヤに在して、癩病人シモンの家にて食事の席につき居給ふとき、或女、價高き混なきナルドの香油の入りたる石膏の壷を持ち來り、その壷を毀ちてイエスの首に注ぎたり。"

"411404","ある人々、憤ほりて互に言ふ『なに故かく濫に油を費すか、"

"411405","この油を三百デナリ餘に賣りて、貧しき者に施すことを得たりしものを』而して甚く女を咎む。"

"411406","イエス言ひ給ふ『その爲すに任せよ、何ぞこの女を腦ますか、我に善き事をなせり。"

"411407","貧しき者は常に汝らと偕にをれば、何時にても心のままに助け得べし、されど我は常に汝らと偕にをらず。"

"411408","此の女は、なし得る限をなして、我が體に香油をそそぎ、あらかじめ葬りの備をなせり。"

"411409","まことに汝らに告ぐ、全世界いづこにても、福音の宣傅へらるる處には、この女の爲しし事も記念として語らるべし』"

"411410","ここに十二弟子の一人なるイスカリオテのユダ、イエスを賣らんとて祭司長の許にゆく。"

"411411","彼等これを聞きて喜び、銀を與へんと約したれば、ユダ如何にしてか機好くイエスを付さんと謀る。"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 26:1-16

26:1 イエスはこれらの話をことごとく終えた時、弟子たちに言われた、

26:2 「知っているとおり、あさっては過越の祭である。(その日)人の子(わたし)は十字架につけられるために(敵の手に)引き渡される。」

26:3 折りしも大祭司連と国の長老たちは、カヤパという大祭司の官邸に集まり、

26:4 計略でイエスを捕えて殺そうと決議した。

26:5 しかし「(早く片付けよう。)祭の時(に手を下して)はいけない。人民どもの間に騒動がおこると困る」と言っていた。

26:6 イエスがベタニヤで癩病人シモンの家におられるとき、

26:7 一人の女が非常に価の高い香油のはいった石膏の壷を持って近寄り、食卓についておられるイエスの頭に(香油をすっかり)注ぎかけた。

26:8 弟子たちはこれを見て、憤慨して言った、「なぜこんなもったいないことをするのだろう。

26:9 これは高く売れて、貧乏な人に施しが出来たのに。」

26:10 それと知ってイエスは言われた、「なぜこの婦人をいじめるのか。わたしに良いことをしてくれたではないか。

26:11 貧乏な人はいつもあなた達と一しょにいるが、わたしはいつも(一しょに)いるわけではない。

26:12 この婦人がわたしの体に香油をかけてくれたのは、わたしを葬るためである。

26:13 アーメン、わたしは言う、世界中どこでも(今後)この福音の説かれる所では、この婦人のしたことも、その記念のために一しょに語りつたえられるであろう。」

26:14 そのあと、イスカリオテのユダという十二人の(弟子の)一人が大祭司連の所に行って、

26:15 「いくらくれますか、あの男をあなた達に売ってもいいが」と言った。『彼らは(シケル)銀貨三十枚[六万円]を払い渡した。

26:16 この時からユダは、イエスを引き渡すよい機会をねらっていた。

 

塚本訳 ルカ 22:1-6

22:1 種無しパンの祭、すなわち、いわゆる過越の祭が近づいた。

22:2 大祭司連と聖書学者たちは、イエスを(そっと)無き者にする方法を考えていた。人民(が暴動を起すの)を恐れたのである。

22:3 すると(その時)悪魔が、十二人の(弟子の)数に入っていたイスカリオテと呼ばれるユダに入った。

22:4 彼は出かけていって、大祭司連、宮の守衛長たちとイエスを売る方法について話し合った。

22:5 彼は喜んで、金をやることに話をきめた。

22:6 ユダは承諾し、群衆の目をぬすんで彼らにイエスを引き渡すよい機会をねらっていた。

 

塚本訳 ルカ 7:36-39

7:36 (シモンという)ひとりのパリサイ人が一しょにお食事をと願ったので、そのパリサイ人の家に入って食卓に着かれた。

7:37 すると、その町に一人の罪の女がいた。イエスがパリサイ人の家で食卓についておられることを知ると、香油のはいった石膏の壷を持ってきて、

7:38 泣きながら後ろからイエスの足下に進み寄り、しばし涙で御足をぬらしていたが、やがて髪の毛でそれをふき、御足に接吻して香油を塗った。

7:39 イエスを招待したパリサイ人が見て、ひそかに思った、「もしもこの人が(ほんとうの)預言者だったら、自分にさわっている者がだれだか、どんな女だか、──罪の女だと分るはずであるのに!」

 

塚本訳 ヨハ 12:1-8

12:1 イエスは過越の祭の六日前に(また)ベタニヤに行かれた。ここにはイエスが死人の中から生きかえらせたラザロがいた。

12:2 するとそこでイエスのために宴会が催され、マルタは給仕をし、ラザロは相伴客の一人であった。

12:3 そのときマリヤは混ぜ物のない、非常に高価なナルドの香油一リトラ(三百二十八グラム)をイエスの足に塗り、髪の毛でそれをふいた。香油の薫が家に満ちた。

12:4 弟子の一人で、イエスを売るイスカリオテのユダが言う、

12:5 「なぜこの香油を三百デナリ(十五万円)に売って、貧乏な人に施さないのだろうか。」

12:6 ユダがこう言ったのは、貧乏な人のためを考えたのではなく、(会計係であった)彼は泥坊で、あずかっている金箱の中に入るものをごまかしていたからであった。

12:7 イエスは言われた、「構わずに、わたしの埋葬の日のためにそうさせておきなさい。

12:8 貧乏な人はいつもあなた達と一しょにいるが、わたしはいつも一しょにいるわけではないのだから。」

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 マコ 11:18

11:18 祭司長たちや律法学者たちはこれを聞いて、イエスをどのようにして殺そうかと謀った。群衆が皆その教えに打たれていたので、彼らはイエスを恐れたからである。

 

新共同 マコ 1:15

1:15 「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」と言われた。

 

新共同 マコ 16:15

16:15 それから、イエスは言われた。「全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口語訳 Uコリ9:7

9:7 各自は惜しむ心からでなく、また、しいられてでもなく、自ら心で決めたとおりにすべきである。神は喜んで施す人を愛して下さるのである。

 

口語訳 ガラ 6:10

6:10 だから、機会のあるごとに、だれに対しても、とくに信仰の仲間に対して、善を行おうではないか。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新共同 使  12:3

12:3 そして、それがユダヤ人に喜ばれるのを見て、更にペトロをも捕らえようとした。それは、除酵祭の時期であった。

 

新共同 使  20:6

20:6 わたしたちは、除酵祭の後フィリピから船出し、五日でトロアスに来て彼らと落ち合い、七日間そこに滞在した。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

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マルコ14:12−25

最後の晩餐

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

411412そして、除酵祭の最初の日、つまり過越〔の羊〕を屠る日、イエスの弟子たちが

彼に言う、「過越の食事をなされますよう、私たちはどこへ行って用意したらよいでしょうか」。

411413そこで彼は、自分の弟子のうち二人を遣わし、彼らに言う、「都の中に行くのだ、そうすればあなたたちは水瓶を持った一人の人に出会うだろう。彼の後について行け。

411414そして彼が中に入る場所で、その家の主人に言うのだ、『先生が、「私が弟子たちと共に過越の食事をする私の部屋はどこか」と言っています』。

411415すると彼自らがあなたたちに、席の備えられた、用意のととのった二階の大きな部屋を見せてくれるだろう。そこで私たちのために用意せよ」。

411416そこで弟子たちは出て行って、都に入ると、彼が彼らに言った通りであることがわかった。そして彼らは、過越の用意をした。

411417さて夕方になると、彼は十二人と一緒にやって来る。

411418そして彼らが食事の席について、食べている時、イエスは言った、「アーメン、私はあなたたちに言う、あなたたちの一人で、私と一緒に食事をしている者が、私を売り渡すだろう」。

411419彼らは悲しみ出して、一人ずつ彼に言い始めた、「まさか、この私では」。

411420そこで彼は彼らに言った、「十二人の一人で、私と共に鉢の中に〔自分の食物を手で〕浸す者〔がそれだ〕。

411421というのも、たしかに人の子は彼について書いてある通り、去って行く。しかし禍いだ、人の子を売り渡すその人は。その者にとっては、生まれて来なかった方がましだったろうに」。

411422そして彼らが食べている時に、彼はパンをとり、〔神を〕祝してそれを裂き、彼らに与え、そして言った、「取れ、これは私の体だ」。

411423また、杯をとって感謝して彼らに与えた。そして皆、そこから飲んだ。

411424すると彼は彼らに言った、「これは契約の〔ための〕私の血であり、多くの人のゆえに流されるものだ。

411425アーメン、私はあなたたちに言う、私はもはや二度と葡萄の木からできたものを飲むことはない、神の王国においてそれを新たに飲む、かの日までは」。

 

新共同訳1987

14:12 除酵祭の第一日、すなわち過越の小羊を屠る日、弟子たちがイエスに、「過越の食事をなさるのに、どこへ行って用意いたしましょうか」と言った。

14:13 そこで、イエスは次のように言って、二人の弟子を使いに出された。「都へ行きなさい。すると、水がめを運んでいる男に出会う。その人について行きなさい。

14:14 その人が入って行く家の主人にはこう言いなさい。『先生が、「弟子たちと一緒に過越の食事をするわたしの部屋はどこか」と言っています。』

14:15 すると、席が整って用意のできた二階の広間を見せてくれるから、そこにわたしたちのために準備をしておきなさい。」

14:16 弟子たちは出かけて都に行ってみると、イエスが言われたとおりだったので、過越の食事を準備した。

14:17 夕方になると、イエスは十二人と一緒にそこへ行かれた。

14:18 一同が席に着いて食事をしているとき、イエスは言われた。「はっきり言っておくが、あなたがたのうちの一人で、わたしと一緒に食事をしている者が、わたしを裏切ろうとしている。」

14:19 弟子たちは心を痛めて、「まさかわたしのことでは」と代わる代わる言い始めた。

14:20 イエスは言われた。「十二人のうちの一人で、わたしと一緒に鉢に食べ物を浸している者がそれだ。

14:21 人の子は、聖書に書いてあるとおりに、去って行く。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。生まれなかった方が、その者のためによかった。」

◆主の晩餐

14:22 一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、賛美の祈りを唱えて、それを裂き、弟子たちに与えて言われた。「取りなさい。これはわたしの体である。」

14:23 また、杯を取り、感謝の祈りを唱えて、彼らにお渡しになった。彼らは皆その杯から飲んだ。

14:24 そして、イエスは言われた。「これは、多くの人のために流されるわたしの血、契約の血である。

14:25 はっきり言っておく。神の国で新たに飲むその日まで、ぶどうの実から作ったものを飲むことはもう決してあるまい。」

 

前田訳1978

14:12 種なしパンの祭りの初日、過越の羊がほふられる日、弟子たちは彼にいう、「過越の食事の支度に出かけますが、どこをお望みですか」と。

14:13 するとイエスはこういって弟子ふたりをつかわされた、「町へ行きなさい。すると水瓶をかついだ男に出会おう。そのあとについて行きなさい。

14:14 どこでもその男が入る家の主人に告げなさい、『先生の仰せです、弟子たちといっしょに過越の食事をする部屋はどこか』と。

14:15 すると主人は席を整えて用意した二階座敷へ案内してくれよう。そこでわれらのために支度しなさい」と。

14:16 そこで弟子たちは出かけて町へ行くと、彼がいわれたとおりであったので、過越の食事を支度した。

14:17 夕方になると、彼は十二人を連れて来られる。

14:18 彼らが席について食事していると、イエスはいわれた、「本当にいう、あなた方のひとりで、わたしと食を共にするものがわたしを引き渡そう」と。

14:19 彼らは悲しくなって、「わたしではありますまい」とひとりひとり彼にいいはじめた。

14:20 イエスはいわれた、「十二人のひとり、わたしといっしょに同じ鉢にパンをひたすものだ。

14:21 人の子は聖書にあるとおりに去り行く。あわれなのは人の子を引き渡すその人。生まれなければよかったのに」と。

14:22 彼らが食事しているとき、彼はパンを取り、祝福して裂き、彼らに与えていわれた、「お受けなさい、これはわが体です」と。

14:23 杯を取り、感謝して彼らにお与えになると、皆がその杯から飲んだ。

14:24 すると彼らにいわれた、「これは多くのもののために流すわが契約の血である。

14:25 本当にいう、神の国で新しいのを飲むその日まで、ぶどうの木にできたものをわたしはもう決して飲むまい」と。

 

新改訳1970

14:12 種なしパンの祝いの第一日、すなわち、過越の小羊をほふる日に、弟子たちはイエスに言った。「過越の食事をなさるのに、私たちは、どこへ行って用意をしましょうか。」

