****************************************

詩 編 18

王の感謝の歌

 

翻訳比較

聖書協会共同訳2018

詩 18:1 指揮者によって。主の僕ダビデの詩。主がダビデをすべての敵の手、またサウルの手から助け出した日、彼はこの歌の言葉を主に語った。
詩 18:2 主よ、わが力よ、私はあなたを慕う。
詩 18:3 主はわが岩、わが城、私を救う方/わが神、わが大岩、私はそこに逃れる。/わが盾、わが救いの角、わが砦。
詩 18:4 ほむべき方、主に呼びかけると/私は敵から救われる。
詩 18:5 死の縄が巻きつき/滅びの河が私を脅かす。
詩 18:6 陰府の縄が取り囲み/死の罠が私を待ち受ける。
詩 18:7 苦悩の中から主に呼びかけ/わが神に叫びを上げると/主はその宮から私の声を聞き/叫びは御前に至り、その耳に届く。
詩 18:8 地はおののき、揺らぎ/山々の基は震え、おののいた。/主が怒ったからだ。
詩 18:9 主の鼻から煙が噴き上がり/口から出た火が焼き尽くす。/そこから炭火が燃え上がった。
詩 18:10 主は密雲を足元に従え/天を傾けて降り
詩 18:11 ケルビムに乗って飛び/風の翼を広げて飛びかかる。
詩 18:12 闇を周りに置いて隠れ場とし/雨雲と群雲を仮庵とする。
詩 18:13 御前にある輝きを雲がよぎり/雹と炭火が続いた。
詩 18:14 主が天に雷鳴をとどろかせ/いと高き方が声を上げると/雹と炭火が続く。
詩 18:15 主は矢を放ってそれらを散らし/稲妻を増してかき乱した。
詩 18:16 主よ、あなたの叱咤、あなたの怒りの息吹によって/水底が現れ、世界の基があらわになった。
詩 18:17 主は高みから手を差し伸べて私をつかみ/大水から引き上げる。
詩 18:18 力ある敵と私を憎む者から主は私を助け出す。/彼らが私より強かったからだ。
詩 18:19 災いの日に彼らは攻めて来たが/主が私の支えになり
詩 18:20 私を広い所に導き出した。/私を助け出し、喜びとしてくださる。
詩 18:21 主は私の義にふさわしく報い/手の清らかさにふさわしく応じる。
詩 18:22 私は主の道を守り/わが神に悪をなさなかった。
詩 18:23 主の法はすべて私の前にあり/私は主の掟を遠ざけない。
詩 18:24 私は主のもとで全き者であり/過ちから身を守った。
詩 18:25 主はその目の前で私の義にふさわしく/手の清らかさにふさわしく応じた。
詩 18:26 あなたは忠実な者には忠実な方として/全き者には全き方として現れる。
詩 18:27 清らかな者には清らかな/心のゆがんだ者には曲がった態度をとる。
詩 18:28 あなたは苦しむ民を救い/高ぶる目を低くする。
詩 18:29 主よ、あなたは私の灯をともし/わが神は私の闇を照らす。
詩 18:30 あなたによって、私は敵軍の中を駆け抜け/わが神によって城壁を飛び越える。
詩 18:31 神、その道は完全であり/主の仰せは練り清められている。/主は御もとに逃れる者すべての盾。
詩 18:32 主をおいて誰が神であろうか。/我らの神のほかに誰が大岩であろうか。
詩 18:33 神は、私に力を帯びさせる方。/私の道を全きものにした。
詩 18:34 私の足を雌鹿のようにする方。/私を高台に立たせる。
詩 18:35 私の手に戦いを教える方。/私の腕は青銅の弓を引く。
詩 18:36 あなたは私に救いの盾を授け/あなたの右の手が私を支え/あなたの助けが私を大いなる者とした。
詩 18:37 あなたは私の歩幅を広げ/私のくるぶしは揺らぐことがなかった。
詩 18:38 私は敵を追いかけて迫り/滅ぼし尽くすまで引き返さない。
詩 18:39 私が打ち砕くと/彼らは立ち上がれず/私の足元に倒れ伏す。
詩 18:40 あなたは戦う力を私の身に帯びさせた。/立ち向かう者を私のもとに屈服させる。
詩 18:41 私の前で敵を敗走させた。/私を憎む者を私は滅ぼす。
詩 18:42 彼らが叫びを上げても救う者はなく/主に叫んでも主は答えない。
詩 18:43 私は彼らを風に吹かれる塵のように粉々にし/路上の泥のように打ち捨てる。
詩 18:44 あなたは私を民の争いから救い出し/国々の頭とする。/見知らぬ民も私に仕える。
詩 18:45 それを耳にした異国の子らも/私に聞き従い、服従する。
詩 18:46 異国の子らは打ちしおれ/震えながら牢獄を出る。
詩 18:47 主は生きておられる。/わが岩をたたえよ。/わが救いの神を崇めよ。
詩 18:48 この神は私に報復を許す方。/もろもろの民を私に従わせた。
詩 18:49 敵から私を救い出す方。/まことに、あなたは立ち向かう者から私を引き上げ/暴虐の者から助け出す。
詩 18:50 それゆえ、主よ/私は国々の中であなたに感謝し/御名をほめ歌おう。
詩 18:51 王に大きな勝利をもたらす方/油注がれた者、ダビデとその子孫に/とこしえまで慈しみを示す方。

