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詩 編 78

イスラエル史における神秘

 

翻訳比較


聖書協会共同訳2018
詩 78:1 マスキール。アサフの詩。/民よ、私の教えを聞き/私の口の言葉に耳を傾けよ。
詩 78:2 私は口を開いてたとえを語り/いにしえから隠されていたことを告げよう。
詩 78:3 これは私たちが聞いて知ったこと/先祖が語り伝えたこと。
詩 78:4 これを子孫に隠すことなく/主の誉れと力を/主がなされた奇しき業を/後の世代に語り伝えよう。
詩 78:5 主はヤコブに定めを与え/イスラエルに教えを授け/子孫に知らせるようにと先祖に命じられた。
詩 78:6 それは、後の世代/生まれ来る子らがこれを知って奮い立ち/そのまた子らに語り伝えるため
詩 78:7 子らが神に信頼を置き/神の業を忘れず/その戒めを守るためである。
詩 78:8 また、先祖のようにかたくなで逆らう世代/心が定まらず、霊が神に不誠実な世代に/ならないためである。
詩 78:9 エフライムの子らは武装し/弓を射る者であったが/戦いの日に引き返した。
詩 78:10 彼らは神の契約を守らず/その教えに従って歩むことを拒み
詩 78:11 神の業と/彼らに示された奇しき業を忘れた。
詩 78:12 エジプトの地、ツォアンの野で/神は先祖の前に奇しき業を行った。
詩 78:13 海を分けて彼らを渡らせ/水を立ち上げて壁のようにした。
詩 78:14 昼は雲をもって/夜は夜ごとに火の光をもって彼らを導いた。
詩 78:15 荒れ野では、大岩を割り/深い淵のように豊かな水を飲ませた。
詩 78:16 岩から流れを引き出し/大河のように水を下らせた。
詩 78:17 しかし彼らは神に向かって罪を重ね/砂漠でいと高き方に逆らった。
詩 78:18 己の欲のために食べ物を求め/心の内に神を試み
詩 78:19 神に逆らって言った。/「荒れ野で食卓を整えることが神にできるだろうか。
詩 78:20 神が大岩を打つと/水がほとばしり、豊かな流れとなった。/だが、神はパンをも与えることができるだろうか。/民に肉をあてがうことができる だろうか。」
詩 78:21 主はこれを聞いて憤った。/火がヤコブに向かって燃え上がり/怒りがイスラエルに向かって立ち上がった。
詩 78:22 彼らが神を信じず/その救いを頼みとしなかったからだ。
詩 78:23 しかし、神は上から雲に命じて/天の扉を開き
詩 78:24 彼らの上にマナを降らせて食べさせ/天の穀物を彼らに与えた。
詩 78:25 人は皆、天の使いのパンを食べた。/神は満ち足りるまで糧を送った。
詩 78:26 神は天から東風を放ち/力をもって南風を起こした。
詩 78:27 彼らの上に肉を塵のように/翼ある鳥を海の砂のように降らせ
詩 78:28 その宿営の中に/幕屋の周りに落とした。
詩 78:29 彼らは食べ、満ち足りた。/神は彼らの欲望を満たした。
詩 78:30 彼らが欲望から離れず/食べ物がなお口の中にあるうちに
詩 78:31 神の怒りが燃え上がり/彼らのうちのたくましい者たちを殺し/イスラエルの若者たちを打ち倒した。
詩 78:32 それにもかかわらず彼らはなお罪を犯し/奇しき業を信じなかった。
詩 78:33 それゆえ、神は彼らの日々を息のように消し/彼らの年月を恐怖のうちに断ち切った。
詩 78:34 神が彼らを殺すと/人々は神を尋ね、立ち帰って神を求めた。
詩 78:35 そして思い出した/神は彼らの大岩/いと高き神こそ贖い主であることを。
詩 78:36 しかし、彼らは口で神にへつらい/舌で神を欺いた。
詩 78:37 彼らの心は神のもとにとどまらず/その契約に誠実ではなかった。
詩 78:38 しかし、神は憐れみ深く/過ちを覆って、滅ぼさず/怒りを幾度も抑え/憤りをことごとくかき立てることはなかった。
詩 78:39 神は思い起こした/彼らは肉にすぎず/過ぎ去れば再び帰らない風であることを。
詩 78:40 幾たび荒れ野で神に逆らい/荒れ地で神を怒らせたことか。
詩 78:41 彼らは幾度となく神を試み/イスラエルの聖なる方を悩ませた。
詩 78:42 彼らは神の手も/神が苦しめる者から贖ってくださった日も/思い出すことはなかった。
詩 78:43 神はエジプトで数々のしるしを/ツォアンの野で奇跡を行った。
詩 78:44 その川を血に変え/その流れを飲めないようにした。
詩 78:45 神は彼らにあぶを送って食いつかせ/蛙を送って彼らを滅ぼした。
詩 78:46 食い荒らすばったに彼らの産物を/群がるばったに収穫を与えた。
詩 78:47 雹でぶどうの木を/霜でいちじく桑を枯らした。
詩 78:48 家畜を雹に/その群れを稲妻に渡した。
詩 78:49 彼らの中に燃える怒りと/激しい怒りと憤りと苦しみを/そして災いをもたらす使いの一団を送った。
詩 78:50 怒りのために道を開き/彼らの魂を死から守らず/その命を疫病に渡した。
詩 78:51 エジプトですべての初子を/ハムの天幕で力の初めを打った。
詩 78:52 しかし、神はその民を羊のように導き出し/荒れ野で家畜の群れのように養った。
詩 78:53 彼らを安らかに導き/彼らはおびえることはなかった。/海は彼らの敵を覆った。
詩 78:54 神は彼らを聖なる領地へ/右の手で勝ち取ったその山へ伴った。
詩 78:55 彼らの前から諸国民を追い払い/測り縄で彼らの相続地を割り当て/イスラエルの諸部族をそれぞれの天幕に住まわせた。
詩 78:56 ところが、彼らはいと高き神を試み、逆らい/その定めを守らず
詩 78:57 先祖と同じように反抗し、裏切り/緩んだ弓のようにそれていった。
詩 78:58 高き所を設けて神を怒らせ/刻んだ像を用いて神に妬みを起こさせた。
詩 78:59 神は聞いて憤り/イスラエルを厳しく退けた。
詩 78:60 シロの住まい/人々と共に住まわれた幕屋を捨て
詩 78:61 その力の箱がとりこになるに任せ/自らの誉れを敵対する者の手に渡した。
詩 78:62 神はその民を剣に渡し/ご自分の民に対して憤った。
詩 78:63 火は若者を食らい/おとめは婚礼の歌で祝われず
詩 78:64 祭司は剣に倒れ/やもめは嘆くことすらできなかった。
詩 78:65 わが主は眠っていた者のように/酒に酔っていた勇士のように目覚め
詩 78:66 苦しめる者を打って追い散らし/彼らにとこしえのそしりを負わせた。
詩 78:67 ヨセフの天幕を退け/エフライムの部族を選ばず
詩 78:68 ユダの部族/愛するシオンの山を選んだ。
詩 78:69 聖所を天上のように建てた/とこしえに基を据えられた大地のように。
詩 78:70 僕ダビデを選び/羊の囲いから取り
詩 78:71 乳を飲ませている雌羊の後ろから彼を連れ出し/ご自分の民ヤコブを/ご自分の所有の民イスラエルを養う者とした。
詩 78:72 ダビデは全き心をもって彼らを養い/英知に満ちた手で導いた。