14:13 そこで、イエスは、弟子のうちふたりを送って、こう言われた。「都にはいりなさい。そうすれば、水がめを運んでいる男に会うから、その人について行きなさい。

14:14 そして、その人がはいって行く家の主人に、『弟子たちといっしょに過越の食事をする、わたしの客間はどこか、と先生が言っておられる。』と言いなさい。

14:15 するとその主人が自分で、席が整って用意のできた二階の広間を見せてくれます。そこでわたしたちのために用意をしなさい。」

14:16 弟子たちが出かけて行って、都にはいると、まさしくイエスの言われたとおりであった。それで、彼らはそこで過越の食事の用意をした。

14:17 夕方になって、イエスは十二弟子といっしょにそこに来られた。

14:18 そして、みなが席に着いて、食事をしているとき、イエスは言われた。「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたのうちのひとりで、わたしといっしょに食事をしている者が、わたしを裏切ります。」

14:19 弟子たちは悲しくなって、「まさか私ではないでしょう。」とかわるがわるイエスに言いだした。

14:20 イエスは言われた。「この十二人の中のひとりで、わたしといっしょに、同じ鉢にパンを浸している者です。

14:21 確かに、人の子は、自分について書いてあるとおりに、去って行きます。しかし、人の子を裏切るような人間はのろわれます。そういう人は生まれなかったほうがよかったのです。」

14:22 それから、みなが食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福して後、これを裂き、彼らに与えて言われた。「取りなさい。これはわたしのからだです。」

14:23 また、杯を取り、感謝をささげて後、彼らに与えられた。彼らはみなその杯から飲んだ。

14:24 イエスは彼らに言われた。「これはわたしの契約の血です。多くの人のために流されるものです。」

14:25 まことに、あなたがたに告げます。神の国で新しく飲むその日までは、わたしはもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません。」

 

塚本訳1963

14:12 種なしパンの祭の初めの日、すなわち過越の小羊を屠る日(の朝)、弟子たちがイエスに言う、「どこへ行って過越のお食事の支度をしましょうか。」

14:13 そこでイエスはこう言って二人の弟子を使にやられる、「都まで行ってきなさい。水瓶をかついだ男に出合うから、そのあとについて行って、

14:14 どこでもその人が入ってゆく(家に入って、)家の主人に、『わたしが弟子たちと一しょに過越の食事をする部屋はどこか、と先生が言われる』と言いなさい。

14:15 すると主人は敷物のしいてある、用意のできた大きな二階座敷に案内してくれるから、そこでわたし達のために(食事の)支度をしなさい。」

14:16 (二人の)弟子たちは出かけて都に行って見ると、はたしてイエスの言葉どおりだったので、(そこで)過越の食事の支度をした。

14:17 夕方になると、イエスは十二人をつれて(そこに)来られる。

14:18 彼らが席について食事をしているとき、イエスは言われた、「アーメン、わたしは言う、あなた達のうちの一人、『わたしと一しょに食事をする者が、』わたしを(敵に)売ろうとしている!」

14:19 (これを聞くと)弟子たちは悲しくなって、「(先生、)わたしではないでしょう!」(「わたしではないでしょう!」)と、ひとりびとりイエスに言い始めた。

14:20 イエスは言われた、「十二人の一人、わたしと一しょにひとつ鉢から食べる者だ。

14:21 人の子(わたし)は(聖書に)書いてあるとおりに死んでゆくのだから。だが人の子を売るその人は、ああかわいそうだ!生まれなかった方がよっぽど仕合わせであった。」

14:22 (ユダが立ち去ったあと、)彼らが食事をしているとき、イエスは(いつものように)パンを(手に)取り、(神を)讃美して裂き、弟子たちに渡して言われた、「取りなさい、これはわたしの体である。」(皆がそれを受け取って食べた。)

14:23 また杯を取り、(神に)感謝したのち彼らに渡されると、皆がその杯から飲んだ。

14:24 彼らに言われた、「これは多くの人のために流す、わたしの『約束の血』である。

14:25 アーメン、わたしは言う、神の国で新しいのを飲むその日まで、わたしはもう決して、葡萄の木に出来たものを飲まない。」

 

口語訳1955

14:12 除酵祭の第一日、すなわち過越の小羊をほふる日に、弟子たちがイエスに尋ねた、「わたしたちは、過越の食事をなさる用意を、どこへ行ってしたらよいでしょうか」。

14:13 そこで、イエスはふたりの弟子を使いに出して言われた、「市内に行くと、水がめを持っている男に出会うであろう。その人について行きなさい。

14:14 そして、その人がはいって行く家の主人に言いなさい、『弟子たちと一緒に過越の食事をする座敷はどこか、と先生が言っておられます』。

14:15 するとその主人は、席を整えて用意された二階の広間を見せてくれるから、そこにわたしたちのために用意をしなさい」。

14:16 弟子たちは出かけて市内に行って見ると、イエスが言われたとおりであったので、過越の食事の用意をした。

14:17 夕方になって、イエスは十二弟子と一緒にそこに行かれた。

14:18 そして、一同が席について食事をしているとき言われた、「特にあなたがたに言っておくが、あなたがたの中のひとりで、わたしと一緒に食事をしている者が、わたしを裏切ろうとしている」。

14:19 弟子たちは心配して、ひとりびとり「まさか、わたしではないでしょう」と言い出した。

14:20 イエスは言われた、「十二人の中のひとりで、わたしと一緒に同じ鉢にパンをひたしている者が、それである。

14:21 たしかに人の子は、自分について書いてあるとおりに去って行く。しかし、人の子を裏切るその人は、わざわいである。その人は生れなかった方が、彼のためによかったであろう」。

14:22 一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「取れ、これはわたしのからだである」。

14:23 また杯を取り、感謝して彼らに与えられると、一同はその杯から飲んだ。

14:24 イエスはまた言われた、「これは、多くの人のために流すわたしの契約の血である。

14:25 あなたがたによく言っておく。神の国で新しく飲むその日までは、わたしは決して二度と、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。

 

文語訳1917

"411412","除酵祭の初の日、即ち過越の羔羊を屠るべき日、弟子たちイエスに言ふ『過越の食をなし給ふために、我らが何處に往きて備ふることを望み給ふか』"

"411413","イエス二人の弟子を遣さんとして言ひたまふ『都に往け、然らば水をいれたる瓶を持つ人、なんぢらに遇ふべし。之に從ひ往き、"

"411414","その入る所の家主に「師いふ、われ弟子らと共に過越の食をなすべき座敷は何處なるか」と言へ。"

"411415","さらば調へ備へたる大なる二階座敷を見すべし。其處に我らのために備へよ』"

"411416","弟子たち出で往きて都に入り、イエスの言ひ給ひし如くなるを見て、過越の設備をなせり。"

"411417","日暮れてイエス十二弟子とともに往き、"

"411418","みな席に就きて食するとき言ひ給ふ『まことに汝らに告ぐ、我と共に食する汝らの中の一人、われを賣らん』"

"411419","弟子たち憂ひて一人一人『われなるか』と言ひ出でしに、"

"411420","イエス言ひたまふ『十二のうちの一人にて、我と共にパンを鉢に浸す者は夫なり。"

"411421","實に人の子は己に就きて録されたる如く逝くなり。されど人の子を賣る者は禍害なるかな、その人は生れざりし方よかりしものを』"

"411422","彼ら食しをる時、イエス、パンを取り、祝してさき、弟子たちに與へて言ひたまふ『取れ、これは我が體なり』"

"411423","また酒杯を取り、謝して彼らに與へ給へば、皆この酒杯より飲めり。"

"411424","また言ひ給ふ『これは契約の我が血、おほくの人の爲に流す所のものなり。"

"411425","まことに汝らに告ぐ、神の國にて新しきものを飲む日までは、われ葡萄の果より成るものを飲まじ』"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 26:17-29

26:17 種なしパンの祭の初めの日(の朝)、弟子たちがイエスの所に来て言った、「どこで過越のお食事の支度をしましょうか。」

26:18 イエスは言われた、「都のだれそれの所まで行って、『わたしの時は近づいた。あなたの所で弟子たちと一しょに過越の食事をまもる、と先生が言われる』と言いなさい。」

26:19 弟子たちはイエスに命じられたとおりにして、過越の食事の支度をした。

26:20 夕方になると、イエスは十二人の弟子たちをつれて席につかれた。

26:21 彼らが食事をしているとき、言われた、「アーメン、わたしは言う、あなた達のうちの一人が、わたしを(敵に)売ろうとしている!」

26:22 (これを聞くと)弟子たちはすっかり悲しくなって、「主よ、わたしではないでしょう!」(「わたしではないでしょう!」)と、ひとりびとりイエスに言い始めた。

26:23 イエスは答えられた、「わたしと一しょに同じ鉢から食べている者、それがわたしを売る。

26:24 人の子(わたし)は聖書に書いてあるとおりに死んでゆく。だが人の子を売るその人は、ああかわいそうだ!生まれなかった方がよっぽど仕合わせであった。」

26:25 イエスを売るユダが口を出した、「先生、わたしではないでしょう。」彼に言われる、「いや、そうかも知れない。」

26:26 (ユダが立ち去ったあと、)彼らが食事をしているとき、イエスは(いつものように)パンを(手に)取り、(神を)賛美して裂き、弟子たちに渡して言われた、「取って食べなさい、これはわたしの体である。」

26:27 また杯を取り、(神に)感謝したのち、彼らに渡して言われた、「皆この杯から飲みなさい。

26:28 これは多くの人の罪を赦されるために流す、わたしの『約束の血』であるから。

26:29 しかしわたしは言う、わたしの父上の国で、あなた達と一しょに新しいのを飲むその日まで、わたしは今後決して、この、葡萄の木から出来たものを飲まない。」

 

塚本訳 ルカ 22:7-23

22:7 過越の小羊を屠るべき種無しパンの祭の日が来た。

22:8 イエスはこう言ってペテロとヨハネとを使いにやられた、「わたし達の過越の食事の支度をして来なさい。」

22:9 二人が言った、「どこで支度をしましょうか。」

22:10 彼らに言われた、「都に入ると、水瓶をかついだ男に出合うから、そのあとについて行って、その人が入ってゆく家にはいって、

22:11 その家の主人に、『わたしが弟子たちと一しょに過越の食事をする部屋はどこか、と先生があなたに言われる』と言いなさい。

22:12 するとその人は敷物のしいてある、大きな二階座敷に案内してくれるから、そこで(食事の)支度をしなさい。」

22:13 二人は行って見ると、はたしてイエスの言葉どおりだったので、(そこで)過越の食事の支度をした。

22:14 (日が暮れて食事の)時間になると、イエスは席につかれた。使徒たちも一しょであった。

22:15 彼らに言われた、「わたしは苦しみをうける前に、あなた達と一しょにこの過越の食事がしたくて、たまらなかった。

22:16 わたしは言う、神の国でほんとうの過越の食事──(罪のあがないの記念の食事)──をする時まで、わたしはもう決して、この(エジプトからあがなわれた記念の)食事をしないのだから。」

22:17 そして(いつものように)杯を受け取り、(神に)感謝したのち、(弟子たちに)言われた、「これを取って、みなで回して飲みなさい。

22:18 わたしは言う、今からのち神の国が来るまで、わたしは決して葡萄の木から出来たものを飲まないのだから。」

22:19 またパンを(手に)取り、感謝して裂き、彼らに渡して言われた、「これはわたしの体である。[以下及び20無し

22:20

22:21 しかし驚いてはいけない、わたしを(敵に)売る者が、わたしと一しょに手を食事の上において食事をしている!