フランシスコ会訳2013
詩編18

フランシスコ訳聖書 Psa <18>編 聖書本文

◆王の感謝の歌*(17

001*指揮者に一任。主の僕ダビデ の詩歌。ダビデは、主によってすべての敵の手とサウルの手から救い出されたとき、主に向かってこの歌の言葉を述べた。

002彼は言った、*

主よ、わたしの力よ、わたしはあなたを愛します。

003主はわたしの岩、わたしの砦、 わたしの救い主、

わたしの神、わたしが逃れる岩、

わたしの盾、わたしを救う角、

たたえるべき、わたしの櫓。

004わたしは主を叫び求め、

敵から救われる。

005死の波がわたしを囲み、

ベリアルの急流がわたしを呑み込んだ。

006陰府の綱がわたしに絡み、

死の罠がわたしを襲った。

007この悩みの時に、わたしは主に 叫び求め、

わたしの神に叫び求めた。

主は神殿の中からわたしの声を聞き、

わたしの叫びはその耳に届いた。

008地は揺らぎ震え、

山々の基は揺れ動いた。

主がお怒りになったからだ。

009その鼻からは煙が立ち上り、

その口からは火が出て焼き尽くし、

火の石が中から噴き上げられた。

010主は天を押し下げて降り、

その足元には黒雲があった。

011主はケルブに乗って飛び、

風の翼で天を駆け巡られた。

012闇を周りに巡らし、

暗い霧の雨雲を仮庵とされた。

013み前の輝きに雲は飛び、

雹と火の雨が降りしきった。

014主は天に雷をとどろかせ、

いと高き方は声を鳴り響かせた。

015矢を放って八方に飛ばし、

稲妻を増やして四方に走らせた。

016主よ、あなたの威嚇と鼻息によ り、

海の底が現れ、地の基が露わになった。

017主は高い所から手を伸べてわた しをつかみ、

大海原からわたしを引き上げられた。

018強い敵と、わたしを憎む者か ら、

主はわたしを助けられた。

彼らはわたしより力があった。

019彼らがわたしを襲った災いの日 に、

主はわたしを支えてくださった。

020主はわたしを喜びとされ、

広々とした所に連れ出して救ってくださった。

021主はわたしの正しさに従ってわ たしに報い、

わたしの手の清さに従って報いてくださる。

022わたしは主の道を守り、

わたしの神を離れて罪を犯したことはない。

023主の定めはすべて目の前にあ り、

その掟を捨てたこともない。

024主に対して落ち度はなく、

悪から身を守る。

025わたしの正しさに従って、

主の目に映るわたしの手の清さに従って、

主はわたしに報いてくださる。

026あなたは忠実な者には忠実であ り、

落ち度のない者には落ち度なくあたられる。

027清い者には清く、

悪賢い者には、策略を用いられる。

028あなたは哀れな者を救う強い 方、

驕る目を低くされる。

029主よ、あなたはわたしに光を与 えるともしび、

わたしの闇を照らす神。

030わたしはあなたによって土塁に 迫り、

わたしの神によって城壁を乗り越える。

031神の道は完全で、

主の仰せには混じり気がない。

主は、すべてみもとに逃れる者の盾。

032主のほかに誰が神か。

わたしたちの神のほかに誰が岩か。

033神はわたしに力を帯びさせる 方、

わたしの道を完全なものとされた。

034わたしの足を雌鹿のようにし、

ご自分の高みにわたしを立たせてくださった。

035わたしの手を戦いに慣れさせ、

わたしの腕に青銅の弓を引くことを教えてくださった。

036あなたは救いの盾をわたしに与 え、

右手でわたしを支え、

わたしを顧み、大いなる者としてくださった。

037わたしの歩む所を広くされたの で、

わたしのくるぶしはぐらつかなかった。

038わたしは敵を追いかけ、追い詰 めて、

滅ぼし尽くすまで帰らなかった。

039わたしが打ち破ったので、

彼らは立つことができず、

わたしの足元に倒れ伏した。

040あなたは戦う力をわたしに帯び させ、

手向かう者をわたしのもとに屈服させてくださった。

041あなたは敵の首をわたしに任せ てくださったので、

わたしはわたしを憎む者を滅ぼした。

042彼らは叫んだが救う者はなく、

主に叫んでも答えはなかった。

043わたしは彼らを風の前の塵のよ うに粉々にし、

巷の泥のように踏みにじった。

044あなたは民の争いからわたしを 救い出し、

諸国の頭として立てられた。

わたしの知らなかった民がわたしに仕え、

045わたしの声を聞くとただちに従 い、

異邦の子らはわたしの前にすくみあがった。

046異邦の子らは打ちしおれ、

震えながら城から出てきた。

047主は生きておられる。

わたしの岩はたたえられますように。

わたしの救いの神は崇められますように。

048神はわたしに復讐をさせ、

諸国の民をわたしに従うものとされた。

049敵からわたしを救い出し、

刃向かう者の上にわたしを引き上げてくださった。

あなたは暴虐な者からわたしを助け出された。

050それ故、主よ、

わたしは諸国の民の中であなたをたたえ、

あなたの名をほめ歌います。

051主はご自分の王に大いなる勝利 を得させ、

油注がれた者に慈しみを示される、

ダビデとその子孫に、代々とこしえに。


 