フランシスコ会訳2013
詩編78

フランシスコ訳聖書 Psa <78>編 聖書本文

◆イスラエルの歴史における神秘*(77

001アサフのマスキール。

わたしの民よ、わたしの教えを聞き、

わたしの口の言葉に耳を傾けよ。

002わたしは口を開いて喩えを語 り、

いにしえからの神秘を語ろう。

003わたしたちが聞いて知ったこ と、

先祖がわたしたちに伝えたことを、

004わたしたちは子孫に隠さず、

後の代に語り継ごう。

それは、主の誉れと力、

その行われた不思議な業。

005主はヤコブのうちに諭しを置 き、

イスラエルのうちに教えを植えつけられた。

主はわたしたちの先祖に命じられた、

子孫にそれを知らせるようにと。

006これは、後の代に生まれる子ら が、

この諭しと教えを知り、

次いでその子らに語り継ぐため、

007また、この子らが神に望みをか け、

神の業を忘れず、

その仰せを守るため。

008さらに、先祖のように、

頑なで、背く世代、

軽薄な世代、

神に不忠実な霊をもつ世代とならないためである。

009弓持つ戦士、エフライムの子ら は、

戦いの日に逃げ去った。

010彼らは神の契約を守らず、

教えどおり歩むことを拒み、

011神の業と

示された不思議な業とを忘れた。

012神はエジプトの地、ツォアンの 野で、

彼らの先祖の前で不思議な業を行われた。

013海を分けて、彼らを渡らせ、

水を立てて、堤のようにされた。

014昼は雲をもって、

夜は火の光で彼らを導かれた。

015神は荒れ野で岩を裂き、

淵から飲ませるように豊かに水を飲ませられた。

016また岩から流れを湧き出させ、

川のように水を走らせた。

017彼らはなおも神に対して罪を重 ね、

砂漠で、いと高き方に背いた。

018自分の好む食べ物を求めて、

心のうちに神を試み、

019神に逆らって言った、

「神は荒れ野で食事を調えることができようか。

020神は岩を打って、水を湧き出さ せ、

流れを溢れさせたが、

パンを与えることができようか。

その民に肉をあてがうことができようか」。

021主はこれを聞いて激しく怒られ た。

火はヤコブに向かって燃え盛り、

怒りはイスラエルに向かって立ち上った。

022彼らが神を信ぜず、

救いの力に頼らなかったからである。

023神は上なる大空に命じて

天の戸を開かせ、

024糧としてマナを彼らの上に降ら せ、

彼らに天の小麦を与えられた。

025人は力ある方のパンを食べた。

神は食べ飽きるほど食べ物を送られた。

026神は天から東風を放ち、

その力をもって南風を引き起こし、

027彼らの上に肉を塵のように、

飛ぶ鳥を海の砂のように降らされた。

028神は鳥を彼らの宿営に、

彼らの天幕の周りに落とされた。

029彼らは食べて満ち足りた。

神は彼らの望むものをもたらされた。

030食べ物がまだ口の中にあるの に、

彼らはなおも貪り求めた。

031神の怒りが彼らに向かって燃え 上がり、

彼らのうちのたくましい者を殺し、

イスラエルの若者を打ち倒された。

032それでもなお、彼らは罪を犯 し、

不思議な業を信じなかった。

033それ故、神は彼らの日々を煙の ように消され、

彼らの齢をにわかに閉じられた。

034神がある人を殺されると、彼ら は神を求め、

悔い改めて神を捜し求めた。

035彼らは思い起こした、神が自分 たちの岩であることを、

いと高き神が自分たちの贖い主であることを。

036しかし、彼らは口をもって神に へつらい、

舌をもって神に偽った。

037彼らの心は神に誠実でなく、

神の契約に忠実でなかった。

038しかし、憐れみ深い神はその咎 を赦し、

彼らを滅ぼし尽くさず、

いくたびも怒りを抑え、

憤りをことごとく注がれなかった。

039神は思い起こした、わたしたち が肉にすぎず、

吹き去れば帰ってこない一陣の風であることを。

040いくたび彼らは荒れ野で神に背 き、

砂漠で神を悲しませたことか。

041彼らは重ね重ね神を試み、

イスラエルの聖なる方を怒らせた。

042彼らは神の手を思い起こさな かった、

神が彼らを敵の手から贖われた日のことも。

043その時、神はエジプトで徴を行 い、

ツォアンの野で不思議な業を行われた。

044エジプト人の川を血に変え、

その流れを飲めなくされた。

045神は虻を送って、彼らを貪り食 わせ、

蛙を送って彼らを滅ぼされた。

046また彼らの作物を蝗に、

労苦の実を飛蝗に与えられた。

047雹で彼らのぶどうの木を、

霜でいちじく桑の木を枯らされた。

048彼らの家畜を雹に、

その群れを稲妻に渡された。

049神は彼らに送られた、激しい怒 りを、

憤りと腹立ちと災いを、

滅ぼす使いの一団を。

050神は怒りを送る道を開き、

彼らの魂を死から守らず、

命を疫病に渡された。

051神はエジプトのすべての初子を 討ち、

ハムの天幕で彼らの力の初穂を討たれた。

052しかし、ご自分の民を羊のよう に導き出し、

荒れ野で家畜の群れのように導かれた。

053彼らは怯えることなく安らかに 導かれ、

敵は海に覆われた。

054神は彼らを聖地に伴い、

右の手で得た山地に導かれた。

055彼らの前から諸国の民を追い出 し、

彼らにご自分の地を割りあて、

イスラエルの諸族を天幕に住まわせられた。

056しかし、彼らはいと高き神を試 みて背き、

その諭しを守らなかった。

057先祖のように背き、離れて、裏 切り、

狂った弓のように背いた。

058高台に詣でて、神を怒らせ、

偶像を拝んで、神の妬みを引き起こした。

059神は彼らのことを聞いて激しく 怒り、

きびしくイスラエルを退けられた。

060神は見捨てられた、シロの住ま いを、

人々のうちに設けた天幕を。

061神はその力を虜にさせ、

栄光を敵の手に渡された。

062神はご自分の民を剣に渡し、

ご自分の民に対して激しく怒られた。

063若者は火に焼き尽くされ、

おとめは婚姻の喜びに恵まれず、

064祭司は剣に倒れ、

やもめは嘆くこともできなかった。

065その時、主は眠っていた者のよ うに、

酒に酔いつぶれていた勇士のように目を覚まされた。

066その敵を打ち退け、

とこしえの恥を彼らに負わせられた。

067またヨセフの天幕を捨て、

エフライム族を選ばれなかった。

068ユダ族を選び、

愛するシオンの山を選ばれた。

069ご自分の聖所を高き所にあるも のに倣って建て、

とこしえに続く地のように据えられた。

070その僕ダビデを選び、

羊のおりから取り上げ、

071乳を飲ませる雌羊の番から連れ てこられた、

ご自分の民ヤコブ、

ご自分の民イスラエルを牧するために。

072ダビデは誠実な心で彼らを牧 し、

巧みな手で彼らを導いた。


 