22:22 人の子(わたしはかねて神に)定められているとおりに死んでゆくのだから。しかし(人の子を)売るその人は、ああかわいそうだ!」

22:23 (これを聞くと)弟子たちは、自分たちのうちでいったいだれがそんな(だいそれた)ことをしようとしているのかと、みなで言い合いを始めた。

 

塚本訳 ヨハ 13:18

13:18 (幸いであると言っても、)あなた達みんながそうだと言うのではない。どんな人を(弟子に)選んだか、わたしは(始めから)知っている。(中には不心得な者もあるようだ。)しかしそれは、〃(いつも一しょに)わたしのパンを食べる(親しい)者が、踵をあげてわたしを蹴飛ばした〃という聖書の言葉が成就するためである。

 

塚本訳 ヨハ 13:21-30

13:21 こう言ったあと、イエスはひどく興奮して、(弟子たちに)はっきりこう言われた、「アーメン、アーメン、わたしは言う、あなた達のうちの一人が、わたしを(敵に)売ろうとしている!」

13:22 弟子たちはだれのことを言われるのか見当がつかず、顔を見合わせていた。

13:23 一人の弟子がイエスの胸に寄り添って席についていた。イエスはこの弟子を(特別に)愛しておられた。

13:24 シモン・ペテロがその弟子に首で合図をして(ささやいて)言う、「だれのことを言っておられるのか、おしえてくれ。」

13:25 それでその弟子は(うしろの)イエスの胸にもたれかかって、たずねる、「主よ、だれですか。」

13:26 イエスが(彼に)答えられる、「わたしが一きれのパンをひたして渡すその人が、それだ。」それからパンを(汁に)ひたし、イスカリオテのシモンの子ユダに渡される。

13:27 ユダがそのパンを受け取(って食べ)ると、その時、悪魔がユダに入った。そこでイエスがユダに言われる、「しようとしていることをさっさとしたがよかろう。」

13:28 しかしなんのためにこう言われたのか、食卓につく者のだれにもわからなかった。

13:29 中には、ユダは金箱をあずかっているので、イエスは「祭に必要な物を買っておけ」とか、貧乏な人たちに何かやるように、とか言われるのだと思った者があった。

13:30 ユダはパンを食べると、すぐ出て行った。夜であった。──(そとは丸い月がかがやいていたが、ユダの心は真暗であった。)

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

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(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口語訳 Tコリ5:7-8

5:7 新しい粉のかたまりになるために、古いパン種を取り除きなさい。あなたがたは、事実パン種のない者なのだから。わたしたちの過越の小羊であるキリストは、すでにほふられたのだ。

5:8 ゆえに、わたしたちは、古いパン種や、また悪意と邪悪とのパン種を用いずに、パン種のはいっていない純粋で真実なパンをもって、祭をしようではないか。

 

口語訳 ガラ 4:4

4:4 しかし、時の満ちるに及んで、神は御子を女から生れさせ、律法の下に生れさせて、おつかわしになった。

 

口語訳 Tコリ15:3

15:3 わたしが最も大事なこととしてあなたがたに伝えたのは、わたし自身も受けたことであった。すなわちキリストが、聖書に書いてあるとおり、わたしたちの罪のために死んだこと、

 

口語訳 Tコリ11:23-29

11:23 わたしは、主から受けたことを、また、あなたがたに伝えたのである。すなわち、主イエスは、渡される夜、パンをとり、

11:24 感謝してこれをさき、そして言われた、「これはあなたがたのための、わたしのからだである。わたしを記念するため、このように行いなさい」。

11:25 食事ののち、杯をも同じようにして言われた、「この杯は、わたしの血による新しい契約である。飲むたびに、わたしの記念として、このように行いなさい」。

11:26 だから、あなたがたは、このパンを食し、この杯を飲むごとに、それによって、主がこられる時に至るまで、主の死を告げ知らせるのである。

11:27 だから、ふさわしくないままでパンを食し主の杯を飲む者は、主のからだと血とを犯すのである。

11:28 だれでもまず自分を吟味し、それからパンを食べ杯を飲むべきである。

11:29 主のからだをわきまえないで飲み食いする者は、その飲み食いによって自分にさばきを招くからである。

 

口語訳 Tコリ10:16

10:16 わたしたちが祝福する祝福の杯、それはキリストの血にあずかることではないか。わたしたちがさくパン、それはキリストのからだにあずかることではないか。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新共同 Tコリ5:6

5:6 あなたがたが誇っているのは、よくない。わずかなパン種が練り粉全体を膨らませることを、知らないのですか。

 

新共同 黙  3:20

3:20 見よ、わたしは戸口に立って、たたいている。だれかわたしの声を聞いて戸を開ける者があれば、わたしは中に入ってその者と共に食事をし、彼もまた、わたしと共に食事をするであろう。

 

新共同 Tコリ10:16

10:16 わたしたちが神を賛美する賛美の杯は、キリストの血にあずかることではないか。わたしたちが裂くパンは、キリストの体にあずかることではないか。

 

新共同 Tコリ11:23-25

11:23 わたしがあなたがたに伝えたことは、わたし自身、主から受けたものです。すなわち、主イエスは、引き渡される夜、パンを取り、

11:24 感謝の祈りをささげてそれを裂き、「これは、あなたがたのためのわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい」と言われました。

11:25 また、食事の後で、杯も同じようにして、「この杯は、わたしの血によって立てられる新しい契約である。飲む度に、わたしの記念としてこのように行いなさい」と言われました。

 

新共同 ヘブ 8:6-13

8:6 しかし、今、わたしたちの大祭司は、それよりはるかに優れた務めを得ておられます。更にまさった約束に基づいて制定された、更にまさった契約の仲介者になられたからです。

8:7 もし、あの最初の契約が欠けたところのないものであったなら、第二の契約の余地はなかったでしょう。

8:8 事実、神はイスラエルの人々を非難して次のように言われています。「『見よ、わたしがイスラエルの家、またユダの家と、/新しい契約を結ぶ時が来る』と、/主は言われる。

8:9 『それは、わたしが彼らの先祖の手を取って、/エジプトの地から導き出した日に、/彼らと結んだ契約のようなものではない。彼らはわたしの契約に忠実でなかったので、/わたしも彼らを顧みなかった』と、/主は言われる。

8:10 『それらの日の後、わたしが/イスラエルの家と結ぶ契約はこれである』と、/主は言われる。『すなわち、わたしの律法を彼らの思いに置き、/彼らの心にそれを書きつけよう。わたしは彼らの神となり、/彼らはわたしの民となる。

8:11 彼らはそれぞれ自分の同胞に、/それぞれ自分の兄弟に、/「主を知れ」と言って教える必要はなくなる。小さな者から大きな者に至るまで/彼らはすべて、わたしを知るようになり、

8:12 わたしは、彼らの不義を赦し、/もはや彼らの罪を思い出しはしないからである。』」

8:13 神は「新しいもの」と言われることによって、最初の契約は古びてしまったと宣言されたのです。年を経て古びたものは、間もなく消えうせます。

 

新共同 ヘブ 9:14-22

9:14 まして、永遠の"霊"によって、御自身をきずのないものとして神に献げられたキリストの血は、わたしたちの良心を死んだ業から清めて、生ける神を礼拝するようにさせないでしょうか。

9:15 こういうわけで、キリストは新しい契約の仲介者なのです。それは、最初の契約の下で犯された罪の贖いとして、キリストが死んでくださったので、召された者たちが、既に約束されている永遠の財産を受け継ぐためにほかなりません。

9:16 遺言の場合には、遺言者が死んだという証明が必要です。

9:17 遺言は人が死んで初めて有効になるのであって、遺言者が生きている間は効力がありません。

9:18 だから、最初の契約もまた、血が流されずに成立したのではありません。

9:19 というのは、モーセが律法に従ってすべての掟を民全体に告げたとき、水や緋色の羊毛やヒソプと共に若い雄牛と雄山羊の血を取って、契約の書自体と民全体とに振りかけ、

9:20 「これは、神があなたがたに対して定められた契約の血である」と言ったからです。

9:21 また彼は、幕屋と礼拝のために用いるあらゆる器具にも同様に血を振りかけました。

9:22 こうして、ほとんどすべてのものが、律法に従って血で清められており、血を流すことなしには罪の赦しはありえないのです。

 

新共同 コロ 3:16

3:16 キリストの言葉があなたがたの内に豊かに宿るようにしなさい。知恵を尽くして互いに教え、諭し合い、詩編と賛歌と霊的な歌により、感謝して心から神をほめたたえなさい。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

口語訳 Tコリ11:23-25

11:23 わたしは、主から受けたことを、また、あなたがたに伝えたのである。すなわち、主イエスは、渡される夜、パンをとり、

11:24 感謝してこれをさき、そして言われた、「これはあなたがたのための、わたしのからだである。わたしを記念するため、このように行いなさい」。

11:25 食事ののち、杯をも同じようにして言われた、「この杯は、わたしの血による新しい契約である。飲むたびに、わたしの記念として、このように行いなさい」。

 

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マルコ14:26−31

ペテロのつまずきの預言

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

411426そこで彼らは賛美歌を歌って、オリーブ山へと出て行った。

411427するとイエスは彼らに言う、「あなたたちは、全員が躓くことになるだろう。なぜならば、次のように書いてあるからだ、

私は羊飼いを打つであろう、

そうすると羊の群は、ちりぢりにされてしまうであろう。

411428しかし私は自分が起こされた後、あなたたちより先にガリラヤヘ行くだろう」。

411429しかしペトロが彼に言った、「皆の者がことごとく躓いたとしても、この私は躓

きません」。

411430そこでイエスは彼に言う、「アーメン、私はあなたに言う、あなたは今日、今夜、鶏が二度啼く前に、三度私を否むだろう」。

411431彼はしかし、ひどく力んで言い立てた、「もし私があなたと、ご一緒に死なねばならないとしても、決してあなたを否んだりは致しません」。〔ほかの者たちも〕皆、そのように言い張った。

 

新共同訳1987

14:26 一同は賛美の歌をうたってから、オリーブ山へ出かけた。

◆ペトロの離反を予告する

14:27 イエスは弟子たちに言われた。「あなたがたは皆わたしにつまずく。『わたしは羊飼いを打つ。すると、羊は散ってしまう』/と書いてあるからだ。

14:28 しかし、わたしは復活した後、あなたがたより先にガリラヤへ行く。」

14:29 するとペトロが、「たとえ、みんながつまずいても、わたしはつまずきません」と言った。

14:30 イエスは言われた。「はっきり言っておくが、あなたは、今日、今夜、鶏が二度鳴く前に、三度わたしのことを知らないと言うだろう。」

14:31 ペトロは力を込めて言い張った。「たとえ、御一緒に死なねばならなくなっても、あなたのことを知らないなどとは決して申しません。」皆の者も同じように言った。

 

前田訳1978

14:26 彼らは賛美歌をうたってからオリブ山へと出かけた。

14:27 イエスは彼らにいわれる、「あなた方は皆つまずこう。聖書にある、『わたしは羊飼いを打つ。羊は散らされよう』と。

14:28 しかしわたしは復活してのちあなた方に先立ってガリラヤへ行こう」と。

14:29 ペテロは彼にいった。「皆がつまずいてもわたしは別です」と。

14:30 イエスは彼にいわれる、「本当にいう、きょう今夜、にわとりが二度鳴く前にあなたは三度わたしを否もう」と。

14:31 ペテロは力をこめていった、「たとえごいっしょに死なねばならずとも、決して否みますまい」と。皆も同じことをいった。

 

新改訳1970

14:26 そして、賛美の歌を歌ってから、みなでオリーブ山へ出かけて行った。

14:27 イエスは、弟子たちに言われた。「あなたがたはみな、つまずきます。『わたしが羊飼いを打つ。すると、羊は散り散りになる。』と書いてありますから。

14:28 しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたより先に、ガリラヤへ行きます。」

14:29 すると、ペテロがイエスに言った。「たとい全部の者がつまずいても、私はつまずきません。」

14:30 イエスは彼に言われた。「まことに、あなたに告げます。あなたは、きょう、今夜、鶏が二度鳴く前に、わたしを知らないと三度言います。」

14:31 ペテロは力を込めて言い張った。「たとい、ごいっしょに死ななければならないとしても、私は、あなたを知らないなどとは決して申しません。」みなの者もそう言った。

 

塚本訳1963

14:26 (食事がすむと、)みなで讃美歌をうたったのち、オリブ山へ出かけた。(もう真夜中すぎであった。)

14:27 (道で)イエスは弟子たちに言われる、「(今夜)あなた達は、一人のこらず(信仰に)つまずくであろう。(聖書に)『わたしは羊飼を打つ、羊はちりぢりになるであろう』と書いてあるからである。(羊飼はわたし、羊はあなた達である。)

14:28 しかしわたしは復活した後、あなた達より先にガリラヤに行く。(そこでまた会おう。)」

14:29 するとペテロは言った、「仰せのとおり皆がつまずいても、このわたしはつまずきません。」

14:30 イエスはペテロに言われる、「アーメン、わたしは言う、きょう今夜、鶏が二度鳴く前に、あなたは三度、わたしを知らないと言う。」

14:31 するとペテロが躍起となって言った、「たとえご一しょに死なねばならなくても、あなたを知らないなどとは、決して申しません。」皆も異口同音にこたえた。

 

口語訳1955

 14:26 彼らは、さんびを歌った後、オリブ山へ出かけて行った。

14:27 そのとき、イエスは弟子たちに言われた、「あなたがたは皆、わたしにつまずくであろう。『わたしは羊飼を打つ。そして、羊は散らされるであろう』と書いてあるからである。

14:28 しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたより先にガリラヤへ行くであろう」。

14:29 するとペテロはイエスに言った、「たとい、みんなの者がつまずいても、わたしはつまずきません」。

14:30 イエスは言われた、「あなたによく言っておく。きょう、今夜、にわとりが二度鳴く前に、そう言うあなたが、三度わたしを知らないと言うだろう」。

14:31 ペテロは力をこめて言った、「たといあなたと一緒に死なねばならなくなっても、あなたを知らないなどとは、決して申しません」。みんなの者もまた、同じようなことを言った。

 

文語訳1917

"411426","かれら讃美をうたひて後、オリブ山に出でゆく。"

"411427","イエス弟子たちに言ひ給ふ『なんぢら皆躓かん、それは「われ牧羊者を打たん、さらば羊散るべし」と録されたるなり。"

"411428","されど我よみがへりて後、なんぢらに先だちてガリラヤに往かん』"

"411429","時にペテロ、イエスに言ふ『假令みな躓くとも、我は然らじ』"

"411430","イエス言ひ給ふ『まことに汝に告ぐ、今日この夜、鷄ふたたび鳴く前に、なんぢ三たび我を否むべし』"

"411431","ペテロ力をこめて言ふ『われ汝とともに死ぬべき事ありとも、汝を否まず』弟子たち皆かく言へり。"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 26:30-35