新共同訳1987

18:1 【指揮者によって。主の僕の詩。ダビデの詩。主がダビデをすべての敵の手、また、サウルの手から救い出されたとき、彼はこの歌の言葉を主に述べた。】

18:2 主よ、わたしの力よ、わたしはあなたを慕う。

18:3 主はわたしの岩、砦、逃れ場/わたしの神、大岩、避けどころ/わたしの盾、救いの角、砦の塔。

18:4 ほむべき方、主をわたしは呼び求め/敵から救われる。

18:5 死の縄がからみつき/奈落の激流がわたしをおののかせ

18:6 陰府の縄がめぐり/死の網が仕掛けられている。

18:7 苦難の中から主を呼び求め/わたしの神に向かって叫ぶと/その声は神殿に響き/叫びは御前に至り、御耳に届く。

18:8 主の怒りは燃え上がり、地は揺れ動く。山々の基は震え、揺らぐ。

18:9 御怒りに煙は噴き上がり/御口の火は焼き尽くし、炎となって燃えさかる。

18:10 主は天を傾けて降り/密雲を足もとに従え

18:11 ケルブを駆って飛び/風の翼に乗って行かれる。

18:12 周りに闇を置いて隠れがとし/暗い雨雲、立ちこめる霧を幕屋とされる。

18:13 御前にひらめく光に雲は従い/雹と火の雨が続く。

18:14 主は天から雷鳴をとどろかせ/いと高き神は御声をあげられ/雹と火の雨が続く。

18:15 主の矢は飛び交い/稲妻は散乱する。

18:16 主よ、あなたの叱咤に海の底は姿を現し/あなたの怒りの息に世界はその基を示す。

18:17 主は高い天から御手を遣わしてわたしをとらえ/大水の中から引き上げてくださる。

18:18 敵は力があり/わたしを憎む者は勝ち誇っているが/なお、主はわたしを救い出される。

18:19 彼らが攻め寄せる災いの日/主はわたしの支えとなり

18:20 わたしを広い所に導き出し、助けとなり/喜び迎えてくださる。

18:21 主はわたしの正しさに報いてくださる。わたしの手の清さに応じて返してくださる。

18:22 わたしは主の道を守り/わたしの神に背かない。

18:23 わたしは主の裁きをすべて前に置き/主の掟を遠ざけない。

18:24 わたしは主に対して無垢であろうとし/罪から身を守る。

18:25 主はわたしの正しさに応じて返してくださる。御目に対してわたしの手は清い。

18:26 あなたの慈しみに生きる人に/あなたは慈しみを示し/無垢な人には無垢に

18:27 清い人には清くふるまい/心の曲がった者には背を向けられる。

18:28 あなたは貧しい民を救い上げ/高ぶる目を引き下ろされる。

18:29 主よ、あなたはわたしの灯を輝かし/神よ、あなたはわたしの闇を照らしてくださる。

18:30 あなたによって、わたしは敵軍を追い散らし/わたしの神によって、城壁を越える。

18:31 神の道は完全/主の仰せは火で練り清められている。すべて御もとに身を寄せる人に/主は盾となってくださる。

18:32 主のほかに神はない。神のほかに我らの岩はない。

18:33 神はわたしに力を帯びさせ/わたしの道を完全にし

18:34 わたしの足を鹿のように速くし/高い所に立たせ

18:35 手に戦いの技を教え/腕に青銅の弓を引く力を帯びさせてくださる。

18:36 あなたは救いの盾をわたしに授け/右の御手で支えてくださる。あなたは、自ら降り/わたしを強い者としてくださる。

18:37 わたしの足は大きく踏み出し/くるぶしはよろめくことがない。

18:38 敵を追い、敵に追いつき/滅ぼすまで引き返さず

18:39 彼らを打ち、再び立つことを許さない。彼らはわたしの足もとに倒れ伏す。

18:40 あなたは戦う力をわたしの身に帯びさせ/刃向かう者を屈服させ

18:41 敵の首筋を踏ませてくださる。わたしを憎む者をわたしは滅ぼす。

18:42 彼らは叫ぶが、助ける者は現れず/主に向かって叫んでも答えはない。

18:43 わたしは彼らを風の前の塵と見なし/野の土くれのようにむなしいものとする。

18:44 あなたはわたしを民の争いから解き放ち/国々の頭としてくださる。わたしの知らぬ民もわたしに仕え

18:45 わたしのことを耳にしてわたしに聞き従い/敵の民は憐れみを乞う。

18:46 敵の民は力を失い、おののいて砦を出る。

18:47 主は命の神。わたしの岩をたたえよ。わたしの救いの神をあがめよ。

18:48 わたしのために報復してくださる神よ/諸国の民をわたしに従わせてください。

18:49 敵からわたしを救い/刃向かう者よりも高く上げ/不法の者から助け出してください。

18:50 主よ、国々の中で/わたしはあなたに感謝をささげ/御名をほめ歌う。

18:51 主は勝利を与えて王を大いなる者とし/油注がれた人を、ダビデとその子孫を/とこしえまで/慈しみのうちにおかれる。

 