新共同訳1987

78:1 【マスキール。アサフの詩。】わたしの民よ、わたしの教えを聞き/わたしの口の言葉に耳を傾けよ。

78:2 わたしは口を開いて箴言を/いにしえからの言い伝えを告げよう

78:3 わたしたちが聞いて悟ったこと/先祖がわたしたちに語り伝えたことを。

78:4 子孫に隠さず、後の世代に語り継ごう/主への賛美、主の御力を/主が成し遂げられた驚くべき御業を。

78:5 主はヤコブの中に定めを与え/イスラエルの中に教えを置き/それを子孫に示すように/わたしたちの先祖に命じられた。

78:6 子らが生まれ、後の世代が興るとき/彼らもそれを知り/その子らに語り継がなければならない。

78:7 子らが神に信頼をおき/神の御業を決して忘れず/その戒めを守るために

78:8 先祖のように/頑な反抗の世代とならないように/心が確かに定まらない世代/神に不忠実な霊の世代とならないように。

78:9 エフライムの子らは武装し/弓を射る者であったが/闘いの日に、裏切った。

78:10 彼らは神との契約を守らず/その教えに従って歩むことを拒み

78:11 その御業をことごとく忘れた/彼らに示された驚くべき御業を。

78:12 エジプトの地、ツォアンの野で/神は先祖に対して不思議な御業を行い

78:13 海を開いて彼らを渡らせる間/水をせきとめておかれた。

78:14 昼は雲をもって/夜は燃え続ける火の光をもって彼らを導かれた。

78:15 荒れ野では岩を開き/深淵のように豊かな水を飲ませてくださった。

78:16 岩から流れを引き出されたので/水は大河のように流れ下った。

78:17 彼らは重ねて罪を犯し/砂漠でいと高き方に反抗した。

78:18 心のうちに神を試み/欲望のままに食べ物を得ようとし

78:19 神に対してつぶやいて言った。「荒れ野で食卓を整えることが/神にできるのだろうか。

78:20 神が岩を打てば水がほとばしり出て/川となり、溢れ流れるが/民にパンを与えることができるだろうか/肉を用意することができるだろうか。」

78:21 主はこれを聞いて憤られた。火はヤコブの中に燃え上がり/怒りはイスラエルの中に燃えさかった。

78:22 彼らは神を信じようとせず/御救いに依り頼まなかった。

78:23 それでもなお、神は上から雲に命じ/天の扉を開き

78:24 彼らの上にマナを降らせ、食べさせてくださった。神は天からの穀物をお与えになり

78:25 人は力ある方のパンを食べた。神は食べ飽きるほどの糧を送られた。

78:26 神は東風を天から送り/御力をもって南風を起こし

78:27 彼らの上に肉を塵のように降らせ/翼ある鳥を海辺の砂のように降らせ

78:28 彼らの陣営の中に/宿る所の周りに落としてくださった。

78:29 彼らは食べて飽き足りた。神は彼らの欲望を満たしてくださった。

78:30 彼らが欲望から離れず/食べ物が口の中にあるうちに

78:31 神の怒りが彼らの中に燃えさかり/その肥え太った者を殺し/イスラエルの若者たちを倒した。

78:32 それにもかかわらず、彼らはなお罪を犯し/驚くべき御業を信じなかったので

78:33 神は彼らの生涯をひと息のうちに/彼らの年月を恐怖のうちに断とうとされた。

78:34 神が彼らを殺そうとされると/彼らは神を求め、立ち帰って、神を捜し求めた。

78:35 「神は岩、いと高き神は贖い主」と唱えながらも

78:36 その口をもって神を侮り/舌をもって欺いた。

78:37 彼らの心は神に対して確かに定まらず/その契約に忠実ではなかった。

78:38 しかし、神は憐れみ深く、罪を贖われる。彼らを滅ぼすことなく、繰り返し怒りを静め/憤りを尽くされることはなかった。

78:39 神は御心に留められた/人間は肉にすぎず/過ぎて再び帰らない風であることを。

78:40 どれほど彼らは荒れ野で神に反抗し/砂漠で御心を痛めたことか。

78:41 繰り返し神を試み/イスラエルの聖なる方を傷つけ

78:42 御手の力を思わず/敵の手から贖われた日を思い起こさなかった。

78:43 神はエジプトで多くのしるしを与え/ツォアンの野で奇跡を示された。

78:44 川の水を血に変えられたので/その流れは飲めなくなった。

78:45 あぶを送って彼らに食いつかせ/蛙を送って荒廃させられた。

78:46 作物をいなごの群れに与え/労して得たものをいなごに与えられた。

78:47 神はぶどうの木を雹で打ち/いちじく桑を霜で枯らし

78:48 家畜を雹に渡し/その群れを稲妻に渡された。

78:49 神は燃える怒りと憤りを/激しい怒りと苦しみを/災いの使いとして彼らの中に送られた。

78:50 神は御怒りを現す道を備え/彼らの魂を死に渡して惜しまず/彼らの命を疫病に渡し

78:51 エジプトのすべての初子を/ハムの天幕において/力の最初の実りを打たれた。

78:52 神は御自分の民を羊のように導き出し/荒れ野で家畜の群れのように導かれた。

78:53 彼らは信頼して導かれ、恐れることはなかった。海が彼らの敵を覆った。

78:54 神は彼らを御自分の聖地の境にまで導かれた。右の御手をもって得られたその山に。

78:55 彼らの前から諸国の民を追い払い/彼らの嗣業を測り縄で定め/イスラエルの諸部族を/それぞれの天幕に住まわせられた。

78:56 彼らはいと高き神を試み/反抗し、その定めを守らず

78:57 先祖と同じように背き、裏切り/欺く弓で射た矢のようにそれて行き

78:58 異教の祭壇に仕えて神を怒らせ/偶像を拝んで神の激情を引き起こした。

78:59 神は聞いて憤り/イスラエルを全く拒み

78:60 シロの聖所、人によって張られた幕屋を捨て

78:61 御力の箱がとりこになるにまかせ/栄光の輝きを敵の手に渡された。

78:62 神は御自分の民を剣に渡し/御自分の嗣業に怒りを注がれた。

78:63 火は若者をなめ尽くし/おとめは喜びを奪われ

78:64 祭司は剣に倒れ/やもめは嘆くことすらしなかった。

78:65 主は、眠りから覚めた人のように/酔いから覚めた勇士のように奮い立ち

78:66 敵を撃って退かせ/とこしえに嘲られるものとされた。

78:67 主はヨセフの天幕を拒み/エフライム族を選ばず

78:68 ユダ族と、愛するシオンの山を選び

78:69 御自分の聖所を高い天のように建て/とこしえの基を据えた地のように建てられた。

78:70 僕ダビデを選び、羊のおりから彼を取り

78:71 乳を飲ませている羊の後ろから取って/御自分の民ヤコブを/御自分の嗣業イスラエルを養う者とされた。

78:72 彼は無垢な心をもって彼らを養い/英知に満ちた手をもって導いた。

 