26:30 (食事がすむと、)みなで賛美歌をうたったのち、オリブ山へ出かけた。(もう真夜中すぎであった。)

26:31 その時イエスは弟子たちに言われる、「今夜あなた達は一人のこらずわたしにつまずくであろう。(聖書に)『わたしは羊飼いを打つ、羊の群はちりぢりになるであろう』と書いてあるからである。(羊飼はわたし、羊はあなた達である。)

26:32 しかしわたしは復活した後、あなた達より先にガリラヤに行く。(そこでまた会おう。)」

26:33 するとペテロは答えた、「仰せのとおり皆があなたにつまずいても、このわたしは断じてつまずきません。」

26:34 イエスはペテロに言われた、「アーメン、わたしは言う、今夜、鶏が鳴く前に、三度、あなたはわたしを知らないと言う。」

26:35 ペテロが言う、「たとえご一しょに死なねばならなくても、あなたを知らないなどとは、決して申しません。」(ほかの)弟子たちも皆、口をそろえてそう言った。

 

塚本訳 ルカ 22:31-34

22:31 (そしてペテロに向かって言われた、)「シモン、シモン、見なさい、悪魔はあなた達を麦のように篩にかけることを(神に)願って聞き届けられた。

22:32 しかしわたしはあなたのために、信仰がなくならないように祈っておいた。(だから一度信仰を失っても、またもどってくる。)もどってきたら、あなたが兄弟たちを強めてやってほしい。」

22:33 するとペテロは言った、「主よ、ご一しょに、牢に入っても、死んでもよい覚悟ができております。」

22:34 イエスは言われた、「ペテロ、わたしは言う、きょう(今夜、)三度、あなたがわたしを知らないと言うまで、鶏は鳴かない。」

 

塚本訳 ヨハ 13:36-38

13:36 シモン・ペテロが言う、「主よ、どこへ行かれますか。」イエスは答えられた、「あなたは今わたしの行く所について来ることは出来ないが、あとでついて来る。(いやでも、ついて来ねばならない時が来る。)」

13:37 ペテロが言う、「主よ、なぜいますぐついて行くことが出来ないのですか。あなたのためなら、命でも捨てます。」

13:38 イエスが答えられる、「わたしのためなら、命でも捨てると言うのか。アーメン、アーメン、わたしは言う、あなたが三度わたしを知らないと言うまで、鶏は決して鳴かないであろう。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 マタ 9:36

9:36 また、群衆が飼い主のいない羊のように弱り果て、打ちひしがれているのを見て、深く憐れまれた。

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口語訳 Tコリ15:4-6

15:4 そして葬られたこと、聖書に書いてあるとおり、三日目によみがえったこと、

15:5 ケパに現れ、次に、十二人に現れたことである。

15:6 そののち、五百人以上の兄弟たちに、同時に現れた。その中にはすでに眠った者たちもいるが、大多数はいまなお生存している。

 

口語訳 Tコリ10:12

10:12 だから、立っていると思う者は、倒れないように気をつけるがよい。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新共同 Tコリ10:12

10:12 だから、立っていると思う者は、倒れないように気をつけるがよい。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

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マルコ14:32−42

ゲッセマネ

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

411432さて彼らは、ゲツセマネという名の場所にやって来る。そして彼はその弟子たちに言う、「私が祈っている間、ここに座っていなさい」。

411433そこで彼は、ペトロとヤコブとヨハネとを自分と共に連れて行く。するとイエスは、ひどく肝をつぶして、悩み始めた。

411434そして彼らに言う、「私の魂は死ぬほどに悲しい。ここに留まって、目を覚ましていなさい」。

411435そして少し先に行って大地にひれ伏し、もしできることならこの時が彼から去って行くようにと、祈り始めた。

411436そして言った、「アバ、お父さん、あなたには何でもおできになります。この杯を私から取り除いて下さい。しかし、私の望むことではなく、あなたの望まれることを」。

411437そして〔戻って〕来ると、彼らが眠っているのを見つける。そこでペトロに言う、「シモンよ、眠っているのか。ひと時も目を覚ましてはいられないのか。

411438目を覚ましておれ、そして祈っておれ。試みに陥らないためだ。霊ははやっても、肉が弱いのだ」。

411439そして再び行って、同じ言葉を口にしながら祈った。

411440また再びやって来ると、彼らが眠っているのを見つけた。たしかに、彼らの眼は重く垂れ下がっていた。そして彼らは、何と彼に答えたらよいか、わからなかった。

411441そこで彼は、三度目にやって来て、彼らに言う、「なお眠っているのか、また休んでいるのか。事は決した。時は来た。見よ、人の子は罪人らの手に渡される。

411442立て、行こう。見よ、私を売り渡す者が近づいた」。

 

新共同訳1987

14:32 一同がゲツセマネという所に来ると、イエスは弟子たちに、「わたしが祈っている間、ここに座っていなさい」と言われた。

14:33 そして、ペトロ、ヤコブ、ヨハネを伴われたが、イエスはひどく恐れてもだえ始め、

14:34 彼らに言われた。「わたしは死ぬばかりに悲しい。ここを離れず、目を覚ましていなさい。」

14:35 少し進んで行って地面にひれ伏し、できることなら、この苦しみの時が自分から過ぎ去るようにと祈り、

14:36 こう言われた。「アッバ、父よ、あなたは何でもおできになります。この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしが願うことではなく、御心に適うことが行われますように。」

14:37 それから、戻って御覧になると、弟子たちは眠っていたので、ペトロに言われた。「シモン、眠っているのか。わずか一時も目を覚ましていられなかったのか。

14:38 誘惑に陥らぬよう、目を覚まして祈っていなさい。心は燃えても、肉体は弱い。」

14:39 更に、向こうへ行って、同じ言葉で祈られた。

14:40 再び戻って御覧になると、弟子たちは眠っていた。ひどく眠かったのである。彼らは、イエスにどう言えばよいのか、分からなかった。

14:41 イエスは三度目に戻って来て言われた。「あなたがたはまだ眠っている。休んでいる。もうこれでいい。時が来た。人の子は罪人たちの手に引き渡される。

14:42 立て、行こう。見よ、わたしを裏切る者が来た。」

 

前田訳1978

14:32 彼らはゲッセマネという名のところに来た。彼は弟子たちにいわれる、「わたしが祈る間ここにすわっていなさい」と。

14:33 そして、ペテロとヤコブとヨハネを連れて行かれた。すると、おそれ、おののきはじめられた。

14:34 彼らにいわれる、「わたしの心は悲しみをこえて、死ぬほどだ。ここを離れず、目を覚ましていなさい」と。

14:35 なお少し進んで地に伏し、できればこの時が自分を通りすぎるように祈って

14:36 いわれた、「アバ、父上、あなたはなんでもおできです。この杯をわたしからお取りのけください。しかしわが意でなく、あなたのみ心を」と。

14:37 それから来て、彼らが眠っているのを見ると、ペテロにいわれる、「シモン、眠っているのか、ほんの一時間も目を覚ましていられないのか。

14:38 目を覚まして祈りなさい、誘惑に陥らないように。心ははやるが、体は弱い」と。

14:39 それからまた離れて同じことばで祈り、

14:40 また来て見ると、彼らは眠っていた。まぶたが重かったのである。彼らは何とお答えすべきかもわからなかった。

14:41 三度目に来て、彼らにいわれる、「まだ眠っているのか、休んでいるのか。よろしい。時は来た。見よ、人の子は罪びとの手に引き渡される。

14:42 起きよ、行こう。見よ、わたしを引き渡すものが近づいた」と。

 

新改訳1970

14:32 ゲツセマネという所に来て、イエスは弟子たちに言われた。「わたしが祈る間、ここにすわっていなさい。」

14:33 そして、ペテロ、ヤコブ、ヨハネをいっしょに連れて行かれた。イエスは深く恐れもだえ始められた。

14:34 そして彼らに言われた。「わたしは悲しみのあまり死ぬほどです。ここを離れないで、目をさましていなさい。」

14:35 それから、イエスは少し進んで行って、地面にひれ伏し、もしできることなら、この時が自分から過ぎ去るようにと祈り、

14:36 またこう言われた。「アバ、父よ。あなたにおできにならないことはありません。どうぞ、この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしの願うことではなく、あなたのみこころのままを、なさってください。」

14:37 それから、イエスは戻って来て、彼らの眠っているのを見つけ、ペテロに言われた。「シモン。眠っているのか。一時間でも目をさましていることができなかったのか。

14:38 誘惑に陥らないように、目をさまして、祈り続けなさい。心は燃えていても、肉体は弱いのです。」

14:39 イエスは再び離れて行き、前と同じことばで祈られた。

14:40 そして、また戻って来て、ご覧になると、彼らは眠っていた。ひどく眠けがさしていたのである。彼らは、イエスにどう言ってよいか、わからなかった。

14:41 イエスは三度目に来て、彼らに言われた。「まだ眠って休んでいるのですか。もう十分です。時が来ました。見なさい。人の子は罪人たちの手に渡されます。

14:42 立ちなさい。さあ、行くのです。見なさい。わたしを裏切る者が近づきました。」

 

塚本訳1963

14:32 やがて(オリブ山の麓の)ゲッセマネと呼ばれる地所に着いた。イエスは弟子たちに言われる、「わたしの祈りがすむまで、ここに坐って(待って)おれ。」

14:33 そしてペテロとヤコブとヨハネ(だけ)を連れて(奥の方へ)ゆかれると、(急に)おびえ出し、おののきながら

14:34 彼らに言われる、「『心がめいって、』『死にたいぐらいだ。』ここをはなれずに、目を覚ましていてくれ。」

14:35 そしてなお少し(奥に)進んでいって、地にひれ伏し、出来ることなら、この時が自分の前を通りすぎるようにと祈って

14:36 言われた、「アバ、お父様、あなたはなんでもお出来になります。どうかこの杯をわたしに差さないでください。しかし、わたしの願いでなく、お心がなればよいのです。」

14:37 やがて来て、彼らが眠っているのを見ると、ペテロに言われる、「シモン、眠っているのか。たった一時間も目を覚ましておられないのか。

14:38 あなた達、目を覚まして、誘惑に陥らないように祈っていなさい。心ははやっても、体が弱いのだから。」

14:39 それからまた向こうへ行って、同じ言葉で祈り、

14:40 また来て見られると、彼らはまたもや眠っていた。(悲しみのために疲れて、)瞼が重かったのである。イエスになんと答えてよいかもわからなかった。

14:41 三度目に来て、(また眠っているのを見ると)言われる、「もっと眠りたいのか。休みたいのか。もうそのくらいでよかろう。時が来た。そら、人の子は罪人どもの手に渡されるのだ。

14:42 立て。行こう。見よ、わたしを売る者が近づいてきた!」

 

口語訳1955

14:32 さて、一同はゲツセマネという所にきた。そしてイエスは弟子たちに言われた、「わたしが祈っている間、ここにすわっていなさい」。

14:33 そしてペテロ、ヤコブ、ヨハネを一緒に連れて行かれたが、恐れおののき、また悩みはじめて、彼らに言われた、

14:34 「わたしは悲しみのあまり死ぬほどである。ここに待っていて、目をさましていなさい」。

14:35 そして少し進んで行き、地にひれ伏し、もしできることなら、この時を過ぎ去らせてくださるようにと祈りつづけ、そして言われた、

14:36 「アバ、父よ、あなたには、できないことはありません。どうか、この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしの思いではなく、みこころのままになさってください」。

14:37 それから、きてごらんになると、弟子たちが眠っていたので、ペテロに言われた、「シモンよ、眠っているのか、ひと時も目をさましていることができなかったのか。

14:38 誘惑に陥らないように、目をさまして祈っていなさい。心は熱しているが、肉体が弱いのである」。

14:39 また離れて行って同じ言葉で祈られた。

14:40 またきてごらんになると、彼らはまだ眠っていた。その目が重くなっていたのである。そして、彼らはどうお答えしてよいか、わからなかった。

14:41 三度目にきて言われた、「まだ眠っているのか、休んでいるのか。もうそれでよかろう。時がきた。見よ、人の子は罪人らの手に渡されるのだ。

14:42 立て、さあ行こう。見よ。わたしを裏切る者が近づいてきた」。

 

文語訳1917

"411432","彼らゲツセマネと名づくる處に到りし時、イエス弟子たちに言ひ給ふ『わが祈る間、ここに座せよ』"

"411433","かくてペテロ、ヤコブ、ヨハネを伴ひゆき、甚く驚き、かつ悲しみ出でて言ひ給ふ"

"411434","『わが心いたく憂ひて死ぬばかりなり、汝ら此處に留りて目を覺しをれ』"

"411435","少し進みゆきて、地に平伏し、若しも得べくば此の時の己より過ぎ往かんことを祈りて言ひ給ふ"

"411436","『アバ父よ、父には能はぬ事なし、此の酒杯を我より取り去り給へ。されど我が意のままを成さんとにあらず、御意のままを成し給へ』"

"411437","來りて、その眠れるを見、ペテロに言ひ給ふ『シモンよ、なんぢ眠るか、一時も目を覺しをること能はぬか。"