新改訳1970

18:1 彼はこう言った。主、わが力。私は、あなたを慕います。

18:2 主はわが巌、わがとりで、わが救い主、身を避けるわが岩、わが神。わが盾、わが救いの角、わがやぐら。

18:3 ほめたたえられる方、この主を呼び求めると、私は、敵から救われる。

18:4 死の綱は私を取り巻き、滅びの川は、私を恐れさせた。

18:5 よみの綱は私を取り囲み、死のわなは私に立ち向かった。

18:6 私は苦しみの中に主を呼び求め、助けを求めてわが神に叫んだ。主はその宮で私の声を聞かれ、御前に助けを求めた私の叫びは、御耳に届いた。

18:7 すると、地はゆるぎ、動いた。また、山々の基も震え、揺れた。主がお怒りになったのだ。

18:8 煙は鼻から立ち上り、その口から出る火はむさぼり食い、炭火は主から燃え上がった。

18:9 主は、天を押し曲げて降りて来られた。暗やみをその足の下にして。

18:10 主は、ケルブに乗って飛び、風の翼に乗って飛びかけられた。

18:11 主はやみを隠れ家として、回りに置かれた。その仮庵は雨雲の暗やみ、濃い雲。

18:12 御前の輝きから、密雲を突き抜けて来たもの。それは雹と火の炭。

18:13 主は天に雷鳴を響かせ、いと高き方は御声を発せられた。雹、そして、火の炭。

18:14 主は、矢を放って彼らを散らし、すさまじいいなずまで彼らをかき乱された。

18:15 こうして、水の底が現われ、地の基があらわにされた。主よ。あなたのとがめ、あなたの鼻の荒いいぶきで。

18:16 主は、いと高き所から御手を伸べて私を捕え、私を大水から引き上げられた。

18:17 主は私の強い敵と、私を憎む者とから私を救い出された。彼らは私より強かったから。

18:18 彼らは私のわざわいの日に私に立ち向かった。だが、主は私のささえであった。

18:19 主は私を広い所に連れ出し、私を助け出された。主が私を喜びとされたから。

18:20 主は私の義にしたがって私に報い、私の手のきよさにしたがって私に償いをされた。

18:21 私は主の道を守り、私の神に対して悪を行なわなかった。

18:22 主のすべてのさばきは私の前にあり、主のおきてを私は遠ざけなかった。

18:23 私は主の前に全く、私の罪から身を守る。

18:24 主は、私の義にしたがって、また、御目の前の私の手のきよさにしたがって私に償いをされた。

18:25 あなたは、恵み深い者には、恵み深く、全き者には、全くあられ、

18:26 きよい者には、きよく、曲がった者には、ねじ曲げる方。

18:27 あなたは、悩む民をこそ救われますが、高ぶる目は低くされます。

18:28 あなたは私のともしびをともされ、主、私の神は、私のやみを照らされます。

18:29 あなたによって私は軍勢に襲いかかり、私の神によって私は城壁を飛び越えます。

18:30 神、その道は完全。主のみことばは純粋。主はすべて彼に身を避ける者の盾。

18:31 まことに、主のほかにだれが神であろうか。私たちの神を除いて、だれが岩であろうか。

18:32 この神こそ、私に力を帯びさせて私の道を完全にされる。

18:33 彼は私の足を雌鹿のようにし、私を高い所に立たせてくださる。

18:34 戦いのために私の手を鍛え、私の腕を青銅の弓をも引けるようにされる。

18:35 こうしてあなたは、御救いの盾を私に下さいました。あなたの右の手は私をささえ、あなたの謙遜は、私を大きくされます。

18:36 あなたは私を大またで歩かせます。私のくるぶしはよろけませんでした。

18:37 私は、敵を追って、これに追いつき、絶ち滅ぼすまでは引き返しませんでした。

18:38 私が彼らを打ち砕いたため、彼らは立つことができず、私の足もとに倒れました。

18:39 あなたは、戦いのために、私に力を帯びさせ、私に立ち向かう者を私のもとにひれ伏させました。

18:40 また、敵が私に背を見せるようにされたので、私は私を憎む者を滅ぼしました。

18:41 彼らが叫んでも、救う者はなかった。主に叫んでも、答えはなかった。

18:42 私は、彼らを風の前のちりのように、打ち砕き、道のどろのように除き去った。

18:43 あなたは、民の争いから、私を助け出し、私を国々のかしらに任ぜられました。私の知らなかった民が私に仕えます。

18:44 彼らは、耳で聞くとすぐ、私の言うことを聞き入れます。外国人らは、私におもねります。

18:45 外国人らはしなえて、彼らのとりでから震えて出て来ます。

18:46 主は生きておられる。ほむべきかな。わが岩。あがむべきかな。わが救いの神。

18:47 この神は私のために、復讐する方。神は諸国の民を私のもとに従わせてくださる。

18:48 神は、私の敵から私を助け出される方。まことに、あなたは私に立ち向かう者から私を引き上げ、暴虐の者から私を救い出されます。

18:49 それゆえ、主よ。私は、国々の中であなたをほめたたえ、あなたの御名を、ほめ歌います。

18:50 主は、王に救いを増し加え、油そそがれた者、ダビデとそのすえに、とこしえに恵みを施されます。

 