新改訳1970

78:1 私の民よ。私の教えを耳に入れ、私の口のことばに耳を傾けよ。

78:2 私は、口を開いて、たとえ話を語り、昔からのなぞを物語ろう。

78:3 それは、私たちが聞いて、知っていること、私たちの先祖が語ってくれたこと。

78:4 それを私たちは彼らの子孫に隠さず、後の時代に語り告げよう。主への賛美と御力と、主の行なわれた奇しいわざとを。

78:5 主はヤコブのうちにさとしを置き、みおしえをイスラエルのうちに定め、私たちの先祖たちに命じて、これをその子らに教えるようにされた。

78:6 後の世代の者、生まれてくる子らが、これを知り、彼らが興り、これをその子らにまた語り告げるため、

78:7 彼らが神に信頼し、神のみわざを忘れず、その仰せを守るためである。

78:8 また先祖たちのように、彼らが、かたくなで、逆らう世代の者、心定まらず、たましいが神に忠実でない世代の者とならないためである。

78:9 エフライムの人々は、矢をつがえて弓を射る者であったが、戦いの日には退却した。

78:10 彼らは、神の契約を守らず、神のおしえに従って歩むことを拒み、

78:11 神の数々のみわざと、神が見せてくださった多くの奇しいこととを忘れてしまった。

78:12 神は、彼らの先祖たちの前で、エジプトの地、ツォアンの野で、奇しいわざを行なわれた。

78:13 神は海を分けて彼らを通らせ、せきのように水を立てられた。

78:14 神は、昼は雲をもって、彼らを導き、夜は、夜通し炎の光で彼らを導いた。

78:15 荒野では岩を割り、深い水からのように豊かに飲ませられた。

78:16 また、岩から数々の流れを出し、水を川のように流された。

78:17 それなのに、彼らはなおも神に罪を犯し、砂漠で、いと高き方に逆らった。

78:18 彼らは欲するままに食べ物を求め、心のうちで神を試みた。

78:19 そのとき彼らは神に逆らって、こう言った。「神は荒野の中で食事を備えることができようか。

78:20 確かに、岩を打たれると、水がほとばしり出て流れがあふれた。だが、神は、パンをも与えることができようか。ご自分の民に肉を備えることができようか。」

78:21 それゆえ、主は、これを聞いて激しく怒られた。火はヤコブに向かって燃え上がり、怒りもまた、イスラエルに向かって立ち上った。

78:22 これは、彼らが神を信ぜず、御救いに信頼しなかったからである。

78:23 しかし神は、上の雲に命じて天の戸を開き、

78:24 食べ物としてマナを、彼らの上に降らせ、天の穀物を彼らに与えられた。

78:25 それで人々は御使いのパンを食べた。神は飽きるほど食物を送られた。

78:26 神は、東風を天に起こし、御力をもって、南風を吹かせられた。

78:27 神は彼らの上に肉をちりのように、翼のある鳥をも海辺の砂のように降らせた。

78:28 それを宿営の中、住まいの回りに落とした。

78:29 そこで彼らは食べ、十分に満ち足りた。こうして彼らの欲望を、かなえてくださった。

78:30 彼らがその欲望から離れず、まだ、その食べ物が口にあるうちに、

78:31 神の怒りは彼らに向かって燃え上がり、彼らのうちの最もがんじょうな者たちを殺し、イスラエルの若い男たちを打ちのめされた。

78:32 このすべてのことにもかかわらず、彼らはなおも罪を犯し、神の奇しいわざを信じなかった。

78:33 それで神は、彼らの日をひと息のうちに、彼らの齢を、突然の恐怖のうちに、終わらせた。

78:34 神が彼らを殺されると、彼らは神を尋ね求め、立ち返って、神を切に求めた。

78:35 彼らは、神が自分たちの岩であり、いと高き神が自分たちを贖う方であることを思い出した。

