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詩 編 49

世の富のむなしさ

 

翻訳比較

 

新共同訳1987

49:1 【指揮者によって。コラの子の詩。賛歌。】

49:2 諸国の民よ、これを聞け/この世に住む者は皆、耳を傾けよ

49:3 人の子らはすべて/豊かな人も貧しい人も。

49:4 わたしの口は知恵を語り/わたしの心は英知を思う。

49:5 わたしは格言に耳を傾け/竪琴を奏でて謎を解く。

49:6 災いのふりかかる日/わたしを追う者の悪意に囲まれるときにも/どうして恐れることがあろうか

49:7 財宝を頼みとし、富の力を誇る者を。

49:8 神に対して、人は兄弟をも贖いえない。神に身代金を払うことはできない。

49:9 魂を贖う値は高く/とこしえに、払い終えることはない。

49:10 人は永遠に生きようか。墓穴を見ずにすむであろうか。

49:11 人が見ることは/知恵ある者も死に/無知な者、愚かな者と共に滅び/財宝を他人に遺さねばならないということ。

49:12 自分の名を付けた地所を持っていても/その土の底だけが彼らのとこしえの家/代々に、彼らが住まう所。

49:13 人間は栄華のうちにとどまることはできない。屠られる獣に等しい。

49:14 これが自分の力に頼る者の道/自分の口の言葉に満足する者の行く末。〔セラ

49:15 陰府に置かれた羊の群れ/死が彼らを飼う。朝になれば正しい人がその上を踏んで行き/誇り高かったその姿を陰府がむしばむ。

49:16 しかし、神はわたしの魂を贖い/陰府の手から取り上げてくださる。〔セラ

49:17 人に富が増し、その家に名誉が加わるときも/あなたは恐れることはない。

49:18 死ぬときは、何ひとつ携えて行くことができず/名誉が彼の後を追って墓に下るわけでもない。

49:19 命のある間に、その魂が祝福され/幸福を人がたたえても

49:20 彼は父祖の列に帰り/永遠に光を見ることはない。

49:21 人間は栄華のうちに悟りを得ることはない。屠られる獣に等しい。

 

新改訳1970

49:1 すべての国々の民よ。これを聞け。世界に住むすべての者よ。耳を傾けよ。

49:2 低い者も、尊い者も、富む者も、貧しい者も、ともどもに。

49:3 私の口は知恵を語り、私の心は英知を告げる。

49:4 私はたとえに耳を傾け、立琴に合わせて私のなぞを解き明かそう。

49:5 どうして私は、わざわいの日に、恐れなければならないのか。私を取り囲んで中傷する者の悪意を。

49:6 おのれの財産に信頼する者どもや、豊かな富を誇る者どもを。

49:7 人は自分の兄弟をも買い戻すことはできない。自分の身のしろ金を神に払うことはできない。

49:8 ――たましいの贖いしろは、高価であり、永久にあきらめなくてはならない。――

49:9 人はとこしえまでも生きながらえるであろうか。墓を見ないであろうか。

49:10 彼は見る。知恵のある者たちが死に、愚か者もまぬけ者もひとしく滅び、自分の財産を他人に残すのを。

49:11 彼らは、心の中で、彼らの家は永遠に続き、その住まいは代々にまで及ぶと思い、自分たちの土地に、自分たちの名をつける。

49:12 しかし人は、その栄華のうちにとどまれない。人は滅びうせる獣に等しい。

49:13 これが愚か者どもの道、彼らに従い、彼らの言うことを受け入れる者どもの道である。セラ

49:14 彼らは羊のようによみに定められ、死が彼らの羊飼いとなる。朝は、直ぐな者が彼らを支配する。彼らのかたちはなくなり、よみがその住む所となる。

49:15 しかし神は私のたましいをよみの手から買い戻される。神が私を受け入れてくださるからだ。セラ

49:16 恐れるな。人が富を得ても、その人の家の栄誉が増し加わっても。

49:17 人は、死ぬとき、何一つ持って行くことができず、その栄誉も彼に従って下っては行かないのだ。

49:18 彼が生きている間、自分を祝福できても、また、あなたが幸いな暮らしをしているために、人々があなたをほめたたえても。

49:19 あなたは、自分の先祖の世代に行き、彼らは決して光を見ないであろう。

49:20 人はその栄華の中にあっても、悟りがなければ、滅びうせる獣に等しい。

 