口語訳1955

18:1 わが力なる主よ、わたしはあなたを愛します。

18:2 主はわが岩、わが城、わたしを救う者、わが神、わが寄り頼む岩、わが盾、わが救の角、わが高きやぐらです。

18:3 わたしはほめまつるべき主に呼ばわって、わたしの敵から救われるのです。

18:4 死の綱は、わたしを取り巻き、滅びの大水は、わたしを襲いました。

18:5 陰府の綱は、わたしを囲み、死のわなは、わたしに立ちむかいました。

18:6 わたしは悩みのうちに主に呼ばわり、わが神に叫び求めました。主はその宮からわたしの声を聞かれ、主にさけぶわたしの叫びがその耳に達しました。

18:7 そのとき地は揺れ動き、山々の基は震い動きました。主がお怒りになったからです。

18:8 煙はその鼻から立ちのぼり、火はその口から出て焼きつくし、炭はそれによって燃えあがりました。

18:9 主は天をたれて下られ、暗やみがその足の下にありました。

18:10 主はケルブに乗って飛び、風の翼をもってかけり、

18:11 やみをおおいとして、自分のまわりに置き、水を含んだ暗い濃き雲をその幕屋とされました。

18:12 そのみ前の輝きから濃き雲を破って、ひょうと燃える炭とが降ってきました。

18:13 主はまた天に雷をとどろかせ、いと高き者がみ声を出されると、ひょうと燃える炭とが降ってきました。

18:14 主は矢を放って彼らを散らし、いなずまをひらめかして彼らを打ち敗られました。

18:15 主よ、そのとき、あなたのとがめと、あなたの鼻のいぶきとによって、海の底はあらわれ、地の基があらわになったのです。

18:16 主は高い所からみ手を伸べて、わたしを捕え、大水からわたしを引きあげ、

18:17 わたしの強い敵と、わたしを憎む者とから/わたしを助け出されました。彼らはわたしにまさって強かったからです。

18:18 彼らはわたしの災の日にわたしを襲いました。しかし主はわたしのささえとなられました。

18:19 主はわたしを広い所につれ出し、わたしを喜ばれるがゆえに、わたしを助けられました。

18:20 主はわたしの義にしたがってわたしに報い、わたしの手の清きにしたがって/わたしに報いかえされました。

18:21 わたしは主の道を守り、悪意をもって、わが神を離れたことがなかったのです、

18:22 そのすべてのおきてはわたしの前にあって、わたしはその定めを捨てたことがなかったのです。

18:23 わたしは主の前に欠けたところがなく、自分を守って罪を犯しませんでした。

18:24 このゆえに主はわたしの義にしたがい、その目の前にわたしの手の清きにしたがって/わたしに報いられました。

18:25 あなたはいつくしみある者には、いつくしみある者となり、欠けたところのない者には、欠けたところのない者となり、

18:26 清い者には、清い者となり、ひがんだ者には、ひがんだ者となられます。