"411438","なんぢら誘惑に陷らぬよう、目を覺しかつ祈れ。實に心は熱すれども肉體よわきなり』"

"411439","再びゆき、同じ言にて祈り給ふ。"

"411440","また來りて彼らの眠れるを見たまふ、是その目いたく疲れたるなり、彼ら何と答ふべきかを知らざりき。"

"411441","三度來りて言ひたまふ『今は眠りて休め、足れり、時きたれり、視よ、人の子は罪人らの手に付さるるなり。"

"411442","起て、われらは往くべし。視よ、我を賣る者ちかづけり』"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 26:36-46

26:36 ほどなくイエスは弟子たちと一しょに(オリブ山の麓の)ゲッセマネという地所に着くと、弟子たちに言われる、「わたしがあちらへ行って祈っている間、ここに坐って(待って)おれ。」

26:37 そしてペテロとゼベダイの子二人(だけ)を連れて(奥の方へ)ゆかれると、(急に)悲しみおののき始められた。

26:38 それから彼らに言われる、「『心がめいって』『死にたいくらいだ。』ここをはなれずに、わたしと一しょに目を覚ましていてくれ。」

26:39 そしてなお少し(奥に)進んでいって、俯けに倒れ、祈って言われた、「お父様、出来ることなら、どうかこの杯がわたしの前を通りすぎますように。しかし、わたしの願いどおりでなく、お心のとおりになればよいのです。」

26:40 やがて弟子たちの所に来て、彼らが眠っているのを見ると、ペテロに言われる、「あなた達、そんなに、たった一時間もわたしと一しょに目を覚ましておられないのか。

26:41 目を覚まして、誘惑に陥らないように祈っていなさい。心ははやっても、体が弱いのだから。」

26:42 また二度目に向こうへ行って、祈られた、「お父様、どうしてもわたしが飲まねば通りすぎない杯ならば、どうかお心のままになさってください。」

26:43 また来て見られると、彼らはまたもや眠っていた。(悲しみのために疲れて、)瞼が重かったのである。

26:44 イエスは彼らをのこして、もう一度向こうに行き、また同じ言葉で、三度目に祈られた。

26:45 それから弟子たちの所に来て、(また眠っているのを見ると)言われる、「もっと眠りたいのか。休みたいのか。そら、人の子が罪人どもの手に渡される時が近づいた。

26:46 立て。行こう。見よ、わたしを売る者が近づいてきた!」

 

塚本訳 ルカ 22:39-46

22:39 それから(都を)出て、例のとおり、オリブ山へ行かれた。弟子たち(十一人)もついて行った。(もう真夜中すぎであった。)

22:40 いつもの場所につくと、彼らに言われた、「誘惑に陥らないように祈っていなさい。」

22:41 そして自分は石を投げれば届くほどの所に離れてゆき、ひざまずいて祈って

22:42 言われた、「お父様、お心ならば、どうかこの杯をわたしに差さないでください。しかし、わたしの願いでなく、お心が成りますように!」

22:43 そのとき天から一人の天使がイエスに現われて、力づけた。

22:44 イエスはもだえながら、死に物狂いに祈られた。汗が血のしたたるように(ポタポタ)地上に落ちた。

22:45 やがて祈りから立ち上がって弟子たちの所に来て、彼らが悲しさのあまり寝入っているのを見ると、

22:46 言われた、「なぜ眠るのか。誘惑に陥らないように、立ち上がって祈っていなさい。」

 

塚本訳 ヨハ 18:1-2

18:1 こう言ったあとイエスは、弟子たちと供に(都から)ケデロンの谷の向こうに出てゆき、そこにある園に入られた。弟子たちも一しょであった。

18:2 イエスはそこでたびたび弟子たちと集まられたので、イエスを売るユダもこの場所を知っていた。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 マタ 17:1

17:1 六日の後、イエスは、ペトロ、それにヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口語訳 ロマ 8:15

8:15 あなたがたは再び恐れをいだかせる奴隷の霊を受けたのではなく、子たる身分を授ける霊を受けたのである。その霊によって、わたしたちは「アバ、父よ」と呼ぶのである。

 

口語訳 ガラ 4:6

4:6 このように、あなたがたは子であるのだから、神はわたしたちの心の中に、「アバ、父よ」と呼ぶ御子の霊を送って下さったのである。

 

口語訳 ピリ 2:8

2:8 おのれを低くして、死に至るまで、しかも十字架の死に至るまで従順であられた。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新共同 ヘブ 5:7

5:7 キリストは、肉において生きておられたとき、激しい叫び声をあげ、涙を流しながら、御自分を死から救う力のある方に、祈りと願いとをささげ、その畏れ敬う態度のゆえに聞き入れられました。

 

新共同 ロマ 8:15

8:15 あなたがたは、人を奴隷として再び恐れに陥れる霊ではなく、神の子とする霊を受けたのです。この霊によってわたしたちは、「アッバ、父よ」と呼ぶのです。

 

新共同 ガラ 4:6

4:6 あなたがたが子であることは、神が、「アッバ、父よ」と叫ぶ御子の霊を、わたしたちの心に送ってくださった事実から分かります。

 

新共同 Tコリ16:13

16:13 目を覚ましていなさい。信仰に基づいてしっかり立ちなさい。雄々しく強く生きなさい。

 

新共同 ロマ 7:18-25

7:18 わたしは、自分の内には、つまりわたしの肉には、善が住んでいないことを知っています。善をなそうという意志はありますが、それを実行できないからです。

7:19 わたしは自分の望む善は行わず、望まない悪を行っている。

7:20 もし、わたしが望まないことをしているとすれば、それをしているのは、もはやわたしではなく、わたしの中に住んでいる罪なのです。

7:21 それで、善をなそうと思う自分には、いつも悪が付きまとっているという法則に気づきます。

7:22 「内なる人」としては神の律法を喜んでいますが、

7:23 わたしの五体にはもう一つの法則があって心の法則と戦い、わたしを、五体の内にある罪の法則のとりこにしているのが分かります。

7:24 わたしはなんと惨めな人間なのでしょう。死に定められたこの体から、だれがわたしを救ってくれるでしょうか。

7:25 わたしたちの主イエス・キリストを通して神に感謝いたします。このように、わたし自身は心では神の律法に仕えていますが、肉では罪の法則に仕えているのです。

 

新共同 ガラ 5:17

5:17 肉の望むところは、霊に反し、霊の望むところは、肉に反するからです。肉と霊とが対立し合っているので、あなたがたは、自分のしたいと思うことができないのです。

 

新共同 ヘブ 5:7

5:7 キリストは、肉において生きておられたとき、激しい叫び声をあげ、涙を流しながら、御自分を死から救う力のある方に、祈りと願いとをささげ、その畏れ敬う態度のゆえに聞き入れられました。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

口語訳 ロマ 7:5

7:5 というのは、わたしたちが肉にあった時には、律法による罪の欲情が、死のために実を結ばせようとして、わたしたちの肢体のうちに働いていた。

 

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マルコ14:43−52

捕縛

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

411443そしてすぐに、イエスがまだ語っているうちに、十二人の一人のユダが現れる。そして彼と共に、祭司長たちと律法学者たちと長老たちとの差し向けた群衆が剣と棒を持って〔現れる〕。

411444イエスを売り渡す者は、こう言いながら彼らに〔合図の〕徴を与えていた、「俺が接吻する奴があいつだ。それを捕らえて、間違いなく引っ立てて行け」。

411445そしてやって来て、すぐにイエスに近寄って言う、「ラビ」。そして彼に接吻した。411446そこで彼らは彼に手をかけ、彼を捕らえた。

411447するとかたわらに立っていた者のうち[誰か]一人が、剣を抜いて大祭司の僕に打ちかかり、その〔片〕耳を切り落とした。

411448そこでイエスは語り始めて彼らに言った、「お前たちは強盗にでも向かうかのように、剣や棒を持ってこの私を取り押さえに出て来たのか。

411449私は毎日、神殿で教えながらお前たちのもとにいたが、お前たちは私を捕らえはしなかった。しかしこれも聖書が満たされるためだ ――」。

411450すると全員が、彼を見棄てて逃げて行った。

411451また、ある若者が亜麻布に裸の身をくるんで、〔他の者と一緒に〕彼に従って来ていた。そこで人々は彼を捕らえようとする。

411452すると彼は、亜麻布を捨て、素っ裸のまま逃げて行った。

 

新共同訳1987

14:43 さて、イエスがまだ話しておられると、十二人の一人であるユダが進み寄って来た。祭司長、律法学者、長老たちの遣わした群衆も、剣や棒を持って一緒に来た。

14:44 イエスを裏切ろうとしていたユダは、「わたしが接吻するのが、その人だ。捕まえて、逃がさないように連れて行け」と、前もって合図を決めていた。

14:45 ユダはやって来るとすぐに、イエスに近寄り、「先生」と言って接吻した。

14:46 人々は、イエスに手をかけて捕らえた。

14:47 居合わせた人々のうちのある者が、剣を抜いて大祭司の手下に打ってかかり、片方の耳を切り落とした。

14:48 そこで、イエスは彼らに言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持って捕らえに来たのか。

14:49 わたしは毎日、神殿の境内で一緒にいて教えていたのに、あなたたちはわたしを捕らえなかった。しかし、これは聖書の言葉が実現するためである。」

14:50 弟子たちは皆、イエスを見捨てて逃げてしまった。

◆一人の若者、逃げる

14:51 一人の若者が、素肌に亜麻布をまとってイエスについて来ていた。人々が捕らえようとすると、

14:52 亜麻布を捨てて裸で逃げてしまった。

 

前田訳1978

14:43 まだ彼が話しておられる最中に、早くも十二人のひとりのユダが現われる。剣や棒を持った群衆がいっしょであった。大祭司、学者、長老からつかわされたのである。

14:44 イエスを引き渡すものは、「わたしが口づけするのがその人だ。捕らえて、しかるべく引いて行け」と合図しておいた

14:45 来るや否やおそばに近よって、「先生」といって口づけした。

14:46 人々は彼に手をかけて捕えた。

14:47 そばに立っていたあるひとりが剣を抜いて大祭司の僕に切りつけ、その片耳を落とした。

14:48 イエスは人々にいわれた、「強盗に向かうかのように剣や棒を持ってつかまえに来たのか。

14:49 わたしは日ごとあなた方のところにいて宮で教えていたのに、捕えなかった。しかしそれは聖書が成就するためである」と。

14:50 すると皆が彼を捨てて逃げ去った。

14:51 ある若者が素肌に亜麻布を巻きつけてついて来ていた。人々が捕らえようとすると、

14:52 亜麻布は置いて素肌で逃げ去った。

 

新改訳1970

14:43 そしてすぐ、イエスがまだ話しておられるうちに、十二弟子のひとりのユダが現われた。剣や棒を手にした群衆もいっしょであった。群衆はみな、祭司長、律法学者、長老たちから差し向けられたものであった。

14:44 イエスを裏切る者は、彼らと前もって次のような合図を決めておいた。「私が口づけをするのが、その人だ。その人をつかまえて、しっかりと引いて行くのだ。」

14:45 それで、彼はやって来るとすぐに、イエスに近寄って、「先生。」と言って、口づけした。

14:46 すると人々は、イエスに手をかけて捕えた。

14:47 そのとき、イエスのそばに立っていたひとりが、剣を抜いて大祭司のしもべに撃ちかかり、その耳を切り落とした。

14:48 イエスは彼らに向かって言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持ってわたしを捕えに来たのですか。

14:49 わたしは毎日、宮であなたがたといっしょにいて、教えていたのに、あなたがたは、わたしを捕えなかったのです。しかし、こうなったのは聖書のことばが実現するためです。」

14:50 すると、みながイエスを見捨てて、逃げてしまった。

14:51 ある青年が、素はだに亜麻布を一枚まとったままで、イエスについて行ったところ、人々は彼を捕えようとした。

14:52 すると、彼は亜麻布を脱ぎ捨てて、はだかで逃げた。

 

塚本訳1963

14:43 イエスの言葉がまだ終らぬうちに、早くも十二人の一人のユダがあらわれる。大祭司連、聖書学者、長老のところから派遣された一群の人が、剣や棍棒を持ってついて来た。

14:44 イエスを売る者は、「わたしが接吻するのがその人だ。それを捕えて、手ぬかりなく引いてゆけ」と、(あらかじめ)合図をきめておいた。

14:45 そこで、来るや否やイエスに近寄って、「先生」と言って接吻した。

14:46 人々がイエスに手をかけて捕えた。

14:47 (イエスの)そばに立っていたひとりの人が剣を抜いて大祭司の下男に切りつけ、片耳をそぎ落してしまった。

14:48 イエスは人々に言われた、「強盗にでも向かうように、剣や棍棒を持ってつかまえに来たのか。

14:49 わたしは毎日宮にいてあなた達の所で教えていたのに、捕えずにおいて、(どうして今、こんな真夜中に来たのか。)しかしこれは、(救世主は罪人のようにあつかわれるという)聖書の言葉が成就するためである。」

14:50 一人のこらずイエスをすてて逃げた。

14:51 ある青年が素肌に亜麻布をひっかけて、イエスについて来ていた。人々が捕えようとすると、

14:52 亜麻布を(人々の手に)残して裸で逃げていった。

 