78:36 しかしまた彼らは、その口で神を欺き、その舌で神に偽りを言った。

78:37 彼らの心は神に誠実でなく、神の契約にも忠実でなかった。

78:38 しかし、あわれみ深い神は、彼らの咎を赦して、滅ぼさず、幾度も怒りを押え、憤りのすべてをかき立てられはしなかった。

78:39 神は、彼らが肉にすぎず、吹き去れば、返って来ない風であることを心に留めてくださった。

78:40 幾たび彼らは、荒野で神に逆らい、荒れ地で神を悲しませたことか。

78:41 彼らはくり返して、神を試み、イスラエルの聖なる方を痛めた。

78:42 彼らは神の力をも、神が敵から贖い出してくださった日をも、覚えてはいなかった。

78:43 神が、エジプトでしるしを、ツォアンの野で奇蹟を行なわれたことを。

78:44 神がそこの川を血に変えられたので、その流れを飲むことができなかった。

78:45 神は彼らに、あぶの群れを送って彼らを食わせ、かえるを送って彼らを滅ぼされた。

78:46 また、彼らの作物を、油虫に、彼らの勤労の実を、いなごに与えられた。

78:47 神は、雹で、彼らのぶどうの木を、いなずまで、彼らのいちじく桑の木を滅ぼされた。

78:48 神は、彼らの家畜を、雹に、彼らの家畜の群れを、疫病に渡された。

78:49 神は、彼らの上に、燃える怒りと激しい怒り、憤りと苦しみ、それに、わざわいの御使いの群れを送られた。

78:50 神は御怒りのために道をならし、彼らのたましいに死を免れさせず、彼らのいのちを疫病に渡された。

78:51 また、エジプトのすべての初子、ハムの天幕の彼らの力の初めの子らを打ち殺された。

78:52 しかし神は、ご自分の民を、羊の群れのように連れ出し、家畜の群れのように荒野の中を連れて行かれた。

78:53 彼らを安らかに導かれたので、彼らは恐れなかった。彼らの敵は、海が包んでしまった。

78:54 こうして神は、ご自分の聖なる国、右の御手で造られたこの山に、彼らを連れて行かれた。

78:55 神はまた、彼らの前から国々を追い出し、その地を相続地として彼らに分け与え、イスラエルの諸族をおのおのの天幕に住まわせた。

78:56 それなのに、彼らはいと高き神を試み、神に逆らって、神のさとしを守らず、

78:57 もとに戻って、彼らの先祖たちのように裏切りをし、たるんだ弓の矢のようにそれてしまった。

78:58 また彼らは、高き所を築いて神の怒りを引き起こし、刻んだ像で、神のねたみを引き起こした。

78:59 神は、聞いて激しく怒り、イスラエルを全く捨てられた。

78:60 それで、シロの御住まい、人々の中にお建てになったその幕屋を見放し、

78:61 御力をとりこに、御栄えを敵の手に、ゆだねられた。

78:62 神はまた、御民を剣に渡し、ご自分のものである民に対して激しく怒られた。

78:63 火はその若い男たちを食い尽くし、その若い女たちは婚姻の歌を歌わなかった。

78:64 その祭司たちは剣に倒れ、やもめたちは泣き悲しむこともできなかった。

78:65 そのとき主は眠りから目をさまされた。ぶどう酒に酔った勇士がさめたように。

78:66 その敵を打ち退け、彼らに永遠のそしりを与えられた。

78:67 それで、ヨセフの天幕を捨て、エフライム族をお選びにならず、

78:68 ユダ族を選び、主が愛されたシオンの山を、選ばれた。

78:69 主はその聖所を、高い天のように、ご自分が永遠に基を据えた堅い地のように、お建てになった。

78:70 主はまた、しもべダビデを選び、羊のおりから彼を召し、

78:71 乳を飲ませる雌羊の番から彼を連れて来て、御民ヤコブとご自分のものであるイスラエルを牧するようにされた。

78:72 彼は、正しい心で彼らを牧し、英知の手で彼らを導いた。

 