18:27 あなたは苦しんでいる民を救われますが、高ぶる目をひくくされるのです。

18:28 あなたはわたしのともしびをともし、わが神、主はわたしのやみを照されます。

18:29 まことに、わたしはあなたによって敵軍を打ち破り、わが神によって城壁をとび越えることができます。

18:30 この神こそ、その道は完全であり、主の言葉は真実です。主はすべて寄り頼む者の盾です。

18:31 主のほかに、だれが神でしょうか。われらの神のほかに、だれが岩でしょうか。

18:32 神はわたしに力を帯びさせ、わたしの道を安全にされました。

18:33 神はわたしの足をめじかの足のようにされ、わたしを高い所に安全に立たせ、

18:34 わたしの手を戦いに慣らされたので、わたしの腕は青銅の弓をもひくことができます。

18:35 あなたはその救の盾をわたしに与え、あなたの右の手はわたしをささえ、あなたの助けはわたしを大いなる者とされました。

18:36 あなたがわたしの歩む所を広くされたので、わたしの足はすべらなかったのです。

18:37 わたしは敵を追って、これに追いつき、これを滅ぼしつくすまでは帰らなかったのです。

18:38 わたしが彼らを突き通したので、彼らは立ちあがることができず、わたしの足もとに倒れました。

18:39 あなたは戦いのためにわたしに力を帯びさせ、わたしに立ち向かう者らをわたしのもとに、かがませられました。

18:40 あなたは敵にその後をわたしに向けさせられたので、わたしは自分を憎む者を滅ぼしました。

18:41 彼らは助けを叫び求めたが、救う者はなく、主にむかって叫んだけれども、彼らに答えられなかったのです。

18:42 わたしは彼らを風の前のちりのように細かに砕き、ちまたの泥のように打ち捨てました。

18:43 あなたは民の争いからわたしを救い、わたしをもろもろの国民のかしらとされました。わたしの知らなかった民がわたしに仕えました。

18:44 彼らはわたしの事を聞くと、ただちにわたしに従い、異邦の人々はきて、わたしにへつらいました。

18:45 異邦の人々は打ちしおれて、その城から震えながら出てきました。

18:46 主は生きておられます。わが岩はほむべきかな。わが救の神はあがむべきかな。

18:47 神はわたしにあだを報いさせ、もろもろの民をわたしのもとに従わせ、

18:48 わたしの敵からわたしを救い出されました。まことに、あなたはわたしに逆らって/起りたつ者の上にわたしをあげ、不法の人からわたしを救い出されました。

18:49 このゆえに主よ、わたしはもろもろの国民のなかであなたをたたえ、あなたのみ名をほめ歌います。

18:50 主はその王に大いなる勝利を与え、その油そそがれた者に、ダビデとその子孫とに、とこしえにいつくしみを加えられるでしょう。

 