口語訳1955

14:43 そしてすぐ、イエスがまだ話しておられるうちに、十二弟子のひとりのユダが進みよってきた。また祭司長、律法学者、長老たちから送られた群衆も、剣と棒とを持って彼についてきた。

14:44 イエスを裏切る者は、あらかじめ彼らに合図をしておいた、「わたしの接吻する者が、その人だ。その人をつかまえて、まちがいなく引っぱって行け」。

14:45 彼は来るとすぐ、イエスに近寄り、「先生」と言って接吻した。

14:46 人々はイエスに手をかけてつかまえた。

14:47 すると、イエスのそばに立っていた者のひとりが、剣を抜いて大祭司の僕に切りかかり、その片耳を切り落した。

14:48 イエスは彼らにむかって言われた、「あなたがたは強盗にむかうように、剣や棒を持ってわたしを捕えにきたのか。

14:49 わたしは毎日あなたがたと一緒に宮にいて教えていたのに、わたしをつかまえはしなかった。しかし聖書の言葉は成就されねばならない」。

14:50 弟子たちは皆イエスを見捨てて逃げ去った。

14:51 ときに、ある若者が身に亜麻布をまとって、イエスのあとについて行ったが、人々が彼をつかまえようとしたので、

14:52 その亜麻布を捨てて、裸で逃げて行った。

 

文語訳1917

"411443","なほ語りゐ給ふほどに、十二弟子の一人なるユダ、やがて近づき來る、祭司長・學者・長老らより遣されたる群衆、劍と棒とを持ちて之に伴ふ。"

"411444","イエスを賣るもの、あらかじめ合圖を示して言ふ『わが接吻する者はそれなり、之を捕へて確と引きゆけ』"

"411445","かくて來りて直ちに御許に往き『ラビ』と言ひて接吻したれば、"

"411446","人々イエスに手をかけて捕ふ。"

"411447","傍らに立つ者のひとり、劍を抜き、大祭司の僕を撃ちて、耳を切り落せり。"

"411448","イエス人々に對ひて言ひ給ふ『なんぢら強盜にむかふ如く、劍と棒とを持ち、我を捕へんとて出で來るか。"

"411449","我は日々なんぢらと偕に宮にありて教へたりしに、我を執へざりき、されど是は聖書の言の成就せん爲なり』"

"411450","其のとき弟子みなイエスを棄てて逃げ去る。"

"411451","ある若者、素肌に亞麻布を纏ひて、イエスに從ひたりしに、人々これを捕へければ、"

"411452","亞麻布を棄て裸にて逃げ去れり。"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 26:47-56

26:47 イエスの言葉がまだ終らぬうちに、見よ、十二人の一人のユダが来た。大祭司連、国の長老から派遣された大勢の人の群が、剣や棍棒を持ってついて来た。

26:48 イエスを売る者は、「わたしが接吻するのがその人だ。それを捕えよ」と、(あらかじめ)合図をきめておいた。

26:49 そこでいきなりイエスに近寄って、「先生、御機嫌よう」と言って接吻した。

26:50 イエスはユダに言われた、「友よ、そのために来たのではあるまいが!」その時人々が進み寄って、イエスに手をかけて捕えた。

26:51 すると、見よ、イエスと一しょにいた一人の人が手をのばして剣を抜き、大祭司の下男に切りかかって片耳をそぎ落してしまった。

26:52 その時イエスが言われる、「剣を鞘におさめよ。剣による者は皆、剣によって滅びる。

26:53 それとも、父上にお願いして十二軍団以上の天使を今すぐ送っていただくことが、わたしに出来ないと思うのか。

26:54 しかしそれでは、かならずこうなる、とある聖書の言葉は、どうして成就するのか。」

26:55 その時イエスは群の人々に言われた、「強盗にでも向かうように、剣や棍棒を持ってつかまえに来たのか。わたしは毎日宮で坐って教えていたのに、捕えずにおいて、(どうして今、こんな真夜中に来たのか。)

26:56 しかしこれはみな、(救世主は罪人のようにあつかわれるという)預言者たちの聖書の言葉が成就するためにおこったのである。」その時弟子たちは皆イエスをすてて逃げた。

 

塚本訳 ルカ 22:47-53

22:47 イエスの言葉がまだ終らぬうちに、そこに一群の人があらわれた。十二人の一人である、前に言ったユダが先頭に立ち、イエスに接吻しようとして近寄ってきた。

22:48 イエスが言われた、「ユダ、接吻で人の子を売るのか。」

22:49 弟子たちはことの迫ったのを見て言った、「主よ、剣で切りまくりましょうか。」

22:50 そのうちのひとりの人が大祭司の下男に切りかかり、右の耳をそぎ落してしまった。

22:51 イエスは、「もうそれでよし」と言って、耳にさわってお直しになった。

22:52 それからイエスは、押しかけてきていた大祭司連、宮の守衛長、長老たちに言われた、「強盗にでも向かうように、剣や棍棒を持ってやって来たのか。

22:53 わたしが毎日あなた達と一しょに宮にいたときには、手を下さずにおいて。(時が来なかったのだ。)しかし今は、(この暗い夜こそ)あなた達の天下、闇の縄張り(、悪魔の勢力範囲)である。」

 

塚本訳 ヨハ 18:3-11

18:3 ユダは一部隊の兵と、大祭司連およびパリサイ人すなわち最高法院から派遣された下役らとを引き連れ、ランタンや松明や武器を持って、そこに来た。

18:4 イエスはその身に起ろうとしていることを何もかも知っておられたので、園から出てきて彼らに言われる、「だれをさがしているのか。」

18:5 「ナザレ人イエスを」と答えた。彼らに言われる、「それはわたしだ。」イエスを売るユダも彼らと一しょに立っていた。

18:6 彼らはイエスが「それはわたしだ」と言われた時、後ずさりして地に倒れた。

18:7 そこで「だれをさがしているのか」とかさねてお尋ねになると、「ナザレ人イエスを」と言った。

18:8 イエスが答えられた、「『それはわたしだ』と言ったではないか。だから、もしわたしをさがしているのなら、この人たちに手をつけるな。」

18:9 これは(神)がわたしに下さった者のうち、だれ一人滅ぼしませんでした」と、イエスの言われた言葉が成就するためであった。

18:10 するとシモン・ペテロは、持っていた剣を抜いて大祭司の下男に切りつけ、右の耳を切り落としてしまった。下男の名はマルコスといった。

18:11 イエスはペテロに言われた、「剣を鞘におさめよ。父上が下さった杯、それを飲みほさないでよかろうか!」

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 マコ 9:5

9:5 ペトロが口をはさんでイエスに言った。「先生、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

・・・・

 

(日)新共同訳1987 の引照

 

・・・・

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

 

・・・・

 

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マルコ14:53−65

最高法院の審問

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

411453さて彼らは、イエスを大祭司のもとへ連れて行った。そこで、祭司長たちと長老たちと律法学者たちの全員が集合する。

411454なお、ペトロは遠くから彼に従って行き、大祭司〔邸〕の中庭の中にまで入って行った。そして下役たちと共に腰を下ろし、焚き火で暖をとっていた。

411455一方、祭司長たちと最高法院全体は、イエスを殺すために、彼に不利な証言を探していた。しかし、見つからないままであった。

411456多くの者が偽って彼に不利な証言をしたが、それらの証言は一致しなかったのである。

411457そこで、ある者たちが立ち上がって、偽って彼に不利な誕言をしようとしながら言った、

411458「私どもはこいつが、『俺は手で造られたこの神殿を壊し、三日の後に手で造られない別の神殿を建てて見せる』と言うのを聞きました」。

411459しかしこのようにしてもなお、彼らの証言は一致しなかった。

411460そこで大祭司が立ち上がり、中央に〔進み出て〕イエスにたずねて言った、「お前は何も答えないのか。これらの者たちがお前に逆らう証言をしているのは、どう

いうことなのだ」。

411461しかし彼は沈黙したまま、ひとことも答えなかった。大祭司は重ねて彼にたずねた、そして彼に言う、「お前は讃むべき者の子キリストか」。

411462するとイエスは言った、「私がそれだ。そしてあなたたちは、人の子が力ある者

の右に座し、天の雲と共にやって来るのを見るだろう」。

411463すると大祭司は彼の衣服を引き裂いて、言う、「われわれはどうしてこれ以上証人が要るだろうか。

411464諸君はこの冒涜の言葉を聞いたのだ。諸君にはどう見えるか」。すると全員が彼を断罪し、死に値するものとした。

411465そしてある者たちは、彼に唾を吐きかけ始め、彼の顔に目隠しを巻きつけて彼

を拳で殴り出し、彼に言い続けた、「予言して見ろ」。また、下役たちも彼に平手打ちを浴びせながら、彼を受け取った。

 

新共同訳1987

14:53 人々は、イエスを大祭司のところへ連れて行った。祭司長、長老、律法学者たちが皆、集まって来た。

14:54 ペトロは遠く離れてイエスに従い、大祭司の屋敷の中庭まで入って、下役たちと一緒に座って、火にあたっていた。

14:55 祭司長たちと最高法院の全員は、死刑にするためイエスにとって不利な証言を求めたが、得られなかった。

14:56 多くの者がイエスに不利な偽証をしたが、その証言は食い違っていたからである。

14:57 すると、数人の者が立ち上がって、イエスに不利な偽証をした。

14:58 「この男が、『わたしは人間の手で造ったこの神殿を打ち倒し、三日あれば、手で造らない別の神殿を建ててみせる』と言うのを、わたしたちは聞きました。」

14:59 しかし、この場合も、彼らの証言は食い違った。

14:60 そこで、大祭司は立ち上がり、真ん中に進み出て、イエスに尋ねた。「何も答えないのか、この者たちがお前に不利な証言をしているが、どうなのか。」

14:61 しかし、イエスは黙り続け何もお答えにならなかった。そこで、重ねて大祭司は尋ね、「お前はほむべき方の子、メシアなのか」と言った。

14:62 イエスは言われた。「そうです。あなたたちは、人の子が全能の神の右に座り、/天の雲に囲まれて来るのを見る。」

14:63 大祭司は、衣を引き裂きながら言った。「これでもまだ証人が必要だろうか。

14:64 諸君は冒涜の言葉を聞いた。どう考えるか。」一同は、死刑にすべきだと決議した。

14:65 それから、ある者はイエスに唾を吐きかけ、目隠しをしてこぶしで殴りつけ、「言い当ててみろ」と言い始めた。また、下役たちは、イエスを平手で打った。

 

前田訳1978

14:53 彼らがイエスを大祭司のところへ引いて行くと、大祭司、長老、学者が皆集まって来た。

14:54 ペテロは遠くから彼について大祭司の中庭まで入り、下役らといっしょにすわって火にあたっていた。

14:55 大祭司らと法院全体がイエスを死刑にするために不利な証言を探したが見当らなかった。

14:56 彼に不利なように多くの人が偽証をしたが、それらの証言は矛盾した。

14:57 数人が立って彼に不利な偽証をしていった。

14:58 「われらはこの人が、『自分は手で造ったこの宮をこわして、手で造らぬ別の宮を三日で建てよう』というのを聞いた」と。

14:59 しかしこの場合も彼らの証言は合わなかった。

14:60 そこで大祭司は真ん中に立ってイエスに問うた、「この人たちがそちらに不利な証言をしているのに、何も答えないのか」と。

14:61 彼は黙りつづけ、何もお答えにならなかった。ふたたび大祭司が問うた、「そちらは讃むべき方のみ子、キリストか」と。

14:62 イエスはいわれた、「わたしはそれである。あなた方は見よう、人の子が大能者の右にすわって天の雲とともに来るのを」と。

14:63 大祭司は衣を裂いていう、「もはやなんで証人が要ろう。

14:64 あなた方はけがしごとをお聞きである。どう思われるか」と。満場一致で死刑に当る罪と決めた。

14:65 数名が彼に唾し、目隠しして打ち、「だれか当てよ」といった。下役らは彼を平手打ちにして引きとった。

 

新改訳1970

14:53 彼らがイエスを大祭司のところに連れて行くと、祭司長、長老、律法学者たちがみな、集まって来た。

14:54 ペテロは、遠くからイエスのあとをつけながら、大祭司の庭の中まではいって行った。そして、役人たちといっしょにすわって、火にあたっていた。

14:55 さて、祭司長たちと全議会は、イエスを死刑にするために、イエスを訴える証拠をつかもうと努めたが、何も見つからなかった。

14:56 イエスに対する偽証をした者は多かったが、一致しなかったのである。

14:57 すると、数人が立ち上がって、イエスに対する偽証をして、次のように言った。

14:58 「私たちは、この人が『わたしは手で造られたこの神殿をこわして、三日のうちに、手で造られない別の神殿を造って見せる。』と言うのを聞きました。」

14:59 しかし、この点でも証言は一致しなかった。

14:60 そこで大祭司が立ち上がり、真中に進み出てイエスに尋ねて言った。「何も答えないのですか。この人たちが、あなたに不利な証言をしていますが、これはどうなのですか。」