口語訳1955

78:1 わが民よ、わが教を聞き、わが口の言葉に耳を傾けよ。

78:2 わたしは口を開いて、たとえを語り、いにしえからの、なぞを語ろう。

78:3 これはわれらがさきに聞いて知ったこと、またわれらの先祖たちが/われらに語り伝えたことである。

78:4 われらはこれを子孫に隠さず、主の光栄あるみわざと、その力と、主のなされたくすしきみわざとを/きたるべき代に告げるであろう。

78:5 主はあかしをヤコブのうちにたて、おきてをイスラエルのうちに定めて、その子孫に教うべきことを/われらの先祖たちに命じられた。

78:6 これは次の代に生れる子孫がこれを知り、みずから起って、そのまた子孫にこれを伝え、

78:7 彼らをして神に望みをおき、神のみわざを忘れず、その戒めを守らせるためである。

78:8 またその先祖たちのようにかたくなで、そむく者のやからとなり、その心が定まりなく、その魂が神に忠実でないやからと/ならないためである。

78:9 エフライムの人々は武装し、弓を携えたが、戦いの日に引き返した。

78:10 彼らは神の契約を守らず、そのおきてにしたがって歩むことを拒み、

78:11 神がなされた事と、彼らに示されたくすしきみわざとを忘れた。

78:12 神はエジプトの地と、ゾアンの野で/くすしきみわざを彼らの先祖たちの前に行われた。

78:13 神は海を分けて彼らを通らせ、水を立たせて山のようにされた。

78:14 昼は雲をもって彼らを導き、夜は、よもすがら火の光をもって彼らを導かれた。

78:15 神は荒野で岩を裂き、淵から飲むように豊かに彼らに飲ませ、

78:16 また岩から流れを引いて、川のように水を流れさせられた。

78:17 ところが彼らはなお神にむかって罪をかさね、荒野でいと高き者にそむき、

78:18 おのが欲のために食物を求めて、その心のうちに神を試みた。

78:19 また彼らは神に逆らって言った、「神は荒野に宴を設けることができるだろうか。

78:20 見よ、神が岩を打たれると、水はほとばしりいで、流れがあふれた。神はまたパンを与えることができるだろうか。民のために肉を備えることができるだろう か」と。

78:21 それゆえ、主は聞いて憤られた。火はヤコブにむかって燃えあがり、怒りはイスラエルにむかって立ちのぼった。

78:22 これは彼らが神を信ぜず、その救の力を信用しなかったからである。

78:23 しかし神は上なる大空に命じて天の戸を開き、

78:24 彼らの上にマナを降らせて食べさせ、天の穀物を彼らに与えられた。

78:25 人は天使のパンを食べた。神は彼らに食物をおくって飽き足らせられた。

78:26 神は天に東風を吹かせ、み力をもって南風を導かれた。

78:27 神は彼らの上に肉をちりのように降らせ、翼ある鳥を海の砂のように降らせて、

78:28 その宿営のなか、そのすまいのまわりに落された。

78:29 こうして彼らは食べて、飽き足ることができた。神が彼らにその望んだものを与えられたからである。

78:30 ところが彼らがまだその欲を離れず、食物がなお口の中にあるうちに、

78:31 神の怒りが彼らにむかって立ちのぼり、彼らのうちの最も強い者を殺し、イスラエルのうちのえり抜きの者を打ち倒された。

78:32 すべてこれらの事があったにもかかわらず、彼らはなお罪を犯し、そのくすしきみわざを信じなかった。

78:33 それゆえ神は彼らの日を息のように消えさせ、彼らの年を恐れをもって過ごさせられた。

78:34 神が彼らを殺されたとき、彼らは神をたずね、悔いて神を熱心に求めた。

78:35 こうして彼らは、神は彼らの岩、いと高き神は/彼らのあがないぬしであることを思い出した。

78:36 しかし彼らはその口をもって神にへつらい、その舌をもって神に偽りを言った。

78:37 彼らの心は神にむかって堅実でなく、神の契約に真実でなかった。

78:38 しかし神はあわれみに富まれるので、彼らの不義をゆるして滅ぼさず、しばしばその怒りをおさえて、その憤りをことごとくふり起されなかった。

78:39 また神は、彼らがただ肉であって、過ぎ去れば再び帰りこぬ風であることを思い出された。

78:40 幾たび彼らは野で神にそむき、荒野で神を悲しませたことであろうか。

78:41 彼らはかさねがさね神を試み、イスラエルの聖者を怒らせた。

78:42 彼らは神の力をも、神が彼らをあだからあがなわれた日をも/思い出さなかった。

78:43 神はエジプトでもろもろのしるしをおこない、ゾアンの野でもろもろの奇跡をおこない、

78:44 彼らの川を血に変らせて、その流れを飲むことができないようにされた。

78:45 神ははえの群れを彼らのうちに送って彼らを食わせ、かえるを送って彼らを滅ぼされた。

78:46 また神は彼らの作物を青虫にわたし、彼らの勤労の実をいなごにわたされた。

78:47 神はひょうをもって彼らのぶどうの木を枯らし、霜をもって彼らのいちじく桑の木を枯らされた。

78:48 神は彼らの家畜をひょうにわたし、彼らの群れを燃えるいなずまにわたされた。

78:49 神は彼らの上に激しい怒りと、憤りと、恨みと、悩みと、滅ぼす天使の群れとを放たれた。

78:50 神はその怒りのために道を設け、彼らの魂を死から免れさせず、そのいのちを疫病にわたされた。

78:51 神はエジプトですべてのういごを撃ち、ハムの天幕で彼らの力の初めの子を撃たれた。

78:52 こうして神はおのれの民を羊のように引き出し、彼らを荒野で羊の群れのように導き、

78:53 彼らを安らかに導かれたので/彼らは恐れることがなかった。しかし海は彼らの敵をのみつくした。

78:54 神は彼らをその聖地に伴い、その右の手をもって獲たこの山に伴いこられた。

78:55 神は彼らの前からもろもろの国民を追い出し、その地を分けて嗣業とし、イスラエルの諸族を彼らの天幕に住まわせられた。

78:56 しかし彼らはいと高き神を試み、これにそむいて、そのもろもろのあかしを守らず、

78:57 そむき去って、先祖たちのように真実を失い、狂った弓のようにねじれた。

78:58 彼らは高き所を設けて神を怒らせ、刻んだ像をもって神のねたみを起した。

78:59 神は聞いて大いに怒り、イスラエルを全くしりぞけられた。

78:60 神は人々のなかに設けた幕屋なる/シロのすまいを捨て、

78:61 その力をとりことならせ、その栄光をあだの手にわたされた。

78:62 神はその民をつるぎにわたし、その嗣業にむかって大いなる怒りをもらされた。

78:63 火は彼らの若者たちを焼きつくし、彼らのおとめたちは婚姻の歌を失い、

78:64 彼らの祭司たちはつるぎによって倒れ、彼らのやもめたちは嘆き悲しむことさえしなかった。

78:65 そのとき主は眠った者のさめたように、勇士が酒によって叫ぶように目をさまして、

78:66 そのあだを撃ち退け、とこしえの恥を彼らに負わせられた。

78:67 神はヨセフの天幕をしりぞけ、エフライムの部族を選ばず、

78:68 ユダの部族を選び、神の愛するシオンの山を選ばれた。

78:69 神はその聖所を高い天のように建て、とこしえに基を定められた地のように建てられた。

78:70 神はそのしもべダビデを選んで、羊のおりから取り、

78:71 乳を与える雌羊の番をするところからつれて来て、その民ヤコブ、その嗣業イスラエルの牧者とされた。

78:72 こうして彼は直き心をもって彼らを牧し、巧みな手をもって彼らを導いた。

 