口語訳1955

49:1 もろもろの民よ、これを聞け、すべて世に住む者よ、耳を傾けよ。

49:2 低きも高きも、富めるも貧しきも、共に耳を傾けよ。

49:3 わが口は知恵を語り、わが心は知識を思う。

49:4 わたしは耳をたとえに傾け、琴を鳴らして、わたしのなぞを解き明かそう。

49:5 わたしをしえたげる者の不義が/わたしを取り囲む悩みの日に、どうして恐れなければならないのか。

49:6 彼らはおのが富をたのみ、そのたからの多いのを誇る人々である。

49:7 まことに人はだれも自分をあがなうことはできない。そのいのちの価を神に払うことはできない。

49:8 とこしえに生きながらえて、墓を見ないために/そのいのちをあがなうには、あまりに価高くて、それを満足に払うことができないからである。

49:9 (8節に合節)

49:10 まことに賢い人も死に、愚かな者も、獣のような者も、ひとしく滅んで、その富を他人に残すことは人の見るところである。

49:11 たとい彼らはその地を自分の名をもって呼んでも、墓こそ彼らのとこしえのすまい、世々彼らのすみかである。

49:12 人は栄華のうちに長くとどまることはできない、滅びうせる獣にひとしい。

49:13 これぞ自分をたのむ愚かな者どもの成りゆき、自分の分け前を喜ぶ者どもの果である。〔セラ

49:14 彼らは陰府に定められた羊のように/死が彼らを牧するであろう。彼らはまっすぐに墓に下り、そのかたちは消えうせ、陰府が彼らのすまいとなるであろう。

49:15 しかし神はわたしを受けられるゆえ、わたしの魂を陰府の力からあがなわれる。〔セラ

49:16 人が富を得るときも、その家の栄えが増し加わるときも、恐れてはならない。

49:17 彼が死ぬときは何ひとつ携え行くことができず、その栄えも彼に従って下って行くことは/ないからである。

49:18 たとい彼が生きながらえる間、自分を幸福と思っても、またみずから幸な時に、人々から称賛されても、

49:19 彼はついにおのれの先祖の仲間に連なる。彼らは絶えて光を見ることがない。

49:20 人は栄華のうちに長くとどまることはできない。滅びうせる獣にひとしい。

 

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各国旧約聖書における新約聖書の引照

・・・標題区分内にある新約聖書引照のすべてを拾う・・・

 

(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口語訳 マタ 13:35

13:35 これは預言者によって言われたことが、成就するためである、「わたしは口を開いて譬を語り、世の初めから隠されていることを語り出そう」。

 

口語訳 マコ 10:24

10:24 弟子たちはこの言葉に驚き怪しんだ。イエスは更に言われた、「子たちよ、神の国にはいるのは、なんとむずかしいことであろう。

 

口語訳 マタ 16:26

16:26 たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことができようか。

 

口語訳 ルカ 12:20

12:20 すると神が彼に言われた、『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。そしたら、あなたが用意した物は、だれのものになるのか』。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口語訳 マコ 10:24

10:24 弟子たちはこの言葉に驚き怪しんだ。イエスは更に言われた、「子たちよ、神の国にはいるのは、なんとむずかしいことであろう。

 

口語訳 マタ 25:8-9

25:8 ところが、思慮の浅い女たちが、思慮深い女たちに言った、『あなたがたの油をわたしたちにわけてください。わたしたちのあかりが消えかかっていますから』。

25:9 すると、思慮深い女たちは答えて言った、『わたしたちとあなたがたとに足りるだけは、多分ないでしょう。店に行って、あなたがたの分をお買いになる方がよいでしょう』。

 

口語訳 マタ 16:26

16:26 たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことができようか。

 

口語訳 ルカ 12:20

12:20 すると神が彼に言われた、『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。そしたら、あなたが用意した物は、だれのものになるのか』。

 

口語訳 Tコリ6:2

6:2 それとも、聖徒は世をさばくものであることを、あなたがたは知らないのか。そして、世があなたがたによってさばかれるべきであるのに、きわめて小さい事件でもさばく力がないのか。

 

口語訳 黙  2:26

2:26 勝利を得る者、わたしのわざを最後まで持ち続ける者には、諸国民を支配する権威を授ける。

 

口語訳 Tテモ6:7

6:7 わたしたちは、何ひとつ持たないでこの世にきた。また、何ひとつ持たないでこの世を去って行く。

 