14:61 しかし、イエスは黙ったままで、何もお答えにならなかった。大祭司は、さらにイエスに尋ねて言った。「あなたは、ほむべき方の子、キリストですか。」

14:62 そこでイエスは言われた。「わたしは、それです。人の子が、力ある方の右の座に着き、天の雲に乗って来るのを、あなたがたは見るはずです。」

14:63 すると、大祭司は、自分の衣を引き裂いて言った。「これでもまだ、証人が必要でしょうか。

14:64 あなたがたは、神をけがすこのことばを聞いたのです。どう考えますか。」すると、彼らは全員で、イエスには死刑に当たる罪があると決めた。

14:65 そうして、ある人々は、イエスにつばきをかけ、御顔をおおい、こぶしでなぐりつけ、「言い当てて見ろ。」などと言ったりし始めた。また、役人たちは、イエスを受け取って、平手で打った。

 

塚本訳1963

14:53 イエスを大祭司(カヤパ)の所に引いてゆくと、(最高法院の役人、すなわち)大祭司連、長老、聖書学者たちが全部集まってきた。

14:54 ペテロは見えがくれにイエスについて大祭司(官邸)の中庭まではいって行き、下役らと一しょにすわって、火にあたっていた。

14:55 大祭司連をはじめ全最高法院は、イエスを死刑にするためしきりにイエスに不利な証言をさがしたが、見つからなかった。

14:56 イエスに不利な偽証をする者は多かったが、その証言は合わなかったのである。

14:57 すると数人の者があらわれ、イエスに不利な偽証をして言った、

14:58 「わたし達はこの人が、『自分は(人間の)手で造ったこのお宮をこわして、手で造らない別のお宮を三日のうちに建てる』と言うのを聞いた。」

14:59 しかし今度も証言が合わなかった。

14:60 そこで大祭司は立ち上がり、真中に進み出てイエスに問うた、「何も答えないのか。この人たちは(あんなに)お前に不利益な証言をしているが、あれはどうだ。」

14:61 しかしイエスは黙っていて、何もお答えにならなかった。大祭司がふたたび問うて言う、「お前が、讃美されるお方の子、救世主か。」

14:62 するとイエスは(はじめて口を開いて)言われた、「そうだ、わたしだ。あなた方は『人の子(わたし)が』『大能の(神の)右に坐り、』『天の雲に囲まれて来るのを』見るであろう。」

14:63 すると大祭司は自分の着物を引き裂いて言う、「これ以上、なんで証人の必要があろう。

14:64 諸君は(今、おのれを神の子とする許しがたい)冒涜を聞かれた。(この者の処分について)御意見を承りたい。」満場一致で、死罪を相当とすると決定した。

14:65 (法院の役人たちの)中にはイエスに唾をかけ、目隠しをして拳でうちながら、「(だれだか)当ててみろ」と言った者もあった。下役らはイエスにいくつも平手打ちをくらわせた。

 

口語訳1955

14:53 それから、イエスを大祭司のところに連れて行くと、祭司長、長老、律法学者たちがみな集まってきた。

14:54 ペテロは遠くからイエスについて行って、大祭司の中庭まではいり込み、その下役どもにまじってすわり、火にあたっていた。

14:55 さて、祭司長たちと全議会とは、イエスを死刑にするために、イエスに不利な証拠を見つけようとしたが、得られなかった。

14:56 多くの者がイエスに対して偽証を立てたが、その証言が合わなかったからである。

14:57 ついに、ある人々が立ちあがり、イエスに対して偽証を立てて言った、

14:58 「わたしたちはこの人が『わたしは手で造ったこの神殿を打ちこわし、三日の後に手で造られない別の神殿を建てるのだ』と言うのを聞きました」。

14:59 しかし、このような証言も互に合わなかった。

14:60 そこで大祭司が立ちあがって、まん中に進み、イエスに聞きただして言った、「何も答えないのか。これらの人々があなたに対して不利な証言を申し立てているが、どうなのか」。

14:61 しかし、イエスは黙っていて、何もお答えにならなかった。大祭司は再び聞きただして言った、「あなたは、ほむべき者の子、キリストであるか」。

14:62 イエスは言われた、「わたしがそれである。あなたがたは人の子が力ある者の右に座し、天の雲に乗って来るのを見るであろう」。

14:63 すると、大祭司はその衣を引き裂いて言った、「どうして、これ以上、証人の必要があろう。

14:64 あなたがたはこのけがし言を聞いた。あなたがたの意見はどうか」。すると、彼らは皆、イエスを死に当るものと断定した。

14:65 そして、ある者はイエスにつばきをかけ、目隠しをし、こぶしでたたいて、「言いあててみよ」と言いはじめた。また下役どもはイエスを引きとって、手のひらでたたいた。

 

文語訳1917

"411453","人々イエスを大祭司の許に曳き往きたれば、祭司長・長老・學者ら皆あつまる。"

"411454","ペテロ遠く離れてイエスに從ひ、大祭司の中庭まで入り、下役どもと共に坐して火に煖まりゐたり。"

"411455","さて祭司長ら及び全議會、イエスを死に定めんとて、證據を求むれども得ず。"

"411456","それはイエスに對して僞證する者多くあれども、其の證據あはざりしなり。"

"411457","遂に或者ども起ちて僞證して言ふ"

"411458","『われら此の人の「われは手にて造りたる此の宮を毀ち、手にて造らぬ他の宮を三日にて建つべし」と云へるを聞けり』"

"411459","然れど尚この證據もあはざりき。"

"411460","ここに大祭司、中に立ちイエスに問ひて言ふ『なんぢ何をも答へぬか、此の人々の立つる證據は如何に』"

"411461","されどイエス默して何をも答へ給はず。大祭司ふたたび問ひて言ふ『なんぢは頌むべきものの子キリストなるか』"

"411462","イエス言ひ給ふ『われは夫なり、汝ら、人の子の全能者の右に坐し、天の雲の中にありて來るをゥん』"

"411463","此のとき大祭司おのが衣を裂きて言ふ『なんぞ他に證人を求めん。"

"411464","なんぢら此の涜言を聞けり、如何に思ふか』かれら擧りてイエスを死に當るべきものと定む。"

"411465","而して或者どもはイエスに唾し、又その顔を蔽ひ、拳にて搏ちなど爲始めて言ふ『預言せよ』下役どもイエスを受け、手掌にてうてり。"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 26:57-68

26:57 人々はイエスを捕らえると、大祭司カヤパの所に引いていった。そこには(前もって最高法院の役人、すなわち大祭司連、)聖書学者、長老たちが集まっていた。

26:58 ペテロは見えがくれにイエスについて大祭司の官邸まで行き、中(庭)へ入って下役らと一しょに坐っていた、成り行きを見ようとしたのである。

26:59 大祭司連をはじめ全最高法院は、イエスを死刑にしようとしてしきりにイエスに不利な偽証をさがした。

26:60 しかし偽証は多く出たが、(証拠は)見つからなかった。最後に二人の者が出て

26:61 言った、「この人は『神のお宮をこわして、三日のうちに建てて見せる』と言った。」

26:62 そこで大祭司は立ち上がってイエスに言った、「何も答えないのか。この人たちは(あんなに)お前に不利益な証言をしているが、あれはどうだ。」

26:63 しかしイエスは黙っておられた。大祭司が言った、「生ける神に誓ってわれわれにこたえよ。お前が、神の子救世主か。」

26:64 イエスは(はじめて口を開いて)彼に言われる、「(そう言われるなら)御意見にまかせる。だが、わたしは言う、あなた方は今後『人の子(わたし)が』『大能の(神の)右に坐り、』『天の雲に乗って来るのを』見るであろう。」

26:65 そこで大祭司は自分の上着を引き裂いて言った、「冒涜だ!これ以上、なんで証人の必要があろう。諸君は今ここに(おのれを神の子とする許しがたい)冒涜を聞かれた。

26:66 (この者の処分について)お考えを承りたい。」「死罪を相当とする」と彼らが答えた。

26:67 それから(法院の役人のある者は)イエスの顔に唾をかけ、拳でうち、ある者は(目隠しをして)棒でたたきながら、

26:68 「おい救世主、だれがぶったか、当ててみろ」と言った。

 

塚本訳 ルカ 22:54-55

22:54 彼らはイエスをつかまえると、引いていって、大祭司(カヤパ)の屋敷につれ込んだ。ペテロは見えがくれについて行った。

22:55 そして彼らが中庭の真中であかあかと火を焚いて一しょにすわったので、ペテロもその中に坐った。

 

塚本訳 ルカ 22:63-71

22:63 イエスの番をしていた者たちはイエスをなぶったり、なぐったりした。

22:64 また目隠しをして、「だれがぶったか、当ててみろ」と言って尋ねた。

22:65 そのほかなおさまざまのことを言って、イエスを冒涜した。

22:66 朝になると、国の元老院、すなわち大祭司連や、聖書学者たちが集まって、イエスを彼らの法院の議場に引いていって

22:67 言った、「お前が救世主なら、そうだとわれわれに言ってもらいたい。」彼らに答えられた、「言っても、とても信じまいし、

22:68 尋ねても、なかなか返事ができまい。

22:69 しかし今からのち、『人の子(わたし)は大能の神の右に坐って』いる。」

22:70 皆が言った、「ではお前が、神の子か。」彼らに言われた、「そうだと言われるなら、御意見にまかせる。」

22:71 すると彼らが言った、「これ以上、なんで証言の必要があろう。われわれが(直接)本人の口から聞いたのだから。」

 

塚本訳 ヨハ 18:12-16

18:12 そこで一部隊の兵と千卒長とユダヤ人の(最高法院の)下役らとは、イエスをつかまえて縛り、

18:13 まずアンナスの所に引いていった。アンナスはその年の大祭司であったカヤパの舅だったからである。

18:14 (さきに、)「一人の人が民(全体)に代わって死ぬ方が得である」とユダヤ人に入れ知恵したのは、このカヤパであった。

18:15 さてシモン・ペテロともう一人の弟子とが、イエスについて行った。この弟子は大祭司(アンナス)と知合いだったので、イエスと一しょに大祭司の(官邸の)中庭に入っていったが、

18:16 ペテロは門の外に立っていた。大祭司と知合いの(さきの)もう一人の弟子が出てきて、門番の女に話して、ペテロをつれて入った。

 

塚本訳 ヨハ 18:18-24

18:18 寒かったので、下男や下役らが炭火をおこして、たってあたっていた。ペテロも一しょに立ってあたっていた。

18:19 大祭司(アンナス)はイエスに、その弟子のことや、その教義のことを尋ねた。

18:20 イエスは答えられた、「わたしは世間にむかって公然と話した。わたしはいつも、ユダヤ人が皆集まる礼拝堂や宮で教えて、何一つ隠れて話したことはない。

18:21 (今ごろ)わたしに何を尋ねるのか。何をわたしが話したかは、聞いた人たちに尋ねたがよかろう。そら、この人たちはわたしの言ったことを知っているはずだ。」

18:22 こう言われたとき、(大祭司の)そばに立っていた下役の一人が、「大祭司殿にむかって何という口のきき方だ」と言いながら、イエスに平手打をくらわせた。

18:23 イエスが答えられた、「もしわたしが(大祭司に対して)無礼なことを言ったのなら、その無礼を証明せよ。しかし間違っていないなら、なぜ打つか。」

18:24 そこで、アンナスはイエスを縛ったまま、大祭司カヤパの所に送った。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

新共同 マコ 8:29

8:29 そこでイエスがお尋ねになった。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」ペトロが答えた。「あなたは、メシアです。」

 

新共同 マコ 1:11

1:11 すると、「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という声が、天から聞こえた。

 

新共同 マコ 10:34

10:34 異邦人は人の子を侮辱し、唾をかけ、鞭打ったうえで殺す。そして、人の子は三日の後に復活する。」

 

(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口語訳 Uコリ5:1

5:1 わたしたちの住んでいる地上の幕屋がこわれると、神からいただく建物、すなわち天にある、人の手によらない永遠の家が備えてあることを、わたしたちは知っている。

 

口語訳 ロマ 9:5

9:5 また父祖たちも彼らのものであり、肉によればキリストもまた彼らから出られたのである。万物の上にいます神は、永遠にほむべきかな、アァメン。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新共同 ヘブ 9:11

9:11 けれども、キリストは、既に実現している恵みの大祭司としておいでになったのですから、人間の手で造られたのではない、すなわち、この世のものではない、更に大きく、更に完全な幕屋を通り、

 

新共同 Tペテ2:23

2:23 ののしられてもののしり返さず、苦しめられても人を脅さず、正しくお裁きになる方にお任せになりました。

 

新共同 使  2:34

2:34 ダビデは天に昇りませんでしたが、彼自身こう言っています。『主は、わたしの主にお告げになった。「わたしの右の座に着け。

 

新共同 エペ 1:20

1:20 神は、この力をキリストに働かせて、キリストを死者の中から復活させ、天において御自分の右の座に着かせ、

 

新共同 コロ 3:1

3:1 さて、あなたがたは、キリストと共に復活させられたのですから、上にあるものを求めなさい。そこでは、キリストが神の右の座に着いておられます。

 