文 語訳1917
78:2 わが民よわがヘ訓をきき、わが口のことばになんぢらの耳をかたぶけよ
78:3 われ口をひらきて譬喩をまうけ いにしへの玄幽なる語をかたりいでん
78:4 是われらが曩にききしところ知しところ又われらが列祖のかたりつたへし所なり
78:5 われら之をその子孫にかくさずヱホバのもろもろの頌美と能力とそのなしたまへる奇しき事跡とをきたらんとする世につげん
78:6 そはヱホバ證詞をヤコブのうちにたて律法をイスラエルのうちに定めてその子孫にしらすべきことをわれらの列祖におほせたまひたればなり
78:7 これ來らんとする代のちに生るる子孫がこれを知みづから起りてそのまた子孫につたへ
78:8 かれらをして神によりたのみ神のみわざを忘れずその誡命をまもらしめん爲なり
78:9 またその列祖のごとく頑固にしてそむくものの類となり そのこころ修まらず そのたましひ神に忠ならざる類とならざらん爲なり
78:10 エフライムのこらは武具ととのへ弓をたづさへしに戰ひの日にうしろをそむけたり
78:11 かれら神のちかひをまもらず そのおきてを履ことをいなみ
78:12 ヱホバのなしたまへることとかれらに示したまへる奇しき事跡とをわすれたり
78:13 神はエジプトの國にてゾアンの野にて妙なる事をかれらの列祖のまへになしたまへり
78:14 すなはち海をさきてかれらを過ぎしめ水をつみて堆かくしたまへり
78:15 ひるは雲をもてかれらをみちびき夜はよもすがら火の光をもてこれを導きたまへり
78:16 神はあれのにて磐をさき大なる淵より汲がごとくにかれらに飮しめ
78:17 また磐より流をひきて河のごとくに水をながれしめたまへり
78:18 然るにかれら尚たえまなく罪ををかして神にさからひ荒野にて至上者にそむき
78:19 またおのが慾のために食をもとめてその心のうちに神をこころみたり
78:20 然のみならずかれらは神にさからひていへり 神は荒野にて筵をまうけたまふを得んや
78:21 みよ神いはを撃たまへば水ほどばしりいで流あぶれたり 糧をもあたへたまふを得んや神はその民のために肉をそなへたまはんやと
78:22 この故にヱホバこれを聞ていきどほりたまひき 火はヤコブにむかひてもえあがり怒はイスラエルにむかひて立騰れり
78:23 こはかれら神を信ぜずその救にたのまざりし故なり
78:24 されどなほ神はうへなる雲に命じて天の戸をひらき
78:25 彼等のうへにマナをふらせて食はしめ天の穀物をあたへたまへり
78:26 人みな勇士の糧をくらへり 神はかれらに食物をおくりて飽足らしめたまふ
78:27 神は天に東風をふかせ大能もて南の風をみちびきたまへり
78:28 神はかれらのうへに塵のごとく肉をふらせ海の沙のごとく翼ある鳥をふらせて
78:29 その營のなかその住所のまはりに落したまへり
78:30 斯てかれらは食ひて飽たりぬ 神はこれにその欲みしものを與へたまへり
78:31 かれらが未だその慾をはなれず食物のなほ口のうちにあるほどに
78:32 神のいかり?にかれらに對ひてたちのぼり彼等のうちにて最もこえたる者をころしイスラエルのわかき男をうちたふしたまへり
78:33 これらの事ありしかど彼等はなほ罪ををかしてその奇しきみわざを信ぜざりしかば
78:34 神はかれらの日を空しくすぐさせ その年をおそれつつ過させたまへり
78:35 神かれらを殺したまへる時かれら神をたづね歸りきたりて懇ろに神をもとめたり
78:36 かくて神はおのれの磐いとたかき神はおのれの贖主なることをおもひいでたり
78:37 然はあれど彼等はただその口をもて神にへつらひその舌をもて神にいつはりをいひたりしのみ
78:38 そはかれらのこころは神にむかひて堅からず その契約をまもるに忠信ならざりき
78:39 されど神はあはれみに充たまへばかれらの不義をゆるして亡したまはず屡ばそのみいかりを轉してことごとくは忿恚をふりおこし給はざりき
78:40 又かれがただ肉にして過去ばふたたび歸りこぬ風なるをおもひいで給へり
78:41 かれらは野にて神にそむき荒野にて神をうれへしめしこと幾次ぞや
78:42 かれらかへすがへす神をこころみイスラエルの聖者をはづかしめたり
78:43 かれらは神の手をも敵より贖ひたまひし日をもおもひいでざりき
78:44 神はそのもろもろの豫兆をエジプトにあらはしその奇しき事をゾアンの野にあらはし
78:45 かれらの河を血にかはらせてその流を飮あたはざらしめ
78:46 また蝿の群をおくりてかれらをくはしめ蛙をおくりてかれらを亡させたまへり
78:47 神はかれらの田?を?賊にわたし かれらの勤勞を蝗にあたへたまへり
78:48 神は雹をもてかれらの葡萄の樹をからし霜をもてかれらの桑の樹をからし
78:49 その家畜をへうにわたしその群をもゆる閃電にわたし
78:50 かれらの上にはげしき怒といきどほりと怨恨となやみと禍害のつかひの群とをなげいだし給へり
78:51 神はその怒をもらす道をまうけ かれらのたましひを死よりまぬかれしめず そのいのちを疫癘にわたし
78:52 エジプトにてすべての初子をうちハムの幕屋にてかれらの力の始をうちたまへり
78:53 されどおのれの民を羊のごとくに引いだし かれらを曠野にてけだものの群のごとくにみちびき
78:54 かれらをともなひておそれなく安けからしめ給へり されど海はかれらの仇をおほへり
78:55 神はその聖所のさかひ その右の手にて購たまへるこの山に彼らを携へたまへり
78:56 又かれらの前にてもろもろの國人をおもひいだし準縄をもちゐ その地をわかちて嗣業となし イスラエルの族をかれらの幕屋にすまはせたまへり
78:57 然はあれど彼等はいとたかき神をこころみ之にそむきてそのもろもろの證詞をまもらず
78:58 叛きしりぞきてその列祖の如く眞實をうしなひ くるへる弓のごとくひるがへりて逸ゆけり
78:59 高處をまうけて神のいきどほりをひき刻める像にて神の嫉妬をおこしたり
78:60 神ききたまひて甚だしくいかり大にイスラエルを憎みたまひしかば
78:61 人々の間におきたまひし幕屋なるシロのあげばりを棄さり
78:62 その力をとりことならしめ その榮光を敵の手にわたし
78:63 その民を劍にあたへ その嗣業にむかひて甚だしく怒りたまへり
78:64 火はかれらのわかき男をやきつくし かれらの處女はその婚姻の歌によりて譽らるることなく
78:65 かれらの祭司はつるぎにて仆れ かれらの寡婦は喪のなげきだにせざりき
78:66 斯るときに主はねぶりし者のさめしごとく勇士の酒によりてさけぶがごとく目さめたまひて
78:67 その敵をうちしりぞけ とこしへの辱をかれらに負せたまへり
78:68 またヨセフの幕屋をいなみエフライムの族をえらばず
78:69 ユダの族そのいつくしみたまふシオンの山をえらびたまへり
78:70 その聖所を山のごとく永遠にさだめたまへる地のごとくに立たまへり
78:71 またその僕ダビデをえらびて羊の牢のなかよりとり
78:72 乳をあたふる牝羊にしたがひゆく勤のうちより携へきたりてその民ヤコブその嗣業イスラエルを牧はせたまへり
78:73 斯てダビデはそのこころの完全にしたがひてかれらを牧ひ その手のたくみをもて之をみちびけり