文 語訳1917
18:2 ヱホバわれの力よ われ切になんぢを愛しむ
18:3 ヱホバはわが巌 わが城 われをすくふ者 わがよりたのむ神 わが堅固なるいはほ わが盾 わがすくひの角 わがたかき櫓なり
18:4 われ讃稱ふべきヱホバをよびて仇人よりすくはるることをえん
18:5 死のつな我をめぐり惡のみなぎる流われをおそれしめたり
18:6 陰間のなは我をかこみ死のわな我にたちむかへり
18:7 われ窮苦のうちにありてヱホバをよび又わが神にさけびたり ヱホバはその宮よりわが聲をききたまふ その前にてわがよびし聲はその耳にいれり
18:8 このときヱホバ怒りたまひたれば地はふるひうごき山の基はゆるぎうごきたり
18:9 烟その鼻よりたち火その口よりいでてやきつくし炭はこれがために燃あがれり
18:10 ヱホバは天をたれて臨りたまふ その足の下はくらきこと甚だし
18:11 かくてケルブに乗りてとび風のつばさにて翔り
18:12 闇をおほひとなし水のくらきとそらの密雲とをそのまはりの幕となしたまへり
18:13 そのみまへの光輝よりくろくもをへて雹ともえたる炭とふりきたれり
18:14 ヱホバは天に雷鳴をとどろかせたまへり 至上者のこゑいでて雹ともえたる炭とふりきたり
18:15 ヱホバ矢をとばせてかれらを打ちらし數しげき電光をはなちてかれらをうち敗りたまへり
18:16 ヱホバよ斯るときになんぢの叱咤となんぢの鼻のいぶきとによりて水の底みえ地の基あらはれいでたり
18:17 ヱホバはたかきより手をのべ我をとりて大水よりひきあげ
18:18 わがつよき仇とわれを憎むものとより我をたすけいだしたまへり かれらは我にまさりて最強かりき
18:19 かれらはわが災害の日にせまりきたれり 然どヱホバはわが支柱となりたまひき
18:20 ヱホバはわれを悦びたまふがゆゑにわれをたづさへ廣處にだして助けたまへり
18:21 ヱホバはわが正義にしたがひて恩賜をたまひ わが手のきよきにしたがひて報賞をたれたまへり
18:22 われヱホバの道をまもり惡をなしてわが神よりはなれしことなければなり
18:23 そのすべての審判はわがまへにありて われその律法をすてしことなければなり
18:24 われ神にむかひて缺るところなく己をまもりて不義をはなれたり
18:25 この故にヱホバはわがただしきとその目前にわが手のきよきとにしたがひて我にむくいをなし給へり
18:26 なんぢ憐憫あるものには憐みあるものとなり完全ものには全きものとなり
18:27 きよきものには潔きものとなり僻むものにはひがむ者となりたまふ
18:28 そは汝くるしめる民をすくひたまへど高ぶる目をひくくしたまふ可ればなり
18:29 なんぢわが燈火をともし給ふべければなり わが神ヱホバわが暗をてらしたまはん
18:30 我なんぢによりて軍の中をはせとほり わが神によりて垣ををどりこゆ
18:31 神はしもその途またくヱホバの言はきよし ヱホバはすべて依ョむものの盾なり
18:32 そはヱホバのほかに神はたれぞや われらの神のほかに巌はたれぞや
18:33 神はちからをわれに帶しめ わが途を全きものとなしたまふ
18:34 神はわが足を?のあしのごとくし我をわが高處にたたせたまふ
18:35 神はわが手をたたかひにならはせてわが臂に銅弓をひくことを得しめたまふ
18:36 又なんぢの救の盾をわれにあたへたまへり なんぢの右手われをささへなんぢの謙卑われを大ならしめたまへり
18:37 なんぢわが歩むところを寛濶ならしめたまひたれば わが足ふるはざりき
18:38 われ仇をおひてこれに追及かれらのほろぶるまでは歸ることをせじ
18:39 われかれらを撃てたつことを得ざらしめん かれらはわが足の下にたふるべし
18:40 そはなんぢ戰爭のために力をわれに帶しめ われにさからひておこりたつ者をわが下にかがませたまひたればなり
18:41 我をにくむ者をわが滅しえんがために汝またわが仇の背をわれにむけしめ給へり
18:42 かれら叫びたれども救ふものなく ヱホバに對ひてさけびたれども答へたまはざりき
18:43 我かれらを風のまへの塵のごとくに搗碎き ちまたの?のごとくに打棄たり
18:44 なんぢわれを民のあらそひより助けいだし我をたててもろもろの國の長となしたまへり わがしらざる民われにつかへん
18:45 かれらわが事をききて立刻われにしたがひ異邦人はきたりて佞りつかへん
18:46 ことくにびとは衰へてその城よりをののきいでん
18:47 ヱホバは活ていませり わが磐はほむべきかな わがすくひの神はあがむべきかな
18:48 わがために讎をむくい異邦人をわれに服はせたまふはこの神なり
18:49 神はわれを仇よりすくひたまふ實になんぢは我にさからひて起りたつ者のうへに我をあげ あらぶる人より我をたすけいだし給ふ
18:50 この故にヱホバよ われもろもろの國人のなかにてなんぢに感謝し なんぢの名をほめうたはん
18:51 ヱホバはおほいなる救をその王にあたへ その受膏者ダビデとその裔とに世々かぎりなく憐憫をたれたまふ