新共同 ヘブ 1:3

1:3 御子は、神の栄光の反映であり、神の本質の完全な現れであって、万物を御自分の力ある言葉によって支えておられますが、人々の罪を清められた後、天の高い所におられる大いなる方の右の座にお着きになりました。

 

新共同 使  1:9-11

1:9 こう話し終わると、イエスは彼らが見ているうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。

1:10 イエスが離れ去って行かれるとき、彼らは天を見つめていた。すると、白い服を着た二人の人がそばに立って、

1:11 言った。「ガリラヤの人たち、なぜ天を見上げて立っているのか。あなたがたから離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになる。」

 

新共同 Tテサ4:16

4:16 すなわち、合図の号令がかかり、大天使の声が聞こえて、神のラッパが鳴り響くと、主御自身が天から降って来られます。すると、キリストに結ばれて死んだ人たちが、まず最初に復活し、

 

新共同 黙  1:7

1:7 見よ、その方が雲に乗って来られる。すべての人の目が彼を仰ぎ見る、/ことに、彼を突き刺した者どもは。地上の諸民族は皆、彼のために嘆き悲しむ。然り、アーメン。

 

新共同 黙  14:14

14:14 また、わたしが見ていると、見よ、白い雲が現れて、人の子のような方がその雲の上に座っており、頭には金の冠をかぶり、手には鋭い鎌を持っておられた。

 

新共同 Uペテ1:16

1:16 わたしたちの主イエス・キリストの力に満ちた来臨を知らせるのに、わたしたちは巧みな作り話を用いたわけではありません。わたしたちは、キリストの威光を目撃したのです。

 

新共同 使  14:14

14:14 使徒たち、すなわちバルナバとパウロはこのことを聞くと、服を裂いて群衆の中へ飛び込んで行き、叫んで

 

新共同 黙  13:5

13:5 この獣にはまた、大言と冒涜の言葉を吐く口が与えられ、四十二か月の間、活動する権威が与えられた。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

口語訳 Uコリ5:1

5:1 わたしたちの住んでいる地上の幕屋がこわれると、神からいただく建物、すなわち天にある、人の手によらない永遠の家が備えてあることを、わたしたちは知っている。

 

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マルコ14:66−72

ペテロの否認

 

翻訳比較

 

岩波翻訳委員会訳1995

411466さて、ペトロが下の中庭にいると、大祭司の女中の一人がやって来る。

411467そしてペトロが暖をとっているのを見、彼をしげしげと眺めて言う、「お前さんも、あのナザレ人イエスと一緒だったね」。

411468しかし彼はそれを否定して言った、「俺はお前の言っていることなぞ知らないし、わからない」。そして彼は、外の前庭に出て行った。[すると鶏が啼いた。]

411469そこで例の女中が彼を見て、かたわらに立っている者たちに再び言い始めた、「この男も彼らの一味なのよ」。

411470しかし彼は再び否定した。そして少し間をおいて、かたわらに立っている者たちがまたペトロに言い出した、「ほんとうにお前はあいつらの一味だ。お前はガリラヤ人だからな」。

411471そこで彼は、〔嘘ならばこの身は〕呪われよと誓い始めた、「俺はお前たちの言っているあんな男なぞ知らない」。

411472するとすぐに、鶏が二度目に啼いた。そこでペトロは、「鶏が二度啼く前に、あなたは三度私を否むだろう」、とイエスが彼に語った時の言葉を思い出した。そして、どっと泣き崩れた。

 

新共同訳1987

14:66 ペトロが下の中庭にいたとき、大祭司に仕える女中の一人が来て、

14:67 ペトロが火にあたっているのを目にすると、じっと見つめて言った。「あなたも、あのナザレのイエスと一緒にいた。」

14:68 しかし、ペトロは打ち消して、「あなたが何のことを言っているのか、わたしには分からないし、見当もつかない」と言った。そして、出口の方へ出て行くと、鶏が鳴いた。

14:69 女中はペトロを見て、周りの人々に、「この人は、あの人たちの仲間です」とまた言いだした。

14:70 ペトロは、再び打ち消した。しばらくして、今度は、居合わせた人々がペトロに言った。「確かに、お前はあの連中の仲間だ。ガリラヤの者だから。」

14:71 すると、ペトロは呪いの言葉さえ口にしながら、「あなたがたの言っているそんな人は知らない」と誓い始めた。

14:72 するとすぐ、鶏が再び鳴いた。ペトロは、「鶏が二度鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう」とイエスが言われた言葉を思い出して、いきなり泣きだした。

 

前田訳1978

14:66 ペテロは下の中庭にいたが、大祭司の下女のひとりが来て、

14:67 ペテロが火にあたっているのを見かけ、彼にじっと目をすえていう、「あなたもあのナザレ人といっしょでした、あのイエスと」と。

14:68 彼は否んでいった、「知らない、わからない、あなたのいうことは」と。そして前庭へ出て行った。

14:69 すると下女が彼を見て、そこにいる人々に、またいい出した、「この人はあの一味です」と。

14:70 彼はまた否んだ。しばらくして、そばにいる人々がペテロにいった。「本当にあの一味だ。そちらもガリラヤ人だから」と。

14:71 彼は呪って誓いはじめた、「あなた方のいうその人をわたしは知らない」と。

14:72 するとすぐ、二度目ににわとりが鳴いた。そこでペテロは、「にわとりが二度鳴く前に三度わたしを否もう」とイエスがいわれたことばを思い出した。そして泣きくずれた。

 

新改訳1970

14:66 ペテロが下の庭にいると、大祭司の女中のひとりが来て、

14:67 ペテロが火にあたっているのを見かけ、彼をじっと見つめて、言った。「あなたも、あのナザレ人、あのイエスといっしょにいましたね。」

14:68 しかし、ペテロはそれを打ち消して、「何を言っているのか、わからない。見当もつかない。」と言って、出口のほうへと出て行った。

14:69 すると女中は、ペテロを見て、そばに立っていた人たちに、また、「この人はあの仲間です。」と言いだした。

14:70 しかし、ペテロは再び打ち消した。しばらくすると、そばに立っていたその人たちが、またペテロに言った。「確かに、あなたはあの仲間だ。ガリラヤ人なのだから。」

14:71 しかし、彼はのろいをかけて誓い始め、「私は、あなたがたの話しているその人を知りません。」と言った。

14:72 するとすぐに、鶏が、二度目に鳴いた。そこでペテロは、「鶏が二度鳴く前に、あなたは、わたしを知らないと三度言います。」というイエスのおことばを思い出した。それに思い当たったとき、彼は泣き出した。

 

塚本訳1963

14:66 ペテロは下の中庭にいたが、大祭司の女中が一人来て、

14:67 ペテロが火にあたっているのを見ると、じっと見つめながら、「あなたもあのナザレ人と一しょだった、あのイエスと」と言う。

14:68 しかしペテロは、「あなたが何を言っているのかわからない、見当もつかない」と言って打ち消した。そして前庭に出てゆくと、鶏が鳴いた。(すると)

14:69 その女中がペテロを見て、そばに立っていた人たちに、またも「この人はあの仲間だ」と言い出した。

14:70 ペテロはまた打ち消した。しばらくすると、そばに立っていた人たちがまたペテロに言った、「確かにあの仲間だ。あなたもガリラヤ人だから。」

14:71 しかしペテロは、「あなた達が言っているそんな男は知らない。(これが嘘なら、呪われてもよい)」と、幾たびも呪いをかけて誓った。

14:72 するとすぐ、二度目に鶏が鳴いた。ペテロは、「鶏が二度鳴く前に、三度、わたしを知らないと言う」とイエスに言われた言葉を思い出して、わっと泣きだした。(いつまでも涙が止まらなかった。)

 

口語訳1955

14:66 ペテロは下で中庭にいたが、大祭司の女中のひとりがきて、

14:67 ペテロが火にあたっているのを見ると、彼を見つめて、「あなたもあのナザレ人イエスと一緒だった」と言った。

14:68 するとペテロはそれを打ち消して、「わたしは知らない。あなたの言うことがなんの事か、わからない」と言って、庭口の方に出て行った。

14:69 ところが、先の女中が彼を見て、そばに立っていた人々に、またもや「この人はあの仲間のひとりです」と言いだした。

14:70 ペテロは再びそれを打ち消した。しばらくして、そばに立っていた人たちがまたペテロに言った、「確かにあなたは彼らの仲間だ。あなたもガリラヤ人だから」。

14:71 しかし、彼は、「あなたがたの話しているその人のことは何も知らない」と言い張って、激しく誓いはじめた。

14:72 するとすぐ、にわとりが二度目に鳴いた。ペテロは、「にわとりが二度鳴く前に、三度わたしを知らないと言うであろう」と言われたイエスの言葉を思い出し、そして思いかえして泣きつづけた。

 

文語訳1917

"411466","ペテロ下にて中庭にをりしに、大祭司の婢女の一人きたりて、"

"411467","ペテロの火に煖まりをるを見、これに目を注めて『汝もかのナザレ人イエスと偕に居たり』と言ふ。"

"411468","ペテロ肯はずして『われは汝の言ふことを知らず、又その意をも悟らず』と言ひて庭口に出でたり。"

"411469","婢女かれを見て、また傍らに立つ者どもに『この人はかの黨與なり』と言ひ出でしに、"

"411470","ペテロ重ねて肯はず、暫くしてまた傍らに立つ者どもペテロに言ふ『なんぢは慥にかの黨與なり、汝もガリラヤ人なり』"

"411471","此の時ペテロ盟ひ、かつ誓ひて『われは汝らの言ふ其の人を知らず』と言ひ出づ。"

"411472","その折しも、また鷄なきぬ。ペテロ『にはとり二度なく前に、なんぢ三度われを否まん』とイエスの言ひ給ひし御言を思ひいだし、思ひ反して泣きたり。"

 

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各国聖書引照

 

(日)並行個所・・・・・・塚本虎二訳

塚本訳 マタ 26:69-75

26:69 ペテロは外で中庭に坐っていた。すると一人の女中が寄ってきて、「あなたもあのガリラヤ人イエスと一しょだった」と言った。

26:70 しかしペテロは皆の前で、「何をあなたが言っているのかわからない」と言って打ち消した。

26:71 そして玄関に出てゆくと、ほかの女中がペテロを見て、そこにいる人たちに「この人はあのナザレ人イエスと一しょだった」と言う。

26:72 ペテロは誓いまで立てて、「そんな男は知らない」と、また打ち消した。

26:73 しばらくすると、そこに立っていた人たちが寄ってきてペテロに言った、「確かにあなたもあの仲間だ。あなたの国訛りでもそれがわかる。」

26:74 そこでペテロは、「そんな男は知らない。(これが嘘なら、呪われてもよい)」と、幾たびも呪いをかけて誓った。するとすぐ鶏が鳴いた。

26:75 ペテロは、「鶏が鳴く前に、三度、わたしを知らないと言う」と言われたイエスの言葉を思い出し、外に出ていって、さめざめと泣いた。

 

塚本訳 ルカ 22:56-62

22:56 ひとりの女中は彼が火の所に坐っているのを見ると、しげしげと眺めならら、「この人もあの人と一しょだった」と言った。

22:57 しかしペテロは、「女中さん、あんな人は知らない」と言って打ち消した。

22:58 ほどなく、ほかの男がペテロを見て、「あなたもあの仲間だ」と言った。ペテロは言った、「君、人ちがいだ。」

22:59 一時間ばかりたつと、(また)ほかの男が、「実際この人もあの人と一しょだった。この人もガリラヤ人だから」と主張した。

22:60 しかしペテロは言った、「君、あなたの言っていることはわからない。」するとたちまち、まだその言葉の終らぬうちに、鶏が鳴いた。

22:61 主が振り向いて、じっとペテロを見つめられた。ペテロは、「きょう(今夜)、鶏が鳴く前に、わたしを三度、知らないと言う」と言われた主の言葉を思い出し、

22:62 外に出ていって、さめざめと泣いた。

 

塚本訳 ヨハ 18:17

18:17 するとこの門番の女中がペテロに言う、「まさかあなたも(イエスとかいう)あの人の弟子ではあるまいね。」「もちろん」と彼が言う。

 

塚本訳 ヨハ 18:25-27

18:25 シモン・ペテロは(そこに)立って火に当っていた。すると人々は言った、「あなたもあれの弟子ではあるまいね。」「もちろん」と言ってペテロが打ち消した。

18:26 大祭司の下男で、ペテロに耳を切り落された人の親族の者が言う、「たしかにわたしは、あなたがあの人と一しょに園にいるのを見たようだが。」

18:27 ペテロはまた打ち消した。するとすぐ鶏が鳴いた。

 

(独)NESTLE-ALAND  NOVUM TESTAMENTUM  GRAECE 27版1993 の引照

 

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(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982 の引照

口語訳 Uコリ7:10

7:10 神のみこころに添うた悲しみは、悔いのない救を得させる悔改めに導き、この世の悲しみは死をきたらせる。

 

(日)新共同訳1987 の引照

新共同 Uコリ7:10

7:10 神の御心に適った悲しみは、取り消されることのない救いに通じる悔い改めを生じさせ、世の悲しみは死をもたらします。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE 1985 の引照

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