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各国旧約聖書における新約聖書の引照

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(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994

口語訳 マタ 13:35

13:35 これは預言者によって言われたことが、成就するためである、「わたしは口を開いて譬を語り、世の初めから隠されていることを語り出そ う」。

 

口語訳 ヘブ 3:16

3:16 すると、聞いたのにそむいたのは、だれであったのか。モーセに率いられて、エジプトから出て行ったすべての人々ではなかったか。

 

口語訳 ヘブ 3:18

3:18 また、神が、わたしの安息に、はいらせることはしない、と誓われたのは、だれに向かってであったか。不従順な者に向かってではなかっ たか。

 

口語訳 ヨハ 6:31

6:31 わたしたちの先祖は荒野でマナを食べました。それは『天よりのパンを彼らに与えて食べさせた』と書いてあるとおりです」。

 

口語訳 ヨハ 3:6

3:6 肉から生れる者は肉であり、霊から生れる者は霊である。

 

(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977

口語訳 マタ 13:34-35

13:34 イエスはこれらのことをすべて、譬で群衆に語られた。譬によらないでは何事も彼らに語られなかった。

13:35 これは預言者によって言われたことが、成就するためである、「わたしは口を開いて譬を語り、世の初めから隠されていることを語り出そう」。

 

口語訳 Tコリ10:4

10:4 みな同じ霊の飲み物を飲んだ。すなわち、彼らについてきた霊の岩から飲んだのであるが、この岩はキリストにほかならない。

 

口語訳 ヘブ 3:16

3:16 すると、聞いたのにそむいたのは、だれであったのか。モーセに率いられて、エジプトから出て行ったすべての人々ではなかったか。

 

口語訳 Tコリ10:9

10:9 また、ある者たちがしたように、わたしたちは主を試みてはならない。主を試みた者は、へびに殺された。

 

口語訳 ヘブ 3:18

3:18 また、神が、わたしの安息に、はいらせることはしない、と誓われたのは、だれに向かってであったか。不従順な者に向かってではなかったか。

 

口語訳 ヨハ 6:31

6:31 わたしたちの先祖は荒野でマナを食べました。それは『天よりのパンを彼らに与えて食べさせた』と書いてあるとおりです」。

 

口語訳 使  8:21

8:21 おまえの心が、神の前に正しくないから、おまえは、とうてい、この事にあずかることができない。

 

口語訳 ヤコ 4:14

4:14 あなたがたは、あすのこともわからぬ身なのだ。あなたがたのいのちは、どんなものであるか。あなたがたは、しばしの間あらわれて、たちまち消え行く霧にす ぎない。

 

口語訳 エペ 4:30

4:30 神の聖霊を悲しませてはいけない。あなたがたは、あがないの日のために、聖霊の証印を受けたのである。

 

(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985

口 語訳 マタ 13:35

13:35 これは預言者によって言われたことが、成就するためである、「わたしは口を開いて譬を語り、世の初めから隠されていることを語り出そ う」。

 

口 語訳 ヨハ 6:31

6:31 わたしたちの先祖は荒野でマナを食べました。それは『天よりのパンを彼らに与えて食べさせた』と書いてあるとおりです」。

 

口 語訳 Tコリ10:3

10:3 また、みな同じ霊の食物を食べ、

 

(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984

新共同 マタ 13:35

13:35 それは、預言者を通して言われていたことが実現するためであった。「わたしは口を開いてたとえを用い、/天地創造の時から隠されていたことを告げる。」

 

(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987  

新共同 ヨハ 6:31

6:31 わたしたちの先祖は、荒れ野でマンナを食べました。『天からのパンを彼らに与えて食べさせた』と書いてあるとおりです。」

 

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