****************************************

各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを 拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口 語訳 ヘブ 2:13

2:13 また、「わたしは、彼によ り頼む」、また、「見よ、わたしと、 神がわたしに賜わった子らとは」と言われた。

 

口 語訳 使  4:31

4:31 彼らが祈り終えると、その集まっていた場所が揺れ動き、一同は聖霊に満たされて、大胆に神の言を語り出した。

 

口 語訳 黙  15:3

15:3 彼らは、神の僕モーセの歌と小羊の歌とを歌って言った、「全能者にして主なる神よ。あなたのみわざは、大いなる、また驚くべきもので あります。万民の王よ、あなたの道は正しく、かつ真実であります。

 

口 語訳 ロマ 15:9

15:9 異邦人もあわれみを受けて神をあがめるようになるためである、/「それゆえ、わたしは、異邦人の中で/あなたにさんびをささげ、/ま た、御名をほめ歌う」/と書いてあるとおりである。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口 語訳   5:12

5:12 大声で叫んでいた、 「ほふられた小羊こそは、力と、富と、知恵と、勢いと、ほまれと、栄光と、さんびとを受けるにふさわしい」。

 

口 語訳 マタ 27:45-51

27:45 さて、昼の十二時から地上の全面が暗くなって、三時に及んだ。

27:46 そして三時ごろに、イエスは大声で叫んで、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と言われた。それは「わが神、わが神、どうしてわたしを お見捨てになったのですか」という意味である。

27:47 すると、そこに立っていたある人々が、これを聞いて言った、「あれはエリヤを呼んでいるのだ」。

27:48 するとすぐ、彼らのうちのひとりが走り寄って、海綿を取り、それに酢いぶどう酒を含ませて葦の棒につけ、イエスに飲ませようとした。

27:49 ほかの人々は言った、「待て、エリヤが彼を救いに来るかどうか、見ていよう」。

27:50 イエスはもう一度大声で叫んで、ついに息をひきとられた。

27:51 すると見よ、神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。また地震があり、岩が裂け、

 

口 語訳 マタ 5:7

5:7 あわれみ深い人たちは、さいわいである、彼らはあわれみを受けるであろう。

 

口 語訳 黙  15:3

15:3 彼らは、神の僕モーセの歌と小羊の歌とを歌って言った、「全能者にして主なる神よ。あなたのみわざは、大いなる、また驚くべきもので あります。万民の王よ、あなたの道は正しく、かつ真実であります。

 

口 語訳 ロマ 15:9

15:9 異邦人もあわれみを受けて神をあがめるようになるためである、/「それゆえ、わたしは、異邦人の中で/あなたにさんびをささげ、/ま た、御名をほめ歌う」/と書いてあるとおりである。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

口 語訳 ルカ 1:69

1:69 わたしたちのために救の角を/僕ダビデの家にお立てになった。

 

口 語訳 黙  2:26-28

2:26 勝利を得る者、わたしのわざを最後まで持ち続ける者には、諸国民を支配する権威を授ける。

2:27 彼は鉄のつえをもって、ちょうど土の器を砕くように、彼らを治めるであろう。それは、わたし自身が父から権威を受けて治めるのと同様 である。

2:28 わたしはまた、彼に明けの明星を与える。

 

口 語訳 ロマ 15:9

15:9 異邦人もあわれみを受けて神をあがめるようになるためである、/「それゆえ、わたしは、異邦人の中で/あなたにさんびをささげ、/ま た、御名をほめ歌う」/と書いてあるとおりである。

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

新共同 ロマ 15:9

15:9 異邦人が神をその憐れみのゆえにたたえるようになるためです。「そのため、わたしは異邦人の中であなたをたたえ、/あなたの名をほめ歌おう」と書いてある とおりです。

 

(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

 

・・・・

 

****************************************