口語訳 ルカ 12:19

12:19 そして自分の魂に言おう。たましいよ、おまえには長年分の食糧がたくさんたくわえてある。さあ安心せよ、食え、飲め、楽しめ』。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

口語訳 マタ 16:26

16:26 たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことができようか。

 

口語訳 ロマ 3:24

3:24 彼らは、価なしに、神の恵みにより、キリスト・イエスによるあがないによって義とされるのである。

 

口語訳 Tテモ6:7

6:7 わたしたちは、何ひとつ持たないでこの世にきた。また、何ひとつ持たないでこの世を去って行く。

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

新共同 マタ 16:26

16:26 人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。

 

新共同 Tテモ6:7

6:7 なぜならば、わたしたちは、何も持たずに世に生まれ、世を去るときは何も持って行くことができないからです。

 

新共同 ルカ 12:16-21

12:16 それから、イエスはたとえを話された。「ある金持ちの畑が豊作だった。

12:17 金持ちは、『どうしよう。作物をしまっておく場所がない』と思い巡らしたが、

12:18 やがて言った。『こうしよう。倉を壊して、もっと大きいのを建て、そこに穀物や財産をみなしまい、

12:19 こう自分に言ってやるのだ。「さあ、これから先何年も生きて行くだけの蓄えができたぞ。ひと休みして、食べたり飲んだりして楽しめ」と。』

12:20 しかし神は、『愚かな者よ、今夜、お前の命は取り上げられる。お前が用意した物は、いったいだれのものになるのか』と言われた。

12:21 自分のために富を積んでも、神の前に豊かにならない者はこのとおりだ。」

 

新共同 ルカ 16:19-31

16:19 「ある金持ちがいた。いつも紫の衣や柔らかい麻布を着て、毎日ぜいたくに遊び暮らしていた。

16:20 この金持ちの門前に、ラザロというできものだらけの貧しい人が横たわり、

16:21 その食卓から落ちる物で腹を満たしたいものだと思っていた。犬もやって来ては、そのできものをなめた。

16:22 やがて、この貧しい人は死んで、天使たちによって宴席にいるアブラハムのすぐそばに連れて行かれた。金持ちも死んで葬られた。

16:23 そして、金持ちは陰府でさいなまれながら目を上げると、宴席でアブラハムとそのすぐそばにいるラザロとが、はるかかなたに見えた。

16:24 そこで、大声で言った。『父アブラハムよ、わたしを憐れんでください。ラザロをよこして、指先を水に浸し、わたしの舌を冷やさせてください。わたしはこの炎の中でもだえ苦しんでいます。』

16:25 しかし、アブラハムは言った。『子よ、思い出してみるがよい。お前は生きている間に良いものをもらっていたが、ラザロは反対に悪いものをもらっていた。今は、ここで彼は慰められ、お前はもだえ苦しむのだ。

16:26 そればかりか、わたしたちとお前たちの間には大きな淵があって、ここからお前たちの方へ渡ろうとしてもできないし、そこからわたしたちの方に越えて来ることもできない。』

16:27 金持ちは言った。『父よ、ではお願いです。わたしの父親の家にラザロを遣わしてください。

16:28 わたしには兄弟が五人います。あの者たちまで、こんな苦しい場所に来ることのないように、よく言い聞かせてください。』

16:29 しかし、アブラハムは言った。『お前の兄弟たちにはモーセと預言者がいる。彼らに耳を傾けるがよい。』

16:30 金持ちは言った。『いいえ、父アブラハムよ、もし、死んだ者の中からだれかが兄弟のところに行ってやれば、悔い改めるでしょう。』

16:31 アブラハムは言った。『もし、モーセと預言者に耳を傾けないのなら、たとえ死者の中から生き返る者があっても、その言うことを聞き入れはしないだろう。』」

 

(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987 

新共同 マタ 13:35

13:35 それは、預言者を通して言われていたことが実現するためであった。「わたしは口を開いてたとえを用い、/天地創造の時から隠されていたことを告げる。」

 

新共同 マタ 16:26

16:26 人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。

 

新共同 Tテモ6:7

6:7 なぜならば、わたしたちは、何も持たずに世に生まれ、世を去るときは何も持って行くことができないからです。

 

新共同 ルカ 12:19

12:19 こう自分に言ってやるのだ。「さあ、これから先何年も生きて行くだけの蓄えができたぞ。ひと休みして、食べたり飲んだりして楽しめ」と。』

 

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